2020年8月13日 (木)

2020年上半期『 最新オーディオアクセサリー 』を厳選!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、2020年の上半期に私が試用体験した結果、もう手放せなくなって購入に至ってしまった『 最新オーディオアクセサリー 』5アイテムを厳選しました。実際に自宅で試聴した際の写真と共に、その効果の程を詳しくレポートします。


■ コード・カンパニー『 GROUND-ARAY-RCA 』

画像中央にあるシルバーの円筒が『 GROUND-ARAY-RCA 』

今回ご紹介するアクセサリーの中で最も高価なアイテムです。アルミでできた直径2cm、長さ9cmの筒が10万円近くするのですから、素人目にはとんでもない製品です。ちょっとしたアンプなど買えそうな値段です。

D/Aコンバーターの空き端子(同軸デジタルIN)に差し込みました。何と音出しの瞬間鳥肌が立ったのです。音楽の背景のザワつきが消えて静かになり、全ての帯域にわたって明らかに雑味のない別次元の音の世界が眼前に広がったのです。

低域の解像度は圧倒的に改善され、深く沈み込むようになりました。全くボケのないクリアな低音です。高域は伸び伸びとして弾け、キツさは完全に取れ、音量を上げていってもうるささを全く感じなくなりました。

また、情報量・音数が非常に増えた結果、今まで感じられなかった微妙なニュアンスが出てきたのには正直驚きました。床の響きやバックの演奏者の動きまで感じる程リアルになったのです。

筆者自身、試用前これ程の効果があるとは予想もしていませんでした。オーディオ装置のグレードが、1ランクではなく明らかに2ランク以上、上がってしまったのです。えらいことです。手放せなくなってしまいました。

■ アイファイ・オーディオ『 iSilencer+AA 』

こちらはグーンと安くなって1万円を切るアイテムで、長さ50mm×幅20mm×高さ9mmで、僅か7gの小型スティックタイプです。そしてUSBオーディオ(PCオーディオ)をやっている人だけのとっておきアイテムでもあります。

PCとDACの間はもちろん、本機を複数個空いたUSBポートに差し込んむことでノイズの低減能力も増加していきます。外付けHDDとミュージック・サーバーやUSBハブとの間にも本機を使うことができます。

PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に挿入しました。まず低音の変貌に驚きました。実にしっかり、ドッシリして太く厚みも増したのです。こんな場合、往々にして膨らみ気味でぼけてしまい勝ちですが、透明度を維持したまま団子にならず、ヌケの良いしっかりした低域なのです。

高域のチャラチャラ感も全くなく、声を張り上げた時のきつさも感じなくなりました。シンバルやハンドベルの超高域の透明度、リアル感は抜群で、エッジの効いた歯切れの良さは格別でした。

全体的に情報量が明らかに多くなり、音場が広く、空間表現力が高まり、エコー感も強調されず自然に感じるようになりました。そしてダイナミックレンジが拡大し、音楽が生き生きとして弾んできたのです。

こんな小さいスティックをPCとUSBケーブルの間に挿入するだけで、低域の質感がこれ程変わるとは驚きです。PCオーディオで感じていた低域の力感不足が解消し、吹き出し感が再現されたのです。手放せなくなってしまいました。

■ ティグロン『 TR-PAD-EX 』

D/Aコンバーターの下にある楕円形状のものが『 TR-PAD-EX 』

ティグロンが、レゾナンス・チップでお馴染みのレクストとコラボした制振アイテムです。皮製の楕円形状(8cmx12cm、厚さ3mm)のベースの片面に、陶器(制振性能を持つ特殊な焼き物)の小さなチップ(12mmx24mm、厚さ3mm、)が3枚埋め込まれて、一部が露出しています。

しかも普通なら制振ということで機器の上に載せて使うものと思いきや、機器の下に滑り込ませるという、凡人には思いもつかない発想のアイテムなのです。機器の底板と置き台との間で生じる定在波を低減するらしいのです。

使い方は、チップが露出している側を下にし、「TiGLON」のロゴが正しく読める向きで、機器の中心より約1cm手前に敷くのがベストだとのことなので、筆者はD/Aコンバーターの下に滑り込ませました。

瞬間、明らかにS/Nが上がったと感じました。僅かに掛かっていた極薄いベールが晴れ、中高域がクッキリ、スッキリしたのです。特に高域の倍音が綺麗で、臨場感も確実にアップしました。

音楽のリアル感やエネルギー感が引き出され、想像を絶する効果がありました。理論的には筆者には全く理解はできませんが、最早手放せなくなってしまいました。

■ サンシャイン『 SPIRAL-EXCITER 』

マグネシウムを採用したオーディオボードやインシュレーターでお馴染みのサンシャインの製品です。お使いのケーブルに世界特許技術のマグネシウムシールドを装着できる、スパイラル状のケーブル対策アクセサリーです。

構造は、幅3mm、厚さ0.1mm、長さ5mのマグネシウム合金箔(AZ31)を、塩ビ系の熱可塑性エラストマーで覆った幅8mm、厚さ4mmの線材を、内径12mmでカールさせ全長約65cmとしたものです。スパイラルの両端には約5cmの直線部分があり、スパイラル部をケーブルに巻き付けた後、ここを付属のマジックテープでケーブルに固定します。

ケーブルに装着することで、音質劣化の大きな要因として注目される、ケーブルが屈曲することによって生じる「横振動」だけでなく、長さ方向に伸縮する「縦振動」も制振し、さらにマグネシウム箔による電磁シールドで、磁気ノイズまでも低減するという画期的な音質改善アイテムです。

CDプレーヤーの電源ケーブルに巻き付けました。音を出した瞬間、音楽が迫って来ました。低域は制動が効いているのに量感と厚みが増し、安定感が出て来ました。ボーカルも輪郭がクリアになり曖昧さが消えました。この吹っ切れ感、躍動感は想像以上でした。

ケーブルの振動が抑えられることで、鈍重な傾向が出るのではとの当初の心配は無用でした。高級ケーブルに買い替える前に、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。

■ フルテック『 106D-NCF 』

フルテックの特殊素材NCF関連ラインナップの一つで、2口コンセント用のコンセントカバーです。電流も流れないカバーでどれ程音が変わるのか、実際に行ったことのない方には俄には信じ難いことだと思います。しかも1万円以上するのですから。

裏表合わせて7層のマルチマテリアルハイブリッド構造を採用し、NCFを調合することで、強力な制振効果だけでなく静電効果も高め、ノイズの発生を抑えたのだとしています。特にUL規格の2口コンセントは、中心部でカバーを固定するため、特に敏感に作用するらしいのです。

6口電源タップを接続しているメインのコンセントのカバーを換えました。低域が明らかに締まり、輪郭がハッキリしてきました。全体に解像度が上がり、高域がシャープで切れ味が良くなりました。元のコンセントカバーに戻すと少し鈍さが出て来てしまい、もう元には戻せなくなってしまいました。

■ まとめ
以上の5アイテムのオーディオアクセサリーは、いずれも一度体験してしまうと絶対手放せなくなってしまうアイテムばかりです。また何より、いずれのアイテムも現状のシステムのサウンドに、プラス面こそあれ、マイナスの要素を全く感じさせない、安心のアクセサリーばかりです。自信を持ってお勧めします。

これらを使った結果、筆者のオーディオシステムのサウンドが、現在かつてないレベルに達していることを付け加えておきます。

(あさやん)

2020年8月11日 (火)

フィル・ジョーンズ氏が率いる エアパルス『 A80 』の新境地を探る!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、スピーカーエンジニアのフィル・ジョーンズ氏が開発したハイレゾ対応アクティブ・スピーカー『 A80 』をご紹介します。



『 A80 』は、リーズナブルな価格ながら、リボン型ツイーターと11.5cm口径のメタルコーン・ウーファーによる2ウェイ構成で、D/Aコンバーター機能、ウーファー部に40W+40W、ツイーター部に10W+10Wのパワーアンプを内蔵、デジタル入力(光、USB-B)、アナログ入力(RCA2系統)を装備、さらにBluetoothにまで対応しています。

それでは順に見てまいりましょう。

■ 『 フィル・ジョーンズ氏 』とは?
スピーカーエンジニアのフィル・ジョーンズ氏の名前を、一度でもお聞きになった事のあるオーディオファイルは多いと思います。氏は1954年にロンドンで生まれ、1980年コーナー・ホーン「CN-191」で有名な英国ヴァイタボックスにエンジニアとして参加しました。その後1987年にアコースティック・エナジー:Acoustic Energy(AE)を設立し、伝説の名スピーカー「AE-1」を開発。ツインウーファーの「AE-2」とともに一世を風靡したのでした。

その「AE-1」は、ロンドンのアビーロード・スタジオにもニアフィールド・モニターとして導入され、国内でも1990年前後に大ヒットを記録しました。9cmアルミ合金製の小型ウーハーに2.5cmアルミドームツイーターの2ウェイバスレフ型ブックシェルフで、コンパクトなサイズながら1本8kgとかなり重いスピーカーでした。

「AE-1」は人気が高い一方で、非常にアンプ食い(高性能なアンプを要求)の鳴らし難いスピーカーでした。しかしハイエンド大出力アンプでドライブした時のその超リアルなサウンドは圧巻でした。今でもその衝撃は忘れることができません。「AE1」は、それまでの小型スピーカーシステムの概念を変えてしまう程、業界にインパクトを与えた傑作スピーカーでした。

