2019年3月20日 (水)

日本が世界に誇れるスピーカー!クリプトン『 KX-3Spirit 』 ~密閉型・アルニコマグネット・クルトミューラーコーンへのこだわり~

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。今回は、最激戦区の2ウェイ ブックシェルフ型スピーカーにおいて、国産でひとり気を吐くクリプトン『 KX-3Spirit 』を取り上げます。




■ 2ウェイ ブックシェルフ型の現状
2ウェイ ブックシェルフ型、それには入門機から超ハイエンド機まで存在し、スピーカーシステムの構成としては、シンプルさと広帯域再生を両立できる唯一無二の存在です。

かつては国産が、各価格ランクに多数の機種をラインナップしており、人気を博していました。国内のオーディオ草創期には、パイオニアやオンキヨー、そして一世を風靡したダイヤトーン、ヤマハ、ビクターなど、超ハイエンドを除いて、国産が台頭していました。

しかし世は流れ、現状では国産スピーカー全体に今や見る影がないのはご承知の通りです。その国産が総崩れとなっていく過程で、ヨーロッパ系スピーカーがドドーッと押し寄せ、今や国内市場を席巻してしまった感さえあります。

その理由は、C/Pの高さはもとより、メーカーごとの音質・デザインの個性、さらには日本のマニア層、特にクラシックファンやボーカルファンが好むヨーロピアン・サウンドが牽引したのだと思います。

■ 独自の道を歩み続けるクリプトン
こんな中、独自の道を歩み続けるクリプトンは、今や国内では貴重な存在です。そして同社は、スピーカー事業に参入(2005年)して以来、一貫したポリシーのもと、世の中の動向に惑わされることなく、コンスタントに製品を開発し続けてきたのです。

初代機の「KX-3」以来、その製品開発と音決めを担っているのは、言わずと知れた元ビクターのスピーカーの設計者で、スピーカー技術者としてはレジェンドとも言える存在の渡邉 勝氏です。渡邉氏のスピーカー設計の出発点ともいえるスピーカーこそ、かの有名な名機ビクター「SX-3」なのです。
(余談:私が初めてのオーディオシステムに導入したのが「SX-3」でした。)

その「SX-3」こそ、クリプトン『 KX-3Spirit 』の原点ともいえます。まず型番からして「3」であり、いずれも密閉型2ウェイ、独クルトミューラーコーンのウーファー、ソフトドームツイーター、そしてアルニコマグネットなのです。更にそのまた原点こそ、エアーサスペンション方式で有名な米国Acoustic Research社の「AR-3a」だったと渡邉氏は言います。

渡邉氏がそのぶれることないポリシーを貫けてこられたのは、音楽性が豊かな中高域と、躍動感のある伸びやかな低音再生のために、かたくなに密閉型とMade in Japanにこだわってきたのだと言います。「KX-3」シリーズの第5世代にあたる『 KX-3Spirit 』こそ、渡邉イズムの集大成でもあります。

■ クリプトン『 KX-3Spirit 』とは
前作からの大きな変更点は2つ。ツイーターとエンクロージャーです。

【ツイーター】
これまでのピュアシルクドーム型から、上位機で採用されていた35mmピュアシルク・リングダイアフラム型ツイーターに変更され、高域再生限界が35kHzから50kHzへと大きく拡大しています。中心部分に砲弾型のフェイズプラグを持たせることで、高域反射波が中心軸をまたいでの干渉を防止し、高域特性を伸ばせたのだとしています。元来ハイレゾに積極的なクリプトンとしてはこれは当然の成り行きだと思います。

【エンクロージャー】
前作までの針葉樹系高密度のパーチクルボード・天然木突き板仕上げから、高級家具にも使われ音響的に優れて、見た目も美しい木目の「スモークユーカリ」のエンクロージャーに高級塗料のポリエステル仕上げ(ピアノ塗料と同じ)を施し、響きの豊かな中低音再生に貢献したのです。

更に外からは見えないため意外と見逃されがちですが、内部配線材には「マグネシウム単芯にPC-Triple Cの撚線を巻きつけた」特殊な最新のスピーカーケーブルを採用。定評ある「かしめ方式」を採用した低歪みの高音質ネットワーク回路と併せて、濁りのない透明でナチュラルな高音域再生を実現できたとしています。

勿論、同社のポリシーを具現化した従来技術を本機も踏襲しています。

【アルニコマグネット】
ウーファーとツイーターには、高価で貴重な「アルニコマグネット磁気回路」を採用しています。アルニコマグネットを継続して使い続けていることに敬意を表するとともに、同社の執念さえ感じます。ウーファーはこだわりの内磁型アルニコとしています。
※アルニコは希少金属のコバルトが必要で、国際情勢や戦争などよって価格が影響されやすく、かつてはJBLの4343と4343Bなどで音質の差に失望したマニアも多かったのではないでしょうか。それ程にアルニコマグネットは、締まりのある低域と密度感のある味わい深い高域再生が魅力です。

【クルトミューラーコーン】
前述の「SX-3」やタンノイ、かつての独ブラウンなどにも採用され、音質の良さと音楽性に定評のある伝統の「クルトミュラーコーン」をウーファーに採用しています。十分な剛性と内部損失を持ち、エッジワイズ巻ボイスコイルやハイコンプライアンス設計により、低域再生限界 35Hzを達成し、熟成した魅力的な中低域再生を実現しています。

【内部吸音材】
「ミスティックホワイト」と「ウール(純毛)」のハイブリッド吸音材と独自の吸音材チューニングにより、理想的な制動特性を獲得し、密閉型エンクロージャーのピュアな低域再生というメリットを生かすことに成功したのです。

これらの徹底したこだわりこそ、国産クリプトンのKRIPTONたる所以だと思います。

■ 日本橋1ばん館リファレンスルームで試聴


癖を全く感じさせない自然な音調で、ヌケの良さは抜群。付帯音やザワザワ感が皆無で、歪みのない透明感はまさに生音(なまおん)そのもの。

弦楽器は繊細で滑らか、棘や歪みっぽさは皆無で、素材の良さから来る木質感は絶品です。ピアノの立ち上がりがスムーズで、響きが豊かで混濁感は微塵もありません。

声は澄み切って爽やかに伸びきり、決して出しゃばり過ぎることはありません。特に日本人の女声ボーカルは抜群で、ちょっと他では味わえないしっとり感です。

密閉箱ならではの締まった低音ながら、厚みは十分確保しており痩せることはありません。この温かみを伴った鮮度感こそが、海外製にはない"クリプトンサウンド"なのです。

■ 最後に
日本が世界に誇れるスピーカー、クリプトン『 KX-3Spirit 』。これこそ、ポジティブな意味において、真の『 ジャパニーズ・サウンド 』の確立です。
(あさやん)

2019年3月14日 (木)

JBLスタジオモニター「43シリーズ」の系譜。最新鋭『 4312G 』登場!!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。今回は、JBLスタジオモニター「43シリーズ」の系譜、JBL 3ウェイ スタジオモニタースピーカー『 4312G 』を取り上げます。




以前、JBL「L100 Classic」を取り上げた際にも書きましたが、私は学生時代(70年代初頭)スピーカーを選ぶにあたって、JBLのコンシューマ用「L100」にするか、プロ用「4311」にするか大いに悩んだ末、そのカッコ良さに惚れて「4311」の購入に至ったのでした。

プロ用で最も小型の「4310」(1971年発売)を原器として、「4311」(1973)、「4311A」(1976)、「4311B」(1979)と、「4311」が3代続きました。その後、「4312」(1982)となり、「4312A」(1986)、「4312XP」(1990)、「4312MK2」(1996)、「4312BMK2」(1999)、そして20世紀最後の年に「4312SX」(2000)、「4312D」(2004)、「4312E」(2010)、「4312SE※」(2016)と連綿と続いて来ました。(※JBL創立70周年記念スペシャルエディションモデル)

今回ご紹介します『 4312G 』は、先にリリースされた「L100 Classic」の開発で得られた数々のノウハウを「4312シリーズ」に移植した最新鋭機です。

■ 『 4312G 』のデザイン


「4310」から「4311」シリーズにかけてのユニット配置は、ウーファーが上にきて、アッテネーターと銘板が下部にくる、変則的なデザインでした。これはスタジオの天井近くに設置してモニターすることを前提に、レベル調整が可能なように配置したものでした。

しかし、私のようなホームユーズでも、そのカッコ良さに憧れ、そのままの形で設置して聴いていました。その後「4312」になってウーファーが下、アッテネーターが上の通常のスピーカーのスタイルになり、現在まで続いています。

