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2016年8月22日 (月)

レコードを極めるためのプレーヤー『 Solid 113 System 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、比較的リーズナブルな価格で、アナログ(レコード)の本当の素晴らしさを可能な限り引き出すプレーヤー『 Solid 113 System 』を取り上げます。また、オルトフォンの新作カートリッジ『 SPU#1 』も併せてご紹介いたします。

アナログのデジタルファイル化

巷ではアナログアーカイブが話題となり、私自身も自宅で実際に行っていますし、このコラムでもアナログプレーヤーやA/Dコンバーターを何度もご紹介しつつ、その面白さをお伝えして参りました。

しかし、本格的オーディオにはあまり興味のない、ほとんどの音楽ファンにとっては、いわゆるUSB出力付きのローコストのレコードプレーヤーを使ってのアーカイブで、恐らく十分満足されているのだと思います。

ただ、アナログをデジタル化することで、絶対に元のアナログ音源より音質が良くなる訳がないのも自明の理です。

出来る限りその原音に近づけることこそが、オーディオファイルの目指すアナログ音源のデジタルファイル化の究極の目標でもあります。

確かにデジタルファイル化することによる便利さは図り知れません。しかし、その便利さ以外の全ての要素で勝るのは、やはりアナログプレーヤーで直接レコード演奏をして、リアルタイムで聴くことです。それはまた揺るがしようのない事実でもあります。

そんなアナログの本当の素晴らしさを可能な限り引き出すための、比較的リーズナブルな価格の海外製アナログプレーヤーを今回ご紹介したいと思います。

内製化率は95%!品質に一切妥協がないアコースティック・ソリッド社

アコースティック・ソリッド社は、ドイツの自動車工業の音響エンジニアとして、長年設計や製造に携わってきたカール・ヴィルト(Karl Wirth)氏によって、1990年に設立されました。(当時の社名は、Wirth Tonmachinenbau GmbH)

その後1997年に、シュトゥットガルト近郊でレコードプレーヤー専業メーカー「Acoustic Solid」として創業されました。

アコースティックソリッド社が理想とするアナログプレーヤーは『レコード盤に刻まれた音楽情報を全て引き出す製品であり、トーンアームやカートリッジ、レコード盤を強固に支えることでそれを可能にし、レコードの高忠実度再生が実現できる。』と言うものです。

ヴィルト氏はそれまでの経験を生かし、摩擦係数の非常に小さいベアリングを開発したのです。

ダンピング効果が抜群で、焼き付けがなく、摩擦係数が限りなくゼロに近い「側面ベアリング(Sideway lining cast)【特許取得】」をオーディオ用ターンテーブルに応用したのです。

さらに、同社は超ハイエンド機から、今回ご紹介する『 Solid 113 』シリーズに至るまで、数々の製品を手がけていますが、特殊アルミの大型ブロックからターンテーブル、土台、脚を含めて、全てのパーツを自社で削り出し、内製化率は95%にも達しており、他社に依存することがないため、品質にも一切妥協がないと言います。

同社のアナログプレーヤーの本体ベース(キャビネット)には、アルミ、木材、アクリルと、それぞれ異なる素材を採用した製品がラインナップされており、それぞれの特質を生かして精密なターンテーブルの動作を支えており、それが同社プレーヤーの特徴ともなっています。

ただ、これまでの同社のプレーヤーは、モーターが別筐体になっており、これには回転時のノイズや振動がキャビネットに伝わらないという音質上の大きなメリットはあるのですが、一方で操作方法や置き場所、メンテナンスなどの面では使い勝手を犠牲にしていました。

これが初心者やメカが不得意なオーディオファンには、若干ハードルが高かったとも言えます。

『 Solid 113 System 』とは

今回の『 Solid 113 』シリーズでは、モーターがキャビネットに固定され、一般的なプレーヤーの形態となり、使い勝手は格段に向上しています。この構造を可能にしたのは、極めて振動の少ないACシンクロナス・モーター(ドイツ Berber Lahr社製)によるものと考えられます。