「AE-1」で一躍有名になったフィル・ジョーンズ氏でしたが、AEとの契約の関係でイギリスでのスピーカー設計が不可能になった彼は、1990年アメリカに渡り、ボストンアコースティック(Boston Acoustics)のサウンドデザイナーに就任し、リンフィールド・シリーズと言うスピーカーを発表しました。

その代表作である、ブックシェルフ型の「Lynnfield 300L」は、「AE1」のコンセプトを発展させ、AE時代に比べウーハー径は13cmと大きくはなりましたが、それでもアメリカのスピーカーとしては異例な程小さいウーハーを搭載していました。「Lynnfield 300L」は、一時期日本でも注目されました。

そして、1994年メーカーから離れ、自身のブランドであるプラチナム・オーディオ(PLATINUM AUDIO)を起ち上げ、氏のそれまでの主張を具現化した「SOLO」を開発。ウーハーに口径9cmのメタル製振動板を採用し、同心円状に3本のリブを加えて剛性を向上させ、小口径ながら26mmのストロークを確保し、サイズを超えた低域を実現していました。ツィーターも25mmのメタル製でした。

一方で、氏は奇才ぶりを発揮。それまで蓄積してきたスピーカー設計のノウハウを結集することで、1997年当時業界最高価格(2000万円)の、高さ180cm以上もある超弩級の巨大なオールホーン型スピーカー「Air Pulse 3.1」を発表。プロオーディオの経験を生かした高能率コンプレッションドライバーを搭載するなど、多くの点で画期的なスピーカーシステムでした。日本国内でも数セット販売したとか・・・。

その後、AAD(アメリカン・アコースティック・デヴェロップメント)のブランドでスピーカー開発しながら、自らもベーシストとして活躍する氏は、2002年にフィル・ジョーンズ・ベース(PJB)を設立し、ベースプレーヤー用のハイファイ・アンプを開発するなど精力的な活動を経て、2004年プラチナム・オーディオ・システム・カンパニーに参加し、エンジニアとしてエアパルス・ブランドを牽引しているのです。

■ 『 A80 』のユニット構成

本機の最大の特徴はホーンロードをかけたリボンツイーターの採用です。かつてのPIONEER「PT-R7」に似た形状で、強力なネオジウム・マグネットの磁気回路でアルミニウム・リボン・ダイヤフラムをドライブし、綿密に計算された独自形状のホーンによって均質で広い指向性が得られたとしています。


ウーファーは、フィル・ジョーンズ氏のアイデンティティでもある11.5cmの小口径ウーファーを採用。硬質アルマイト処理されたアルミ合金振動板と、軽量化されたアルミ製ボイスコイル、高剛性鍛造マグネシウム合金フレームに取り付けられた強力なネオジウム磁気回路によって駆動されています。

■ 『 A80 』のフルデジタルアンプ
本機の心臓部であるパワーアンプにはテキサス・インスツルメント「TAS5754 Class-Dアンプ」2個で構成されており、ウーハーとツイーター専用にブリッジモードで接続され、ウーファー用が40W、ツイーター用が10Wの出力を確保しています。

このデバイスは、最大192kHzの入力をサポートし、高出力PWMキャリア周波数を組み合わせた数少ないD級アンプで、高いS/Nと低歪みが特徴です。従来のClass-Dアンプの2倍にあたる768kHz出力PMWキャリア周波数というスペックは、高感度リボンツイーターの駆動にも適しています。

■ まとめ
さてサウンドは某店の店頭で短時間ですが聴きました・・・。

さすがリボンツイーターです。音のヌケが抜群で、ホーンロードのお陰でスピード感があり、適度な切れ込み感が小気味良いものです。メタルコーンとの音色的な繋がりもスムーズで一体感を感じました。特にリボンツイーターが40kHzまで伸びていることから、ハイレゾ再生では余韻や音場感まで十分出せそうです。

さすがベーシストのフィル・ジョーンズだけあってベースは実在感があり、ニアフィールドでは価格を感じさせないワイドレンジ感です。明るめのハイスピードなサウンドは、部屋の影響を受けにくいことから、スピーカーから離れた通常リスニングにはない、抜群のリアル感は本機ならではと感じました。

本機は、パソコンとの組合せが最も簡単ですが、USB接続が可能な機器やRCA接続が可能なポータブル機器での使用をお勧めします。オーディオファイルのサブシステムとしても十分な性能を有していると断言できます。

(あさやん)

2020年7月13日 (月)

最高峰の性能と音質を誇る、アキュフェーズのプレシジョン・プリアンプ『 C-3900 』

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、アキュフェーズ《 創立50周年記念モデル 》第二弾! プレシジョン・ステレオ・プリアンプ『 C-3900 』をピックアップ。



同社がこれまでに培ったプリアンプのノウハウを集大成。機構・回路両面に最新技術を導入し、部品類全ての見直しと試聴の繰り返しを行い、妥協のない技と感性で、”最高峰”の性能と音質を誇るフラグシップ・モデルを完成させました。

それでは『 C-3900 』が”最高峰”たる所以を具体的に見てまいりましょう。

■ アキュフェーズのフラッグシップ・プリアンプの歴史
アキュフェーズのフラッグシップ・プリアンプの歴史は、日本の、いや世界のプリアンプの歴史と言っても過言ではありません。以下の表をご覧下さい。

型番 発売年月 税別価格(円) ボリュームの種類
C-280 1982.12 680,000  
C-280L 1987.02 640,000 精密4連ボリューム
C-280V 1990.12 800,000 CP素子4連ボリューム
C-290 1993.11 880,000 CP素子4連ボリューム
DC-300 1996.11 980,000 デジタルボリューム
C-290V 1998.12 980,000 CP素子4連ボリューム
DC-330 1999.11 880,000 デジタルボリューム
C-2800 2002.07 1,100,000 AAVA方式ボリューム
C-2810 2006.06 1,150,000 AAVA方式ボリューム
C-3800 2010.07 1,700,000 Balanced AAVA方式ボリューム
C-3850 2015.06 1,800,000 Balanced AAVA方式ボリューム

最初の「C-280」はフォノイコライザーを搭載し、レコード再生を重視した純粋なアナログ・プリアンプでした。その後「C-290」になって、フォノイコがリアパネルに増設するオプション方式(アナログオプションボード)とした、アナログライン専用プリアンプとなりました。

その後併売で「DC-300」「DC-330」というデジタル・プリアンプが投入されていますが、主力とはならず、2002年の「C-2800」以降「C-2810」までは専用フォノイコ・ユニットはオプションで、完全なアナログ・ライン専用プリアンプでした。

しかし「C-3800」からは、そのオプション方式を止め、完全なライン専用プリアンプとなり、レコード再生には別売のフォノイコライザーが必要になりました。

アキュフェーズとしては、オーディオの主流がデジタルになったのは勿論ですが、フォノイコはプリには同居させず、レコード再生を極めるには専用フォノイコで、とことん追求して欲しいとの明確な意思を示したとも言えます。

この流れから、今回取り上げる最新の『 C-3900 』も完全なアナログ・ライン専用プリアンプとなっています。

■ 進化した《 Dual Balanced AAVA 》を搭載した『 C-3900 』
本機の最大のトピックは、フル・バランス構成〈Balanced AAVA〉を2回路並列駆動する《 Dual Balanced AAVA 》を新たに開発し、前作「C-3850」に比べ、ノイズ・レベルを約30%減少させたことです。


プリアンプの音量調整機能は、オーディオ機器の中でも特に高度なアナログ回路の設計技術が必要であり、音質を左右する最も重要な回路です。

アキュフェーズでは、2002年発売の「C-2800」(上表参照)で、従来の概念を覆し、可変抵抗を使わずにボリュームをコントロールする〈AAVA:Accuphase Analog Vari-gain Amplifier〉(図1)を開発しています。

〈AAVA〉は可変抵抗体(抵抗が雑音の元)を音楽信号が通らないため、インピーダンスの変化による影響を受けることがなく、高いSN比と低い歪率を維持したまま音量を変えることができます。また、可変抵抗体の接触面の劣化に影響されないため、初期性能を長期に渡って維持できる高い信頼性を兼ね備えています。

初期の〈AAVA〉は(図1)に示すように、バランス入力⇒アンバランス出力で構成されていました。〈AAVA〉の誕生から8年後の2010年、平衡型の〈AAVA〉である〈Balanced AAVA〉(図2)を開発し「C-3800」に搭載しています。〈AAVA〉を2回路平衡駆動することで、バランス入力⇒バランス出力の「フルバランス構成」としたボリューム・コントロールです。

そして〈Balanced AAVA〉の誕生からさらに10年となる2020年、並列型の〈Balanced AAVA〉である《 Dual Balanced AAVA 》(図3)を新たに開発し『 C-3900 』に搭載したのです。

《 Dual Balanced AAVA 》は〈Balanced AAVA〉を2回路並列駆動することで、ノイズ成分を1/√2つまり約70%に減少させる技術で『 C-3900 』では理論通り約30%の大幅なノイズ削減に成功したとしています。

なお、〈AAVA〉が電圧信号を16種類のゲインの異なるV-I(電圧‐電流)変換回路で16種類の電流信号に変換した後、16個の電流スイッチで電流信号を(2の16乗、つまり65,536通りの中から)選択、I-V(電流‐電圧)変換アンプで電圧信号に戻されます。これらから、デジタル処理をしているのではないかとの誤解を招くことがあるのですが、〈AAVA〉はいかなる抵抗体も使わない”純粋なアナログボリューム”です。

一般的な音量調整は、入力信号を抵抗体で減衰させて、アンプで増幅するため、通常使用するボリューム位置ではインピーダンスが増加してしまい、どうしてもノイズが増えてしまいます。