■ 『 4312G 』のユニット構成


ウーファーは「Project K2 S5800」のために開発された、JBL史上最強の12インチ(300mm)ユニットともいわれる1200FE系ユニットをベースに、「4312SE」に用いられた《 1200FE-8W 》や、「L100 CLASSIC」の《 JW300PW-8 》の特徴を受け継ぎながら、最新技術により更なる低歪化を実現した《 JW300SW 》を搭載しています。コーン紙にはホワイト・ピュアパルプコーンを採用しています。




ミッドレンジは、125mm口径の新型コーン型《 JM125PC 》(4312SEとL100 CLASSICは105H-1)で、更なる低歪とフラットレスポンスを目的に開発され、少し光沢のあるポリマーコーティングが施されています。




ツイーターは、前作「4312SE」と同じ1インチドームツイーター《 054AlMg-1 》で、良好な超高域レスポンスを獲得するために開発されたアルミ-マグネシウム合金ダイアフラムと、強力なネオジム・マグネット採用の25mm径ドームツイーターです。

ちなみに、「L100 CLASSIC」では明るく伸びやかなサウンドを狙って、ピュアチタン・ドームツイーターが採用されています。

■ 『 4312G 』の特徴
エンクロージャーは歴代モデルと全く同じ寸法(W362×H597×D305mm)の前面バスレフタイプで重量は25.2kgあり、これは記念モデル「4312SE」と同じですが、歴代モデルが20kg以下であったことからすると、かなり強化されてもいるようです。

そして、今時は珍しくなったミッドとハイのレベルアッテネーターも、従来機通り装備されています。リアのスピーカーターミナルも伝統的なシングルワイヤー仕様となっており、強度も上がっています。

「4312」シリーズは伝統的にウーファーをフルレンジ駆動してきており、本来の3ウェイ構成ではなく、フルレンジにミッドとハイを重ねる変則3ウェイとでも呼べるものでした。

過去に私もJBLのフルレンジ「D131」にツイーター「075」を加えたり、更にフォステクスのフルレンジを中域に使ったりした経験もありますが、出てくる音はウーファーが支配的になり、安定感のある豪快なサウンドでした。

これが「4312」シリーズ独特の立ち上がりの良さや吹っ切れ感、リアル感に繋がり、ジャズ・ポップス系のファンに支持されて来たのです。高域の伸びはあまり欲張らず、あくまで中域の厚みや充実感を狙った音作りに徹してきたのでした。

良い意味でのドンシャリが「4312」シリーズの持ち味ともいえます。

しかしハイレゾ音源の普及に伴い、やはり再生帯域の限界を感じていたのは私だけではなかったと思います。そこで前作の記念モデル「4312SE」では、初めてウーファーの上を640Hzでロールオフさせて、本当の意味での3ウェイ化を実現させたのでした。

また、高域も「4311」時代は15kHzまで、「4312」も「4312BMK2」までは20KHzまでと欲張ってはいませんでした。しかしハイレゾが云々が言われ出した2010年発売の「4312E」からは再生帯域を拡大し、ハイレゾにも対応可能な40kHzまでとしたのでした。

この結果、『 4312G 』では記念モデルとしてではなく、レギュラーモデルとして初めて広帯域再生を実現し、より幅広いジャンルに対応できるようになったといいます。

しかし、後述するように、本機が並の平凡な3ウェイスピーカーになってしまったのではなく、そこは伝統を大切にした音作りに徹しており、エネルギー感、押し出し感のある明るいサウンドが息づいています。

■ 日本橋1ばん館での試聴結果


手前から『 4312G 』「4312SE※」「4319」です。※試聴時には、まだ前作「4312SE」が店頭にありましたので、比較試聴しました。

まず第一印象は『 これぞJBLサウンド!! 』でした。私のようなかつての「4311」ユーザーにとっては、近年のJBLスピーカーには少々欲求不満気味なところもあったのです。それはオールマイティを狙うあまり、滑らかでフラットなサウンド傾向が強かったためで、かつてのじゃじゃ馬的な大らかさが影を潜めていたためでもあります。

『 4312G 』の音の張り出し感、鳴りっぷりの良さは抜群で、中域の厚みもたっぷりで最近のスピーカーでは珍しいものです。ただ、超低域や超高域はあまり欲張っておらず、音楽の美味しい部分を積極的に出そうとしていると思います。特に、ピアノやボーカルの生々しさは秀逸でした。これこそJBLスピーカーのDNAを受け継いだサウンドだと思います。

ちなみに「4312SE」に切り換えますと途端にハイファイ調になり、フォーカスがはっきりし、荒々しさのないスムーズなサウンドになりました。これはこれで優等生のJBLサウンドですが、私的には少々物足りなさも感じたのでした。

『 4312G 』の使いこなしのコツは、あえて最新の高純度SPケーブルや高剛性のSPスタンドを使う必要はなく、その方が本機の良さが生かされると思います。また、設置時ツイーターは必ず外側にくるように、アッテネーターの位置は真ん中にこだわらず、お部屋の状況に合わせて積極的にいじっていただきたいと思います。

そして、今やこのエンクロージャーサイズでは珍しい30cmウーファーならではの小音量時の痩せない低音も魅力的です。夜間のリスニングも楽しめそうです。

最後に駆動アンプとしては、ハイファイ一辺倒でなく音楽性を大事にした、マランツやラックスマンあたりのプリメインアンプとの相性が良いのでは?とも感じました。

『 4312G 』は、間違いなくJBLスタジオモニター「43シリーズ」の系譜です。

※ご注意:JBL『 4312G 』は1台の価格です。必ず左右(L/R)を1台ずつ計2台ご注文下さい。スピーカーユニットの配置が左右対称になっています。
(あさやん)

2019年3月11日 (月)

ますます面白くなる『 PC&ハイレゾオーディオ 』に新たな「うねり」が!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
ますます面白くなる『 PC&ハイレゾオーディオ 』に、いま新たな「うねり」が始まりました。今回は、過去の反省を踏まえ、今後のオーディオの流れを私なりに読み解いてまいります。


■ 新たな「うねり」とは?
2008年頃に注目され始めた『 PC&ハイレゾオーディオ 』。私がこのコラムを担当し始めたのが2013年で、これまで何度も当時の状況やその後について私見を述べて来ました。

その中には、「USB-DACが雨後の竹の子のごとく登場」(2013)、「USB-DAC台頭、最後のディスクプレーヤーか?」(2013)、「ハイレゾの数字競争に警鐘」(2014)、「PCオーディオに再チャレンジ」(2017)、「OPPOが大ヒット!PCオーディオに再注目」(2018)と、続きました。

その間、オーディオメーカー製USB-DACの音質的優位性や、ディスクプレーヤーの終息宣言とも受け取れる内容を述べていますが、その後国内では一部のハイエンドメーカーを除いてデジタル関連機器の開発力が急速に落ち、新規にチャレンジするメーカーが減ってしまいました。

また、SACDには大きな動きはなかったものの、数年前に異常な盛り上がりを見せたアナログブームを経て、メインソースとしてのCDが再度見直され、そこにMQA-CDの話題が加わったことで、CDプレーヤーの買い替えが始まったのでした。

その後、ハイレゾの数字競争もPCM 384kHz、DSD 11.2MHzが上限でほぼ落ち着き、それ以上のスペックによる音質改善効果には疑問の声も上がりはじめ、オーバースペックによる弊害さえ囁かれはじめました。

また2017年には、PCオーディオの救世主として彗星のごとく登場したOPPO「Sonica DAC」が一次爆発的な売れ行きを示したものの、2018年の年初になっていきなり生産中止となってしまい、我々販売側としては梯子を外された格好で、同時に急速にPCオーディオ市場の熱も冷めてしまったのでした。

そして今年(2019年)、昨年末からハイエンドDACに「うねり」とも言える新たな動きが始まったのです。それはかつて、PCオーディオの黎明期に購入されたUSB-DACの買い替えによる最新鋭機へのグレードアップ。そして、CDソフトの魅力再発見から始まった、最新D/AコンバーターによるCDサウンドの見直し機運の高まりだと思います。さらには、話題のMQA-CDという新たなソースを一度聴いてみたいという新たな動機も見逃せません。

