2017年5月20日 (土)

英国PMC社25周年記念モデル『twenty5シリーズ』登場!~新開発テクノロジーでさらに進化!!~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、PMCの新旧のテクノロジーを融合した新時代のスピーカー『twenty5(トゥエンティファイブ)シリーズ』をご紹介!
PMCの伝統を守りつつ、定評のあった"twentyシリーズ"をベースに新技術「Laminair(ラミンエアー)」でさらに進化し、単なるグレードアップではなく、モデルチェンジともいえる内容になっています。




PMC「TWENTY5.21-WALNUT」

世界のプロフェッショナル環境を支えるPMC

PMC製品の輸入代理店として、かつてはヘビームーン、ヒビノがその業務を行い、プロフェッショナル用途を中心に日本国内に紹介されておりました。2015年9月の新生SOULNOTEの誕生に伴い、2016年春から株式会社CSRがPMC製品の輸入販売を開始しました。

PMCは、BBC(英国放送協会)に在籍していたエンジニアが独立して、1991年英国で創立されたスピーカー専業メーカーです。

PMCは、放送、映画制作や音楽制作からマスタリングに至るまで、プロフェッショナルスタジオのモニタリングの中核を担っており、同社のシステムは、世界の主要なクラシック音楽のレコーディング環境を支えるとともに、一方ではTVや映画などの映像&音楽の世界でもプロフェッショナル環境を支えています。血筋は完全にプロフェッショナル・ユースです。

PMCのシステムは、クラシック録音のスタジオとしてはTeldexスタジオ(独)やEmil Berlinerスタジオ(独)の他、Deutsche Grammophon(独)、DECCA(英)、Philips and Harmonia Mundi などのレーベルで、映像&音楽の録音現場としては、BBC、Dolby、DTS、DreamWorks、JVC studio Japan、Metropolis、そしてSony Mastering等でも採用されています。

近年の映画のテーマ曲は、PMCを使って作られているものが多く、タイタニック、パイレーツ・オブ・カリビアン、ミッションインポッシブルなどの製作にもPMCが使われているといいます。これらの功績に対してPMCにエミー賞も贈られました。

“アーティストの思いを脚色することなく伝える”、それがPMCの神髄なのです。

このように、これまでにプロフェッショナル環境で蓄積されたPMC の持つ技術的なノウハウや製造能力は、同社の全てのスピーカーシリーズに生かされ、音楽作品・映画作品にマッチするよう繊細に作られています。

PMC社が創立以来掲げているポリシーである“音を正確に表現する” “いい音は、いかなる場面においてもいい音である”との考え方は、現在さまざまなプロフェッショナルスタジオにおいて、数あるスピーカーの中からPMCシステムが採用されている結果となって現れているのです。

英国クラフトマンシップの神髄

PMC社では、良質な製品を提供し、永きにわたって使っていただくために、スピーカー1本1本を丹念に英国内にて手作業で製造(made in UK)されています。

まずは、使用されるドライバーユニットやキャビネット、ネットワークボードの徹底した品質管理に始まり、各コンポーネントの入念な計測および選別を経て、銀入り半田と無酸素銅ケーブルを用いてのアッセンブリー作業が行なわれます。

やがて製造工程が終わり完成した製品は、クロスオーバーマッチングやペアマッチングなど、全部で14項目にわたる厳密な品質チェックとリスニングテストを通過した上で、ユーザーの手元に届けられるのです。これこそまさに英国クラフトマンシップの神髄といえます。

私がPMCのサウンドを初めて耳にしたのは、1990年代後半の河口無線時代で、試聴会にオーディオ評論家の故長島達夫氏をお招きした時のことです。その鮮烈で生より生らしいサウンドは、その後の私の数あるオーディオ遍歴の中でも、5本の指に入る程のインパクトを与えられた体験となっています。

そのスピーカーこそ今も改良を重ね生産されているPMCのフラッグシップモデル「BB5」だったのです。それは20年も前の話ですが、まだそのサウンドをはっきり記憶しています。それ程当時の印象が強烈だったのです。

PMCの新旧のテクノロジーを融合した『twenty5シリーズ』

今回取り上げました『twenty5シリーズ』は、ご家庭でのリスニングで必要とされるパフォーマンスを提供すべく、PMCの新旧のテクノロジーを融合したコンシューマー用スピーカーです。

具体的には、定評のあったtwentyシリーズをベースとして、新技術のLaminair(ラミンエアー)を始めとして、ウーハー、ミッドレンジ、ツイーターなどのドライバーユニット、クロスオーバー、ターミナルに至るまでメスを入れ、全面的な改良を施したのです。実質的にはモデルチェンジといえる内容になっています。

『twenty5シリーズ』にはブックシェルフ型2機種、フロア型3機種のラインナップがあり、エンクロージャーの仕上げにはそれぞれ4種類(ダイヤモンドブラック、オーク、ウォールナット、アマローネ)あります。

いずれの機種もエンクロージャーはスラント(傾斜)しており、これは明らかにリニアフェイズ(各ユニットの位相を合わす)を意識したものと思われます。

また、前面バッフル下部にあるフィンの付いた長方形で一際目立つバスレフダクトですが、これもPMCの代名詞ともなっているエンクロージャー構造技術である「ATL(Advanced Transmission Line)」を改造した新技術「Laminair」だといいます。

「ATL」は、ウーハーを長いATLの端に配置することにより、その経路と吸音材によってウーハーの背面から放出される高音域成分を減衰させています。低音域成分はATLを通り、ウーハーと同相でに開口部から出力され、第二のウーハーとして働きます。

また、キャビネットの内圧が維持されることで、広い周波数帯でウーハーの制御を可能にし低周波歪を減衰させます。これにより透明感のある中域、ハイスピードな低域というPMCの特徴を生み出しているのです。


ATL



Laminair


「Laminair」は、「ATL」の効率をさらに高めた技術で、スピーカーの背面から出る高い音圧を、エアーフロー(背圧の通り道)の最終孔に付けた縦型のフィンによって、通気孔を分割することで、全体の通気量を減らすことなく、効率的かつ滑らかな空気の層を噴出させることで、乱流損失を低減させ、解像度や安定度をさらに高めています。

ドライバーユニットも見直されており、特にウーハーの「g-weave」バス・ドライバーは、新しいデザインの鋳造合金によるフレームにグラスファイバー織りコーンを採用。

コーン中心のダストキャップを、反転(凹)させたガラス繊維のダストキャップとすることで、円錐の形状に沿って非常に滑らかなストロークが実現できたといいます。ツイーターは、コンピューター解析により最適な拡散のためにデザインされたグリルを採用し、SONOLEXのファブリックドームによって滑らかな軸外特性を実現し、広帯域にわたり高音を綺麗に再現できるのです。

また、磁性流体による冷却方式により発熱抑制を効率化し能率を高め、大音量でもリニアな再現性を発揮できたのです。スピーカーターミナルも新開発のオリジナルで、前作twentyシリーズではバイワイヤリング仕様でしたが、『twenty5シリーズ』ではすべてシングルワイヤリングとなり、削り出しの純銅&マットロジウムメッキ製で、抵抗値が極めて低く、クロスオーバーボード直結の最短接続とし、Yラグ/バナナ/先バラケーブルのいずれにも対応しています。

デザイン的にも前作より向上しており、特に突き板の質感は上質で高級感のある仕上げとなっています。

最後に。
『twenty5シリーズ』のサウンドは明らかに前作を超えていました。それには新技術「Laminair」が大きく貢献しているようです。高解像度が際立ち、スピード感も向上して、情報量がアップしたことで、ハイレゾ・ソースの再生でもそのメリットが十分生かされました。