一方〈AAVA〉は、音量を絞るのではなく必要なV-I変換回路を切り替えて、ダイレクトに音量(アンプのゲイン)を変える方式ですから、インピーダンスの変化やノイズなどの影響を受けません。

このため、ノイズの増加がほとんどなく、最も重要である実用音量レベルでの高SN比を維持することができ、周波数特性も変わらないため音質変化も起こらないのです。通常のボリューム調整では問題となる左右の連動誤差やクロストークも殆どありません。

この結果、限りなく静寂な空間に音楽のみが広がる、音楽再生における”プリアンプの理想像”を実現したのです。

■ 『 C-3900 』の主な先進仕様
①入力ポジションに対応した位相設定が可能
バランス接続の場合問題となる、入・出力の接続コネクターの極性を全ての入力ポジションで簡単に設定することができ、入力端子毎に位相の設定およびメモリーが可能です。

②プリアンプのゲインを選択可能
アキュフェーズのパワーアンプとの組合せでは標準利得の18dBでいいのですが、海外製のパワーとの組合せではゲインの過不足が問題となる場合があります。本機は全体の利得を12dB/18dB/24dBの3種類から選択することができます。

③プリント基板に、低誘電率・低損失の『 ガラス布フッ素樹脂基材 』を採用
信号伝送回路には、非常に高価で、非常に低い誘電率(絶縁体の誘電率が低いほど伝搬速度が早い)と誘電正接(小さいほど伝送損失が小さくなる)をもつ『 ガラス布フッ素樹脂基材 』を採用しています。本機ではさらに銅箔面に金プレートを施し、信頼性や音質の向上を図っています。

④ユニット・アンプ化した回路は左右独立構成、8mm厚硬質アルミの強靭な構造部に固定


本機の主なアンプ回路は、入力バッファー、AAVA、バランス出力、ヘッドフォーン・アンプなどの左右合計16ユニット・アンプ群で構成されています。これらのユニット・アンプは、相互干渉しないように8mm厚の硬質アルミによるフレーム構造により強固に保持され、電気的干渉、物理的振動を抑制しています。

⑤左右独立の高効率トロイダル・トランスによる、モノ・コンストラクション構成の理想電源


電源トランスに放熱フィン付き鋳造アルミケース入りの高効率トロイダル・トランスを2個採用。フィルター用アルミ電解コンデンサーには、新規開発による10,000μFの大容量・高音質タイプを12個搭載、これを2ブロックにして左右を独立させ、電源トランスとともにモノフォニック仕様の余裕ある電源部を構成しています。

アナログプリの最高峰として、高精度のボリューム・コントロールをベースに、全素材・パーツを極限まで吟味し、電気的特性の更なる向上と徹底した高音質を追求し、これまでにない音楽性の実現を目指したのです。

■ 『 C-3900 』の試聴記

6月某日、日本橋1ばん館にて『 C-3900 』の試聴を次のシステムで実施しました。

■Accuphase「DP-750」⇒『 C-3900 』⇒「A-75」⇒B&W「802D3」
※前作「C-3850」との比較試聴も行いました。

音出しの瞬間、その透明感に圧倒されました。音場が深く、どこまでも見通せる感じは、過去にオーディオシステムでは経験のないレベルでした。とにかく音数が多く、情報量の多さは圧倒的で、従来感じなかった録音スタジオのライブ感まで再現されたのには驚きました。

高域は実に伸びやかで艶やか、滲み感など全くなく、突き抜け感、弾け感は生楽器そのものでした。一方低域は張りがあって躍動的で、迫力や厚みは一際凄いのですが、まとわりつきや、もたつき感の全くない堂々としたものでした。

このように『 C-3900 』でのサウンドは素晴らしいの一語に尽きるのですが、聴いている内に音の細部の印象など、もうどうでも良くなって行くのでした。音そのものが楽しく、音楽がそこにあるのです。気が付くと、ソフトを取っ替え引っ替え聴いている自分がいました。

『 C-3900 』のサウンドのこの吹っ切れ感、生々しさは、国産の”雄”アキュフェーズが「オーディオでの音楽再生」において、ついに「音楽のエッセンスを引き出す《 何か 》を掴んだ」のではないかとさえ感じてしまう程でした。

『 C-3900 』こそ、アキュフェーズがこれまでに培ったプリアンプのノウハウの集大成であり、飽くなき挑戦を続けた渾身の自信作と言えるでしょう。
(あさやん)

2020年7月11日 (土)

アキュフェーズのヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』の進化度を探る!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、理想的な音場環境を実現する、アキュフェーズのデジタル・ヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』をご紹介します。


この《 ヴォイシング・イコライザー 》があれば、使い手次第で新たなオーディオ体験&音楽体験が可能です。それでは最新の『 DG-68 』に至るまでの《 デジタル・ヴォイシング・イコライザー 》の進化の程を見てまいりましょう。

■ 『 ヴォイシング・イコライザー 』とは?
アキュフェーズがいう《 ヴォイシング・イコライザー 》とは、一般的な「グラフィック・イコライザー(グライコ)」機能に加え、「自動音場補正機能」を内蔵しており、これこそ他のグライコとの決定的な違いです。一般的なグライコは測定機能は持っておらず、各周波数ポイントのレベルを手動で増減して調整します。

これに対し《 ヴォイシング・イコライザー 》は、ユーザーが希望する特性に自動で調整できます。これを使うことでリスニングルームの音場特性を自動測定し、ユーザーの思うままに補正する画期的な製品です。

ヴォイシング・イコライザーはアキュフェーズの造語で、その語源の「ヴォイス=Voice」は「声・歌声」であり、オーディオそのものを表しているそうです。また「声楽曲の声部、調律する」などの意味もあるそうです。
《 デジタル・ヴォイシング・イコライザー 》の第1世代機は1997年発売の「DG-28」で、それまでのグライコの概念を大きく変えたエポックメイキングな製品でした。それまでマニア層を中心に「ピュア信仰」「音質調整(トーンコントロール・グライコ)不要論」が蔓延していた当時、それは日本のオーディオ界に衝撃を与えたのでした。

1997年当時私が在籍したいた河口無線で、単一アイテムとしては全てのオーディオコンポーネンツの中で、年間で最も販売数・金額とも大きかったのがその「DG-28」だったのです。一般的なグライコしか存在しなかった当時、オーディオマニアが「DG-28」に飛びついたのでした。「DG-28」はそれ程インパクトのある製品で、当時のデジタル技術やデバイスのレベルでは本当に画期的だったのです。

今でも非常に印象に残っている出来事がありました。それは河口無線でのあるメーカー主催(アキュフェーズ以外)の試聴会でのことです。当日講師としてお招きした、故 菅野沖彦氏が突然店頭の「DG-28」を貸して欲しいと言われたのです。そして当日使用するプリとパワーの間にその「DG-28」を繋がれ、スーッと液晶画面をなぞられて「こんなのもですかね」と、ご自分がベストだと感じた試聴室の音場特性を示されたのです。
氏は勿論自宅でも「DG-28」を使っておられ、部屋の特性はそれぞれ違うのだから、「レコード制作者が意図してるサウンドを出すためには絶対にこれが必要なのだ。」と力説しておられました。当日の某主催メーカーはそっちのけで・・・。やはりそれはご自分がミキサーでもあり、レコード演奏家でもある菅野氏ならではの考え方で、その言葉の説得力は半端ではありませんでした。(それが前述の年間ベストセラーに通じたのだと思います。)

その後、2002年「DG-38」、2007年「DG-48」と改良を重ね、音場の自動測定と自動補正を進化させて来ました。2013年には「DG-58」を発売し、オーディオアクセサリーの範疇でありながら、一部のマニア層には必需品として、その存在価値を高めて来たのです。そして今回ご紹介します『 DG-68 』が、第5世代機として登場しました。

■ 『 DG-68 』
前作と大きく変わったのがユーザーインターフェースで、操作性が大幅に向上しました。これは高度な自動測定・補正機能を誰でも使いこなせるように見直した結果で、ディスプレイのメインメニューがシンプルになり、メモリーやキーボードの文字も大きく分かりやすくなり、見やすく使いやすいモデルとなっています。

ヴォイシング(音場補正)の時間が、補正の正確さを期すため前作より長くなっています。特にオーディオシステムにおける、低域での再生限界周波数を自動認識して、無理な補正を掛けずにスピーカーの空振りを抑制でき、安心して使用できるようになりました。さらに測定精度も向上させており、ヴォイシングの精度を上げています。

勿論、最新のデバイスを投入し、A/Dコンバーターは前作の176.4kHz/24bitのもの(未発表)から、旭化成(AKM)の「AK5578EN」で352.8kHz/32bitをサポート。このA/Dコンバーターの持つ8チャンネル差動入力を左右4回路(4パラ)ずつ並列駆動とすることで、更なる低雑音と低歪率を達成したのです。

一方、D/Aコンバーターについても前作のESS「ES9018」から「ES9028PRO」とグレードアップし、これを8回路並列駆動(8パラ)させています。これは同社のSACD/CDプレーヤー「DP-750」相当のグレードです。これらの最新デバイスのお陰で、プリ/パワー間にも安心して使える性能を実現できたのです。

その他、前作との違いは、サブソニック・フィルター(20Hz,-18dB/oct.)が付き、ウーハーに悪影響を及ぼす可能性のある超低域をカットし、低域の無理な補正を回避しています。マイクロフォン用のA/DにもAKMの「AK5357」を使用したことで、全高調波歪率+雑音(THD+N)を「DG-58」の0.001%→0.0007%(保証値)まで向上させています。

