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2014年4月29日 (火)

BBCモニター復活!ロジャース「LS5/9(65th Anniversary Edition)」の魅力に迫る!


 こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、イギリスBBC(英国放送協会)モニターで有名な老舗スピーカーブランド、ロジャースのスピーカー「LS5/9(65th Anniversary Edition)」の魅力に迫ります。オーディオの魅力や奥深さを知り尽くした方にこそお勧めしたいスピーカーです。
ロジャース 2ウェイバスレフ型スピーカー LS5/9 (65th Anniversary Edition)
ロジャース 2ウェイバスレフ型スピーカー
LS5/9 (65th Anniversary Edition)

ロジャース(Rogers)というメーカー

ロジャースは、第2次大戦直後の1947年に設立。紆余曲折を経て、現在は香港の企業グループの傘下にあります。ちなみに、日本国内の発売元は、ロジャース・ラボラトリー・ジャパンとなっています。

BBCのモニタースピーカーの型番には必ず「LS」が付いています。これは「Loudspeaker」を意味し、BBCのモニタースピーカーの規格名になります。続いて、「LS」の次の数字は用途、「/」(スラッシュ)の次の数字は開発順を表しています。ちなみに、LS3はスタジオ用小型モニターのことで、超有名な「LS3/5a」は小型で5番目に開発されたモニタースピーカーの規格ということになります。今回取り上げる「LS5/9」は中型で9番目に開発されたスピーカーであることを意味しています。あくまで規格であるため、過去には多くのスピーカーメーカーから同規格のスピーカーが発売されていました。

BBCモニターとは

ここで、BBCモニターの歴史を少し紐解きます。1号機は1958年の「LS5/1」で、ツイーターも後に一世を風靡したセレッションのHF1300が使われていました。その後の「LS5/5」には、ウーファー振動板にスペンドールのBC2などでもお馴染みのベクストレン樹脂が採用されました。

70年代には「LS3/5a」「LS3/6」などの小型モニターが開発されました。特に「LS3/5a」は超小型の移動用モニタースピーカーで、ユニットには有名なKEFの「B110」と「T27」が使われていました。「LS3/5a」は、KEF、ハーベス、スペンドール、チャートウェル、そしてロジャースなど、多くのメーカーから発売されていました。箱の規格とユニットは決められてはいるものの、内部のネットワークは各社で少しずつ違いがあり、実際音も少しずつ違いました。私は、能率が非常に低いながら、音のしっとり感とヌケの良さからロジャースの「LS3/5a」を大いに気に入り、手に入れました。

そして、80年代後半(私がJoshin三宮1ばん館に赴任していた時代)に大ヒットしたBBCモニターが、ロジャースの「LS5/8(PM510ファイブテン)」と「LS5/9」でした。当時の私は、その暖かく柔らかで包容力のあるサウンドに憧れました。たくさんのお客様にご購入いただきました。今回、その「LS5/9」が「LS5/9(65th Anniversary Edition)」として約30年ぶりに発売されたのですから、大注目しないわけには参りません。

LS5/9の復刻版が発売に!

「LS5/9(65th Anniversary Edition)」は、1985年頃にBBCの中型モニターとして発売された「LS5/9」の復刻版で、当時と全く同一の仕様となっています。オリジナルの「LS5/9」同様、ポリプロピレンコーンのミッドバスとソフトドームツィーターを搭載した2ウェイバスレフタイプです。ロジャース65周年記念として発売されたもので、オリジナルのエンクロージャーの色は、チークとローズウッドがありましたが、今回の復刻版はシックで落ち着いた雰囲気のローズウッドのみとなっています。大変魅力的で綺麗なデザインです。オリジナルは発売当時、チークよりローズウッドの方が高く、価格は約40万円したとのことですが、今回の復刻版がほぼ同一価格を実現していることは驚異的です。

オリジナル「LS5/9」の特徴はユニットにあり、ツイーターには当時の主流であったソフトドーム(34mm)を採用し、ウーファーには振動板に半透明のポリプロピレンを使った200mmコーン型を採用しています。また現在ではあまり見られないフロントバッフル上部に、大きく口を開いた左右対称配置のバスレフポートも大きな特徴となっています。

復刻版のウーファーのポリプロピレンコーンは、かつてのような半透明ではなく、かなり透明度の高い改良型となっています。ツィーターはオリジナルと同様の34mmソフトドームです。ただグリルは、バッフルのマジックテープが丸見えと言うデザイン的な面だけでなく、音質の面からも取り外さない方がいいようです。

ちなみに、ポリプロピレン樹脂は、初期のBBCモニターや民生用スピーカーに採用されていたベクストレンが、本来その素材が持つ固有の振動音を抑えるために塗るダンプ材により振動板自体が重くなってしまうため、さらに特性の良い材料が研究されました。70年代の半ば過ぎ、ダンプ剤を塗る必要のない乳白色がかった半透明の樹脂であるポリプロピレンが選ばれたのです。これがBBCモニターにおける第2世代の振動板材料であるポリプロピレンというわけです。

魅力的なサウンド

そのサウンドは、BBCモニター特有の懐の深さを持っており、大らかで肉厚な中低域、滑らかで艶っぽい中高域は大変魅力的で、音楽のジャンルを選びません。クラシックでは、大編成のオーケストラは開放感たっぷりに、小編成のストリングスはストレスのない豊かな響きが、ボーカルはその温かくナチュラルな肉質感が、そしてジャズは軽やかで屈託のない開放的なサウンドが魅力的です。近年流行の高解像度スピーカーとは一線を画する別の魅力がありました。

「LS5/9(65th Anniversary Edition)」は、決して現在的なスピーカーではありません。正直、オーディオが最も華やかかりし、良い時代のヨーロッパ系スピーカーの中でのタンノイと並ぶ一方の雄です。いわゆる、JBLをはじめとした米国系モニター系の音とは真逆の、ニュアンス豊かなサウンドに、ゆったり包み込まれるような聴き方にピッタリのスピーカーだといえます。オーディオの魅力や奥深さを知り尽くした方にこそお勧めします。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

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