特に低域のスピードがアップしたことで、中高域との繋がりがさらに良くなり、サウンド全体にスピード感が出て、スピーカーから音が飛び出すような吹っ切れ感に感心させられました。

ボーカルも実に生々しく自然で、スピーカーを意識させないリアル感でした。音場感の再現性もスピーカーの大きさを意識させないリアルさがありました。

このようにPMCの伝統を守りつつ、新しいテクノロジーでさらに進化を遂げた『twenty5シリーズ』こそ、スタジオユースで鍛えられたPMCの神髄なのでしょう。

“アーティストの思いを脚色することなく伝える”“いい音は、いかなる場面においてもいい音である”を体現できる『twenty5シリーズ』こそ新時代のスピーカーです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年5月19日 (金)

アキュフェーズ フラッグシップ モノラルパワーアンプ『A-250』に迫る ~まだやるべきことがあったとは~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、2012年発売のアキュフェーズ創立20周年記念モデル「A-200」の後継モデルとして、5年ぶりに登場するアキュフェーズ フラッグシップ モノラルパワーアンプ『A-250』をご紹介!Joshin日本橋1ばん館で、試聴も行いましたので、レポートいたします!



Accuphase「A-250」

『A-250』を試聴!

やり尽くした感のあった「A-200」は、出力段にMOSFETを10パラレルプッシュプル×2(計40個)で用い、純A級動作で4Ω負荷時200Wのパワーをひねり出す超強力な電流供給能力、かつ超低雑音(=超高S/N)と超高ダンピングファクター(DF値:1000)を実現し、高音質を達成した日本を代表するモデルでした。

正直、「これ以上何をどうするの?」と言う素朴な疑問から『A-250』の試聴は始まりました。スピーカーは日本橋1ばん館に新たに導入されたB&W「802D3」、プリアンプはアキュフェーズ「C-3850」で行いました。


まず、低域の再現性は従来機「A-200」に比べ一段と向上し、本来鳴らし難いはずの「802D3」をいとも楽々とドライブしたのでした。これが「802D3」の本当の低音だと改めて知った気がしました。それ程に深く、ゆとりを感じさせる低音でした。

さらに中高域方向の滑らかさは、これぞA級ならではのもので、そこに本機のS/Nの良さから来る小音量時の微妙なディテール感や、高域のピークでの伸びやかさは、本機のダイナミックレンジの余裕を十分感じさせてくれました。

とにかく、その恐ろしい程の再現性は、改めて国産アンプが海外製の超々ハイエンドアンプにも全く引けを取らないどころか、十分肩を並べる領域に達したのだと改めて確信しました。


設計者の本音とこだわり

当日は、『A-250』を設計した技術者の方に直接お話を伺うことができ、カタログや雑誌記事には書けない設計者の本音とこだわりを聞くことができました。

『A-250』のカタログにおけるスペック上の違いは、S/Nが「A-200」から僅か1dB改善されているだけです。しかし数字に出てくる以上の違いが前作との間にはあると言います。

それは、この5年間のアキュフェーズが得た技術成果を踏まえて全面的な回路や構成部品の見直しを行なったとのことです。キーパーツを新しいカスタムパーツに変更するとともに、部品配置や配線パターンの変更などによるS/Nの改善のみならず、新開発の特注コンデンサーの搭載によって、数字には表れない大きな進歩があったと言います。

技術者曰く、内部配線は数ミリ単位でカットアンドトライを繰り返して追い込んでいたとのことで、結果、スペック上のS/Nの改善は僅か1dBですが、聴感的には雑音が従来機の8掛け(2割ダウン)を実現できたのだそうです。

回路も見直されており、入力アンプの「インスツルメンテーション・アンプ方式」という名前こそ前作と同様ですが、初段増幅部でゲイン量をコントロールすることで、位相の乱れが少なく、パワーアンプ段の安定度がさらに改善されたと言います。

また、「インスツルメンテーション・アンプ」を入力端子の直近に持ってくることで、内部配線をより短くシンプル化したことで、内部雑音の影響が受けにくくなり、これによりさらに雑音を減らすことができたのです。

そして、ダンピングファクターも前作と数字上は同じ1000ですが、出力インピーダンスをさらに下げることで、供給電流もアップし、実質的には1.5倍になっているとのことです。

『A-250』の性能

本機は、アキュフェーズアンプの顔でもあるアナログ・メーターではなく、デジタル・パワーメーターとバーグラフ・メーターの2方式としており、これは前作と同様ですが、今回特にバーグラフ・メーターのドットを大型化し、指標を太くすることで視認性を向上させています。メーターには、変動に応じてレンジ(単位)が自動的に切り替わる「AUTOレンジ」モードが新規に装備されています。

これまで、今回の『A-250』がブラッシュアップされた部分を見てきましたが、やはり前作の完成度があまりにも高く全く改良の余地のなかった部分も以下に列記しておきます。

「パワーMOSFET」20パラレル・プッシュプルにより800W / 1 Ω(音楽信号)、400W/2Ω、200W/4Ω、100W/8Ωのリニア・パワーを実現。

さらに『A-250』を2台使用したブリッジ接続により、大出力1,600W/2Ω(音楽信号)、800W/4Ω、400W/8Ωのモノラルパワーアンプにアップグレードが可能。

放熱フィン付アルミケースの高効率大容量トロイダル・トランス(新開発)と100,000μF×2の特注品の大容量フィルター・コンデンサーにより強力電源部を構成。

パワーアンプ部アッセンブリーのプリント基板に、低誘電率・低損失の「ガラス布フッ素樹脂基材」を採用。スピーカー出力端子は真鍮無垢材を切削加工して金プレート化したものを採用。『Yラグ』や『バナナ・プラグ』が挿入可能な大型スピーカー端子を2組装備し、バイワイヤリング接続にも対応。

外来雑音を受けにくい完全バランス入力回路を装備。プロテクションに『半導体(MOS FET)スイッチ』を採用。接点不良がなく長期信頼性に優れ、また音楽信号が機械的接点を通らないため一層の音質向上に寄与。

などは、基本的には「A-200」を踏襲しています。しかし、前述のような僅かに見える改善点が、大きく『A-250』の性能を高めたのです。

最後に。
ここまで見て来て、やはり『A-250』の“肝”となる改善点は、一層の入力段の低雑音化を実現できたことで、ノイズに埋もれがちな信号を引き出して音楽の細部の再現性を大きく高めています。

そして、無接点化による出力回路や、左右に配置した純A級動作の同一のパワーユニットを2台並列動作させる究極の構成による低インピーダンス化によって、スピーカーの圧倒的なドライブ能力を獲得できたのです。

前作との違いは“ S/Nの改善が 僅か1dB、されど1dB ”と言えます。

この違いが確実に音に出た『A-250』こそ、“フラッグシップ”の名に恥じない完成度の高さを持ち、正直「世界に誇れる日本のアンプ」と言えるモノラル・パワーアンプとして完成されているのです。

今回ご説明いただいた技術者もそうですが、アキュフェーズでは技術者の若返りが図られているようで、『A-250』でもその方向のようです。

従来、比較的汎用の部品を使う傾向だった同社ですが、カスタムパーツを導入することで、音質傾向にも少しずつ変化が見られると感じました。もちろん前述のように、それは良い方向にですが・・・

ただ、これだけの物量を投入したにもかかわらず、前作「A-200」と同一価格に据え置かれているのは驚きです。これこそ企業努力の賜物だと思います。

アフターサービスを含め、サポート体制もまだまだ他のオーディオメーカーと比較して勝っており、将来にわたっても安心してお使いいただけると思います。

『A-250』は、全てをやり尽くしたオーディオファイルにこそお勧めします。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年5月14日 (日)

SOULNOTE & PMC 掲載復活!~プリメインアンプ『A-0』フォノイコライザー『E-1』レビュー~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、SOULNOTEの伝説ともなっている製品をリニューアルした、プリメインアンプ『A-0』とフォノイコライザー『E-1』を満を持してレポートします!