『 Solid 113 』シリーズにはアームレスタイプもあるのですが、今回取り上げる『 Solid 113 System 』は、輸入元のオルトフォンジャパン特別仕様の本格的9インチタイプのスタティックバランス型S字トーンアーム「WTB211」が搭載されています。

このアームは上級機にも採用されている高精度でシンプルな使いやすいもので、割安な価格設定(アームレスタイプとの価格差がメーカー希望小売価格で64,000円/税別)がされており、非常にお買い得なベルトドライブプレーヤーとなっています。

キャビネットは明るめの桜材による突き板仕上げ、中抜きなしのアルミ無垢材の削り出しによるターンテーブル(プラッター)は7.5kgの超重量級で、ターンテーブルシートには本革スウェード(ベージュ色)が採用されています。

軸受けには、摩擦係数の極めて小さい同社オリジナルの側面ベアリングに、テフロン板とセラミックベースボールを上級機同様採用しています。

前述のように、同社従来機と異なりモーターやコントロール部分がプレーヤーのウッドベースに組み込まれているのですが、この本体質量(12kg)の大半を占める質量の大きなプラッターを安定的に回転させることで、再生音質に影響するモーター振動を回避しようとしていると思われます。

『 Solid 113 System 』はシンプルでコンパクトにまとめられており、設置スペースも幅470mm・奥行400mmと抑えられ、使いやすいものとなっています。

ただし、設置場所については、本機が振動を吸収タイプのインシュレーターやバネなどを使用しないリジッドな設計であるため、置き台やラックには十分な振動対策が必要なのは言うまでもありません。

音質については、カートリッジやフォノイコライザーによる影響が大きいため、具体的な言及は控えますが、サウンド傾向は軽やかで吹っ切れ感のある、反応の速いものです。

さすがに超重量級のプレーヤーに見られる重厚感や深みの表現は一歩譲るものの、全く引っ掛かりのないダイナミックでハイスピードなサウンドにより、アナログのメリットは十分過ぎる位発揮されていると思います。

やはり、このクラスまで来ると、一般的なCD/SACDやファイルによるデジタル音源とは、一線を画したリアルさが味わえ、デジタル音源で感じる天井感(ダイナミックレンジが制限されている)を全く感じることがなく、伸びやかでストレスのないサウンドが実現しています。

アナログでのアーカイブを含め本格的にチャレンジしたい、アナログを極めたいとお考えの方、また一度はアナログ機器を処分され、もう一度チャレンジしてみたいとお考えの方に、このAcoustic Solid『 Solid 113 System 』はピッタリはまる理想のアナログプレーヤーではないでしょうか。

オルトフォンの新作カートリッジ『 SPU#1 』もご紹介!

最新情報として、オルトフォンから新発売されたSPUの新作カートリッジ『 SPU#1 』も少しご紹介しておきましょう。

1959年発表の銘機『 SPU 』。その最新後継にあたる『 SPU#1 』(ナンバーワン)は、かつての「オールドサウンド」に最大限にこだわり、シェル素材にも木粉および樹脂の複合素材を採用し、当時を思わせる図太いサウンド、豊かな低域、完璧なまでの「THE SPUサウンド」を再現しています。

『 SPU#1 』は、SPUシリーズの中で最もコストパフォーマンスが高く導入し易い価格帯で、丸針の『 SPU#1S 』(Spherical Stylus)と、楕円針の『 SPU#1E 』(Elliptical Stylus) の伝統の2種類が用意されています。

この新型SPU『 SPU#1 』(自重30g)を今回取り上げた『 Solid 113 System 』でお使いになりたいというオーディオファイルもいらっしゃると思います。

その場合は、オルトフォンのオプションウエイト「Type C」を別途ご購入いただきますとお使いいただけます。

SPUならではのコテコテのアナログの世界に一歩足を踏み入れたら、きっと貴方はオーディオにさらにのめり込んしまうに違いありません。それほどに、最新デジタルとは真逆のサウンドとも言えると思います。こんな世界もあったのかと…。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

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