2017年3月25日 (土)

SACD/CDトランスポート「P-05X」、D/Aコンバーター「D-05X」
~エソテリック30年の伝統が育んだ、新たなるマイルストーン~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、エソテリックブランド30年のノウハウをすべて投入し、突き抜けた音楽再生能力を実現した「P-05X」「D-05X」をご紹介いたします! パッケージメディアにこだわりつつも、最先端のファイルオーディオにも興味を持つ日本のオーディオファイルにおすすめの製品です。




ESOTERIC「P-05X」「D-05X」

近年のディスクメディア

最近、ファイルオーディオに押され気味で、市販のディスクメディアであるCDやSACD再生が話題になることがめっきり減ってしまっています。また、メディアの販売数も年々減少しています。逆に、アナログディスクに注目が集まっているのは何とも皮肉です。

デジタルオーディオプレーヤーとヘッドホンで音楽を聴いている若い人の中には、ディスクメディアに一度も触れたことがないという層まで出てきているそうです。それは、我々オーディオファンにとっては恐怖でもあります。そういった人達がやっているのも同じオーディオと言われているのですから・・・。

メディアの販売数に比例して、ディスクプレーヤーの製品ラインナップも減少していますが、それがメディアの販売低迷だけが問題ではないところに根の深さを感じます。それはプレーヤーのドライブメカに起因するところが大きいのです。すなわち、メカの供給メーカーの減少です。CDやSACDの開発メーカーであるSONYでさえ、遙か以前に撤退してしまっています。

今やSACD/CDのオーディオ専用(ユニバーサルではない)メカを作り続けてくれているのは、国内では「デノン・マランツ」の「D&Mグループ」と、これからご紹介する「エソテリック」のみとなってしまいました。

1982年に登場して以来、膨大な音楽ソフトを我々に供給してきたCDメディア。1999年に登場し、当時としては革新的なDSDを採用したSACDメディア。残念ながらレーベル数の少なさやマニア向けジャンルのソフトに限定されたことから、広く普及するまでには至りませんでしたが、今のハイレゾ再生ブームに繋がったのは疑いのない事実です。

世界の中でも、CDやSACDのパッケージメディアが好きなのは、日本人とドイツ人だそうです。オーディオ歴の長いオーディオファンほど、アナログレコード時代の習性で、どうしてもジャッケットを重要視してしまいます。やはり、我々日本人は形のある「モノ」が大好きなようで、しかもコレクション(蒐集)することが殊の外好きなのです。

また、日本人はパッケージメディアにこだわりつつも、最先端のファイルオーディオにも興味を持つという、世界中でも希有なオーディオ大国でもあります。そんな日本のオーディオファイルに向けて、30年にわたる「エソテリック」の製品開発の総力を上げて完成させたのが、これからご紹介するSACD/CDトランスポート「P-05X」と、D/Aコンバーター「D-05X」です。その魅力溢れるフューチャーをご紹介して参ります。

SACD/CDトランスポート「P-05X」とは

「P-05X」のオリジナルモデルは、2007年発売の「P-05」で10年もの超ロングセラーを続けてきました。それは他でもない、その完成度の高さ故のことです。「P-05X」はドライブメカ以外、「P-05」のほぼすべてのコンポーネントを刷新した、全く別物と言えるトランスポートです。

その、唯一いじりようのない完成度の高さを誇るのが、「エソテリック」独自の銘ドライブメカ "VRDS-NEO"「VMK-5」です。

ディスク回転時の面振れを補正して読み取り精度を高めるべく、高精度アルミニウム+ポリカーボネート素材のハイブリッド・ターンテーブルを採用。ブリッジ部は、内部損失の高い高剛性BMC(Bulk Molding Compound)素材と、スチールによるハイブリッド構造により、回転振動を大幅に減衰させています。スピンドルモーターは、回転検出信号を使った高度なサーボコントロールにより、信号読み取り精度を高めています。さらに、トレーの開閉からディスククランプまでの動作を独自技術の差動ギア方式で行い、ハイエンドオーディオならではの滑らかなでスムーズなディスク・ローディング動作を実現しています。

ディスク読み取りの心臓部には、同社のフラッグシップ機「Grandioso P1」と同一の軸摺動型ピックアップを搭載し、レンズを移動させたときにレーザーの光軸が常に垂直方向を維持し、高精度な信号読み取りを実現しています。電源回路には大型トロイダル・トランスを備え、シャーシも上位モデルと同一設計思想でより剛性が高く、「D-05X」同様、優雅なラウンド感を強調した贅沢な仕様に進化しています。

そして今回のグレードアップの目玉でもある、更なる高音質を目指して採用された独自のデジタルインターフェースである「ES-LINK4」に対応させています。この「ES-LINK4」は、デジタル処理のほとんどをトランスポート側で行い、HDMIケーブルを利用して、「オーディオデータ」「LRクロック」「ビットクロック」のそれぞれのデータを高速かつワイドレンジに伝送し、DAC側で信号を復調する方法です。これによりD/Aコンバーター側には、オーバーサンプリング処理などの回路負荷が掛からない「Pure D/A」となることで、より高品位なデジタル伝送が可能になったのです。

D/Aコンバーター「D-05X」とは

一方、「D-05X」はこの10年のデジタルオーディオの進化をすべて具現化して完成させています。同社フラッグシップ機「Grandioso D1」から受け継いだDAC設計思想を妥協なく凝縮し、すべての回路コンポーネントをオリジナル「D-05」から刷新しています。

DACには、最新鋭の一体型SACD/CDプレーヤー「Grandioso K1」にも採用された、旭化成エレクトロニクス社製32bitプレミアムDACデバイス「AK4497」が搭載されています。このデバイスをステレオで計8回路(4回路/ch)組み合わせ、圧倒的なリニアリティと低ノイズ化を実現したのです。

PCM信号を34bit解像度でアナログ変換する34bitD/Aプロセッシング・アルゴリズムを新たに採用して、きめ細かく滑らかな質感と高解像度を両立しています。さらにPCMデジタル信号を2/4/8倍にアップコンバートする機能も搭載し万全です。

DSD信号のダイレクト処理のほか、PCMのDSDへの変換機能は、独自のアルゴリズムにより、DSD22.5MHzへアップコンバートするため、より滑らかな音楽再生も可能と言います。

ハイサンプリングに対応する豊富なデジタル入力を持ち、同軸、光入力は、192kHz/24bitまでのPCM、DSD2.8MHz(DoP)入力に対応。XLR×2は、192kHz/48bit(ES-LINK3)、384kHz/24bit(Dual AES8Fs)、およびDSD5.6MHz(DoP、Dualモード)などの入力に対応しています。

前作の「D-05」にはなかった、PCオーディオには必須のUSB端子も当然装備されています。ドライバー、再生用ソフトウェア「ESOTERIC HR Audio Player」はホームページから無償ダウンロードできます。DSD22.5MHz、PCM768kHz/32bitという圧倒的ハイサンプリング再生とアシンクロナス伝送に対応し、スタジオマスター・クオリティのソースの再生も十分可能です。最高級のUSB-DACと言える内容です。

回路的にはデュアル・モノ構成をとっており、左右チャンネルに独立した2つの大型トロイダル・トランスを核とする大容量電源を搭載。心臓部となるD/A変換回路は、前作の倍の物量を投入した差動4回路/chとしています。

さらにアナログ出力には、通常のXLRやRCAのライン出力の他に、エソテリック独自の理想的なアナログ伝送方式である「ES-LINK Analog (※)」が採用されています。本機に搭載されているハイスピードで強力な電流供給能力を誇る「HCLDバッファー回路」の高性能を生かした電流伝送方式により、信号をピュアに力強く伝送することが可能となっています。※対応機器は、2017年3月現在「Grandioso F1」のみです。接続ケーブルは一般的なバランスケーブル(端子形状:XLR)ですが、独自伝送方式のため、対応する機器以外ではご使用いただけません。今後対応機種が増えていく予定です。

最後に
このSACD/CDトランスポート「P-05X」と、D/Aコンバーター「D-05X」は、必ずしも同時購入が必要ではなく、すでに「P-05」をお使いの方や今お持ちのトランスポートを生かしつつ、最新鋭のPCオーディオも目指されるなら、最新鋭DACを搭載した「D-05X」をまずご検討いただきたいと思います。

エソテリックブランド30年のノウハウをすべて投入。結果的に同社のフラッグシップである「Grandioso」を超える内容まで盛り込んで完成した「P-05X」「D-05X」。ハイレゾリューション再生への対応も拡がり、最新鋭パーツの投入や新たな信号伝送方式の採用は、総合的にさらに突き抜けた音楽再生能力を実現したのです。

ディスク再生の最終到達地点 [マイルストーン] と言っても過言ではないと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年3月20日 (月)

【入門からサブシステムまで】お薦めの高コスパブックシェルフ型スピーカーのご紹介です


みなさま、こんにちは!