SOULNOTE「A-0 S」

SOULNOTE「E-1 S」

SOULNOTEの歩み

株式会社CSRは2004年に設立された音響機器、カラオケ機器、業務用無線機などを中心に企画開発から生産、販売までを一貫して行っているメーカーです。本社は神奈川県相模原市にあります。2006年に“SOULNOTE(ソウルノート)”ブランドを立ち上げ、2016年4月、ブランド10周年記念としての第1弾となるプリメインアンプ「A-1」、CDプレーヤー「C-1」を発売し、好評を博しています。

そして、その第2弾が今回ご紹介する『A-0』と『E-1』です。SOULNOTEの過去の人気製品であり、伝説ともなっている製品のリニューアル版でもあります。

ここで少しSOULNOTEの過去10年の歩みを簡単に述べておきます。“SOULNOTE=魂を震わす音”ブランドは前述の様に2006年に誕生しました。当時の代表者兼エンジニアは鈴木 哲氏で、株式会社CSRの元で「SOULNOTE」ブランド立ち上げ、2010年そのCSRから独立して「株式会社SOULNOTE」を起ち上げたのでした。その後、鈴木氏は新たに“Fundamental”ブランドを立ち上げ現在に至っています。

SOULNOTE伝説の製品をリニューアル!

新製品のプリメインアンプ『A-0』は、2007年の発売以来ベストセラーを続けた「sa1.0(B)」の基本コンセプトはそのままに、新生SOULNOTEのニューデザインのシャーシを採用し、音質や機能をバージョンアップさせたと言います。

「sa1.0(B)」は、10W+10W(8Ω)の小出力にあえて特化した設計により、従来のアンプでは成し得なかった繊細かつダイナミックな表現力、どこまでも拡がる鮮やかな音場と言う、かつて無い高音質を手に入れる事ができたNon-NFBアナログアンプだったのです。またヘッドホンアンプやプリアンプとしても使用可能で、バーサタイルな人気のモニターアンプでした。

そして、フォノイコライザー『E-1』は、今や伝説ともなっているMC専用フォノイコライザー「ph1.0」(受注生産品) の基本回路の構成を踏襲しながらニューデザインとして復活させたと言います。

「ph1.0」のカートリッッジの負荷インピーダンズ対応は(3 / 6 / 15 / 27 / 40 / 50 / 100Ω)と完璧でフルバランス構成のフォノイコライザーでNon-NFBのCR型、バランス出力、プリメインアンプ並の大型電源と、当時のフォノイコライザーとしては異例ずくめの内容であったのを記憶しています。

SOULNOTEが目指す“魂を揺さぶる音”

もちろん2016年に誕生した新生“SOULNOTE”も、当初からの“魂を震わす音”を目指して「設計者自身が音を聴きながら製品開発できる」体制をとっています。

目指すは、“生きている音”であり、音楽の楽しさやワクワク感、感動が直接伝わって来る音なのだと言います。すなわち、それが“魂を揺さぶる音”そして“ダイレクトに心のヒダに浸透してくる音”だという訳です。

それを水の流れで例えると、SOUNOTEが目指すのは「どこにも堰き止められず全開で流す」ことで、「何かで一度堰き止められた流れは、後でどう頑張っても元には戻せない」という考え方から来ているのです。

フィードバックをはじめとした回路技法や振動を止めるための筐体設計など、歪みやS/Nなどの測定値を良くする(音にはあまり関係ないことは十分ご承知だと思います)ための手法が、「流れを堰き止め、魂を失わせ、音を殺している」のだとしています。

それらを踏まえ、銘機をどういう手法でリニューアルしたのでしょうか。探っていきたいと思います。

新世代のプリメインアンプ『A-0』

プリメインアンプ『A-0』は、「sa1.0(B)」が寸足らずの奥行き243mmに対して418mmと、ほぼ通常のアンプサイズとなっています。リアパネルにあったL/Hのゲイン切り替えスイッチがフロントに移動しています。

回路的には「sa1.0(B)」の無帰還(Non-NFB)ディスクリートアンプ回路を徹底的に見直し再構築した結果、全帯域でのドライブ力をアップさせつつワイドレンジ化を図ったと言います。最大出力は一般家庭での使用には十分と考え、「sa1.0(B)」同様敢えて10Wに抑えています。

周波数特性や直線性に優れたトランジスタをシングルプッシュプル使いとし、透明で躍動感のある音を実現できたのです。これこそプリアンプのクオリティのままでスピーカーをドライブする「パワーアンプレス」とでも言える方式です。

その他、ヒートシンクの熱容量を2倍にすることで躍動感や懐の深さを向上させ、回路の最短化やグランドのスター配線化による聴感上のS/Nや音のリアリティの向上を実現しています。入力はバランスが2系統に強化され、RCAが2系統装備されています。

信号経路の無接点化やゲイン切り替えにより音質変化の抑制や音量の微調整、トランス直下にスパイクピンを設ける3点支持、ヘッドホンをスピーカー出力と同じ無帰還ディスクリートパワーアンプでドライブするなど「sa1.0(B)」を踏襲しています。

このように『A-0』は、超強力なヘッドホンアンプでもあり、RCAのプリアウトを2系統備えていることや、プリメインアンプとしての強力な電源をもつことから、ある意味で電源に余裕のあるプリアンプであるとも言えます。色々な発展性や自由な使い方が可能な新世代のプリメインアンプなのです。

試聴しました。

『A-0』は日本橋1ばん館で試聴しました。「sa1.0(B)」を彷彿とさせる活き活きしたサウンドは間違いなく直系です。鮮度が高く、抑えられた所を感じさせない、吹っ切れ感のある元気のよい“生きたサウンド”でした。

とにかく音が飛んできて、ウキウキしてくるのです。リズムを取って前のめりで聴いてしまう、そんな楽しい音でした。さすがに大音量向きではありませんが、トールボーイタイプのスピーカーでも、通常の音量程度では全く破綻することはありませんでした。

これらは、間違いなく信号経路の最短化やNon-NFBによるところが大きいと思います。あまり神経質には聴かず、大らかに音楽を楽しめるアンプです。また、私個人としては、プリアンプとしても『A-0』に大きな魅力を感じました。

復活したフォノイコライザー『E-1』

一方、『E-1』は、無帰還アンプの最大のメリットである高域方向に無制限に伸ばせるという優れたリニアリティを生かし、デジタルのような帯域制限(サンプリング周波数で決定してしまう)の無い、アナログソースでこそ、その真価を発揮すべく企画されたフォノイコライザーです。

回路的には伝説の「ph1.0」を、部品を含め踏襲しながら細部をブラッシュアップしたと言います。高域のダイナミックレンジが問題のCR型や、帯域でNFの量が変化するNF型の欠点から逃れるため、ゲインそのものがRIAA特性になる独自回路を採用しているとのことです。この結果、100kHz以上までも均一なクオリティを獲得できたのです。

「ph1.0」には無かったMCカートリッジ使用時のバランス入力にも対応しており、2芯シールドのXLRケーブルで入力すれば、入力から出力まで完全バランス無帰還フォノイコライザーとなるのです。

「ph1.0」のMC専用に対してMM入力を装備し、MCの負荷インピーダンスも若干違う(3 / 10 / 30 / 100 / 300 / 1kΩの)6段階としています。

電源には同社のプリメインアンプ「A-1」と同仕様の260VAのトロイダルトランス、1000μFのフィルターコンデンサーを10個並列接続した無帰還電源を採用しています。振動対策も過度な防振対策を施さない、SOULNOTEの思想を守っています。

残念ながら今回試聴は叶いませんでしたが、いずれ試聴レポートを書いてみたいと思います。メーカーの話では、鮮烈な生々しさで、音溝に刻まれた微細な音をありのまま出せるのだとのことです。 「ph1.0」の当時の税別価格50万円からすると大変お買い得感があります。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年5月12日 (金)

【全てのスタックスユーザーに贈る】至高のドライバユニット『SRM-T8000』登場!