そこで今注目を集め、実際人気となっているミドルクラスからハイエンドグレードのD/Aコンバーターを8機種、その優位点、人気の秘密を探りながら取り上げてまいります。

■ 人気のD/Aコンバーター 8機種をピックアップ

■ Mytek Digital 『 Manhattan DAC II 』
 Silver/Black/Goldの3色

Mytekのコンシューマー用としては最上位のD/Aコンバーター。DACチップにはESSのフラッグシップDAC「ES9038PRO」を搭載。これに、フェムトクロックと独自のジッター低減回路を組み合わせて、DACチップの真価を引き出すとともに、デジ・アナを独立電源とすることでノイズとクロストークを徹底的に低減しています。

話題のMQAのフルデコーダー、アナログ式と32ビットデジタル式の内蔵アッテネーターやMM/MC対応のフォノ入力も装備。振動対策や電源ケーブルをグレードアップすることで、更に音質を追い込めます。さらに、オプションカード(高精度フォノ・アナログプリアンプカード、ネットワークカード)によるグレードアップも可能です。

サウンドはプロの世界で鍛え上げられたMytekならではの芯のしっかりした安定度の高いもので、電源の強化がダイナミックスや瞬発力をさらに高め、音楽的な説得力は超一流です。100万円を切るD/Aコンバーターの中ではダントツの完成度の高さです。




■ Mytek Digital 『 Brooklyn DAC+ 』
 Silver/Blackの2色

元々、スタジオでのリファレンスとしての音質を備えたUSB-DACとして開発されました。DACチップにはESS「ES9028PRO」を採用。超高精度のフェムトクロックを搭載。アナ/デジの2通りのアッテネータを装備、フォノ入力も持ち、DACプリとしても機能します。勿論MQAにもフル対応です。

サウンドは深く厚みのある低域、エネルギーに満ち溢れた中域、高域の圧倒的な情報量、厚みのある豊潤なサウンド、生音のような立ち上がりや響きを再現します。ハイエンドの王道を行く安定感のあるサウンドです。コストパフォーマンス抜群で大ヒット中です。




■ SOULNOTE 『 D-2 』
 Silver/Blackの2色

業界で初めてESS「ES9038PRO」を4個搭載し、それにSOULNOTEの得意技「完全対称無帰還ディスクリートアンプ」を組み合わせています。マスタークロックには超高精度のTI「LMX2594」を採用。これは測定器やレーダー用に開発されたジッター45fsという世界最高レベルのものです。

また、従来のオーバーサンプリングモードのデジタルフィルターに加え、デジタル領域における無帰還化とも言える「NOS」モードを採用。オーバーサンプリングのインパルス応答では避けられないプリエコーやポストエコーが発生しません。リアルで自然な音質、空気感をもたらします。画期的なデータ転送方法である「Bulk Pet」も採用。

サウンドはスケールの大きな安定感のあるもので、アナログを彷彿とさせる立体的で、生き生きとした、吹っ切れ感のあるものです。圧倒的な情報量の多さ、細部の表現力、力強く伸びきった低音は正確無比で、説得力のある国産屈指のハイエンドサウンドを実現。




■ SOULNOTE 『 D-1N 』
 Silver/Blackの2色

ESS「ES9038PRO」2基を「モノラルモード」で使用。「ES9038PRO」と「無帰還ディスクリートアンプ」のコンビネーションにより、オペアンプ(IC)では得ることができない、エネルギーに満ち溢れた生々しい音楽再生を実現。1ps以下という、超低ジッタークリスタルを採用。新たに上級機同様、「NOS」モード採用して、バージョンアップを果たしました。

サウンドは非常に透明度が高く鮮烈で抜けの良いものです。ストレートで立ち上がりが良く、音程はしっかりして、安定感があります。音楽を実に楽しく聴かせてくれます。ミドルクラスの国産D/Aコンバーターでは屈指の実力機です。




■ cocktail Audio 『 X45Pro 』
 Silver/Blackの2色

本機はデジタルオーディオの魅力を存分に手軽に味わえる超多機能な製品で、CDのリッピング、メタデータの管理、ファイル音源やネットワークでのストリーミング再生はもちろん、CDソフトの直接再生まで1台で行えます。もちろん、MQA-CDの再生も可能です。

13mmの極厚のフロントパネル、筐体は厚手のアルミプレートに精密な切削加工した総アルミ仕上げです。背面にはストレージ用のスロットを装備。アナログRCAとPHONO入力が1系統ずつ、出力はXLRとRCAが1系統ずつ装備。さらにFMチューナーまで内蔵。

サウンドは筐体の確かさやS/Nの良さから、制動力のあるしっかりしたスケール感のある低域に、厚みのある中域、ヌケの良いハリのある高域が加わり、情報量も圧倒的です。機能満載でこの音質を実現したことで、cocktail Audioの実力を再認識させられました。




■ cocktail Audio 『 X45 』
 Silver/Blackの2色

最先端のデジタルフォーマットに対応し、音質に磨きをかけたマルチメディアプレーヤー。デュアルDAC搭載、DSD 11.2MHzにも対応したミュージックサーバー。CDを簡単に様々なフォーマットでリッピングでき、もちろんCD再生も可能です。

本体背面には記録媒体用のスロットを装備。MQA-CDも再生可能な新時代のCDプレーヤーでもあります。




■ iFi-Audio 『 Pro iDSD 』


PCオーディオの最先端を走り続けて来たiFiオーディオ。その集大成ともいえる製品です。他の追随を許さないPCM 768kHz、DSD 24.6MHzの圧倒的なハイレゾ再生に対応。A級・真空管バッファ、フェムト秒精度のマスタークロック、すべての入力にガルバニック・アイソレーションが施されています。

同社初のネットワークプレーヤー機能まで搭載。MQAにも対応予定です。サウンドは鮮度が高くキレの良い鳴りっぷりの良さが魅力です。




■ M2TECH 『 Young III 』


海外製としては異例な程のリーズナブルなD/Aコンバーター(USB-DAC)+プリアンプ。DACチップはTI「PCM1795」で、PCM/DSD(11.2MHz)ともにネイティブで対応。電子ボリュームにはCirrus Logic「CS3318」を採用し、プリアンプとしても十分な実力を備えています。

サウンドは、実にハリのある若々しいもので、脚色を一切感じさせない生々しさが魅力。中低域には弾力感、高域には爽やか感があります。

■ 最後に
今回はいま注目を集め、実際に市場で人気のある製品ばかりをご紹介しました。いずれもスペック的には、PCオーディオ黎明期とは雲泥の差があり、サウンドにおいてもいわゆるデジタル臭さを全く感じさせない、ハイエンドオーディオ特にレコード再生ともほぼ遜色ないレベルにまで達しているのは間違いありません。

そしてお手持ちのCDライブラリーを生かすためにも、今こそ最新・高性能のUSB-DAC搭載D/Aコンバーターを導入されてみてはいかがでしょうか。

MQA-CDを含め『 PC&ハイレゾオーディオ 』が、ますます面白くなってきました。(あさやん)

2019年3月 7日 (木)

TELOSアクティブアース『 Grounding Noise Reducer 3.1(GNR3.1) 』を徹底的に試す!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
TELOS(テロス)の「アクティブアース発生器」をご存知でしょうか。初めてその名前を聞いたとおっしゃる方のために、製品開発の経緯からお話しいたしましょう。




■ TELOS(テロス)とは
正式名:Telos Audio Designは、2006年に台北にて設立されました。それ以前、ディストリビューターとして各国のオーディオ機器を取り扱っていたJeff Lin氏は「機器の性能は良くても、設置する環境によって十分に実力を発揮できないという《オーディオの宿命》」を、何とかして打ち崩せないかと考え同社を立ち上げたといいます。

設置するシステムによって機器の音が変わる…その原因はシステムのアース状況によって引き起こされるものだ…と、Jeff Lin氏は突き止めたのです。

一般的なアースの考え方は、感電の危険防止などの安全性が主目的で、そのためアース設備は、「中性線(ニュートラル線)とアース線を一緒に接続しているか」、コンセントなどにアースがないため「アース線は何処にも接続されていないか」です。これではオーディオ以外の家庭の電気機器からのノイズが「中性線」を汚染し、オーディオ機器に干渉してしまいます。

特に、近年多いインバーターエアコンやパソコンなどに使われているスイッチング電源は、盛大なノイズを家庭内にバラまいており、これではオーディオ機器にとってはたまったものではありません。このノイズを取るのが大地アースなのですが、オーディオシステム単独のアースは、集合住宅は勿論のこと、一戸建ての住宅にお住まいの方でも、オーディオ用途の要求を満たすアース設備を手に入れるのは、殆ど不可能に近い状況です。