今回は小型ブックシェルフスピーカーをご案内。 特にコストパフォーマンスの高さに重きを置きつつ、 据置入門の方にも、 既にしっかりとしたシステムをお持ちのハイエンドユーザーの方へのサブシステムにも お楽しみいただける製品をチョイスしてみました。

まずお薦めその①

パイオニア
ブックシェルフスピーカー【ペア】
S-LM2B-LR

パイオニアのホームシアタースピーカー「S-LM2シリーズ」の中からブックシェルフモデルのスピーカーです。

シリーズからは本来、リアスピーカーを想定されていたのでしょうが、実は単体で聴いてもかなりの優等生
流石に(幅)119×(奥行)162mmのサイズでは低域はそれほど出ませんが、反応の良さと明るくエネルギッシュな表現力は"耳にして楽しい"と感じていただけるでしょう。

この「S-LM2シリーズ」の技術・設計思想には上級モデルや超・ハイエンドブランドの技術が活かされており、価格以上の表現力です。
ちなみにトールボーイの「S-LM2-LR」もピュアオーディオ用でもお薦めですので併せてご検討くださいませ。

とうふ的S-LM2の5段階評価
お薦め度 :★★★★:価格、表現力、サイズ感、満点です。『5点』!
表現力  :★★★★:エネルギッシュで若々しい。明朗な表現力です『5点』
見た目  :★★  :唯一の泣き所、見た目が少し安っぽいです『3点』
導入レベル:    :価格は完全に入門機。導入しやすいです。『1点』
総合評価 :★★★★:オーディオ用とは想定されていなかった隠れた名機『5点』!



その②はこちら

ダリ
ブックシェルフスピーカー【ペア】
ZensorPico

デンマークはダリのエントリーモデル「Zensor」からPicoです。

Picoの名の通りZensorシリーズで最も小型のモデルにあたりますが、その表現力はシリーズ随一
美しく華やか、解りやすい表現力のZensorの中でもこのPicoはスピード感に優れ、メリハリのある表情はジャンルを問わず楽しめます
Pico用に新規設計された4.5インチ(115mm)ウーファーがこの楽しさの秘密でしょうか?

コストパフォーマンスの高いZensorシリーズ最小モデルのPico、その存在は"小さな巨人"ともいえるでしょう。

とうふ的ZensorPicoの5段階評価
お薦め度 :★★★★:価格と表現力のバランスの良さ。満点です。『5点』
表現力  :★★★★:シリーズ通して美しい表現にエネルギーが加算。『5点』
見た目  :★★★★:シリーズ統一のデザイン。高級感は高いです。『5点』
導入レベル:★★  :ハイエンドへの登竜門?『3点』
総合評価 :★★★★:個人的にはZensor1よりお薦めです。『5点』



続いてその③

ティアック
ブックシェルフスピーカー【ペア】
S-300NEO

ティアックの同軸型2Wayスピーカー「S-300NEO」です。

独特の形状をした同軸ユニットを搭載したティアックのS-300シリーズが"NEO"の名の通り、2011年に復活したモデルです。

比較的色づけの少ない表現力で、端整だけど真面目過ぎない表現力今回ご案内のスピーカーの中で最も特色に欠けるスピーカーかも知れません
『元気がある』や『メリハリのきいた』等といったことはなく、それほど主張する事がありません。。。
しかし不思議と「また聴きたくなる」、耳に残る、耳に馴染むあえて言うならば『素直な表現力』のスピーカーなのです。

『素直な表現力』のためオーディオアクセサリの反応も良く、オーディオアクセサリの楽しみ方も同時に楽しめる、まさに入門から玄人まで、皆に楽しめるスピーカーともいえます。

とうふ的S-300NEOの5段階評価
お薦め度 :★★★ :個性は少ないので少し人を選びます。『4点』
表現力  :★★★★:不思議と耳に心地よい、不思議な表現です。『5点』
見た目  :★★★ :独特のユニット形状は好き嫌いがわかれます。『4点』
導入レベル:★★  :ZensorPico同様ハイエンドへの登竜門です。『3点』
総合評価 :★★★★:バランスの良さとアクセサリ等を楽しめる拡張性。『5点』



次が最後、その④

Qアコースティクス
ブックシェルフスピーカー【ペア】
Concept20J

イギリスの新興メーカーQアコースティクスよりConcept20Jです。

近年日本にも輸入されるようになり、徐々に知名度が上がっているスピーカーメーカーです。
メーカーの製品コンセプト「いつの時代からか富裕層の所有欲を満たすが為のものとなってしまったオーディオを、誰しもが手軽な値段で高音質を楽しめるオーディオに変える。」
から作られたこのConceptシリーズ。

ブックシェルフ型とは思えない懐の深い音色と、緻密で繊細な表現力が魅力です。
音源をストレートに引き出しつつも真面目過ぎず、自然で耳あたりの良い表情を楽しめます。
この表現力の秘密は大部分として、このスピーカー独特の筐体構造ではないかと、とうふは感じています。
Gelcore(ジェルコア)テクノロジーといわれる独自の構造が採用されており、『2重構造のキャビネットの間にジェルの膜を挟み込むことにより、キャビネットの共振を吸収する。』といった今までにあまり聞かなかった斬新な構造。
この構造が不要な響きを抑え、またバスレフ型ブックシェルフスピーカーでは破格の低域の力感を実現しているのでしょう。
確かに持ってみるとサイズからは思えない重量感で、ズシっと密度のある筐体です。
軽くたたくとゴンゴンッと詰まった響きです。

今回ご案内したスピーカーの中では最も高額であり、サブシステムというよりは確実にメンシステムよりになるかもしれません。
しかし、価格に対しての表現力の高さは今回ご案内の中でも圧倒的です。
初めてこの音を聴いた時に「この価格でこの表現力は反則だろう。。。」と感じたのを思い出します。

ちなみに型番の「J」は日本(Japan)限定モデルを意味しています。


とうふ的Concept20Jの5段階評価
お薦め度 :★★★ :今回ご案内の中では高額とあり。。。『4点』
表現力  :★★★★:他にはないこのメーカーだけの表現力。必聴です。『5点』
見た目  :★★★ :仕上げがピアノ調で高級感は高めです。『4点』
導入レベル:★★★★:最も高額なため導入レベルは高めです。『5点』
総合評価 :★★★★:サブシステムというよりは完全にメインシステム向けの表現力です。『5点』!


以上、今回は4種のスピーカーをご案内いたしましたが。。。
気になったスピーカーはありましたでしょうか?

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年3月19日 (日)

【簡単操作で高音質!】トーレンスのレコードプレーヤー「TD190-2」のご案内です


みなさま、こんにちは。

今年の花粉の勢いに負けそうなとうふです。
鼻が詰まると耳が聴こえにくくなり、せっかくの音楽を楽しむ気分が害されるので、お部屋に一台空気清浄機があればなぁ。。。と思う毎日です。
そんな空気清浄機が豊富でお買い得なJoshin Webの空気清浄機コーナーはこちらより

さて、今回ご案内の製品はこちら

トーレンス
フルオートレコードプレーヤー
TD190-2

コストパフォーマンスの高いレコードプレーヤーで著名な"トーレンス"製品です。

"トーレンス"というと古くはオルゴール、または蓄音機等でも有名な老舗メーカーです。
その歴史は古く、なんと創業1883年
ウィキペディアを見ると、オイルライターやハーモニカなども作っていた精密機器メーカーだったようですね。
しかし、オーディオ好きの視点でみるとCD全盛の時代でも頑なにアナログレコードプレーヤーを作り続けてきた、アナログ一筋の超・老舗です。
※なお創業はスイスですが現在は買収されており、ドイツの音響機器メーカーとして存在します。

簡単操作のフルオートプレーヤーから、歴史に名を残す超弩級プレーヤー【Reference】【Prestige】まで、全てのアナログレコード愛好家の期待に応えてきたメーカーといえるでしょう。
特に今回ご案内のTD190-2は手軽なフルオートプレーヤーの代表格としてその音質の高さからも人気のモデルです。

とうふが考えるTD190-2の大きな特徴は大まかに4つ。
・スイッチ一つで自動的に再生、さらに演奏が終わると自動でアームが待機位置に戻る「フルオートプレーヤー」
・33-1/3、45、78の回転数に対応。
・樹脂ボディを採用し、本体価格を抑える。
・本体の振動をアーム、ターンテーブルに伝えないフローティング構造。
特に最後のフローティング構造の存在は音質への影響が大きく、振動の影響を受けないため濁りの少ない表現を楽しめます。

CDとは一味違うレコードならではの深みと広がりのある表情が心地良く、つい寝入ってしまってもこのTD190-2なら大丈夫。
そう、フルオートプレーヤーなので演奏が終わると自動でアームが上がり、待機位置に戻るのですから!

レコードを簡単、高音質に、そして安全に再生できるプレーヤーとして「TD190-2」はお薦めします!