ヴォイシングの操作は、信号発生器からワーブルトーンを発生させ、音場空間を通過した信号を付属マイク(AM-68)で計測。人間の話し声や騒音などを自動で排除しながら計測するため、高精度な補正が可能です。自動で測定・補正を行うオート・ヴォイシング・コースと、補正後の特性修正を手動で行えるマニュアル・ヴォイシング・コースが用意されています。
また、オート・ヴォイシング・コースでは、フラット特性になるよう調整する「FLAT」と、スピーカーと部屋の特性を活かした調整を行う「SMOOTH」から選択可能です。スムーズ・ヴォイシングでは、音にならない低域の過度な補正をなくしスピーカーへの負担を減らすことで、歪み感のないエネルギッシュな低音再生が可能になったのです。

さらにA/Dコンバーター、D/Aコンバーターには、新たにノイズ対策として同社プリアンプなどで用いられている「ANCC回路(一種の帰還回路で更なる低歪率、低雑音化を実現)」を搭載。またアナログデバイセス製DSP「SHARC ADSP・21489」を採用することで、384kHzまでの入力信号をダウンサンプリングすることなくネイティブ処理が可能になりました。

入出力端子は、アナログは入出力ともRCAとXLRを各1系統、デジタル入出力はRCA同軸、TOS光、そして同社独自のHS-LINK(SACD/CDどちらも伝送可能)を各1系統装備と充実しています。また従来機同様、「目標特性、補正前・後の周波数特性、イコライザーカーブ」などを一つにまとめて、30個のメモリにデータ保存できます。USBメモリによる画面キャプチャーやデータの保存も可能で、他の「DG-68」へ設定を移すこともできます。

斜めからでも見える広視野角IPS液晶の7インチワイドカラーディスプレイを採用。操作は従来機を踏襲しており、イコライザーはカーソルキーでカーブを入力、または付属のスタイラスペンで直接なぞることで設定可能です。ヴォイシング後の周波数特性や、1/3オクターブ/35バンド・リアルタイム方式のスペクトラム・アナライザーと同時表示も可能で、特性を把握しつつ適切なイコライジングができます。

■ まとめ
『 DG-68 』の最大の進化は、A/Dコンバーター、D/Aコンバーターがそれぞれ最新のデバイスになっており、プリ/パワー間に接続しても、今まで以上に音質劣化が無いことです。また、アルゴリズムも見直しが入っており、よりスムーズでナチュラルな補正が可能となっています。

特に低域の補正については、スピーカーの特性や再生限界を把握した上で、無理な補正をあえて加えることなく、ユニットを保護し安全安心で使用できるようになったのは大きいと感じました。

お部屋の限界に直面しているベテランのオーディオマニアの方にこそ、デジタル・ヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』をぜひお使いいただきたいと思います。

(あさやん)

2020年7月10日 (金)

JBLから、ヒット作「L100 Classic」を小型化した『 L82 Classic 』誕生!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、往年のJBLサウンドとデザインを継承するコンパクト・スピーカー『 L82 Classic 』をピックアップ。


「L100 Classic」の意匠を受け継ぎながら低価格に抑え、ブックシェルフとして扱いやすい大きさにダウンサイジング。小型化により設置性の自由度を向上させています。

■ JBL「L100 Classic」と比較
2018年の年末に発売された人気の「L100 Classic」直系のモデルとして登場したのが、今回取り上げます『 L82 Classic 』です。30cmウーファー・3ウェイ・約27kg(1台)の「L100 Classic」が、人気の一方で大きくて重たいという意見があったことを受けて、今回 20cmウーファーを搭載した2ウェイスピーカーとして小型化を実現したのです。

「L100 Classic」は、1970年代を代表する銘機「L100 Century」の流れを汲むモデルです。その「L100 Century」は、1971年、当時JBLの最小の業務用モデルであった「4310」をベースに、信頼性・高音質をイメージしやすいプロ機のエッセンスを取り入れて開発されたスピーカーでした。

同社では初のプロ用と民生用の区分をまたいだ製品で、その後のスタジオモニター”43シリーズ”の大ブームにも繋がった伝説のスピーカーです。「L100 Classic」は、「L100 Century」を半世紀ぶりに復活させた製品です。

その時代「JBL」は、業務用と並んで民生用でも次々とヒット作を生み出しており、「L88 NOVA」「L88 Plus」「L64A」や、大型の「L200」「L300」などが斬新なデザインで人気を博した一方で、小型ブックシェルフ・2ウェイの「L16」「L26 Decade」や「L40(A)」などが大ヒットし、当時のオーディオブームもあって、ビギナー層や音楽ファンから圧倒的な支持を得て、いずれも大ベストセラーとなりました。



左『 L82 Classic 』右「L100 Classic」

『 L82 Classic 』は前述の「L16」と同じ20cmコーンで、JBL伝統のホワイトカラーのピュアパルプコーンを採用。「L100 Classic」に搭載した「JW300PW-8」を小型化させたという8インチの「JW200PW-6」を採用しています。

コーン紙にはホワイトカラーのピュアパルプコーンを使用し、フレームを高剛性のアルミダイキャストとすることで低音再生時の不要な振幅を抑制しています。JBL伝統のロングボイルコイル設計により、迫力のある低音の再生を目指しています。

一方、ツイーターは「L16」で採用されていたコーンではなく、「L100 Classic」のツイーターと同口径の25mmピュアチタン・ドームツイーターを最新バージョンとして搭載しています。

同社がプロ機で培ってきたショートホーンタイプの大型フェイスプレートとフェイズプラグを採用しており、現代のワイドレンジな高解像音源のポテンシャルを引き出すことが可能だといいます。指向性をコントロールすることでウーファーとの繋がりがスムーズになっています。


ドームツイーター

ネットワークには高品位な回路を採用し、フロントバッフルには今となっては珍しいJBL伝統のアッテネーターが配備され、高音域の連続可変が可能です。リスニングの環境やお好みに応じて高域特性の微調整が行えます。これは積極的に使って欲しい機能です。

キャビネットは上位モデル譲りの堅牢なものとなっています。前面のバスレフポートの開口部には、内外ともフレアを設けたスリップストリーム・ポートを採用して、ポートノイズ(風切り音)の抑制や低域の強調感に配慮し、設置環境による影響を受けにくいフロントバスレフとしています。

アルミダイキャストフレームのウーファーと、大型の前面バスレフポートが相まって、大出力時にも余裕を持って深い低音域を再現できたのです。

ヴィンテージデザインの『 L82 Classic 』は、美しいウォールナット突板仕上げのキャビネットと、立体的なキューブデザインが特徴的です。3色(オレンジ、ブルー、ブラック)のカラーリングから選択可能な、新設計の耐候性を高めたQuadrexフォームグリルを採用しており、ここも「L100 Classic」の個性的なエクステリアを継承しています。


3色のカラーリングを用意

また、専用のスチール製スタンド「JS-80」を使用して仰角をつけることで、ツイーターの指向性をリスニング・ポジションに向ける設計となっています。

サウンドも「L100 Classic」を継承しており、低域の量感こそ若干劣るものの、比較的小さめのお部屋なら『 L82 Classic 』の方が遙かに鳴らしやすいのではと感じました。

また『 L82 Classic 』は、決してクラシック音楽を品良く穏やかに楽しむためのスピーカーではなく、ジャズをダイナミックに実体感を伴って、かぶりつき感を持って、十分な大音量で楽しみたいジャズファンにこそお勧めしたいと思います。

一方で、時代の要求もあってやはり過去の荒々しいだけのサウンドではなく、高域再生においては艶やかで高精細な面も併せ持ちつつ、8インチウーファーから『 L82 Classic 』のコンパクトなサイズからは想像もできないクラスを超えたダイナミックかつ生き生きとしたライブサウンドを部屋中に満たしてくれます。

まさに“これぞJBLサウンド”です。サイズを超えた音圧感とレンジ感でジャズの旨み・楽しさを再現してくれます。スタイルこそノスタルジックですが、オリジナルにはなかった最新ソフトに対応するための情報量を確保しつつ、JBLサウンドの伝統的な音楽の持つエッセンスやリアル感を兼ね備えているのです。

高域から低域まで幅広いダイナミックレンジを持ったJBL伝統のハツラツとしたサウンドはもちろん、最新のアコースティックパーツによって、バランスが良く、自然な音質を再現することにも努め、現在に通じるサウンドを目指しています。

“憧れのJBLサウンド”が、1970年代の“憧れのデザイン”を纏って復活したのです。
(あさやん)

2020年7月 7日 (火)

TELOS(テロス)のアクティブアース「GNR(Grounding Noise Reducer)」がバージョンアップ!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、創立15周年の記念としてバージョンアップして登場した、テロスのアクティブアース『 Version 5.1シリーズ 』をご紹介します。


テロスのアクティブアースといえば、筆者が、かつて試聴して最も感動したアイテムの一つです。前モデルとの違いを確認しながら、早速レポートしたいと思います。

■ 『 TELOS(テロス) 』とは?
TELOS(テロス)とは、正式名:Telos Audio Designで、2006年に台北にて設立されました。創業者のJeff Lin氏は「機器の性能は良くても、設置する環境によっては十分に実力を発揮できないという~オーディオの宿命~」を、何とかして打ち崩せないかと考え同社を立ち上げたといいます。

