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2017年5月19日 (金)

アキュフェーズ フラッグシップ モノラルパワーアンプ『A-250』に迫る ~まだやるべきことがあったとは~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、2012年発売のアキュフェーズ創立20周年記念モデル「A-200」の後継モデルとして、5年ぶりに登場するアキュフェーズ フラッグシップ モノラルパワーアンプ『A-250』をご紹介!Joshin日本橋1ばん館で、試聴も行いましたので、レポートいたします!



Accuphase「A-250」

『A-250』を試聴!

やり尽くした感のあった「A-200」は、出力段にMOSFETを10パラレルプッシュプル×2(計40個)で用い、純A級動作で4Ω負荷時200Wのパワーをひねり出す超強力な電流供給能力、かつ超低雑音(=超高S/N)と超高ダンピングファクター(DF値:1000)を実現し、高音質を達成した日本を代表するモデルでした。

正直、「これ以上何をどうするの?」と言う素朴な疑問から『A-250』の試聴は始まりました。スピーカーは日本橋1ばん館に新たに導入されたB&W「802D3」、プリアンプはアキュフェーズ「C-3850」で行いました。


まず、低域の再現性は従来機「A-200」に比べ一段と向上し、本来鳴らし難いはずの「802D3」をいとも楽々とドライブしたのでした。これが「802D3」の本当の低音だと改めて知った気がしました。それ程に深く、ゆとりを感じさせる低音でした。

さらに中高域方向の滑らかさは、これぞA級ならではのもので、そこに本機のS/Nの良さから来る小音量時の微妙なディテール感や、高域のピークでの伸びやかさは、本機のダイナミックレンジの余裕を十分感じさせてくれました。

とにかく、その恐ろしい程の再現性は、改めて国産アンプが海外製の超々ハイエンドアンプにも全く引けを取らないどころか、十分肩を並べる領域に達したのだと改めて確信しました。


設計者の本音とこだわり

当日は、『A-250』を設計した技術者の方に直接お話を伺うことができ、カタログや雑誌記事には書けない設計者の本音とこだわりを聞くことができました。

『A-250』のカタログにおけるスペック上の違いは、S/Nが「A-200」から僅か1dB改善されているだけです。しかし数字に出てくる以上の違いが前作との間にはあると言います。

それは、この5年間のアキュフェーズが得た技術成果を踏まえて全面的な回路や構成部品の見直しを行なったとのことです。キーパーツを新しいカスタムパーツに変更するとともに、部品配置や配線パターンの変更などによるS/Nの改善のみならず、新開発の特注コンデンサーの搭載によって、数字には表れない大きな進歩があったと言います。

技術者曰く、内部配線は数ミリ単位でカットアンドトライを繰り返して追い込んでいたとのことで、結果、スペック上のS/Nの改善は僅か1dBですが、聴感的には雑音が従来機の8掛け(2割ダウン)を実現できたのだそうです。

回路も見直されており、入力アンプの「インスツルメンテーション・アンプ方式」という名前こそ前作と同様ですが、初段増幅部でゲイン量をコントロールすることで、位相の乱れが少なく、パワーアンプ段の安定度がさらに改善されたと言います。

また、「インスツルメンテーション・アンプ」を入力端子の直近に持ってくることで、内部配線をより短くシンプル化したことで、内部雑音の影響が受けにくくなり、これによりさらに雑音を減らすことができたのです。

そして、ダンピングファクターも前作と数字上は同じ1000ですが、出力インピーダンスをさらに下げることで、供給電流もアップし、実質的には1.5倍になっているとのことです。

『A-250』の性能

本機は、アキュフェーズアンプの顔でもあるアナログ・メーターではなく、デジタル・パワーメーターとバーグラフ・メーターの2方式としており、これは前作と同様ですが、今回特にバーグラフ・メーターのドットを大型化し、指標を太くすることで視認性を向上させています。メーターには、変動に応じてレンジ(単位)が自動的に切り替わる「AUTOレンジ」モードが新規に装備されています。

これまで、今回の『A-250』がブラッシュアップされた部分を見てきましたが、やはり前作の完成度があまりにも高く全く改良の余地のなかった部分も以下に列記しておきます。

「パワーMOSFET」20パラレル・プッシュプルにより800W / 1 Ω(音楽信号)、400W/2Ω、200W/4Ω、100W/8Ωのリニア・パワーを実現。

さらに『A-250』を2台使用したブリッジ接続により、大出力1,600W/2Ω(音楽信号)、800W/4Ω、400W/8Ωのモノラルパワーアンプにアップグレードが可能。

放熱フィン付アルミケースの高効率大容量トロイダル・トランス(新開発)と100,000μF×2の特注品の大容量フィルター・コンデンサーにより強力電源部を構成。

パワーアンプ部アッセンブリーのプリント基板に、低誘電率・低損失の「ガラス布フッ素樹脂基材」を採用。スピーカー出力端子は真鍮無垢材を切削加工して金プレート化したものを採用。『Yラグ』や『バナナ・プラグ』が挿入可能な大型スピーカー端子を2組装備し、バイワイヤリング接続にも対応。

外来雑音を受けにくい完全バランス入力回路を装備。プロテクションに『半導体(MOS FET)スイッチ』を採用。接点不良がなく長期信頼性に優れ、また音楽信号が機械的接点を通らないため一層の音質向上に寄与。

などは、基本的には「A-200」を踏襲しています。しかし、前述のような僅かに見える改善点が、大きく『A-250』の性能を高めたのです。

最後に。
ここまで見て来て、やはり『A-250』の“肝”となる改善点は、一層の入力段の低雑音化を実現できたことで、ノイズに埋もれがちな信号を引き出して音楽の細部の再現性を大きく高めています。

そして、無接点化による出力回路や、左右に配置した純A級動作の同一のパワーユニットを2台並列動作させる究極の構成による低インピーダンス化によって、スピーカーの圧倒的なドライブ能力を獲得できたのです。

前作との違いは“ S/Nの改善が 僅か1dB、されど1dB ”と言えます。

この違いが確実に音に出た『A-250』こそ、“フラッグシップ”の名に恥じない完成度の高さを持ち、正直「世界に誇れる日本のアンプ」と言えるモノラル・パワーアンプとして完成されているのです。

今回ご説明いただいた技術者もそうですが、アキュフェーズでは技術者の若返りが図られているようで、『A-250』でもその方向のようです。

従来、比較的汎用の部品を使う傾向だった同社ですが、カスタムパーツを導入することで、音質傾向にも少しずつ変化が見られると感じました。もちろん前述のように、それは良い方向にですが・・・

ただ、これだけの物量を投入したにもかかわらず、前作「A-200」と同一価格に据え置かれているのは驚きです。これこそ企業努力の賜物だと思います。

アフターサービスを含め、サポート体制もまだまだ他のオーディオメーカーと比較して勝っており、将来にわたっても安心してお使いいただけると思います。

『A-250』は、全てをやり尽くしたオーディオファイルにこそお勧めします。


今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

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