とうふ的TD190-2の5段階評価
お薦め度 :★★★★:簡単・高音質。お薦めです。『5点』
表現力  :★★★★:地味に付属カートリッジも高性能。『5点』
見た目  :★★★ :安価ですが安っぽくはありません。『4点』
導入レベル:★★★ :操作も簡単。設定もそう難しくありません。『4点』
総合評価 :★★★★:価格・機能・音質さらに使いやすさまで。お薦めです。『5点』!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年3月18日 (土)

"JICO(日本精機宝石工業)"って何の会社? ~それは世界屈指のレコード針メーカー~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

今回は、今もなおアナログ再生にこだわり、レコード針の開発を続けている世界屈指の小さなトップ企業“JICO(日本精機宝石工業)”をご紹介します。
諦めていた過去のカートリッジを“JICO”の交換針で復活させることで、当時の曲を、その曲が流行った時代の音を忠実に再現できます。



日本精機宝石工業「neo SAS針」

世界中から注文を受ける小さなトップ企業!

先日、テレビの番組でご覧になった方もいらっしゃると思いますが、小さなトップ企業として“JICO(日本精機宝石工業)”が紹介されていました。

“JICO”の本社・工場は、大阪・神戸といった都市部から約200km離れた日本海に面した、兵庫県美方郡新温泉町にあります。インフラ整備が進みつつある現在でもなお、主要都市への移動には3~4時間を要します。

大変不便な田舎町にある年商5億円強、従業員60人程の中小企業ですが、レコード針の生産では世界屈指の会社で、世界200ヶ国から年間18万本もの注文があるそうです。

ブランド名の“JICO(JEWEL INDUSTRY Co.,LTD.)”は、社名の宝石工業にちなんでいます。同社は大手企業のように同じ針を100本、1,000本とまとめて注文を受ける仕事はせず、「効率は悪いのですが、“欲しい人のために1本からつくる”ことを心掛けている。」と三代目社長である仲川氏は、同社のモノづくりのポリシーを番組で述べていました。

レコード針を1本1本作るのは大変手間がかかるのですが、お客様にとって欲しいのは1本だけであり、あえて同社はそんな“面倒な道を選んだ”のだそうです。

JICO(日本精機宝石工業)の歴史

しかし、ここに至るまで同社の歴史には紆余曲折あったそうです。創業はなんと1873年の明治6年まで遡ります。当時は縫い針の製造でした。

戦後1949年(昭和24年)からは、当時普及が進んだ蓄音機用の鋼鉄針の製造と販売を開始したのでした。しかし、縫い針から蓄音機の針を経てレコード針へと開発は変遷しましたが、針は針でも、レコード針は全く違う代物だったそうです。特殊な製品だけに、当時原材料の入手ルートも容易には見つけられず、何もかもが暗中模索の毎日が続いたそうです。

その後、業務の拡大に伴って1959年(昭和34年)法人組織に転換して「日本精機宝石工業株式会社(※)」を設立したのです。そして1966年、現在まで続く宝石レコード針の生産を開始しています。
※現在も、ダイヤモンドを使った加工用計測ツールのゲージコンタクト、歯科用・工業用などの切削用ダイヤモンドバー、砥石の表面を整形及び目立てするダイヤモンド工具などを生産しています。

しかし、1982年以降会社に廃業の危機が訪れます。それはCD(コンパクトディスク)の発売と急速な普及です。その後CDのレンズクリーナーなどを手掛けたものの、一時は倒産も覚悟したと言います。そして2002年ホームページを開設し、続いて2004年海外コンシューマー向け「レコード針」ダイレクト販売WEBサイトを開設したのと時を同じくして、アナログレコード復活の機運(※)が、徐々にではありますが盛り上がって来たのでした。
※レコード盤の出荷実績、2010年10.2万枚が2015年66.2万枚

そんな折、2016年同社に第2の危機が訪れます。同社オリジナルの高級交換針である「SAS針」が、そのカンチレバーに使われていた「ボロン(ホウ素)」が環境問題から使えなくなったのです。そして半年以上を掛けて、ついに「ボロン」に変わる素材として「ルビー」カンチレバーを開発。「ボロンより硬いが重い」というルビーの欠点を、試行錯誤の結果、ダンパーゴムを改良することで克服してついに『neo SAS/R針』を完成させたのでした。

熟練工とレコード針づくり50年の財産

レコード針は、一般的にレコードから音の情報を読み取る針先、針が読み取った振動を電気信号に変えて伝えるカンチレバー、不要な音を制御するダンパーゴムなどから構成されています。その形状、材質などで表現できる音が変わります。

製品にもよりますが、同じカートリッジの交換針でも、「丸針」「楕円針」「スーパー楕円針」「シバタ針」「neo SAS/s(サファイヤ・カンチレバー採用)針」そして「neo SAS/R(ルビー・カンチレバー採用)」のバリエーションが可能になりました。それらはすべて熟練工の手作業で作られているのです。


※米粒の大きさと比較しました。

通常は極細のアルミパイプを切断したカンチレバーの先に、直径0.3ミリの穴を開け、そこに極小(※参考画像)のダイヤモンドを埋め込むのですが、その針先を取り付ける作業は、根気を要するため、主に手先の器用な若い女性職人の仕事になっています。

カンチレバーの根本には小さな磁石が埋め込まれ、レコードの溝から拾った振動を電気信号に変えています。ただ、これだけでは共振による不要なノイズも拾ってしまうため、ダンパーというクッションのゴムで振動を制御して、必要な音だけを再現しているという訳です。

前述の「SAS針」は“JICO”のオリジナルで、S.A.S.(Super Analog Stylus)は特殊な先端形状によって、音溝と針先の「線接触」を実現し、同時に音溝と針先の摩耗を低減するという、相反する条件を満たした理想のレコード針でもあります。

「SAS針」は、レコードをカッテイングする際に使用されるカッティング・チップに限りなく近い形状で、高音から低音まで幅広く再現可能なモデルです。また摩擦係数が全モデルの中で最小なため、長寿命化(約500時間)も実現できたのです。「SAS針」の指定針圧は1.25±0.25gです。


※写真
1.丸針(寿命は約200時間)
2.楕円針(寿命は約150時間)
3.シバタ(4ch)針(寿命は約400時間)
4.S(スーパー)楕円針(寿命は約400時間)
5.SAS針(寿命は約500時間)

ここからが“JICO”の本当に凄いところで、ご存知のように、メーカーによってカートリッジの寸法や形状がそれぞれ違うのですが、同社はその土台となるプラスチック製の部品(ノブ)の金型を実に330種類も保有していると言います。これが、すなわちレコード針づくり50年の財産と言う訳です。

テレビ番組では、その金型が作業をしている従業員の後ろにズラリと並んでおり、いつでも取り出せる状態になっており、その金型に細かなプラスチック片を溶かして流し込んで成型している様子が映っていました。

最後に
このように“JICO”は、需要が減り続けているレコード針の開発を今も続けており、年々その技術は進歩しアナログの限界を超えるとも評価されています。

デジタル全盛の時代にあってアナログにこだわり、幾度も廃業の危機を乗り越えながら“面倒な道をいく”同社のモノづくり。追随してくるライバルも今後絶対現れないと思います。これぞmade in Japanの交換針です。

そして諦めていた過去のカートリッジを“JICO”の交換針で復活させることで、当時の曲が、その曲が流行った時代の音を忠実に再現できるのです。

筆者が過去の経験に基づき、往年のカートリッジの銘機&ベストセラー機をピックアップ。Joshin webでは、それらに対応する“JICO”の交換針を51アイテム(2017年3月6日時点)掲載しています。懐かしいカートリッジを復活させ“あの日に帰りたい”を実践してみませんか。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

日本精機宝石工業 製品はこちら

※ご注意:カートリッジの保管状況によっては、カートリッジ本体内部がダメージを受けて、ご使用いただけない場合もございます。その確認方法は、テスター(導通試験器)で左右(L,R)出力の+側(赤と緑)と-側(白と青)の導通をお確かめいただく方法がございます。


2017年3月16日 (木)

電源の重要性を再確認Vol.4:注目を集めている KOJO TECHNOLOGY『 Force barシリーズ 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、KOJO TECHNOLOGYから発売されている連結式の電源ボックス『Force barシリーズ』9アイテムをご紹介します。
どのアイテムもお求めやすく、C/Pの非常に高い製品ばかりなので、オーディオ用の電源ボックスやタップの使用を「高額」との理由で見送っておられているオーディオファンの方には特におすすめです!



光城精工「Force bar EP」

『KOJO TECHNOLOGY』とは?