設置するシステムによって機器の音が変わる原因のひとつが~システムのアース状況によって引き起こされるものだ~と、氏は突き止めたのです。

一般的なアースの考え方は、単なる感電の危険防止などの安全対策で、日本では「中性(ニュートラル)線とアース線を一緒に接続している」か、「アース線は何処にも接続されていない」のが実情です。結果、オーディオ以外の家庭の電気機器からのノイズが「中性線」を汚染し、オーディオ機器に干渉してしまっているのです。

特に、インバーターエアコンやパソコンなどのスイッチング電源は盛大なノイズを発生し、オーディオ機器に容赦なく侵入して来ます。このノイズは大地アースを取ることで防止できるのですが、オーディオシステムのためだけのアースは、集合住宅は勿論のこと、一戸建てにお住まいの方でも、オーディオ用途の要求を満たす本格的なアースを設置するのは殆ど不可能と言えます。

オーディオ機器のセットアップにおいては、アース設備の効果の良し悪しがそのままバックグラウンドノイズに影響を与えます。電気の基準点となる場所がノイズで汚染されてしまうと、その汚染は信号経路に入り込み、それがノイズとして聞こえます。このノイズは、デジタル回路に入り込んでビットエラーを引き起こす可能性も持っています。

その訳は、一般的にオーディオ機器の増幅回路は、基準電圧「0V(ゼロボルト)」を前提に設計されており、機器に電源を接続するだけで、すでに機器自体がそれぞれ違う「数V」程度のシャーシ電位を持ってしまっているのです。さらに各機器をラインケーブル等で接続してしまうと、平均化されたある電位となり、機器が要求する基準電位とは違う電位で動作してしまっていることになるのです。

しかし、最近多くのメーカーから発売されている「パッシブタイプの仮想アース」では、銅板や鉱物粉を使用して電位を下げようとはしているものの、オーディオ機器のアース電位の変化(電圧変動)を軽減はできても、決して機器が要求する「0V」にはなってはいません。すなわちパッシブタイプの筐体サイズでは、接続した機器の電圧変動に影響され、安定化することができないのです。

これを解決する手段として、Jeff Lin氏が考え出したのが「アクティブタイプの仮想アース」です。オーディオシステムが「0V」となる高精度な電圧を、CPUを使って計算して生成しているのです。これによって接続したオーディオ機器の電圧変動に極短時間で対応し、システム全体に一貫した基準信号を与えることができます。

この基準信号の伝送は、極めて低いインピーダンス下で行われるため、オーディオ機器のためだけの大地アースと同じ効果が得られ、他の家電製品から発生するノイズからも完全に隔絶できるのです。その結果、どのような家庭でもオーディオ機器が真の性能を発揮できるようになるという訳です。

■ 『 GNR5.1 』『 GNR Mini5.1 』は《 QMT 》を搭載
今回取り上げた《 Version 5.1シリーズ 》の『 GNR5.1 』『 GNR Mini5.1 』は、2017年の初代「GNR」、2018年の「GNR3.1」「GNR Mini3.1」に続く第3世代機で、メイン基板の上部に超広帯域の消磁信号発生基板《 QMT 》を搭載しています。

これは、使用するにつれて徐々に内部パーツが帯磁してしまうという電子機器にとっての宿命ともいえる問題の解決を図るもので、機器本来の性能が長期間にわたって維持されるのです。


『 GNR5.1 』


『 GNRmini5.1 』

前作『 GNRmini3.1 』

さらに、電源ノイズ低減器「QNR(Quantum Noise Resonator)」にも基板上部に《 QMT 》が搭載され『 QNR5.1 』にバージョンアップされています。「QNR」は電源ノイズを同調回路に送り込んで光に変換。内蔵の8つの同調回路とCPUで構成されたモジュールによって、電源波形のタイプを検出。精確に同調することで電源ノイズを検出し、位相歪みを低減し波形を整えます。電源ノイズとサージ(過電流)はエネルギー変換回路により、1kHz以上のノイズを光エネルギーに変換するのです。

これら《 Version 5.1シリーズ 》に搭載された消磁機能は、『 QMT(Quantum Magnetic Tuning) 』として単体製品化されています。新しい消磁器である《 QMT 》は、どのような有害な磁場をも容易に消磁することができます。特別に設計されたアンテナから0-100kHzの超ワイドレンジ消磁信号を放出することで、その可能性はほぼ無限大だとしています。QMTを使用すれば、音楽メディア、ヘッドフォン、イヤフォン、ケーブル、そしてスピーカーまでも簡単に消磁することができるのです。

「GNR」の上位機である『 GNR5.1 』は、2つの「QNR」と1つのアース発生器によって構成されています。背面の左側に3個、右側に3個のアース接続端子があり、アナログ機器とデジタル機器を別々に接続可能です。「QNR」ユニットによる電源ノイズの低減は、アース基準電位の生成においても重要であり、『 GNR5.1 』は外来の電源ノイズに関わらず真なるアース基準信号を接続された機器に供給することができるのです。
一方、コストを抑えた『 GNR Mini5.1 』は、1つの「QNR」と1つのアース発生器によって構成され、背面には2つのアース端子があります。

『 GNR5.1 』『 GNR Mini5.1 』を通り、十分に電位が低く、インピーダンスが極めて低いアースターミナルに流入してきたノイズは、内部のアース発生器内蔵のノイズ除去システムによって取り除かれます。また、各ターミナル間はチョークコイルによってアイソレーションされているため、相互にノイズが干渉することはありません。

勿論、前作「GNR3.1」「GNR Mini3.1」同様、使用パーツの厳密な選別も引き続き行われ、許容差が狭い高価なパーツからテロスの要求を満たすよう選別を行い、おおよそ16個に1個しか製品に採用することができません。言い換えれば、1万個以上のパーツを購入しても、製品基準をクリアするものは数百個程度しかないとしています。

《 QMT 》機能の追加とパーツの選別により、テロスの革新的なアイデアの製品は、パーツ精度から発生していた設計段階と量産時の差がなくなり、更には長期間使用に伴う帯磁の影響もなくなり、テロスが理想とした効果を長期間にわたり発揮するのです。

輸入元の担当者曰く、消磁機能『 QMT 』の追加以外、アクティブアース機器としての基本構成は前作との差は無いとのことですが、構成パーツの選別はさらに強化されており、必ずしも性能が同じとは言えないとのことです。特にアースの落とし方にこだわりをお持ちのハイエンドオーディオ機器のユーザーにこそ、お使いいただきたいとのことでした。

また、「GNR(初代機)」「GNR3.1」「GNR Mini3.1」さらに「QNR(初代機)」をお使いのユーザーは、所定のアップデート費用にて《 Version 5.1シリーズ 》へアップデートすることが可能です。ご希望の場合には【 修理扱い 】にて承ります。詳しくは「バージョンアップ受付」ページをご覧下さい。

■ 最後に・・・
『 GNR5.1 』『 GNR Mini5.1 』は、どのようにオーディオシステムのコンポーネントを入れ替えても、満足できないハイエンド・オーディオユーザーにお使いいただきたい、筆者一押しのアイテムだと自信を持って申し上げられます。アーティストや楽器の実在感、サウンド全体の音楽性の表現力は、いかなるコンポーネントのグレードアップとも違う《 別次元 》のサウンドをご享受いただけると確信します。

(あさやん)

2020年7月 5日 (日)

ヤマハの新フラッグシップ・プリメイン『 A-S3200 』のポテンシャルを探る!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、フラッグシップ"HiFi5000シリーズ"の技術と思想を継承する、ヤマハのプリメインアンプの新製品をピックアップ。


最上位機『 A-S3200 』のほか、『 A-S2200 』『 A-S1200 』を詳しく見てまいりましょう。

■ ヤマハのプリメインアンプについて
ヤマハがピュアオーディオに本格参入したのが、今から約半世紀前の1973年発売のプリメインアンプ「CA-1000」からです。A級/B級動作切換式のパワーアンプを搭載し、シルバーパネルに淡いスプルース調のウッドケースに収まった斬新なデザインのプリメインで、その後の日本のオーディオシーンに多大な影響を与えた、エポックメイキングな製品でもありました。

ヤマハは、その後1980年代まではプリメインをはじめプリアンプ、パワーアンプでヒット作を連発し、一世を風靡したのでした。しかし、1986年世界初のデジタル・サウンドフィールド・プロセッサー「DSP-1」を発表し、にわかに雲行きが怪しくなって来たのでした。そして90年代以降、ピーク時には半年単位でおびただしい機種のAVアンプを出し続け、AVサラウンドブームを牽引したのでした。

そんなヤマハが、約20年ぶりに本格的なプリメイン市場に再参入したのが2007年発売の「A-S2000」からで、2008年下位機の「A-S1000」、2013年上位機の「A-S3000」を発売。再び人気を取り戻し、ピュアオーディオ市場での地位を確固たるものにしたのでした。2014年「A-S3000」の成果を反映させてグレードアップした「A-S2100」、さらに2015年に「A-S1100」と順調に進化&深化してきたのです。

そして2018年12月、遂に長い沈黙を破ってフラッグシップ"HiFi5000シリーズ"のセパレートアンプ『 C-5000 』『 M-5000 』を発売。ヤマハのオーディオ技術の集大成として、またアキュフェーズ、ラックスマン、エソテリックなどに続く、本格的国産ハイエンドオーディオの世界に完全復活を遂げたのでした。

ヤマハのサウンドコンセプトは、フラッグシップ"HiFi5000シリーズ"の技術と思想を継承しており、

 (1)"GROOVE"~演奏者と相対しているような、音楽がここにあるという実感
 (2)"OPENNESS"~小さな音でも遠くまで届ける、抜けの良い音の開放感
 (3)"EMOTION"~演奏者の身体で表現される深い情感表現
 (4)"DESIGN"~持つ歓び、使う歓びを満たす高品位な質感