また、何故アースが必要かと言いますと、一般的にオーディオ機器の増幅回路は、基準電圧「0V(ゼロボルト)」を前提に設計されているのですが、機器に電源を接続するだけで、すでに機器自体がそれぞれ違う「数V」程度のシャーシ電位を持ってしまいます。そしてこれらの機器をラインケーブル等で接続してしまうと、平均化されたある電位となり、機器が要求する基準電位とは違う電位で動作してしまうことになるのです。

この状況を解決する手段として数社から発売されているのが、ご存知の「パッシブタイプの仮想アース」です。これらは銅板や鉱物粉を使用しており、オーディオ機器のアース電位の変化(電圧変動)を軽減し音質の変化は確認されるものの、決して「0V」にはなりませんでした。

さらに、仮想アースにノイズを流れ込ませるためには、十分に基準電位が低く、インピーダンスが極めて低くなければなりません。しかし現状、パッシブタイプの筐体サイズ程度では、電圧変動を安定化するのは到底不可能なのだそうです。

そこで今回ご紹介します「アクティブタイプの仮想アース」TELOS アクティブアース『 GNR3.1 』の登場と相成るのです。

■ 他の家電製品より発生するノイズから完全に隔絶
TELOSのアクティブアースは、お使いのオーディオシステムがアースの基準値「0V」となる高精度な電圧を、CPUを使って計算して生成しているのです。これにより、接続したオーディオ機器の電圧変動に極短時間で対応でき、それぞれの機器に一貫した基準信号を与えます。この基準信号の伝送は、極めて低いインピーダンスで行われ、これによりオーディオシステム単独の大地アースと同じ効果が得られるのだとしています。この結果、他の家電製品より発生するノイズからも完全に隔絶できるのです。

『 GNR3.1 』は、2つの電源ノイズ低減器「QNR3.1」と、1つのアース発生器「GNR Mini 3.1」によって構成されています。このQNRユニットは元々、ケーブルエージング機器「QBT」のために製作されたもので、日本のACOUSTIC REVIVE(アコリバ)や、TIGLON(ティグロン※)製ケーブルの出荷前に行うバーン・イン(エージング)に使用されています。
※ティグロンでは超飽和電流型ケーブル活性装置「HES」と呼んでいます。

ケーブルのエージングのための正確な基準信号を生成するためには、電源ノイズの低減が必要不可欠だそうで、これはアースの基準電位の生成においても同様で、これにより『 GNR3.1 』が外来の電源ノイズに関わらず、正しいアースの基準となる信号を、接続された機器に供給できるのだとしています。

『 GNR3.1 』の背面にある6つのアース出力端子での電位は十分に低く、インピーダンスも極めて低いため、端子に流入してきた外来ノイズは、内部の「QNR」によって取り除かれるのです。また、各端子はそれぞれアイソレーションされているため、ノイズが相互に干渉することはありません。

『 GNR3.1 』と2017年発売の初代「GNR」との違いは、使用パーツの選別を従来以上に厳密に行い、従来機の選別基準の16倍、すなわち1万個以上の購入パーツの中から、3.1の基準をクリアするのは数百個程度しかないと言います。

本機の背面端子は、左側に3個、右側に3個あり、片側3個をアナログ機器に、もう一方をデジタル機器に、付属のアースケーブルを使用して接続するように推奨されています。しかし所有されている機器が多い場合は、本機を2台、それぞれをアナログとデジタル専用にすることも(勿論ご予算が許せばですが)提案されています。

付属のアースケーブルは、Yラグ ⇒ Yラグが3本、Yラグ ⇒ RCAプラグが3本ですが、別売オプションとしてXLR、BNC、USBが、長さも1.5m、2.0m、2.5m、3.0m(いずれも特注品)が用意されており万全です。

ここまでの説明でも、その効果は実際に体験いただかないとにわかには信じられないと思います。かく言う、私自身がかつてそうでした。音楽信号の流れない、出ても入っても来ないアースケーブルを繋ぐだけで音が変わるなど、全く説明が付かないのですから…。

それでは自宅でのアクティブアース『 GNR3.1 』の効果の程をレポートしてまいります。

■ 実際に検証してみました

右写真の正面から見て左側にデジタル機器(DACプリ、CDプレーヤー)、右側にアナログ機器(パワーアンプ、アナログプレーヤー)のアースケーブルを接続。『 GNR3.1 』の電源ケーブルは、電源タップを繋いでいる2連の壁コンセントの空いた側に接続しました。

この電源プラグを抜き差ししても、全くノイズは出ませんでした。そして、その際の効果は以下のように劇的なものでした。もちろん、機器単独でのアースの抜き差しも試しています。

上記の接続にてCDプレーヤーでMQA-CDを再生しました。以下は私が感じたままの試聴メモです。

  • サウンド全体のヌケが非常に良くなりました。
  • ノイズ感がなく静かになり、空間感、音場感が出てきました。
  • 奥行き感が抜群で、前後感、立体感も確実にアップしました。
  • 超低域方向への沈み込み、厚み感が半端ではありませんでした。
  • 全体に重心が下がり、豊かでふくよかさが出てきました。
  • 中域が厚くなり、ボーカルの肉質感、生々しさが出てきました。
  • 高域は開放感があり、どこまでも透明で滑らかに伸びきりました。
  • ボーカルがコリッとして中央に浮かび上がり、定位がしっかりしました。
  • ベースの形が眼前に現れ、圧倒的な力強さで迫りました。
  • 各種パーカッションが気持ち悪いくらいリアルでした。

これらの効果は、CD以外のパソコンを使ってのファイル再生でも、アナログ再生でもほぼ共通でした。また、各機器のアースケーブルの着脱も試してみました。それぞれで効果は確認されましたが、やはり上記のように全てにアースケーブルを繋いだ場合に最高の結果が得られました。

■ 結論として
この『 GNR3.1 』のアグレッシブでホットな《 説得力 》は、オーディオシステムのどのコンポーネントを入れ替えても実現不可能なレベルの変化だと思います。アーティストや楽器の実在感、サウンド全体の音楽性の表現力は、コンポーネントのグレードアップとは《 別次元 》の改善度合いだと感じました。

ただ、ノイズ環境に恵まれたユーザーは、既発売の『 GNR Mini 3.1 』(以前に自宅で試聴済み)でも十分効果を享受できるのではないかとも思いました。
(あさやん)

2019年2月21日 (木)

cocktailAudioのデジタルミュージックサーバー&トランスポート『 X50Pro 』 ~お使いのD/Aコンバーターが最大限生かせます。

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、お使いのD/Aコンバーターを最大限活かせる、超々多機能なトランスポート型ミュージックサーバーのcocktailAudio『 X50Pro 』を取り上げます。




■ cocktailAudioの製品について
いま、cocktailAudio(カクテルオーディオ)製品が大人気です。
cocktailAudioは、韓国NOVATRON社のハイファイオーディオ製品専用のブランドです。NOVATRON社は2003年に、従来なかったユニークなマルチメディアオーディオシステムを開発、製造するために創設されたのです。常に最先端のデジタルフォーマットに対応し、便利で使いやすく、オーディオの楽しみを広げる革新的な製品をずっと供給し続けています。

日本国内で最初に登場した同社製品は、2015年12月発売の「CA-X40」でした。超多機能で注目はされましたが、当時まだブランド自体が浸透しておらず、正直なところ、ヒットにまでは至りませんでした。そして2017年10月、アンプを内蔵し、スピーカーを接続するだけで簡単に、最新のハイレゾサウンドが楽しめるマルチメディアプレーヤー「X35」が登場。続いて同年11月、あえてD/Aコンバーターを非搭載とし、デジタル機能に特化したハイパフォーマンスマシン「X50D」と続きました。

人気に火が点いたのが、2018年4月に発売された「X45」でした。高性能D/Aコンバーター(ES9018K2M)を内蔵し、アンプを内蔵していないマルチメディアプレーヤーで、最先端のデジタルフォーマットに対応し、音質にも磨きがかけられた製品でした。続いて同年6月発売の「X45Pro」は、最先端の高性能D/Aコンバーター(ES9038PRO)を搭載し、電源や筐体を大幅に強化し、同社ラインアップの最高級モデルとして、性能、音質の頂点を目指して投入してきたのでした。

そして、2018年の年末ギリギリに発表されたのが、今回ご紹介いたします『 X50Pro』です。本機は「X50D」の上級機という位置付けの製品で、「X50D」同様にD/Aコンバーター非搭載のトランスポート型ミュージックサーバーで、本機をお使いになるには別途D/Aコンバーターが必要になってきます。