「光城精工」というメーカーをご存知ですか? 青森県平川市に本社を置く、製造企業が使う治工具(加工・組立に使う器具や工具)の設計・組立、基板設計や産業向け安定化電源、そして、オーディオ用交流電源等を開発する企業です。

会社沿革によると、設立は平成2年6月とあります。そのオーディオ用電源や電源関連アクセサリーのオリジナルブランドが『KOJO TECHNOLOGY』です。

そして、KOJO TECHNOLOGYから発売されている連結式の電源ボックスが『Force barシリーズ』です。今回メインで取り上げます新製品「Force bar EP」を含め、9アイテムのラインナップが揃っています。

《M.I.S.》構造

まずは、全アイテムに共通して採用されてる《M.I.S.》構造から説明します。

《M.I.S.メカニカル・アイソレーション・システム》は、全てのパーツ(入力のインレットから出力コンセント・連結用コンセント・内部配線・アースプレート・ノイズフィルター等)をサブシャーシに取り付け、外装ケースから独立させています。

そのサブシャーシは、チタン製パーツを介して、外装ケースにフローティング(宙吊り)マウントされています。

このフローティング構造だけでも、伝わる振動を減少させることができますが、さらに、スチール・アルミ・チタンと、振動減衰特性の違う素材を組み合わせて、入力される様々な不要振動からの影響を抑制しています。

また、コンセントを外装ケースよりもわずかに持ち上げてマウントすることで、 外装ケースと電源プラグの間に1mm以下の隙間を作り、ここでも不要振動が伝わるのを防いでいます。

床からの振動対策としても、ボトムシャーシには外力を受けてもほとんど反発せず、エネルギーを吸収するハネナイト(内外ゴム製)が採用されています。

『Force barシリーズ』9アイテム!

それでは発売順に『Force barシリーズ』9アイテムをご紹介して参ります。

①「Force bar 3.1」 2014年2月発売 です。
壁コンセントの出力容量を余裕を持って使うよう、3Pコンセント計4口と少なめのコンセント数としています。

プレーヤー+プリアンプ+パワーアンプといった小さな構成であれば、このコンセントタップ1台で全てまかなうことができ、予備としてACアダプタなどに最適な側面にある2Pコンセントも使えます。

②「Force bar 6.1」 2014年5月発売
3Pコンセント6口+2Pコンセント1口のベーシックタイプです。

たいていのシステム構成であればこれ一台でまかなうことができ、2Pコンセントも備えています。

③「Force bar 3P」 2014年10月発売
3Pコンセント3口+連結コンセント1口の連結型電源タップです。

他の電源タップと連結してコンセント数の増設が可能です。また、他メーカーのコンセントタップでインレットがIEC60320 C13に準じたものであれば連結が可能です。
※ご注意:インレットの取付方向や取付位置の高さが違う場合があります。

④「Force bar S1P」 2014年12月発売
サージアブソーバとノイズフィルタを内蔵し、3P出力コンセント1口と連結コンセント1口の連結型電源タップです。

キーパーツのチョークコイルのコア材に独Magnetec社製のNANOPERM材を使い、コイルは国内で巻いています。

オーディオで使われるコイルとしてはコアサイズが大きく、瞬間的な電流容量にも十分余裕を持たせたコモンモード型のノイズフィルタです。

また、サージアブソーバも装備しており雷対策も万全です。

⑤「Force bar H1P」 2015年8月発売
交流に含まれる直流成分を減衰させ、トランスの唸りを抑えるハムイレーザ機能を搭載した、3P出力コンセント1口と連結コンセント1口の連結型電源タップです。

従来、無音時に気になっていたオーディオ機器の電源トランスの唸り音が抑えられます。電源トランスの唸りは、高性能トランスと言われるトロイダルコアトランスやRコアトランスに多く、ドライヤー、ホットカーペット、便座ヒータ、ハロゲンヒータなどの影響を受けやすいとされています。
※ご注意:直流成分以外が原因となるトランスの唸りは低減できません。

⑥「Force bar L1P」 2015年12月発売
接続機器の起動時の突入電流を抑制し、機器をダメージから守るソフトスタート機能を搭載した、3P出力コンセント1口と連結コンセント1口を備えた連結型電源タップです。

オーディオ機器を起動する際、機器内部の電解コンデンサやトランスには大きな突入電流が流れます。本機の電源をゆっくり起動させるソフトスタート機能は、突入電流を抑制し、大切な機器のダメージを防ぐことができます。

特に、真空管アンプ、ビンテージ機器といったデリケートな機器、電源スイッチが搭載されてないオーディオ機器を接続することで突入電流からのダメージを軽減します。
※ご注意:全ての接続機器について本機の性能を保証するものではありません。

⑦「Force bar DP2」 2016年3月発売
1系統の入力から2系統への分岐を可能した分岐型電源タップです。

『Force barシリーズ』の拡張性を更に高めるキーデバイスです。本機を使用することで電源ラインの系統分けがより明確化され、効果的なデジ/アナ分離や小信号/大電力機器の分離などが可能になります。

V型シンメトリック(等長)の内部配線とすることで、出力系統の違いによる音質変化を極限まで抑え、物理上考えられる最短距離を実現し、電導ロスのない構造配線となっています。

⑧「Force bar M1P」 2016年4月発売
電圧、電流、消費電力、電力量を一括表示するモニター機能を搭載した、3P出力コンセント1口と連結コンセント1口を備えた連結型電源タップです。

電源電圧の変動の様子や、接続されるオーディオ機器に流れ込む電流、消費電力 を確認できます。例えば連結コンセント部に「Force bar3.1」を接続すれば、3P×4口のモニター付電源タップになり、オーディ オシステム全体の消費電力も確認できます

⑨「Force bar EP」 2016年12月発売
いよいよ今回の本命である『Force barシリーズ』の最新鋭機。連結タップ機能を備えたバーチャル・リアリティ(仮想現実)アースです。

オーディオシステム構築においてノイズ対策は永遠のテーマであり、そのノイズ対策のひとつとしてあるのが接地(大地アース)です。
通常、家庭にあるアース端子は、家電製品の安全対策(漏電、感電)として使用されますが、オーディオ機器を家庭用アースに接続した場合、逆にノイズが回り込んで来てしまい、逆効果になる場合が多いのが現実です。

また、本格的なアース工事は、マンション、アパートでは現実的に不可能です。

「Force bar EP」の効果とは?

今回ご紹介しました「Force bar EP」は、「遠くのアースより近くのアース」、オーディオ機材の直近にアースを持ち込み接地することで、立地条件の厳しい場所にあっても、大地アース(仮想現実アース)された環境でオーディオを楽しむことが可能になるのです。

大地(地面)はその多くが砂、石、粘土質、土でできており、導体ではなく抵抗体です。しかし、抵抗値は並列接続することでどんどん小さくなり、地球をその抵抗体の集まりと考えると、全て並列になっているとも考えられます。

すなわち、地球規模?で見た場合、その抵抗は0オームと言えるわけです。逆を言えば、抵抗0オームのものが身近にあって、それにオーディオ機材を接続することができれば、大地に接続したのも同然なわけです。

「Force bar EP」は、その内部抵抗を0オームに近づけるため、様々な導体(プレート状)を組み合わせ構成しています。

また、一般的にノイズは高周波成分のものが多く、その高周波電流の表皮効果対策としてアースプレートを銅+真鍮(黄銅)+スチールの6積層構造として表面積を増やすことで高周波電流を流れやすくしています。

オーディオ機器を「Force bar EP」に接地した時の効果として、「KOJO TECHNOLOGY」は以下のようにHPで述べています。

「その効果は当然ながらS/N向上です。S/Nの向上はこれまで聴き取れなかった細かな音の再現を実現すると共に、合わせてノイズフロアが下がったことによる、彫りが深く輪郭がハッキリし見通しが良くなります。

更には透明感向上と音の伸び、拡がる余韻をもってステージ感も臨場あふれるものになる一方、骨格および肉付き感(厚み)があり、前後の奥行きをも表現するようになります。」
※今後、筆者も自宅テストを予定しており、後日報告させていただきます。

最後に
今回取り上げた『Force barシリーズ』9アイテムは、いずれもお求めやすいC/Pの非常に高い製品ばかりです。

これは、オーディオ製品以外の異分野を含め、多くのOEM供給を手掛ける「KOJO TECHNOLOGY」が、そこから得られたコスト削減の手法やノウハウを生かし、吟味されたパーツ選定と生産性の向上を意識した部品やメカニカル構造が、低コスト化に大きく貢献していると思います。

従来、優秀な部品を使った電源ボックスやタップには高額な製品が目立ちました。そのため、オーディオビギナーはもちろん一般ユーザーにとっても無縁とも言える製品が多かったのが現実です。

オーディオ用の電源ボックスやタップの使用を「高額」との理由で見送っておられたオーディオファンにとっては、優れた性能を備え、圧倒的な低価格を実現し、さらに連結することによる拡張性のある『Force barシリーズ』こそ、まさに「ドンピシャ」な製品と言えます。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年3月15日 (水)

【HA-SW01】”木”の振動板を採用し、上質で自然なサウンドを追及したバランス対応ヘッドホンのご紹介です!