皆様こんにちは!

連日の暑さに早くも辟易しているとうふです。
仕事中に風を送れる卓上扇の導入も視野に入れねば。。。
※そんな卓上扇も豊富でお得な特設コーナーです。

さて、今回ご紹介の製品は、一部の方からは『待っていたんだよ!』の声も多いであろうハイエンド製品

スタックス
スタックス製静電型イヤースピーカー用ドライバーユニット
SRM-T8000

イヤースピーカーを語る上ではこの会社抜きには語れない、STAX(スタックス)のフラッグシップ・ドライバユニット「SRM-T8000」のご案内です。

世界でも珍しい、静電型ドライバ方式専門のイヤースピーカー・メーカー"スタックス"。 これまでも歴史に名だたる名機を輩出してきましたが、やはり近年最高の製品と言えばSR-009でしょう。
私も何度も聴いてきましたが、まるでスピーカーで聴くような自然で耳辺りの良い表現にはうっとりとしたものです。
しかし、2011年にSR-009が発売された当時から、またその直前からフラッグシップモデルのドライバユニットが更新されておらず、当時からメーカーと問答のようにやり取りをしていましたが。。。

SR-009発売直後
『専用ドライバ出るんですよね?』
『現在誠意開発中です!』
『わかりました!待っています!』
翌年から2014年頃
『専用ドライバどうなってますか?』
『まだ開発中です!』
『わかりました!待っています!』
2015頃
『専用ドライバどうなってますか。。。?』
『まだ開発中です!ただ、今年にはアクション起こしますから!』
『わかりました!待っています!』
※ちなみにその年のアクションとはSR-L500、SR-L700発表である。
2016年(昨年)
『専用ドライバ。。。出ますよね?』
『大丈夫です。出します!』
『わかりました!』
そして今年。
満を持して発表されました、最高のドライバユニット!

大きな特徴としては
①初のハイブリッド構成のドライバユニット!
②大型トロイダルトランス採用
③非磁性アルミシャーシ
④拡張スロット(オプションボードはまだ発売未定)
他にも「見た目にも横幅が大きくなった」(構造上当然でしょうが)等もありますが省略。

長らく待っていました、 『静電型イヤースピーカーをより理想的にドライブするために』全てのスタックスユーザーへと贈る、至高のドライバユニットの登場です!

6月中旬発売予定ですが既にご予約多数の「SRM-T8000」、ご予約の際はお早めにお申し付け下さいませ!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年5月11日 (木)

【見た目以上に大きな進化!】ラックスマン最新のヘッドホンアンプP-750uのご案内です!


皆様こんにちは!

ようやっと花粉症の影響から脱しそうなとうふです。
5月に入り日中の気温が高くなり、早くも夏の気配が感じられるようになってきましたね。
室内でも、そして屋外では当然、熱中症などに気をつけて、こまめに水分補給等にお気をつけください。

さて、今回ご紹介の製品は、先月発表となったこちら

ラックスマン
バランス出力対応ヘッドホンアンプ
P-750u

日本の老舗ハイエンドオーディオメーカー"ラックスマン"のハイエンド・ヘッドホンアンプです。

ラックスマンは日本のオーディオメーカーの中でも珍しく、古くからヘッドホン専用の"ヘッドホンアンプ"を発売していたメーカーです。
昨今ではUSB-DAコンバータを内蔵したDAC/ヘッドホンアンプの存在が増えてきていますが、純粋なアナログヘッドホンアンプを古くから開発し、作り続けている会社は私の知る限りではラックスマンオーディオテクニカそして現在は作っていませんがCEC(現エステック)、くらいでしょうか。
※STAXはイヤースピーカー専用のドライバユニットですので除外。

そのラックスマンからこの度発表されたのがこのP-750u。
ぱっと見た目は現行トップエンドモデルのP-700uから、標準ステレオ出力を一つ外してXLR4pinを追加しただけのようですが、中身にも当然改良が施されています。
※P-700uの発売が2012年の年末。改良されて当然ですよね。

大きな変更点としては
①XLR4pinバランス出力に対応
この頃対応が増えてきたXLR4pinに対応。
これでより多くのヘッドホンや、リケーブルによる音の変化を楽しめるようになります。
②独自の高音質帰還回路ODNFのバージョンを更新(3.0→4.0)
増幅回路の出力より、歪成分のみをフィードバックすることで、初期スルーレートの速さとともに超広帯域の再生周波数特性を持つ、ラックスマンの音作りの根幹とも言える機構「ODNF(Only Distortion Negative Feedback)」。
より伸びやかで自然でエネルギー感のある表現が加ったようです。
その最新版を同規模・同一構成4チャンネル分搭載。バランス/アンバランス接続でも素晴らしい表現力を期待できます。
③脚部をアルミ無垢材からグラデーション鋳鉄に変更
外部からの振動を遮断し、よりピュアでストレートな表現力を演出します。

P-700uから回路部が更新され、より伸びやかに自然でエネルギッシュになっているとの事ですので。。。
これは期待せずにはいられませんね!
6月下旬発売予定のこの「P-750u」、現在好評ご予約受付中です!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年4月29日 (土)

『 PC-Triple C 』が新たな段階へ深化(進化)!

ハイエンドオーディオ担当 の "あさやん" です。
今回は、サエクコマース(SAEC)より登場した「STRATOSPHERE(ス トラトスフィア)」と称する、トップエンド・スピーカーケーブル『 SP-10 』、世界初 「PC-Triple C/EX」導体採用のトップエンドRCAケーブル『 SL-1 』をご紹介します。

国内市場を震撼させた一大事件

まず は「PC-Triple C」誕生の経緯からご紹介します。

1980年代末から2000年代にかけ て、国内オーディオケーブル市場を席巻したのは、誰もがご存知のケーブル素材「PCOCC( Pure Cupper Ohno Continuous Casting Process)」でした。「PCOCC」は、1986年に古河 電気工業が開発した工業用電線素材です。

一方向性凝固組織の特徴を持つ高純度 銅線で、銅の結晶構造を単一化する製法に特徴があり、OFC導体としては結晶粒界が極めて 少ないことから、オーディオ用ケーブルの導体として長年採用されてきたのでした。

しかし2013年3月4日、日本のオーディオ産業にたずさわる全ての人間を震撼させ る一大事が発生したのでした。それは、古河電工が「PCOCC」の製造中止を決定したという ニュースでした。

同社は当時、国内のオーディオ市場の低迷を受け、年間販売量 が減少して事業継続が困難な状況に陥ったことが、製造販売中止の理由とのことでした。 同社のニュースリリースで「今後も市場拡大が見込めない為、製造販売を中止することと しました。」と発表したのです。オーディオ業界に身を置く者としては、それは非常に情 けなく、惨めな思いをしたものでした。