それでは『 X50Pro 』の先進性&発展性を見てまいりましょう。とにかくその機能の豊富さに、筆者は圧倒されっぱなしでした。

■ cocktailAudio『 X50Pro 』とは
cocktailAudio『 X50Pro 』は最上級機「X45Pro」の開発で得られたノウハウを注入して開発されています。CPUは「X50D」では「Dual Core ARM Cortex A9(1.0GHz)」であったのに対し、本機はその倍に当たるA9のクアッドコア仕様の「Quad Core ARM Cortex A9(1.0GHz)」にグレードアップされており、高い処理能力と快適な操作性を実現したとしています。

また、音質を大きく左右するクロック発振器には、高性能、低ノイズのCrystek「CCHD-575」を搭載。電源部全体をアルミシールドケースでカバーすることでシールドを強化し、トランスからの放射ノイズを遮断。さらに「X45Pro」同様、13mm極厚フロントパネルをはじめ、本体を含むすべての筐体を、厚手のアルミプレートに精密な切削加工と美しいブラスト処理を施した総アルミ仕上げとしています。これらにより、高音質を目指したのです。

本体背面には、記録媒体用のスロットを2基装備しており、それぞれに6TBまでのSATA3.5インチ/2.5インチのHDDドライブ、または、2.5インチのSSDが装着可能です。これにより、最大12TBにも及ぶストレージを実現できるのです。着脱も可能なため、ソースのジャンルなどにより複数のドライブの使い分けもできるのです。(ストレージは別売)

フロントのディスプレイには視認性の高い日本語対応の7インチ大型カラー液晶を採用。操作画面や音楽ファイル情報、カバーアートなどが表示され、快適な操作が可能です。さらに本機のHDMI出力を、お持ちの大型ディスプレイやプロジェクターに接続すれば大画面に映し出すこともできます。

デジタル出力は、RCA同軸、TOS光、AES/EBU、USB2.0、I2S(RJ45×1、HDMI×2)、ワードクロック出力(最大192kHz)を装備。デジタル入力は、RCA同軸、TOS光を各1系統を装備しています。

ただ、「X50D」に2系統あった同軸出力が1系統になったのはI2S(※)のHDMI出力を2系統としたためで、I2S規格の対応幅を広げています。
※I2S:アイスケアエスと読みます。市販品ではM2TECH「Evo DAC Two Plus」などに採用され始めており、今後対応機が増えることが予想されます。

USBホスト(本機から制御可能)端子は、前面に1系統(USB2.0)と背面に2系統(USB3.0)を装備しており、USBメモリや外部ストレージも接続可能です。

本機にはフロントローディングのCDプレーヤーが内蔵されており、CDトランスポートとしては勿論、PC不要で簡単にリッピングもできてしまいます。WAV以外にもFLAC、ALAC、MP3など様々なフォーマットでリッピングが可能です。

CDのメタデータやカバーアートはGracenoteやFreeDBのサービスを利用してインターネット経由でタグ付けできます。取り込んだ音楽データは、カバーアート表示、文字表示、使い易い検索機能など本機独自のミュージックデータベースに蓄積され、管理できます。

本機の対応ハイレゾフォーマットは、DSD(11.2MHz)、DXD(24bit / 352.8kHz)、HD FLAC(24bit / 192kHz)、HD WAV(24bit / 192kHz)などほぼ網羅しており、他社に先駆けて対応しているMQAにも対応しています。MQA-CDもD/Aコンバーターが対応していれば、勿論再生可能です。

さらに、家庭内のネットワークに接続することで、ネットワークプレーヤーまたはミュージックサーバーとしても機能します。TIDAL、Spotify、DEEZERなどのストリーミングサービスも利用できます。TIDAL、DEEZERではMQA音源もお聴きいただけます。

また、専用のリモコンアプリのNOVATRON「MusicX」をiOS / Androidのスマホやタブレットにダウンロードすることで、ネットワーク経由で本機の操作が可能となり、操作画面やカバーアート、ファイル情報を手元で見ながら操作できてしまいます。

cocktailAudio『 X50Pro 』の多機能さは、まさに「てんこ盛り」状態と言えるでしょう。

■ 試聴しました
私が所有する使い慣れたD/Aコンバーター Mytek Digital「Brooklyn DAC+」に本機を繋いで、短時間ですが試聴しました。

まずは、個人的に最も興味のある「MQA-CD」の直接再生から始めました。難なく「Brooklyn DAC+」に352.8kHz/24bitの表示(ユニバーサルミュジックのMQA-CD)が出て、通常CDとは全く違う奥行き感や立体感が再現されました。パソコンのハイレゾ音源からのUSB入力では、MQA-CDのリッピングソフトやダウンロードしたMQA音源も問題なく再生し、MQAの素晴らしさを改めて実感させられました。

通常のハイレゾPCM音源は勿論、44.1kHzのCDからのリッピングソフトも、本機の筐体の確かさやS/Nの良さから、制動力のあるしっかりした低域に、深く沈む重低域が加わったスケール感の豊かな余裕のある低音でした。一方中高域は、厚みのある中域にヌケの良さ、ハリのある高域が加わり、情報量も圧倒的で、PCM音源ならではのピラミッド型のハイエンドサウンドを聴かせてくれました。

一方DSD音源では爽やかさや瑞々しさが加わり、アナログっぽさも感じさせました。PCM、DSDそしてMQAと、それぞれの個性をそのままの形で引き出し、『 何も足さない、何も引かない 』オリジナル音源の良さを大事に、そして素直に引き出してくれました。

cocktailAudio『 X50Pro 』は、お使いのD/Aコンバーターを最大限活かせる超々多機能なトランスポート型ミュージックサーバーです。(あさやん)

2019年2月13日 (水)

FURUTECH『 NCF Booster 』シリーズの活用法をご紹介!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は「1個でも納得、複数個でさらに満足」の、FURUTECH(フルテック)『 NCF Booster 』シリーズの新たな使い方をご提案させていただきます。




■ FURUTECH『 NCF Booster 』シリーズとは

2017年9月発売の、FURUTECHのコネクター/ケーブルホルダー『 NCF Booster 』は、オーディオ機器や壁コンセントに接続されているハイエンド電源ケーブルが、その重さのためプラグが外れそうな不安定な状態や、重さが機器に負担を掛けている場合に、それらを支えることで問題を改善すべく開発された製品です。

挿し込む大型の電源コンセントプラグやインレットプラグを、高さを調整することでしっかりと設置面や床面に対して平行に固定し、不安定な接続状態の導通を改善するのです。また、プラグを上下からしっかり固定することで、振動も押さえ込む構造になっています。

さらに、プラグを挟むクレイドル(下部)と、クランプ(上部)には、独自の特殊素材「NCF(ナノ・クリスタル・フォーミュラ)」調合のナイロン樹脂を採用することにより、帯電防止や静電気によるノイズの除去も実現したのです。

電源コンセントやインレット以外でも、重量級のインターコネクトケーブル、重量級の分岐コネクタ付きスピーカーケーブルなど、各種ケーブルのスタビライザーとしても応用でき、複数個使用することで空中配線も実現できます。

続いて2018年4月に発売された『 NCF Booster-Signal 』は、約半年前に発売され異例のヒットとなっていた「NCF Booster」に続けとばかりに、その簡易タイプとして開発されたのでした。「NCF Booster」とは違いクレイドル部分をフラット型とし、電源プラグやインレットプラグ以外にも、RCAやXLRプラグ、HDMI端子、USB端子にも対応させています。

クレイドル部分は前作同様NCFでできており、信号系統だけでなくスピーカーケーブルの空中配線、アンプなどの各端子部分、壁コンセントなどにも活用できます。さらにオプション(※)で上から押さえる「TOP CLAMP」や、高さ延長用の「Extension Shaft Bar」、シャフトバーの高さを微調整できる「Shaft Bar Adjuster」も加わり、更なるグレードアップも可能となりました。 ※オプションは『 NCF Booster 』でも使用可能です。


■ 実際に色々と検証してみました

今回は『 NCF Booster-Signal 』を中心に、従来の一般的な使い方に加え、実際に以下のような使い方にチャレンジしました。

筆者は、従来からスピーカーケーブルを糸で吊したり、電源ケーブルは洗濯バサミで浮かしたりしていましたが、今回はそれらを『 NCF Booster-Signal 』に入れ替えてのテストや、各種オプションを使ってあらゆる場面を想定し、その効果を検証しました。