ボーダー

いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

ボーダーです。こんにちわ。


さて、本日はJVCのハイレゾ音源対応ヘッドホン『HA-SW01』のご紹介です!


JVC
ハイレゾ対応ヘッドホン
HA-SW01

■【商品概要】■

JVCのヘッドホン「HA-SW01」は”ウッドドーム振動板”を採用したハイレゾ音源対応のヘッドホンです。

先日、ブログに書いたJVCのポータブルヘッドホンアンプ『SU-AX01』と同じく、JVCのプレミアムシリーズ「CLASS-S 」のモデルですね。

使用されている振動板に「木」を採用していることに加え、厳選の音響ウッドパーツを採用し、バランス接続にも対応しています。


ちょっと写真を撮ってみましたので、まずはこちら。

ウッドドーム振動板が見えていますね。40mm口径ということで、かなりガッチリしたサイズ感です。

写真では映りきりませんでしたが、ウッドドーム振動板を囲むようにブラスリングもチラリと窺えます。

このような内部部材は、通常イヤパッドカバーなどで見えないことが多いと思うのですが、HA-SW01の場合は、シースルーになっています。(個人的には好きですね。)

また、「コンフォータブル」イヤパッドというだけあり、耳への感触は非常に心地良いです。


そして、こちらがバランス対応となる端子部分。

Rchが赤色、Lchが青色で色分けされています。端子は3.5mmのステレオミニプラグとなっていますね。

接続部にアンチバイブレーションジャックを採用しているので接続時にも軽く感触があり、振動対策は万全と思います。

ケーブルは「布巻」になっているので、絡みにくいです。

JVC純正のヘッドホンリケーブルとして「CN-HY01MB」が発売されていますね。


その他、細かいところを見ていきますと、Lchのイヤカップに突起が3箇所ついています。

ここを基準に手に持てば、「あれ?どっちが前かな…?」ということは無いのかも。

細かい気配りかもしれませんが、このような使い心地への配慮は素晴らしいですよね。


さて、前回に続いての"Superior Sound"のCLASS-Sヘッドホン。

ウッドドーム振動板ということで、とても楽しみです。


■【試聴レビュー】■

さて、一聴して感じるのは「かなり明瞭派、元気なサウンド」という点です。

これはボーカルがかなり耳に近い印象で聴こえてくる点が大きいかもしれません。

JVC「ウッドコーン」のミニコンポで先入観みたいなものが入っていたのか、この辺りは少し意外でしたね。「ボーカルのハツラツ感」はしっかり感じ取ることができます。

ボーカル重視の曲や、ボーカルを楽しむのが好きな方には、選択肢の1つとなるヘッドホンかもしれません。


それではボーカル以外はどうなのかというと、これは少し予想外。

低音域については、ドラムやベースなどの迫力・響き・残響感を余すところなく再現し、残響を控えめにした絞まりの効いたビートサウンドというよりは、ガツガツ押してくるような低音を感じます。

ドラムのガツンとしたアタック感、キリリとしたスネア、EDMのドラムは跳ねるようなビートを感じました。

低く沈むベースなどは、より深く響き渡るのですが、しつこい主張などは感じません。このあたりのバランス感覚がとても気持ち良く感じました。


高音域については爽やかな柑橘系のような印象で、キリキリするようなサウンドではありません。

清流のように美しく伸び、うるさい印象は与えずに、サウンド風景が周りに広がるように音楽を楽しめると思います。

個人的には、もう少し耳から離れた位置で聴くことができれば、と感じたのですが…。


HA-SW01の装着感についても、柔らかいイヤパッドが心地よく、縦長のイヤカップで耳をすっぽりと覆ってくれます。

イヤカップから覗く木の振動版が、HA-SW01の魅力をさらに引き立てていると思います。


最後に、HA-SW01は「バランス対応ヘッドホン」になっています。

今回、試すことはできませんでしたが、バランス対応のヘッドホンアンプと併用すれば、さらに面白いかもしれません。。

バランスで聴くことによって音場がさらに広がり、聴き心地がさらに向上すると思います。前回ご紹介した「SU-AX01」などと組み合わせれば、まさに本領を発揮してくれることでしょう。

いつかリベンジの必要がありますね…!


HA-SW01は全体的に明瞭な音を聴かせてくれるヘッドホンと思います。

爽やかなボーカルと、迫力ある低音を楽しめると思いますので、ぜひ一度ご検討ください。


この他、ハイエンドオーディオブログでは、さまざまな機種を取り上げ、日々、記事を綴っております。こちらもあわせて、ご一読ください。


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それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

2017年3月 3日 (金)

オーディオ専用リングコア『アモルメットコア』~音が良くなると話題沸騰中!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

今回は、高周波ノイズを取り去り、音質を向上させることができる中村製作所の『アモルメットコア』をご紹介します。オーディオ専用で特に音質を重視して設計され、副作用がなく安心してお使いいただける“素晴らしく”そして“画期的”なアイテムです。



中村製作所ノイズ吸収リングコア

これまでの『超高周波ノイズ』対策

家庭内のあらゆる電子機器や電気製品はもちろん、スマホや携帯電話などからは、大量のノイズが発生しており、電源環境を著しく汚染しています。これらのノイズは、コンセントから直接オーディオ機器に侵入するのみならず、電磁波となって高周波ノイズを周囲に撒き散らしています。

それを確認する簡単な方法としては、それぞれの機器にAMラジオを近づけていただければ盛大にガーガーピーピーと鳴り響き一聴瞭然です。このノイズは非常に高い周波数のため、ブーンというハム音のように直接耳では聞こえないのですが、実際にはサウンド自体を著しく汚染し、ヌケが悪くなったり、ノイズっぽくなったりして、音楽再生のグレードを大きく落としてしまっているのです。

従来からも電子機器のノイズ対策としてのフィルタは多数存在し、一時オーディオ用として流行ったフェライトコアを使ったクランプ式のフィルタは、結局は音質が低下(フェライトコアの音響特性が悪い)してしまうため敬遠され、オーディオ用としては廃れてしまいました。現在はパソコンなどに使われています。これは本来オーディオ用ではなく、あくまで電気的特性とコストを重視したものであり、音質は全く考慮されていなかったための結果です。

また、従来からあった本格的なオーディオ用のノイズフィルタとしては、コアにコイルを巻いたチョークコイルとコンデンサを使用した製品が一般的でしたが、オーディオ用では除去したいノイズに合わせた電気的特性と優れた音響特性を併せ持つパーツが必要なため、コストがかかる上、どうしても重くなってしまうという欠点がありました。

そんな中、オーディオ用として白羽の矢が立ったのが、音の良いコア“Amormet(アモルメット)”です。このコアを使用してオーディオ用ノイズフィルタとして開発されたのが『アモルメットコア』という訳です。この『アモルメットコア』は、オーディオ用アイソレーショントランスや最近ではポータブルアンプでも有名な中村製作所が、チョークコイルの専業メーカーである東静工業(株)の協力を得て完成させました。

“Amormet”は、特殊合金アモルファスの厚さ0.2mmのテープ状のものを必要な径に巻いて溶接で固定した上で、カバーを付けて仕上げたものです。

『アモルメットコア』とは?

“Amormet”は本来ノイズ防止用のチョークコイルのコアに使われ、オーディオ再生で特に有害な高周波ノイズを除去するための重要なパーツです。今回ご紹介します『アモルメットコア』は、オーディオ専用に特に音質を重視して設計された、副作用がなく安心して使えるトロイダル・フィルタで、ケーブルを通すことでコモンモード(※)用チョークコイルとなります。従って、通さなければ貼り付けても、周りに置いても全く効果はありません。(※+側と-側の信号線に同じ位相、同じ大きさの雑音)

音声信号には一切影響を与えず、高周波のノイズにのみ大きな抵抗として働いてノイズを防止することから、音質向上に効果的な箇所は、CDプレーヤーやDACなどデジタル機器の出力ラインケーブル、高周波ノイズを拾いやすいスピーカーケーブル、スイッチング電源を使ったACアダプターのDC出力などが特に有効としています。

『アモルメットコア』には、音質上の理由によってコアの電磁特性を変えたものが2種類あり、それぞれ4サイズずつの合計8種類のラインナップがあります。コモンモード専用で超Hiμ材(白色)のNSシリーズとコモンモード/ノーマルモード両用(ベージュ色)NSTシリーズがあり、NSTシリーズはNSシリーズと併用(2重連)することで、さらに高性能化させるということで、特に低音域でのパワー感やスピード感を増強する効果が期待できると言います。

サイズの選び方としては、ラインケーブルやスピーカーケーブルでは、中心の穴にプラス/マイナス両方(L/Rではありません)の電線が無理なく一緒に通る位がベストで、プラグの大きさには十分注意が必要です。ACアダプターの出力ではプラグより一回り大きなサイズを選び、コードを1~2回巻き付けた方が効果がありそうです。電線挿入口のサイズには十分注意が必要です。ただ、必要以上に大きなものはかえってノイズ防止効果が減少する場合もあります。