当時、オーディオテクニカをはじめ、ア コースティック・リバイブ、サエク、オヤイデ電気など、主な国内オーディオケーブルメ ーカーはこぞって「PCOCC」を採用しており、人気もあり、売上も順調だと、我々業界人は 認識していました。

しかし電線メーカーにとっては、オーディオ用途の電線の需 要など、取るに足らない量であったと痛感させられたのでした。

そんな中、2014 年1月にFMC("Fine Chemical & Materials"が由来で「電気機能線材事業」などの企業)が 発表したのが、「PC-Triple C」だったのです。

「PCOCC」の 代わりとなった「PC-Triple C」

「PC-Triple C」には2つの大きな特徴があると言います。

1つは、使われている素 材は「OFC(無酸素銅:酸化物を含まない純度の高い銅)」ですが、通常の「OFC」ではなく、 独自の鋳造方法を用いて、不純物が付着した数ミクロン単位の極微な異物までも除去した 古河電工の高純度無酸素銅で、これは「PCOCC」で使われていた素材よりも、さらに純度が 高いものだそうです。

もう1つは、特殊な加工方法である「定角連続移送鍛造法」 を用いていることです。縦方向に結晶が並んだ銅素材に、一定の角度と方向を持たせた状 態で、小圧力で数万回連続鍛造すると言う、つまり「小さな力で何度も叩く」のです。

これをさらにケーブル細線へ伸延加工を施し、使用される導体の太さにより、特 定の温度、時間管理により焼鈍(アニール処理)されるのです。これらの結果、単結晶の 「PCOCC」と理論上は変わらない程の導電特性を実現できたのです。

「PC-Triple C」の誕生には、マーケティング会社のプロモーション・ワークスが大きく関わっています 。かつて1993年から、同社は「PCOCC」導体のAVケーブルの企画やマーケティングを任され た経緯があり、1995年からは古河電工の販売特約店として「PCOCC」ケーブルのOEM製造や 販売業務を一手に引き受けていたと言うことです。

そして、惜しまれつつ製造中 止になった「PCOCC」に代わる素材として「PC-Triple C」が登場し、その後のオーディオ 市場での評判は皆様ご承知の通りです。

今では、「PC-Triple C」を採用している オーディオケーブルのメーカーは、サエク、アコースティック・リバイブ、フルテック、 クリプトン、ナノテックなどで、いずれも人気製品となっています。

『 SP-10 』誕生!

今年(2017年)春、「PC-Triple C」が新たな段階に 踏み出そうとしています。

それは、宇宙空間のような真空状態「成層圏」(転じ て最高度・最高点)を意味する「STRATOSPHERE」という称号を付けて発売された、サエク のトップエンド・スピーカーケーブルとなる『 SP-10 』です。

この『 SP-10 』 は、同社のスピーカーケーブル「SPC-850」などで好評の、径の異なる導体で中心部と外周 部を構成する「ストラタム構造」から、外周部の導体にもそれぞれ絶縁を1本ずつに施す「 スーパーストラタム構造」へと進化しています。

中心部には同芯撚りの2.0sqの導 体、外周部にはフッ素樹脂で絶縁を施した0.5mm径の導体をリッツ線構造として、中心導体 と同心に11本配する構造です。

これにより、「PC-Triple C」の高S/Nでクリア、 ワイドレンジな特性がさらに深化(進化)したと言います。

『SP-10』を試聴しました。

試聴 機をお借りして、試聴しました。

一言でそのサウンドを表すと「芸術的」と表現 できます。とにかく音がいっぱい聴こえるのですが、それらは決してこれ見よがしな出方 ではなく、マイクを含めた電気機器を通していないような実に自然な「聴こえ」なのです 。

また中低域の、解像度を維持した上での厚みの表現力は「これぞ!ハイエンド 」と言える安定感のあるもので、この時点で筆者はそのサウンドにすっかり魅了されてし まっていました。

以下に、試聴時にメモした感想を列記してみます。

【 全体的な印象では】
音が深く、表情豊か、音数が非常に多い。立体的で、前後感はも ちろん上下感も再現。スピーカーが実際より大きく感じる。

【ボーカル再生では 】
低域が温かくボーカルの肉質感が出る。声に艶があり生々しい。中央が厚くボーカ ルが迫る。ボーカルと楽器のバランスが絶妙。

【クラシック再生では】
ハー モニーが綺麗で流れるよう。小音量でも音が痩せずスケール感が出る。オーケストラは包 容力がある。合唱は一人一人が見えるように分離する。

【ジャズ・ポップス再生 では】
ギターは張りがあり説得力がある。バスドラムが深く沈み込む。従来認識でき なかった音がかなり聴こえ、再生帯域の広さを実感。

このように、オーディオシ ステム自体が大きくグレードアップしたのではと感じたのでした。

あえてこのケ ーブルのデメリットを探すとすると、オーディオ的に、細部を顕微鏡的に聴きたいという 、オーディオマニア的には、ちょっと音が綺麗すぎる、音楽的過ぎると感じるかも知れま せん。

久々に筆者に欲しいと思わせるスピーカーケーブルでした。超高価なケー ブルが多い中、約10万円という価格は、十分お買い得と言えるかも知れません。

さらなる高みへ。

しか し、前述のFMC(顧問:芥田氏)とプロモーション・ワークス(社長:矢口氏)は、さらなる 高みを目指したのです。それは、大容量で高い情報量をもつハイレゾが一般化した結果、 機器はそれに応じて進化しているものの、ケーブル導体にももっとワイドレンジ化が必要 だと考えたのです。

「PC-Triple C」は、銅素材としては極めたが、他の金属の特 性を合わせたらもっといいものができるのではないか、と考えたのでした。

その 思いが結実したのが、今後サエクが採用して製品化される新導体『 PC-Triple C/EX 』で す。「PC-Triple C」と5N銀による二層構造をもつ新たな導体です。

その考え方は 「PC-Triple C」にメッキを施すのではなく、「PC-Triple C」の導体の周囲をソリッドの 銀で包んで使えないかというものです。

メッキでは金属表面に細かな粒が付くイ メージ(通常1~2ミクロン程度の厚み)なのに対して、「PC-Triple C」の銅線の周囲を5N 銀素材で包んだ構造のオーディオ用新導体『 PC-Triple C/EX 』が誕生したのです。

この新導体では、表皮効果によって本来減衰する高周波帯の伝送が、外側の銀部 分によってしっかり伝送され、内部の「PC-Triple C」との相乗効果によって広帯域伝送を 可能にしたのです。

数値としては、純度は銀:99.999%、銅:99.996%、導電率: 105.0 IACD%(電気抵抗の国際基準)、比重:9.5というもので、ハイレゾソースの高周波ア ナログ信号の伝送に高い効果を発揮するとのことです。

▼PC-Triple C/EX

上:側面断面図(中 央がPC-Triple C、上下端が5N銀)
下:断面(中央がPC-Triple C、外周が5N銀)

圧倒的な広帯域再生と静けさを実現した サエク『 SL-1 』
この新導体『 PC-Triple C/EX 』を使った、第一弾の製品がサエクから今 春発売されるRCAインターコネクトケーブル『 SL-1 』です。このケーブルにもトップエン ドの意味で「STRATOSPHERE」という称号が付けられています。

導体構造は、前述 のスピーカーケーブルの『 SP-10 』同様、外周部の導体にもそれぞれ絶縁を1本ずつに施 す「スーパーストラタム構造」へと進化しています。

これにより、『 PC-Triple C/EX 』導体の特性と相まって、圧倒的な広帯域再生と静けさを実現できたと言うことです 。

『 SL-1 』については、後日取り上げる予定です。

このように「PC- Triple C」が、STRATOSPHERE『SP-10』『SL-1』として、新たな段階へ深化(進化)したの です。新たなケーブルの登場により、ますますハイエンドオーディオが面白くなりそうで す。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年4月25日 (火)

【今年もやってきた!】AVアンプ各社エントリーモデル新製品より「VSX-832」をご案内します!