というもので、これらを具現化すべく、楽器ブランド"ヤマハ"ならではの音楽表現を、今回ご紹介する新製品『 A-S3200 』『 A-S2200 』『 A-S1200 』では追求したのだとしています。

■ 『 A-S3200 』シャーシレイアウト

メカニカルグラウンド・コンセプト

前述のパワーアンプ「M-5000」で採用された機構的な接地方法で、電源トランスやブロックケミコンなど振動を伴う大型重量パーツを、左右完全対称に配置した理想的なシャーシレイアウトを採用。

左右の重量バランスを完全な均衡に保つことを設計基本として、シャーシ機構やパーツの搭載位置を決定。さらにベースフレームに溶接されたボルトに直接レッグを装着しています。

このように重量物を機構的に接地させ、圧倒的な安定化を図ることで、振動による音声信号への悪影響を徹底排除したのです。

■ 『 A-S3200 』のレッグ

真鍮削り出し特殊構造レッグ

これもセパレートアンプ「C-5000」「M-5000」の為に開発された特殊構造のレッグです。スパイクを内蔵することで通常設置でもラックなどをキズつけることなく、ピンポイント支持効果が得られるレッグです。

余分な振動を排除することで、実在感あふれる空間描写力と豊かな低音を目指したのです。

■ 『 A-S3200 』ローインピーダンス設計

ローインピーダンス

パワーアンプ部に50μm厚の銅箔を使用することで、電気回路内のローインピーダンス化を図っています。さらにスピーカーターミナルへの内部配線にはPC-Triple Cを採用し、全帯域にわたり情報量豊かで滑らかな音質を目指したのです。

大電流経路の基板間や22,000μFの大容量ブロックケミコンの配線は、非磁性で導電性に優れ、かつ安定した接続ができる「真鍮製ネジ」で固定しています。

■ 『 A-S3200 』フローティング&バランス・パワーアンプ
「A-S2000」以来同社のHiFiアンプに採用している、ヤマハの特許技術「フローティング&バランス・パワーアンプ」を本機にも搭載しています。

出力段の左右チャンネルに同一極性のMOS-FETを採用し、それぞれの+側と-側、計4組の電力増幅回路をフローティングすることで、プッシュプル動作の完全対称化と、全回路をグラウンドから完全に独立させることができ、微細な電圧変動やグラウンドを巡る外来ノイズの影響も徹底的に排除できたのです。

■ 『 A-S3200 』充実の構成パーツ

(1)大容量トロイダル電源トランス
電源トランスには、磁束漏洩が少なく、電力変換効率、電源レギュレーションに優れたトロイダル型を搭載。内部巻き線をそのままダイレクトに引き出し、ラグ端子で回路と直接接続することで低インピーダンス化を図っています。さらにトランス底面とインナーシャーシの間には3mm厚の真鍮製ベースプレートを挟み込み、トランスの振動もコントロールしています。

(2)大型レベルメーター
VU/ピークの切り替え表示とディマーが可能な高精度レベルメーターを装備。8mm厚のクリスタルガラス製メーターウィンドウと電球色で柔らかな雰囲気を意識したLEDライトが、メーターの動きを美しく演出します。

(3)フォノイコライザー
ハイゲインのフォノイコライザーではなく、本格的なMCヘッドアンプ付きディスクリート構成のフォノイコライザーを搭載しています。

■ その他『 A-S3200 』主な機能&仕様
・無垢の真鍮から削り出したオリジナルデザインの大型スクリュータイプのスピーカー端子
・高級感あるアルミ削り出し加工のボリュームノブやスイッチ類
・ヤマハのグランドピアノと同じ塗装・研磨工程を経て製作される美しいピアノブラック仕上げのサイドパネル
・入力端子はXLR:2系統、RCA:6系統(PHONO、MAIN IN含む)、スピーカー端子はA/B系統
・定格出力が100W+100W/8Ω(150W+150W/4Ω)、最大出力は130W+130W/8Ω(210W+210W/4Ω)、ダンピングファクターは250以上

続いて、同時発表された『 A-S2200 』と『 A-S1200 』を『 A-S3200 』との違いを中心に見てまいります。

 『 A-S2200 』の特徴
大容量トロイダルトランス搭載やPC-Triple Cの内部配線など、『 A-S3200 』とほぼ同様の仕様になっています。ただ、レッグが真鍮削り出しになっていることや、定格出力が90W+90W/8Ω、最大出力は120W+120W/8Ωと少し抑えたこと、そしてバランス入力が1系統になっている位で、スペックには数字上ほとんど違いは見られません。

細かくはシャーシの銅メッキを省いたり、フロントのレベルメーターが若干小さくなったこと、そして重量が2kg軽い22.7kgとなったことです。これらから、プリ部は上位機とほぼ共通で、パワー部に若干差を付けているようですが、正直この価格差29万円は大きいと感じました。情報量豊かで滑らかな音質は共通です。

■ 『 A-S1200 』の特徴
本機にも大容量トロイダルトランスを搭載、「メカニカルグラウンド・コンセプト」やローインピーダンス設計、MOS-FETによる「フローティング&バランス・パワーアンプ」など、主なフィーチャーは全て継承しています。ただ、バランス入力はなく、RCA入力専用設計とし、レッグを「シルバーメッキの鉄製削り出し」とするなど、最小限の簡略化は見られます。

定格出力が90W+90W/8Ω、最大出力は120W+120W/8Ωと『 A-S2200 』と同じで、重量は22.0kgと僅か700gの差しかありません。上位機並の無理なくスピーカーを鳴らしきるドライブ力、一体型の魅力を凝縮した高品位プリメインアンプです。お買い得感は抜群です。

全モデルに共通したアルミフェイスのリモコンが付属しており、シルバーパネルにピアノブラック仕上げのサイドパネルで高級感が溢れています。さらに自信の証である5年間のメーカー保証が付いており安心です。

■ まとめ
このようにフラッグシップ"HiFi5000シリーズ"の技術と思想を継承して、一体型プリメインアンプに凝縮した『 A-S3200 』『 A-S2200 』『 A-S1200 』は、それぞれの価格帯で最大のポテンシャルを引き出すべく設計し、それらを具現化した注目のプリメインです。オーディオファイルのみならず、楽器ブランド"ヤマハ"のサウンドが音楽ファンを釘付けにしそうです。
(あさやん)

2020年7月 3日 (金)

クアドラル注目のトールボーイスピーカー『 ORKAN 9 』登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、ドイツが誇る「QUADRAL(クアドラル)」から発売された注目のトールボーイスピーカー『 ORKAN 9 』をピックアップ。
某有名オーディオ専門店のご厚意で試聴も叶いました。詳しく見てまいりましょう。



■ ドイツが誇るスピーカーメーカー「QUADRAL(クアドラル)」とは?
ドイツのスピーカーと言えば、古くは「SIEMENS(ジーメンス、シーメンスとも)」や「BRAUN(ブラウン)」、近年では「エラック」や「オーディオフィジック」、プロ用では「アダム」や「ムジーク」等が有名です。

そんな激戦国ドイツの老舗スピーカーブランドが「クアドラル」です。「クアドラル」は、ハンス・ディッター・ホフマン氏によって、1972年ドイツの商工業の中心であり、歴史的にも知られるハノーバーに設立されました。

創業者であるホフマン氏はベルリンに生まれ、大学卒業後、自ら音響機器を創造する熱い情熱を抑えきれず、その分野のスペシャリストを募り、少人数のチームでスピーカーシステムの開発をスタートさせました。

その後、ドイツでのマイスターの称号を持つルードビッヒ・リステマン氏が開発チームに加わり、強力なメンバーを得て「クアドラル」は数々の名器を生み出してきたのです。

初代「TITAN(1981年)」は、ドイツの権威あるオーディオ誌「ステレオプレイ」において高い評価を受け、リファレンススピーカーとして認められました。

その後30年以上に渡り、改良を重ねる毎にリファレンススピーカーの称号を与えられ続け、そのテクノロジーを踏襲したファミリーシリーズを含め、現在ではドイツ国内でのスピーカーの基準ブランドの地位を確立しています。

初代「TITAN」は、ドイツの音楽家である「バッハ」「ベートーヴェン」「ワーグナー」の雄大なフルオーケストラを再生するにあたり、周波数特性がフラットで、十分に伸びた高域と低域を実現したモデルでした。

その「TITAN」が現在9世代目の「AURUM TITAN 9」となり、その”AURUM 9シリーズ”のトールボーイ型 5機種の末弟に当たるのが、今回ご紹介します『 AURUM ORKAN 9 』です。

因みにシリーズ名の「AURUM(オーラム)」はラテン語で「金(元素記号:Au)」のこと、型番の「ORKAN(オルカン)」は「ハリケーン(台風)」を意味します。

■ リボン・ツイーター

3ウェイ・4スピーカー『 ORKAN 9 』の特長は、何と言っても上位機と同じツイーターを採用していることです。その最大のトピックは、新開発された独自の革命的な技術”quSENSE(キューセンス)”によるリボン・ツイーターです。

従来のユニットよりも垂直方向を短く、水平方向の幅を拡げたことで、過渡特性と指向性を確実にコントロールできるのだと言います。ミッドレンジと近接配置できる形状により、スムーズな繋がりを狙っています。