検証その1:各種プラグを持ち上げることで機器に負担をかけない設置


重量級の電源ケーブルは『 NCF Booster 』にオプションバー2本を使い、クレイドルをコンセントの高さまで持ち上げてクランプで固定。下側のプラグには「Cradle-Flat」を使用。⇒ 想像以上の効果があり、低域が充実し、特に超低域が深く沈み込みました。中高域は透明度が上がり、響きが豊かになりました。音圧も明らかにアップして聴こえました。


DACプリの重量級のインレットプラグを床から『 NCF Booster-Signal 』とオプションバーで持ち上げて設置。
⇒ 従来かなりガタツキがあり不安定でしたが、支えることで機器に負担が掛からなくなりました。大音量時の不安定さも払拭され、低域が厚く、中域が充実し、高域のヌケが良くなりサウンドに深みが増しました。


パソコンのUSBケーブル出力に『 NCF Booster-Signal 』を設置。
⇒ 低域が引き締まり、しっかりしてきました。中高域は伸びやかになり、僅かに感じた歪みっぽさが取れ、落ち着いたサウンドになりました。クレイドルのNCFの効果が大きいのではないかと思われます。


DACプリのバランス出力ケーブルのXLRプラグを『 NCF Booster-Signal 』を使って床から持ち上げて設置。
⇒ 高域の透明度・解像度が上がり、背景が静かになり見通しが良くなりました。低域はコリッと引き締まり、明らかに立ち上がりが良くなりました。空間表現力がアップし、全体のグレードが数段上がったように感じられました。


検証その2:ケーブルインシュレーターとして電源ケーブルを床から持ち上げて設置


洗濯バサミを外し『 NCF Booster-Signal 』を2個使用して電源ケーブルを床から持ち上げて設置。
⇒ 低域が厚く安定感が加わりました。音像の輪郭が鮮明になり、ピントが合い立体的でリアルになりました。音圧がアップし、響きも豊かになりました。


検証その3:オプションバーとオプションクレイドルで、ケーブルを複数段で分離。


各種ケーブルを『 NCF Booster-Signal 』と「Cradle-Flat」2個で3段に分離し空中配線。
⇒ 解像度が明らかに向上し、従来埋もれていた微細な部分が現れました。低域はシャープになり、過渡応答性が上がって感じられ、生々しさが加わりました。音場は奥行き方向に伸び、前後感・立体感が向上しました。


検証その4:NCFによるノイズ軽減や床から持ち上げることでの制振効果。


電源タップの入力インレットプラグを『 NCF Booster 』で固定。
⇒ 安定感が増し低域の定位が改善、音像もクッキリしてきました。明らかに実在感がアップし、前後感もしっかり出てきました。全体にパワー感が増し、音に勢いが出てきました。


床を這わせていたスピーカーケーブルとラインケーブルを空中配線。
⇒ まとわり付いていた付帯音が取れクリアになりました。低域が伸びやかになり超低域まで再現されました。音離れの良い、リアルで解像度の高い瑞々しいサウンドになりました。


■ 最後に
総じて『 NCF Booster 』シリーズはソフトに入っている音をすべて描ききるのです。ある部分が強調されたり、キャラクターや雑味が加わることもなく、自然なバランスで立体的な音場を再現します。これはオーディオ機器の能力をフルに出し切るような変化とも言えます。

使いこなし次第で、高さ調整によるケーブル位置の高低差でのチューニングも可能です。高さによりエネルギーバランスの調整ができ、複数個の使用で、さらに浮揚感や空間感まで顕著に表れてきます。このあたりはユーザーの経験と技量が試されるところではあります。

『 NCF Booster 』シリーズは、スピーカー直近や、床に直接ケーブルを這わしている場合、特に効果的です。しかし、ケーブルはスピーカーからの音圧の影響だけではなく、ケーブル導体を信号が流れることで生じる、ケーブル自体の微小振動も同時にコントロールしているようです。さらにNCFによる静電除去効果も見逃せません。

『 NCF Booster 』シリーズは、FURUTECHでも想定外の新たな提案がなされ、ますます用途の幅が広がっています。「1個でも納得、複数個でさらに満足」、そしてオプションを加えることで期待以上の効果が得られます。

発展性のあるオーディオアクセサリーですので、工夫次第で期待を超える驚きがあります。2019年春、Joshin webショップ一押しのオーディオアクセサリーは、FURUTECH『 NCF Booster 』シリーズです。
(あさやん)

2019年2月 6日 (水)

【安価でもタンノイサウンドが楽しめる!】MERCURY 7.4を限定数量でご用意しました!


みな様、こんにちは!
今年の花粉は例年より凄いと聞いて、今から戦々恐々のとうふです。
しかし毎年の事とはいえ、某ワインの新酒のようなキャッチコピーに過敏に反応してしまっていますね。。。

さて、今回ご案内の製品はこちら!

タンノイ
フロア型スピーカー【1本】
MERCURY 7.4WL

タンノイのエントリークラスシリーズ"MERCURY 7"。
そのトールボーイモデル7.4です。

MERCURYシリーズはそのコストパフォーマンスの高さから非常に人気があり
入手性の高い価格帯である事、
小型ブックシェルフ、センタースピーカーもラインナップしている事、
よって一式もリーズナブルに導入できる事、
等オーディオユース以外のシアターユーザーにも人気があり、また妥協の無い音作りから
「価格はエントリーだけど、表現力はエントリーではない」と評価も高いモデルです。

特にこの7シリーズは仕上げが大きく向上したことで、高級感も加わり
シアターユース以外にもホームオーディオユースにも人気がありましたが。。。
メーカーの製造完了に伴い、残念ながら2018年春に完了となってしまいました。

しかし今回、特別にJoshinWebだけのためにメーカー在庫を集めてもらい、
トールボーイモデルの【MERCURY 7.4WL】を『限定品』としてご用意させていただきました!

低域ユニットで高域ユニットを挟み込んだ、特徴的なバーチカル・ツイン構成のユニット配置。
定位の良い表現をもち、7シリーズ用に開発されたユニットが持つ明瞭さと、オーディオグレードの部品を潤沢に採用したネットワーク部により、より生々しい、リアルな表現力を得ています。

エンクロージャー(筐体)も内部に配置された添木と構造により、堅牢性が向上。
安価なトールボーイスピーカーにありがちな"ぶよっとした低域"とは無縁、脚色されない非常に整った"オーディオらしい"表現を楽しめます

スピーカー端子はバイワイヤ接続にも対応し、オーディオアクセサリでの音質変化も楽しめます。

輸入オーディオ機器は値上げの報告が続く中、高すぎず、しかしオーディオアクセサリ等の使いこなしで長く楽しめるスピーカーとしていかがでしょうか。

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年2月 5日 (火)

ソニーの超弩級DAP『 DMP-Z1 』を徹底解説!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ソニーの超弩級デジタルオーディオプレーヤー『 DMP-Z1 』を取り上げます。この小ささの中にハイエンドオーディオのノウハウを詰め込んだ【 とんがったモデル 】でした。




■ 私とデジタルオーディオプレーヤー
私はここでデジタルオーディオプレーヤー(以下、DAP)を取り上げることに、正直とても躊躇していました。と言いますのも、私には「オーディオとはスピーカーの音を空間を介して(部屋の空気を動かして)聴くもの」と言う信念があります。演奏会場やスタジオはそれ自体が空間=音場であり、その音場も含めて録音されているのですから、空間を介する(空気を動かす)必要があると考えるためです。

そのDAPなどでのヘッドホンリスニングは、録音された音や楽器のチェック、演奏の善し悪しの判断は十分可能だと思います。しかし、耳の直近や耳の中に振動板が存在するヘッドホンには、音場(=空間)の表現ができない(※バイノーラル録音ではある程度音場の再現は可能です)と考えます。それは、スピーカーリスニングとは別次元の再生システムなのです。ただ、私も通勤電車内ではヘッドホンにお世話になっており、ヘッドホンリスニング自体を否定するつもりは毛頭ありません。

少し講釈が長くなってしまいましたが、だったら何故『 DMP-Z1 』なら良かったのかを、ハイエンドオーディオの視点で見てまいることにいたしましょう。

■ DMP-Z1とは
ソニー『 DMP-Z1 』は、日本での発表の前、2018年8月の香港、9月のベルリンのオーディオショーで先行発表され、当地で話題騒然となり、日本でも異常なほど注目を集めました。そして遅ればせながら、10月に国内発表、12月に発売とのアナウンスがあったのでした。

ソニー『 DMP-Z1 』は、Joshin webショップの「試用レポート」や「特設ページ」に詳しくご覧いただけますので、今回私は「ハイエンドオーディオの担当者」の立場から、本機をレポートします。