みなさま、こんにちは!

今年も「あっ」という間に桜の季節が終わりつつありますね。。。
もう少し名所巡りをしたかったと思っているとうふです。

さて、春になると各社からこの年のエントリーモデルとなるAVアンプが発表されていますね。
今年の特徴としては"Dolby Visionにパススルー対応"やエントリーモデルにも"DTS:X・Dolby Atmos対応"でしょうか?
毎年新機能や、前年モデルの良いところをエントリー機にも採用する関係からか非常に面白い機種が多いのがこのエントリーモデル帯。
今年も色々気になるモデルが出てくるのでしょうかね。。。?

さて、各社発表されている中で現在、とうふが気になっているのがコチラ

パイオニア
5.1Ch AVアンプ
VSX-832(B)

パイオニアの5.1ChAVアンプ「VSX-832」です。

とうふ的にオススメのポイントは
◎5.1chアンプだけど、3.1.2によるDolby Atmosに対応する事。
※更に"サラウンドエンハンサーモード"を使用する事で仮想5.1.2環境にする事も可能!(要ファームウェア更新)
◎"Dolby Vision"にパススルー対応
※エントリーと言えど最新機能はシッカリと抑える所、素晴らしいです!

他にもハイレゾに対応したネットワークオーディオ機能や、WiFi、Bluetooth機能、昨今のAVアンプでは必須ともいえる機能は当然抑え、
更にワイドFMに対応したチューナーや、radiko等のインターネットラジオにも対応、と機能は非常に盛りだくさん。
これ一台で何でもこなす、お部屋のAV基幹機として十分活躍できる機能ですね!

今現在は価格と機能面でこのVSX-832が気になっていますが。。。
まだ、本年モデルの発表を控えている、さらにフラッグシップシリーズの発表がされていないメーカーもあります。
今年も発表される新製品。。。非常に楽しみですね!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年4月20日 (木)

ペアー・オーディオ『 Robin Hood SE / Cornet1 』 ~マニアック御用達のアナログプレーヤー登場~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ベテランの オーディオファイル(マニアック)にお勧めするアナログプレーヤー pear audio『 Robin Hood SE / Cornet1 』をご紹介します! 熟練度や慎重な作業が必要ですが、振動を徹底的に排除し、「完全な静けさ」を実現でき る、本当の意味でのアナログなプレーヤーです。



pear audio「Robin Hood SE / Cornet 1」

pear audio analogue(ペアー・オーディオ)社の歩み

pear audio analogue社は、イタリアの東隣に位置するスロベニアの首都リュブリャーナにあ ります。このブランドは、熱心なオーディオファイルであり、40年以上もオーディオ界に身を置いている人物 で、アナログオーディオの音質向上に邁進してきたというPeter Mezek(ピーター・メゼック)氏によって設立さ れました。

氏は1985年、革新的なリニアトラッキング方式のプレーヤーをJiri Janda(ジリ・ジャンダ )氏と共同で開発し、大きな注目を集めたのです。

その後、ノッティンガム・アナログ・スタジオを創 立した故・Tom Fletcher(トム・フレッチャー)氏と知り合い、アナログ・ターンテーブルの設計思想と技術的 なアプローチに関して多大な影響を受け、他のいかなるアナログプレーヤーでも再現できなかった素晴らしい 音楽性とリアリズムに感銘を受けたのでした。

2005年、トム・フレッチャー氏はノッティンガム社を 退いた後、従来からの自身の設計思想を発展させた「KIDシリーズ」を設計し、ペアー・オーディオで製造され るようになったのです。ここでピーター・メゼック氏とトム・フレッチャー氏は、さらなる探求を続け、アナ ログ・ターンテーブルの基本原理に立ち戻って、究極のアナログサウンドを実現したのだと言います。

トム・フレッチャー氏は、2010年に亡くなられましたが、その後をピーター・メゼック氏が引き継ぎ 、アナログ再生のさらなる高みを目指して、ペアー・オーディオ社で新しい製品を提案し続けているのです。

そして、新たに日本に登場したのが今回ご紹介します『 Robin Hood SE / Cornet1 』です。

「完全な静けさ」を実現する『 Robin Hood SE / Cornet1 』

そのコンセプトは、同社 の基本理念でもある「最先端技術とは真逆の、原点への回帰」と「物量投入でなく、最適素材の選定とそのシ ンプルな組み合わせで最高のパフォーマンスを得る事」を継承しており、『 Robin Hood SE 』は、それらに沿 って製品化されたペアー・オーディオ・ブランドのエントリーモデルという位置づけです。

具体的に は、レコードの音溝に刻まれた情報の全てを再現するために必要なものを、「静粛性(静けさ)」と考え、『 余 分な振動を与えないためには、必要最小限なトルクかつローノイズなモーター 』が必要と考えたのです。

すなわち、アナログプレーヤーでの最大の振動源である駆動モーターに『 必要最小限のトルク=振動 が極小 』なモーターを採用することで、振動を根本から無くして静粛性(静けさ)を追求しているのです。

これは、ターンテーブル(プラッター)が回転する時に、どうしても発生してしまう極僅かな振動が 、レコードの音溝に刻まれた情報をスポイルしてしまうため、とにかく振動を徹底的に排除しようとする考え 方からです。

この考え方は、前述のノッティンガムのプレーヤーと全く同様で、間違いなく直系です 。

その結果、起動時のトルクを持たせていないため、作動開始には手回しによる回転のサポートが必 要です。さらにモーターを別筐体として本体左手前にビルトインし、プレーヤ本体と接触させないことで、周 到にアイソレートして「完全な静けさ」を実現できたと言います。

本機のターンテーブル(プラッタ ー)は、29mm厚あり、質量は6kgにも及ぶ高剛性アルミニウム合金製の削り出しで、ドライブベルトにはシリコ ン製の丸型(平たくない丸い)ベルトが使われています。

ターンテーブルのベルト接触部にガイド溝 を備えることで、プーリー位置を設定し易い構造とし、長時間の使用でも安定した滑らかな回転が実現できま す。

また、33/45回転の速度切替えはプーリーの上下にかけ替えることで行う構造としています。 50/60Hzの電源周波数切替えはプーリー交換での対応となります。

本体の仕上げは、光沢のある非常に 美しい「ポルシェ・バーガンディ」色のラッカー仕上げが施されています。材質は不要な振動を極力抑えるた めに、天然のバルトバーチ材を使用し、12層に積層された18mm厚ボードを2段に重ねた構造としています。

その2枚のボードの間は制振性の高い特殊シリコン樹脂で共振を抑えることで、天然木による優れた音 響特性を実現しています。さらに本体は内部損失の高いPOM(ポリオキシメチレン)材の支柱3本により3点支持 されています。