以下の『アモルメットコア』の穴径と厚さはいずれも概略寸法ですので十分ご注意下さい。

NSシリーズ:NS-285=穴径(直径)φ14mm/厚さ13mm、NS-221=同10mm/同12mm、NS-145=同6.5mm/同7mm、NS-115=同5mm/同7mm

NSTシリーズ:NST-241=同10mm/同12mm、NST-198=同8mm/同10mm、NST-159=同6mm/同9mm、NST-105=同5mm/同6.5mm

必ずプラスとマイナスを一緒に通さなければ、コモンモードチョークとしては動作しませんのでご注意下さい(プラグとケーブルが同時に入る必要があります)。またL/Rなど複数チャンネルがある場合は各チャンネル毎に必要です。2芯シールドのラインケーブルはシールドも一緒に通して下さい。

その理由は、スピーカーケーブルやラインケーブル内の2本の導体には、外部からの高周波ノイズが同相でしかも等量が乗ると考えられます。このノイズをコモン(共通)モードノイズと言うのですが、『アモルメットコア』を電流が通過することで、ドーナツ状のコア(トロイダルコア)に磁束が発生します。この際、電流エネルギーが磁気エネルギーに変換されるのですが、高周波ノイズのみ磁気損失によって失われ、信号電流は損失を受けないため、純度を高めて通過することになるのです。

中村製作所は元々『アモルメットコア』をアイソレーショントランスやRCAケーブル、電源タップなどに組み込む目的で開発していたそうです。ケーブルなどに組み込むためのコアは直径が小さく、ケーブルの自作派やコネクターのハンダを外して再度ハンダつけできる一部の方の需要に限られるものでした。

しかし同社は、すでに高級ケーブルを購入されているユーザーにも使っていただきたいとの思いから、「NS-285」などの大口径の製品を開発したのだそうです。なお、最大径の「NS-285」でも大型のRCAプラグ、XLRプラグ、USBプラグにはご使用いただけませんのでご注意下さい。

試聴しました。

実際にスピーカーケーブル(写真左)とD/Aコンバーターの出力(同右)に「NS-285」を使用して試聴しました。
スピーカーケーブルでは、それまで聴いていた女性ボーカルが、付けた瞬間艶っぽくなり、非常に声質が滑らかになりました。弦楽器の響きが豊かになり、弦のしなやかさが出てきて、従来少し気になっていたピークが完全に取れてしまっていました。明らかにS/Nが良くなり、音場空間の見通しが良くなり、遠近感がしっかり感じられるようになりました。

次にD/Aコンバーターのラインアウトに装着しました。それまで平面的で少し硬いと感じていたサウンドが一変。立体感が出て来たのと同時に低域が厚みを増し、明らかに下に伸びた感じがして、いやなまとわりつきも払拭され、メリハリが出てきてエネルギー感が確実にアップしたのです。

中高域は伸びやかになり、透明感が出てきて、もたつきを全く感じさせないスムーズな自然なサウンドとなりました。『アモルメットコア』を前後させましたが効果は同様でした。

以上様に『アモルメットコア』の効果は抜群で、高周波ノイズを取り去ることで、これだけ音質が向上することと、本来耳には聞こえない高周波ノイズが、これ程再生音に“悪さ”をしていたことに改めて驚かされました。

最後に
この『アモルメットコア』の最大のメリットは、従来からあるノイズフィルタでは、例えノイズは取れても本来持っている音楽のエネルギーまで削がれてしまい、痩せた面白くない音になってしまうのが常でしたが、それらを微塵も感じさせないところが“素晴らしい”そして“画期的”と感じました。

今年は『超高周波ノイズ』対策において、今後のオーディオ再生にとっての“ターニングポイント”になりそうな予感がします。それ程にインパクトの大きな『アモルメットコア』の登場です。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月28日 (火)

パイオニアから20年ぶりのバーチカルツイン&10年ぶりのピュアモルトスピーカーが復活!!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、パイオニアが発表したオリジナリティ溢れるスピーカー「S-PM30」「S-PM50」をご紹介!
外観は懐かしさを感じる樽材を使用しつつ、サウンドは最新のハイレゾを含む高音質ソフトを忠実に再現する“新時代のピュアモルトスピーカー”としての復活といえるでしょう。


パイオニアのお家芸であった“バーチカルツイン”と“ピュアモルト”

パイオニアが久々にオリジナリティ溢れるスピーカーを発売しました。そのコンセプトは、かつてパイオニアのお家芸であった“バーチカルツイン”と“ピュアモルト”です。

サントリーウイスキーの樽材を使用した“ピュアモルト スピーカー”は10年ぶり、トゥイーターを上下のウーファーで挟む“バーチカルツイン”の採用に至っては、なんと20年ぶりの新製品となります。

“バーチカルツイン”の採用は1987年発売の「S-55Twin」まで遡ります。当時のカタログには、「パイオニアのスタジオモニターが持つ特徴を生かして開発。トゥイーターを中心に上下にウーファーを配したインライン同軸配置ダブルウーファーを採用。」とあり、音像定位と音場感の優れたスピーカーとして、90年代後半まで、当時人気となりつつあったトールボーイ型スピーカーを中心に、超ハイエンド機に至るまで多くのラインナップを揃えていました。

この“バーチカルツイン”は、タンノイやアルテックのスピーカーで見られる大型ウーハーの中央にトゥイーターを配した同軸2ウェイユニットを、仮想的に再現できるとされ、「仮想同軸型」とも言われます。縦に複数のユニットを並べることで、大きな同軸ユニットを採用したスピーカーの特徴である「点音源と豊かな音場の表現」が可能と言います。

一方、“ピュアモルトスピーカー”は、1998年発売の「S-PM1000」が初代機となります。その後、2005年「S-A4SPT-PM」、2006年「S-A4SPT-VP」「S-PM300」があり、「S-A4SPT-PM」「S-A4SPT-VP」は10年以上もロングセラーが続きました。

従来機から型番に付いている「PM」はもちろん「ピュアモルト」の略で、サントリーがウイスキーの熟成に何十年にも亘って使用したホワイトオークの樽材をエンクロージャーの素材としているスピーカーの証です。

パイオニアが樽材にこだわる理由

パイオニアが樽材にこだわるのは、
①素材の響きがスピーカーに適している(早く立ち上がり早く減衰する)。
②澄んだ自然な響きで、余分な音を加えない。
③箱が鳴かず、振動板の動きをしっかり支える。
などの理由からです。コスト的には新しい木材を使う方が安いとのことです。

樽材として使用されるホワイトオークの木質は本来非常に硬く緻密で、通常スピーカーのエンクロージャーに使われるパーチクルボード(MDF:集成材)に比べ、その剛性は4倍、さらに2倍の内部損失を持っています。ただ非常に硬い素材のため、高い加工精度が必要な上、天然素材であるが故、伸び縮みを考慮した設計が必要で、パイオニアの20年のノウハウがここで生きてくるという訳です。

さらに、アルコールに長期間接するウイスキーの熟成前と(アルコールと樹液が交換される)後では特性が大きく変化し、当初叩いた際にどうしても残る余分な響きが、熟成後はなくなるとのことです。しかも使用される樽材は、熟成に50~70年使われた後、本来廃材とされるものであり、資源保護の面でもこれは一石二鳥と言えます。

「S-PM30」「S-PM50」の特徴

今回の“ピュアモルトスピーカー”で《肝》となるのが、中央に位置するトゥイーターです。特にハイレゾ音源を意識して高域は40kHzまで伸ばしています。5cm径のユニットですが、振動板にはグループ企業であるオンキヨーの注目の最新鋭機“Scepter(セプター)”「SC-3」のウーファー振動板にも採用されているバイオマス素材の“セルロースナノファイバー(CNF)”を混抄した振動板が使われています。CNFは鋼鉄の1/5の軽さと5倍の強度を持つとされており、トゥイーターには理想的な素材でもあります。

さらにCNFの採用によりトゥイーターの低域再生能力も高まり、一般的な2ウェイでのクロスオーバー周波数が2~3kHzなのに対し、なんと750Hzを実現できたのです。この結果、パイオニアとしてはこのユニットをトゥイーターではなく“ワイドレンジドライバー”と呼んでいます。

音楽の主要な周波数帯域をこのトゥイーターが受け持つことになり、仮想同軸型としてはより進化したものになったのです。CNFをトゥイーター振動板とすることで、大音量やパルシブな音が入力されても破綻することがなく、中高域が低域の悪影響を受けることもなくなり、情報量の豊かなヌケの良い高域が実現できたのです。

また、エンクロージャー内の“ワイドレンジドライバー”背面にも、樽材を使用したオリジナル形状(特許出願中)のバックチャンバーを装着し、エンクロージャー内の定在波の低減を図っています。ただ特殊な形状としているため加工が難しく、ほぼハンドメイドで製作されているとのことです。