レスポンスは、3kHzから65kHzまで超低歪みを実現。この結果、ハイレゾコンテンツのみならず、あらゆるコンテンツの楽器や声を魅惑的で質感高く再生するとともに、奥行きのある空間再現力を実現できたとしています。さらにはリボン型ユニットの課題とされてきた機械的な強度も飛躍的に向上することに成功したのです。

この『 ORKAN 9 』の音質を大きく支配しているクアドラルのリボン・ツイーターは、前述の「TITAN」の第2世代目以降はずっとオリジナルのリボンを使っており、現在に至るまで進化し続けています。

■ ミッドレンジ&ウーファー

15.5cmミッドレンジと、18cm×2ウーファーの素材は、いずれも独自の複合素材”ALTIMA(アルティマ)”で、今回全面刷新されました。

アルミニウムをベースにチタンを僅かに混ぜ、マグネシウムを表面コーティングしたもので、単独金属では不可避な固有の分割振動を抑え、高い強度と軽さの両立を実現。これにより”quSENSE”によるリボンの音楽再現力と音響特性に合わせた、ハイスピードなレスポンスが達成できたのです。

さらに、ユニットからの音を遮るダストキャップ(センターキャップ)のないコンケーブ形状として放射特性を改善。ダストキャップを装着するための接着剤など異なる素材を徹底排除することで極限まで歪みをなくし、より繊細でダイナミックな音の再現力を大幅に向上させたのです。

また、気流ロスを最小化するために、頑丈なアルミダイキャスト製のフレームを新開発。ボイスコイルも従来機より大型化しています。そしてすべてのドライバーのポールコアに銅キャップを被せることで、高調波歪と混変調歪を大幅に軽減させたのです。

■ エンクロージャーと構造
高さ約1m、幅22cmとスリムで、少し後方に傾斜しています。これも同社のスピーカーに共通した特徴で、リスニングポイントでのタイムアラインメント(音が耳に到達する時間)を整えています。支柱と隔壁による構造で強度を高めるとともに、ユニット間の音響的な干渉による影響も極小化しています。

フロントの両サイドをカットしたデザインは特徴的です。本体と台座の間にインシュレーターを挟んだ構造で、このままでも直接床に設置できます(お部屋や床の条件によります)。


リアバスレフ構造のエンクロージャーでシングルワイヤリング仕様。端子は高級感のあるオリジナルでしっかりしており、アルミ製のプレートに取付けられています。

仕上げはハイグロスブラックのみです。”AURUM 9シリーズ”の他のトールボーイ4機種はウーファー前面が特徴的で好き嫌いも出そうですが、本機は落ち着いたオーソドックスなデザインに仕上がっています。

■ 試聴しました

試聴機器:Accuphase「DP-750」→同「E-800」→『 AURUM ORKAN 9 』

フルオーケストラでは、低音楽器の解像度が素晴らしく、決して膨らみ過ぎることなくドッシリとしたパワフルな低域でした。弦は実に伸びやかでしなやか、音量を上げても高域のうるささは全く感じませんでした。

ボーカルは口が小さくリアルで、声が濃密で生々しく、唇の湿気まで感じられました。特に私のリファレンスCDのジェニファー・ウォーズの声はグラマラスで艶っぽく抜群でした。

パイプオルガンは大音量でも全く崩れることなく、重低音は深く沈み込み、超高域の繊細感はやはりリボン・ツイーターの威力と感じました。スケール感は半端ではありませんでした。

ダブルウーファーのタップリとした低域、リボンならではの滑らかでしなやかな高域、ウーファーとリボンを音色的に上手く繋げる中域。ユニットが高域から低域までアルミ系の振動板で統一された結果、非常にナチュラルで金属っぽい癖は微塵も感じられませんでした。

『 AURUM ORKAN 9 』は、比較的広いお部屋で、クラッシックのフルオーケストラを大音量で楽しみたくなる”本場ドイツ”の魅力的なスピーカーです。

(あさやん)

2020年6月 9日 (火)

DALIを代表する「MENUET(メヌエット)」のスペシャル・エディション『 MENUET SE 』誕生!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、ダリを代表するコンパクトなブックシェルフスピーカー「DALI MENUET」のスペシャル・エディション(SE)をご紹介します。


現行製品(レギュラーモデル)の「DALI MENUET」から、さらなる魅力と可能性を引き出すため、新たなチューニングが加えられ、デザインもSEならではの豪華なものに変更されています。その辺りを順に見てまいりましょう。

■ スピーカー専業メーカー「DALI(ダリ)」とは?
DALI(以下 ダリ)は、1983年世界有数のスピーカー生産大国デンマークで、ピーター・リンドルフ氏によって創業された、創業37年のスピーカー専業メーカーです。ダリは当時リンドルフ氏の傘下にあった販売店組織(ハイファイクラベン)のPBブランドだったそうです。当時同店で輸入販売していた「B&W」を目標に製品開発に取り組んだと言うことです。

因みに「DALI」は「Danish Audiophile Loudspeaker Industries」の頭文字をとったものです。同社製品のデザイン性の高さから、スペインの有名画家「サルバドール・ダリ」と関連があると思われがちですが、全く関係はないようです。

1983年に「DALI-2」や「DALI-3」などのオーソドックスなスピーカーを発売。1980年代後半からは、リボン型トゥイーター搭載の音場型スピーカー「SKYLINE 2000」や、平面型スピーカー「Dacapo」などのユニークなモデルを発売。そして1993年に初代「MENUET」を発売したのです。

その後はご承知の通り、2003年の「HELICON」あたりから急速に人気ブランドとなり、多数のラインナップを取り揃え、今や日本国内では「B&W」としのぎを削るブランドとなりました。

日本への輸入は、1986年にアブサートロンによって開始され、その後1990年からクロスオーバーに、そしてデノンラボ、そして2008年デノン(現D&M)と変遷してきました。

ダリは、当初から「オーディオ装置の存在を感じさせずに、もっと気軽に音楽を心から楽しんでもらいたい」という願いの下、”Musical Emotion(音楽の豊かな感情)”を標榜して開発を行ってきました。

通常スピーカーは周波数特性が重視されがちですが、ダリは特に位相特性に着目して、ドライバーとネットワーク回路の完全なマッチングを図るべく、時間と費用をかけて開発しています。そして何より、フラットなインピーダンス特性とすることで、急激な負荷変動をアンプに与えない”アンプに優しい”設計となっています。

余談ですが、2019年に改訂されたダリの新ロゴバッジが、スピーカーでは初めて本機で採用されました。ロゴマークがイタリック体からゴシック体に変更されています。


ダリ『 旧ロゴ 』


ダリ『 新ロゴ 』


■ 『 MENUET 』の歴史

「DALI MENUET」こそ、ダリを代表するコンパクトなブックシェルフスピーカーで、その系譜は、 1992年発売の「DALI150 MENUET」から始まりました。

そのデザインや音質傾向は、 1994年発売の「ROYAL MENUET」、 2009年発売の「MENTOR MENUET」に受け継がれ、現行の「DALI MENUET」(2015年発売)は、その第4世代モデルです。
(注:2013年に創業30周年記念モデル「MENTOR MENUET SE」が限定生産されています。)

「MENUET」のサウンドは、 27年余りに渡り熟成され、きめ細かな艶のある高域、コンパクトサイズのスピーカーとは思えないような迫力の低域等、様々な表情を見せることで、日本市場では特に高く評価されてきました。

『 MENUET SE 』は、すでに3年前に「MENUET」25周年記念モデルとして企画されたのですが、発売が遅れてしまったようです。また、ダリの製品はシリーズ展開されていますが、「MENUET」だけは従来から一機種のみのソロ製品です。

■ ワイルドウォルナット・ハイグロス仕上げのエンクロージャーを採用

エンクロージャーの素材こそ、レギュラーモデルと同じ高剛性のMDFですが、外装はワイルドウォルナット(天然木の突き板)を入念に仕上げたグロスフィニッシュになっています。

ワイルドウォルナットは高級車のダッシュボードにも使われる独特の玉模様が特徴です。全面ハイグロス塗装が施され、マット仕上げのレギュラーモデル(ブラックを除く)よりサウンド的にも良い影響を与えると思われます。

ただし、本製品では天然木の風合いを生かすため、個体によりその木目が異なり一品一様で、すべての個体に玉模様が現れるわけではないそうです。

ダリでは製造時、20セットずつスピーカーの音響特性を揃え、L/Rを決めてから、模様をできるだけ合わせて出荷するそうで、左右の模様が異なるのも『 MENUET SE 』の特徴です。

■ ネットワークやスピーカーターミナルをグレードアップ

ネットワークの内部配線は、一般的な銅線からダリオリジナルの銀メッキの無酸素銅(OFC)線へとグレードアップされ、ネットワークボードも、従来のハードボードからより堅牢なベークライト・ボードに変更されています。

音質に大きな影響を及ぼすコンデンサですが、レギュラーモデルは、高域用/低域用とも、汎用の中国製電解コンデンサだったのに対し、SEでは高域用にフィルム・コンデンサ、低域用には電解コンデンサを採用。いずれも独Mundorf製の高級コンデンサに変更されています。


さらに、入力部となるスピーカーターミナルについても、レギュラーモデルでは同社「RUBICON」グレードのターミナルでしたが、SEではより堅牢で大型の「EPICON」グレードのターミナルへとグレードアップされ、より確実にスピーカーケーブルをホールドします。

■ 真鍮製のシリアルナンバー・プレートを装着
本機はスペシャルエディションである証として、背面にあるシリアルナンバーをレギュラーのシールから真鍮製のプレートに変更。シリアルの刻印に加え、組立・検品担当者のイニシャルが書かれています。ダリのデンマーク本社の工場で、熟練の職人によってハンドメイドで丁寧に仕上げられた証拠でもあります。