トーンアーム「Cornet 1」も、故 トム・フレッチャー氏によって基本設計された 『Space Arm』を進化発展させたアームの集大成としています。

特殊加工のカーボンファイバー素材に より、アームの安定性・共振制御を高め、これまでのトーンアームにはなかった高い剛性を実現できたと言い ます。

アーム部のジョイントにはシリコン素材を充填していますが、一般的なシリコン素材は流動性 が高く馴染むまで若干時間が必要で、再生中に音が変化することもあるそうですが、「Cornet 1」に採用した シリコン素材は、流動性を抑え時間をかけずに音が馴染むバランスに優れた特殊なものとしているとのことで す。

カウンターウェイトには多くのユニピボット・トーンアームと同じく偏心カウンターウェイトを 使用し、適切なレコードトレース能力を確保し、位相の誤差を限りなくゼロに近づけているとのことです。ま た、指かけを無くしたのは、指かけによりトーンアームのバランスが崩れ、制御の効かない微細な共振がヘッ ドシェルに拡散するのを防ぐためだそうです。

サイズは、トーンアーム「Cornet 1」を搭載した状態 でも、幅425×奥行355×高さ255mmとコンパクトで、質量が11kgと非常にコンパクトで設置の場所も取らず扱い やすい大きさです。

試聴しました

弊社日本橋1ばん館で、実際にトーンアーム「Cornet 1」付きの 『Robin Hood SE / Cornet1』を操作し、そのサウンドも確認しました。




光沢のある非常に美しく流麗なデザインは、アナログの温か みを感じさせ、所有欲を大いに刺激されました。6kgにも及ぶターンテーブルの重量感は半端ではありません。

ターンテーブルの起動には、1回転させる程のかなり手伝いが必要です。規定の回転数になるまで回さ ないと止まってしまう低トルクさにはビックリしました。

別筐体になっている駆動モーター部に、穴 の空いた本体をかぶせるようにはめ込みます。本体とは接触しない構造です。

トーンアーム「Cornet 1」はシンプル過ぎる位シンプルです。指かけはもちろんカウンターウエイトやインサイドフォースなどの目盛 も一切ありません。これらが全て音のためには余計なものとの考えからでしょう。

このため、カート リッジの取り付けは、アームから直出しされているリード線に慎重に付ける必要がありますし、針圧調整には 別途針圧計が必要ですし、アンチスケーティング(インサイドフォース・キャンセラー)の調整も目盛がない ためテクニックが必要です。

このように『 Robin Hood SE / Cornet1 』は決して操作感抜群とはいか ないプレーヤーですが、ここまでの徹底度には正直脱帽です。そのためユーザーには余計な作業を強いります し、熟練度や慎重な作業も要求する、本当の意味のアナログなプレーヤーです。

最後に
店頭でカートリッジに「マイソニックラボ/ Signature Gold 」(プレーヤーの倍近い価格と、 ちょっと反則ぎみですが)を使用して試聴しました。

やはり、期待した通りの抜群の“静けさ”に感動 しました。物量投入型の高級プレーヤーに感じるある種の重苦しさは全くなく、軽快なサウンドでありながら も安定感を備えた、実に音楽性豊かなものでした。

またカートリッジの持つ能力をスポイルすること なく、全て引き出していると感じさせるトーンアームも魅力的でした。聴き疲れしない優しいサウンドには、 音楽にどっぷりと浸れ、どんどん引き込まれて行きそうなアナログならではの深さを感じました。

こ のように『 Robin Hood SE / Cornet1 』は、ハイエンドクラスの高剛性プレーヤーとは、真逆のアナログサウ ンドの世界を実現する高級プレーヤーとして、ベテランのオーディオファイル(マニアック)のお勧めするア ナログプレーヤーです。

お好みのトーンアームが使えるアームレスの『 Robin Hood SE 』も用意され ています。

2017年4月16日 (日)

【コンパクト&ハイパワー】何でも入りのHR-X101-SCをオーディオアクセサリで楽しもう!


みなさま、こんにちは!

スギ花粉はそれほどでもなかったので「ああ、今年は大丈夫だな」と思っていた矢先、四月になってヒノキ花粉で大変な目にあっているとうふです。
 
さて、新生活のこの時期。。。皆様慣れない新生活で疲れが出ているのではないでしょうか?
忙しい時でも音楽を聴くゆとりは忘れないで頂きたいものです。

と、言うわけで今回ご案内の製品はこちら!

ティアック
ハイレゾ対応マイクロコンポーネントシステム
HR-X101-SC

以前にもご案内しましたが、ティアックのコンパクト・オールインワン・システムです。

最大の特徴はなんといっても一体ボディに
・音楽CDはもちろん、MP3音源のCD-ROMも再生できるCDドライブ
・24bit/192kHz入力に対応したUSB-DAC搭載
・aptX、AAC方式に対応したBluetoothレシーバー
・ワイドFM(FM補完放送)に対応したFMチューナー
・比較的肉厚なフルアルミ筐体(アルミ筐体のおかげで縦置きにも対応)
と、これ一台で昨今のオーディオ事情をほぼ全部カバーする事ができる、まさに小さな巨人!なのです。

セットになっているスピーカーもサイズにしては鳴りっぷりが良く、ジャンルを問わず楽しめます!

本機はTEACが設計しているだけあり、単品発売されているスピーカー、アンプのノウハウが随所に活かされています。
・インシュレーター
・スピーカーケーブル
を交換するだけでも表現力が向上し、『まさかこの小さなステレオコンポから!?』と驚いていただけるでしょう!

ここでとうふがお薦めする、コストパフォーマンス+見た目も重視したアクセサリの組合せです!

インシュレーターに

オーディオテクニカ
ハイブリッドインシュレーター(8個入り)
AT-6089CK

コルクと真鍮を組み合わせた小型のインシュレータで低域の厚みが向上します。
見た目と効果を両立し、まさにオーディオアクセサリの入門機に相応しいインシュレーターです。

そしてスピーカーケーブルに

サエク
切売スピカーケーブル
SPC-350

オーディオ専用導体「PC-TripleC」を採用した、サエクのエントリークラススピーカーケーブルですが、耳に美味しい絶妙な響きは価格以上の感動を与えてくれます
価格はシリーズで最も安価となりますが、"あさやん"が以前記事にしていましたがそのバランスの良さからリファレンス・ケーブルになっている程です。

付属のシリコンフットやスピーカーケーブルから交換する、少しの投資で驚きの表現をお楽しみ頂ける、 全て入りの製品としては破格の表現力を持ち、またオーディオアクセサリで"遊べる"製品としてかなりオススメです!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年4月14日 (金)

個性派のCD専用機が勢揃い! ~ご自慢のCDライブラリーを最大限生かすために、国産CD専用機を検討されみてはいかがでしょう~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
先日のこのコーナーで“ディスク再生の最終到達地点(マイルストーン)としてESOTERICのSACD/CDトランスポート『P-05X』とD/Aコンバーター『D-05X』”をご紹介したばかりで、「まだ舌の根も乾かないうちに」と、お叱りを受けそうですが、今回はCD専用機のご紹介です。


CD専用機の購入は今がチャンス!

それと言いますのも、今からSACDのソフトを買い集め、ライブラリーを増やすのは至難の技ですし、今お持ちのCDソフトのライブラリーを有効かつ末永く生かしつつ、今後もオーディオを存分に楽しまれるおつもりなら「CD専用機」がお勧です。

CD専用機には、まだまだ個性的な機種も揃っており、CDプレーヤーも日々進化していることから、買い換え、買い増しは今がチャンスであるとも言えます。

やっぱりディスクで音楽を聴きたいという方におすすめ!