まず気になったのは、その大きさ・重さです。ソニーとしては「ウォークマン」ではなく、「ハイレゾプレーヤー内蔵アンプ」と呼び、「ポータブル」ではなく「キャリアブル」という言い方をしています。要するに、今までにない新しいコンセプトのDAP(ソニーでは、DMP=デジタルミュージックプレーヤー)だとしています。

■ DMP-Z1のハイエンド機器としてのこだわり
重さは約2.5kgありますが、「キャリアブル」と呼ぶ所以はバッテリーを搭載していて、4時間のフル充電で、9~10時間程度の再生が可能だというためです。

オーディオ歴の長いマニアの方はお分かりだと思いますが、オーディオ機器の理想はバッテリー駆動であり、AC電源のデメリットを如何に克服するかが、オーディオの大きな目標であり続けています。バッテリー駆動は究極のクリーン電源なのです。

そのバッテリー駆動の電源は合計5セル(単電池)のバッテリーパックで供給しており、デジタル回路には角形を1セル、アナログ回路はプラス/マイナス用に円筒型の2セルをそれぞれ使っています。これによりデジタルとアナログは勿論、左右チャンネルも完全に独立させ干渉を回避した、徹底的にこだわったバッテリー電源です。しかもバランス駆動なのです。


▲ バッテリー電源

そして本機では、「NW-WM1Z」をはじめ、現行のウォークマンで採用されているフルデジタルアンプ「S-Master HX」ではなく、あえてアナログアンプを搭載したことで、この巨大なプレーヤーになってしまったのです。デジタルの覇者 ソニーの技術陣が如何に音質のためとはいえ、本機にアナログアンプを選択したことには敬意を表するとともに、並々ならぬ意気込みさえ感じます。

ただ、我々オーディオマニアにとっては、どうしても「S-Master PRO」を搭載した、2003年発売のSONY最後の高級プリメイン「TA-DR1」を思い出してしまいます。やはり「S-Master」はSONYのオーディオ技術のメインストリームのはずなのですが・・・。如何に高出力のためとはいえ、従来からの主張との矛盾はちょっと気になるところではあります。

そのアナログアンプには、TI(テキサスインスツルメンツ)のステレオHi-FiヘッドホンアンプIC「TPA6120A2」を2基搭載。ロータリーボリュームは、世界最高性能を誇り、高級プリアンプで使われることの多いALPS(アルプス電気)製50型金属軸高音質タイプボリューム「RK501」を、本機のためにカスタマイズ(重厚な真鍮ケースを接触抵抗の少ない銅でコーティングした上に更に金メッキ)して搭載。ノブもアルミの削り出しという贅沢の極みです。


▲ TPA6120A2


▲ RK501


▲ ロータリーボリュームのノブ

そしてそして、DACには何と、AKM(旭化成エレクトロニクス)の最高峰DACチップ「AK4497EQ」をチャンネルセパレーションを有利にするため、左右独立で2基搭載しています。この「AK4497EQ」こそ、エソテリックなどのハイエンド機器の多くに採用され、その実力の程は既に実証済みです。DAPではあり得ない快挙ともいえます。これにより、「DSD:11.2MHz」や「PCM:384kHz/32bit」のネイティブ再生、さらにはMQAも再生可能です。


▲ AK4497EQ

さらに極めつけは筐体構造です。軽量かつ高剛性という難題をH型アルミ押し出し材を切削加工して、側面とシャーシを一体化。アンプ基板とデジタル基板を上下分離し、デジタル基板の下には金メッキした無酸素銅プレートを挟み込むなどして、GND(アース)を強化し、ノイズの影響を抑えるという、ここにもハイエンド機器の手法を投入しています。ゴム脚は内部にソルボセインを使用した3層構造にするなど振動対策も万全を期しています。


▲ H型アルミ押し出し材を切削加工

また、瞬間的な大電力にも対処するため、「電気二重層コンデンサ」を合計5個搭載。内部配線にも手抜きはなく、定評のある米国KIMBER KABLEが使われています。更に基板の配線も一般的な角張ったモノではなく、ハイエンド機器で見られる曲線で描かれ、信号が自然に流れるパターンを採用。ハンダに至るまで、新開発の金入り「高音質ハンダ」を使うなど、そのこだわりは半端ではありません。


▲ KIMBER KABLE


■ DMP-Z1のこだわりの機能
新開発の「バイナルプロセッサー」が注目されます。これはアナログレコードの再生時に生じる「サーフェイスノイズ(針が盤面を滑ることによって生じるサーというノイズ)」が音の立ち上がり(初動感度)を良くするという考え方。

そしてもう一つは、スピーカーの音圧がレコード盤やそれを支えるプレーヤーに伝わること(空間フィードバック)で針先に影響を与え、豊かな響きが得られるという考え方です。これらがアナログの音が良く感じられる理由だとしています。

この理論に基づいてDSP処理を加えることで豊かな音の再生を可能にしたのです。しかし、これは私の考え方とは少し違う点もあり、諸手を挙げて賛成とはいきません。私の考えるアナログの良さとは

 ①デジタルのように入れ物に制限が無く、歪みながらも伸び切る良さ
 ②物理的に針を溝に引っかけることによる立ち上がりの良さ
 ③何より音の連続性による自然さ

だと考えます。ノイズや振動の影響とは考えにくく、ここは個人の意見の分かれる所です。

そしてこだわりの(削減)機能の極致は、アナログ出力がヘッドホン出力(4.4mmバランス、3.5mmアンバランス、いずれも高出力)のみで、外部機器への入出力はデジタル(USBまたはBluetooth)のみのシンプルさです。これは、ラインアウトや切り換えスイッチを付けることで、ヘッドホンリスニングに多少なりとも影響が出ると考えた結果だといいます。ただ、やはりアナログアウトが欲しいと思うのは、私だけではないと思います。

トップパネルには800×480ピクセルの3.1型タッチパネル液晶、音楽再生画面を中心に上下左右にスライドすることでスムーズな操作が可能です。256GBの内蔵メモリーに加え、microSDカード用スロットを2つ搭載。

さらに、外出先に本機を持ち出すための専用キャリングケースも付属しています。背面のUSB Type-C端子により、パソコンから本機へ楽曲を転送したり、接続したパソコンの音楽を本機を通して(USB-DACとして)ヘッドホンで聴くことも可能です。

本機の細部の仕上げにこだわった質感は抜群で、ハイエンド機器ならではのシンプルな外観となっています。私の所有欲を大いにかき立てる優れたデザインです。

■ 最後に
ヘッドホンリスニングでの音質に一切妥協しない【 とんがった挑戦的なモデル 】それが『 DMP-Z1 』です。「ソニーらしさ」「It's a sony.」の復活を確信しました。

その再生音については、ヘッドホン個々での印象の違いがあり、ここでは多くは述べませんが、私のようなスピーカーリスニング派にとってもそれは衝撃のサウンドでした。

第一印象は低域から高域にわたる全帯域でのスピードが揃っていることです。これはスピーカーでは至難の技です。また細部のディテイルがさすがにスピーカーでは無理なレベルまで再現され、その情報量の多さには圧倒されました。音の鮮度、凝縮感、伸びやかさはヘッドホンリスニングならではと感じました。

今回『 DMP-Z1 』を聴いて、スピーカーリスニングとヘッドホンリスニングには、それぞれ別次元の異なる楽しさがあるのだと、改めて感じました。(あさやん)

2019年2月 2日 (土)

【今が購入のチャンス!?】大幅値上げのその前にMAGICO A3を再度ご案内します


みな様、こんにちは!
1月があっという間に過ぎてもう2月。
時の経つ早さに認識が追いついていないとうふです。

先日、ハイエンドブログで「あさやん」がご紹介しました、 アメリカのハイエンドオーディオスピーカー"マジコ"。
その価格破壊モデルとも言える【A3】がなんと。。。3月1日受注分から大幅値上げとなってしまうのです!
※あさやんのレビュー「MAGICOから手を伸ばせば届くスピーカー『 A3 』登場!!