■ レギュラーモデルとの共通点
(1)ウッドファイバーコーンを採用したウーファー

きめ細かなパルプ繊維と木繊維の混合物で形成された、ダリのトレードマークとも言えるランダムな木繊維を混入したウッド・ファイバー・コーンを採用。ユニット全体にわたって気流の流れを最適化することで、エネルギー損失を防止する低損失技術で設計され、驚異的な低域再生能力を発揮します。

一方、ダリの最新スピーカーでは当たり前の、磁気回路に逆起電力対策を施したSMC(ソフト・マグネティック・コンパウンド)をあえて採用せず、「MENUET」シリーズのサウンドを踏襲しています。

(2)大口径ソフト・ドームツィーター

ツィーターには強力なマグネットを使用した28mmサイズの大型ソフトドームを採用。中高域をパワフルに再生し、ウーハーとのつながりの良さは、大型ツィーターならではです。

(3)斜めにレイアウトされたバスレフポート

斜めにレイアウトされたリアのバスレフポートにより、壁際へ設置した場合でも影響を受けにくい設計です。

■ 日本橋1ばん館で『 MENUET SE 』を試聴しました
試聴環境:DENON「DCD2500NE」→ DENON「PMA-2500NE」→『 MENUET SE 』

レギュラーモデルとの比較では、さらにヌケが良くなり、コンパクトなスピーカーとしては異例な程の吹っ切れ感です。縮こまらず、伸びやかな鳴りっぷりの良い伝統の「MENUET」サウンドを踏襲しています。

また、ネットワークの改良や仕上げの良さが、さらなる低音の伸びや高域の滑らかさを実現。オリジナル以上に、スケール感の再現やボーカルの温かさを引き出していると感じました。特に口が小さく、空中に浮かぶ様は秀逸でした。

レギュラーモデルとの価格差を、どうお取りになるかは人によって違うとは思いますが、少なくとも、この仕上げの美しさや本国の職人によるハンドメイドの信頼感、そしてスペシャルエディションであるというのは何事にも代え難いと感じました。

(あさやん)

2020年6月 2日 (火)

コードカンパニーの通称”ノイズ・ポンプ”『 グラウンドアレイ 』を自宅で体感!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、コンポーネントの空き端子に挿すだけで高周波ノイズを高効率で吸い上げる「ノイズ・ポンプ」こと『 グラウンドアレイ 』をピックアップ。


自宅のオーディオシステムに導入してみましたので、その結果をレポートします。

■ CHORD COMPANY(コードカンパニー)について
CHORD COMPANY(コードカンパニー)は、1984年にオーディオケーブル専業メーカーとしてイングランドのソールズベリーに設立されました。同社のケーブルは、そのほとんどが英国 ストーンヘンジ近くの自社工場にて、手作業で製作されているそうです。

開発テーマは「人の心に響く音」で、それは線材やシールド等、パーツのスペックを向上するという技術的側面だけでは成し得ません。コードカンパニーは、ケーブルをどのように活かして素晴らしい「音楽」をありのままに伝えるか・・・ここまで考えてこそ、本当の意味で「良いケーブル」を製作できるのだと言います。

同社は高級・高品位ケーブルブランドとして、日本のオーディオ市場でも確固たる地位を占めています。しかし今回取り上げます『 グラウンドアレイ 』はケーブルではなく、その開発途上で得られた同社の高周波ノイズ対策の独自技術である《 チューンドアレイ 》を組み込んで製品化した、”高周波ノイズ対策の最終兵器”とも言えるノイズ吸収プラグです。

コードカンパニーは長年、機器間を繋ぐ回路(=ケーブル)をノイズから守る対策をしてきました。同社は世界に先駆けて音楽・映像信号に高周波ノイズが与える影響を発見したケーブルメーカーで、どんなケーブルでも機器に繋いだ瞬間に、アンテナとしてノイズを拾ってしまう危険性があると指摘したのです。

ただ、ブ~ン(主に50・60Hz)というハムノイズ(低周波ノイズ )なら普通に聴こえるため、それを消しさえすれば(レコードプレーヤーのアースをとる等)、音楽を綺麗に聴くことができるのですが、デジタル機器から出る高周波ノイズは、可聴帯域を遙かに超えた周波数であり、これにより電気信号に歪み(ジッター等)を引き起こして、音楽情報を著しく傷つけてしまっているのです。

近年のデジタル化により家庭内は、スマホや携帯、Wi-Fi、ブルートゥース、LED照明、スイッチング電源などの高周波ノイズで溢れています。さらにはオーディオ機器自体もノイズ発生源となっており、それ自身は勿論、電源やアースを介して、他のオーディオ機器にも影響を与えてしまっているのです。

そんな中で誕生した技術の1つが、同社の「アレイテクノロジー※」です。『 グラウンドアレイ 』はこれを応用し、2年以上の研究期間を経て、機器内部に発生・侵入・蓄積するノイズの除去専用の製品として開発されました。 信号経路の途中に組み込むフィルターや回路ではなく、コールドもしくはグラウンド(アース)の端子のみに作用する設計で、最高度の振動対策・シールドを施していると言います。

※ 「アレイテクノロジー」とは、プラグの接点において信号のごく一部が元の来た方へ反射し、本来の音楽・映像情報に変異を与えるノイズとなってしまう現象である「信号反射」を、アレイ線という追加の導体に反射した信号を導き、熱に変換・発散するのです。

■ 『 グラウンドアレイ 』の原理をチェック
『 グラウンドアレイ 』は、長さ約90mm、重さ約60gのアルミ製のシリンダーケースの内部に、電気的にパッシブ(受け身)な5つの素子が、グラウンドにのみ作用する(ホット等、信号ラインには接触しない)形で組み込まれており、各々異なる帯域を受け持って効率的にノイズを吸収します。そして熱に変換することで発散する、というのが基本的な原理です。

ケースには切削のアルミニウムを採用して、内部のシールドと共に外部のノイズから素子を守っており、『 グラウンドアレイ 』自体がノイズを拾うアンテナとなることを防止しています。また、ケース内は振動減衰に優れた素材で満たされており、共鳴対策も万全です。

そして『 グラウンドアレイ 』は熟練の職人によって非常に精密に製作されており、同時に軽量設計にも配慮され、接続部分の力学的負担は一般的なケーブルを接続した際と同程度に収められています。『 グラウンドアレイ 』はコードカンパニーの長年にわたる高周波対策と「アレイテクノロジー」の蓄積があってこそ誕生したのです。

『 グラウンドアレイ 』は、極めて広帯域の高周波ノイズを高効率で吸い上げることから《 ノイズ・ポンプ 》という愛称も付けられています。使用法は至って簡単で、コンポーネントの空き端子に挿すだけです。アナログ機器やデジタル機器を問わず、あらゆるオーディオ機器にご使用いただけます。

コードカンパニーは、CDプレイヤー等ソース機器の出力端子への接続を勧めています。特にストリーミングをご利用の方は、スイッチングハブがあらゆるオーディオ機器の中で特にノイズに溢れていることを念頭に、接続場所を検討して下さいとしています。

また、基本的にはステレオアンプの場合でも左右どちらかのチャンネルに挿すだけで充分ですが、左右両チャンネルに挿すとより効果的な場合もあります(機器内部の回路によって異なります)。複数の機器各々に接続した場合も、効果的にノイズを吸収します。その他、D/Aコンバーターやストリーミング機器、テレビ等の映像機器にもご使用いただけます。

■ 試聴しました

下側が「GROUND-ARAY-RCA」

何と音出しの瞬間(※)鳥肌が立ちました(※輸入元曰く、効果が出るのに少し時間が掛かると言いましたが)。音楽の背景のザワつきが消え静かになり、全ての帯域にわたって、明らかに雑味のない別次元の音の世界が眼前に広がったのです。

具体的には、ボーカルにあったどうしても取れなかったトゲがスッと取れ、落ち着いて安定感のある、温かい声の人間が現れました。声の肉質感や生々しさは圧巻で、実に立体的かつ、からだ全体で歌うのです。

低域の解像度は圧倒的に改善され、深く沈み込むようになりました。全くボケのないクリアな低音です。高域は伸び伸びとして弾け、キツさは完全に取れ、音量を上げていっても、うるささを全く感じなくなりました。

また、情報量・音数が非常に増えた結果、今まで感じられなかった微妙な部分が出てきたのには正直驚きました。微妙な床の響きやバックの演奏者の動きまで感じる程リアルになったのです。

試用前、これ程の効果があるとは予想もしていませんでした。オーディオ装置のグレードが1ランクではなく、明らかに2ランク以上、上がってしまったのです。えらいことです。手放せなくなってしまいました。

さらに前回取り上げた i-Fi「iSilencer」との相乗効果が現れたのか、PCオーディオ(パソコンによるファイル再生)のサウンドが、かつてないレベルに達したのです。PCオーディオがここまで来るとは・・・正直感動しました。

価格は高いが、まずは1本導入してみてはいかがでしょう。きっと貴方のオーディオへの取り組み方が、根本的に変わることでしょう。
(あさやん)

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高級オーディオ情報!

  • 下記店舗では、ハイレゾからアナログまで、Accuphase・B&Wなどのハイエンド オーディオ製品やオーディオアクセサリーが充実。試聴室完備で比較試聴も できます。

    日本橋1ばん館 4F
    (大阪 日本橋)

    三宮1ばん館 B1F
    (神戸 三宮)