“ハイレゾ”という言葉が一般化し、オーディオ初心者のみならず、ウォークマンやスマホでしか音楽を聞かない若者にまで浸透し、当たり前のように使われている昨今です。

しかし、我々オーディオファンの多くは、やはりディスクで音楽を聴きたいという欲求からは、今もって逃れられないのではないでしょうか。

そのディスクには、アナログLPもありますが、こちらを今から本格的に楽しむには、その敷居はかなり高いと言わざるを得ません。

一方、CDソフトは、1982年の発売以来、35年もの長きに亘ってコツコツとコレクションして来られ、今となってはご自身の貴重な音楽財産となっているオーディオ歴の長いファンの方も多いと思います。

そんな方々の中にも、PCオーディオやネットワークオーディオなどの“ファイルオーディオ”にチャレンジされた方も多いと思います。そして、それを極め倒して今も大いに楽しまれているオーディオファンもたくさんいらっしゃるとは思います。

しかし、一度はディスクから離れようとしたにもかかわらず、やはりファイル音源やパソコン、周辺機器などの見えざる敵や異次元の機械に翻弄され、“ファイルオーディオ”に距離をおきたいと思われている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。やはりそれは、ディスクプレーヤーの簡便さやモノとしての信頼が安心感を呼ぶのだと推察します。

その結果、CDプレーヤーの復活とばかりに、従来使ってきたCDプレーヤーを再度使おうとされた際、何らかのトラブルが発生したり、“ファイルオーディオ”に対して音でのメリットをあまり実感できなかったりしたことはないでしょうか。

そんなオーディオファンのために、今回は、個性派の国産CD専用機として、ラックスマン『D-380』、アキュフェーズ『DP-430』のCDプレーヤー、そしてCDトランスポートCEC『TL3-3.0』の3機種をご紹介したいと思います。

一粒で二度美味しい ラックスマン『D-380』

まずは、昨年(2016)秋に同時発売になったプリメインアンプ「LX-380」と同様、ラックスマンならではのロの字型の木箱ケースを採用したCD専用プレーヤー『D-380』です。半導体出力と真空管出力の切り替えが可能な所は前作「D-38u」と同様ですが、本機では前作の機能をさらに進化させています。

真空管出力では、「ECC82」によるバッファー回路に、新たに専用の大型出力トランスを搭載することで適度な倍音成分を付加し、より密度の高い濃厚な表現力を備え、非常に中域の充実した、伸びやかな音楽性豊かなアナログライクなサウンドを実現しています。もちろん半導体出力は生々しいデジタル本来のサウンドで、他の機種にはない違いが楽しめます。

まさに、“一粒で二度美味しい”を実現したCD専用機です。

完成度の高い アキュフェーズ『DP-430』

次に、今春(2017)発売のアキュフェーズ『DP-430』です。

SACDプレーヤーのラインナップをもつアキュフェーズが、あえて『CDをより高品位な音で聴きたい』というオーディオファンからの強いご要望に応えて、自社開発によるCDドライブを搭載したハイエンドCD専用プレーヤーです。

アキュフェーズが多くのデジタル機器の開発で蓄積したノウハウをつぎ込み、前作「DP-410」を大幅に改良した、完成度の非常に高いCD専用機に仕上がっています。

特に変更が大きいのはフィルターアンプで、新開発の「ANCC」(フィードフォワード回路)を搭載したことです。これにより、ノイズ低減のために初段の増幅度を高くすることで悪化する歪みを打ち消し、低ノイズ・低歪み率を同時に達成できたそうです。

DACチップは、従来機はTI社製「PCM1796」を4回路並列動作させていましたが、『DP-430』では、新たに旭化成エレクトロニクス社製「AK4490EQ」を採用し、4回路並列動作としています。

この新規採用のDACチップと「ANCC」との組み合わせにより、S/Nが従来機の114dBから117dB、歪み率が0.001%から0.0008%に、数字としては僅かですが、実質的にはかなり大きく向上させています。

USB入力では、前作はPCM:192kHzまででしたが、本機では、PCM:384kHzに加えて、DSD:11.2MHzまで再生可能と大幅にグレードアップされています。これにより本格的USB-DACとしてPCオーディオやファイルオーディオ再生にも十分対応できる内容になり将来的にも安心です。

サウンドは2月某日、Joshin日本橋1ばん館で確認しました。


まず感心したのはS/Nの良さで静かなのです。音楽が生き生きとしており、枠にはめられたようなデジタルの堅苦しさが全く感じられませんでした。また、44.1kHzのCDサウンドにどうしても感じられる、まとわりつくようなノイズ感も少なく、じつに素直でクリアなサウンドでした。

筆者の感想としては“そのサウンドが、殊CD再生に関して、SACD/CD一体型プレーヤーより‘上では?’”と感じる場面もあったことを付け加えておきます。

独自の世界を確立した CEC『TL3-3.0』

最後に、CDプレーヤーではなく、今春発売されたばかりのCD専用トランスポートCEC『TL3-3.0』のご紹介です。

本機をプレーヤーと同等に扱うことにはご異論もあろうかと思います。しかし、筆者としては、USB-DACをはじめ本格的なD/Aコンバーターをお持ちのオーディオファンの皆様に、これまでのデジタル機器では味わえない独自のデジタルサウンドを実現すべく、ディスク駆動にベルトドライブを採用したCECのトランスポートを、新たな選択肢に加えていただきたいとの思いから、今回あえて取り上げさせていただきました。

一般のCDプレーヤーやトランスポートは、ディスク用ターンテーブルの真下にモーターが配置され、ターンテーブルを直接駆動するダイレクトドライブ方式です。しかし、安定的な回転のためには、大きなモーターが必要であり、そのモーターから発生する振動や電磁ノイズによって生じる信号の歪みから逃れることには難しいものがあります。

これらを解決するために、CECは従来から独自のベルトドライブ方式を採用。重量級CDスタビライザーを使用することでターンテーブルの質量を上げ、慣性の力で極めて滑らかで安定したディスクの回転を得ているのです。また小さなモーターが使え、回転軸から離れた位置に配置してベルト駆動をすることで、振動を吸収でき、しかもノイズ源とも距離をおくことができるのです。

さらに、『TL3-3.0』にはCDの44.1kHzを88.2kHzまたは176.4kHzへアップサンプリングしての出力が可能で、高いサンプリング周波数特有の緻密さや滑らかさがを加えることができます。しかも過去によく言われた、ベルトドライブへのマイナスイメージでもあった“まったりしたサウンド”は本機では全く感じませんでした。

何処か高級アナログプレーヤーのサウンドに似ていながら、十分メリハリ感も維持しつつ、安定した有機的な血の通ったサウンドをCDで実現してくれるのです。

それは、希少価値を通り越して、CECが“独自のハイエンドオーディオの世界を確立”しているとも言えるのではないでしょうか。

最後に
今回ご紹介したCD専用機3機種は、いずれも個性的で、お気に入りのCDソフトに新たな息吹をもたらしてくれることは間違いありません。

ハイレゾ一辺倒できたこの数年ですが、ここらで一旦立ち止まってみて、今こそご自身が目指す新たなオーディオの道筋を改めて探ってみる段階に来ているのかも知れません。

ご自慢のCDライブラリーを最大限生かすためにも、国産CD専用機を検討されてみてはいかがでしょうか。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

Joshin web

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ジョーシン店舗
高級オーディオ情報!

  • 下記店舗では、ハイレゾからアナログまで、Accuphase・B&Wなどのハイエンド オーディオ製品やオーディオアクセサリーが充実。試聴室完備で比較試聴も できます。

    日本橋1ばん館 4F
    (大阪 日本橋)

    三宮1ばん館 B1F
    (神戸 三宮)