マジコ
3ウェイ4スピーカーフロア型スピーカー
MAGICO A3



2月末までのメーカー代理店希望小売価格は1,300,000円(ペア・税別)ですが、
3月1日以降のご注文分は1,500,000円(ペア・税別)1割以上の値上げです。

マジコと言えばこのA3が出るまでは一番安いモデルである【S1Mk2】がペア2,400,000円(税別)から、という超・ハイエンドメーカー。
このA3が出た時にはその表現力の高さと挑戦的な価格に度肝を抜かされたものです。

1,300,000円という価格でも「安すぎる!」と思わされるほどの堂々とした表現力。
当然オーディオ誌でもその評価は高く、需要に対して生産が全く追いついていないほどとの事です。

現在日本だけでなく世界中でも注文が殺到しており、お届けは"秋以降"が確定していますが。。。
値上げ幅も大きく、また今年には消費税増税も控えておりますので。。。それでもお待ち頂く価値はあるでしょう!
それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年2月 1日 (金)

上杉研究所が放つ「進化型管球アンプ」 ~ 伝説の交流点火動作 直熱三極管パワーアンプ『 U-BROS-300AH 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、直熱三極管パワーアンプの上杉研究所『 U-BROS-300AH 』シリーズを取り上げます。さまざまなタイプのスピーカーに対応する『 新生ウエスギアンプ 』です!




■ まずは「真空管」のお話から
真空管には、「直熱型」と「傍熱型」があるのをご存知でしょうか。真空管は元々、電球をベースに誕生したため、熱電子を放射する陰極(カソード)は直熱型(フィラメント)でした。

しかし、直熱型では避けられないハム雑音を減少させるため開発されたのが、傍熱(間接加熱)型でした。酸化物を塗布したニッケル・パイプの内部にヒーター・ワイヤーを入れて交流で加熱すると、パイプ(カソード)の表面から熱電子が放出されるため、ハム雑音から解放され、ラジオなどに交流電源が使用できるようになったといわれています。

音質的な魅力は直熱型の真空管アンプに分があると言われ、聴き疲れのない柔らかさがあり、間接音が豊かで、音量を絞っても音が痩せず、音量を上げてもうるさくならないナチュラルさが持ち味です。とりわけ、直熱三極管アンプには「繊細感」があり、「倍音成分」が心地よく滑らかで、生より生々しい何かを感じさせるところが大きな魅力と言われています。

しかし、サウンドは魅力的ではあるものの、どうしても直熱三極管のハム雑音が気になってしまいます。そこで上杉研究所はある方法を考え出したのです。

従来から上杉研究所は、直熱三極管300Bの魅力を引き出した、シングルA2級動作のモノラルパワーアンプ「U-BROS-300」を発売していました。この「U-BROS-300」も、一般的に採用されているフィラメント雑音発生の心配のない直流電源によって点火(直流点火)されていました。

ただ、直流点火は残留雑音は低下するものの、どうしても音が痩せ気味になる傾向があるといわれています。一方、フィラメントの加熱用電源として、ACライン電源を変圧し、そのまま用いる交流点火での音質的な魅力については、半ば伝説的に語られてきました。

どうしても交流点火で動作させた場合、雑音を低く抑えることが困難であるため、これまで製品化されたことはあまりなかったのです。

そんな中、この交流点火による究極の直熱管アンプの製品化にチャレンジしたのが上杉研究所という訳です。その手法は従来技術だけでは不可能な、現在の先端制御技術を駆使して実現できたのです。

それではその『 U-BROS-300AH 』シリーズについて見てまいりましょう。

■ 世界初の交流点火無帰還300B シングル
その直熱管の交流点火は、上杉研究所とクロステックラボラトリとの共同開発による最新のDSP(Digital Signal Processing)技術を使うことで、不可避的に生じるハム雑音をリアルタイムで消去することに成功したのです。

直熱管のフィラメントハム雑音をフィラメント電源波形を入力するシステムの入出力応答と捉え、その伝達特性をセットごとに計測し、この伝達特性に基づいて、リアルタイムにフィラメント電源波形から消去信号を生成し、直熱真空管のフィラメントに注入することで、フィラメントハム雑音を打ち消し消去する技術(特許申請中)です。

この技術によるハム雑音消去信号は、オーディオ信号とは完全に絶縁されており、干渉しないと言うことです。またこの消去信号がオーディオ増幅回路に流れ込むことも無いとのことです。

全てのデジタル処理を1チップのDSP(A/D、D/A内蔵)マイコン内で行い、インターフェースポートは全てアナログ信号で動作するため、デジタル信号は外部に出力されることは一切あリません。

まさに、フィラメントハム発生のない直熱真空管アンプの完成ということになります。

300Bをはじめとした直熱真空管、それ自体が交流点火を前提に開発されていることから、この独自技術により、従来聴くことのできなかった、直熱真空管本来の音を取り戻すことができたとも言えるのです。

■ 300B シングルで現代オーディオに通用する駆動力を実現
高品質真空管と万全の保護回路による動作点の監視の下、A2級動作(※)により、300B シングル出力アンプとしては大出力の12Wを安定して獲得。(※一般的なA1級動作よりも、グリッドをプラス領域まで強力に駆動することで大出力を得られ、特に三極出力管でその効果が大きい。)

直熱三極管300B シングル出力アンプが有する魅力と充分なスピーカー駆動力を備えて、現代オーディオに通用するワイドレンジ、高ダイナミックレンジを実現できたのです。パワフルかつ情感あふれる未体験のサウンドが広がります。

■ 従来機U・BROS-300 からの継承技術及び機能(一部新規)

  1. 信号回路
    300B 真空管はカソードフォロアドライブ(真空管が飽和する程の大出力を出すと発生する特有の非線形な現象を回避)に加え、固定バイアス動作(最大出力が連続しても歪みが耳に付きにくい)を行うことで、同シングルアンプとしては高出力の12Wを実現しました。
  2. 電源回路
    出力段への供給電源は専用のチョークトランスと大容量電解コンデンサーで構成し、低雑音化と音質向上に貢献しています。
  3. 保護回路
    300B の定格動作電流を20%超えた状態が2秒間継続したとき電流をカットオフする保護回路を装備し、貴重な300Bを守ります。電源ON 後の通電に伴い各真空管の動作点の制御を順次行い、真空管のウオームアップ過程での動作点を最適に保持します。
  4. トランス
    電源トランスは徹底した低磁束密度動作、チョークトランスは業界で初めて分割巻きを採用、出力トランスは橋本電気製のシングルアンプ用で最大容量の出力トランスをベースに同社と共同開発しています。
  5. 機能
    バイアンプ及びマルチチャンネルアンプ用の機能、300B 真空管のプレート電流監視用メーター、レベルコントロールボリュームならびにカップリングコンデンサーをバイパスするダイレクト入力端子を装備しています。

■ ウエスギアンプの設計理念を継承

  1. 1.6mm厚亜鉛メッキ鋼板による高剛性シャーシ及びサブシャーシ構造により、無共振・無振動・無干渉構造を採用しています。
  2. 初段並びにドライバー管には、松下電器産業製12AX7A、並びにGE、フィリップス製軍用12AU7を採用しています。いずれも真空管全盛時代に先進工業国で生産された貴重な高品質真空管です。
  3. 電気回路、基幹部品には信頼性の高い国産メーカー品を採用しており、余裕度の高い動作設定と相まって、定評の長寿命、高信頼設計としています。
  4. ハムキャンセルプロセッサーなどの一部のプリント基板を除き、40余年のキャリアのある職人による芸術的ともいえる手配線を継承しています。

■ 新生ウエスギアンプの完成
今回発売された『 U-BROS-300AH 』シリーズは、PSVANEのWE300B(Western 300Bを精密に復刻した中国製)を搭載した「U-BROS-300AHPS」、高槻電器工業製のウエスギ仕様「U-300B」を搭載した「U-BROS-300AHTK」、それに300Bを非搭載とした「U-BROS-300BAHL」の3モデル構成となっています。

上杉研究所が新体制になって約7年。真空管アンプは継承しつつも、某メーカーで豊富な経験を持つ現設計者の新しい発想を具現化したのが『 U-BROS-300AH 』ともいえます。

増幅素子はあくまで真空管でありながら、それをサポートする回路には半導体やDSPなどのデジタル技術を加えることで、世界初の交流点火技術を投入。音質評価の高かった前作を、明らかに現代サウンドにも通じる懐の深いアンプとして『 U-BROS-300AH 』を完成させたのです。

『 U-BROS-300AH 』は前作よりパワー感、ドライブ感が増しており、ハイスピード(真空管が半導体より原理的にハイスピードであるという説の通り)で、ナチュラルなサウンドを手に入れたのです。

従来の真空管アンプの持つイメージ(まったり感、ふっくら感)とは次元の違う、高品位で、充実感、透明感に溢れた、世界で唯一の直流点火型真空管アンプの誕生です。

最新型を含め様々なタイプのスピーカーに対応する【 新生ウエスギアンプ 】の完成です。(あさやん)

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