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2017年4月 8日 (土)

KOJO「Force bar EP」 ~仮想アースを考える~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

以前、このコーナーで取り上げましたKOJO(光城精工)「Force bar」シリーズ最新鋭のバーチャル・リアリティ(仮想現実)アース機器「Force bar EP」を試聴した結果を踏まえ、“仮想アース”について少し掘り下げてみたいと思います。



光城精工「Force bar EP」

永遠のテーマ「ノイズ対策」

オーディオシステム構築においてノイズ対策は永遠のテーマであり、そのノイズ対策のひとつとしてあるのが接地(大地アース)です。

通常家庭にあるアース端子は、電子レンジや水を使う洗濯機やウォシュレットなどの家電製品の安全対策(漏電、感電)として考えられており、オーディオ機器をこれら家庭用アースに接続した場合は、逆にノイズを拾ってしまう場合が多く、逆効果になる場合が多いのです。特に集合住宅のアースはさらに恐ろしいことに、全戸が共通というとんでもないものもあるようです。

私達は、日頃何気なく「アースを取る」「アースを落とす」という言葉を使っていますが、「アース」の本来の意味は、「地球の電位は一定なので、機器の一部を大地と接触し、同電位にして機器の電位の異常増大やふらつきを防ぐ」ということです。

従来、アナログプレーヤーのアースをアンプのアース(GND)端子に接続する以外は、ほとんど何もして来なかったのが実情です。しかし、アンプのシャーシとアースの間には数10ボルトオーダーの交流電位があり、しかもこれには色々なノイズが乗って来ているのです。このシャーシに存在する電位が、数ミリボルトから大きくても数百ミリボルトの音声信号に想像以上の悪影響を及ぼし、音質を汚し、位相のズレを生じさせているのです。

従いまして、この交流電位を0ボルトに近づけることで、音質を飛躍的に向上させることが十分ご想像いただけると思いますし、その重要性もご理解いただけると思います。ただ、本格的なアース工事は、ご家庭の庭や路地裏などに1メートル程度の穴を掘り、直径10~15ミリ、長さ1メートルの銅棒を木炭などと一緒に埋めるという大変な作業が必要になります。マンションやアパートでは、それは到底不可能な工事です。

「Force bar EP」とは?

今回ご紹介します「Force bar EP」は、「遠くのアースより近くのアース」。オーディオ機材の直近にアースを持ち込み接地することで、立地条件の厳しい場所にあっても、大地アース(仮想現実アース)された環境でオーディオを楽しむことが可能になると言います。

大地(地面)はその多くが砂、石、粘土質、土でできており、これらはとても導体とは言えず抵抗体です。しかし、中学校で習う合成抵抗の考え方を適用すれば、抵抗値は並列接続されることでどんどん小さくなり、地球をその抵抗体の集まりと考えると、それらが全て並列になっているとも考えられることから、地球規模で見た場合には、その抵抗値は限りなく0オームに近いと言える訳です。

「Force bar EP」は、その内部抵抗を0オームに近づけるため、様々な導体を組み合わせて構成しています。近年、携帯電話の普及や電子機器の普及によって、それらが出すノイズは高周波成分のものが特に多くなっています。その高周波を取り込む導体には、インピーダンス(抵抗)値が低いものが望まれます。

また、高周波電流は導体を流れる場合、その導体の表面を流れる特性(表皮効果)があります。そのため導体の表面積を増やすことで高周波電流を流れやすくできる訳です。それはアンテナ線や同軸ケーブルなど高周波信号を扱うものに、撚り線や編組シールドを使用していることからもご理解いただけると思います。その高周波電流の表皮効果を利用して、アースプレートを銅+真鍮(黄銅)+スチールの6層の積層構造としています。

同社のこれまでの“Force barシリーズ”は、供給される電源のアース線と筐体がショートされていますが、「Force bar EP」はアースループ(回り込み)を避けるため、電源アースと筐体は構造的に分離されているため、“Force barシリーズ”を連結(内部配線はスルー配線されている)しても、仮想現実アースに単独で接続(接地)することができます。

試聴しました。

「Force bar EP」には、接続用のケーブルが2種類同梱されています。いずれも2mで、「RCAプラグ-丸端子ケーブル」と「丸端子-丸端子ケーブル」です。これらを使うことで、オーディオ機器(メーカーはCDプレーヤーやプリアンプを推奨)のシャーシやRCA(空き)端子、さらにはスピーカーのマイナス端子と接続(L/Rのスピーカーを一緒には接続できないため2台必要)します。

ただし、オーディオ機器と「Force bar EP」は、基本的には1対1での接続が基本ですが、更なる効果を狙う場合は、複数台の仮想アース端子同士を前述の「丸端子-丸端子ケーブル」での接続が推奨されています。

まず、「Force bar EP」をUSB-DACに「RCAプラグ-丸端子ケーブル」を空いているRCA端子に接続して自宅で試聴しました。

・再生音場の見通しが良くなり、情報量も明らかにアップしました。
・サウンドにまとわりついていた僅かなザワツキ感が完全に取れました。
・サウンドの芯がしっかりして安定感が出てきました。
・低音はさらに下に伸びる感じで、しかも締まったものになりました。
・ボーカルはグッと前に出てきて、肉質感のあるリアルなものとなりました。
・中高域の透明度が上がり、アコースティック系の楽器はマイルドになりました。
 ※外すと明らかにくぐもったサウンドに戻りました。

次に、「Force bar EP」を2台用意し、左右のスピーカー端子のマイナス側にそれぞれ1台ずつ接続して試聴しました。

・透明度がアップし、ステージの奥行き方向の見通しが良くなりました。
・ボーカルが中央にすくっと定位し、口が小さく感じました。
・サウンド全体がまろやかになり、刺激的な部分がなくなり聴きやすくなりました。
・クラシックが実にゆったり滑らかな、心地良いサウンドとなりました。
 ※刺激的な部分が取れるため、迫力を求める方には少し優し過ぎるかも知れません。

このようにS/Nの向上による効果は明らかで、従来聴き取れなかった微妙なニュアンスが再現されました。これはアースによってサウンド全体のノイズフロアが下がった結果であり、全体的にクリアなクッキリしたものとなったのです。

「Force bar EP」を2台使い、相互に接続しても試しましたが、さらに静けさや透明度が改善されました。また、付属のケーブル以外にも、余ったスピーカーケーブルを使っても試して見ましたが、変化がありました。一度お試しいただくのも良いかと思います。


USB-DACのRCA端子に接続

スピーカーの-端子に接続

Force bar EPを2台使ってのテスト

最後に
このように「Force bar EP」の効果は確実に体験できました。ただ筆者の自宅は、田舎の一戸建てであり、高周波による影響は都会の集合住宅からすれば非常に少ないと思われ、すこぶる贅沢なリスニング環境であることを付け加えておきます。

これまでにも“仮想アース”機器は存在していましたが、いずれも高価なことや大型なことから、導入を見送られていたオーディオファイルの皆様にこそ本機をお勧めします。

また、この「Force bar EP」を含めた“仮想アース”の導入は、その効果を確実なものとするためにも、電源ケーブルやタップなどの電源系の対策の後にしていただくようにお願いします。

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