一方、上下2本のウーファーは「S-PM30」は10cm、「S-PM50」は13cm径で、いずれも新開発されたユニットで、振動板にはアラミド繊維が採用され、入力に対して正確な低域再生が可能となっています。フレームを強度の高いアルミダイカストとすることで、不要な共振を抑えたと言います。

内部のネットワーク回路も新開発され、高域用と低域用の回路を基板ごと独立させ、互いの影響を受けない設計としています。使用パーツには高音質部品を採用しており、特に仮想同軸には欠かせない、指向性と位相特性に優れたシンプルな構成にこだわっています。

さらに背面ダクトも積層したピュアモルト材から削り出されており、不要な振動を抑え、より正確な低音再生を目指したとのことです。スピーカーターミナルはリアバッフルから直出しされた金メッキタイプで、「S-PM30」はシングルワイヤリング対応、「S-PM50」はバイワイヤリング対応となっています。

試聴しました。

試聴は、日本橋1ばん館で行いました。なお今回は「S-PM30」のみの試聴となりました。試聴には、プリメインアンプは人気のDENON「PMA-1600NE」、SACD/CDプレーヤーにも同じく「DCD-1600NE」を使用しました。

まずは、いつものリファレンス・ディスクであるLivingston Taylor「ink」から始めました。冒頭の口笛は非常に透明でヌケがよく自然なものでした。続くボーカルの定位がピタッと中央に決まり、声質も低域がしっかりして、ハリのあるものでした。

女性ボーカルの、Asa festoon「Sharing」は、前奏のピアノの立ち上がりが素晴らしくクリアで、奥行き感も十分再現されました。ボーカルは実に滑らかで、立体感の伴った実物大の人間を感じさせました。

Jennifer Warnes「The Hunter」の低音楽器のスケール感はさすがに限界は感じますが、サウンド全体のバランスは抜群で、音楽に包み込まれる気持ち良さがありました。超高域も伸びきっており、引っ掛かりは全く感じさせませんでした。

ジャズでは、鈴木勲の「黒いオルフェ」の生ベースの弦が非常に艶っぽくヌケの良いリアルなサウンドでした。低域がぶ厚くとても10cm径のウーファーとは思えませんでした。また歪み感が全くなく疲れを感じさせないことから、ライブでの生音のようにも感じました。

クラシックのE.エルガー「愛の挨拶」での弦は温かで木質感がたっぷりでした。高域は非常に伸びやかで艶やかさがあり、生楽器を眼前で聴いているような気持ち良さでした。

最後に
正直、メーカーのプレスリリースを読んだ限りでは、これ程出来の良いスピーカーとは思っていませんでした。やはりパイオニアが“ピュアモルトスピーカー”を止めなかった理由が分かったような気がしました。

同社曰く、「昔から紡いでいる技術をしっかり見直し、進化させ、パイオニアブランドの新たな製品としてキッチリ発表していくのも重要」としています。

「S-PM30」「S-PM50」は外観的には懐かしさを感じさせますが、そのサウンドは最新のハイレゾを含む高音質ソフトの忠実な再現や、アナログレコード再生での新しいサウンドの発見もあると思います。

今回試聴はしていませんが、上級機の「S-PM50」では、中低域にかけてさらにパワフルになり、押し出しの強いお腹に響く低音が実現するとのことです。やはり大きなお部屋では「S-PM50」の方がたっぷり感を味わえそうです。

樽材ならではの響きの芳醇さ、中低域に備わった独特の“濃さ”が魅力の「S-PM30」「S-PM50」。“新時代のピュアモルトスピーカー”の復活に拍手を送りたいと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月24日 (金)

『電源の重要性』を再確認Vol.3 電源コンディショナー アコースティックリバイブ『RPC-1』

『電源の重要性』を再確認Vol.3 電源コンディショナー アコースティックリバイブ『RPC-1』
ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

以前、特集しまし た『電源の重要性を再確認』でご紹介したアコースティックリバイブ『RPC-1』ですが、あまりに大きな反響をい ただきましたので、再度取り上げさせていただきます。
使用法は至って簡単でありながら、画期的な電源改善 アイテムです。



ACOUSTIC REVIVE「RPC-1」

『RPC-1』とは?

『RPC-1』は、赤外線マウスの発明者である故・柴田潤氏のアイデアをHWT(ハイエスト ・ワールド・テクノロジー)とACOUSTIC REVIVE(アコースティックリバイブ)との共同研究によって発展、製品化さ れたものだそうで、内部の特殊コイルの組み合わせによる独自の回路設計により、電源経路に乗る超高周波ノイズ の除去だけを行うという製品です。

従来から、AC電源に乗っているノイズを除去するフィルターには、コ ンセントとオーディオ機器の間に挿入する直列型(挿入タイプ)と、空きコンセントなどに差し込む並列型(吸収 タイプ)が存在していました。

並列型のノイズフィルターは、コンデンサーを使用することで高周波ノイ ズを吸収するタイプがほとんどですが、コンデンサーはノイズに対する吸収効果はあっても、どうしても色付け( エネルギー感が後退したり、音像が痩せ平面的になるなど)が生じやすいため、この『RPC-1』は並列型ですが、 コンデンサーは一切使用していません。

本機はコンデンサーではなく、特殊なコイルを組み合わせた独自 の回路を採用することで、高周波ノイズを熱エネルギーに変えて吸収しているとのことです。コンデンサーや抵抗 などのパーツ類は全く使用されていないためエネルギーのロスが一切なく、ノイズフィルターなどの使用時に感じ ることのある副作用も全くありません。一方でS/N感や透明度が向上するという、通常は相反する要素を両立させ ることに成功したのです。

その“特殊なコイル”について、アコースティックリバイブ社長の石黒氏より 、直接「言える範囲で結構です。」との条件付きでお話をお伺いしました。

内部構造については、アコリ バ側でも詳しくは不明で、筐体やケーブル等の部品はアコリバから供給しているものの、組立は前述のHWTで行わ れているとのことです。

「ちょっとだけ・・」と、石黒社長が明かしてくれた“特殊なコイル”とは、我 々がチョークコイルやトランスから想像する“らせん構造”のコイルではなく、パタ-ンが描かれたプリント基板 をビックリするくらい何枚も重ねた様な構造であるとのことでした。

画期的な電源改善アイテム『RPC-1』

すで に数年前にHWTから共同開発の申し入れがあったものの、アコリバとしても正直、当初はあまり乗り気ではなかっ たとのことです。

しかし当初提案のあったコイル・ユニットを収納する筐体やケーブル、プラグ等を上質 なものにしていく過程で、当初の数倍の性能が得られることが分かり、コストを掛ければ掛ける程よくなるとの結 論に至り、ついに製品化に踏み切ったのだそうです。

それが2016年の夏のことで、価格が価格ですし、単 なる箱にしか見えないことから、私自身も発売当初は、『RPC-1』には正直あまり注目はしていませんでした。

『RPC-1』の筐体は17cm×17cmで高さ8cmの木箱で、音響特性に優れたヒッコリー材を使用し、ケーブル部 分は37cmで、比誘電率に優れたシルクテフロン絶縁を施した究極のオーディオ専用導体PC-TripleCを採用していま す。

電源プラグやシールド、内部の緩衝材にこだわりの部材を投入し、更にノイズ低減効果を高める様々 な素材を駆使して改善効果を高めたのだと言います。

この結果、前述の様に当初提案された素材が最大限 生かせ、S/N比やエネルギー感が向上しただけではなく、自然で生々しい音色や質感も実現でき、本来ソースに入 っている音楽性の再現をも実現できたのだと言います。

『RPC-1』は、通常のクリーン電源とは全く違う アプローチによる画期的な電源改善アイテムですが、その使用法は至って簡単で、壁や電源タップの空いたコンセ ントに、本体から伸びているAC(3P)プラグを差し込むだけです。※2Pコンセントでは、接続には2P-3P変換アダ プターが必要です。

試してみました。

まずは、オーディオルームの壁コンセント(写真左)に『RPC-1』を 繋ぎました。繋いだ途端、再生音にまとわりついていた僅かなザワザワ感がなくなり、中高域が滑らかになりまし た。

さらに顕著であったのは低域が深々と沈み、お腹に響く様な厚い重低音が感じられる様になったので す。これはスピーカーの置き場所や置き方、アンプの交換でも実現できなかった、非常にリアルな低音となったの です。

次に、先程の壁コンセントに本来繋いでいる電源タップを繋ぎ、電源タップの空きコンセント(写 真の右)に『RPC-1』のプラグを差し込みました。

このタップからはパソコン以外のほとんどのオーディ オ機器の電源を供給(パワーアンプのみ別系統で200V→100Vトランス使用)しているため、変化はやはり壁コンセ ントより効果は大きいと感じました。

もちろん変化傾向は同じですが、再生音の質感や細部のディテール が見えるようになり、声の艶やかさも確実に出てきました。空間感もさらに広く深く、音像の立体感がさらに目に 見える様に再現できました。そして低域は今まで、私のシステムでは不可能であったレベルの重心の低さを感じま した。

最後に、さらにもっと機器に近づけるべく、プリアンプのサービスコンセントに2P-3P変換アダプ ターを介して接続しました。S/Nが向上した効果からか、明らかに音の透明度が上がり、鮮度の高い生々しいサウ ンドとなりました。

また音離れの良い活き活きとした立ち上がりや音の吹っ切れ感は抜群で、音楽を楽し く聴かせるサウンドが味わえました。ボリュームを上げていっても全く破綻することなく、パワー感が損なわれた り、ヒステリックになることも全くありませんでした。

最後に
このように『RPC-1』の効 果は絶大で、ハイレゾのPCオーディオやSACD/CDソフトなどのデジタル音源の再生では、従来細身と感じていた低 域から中域にかけて、力強さが増し、中低域のエネルギー感がたっぷりで、立ち上がりスピードが早くなり、それ まで感じていた少し淡泊な低音が、ドスンと超低域まで深く沈み込む感じが出てくるようになったのです。

中高域に少し感じていたまとわりつきも完全になくなり、音場の透明感が出て見通しが非常に良くなり、 音場も三次元的にかなりリアルに再現されるようになりました。全体に一本芯が通った音離れの良いサウンドにな り、よく言われるデジタルサウンドの欠点が、明らかに改善できていたのです。

一方、アナログでも全帯 域でスピードアップし、非常に張りのあるサウンドになり、従来にも増して実在感や奥行き感が再現できたのです 。

確かに情報量こそハイレゾ音源には敵いませんが、エネルギー感、音像の実在感、押し出し感、そして 私が最も重視している頭を打たない突き抜け感は、デジタルでは絶対に不可能と思えるレベルに達したのです。こ れは、私自身、過去に聴いたあらゆるアナログサウンドの中でも、ダントツのリアル感のある素晴らしさと断言し ます。

また、すでにクリーン電源をお使いのオーディオマニアの方には、本機をクリーン電源の出力コン セントに装着することをお勧めします。これによりクリーン電源自体の性能を向上させることも可能であり、電源 経路に乗る超高周波ノイズの低減と均一化を行うことで、S/Nを劇的に向上させながらエネルギー感や躍動感など も向上させることができます。

以上のような結果が、『RPC-1』の開発目的である超高周波ノイズに的を 絞った対策の効果だとすると、それは大発見であり、これこそ「電源関連アクセサリーの“新ジャンル”の登場」 と言えると思います。

副作用がないどころか、これだけ改善効果の大きな電源アイテムが登場したことで 、2017年以降のオーディオの世界が大変革する予感がします。

「今まで自分は何を聴いていたのか?」と 言う疑問がきっと湧いてくることと思います。『RPC-1』は確かに高価ではありますが、価格に見合う以上の効果 は確実にあります。音楽を聴くことが、きっと、もっともっと楽しくなると思います。

今回も最後までお 読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月21日 (火)

【”Superior Sound”】JVCのポータブルヘッドホンアンプ『SU-AX01』のご紹介です!

ボーダー

いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

最近、知覚過敏気味のボーダーです。こんにちわ。


知覚過敏、といえば『シュミテクト』ですよね。

今、使ってる歯磨き粉が無くなったら、シュミテクトへ切り替えようかと思います。

辛いですよね。飲み物とか特に。


さて、本日はJVCのポータブルヘッドホンアンプ『SU-AX01』のご紹介です!


JVC
ポータブルヘッドホンアンプ
SU-AX01


■【商品概要】■

『SU-AX01』はJVCの”ハイクラス”ブランド「CLASS-S」にカテゴライズされた、ポータブルヘッドホンアンプです。

前機種SU-AX7からは、かなりパワーアップしているモデルとなっており、私自身、試聴してみた結果、「これは試して欲しい!」と強く感じたヘッドホンアンプです。

柔らかいサウンドが特徴的だったSU-AX7は、アナログ的な音が楽しめるヘッドホンアンプと感じているのですが、今回のSU-AX01は、それとは違った趣のヘッドホンアンプでした。

個人的にポータブルヘッドホンアンプは、ソニーの「PHA-3」が長らくトップを堅持していたのですが、ついに変わる時が…。それほどに、まさに”上質”なヘッドホンアンプでした。


まずはスペックをチェック。

SU-AX01は、ハイレゾ音源への対応が飛躍的にパワーアップしています。

前機種SU-AX07と比べると、DSD音源への対応が可能となり、DSDは11.2MHz、PCM音源は384kHz/32bitまで対応を可能にしています。

昨今のハイレゾ音源への対応スペックとしては、十分にカバーしていると言っても過言ではないでしょう。


そして、バランス接続ヘッドホンに対応。

3.5mmステレオミニのL/R端子を装備し、対応のイヤホン/ヘッドホンを接続することが可能です。

JVC純正でリケーブルも発売されておりますので、解像度はより高く、空間表現もさらに自然に音楽を楽しむことが可能です。

CN-HM01MB(MMCX端子)」…対応機種 HA-FW01、HA-FW02、HA-FX1100、HA-FX850

CN-HY01MB(両出しタイプ)」…対応機種 HA-SW01、HA-SW02

CN-HS01MB(片出しタイプ)」…対応機種 HA-SS01、HA-SS02


そして最後に、これがSU-AX01のサウンドを決定づける要因でしょう、「フルバランス構成のアナログ回路搭載」。

メーカーページによると、「DACより以降のアナログ回路をフルバランス構成とすることで、高い解像度と自然な空間表現を実現」とあります。

個人的試聴レビューは後ほど書いてみたいと思いますが、確かに空間表現はとてもナチュラルで、自然なサウンド表情を感じました。

またボリュームも、高精度電子ボリュームを”L/R独立”で採用し、L/R独立電源、L/R独立ヘッドホンジャック等も採用されています。これにより、音のセパレーションはさらに向上し、正確な音像定位を実現している、とのことです。


そして、様々な音源をマスタークオリティに近づける「New K2 Technology」も搭載しています。

音楽信号をビット拡張、周波数帯域拡張、波形補正を行い、ハイレゾ音源も非ハイレゾ音源も、マスタークオリティに近づけるJVC独自の高音質化技術とのことです。


SU-AX01は、10万円を超えるポータブルヘッドホンアンプということで、とても興味があったんです。結構、高価格ですからね…。

それでは果たして、そのサウンドは…。


■【試聴レビュー】■

さて、今回も実機をお借りして試聴してみました。

音源はいつものごとく、各種ハイレゾ音源やCD音源。イヤホンはUltimate Earsの「UE900」です。

非常にまろやかです。バキッとした表情は感じられません。ですが、その深奥にはしっかりと芯が備わっているようでした。

「SU-AX01で聴くとあからさまに凄く特徴的!」というイメージではなく、音楽全体が上品な大人の雰囲気を醸し出し、聴いていると本当に心地よくなる、素晴らしいサウンドです。

「重厚・骨太」や、「超繊細・明瞭」という、どちらかに重きを置いたサウンドではなく、バランス加減が絶妙ということと思います。

音の分離・解像度の高さは言うまでもありません。頭の右左、前後に立体的にイメージが感じられ、ひとつひとつにライトを当てたようなサウンドを感じました。


例えば、中高音域は線が細いイメージというよりも、伸びていく先まで一本芯の通った感触で、そこから先への先端部分は「オーケストラのタクト」のように非常に繊細なのでした。

手嶌葵のボーカルはとても流麗。なのですが、ピシッとしたイメージよりも、豊かな包み込むようなボーカルでした。

低音域については、アタックの強い制動性のあるサウンドを感じます。

ディアンジェロのVoodoo「Africa」ではうなるベースと、乾いた表情のスネア、”厚い”ボーカルを感じました。

EDMのような、跳ねるドラムと豪快なシンセサウンドもしっかりと操ります。この辺りは、SU-AX01の分離感、解像度の高さが立証されているような気がしました。


これまで私ボーダーの中では、ポータブルヘッドホンアンプはソニー「PHA-3」が最も完成されていると考えておりましたが、今回の「SU-AX01」はそれ以上の好感触なポータブルヘッドホンアンプでした。

「PHA-3」が美音、しゃっきり系とすれば、「SU-AX01」は淡麗上品、たおやか系というか…。

予算に余裕があれば、一度試していただきたい完成度の高さと思います。


最後に、今回バランスでのサウンドは試すことができませんでしたが、バランスであれば、さらに音の分離が良くなり、広い音場を感じられるのではないかと思います。

JVCのポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX01」は、芯が備わりつつも、上品なサウンドを楽しめるモデルと思います。

まさに、JVCが丹念に磨き上げた「ホンモノの上質」であり【Superior Sound】を追及したモデルなのです。


それでは、いつもお買い得なJoshin webでお待ちしております。

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