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2017年12月22日 (金)

LUXMAN『L-509X』はプリメイン/セパレートのカテゴリー分けを超越した「ワンボディ・セパレート」

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ラックスマンより発売された、セパレートアンプに匹敵する、高性能なプリメインアンプ『 L-509X 』をご紹介!
最新技術が数多く投入され、ラックスマン アンプ群の集大成ともいえる製品です。日本橋1ばん館での試聴内容もレポートいたします。


 ■ "509シリーズ"の歩み

ラックスマンのAB級プリメインアンプ"509シリーズ"は、同社栄光の型番"L-507"を引き継いだ「L-507s」(1996年発売)の上級モデルとして、1998年「L-509s」がデビューしました。その後2001年に「L-509f」、翌2002年には、そのスペシャルエディションの「L-509fSE」、そして2006年の「L-509u」となり、さらに完成度を高めて行ったのでした。

特に「L-509fSE」からは、セパレートアンプに匹敵するクオリティを追求し、パワーアンプドライバーというコンセプトの基、プリ部の駆動能力を向上させ、各パーツの選別、音質、そして意匠の品位に至るまで、徹底した再検討を行った結果、無類の完成度へと結実させたのでした。当時、まさにラックスマンの新たな最高峰を目指したプリメインでした。

しかし、その後同じコンセプトを引き継いだ「L-509u」は、価格的にセパレートアンプと競合するという理由もあって、2011年に惜しまれつつも生産終了となり、その後6年間"509"は欠番状態となっていました。

その間も、ライバルであるアキュフェーズは純A級アンプの「E-600」、最新作「E-650」を発売し、着々とハイエンドプリメインアンプでの地歩を固めてきていたのです。

もちろん、ラックスマンにも純A級の「L-590AXII」はありますが、同社セパレートアンプ「C-700u」と「M-700u」と間には価格的に大きな開きがあり、その間の価格帯を埋めるプリメインアンプの登場が待望されていたのです。それこそが今回ご紹介します『 L-509X 』という訳です。

 ■ ラックスマン アンプ群の集大成!

近年、スペースファクターや使い易さの面から、100万円以内でも十分にセパレートアンプに匹敵、あるいは超える性能を有したワンボディのセパレートアンプともいうべき、高性能なプリメインアンプへの要望が、急速な高まりを見せています。

その要望に対応すべく登場したのが、アキュフェーズの新製品「E-650」であり、今回取りあげますラックスマン『 L-509X 』であります。

その『 L-509X 』には、ラックスマンの独自技術である高純度電子制御アッテネーター"LECUA"や、負帰還回路"ODNF"などの最新技術が投入されており、セパレートアンプを含めた同社のアンプ群の集大成ともいえる内容のプリメインに仕上がっています。

 ■ 『 L-509X 』に迫る!

それでは、過去6年間の空白期間を埋めるべく『 L-509X 』に投入された数々のノウハウを順に見て参ります。それらは、ラックスマンの最新プリメイン「L-505uXII」「L-507uXII」や昨年発売の純A級プリメイン「L-550AXII」の開発で得られたものが、さらに練り上げられて投入されています。まさにラックスマンの最新技術のオンパレードといった内容です。

まず、プリアンプ回路の要ともいうべき音量調節部には、同社のプリアンプ「C-900u」「C-700u」同様、スムーズで音質劣化の少ない音量調節を実現する88ステップのアンプ回路一体型・電子制御アッテネーター"新LECUA1000(Luxman Electric Controlled Ultimate Attenuatorの略称)"が搭載されています。

"新LECUA1000"は基板を立体配置し、アッテネーター回路と増幅回路を直結することで、経路の最短化と高効率化を図ったとしています。さらに、この一体化により外来振動の影響やボリューム位置による音質の変化がなく、経年劣化も少ないとしています。

また、ラックスマン独自の"ODNF(Only Distortion Negative Feedbackの略称)"は、増幅回路の出力から歪成分だけをフィードバックする高性能な帰還回路のことで、初期スルーレートの速さと超広帯域再生が特長の、ラックスマンのお家芸ともいえる増幅帰還回路です。本機が採用する最新版の"ODNF Ver4.0"は、誤差検出回路の歪みの検出精度の向上と、増幅回路の高度化により、さらに低インピーダンス化、高S/N比を実現したのです。

そして『 L-509X 』のプリアンプ部で最も注目すべきは、出力バッファー部分で、トップエンドプリの「C-900u」と同等のディスクリート構成を採用しています。前作はオペアンプ構成だったことから、パワーアンプ部のドライブ能力が大幅に向上し、音楽信号の純度を守りながら、次段に接続されるパワーアンプ部を強力にドライブするとしています。

出力段はパワーアンプ「M-700u」と同等のバイポーラ・トランジスターによる4パラレル・プッシュプルの回路構成を誇り、120W+120W(8Ω)、240W+240W(4Ω)と完全なリニアリティを達成。あらゆる特性のスピーカーを完璧にドライブし、音楽のダイナミズムと豊かな音楽表現力を高次元で両立させ、ドライバビリティを実現したとしています。

電源トランスには、600VAのEI型、ブロックコンデンサーにはLR独立(10,000μF×各4本)総合80,000μFものカスタム仕様の大容量コンデンサーを搭載。あらゆる負荷変動にも揺るがないハイイナーシャ(高慣性)電源としています。さらに、低抵抗値の大容量スピーカーリレーをパラレル接続とし、アンプ基板の出力に極太ワイヤーを使用することで、ダンピングファクターは370を達成したとしています。

 ■ 音質を最優先

さらに、以下のような音質を最優先した、数々の設計手法を随所に用いています。

基板を被膜のないピールコート基板とし、ラウンド配線パターンやビーライン・コンストラクションにより信号伝送を効率化、電源トランスの裏側などへの厳重なシールド処理、パワーアンプ「M-900u」と同じ厚手の重量級天板、脚部にグラデーション鋳鉄製レッグ、LINE1入力に高性能カッパーアロイ製RCA端子採用、Yラグとバナナ端子にも対応したハイグレードなスピーカー端子、金メッキと非磁性処理したACインレット、トップエンドモデル専用の電源ケーブルの採用など、非常に充実した内容になっています。

そして、機能的には、アナログブームに対応したMM/MC対応の高品質なフォノアンプを内蔵、バス/トレブルのトーンコントロール、LECUA によるLRバランス調節、プリ/パワー分離機能、ラウドネス機能、ヘッドフォン出力などプリメインアンプに備えるべき高機能を、音質に妥協すること無くワンボディに集約しています。

デザインは、伝統的な中にも新鮮なカラーの左右対称のアナログメーター。その両側に梨地仕上げを施した大型アルミノブ。ヘアーラインが美しいファンクションノブ。それら全てがブラスターホワイトのフロントパネルと一体なり、高級感溢れるものとなっています。標準付属品としてアルミ製・高級リモコンも用意されています。

 ■ 試聴しました


さて音質については、日本橋1ばん館で確認しました。

まず感じたのは、ソース音源のままと感じさせる音の鮮度の高さです。力強く、押し出し感のある余裕をも感じさせる音でした。この強靱な駆動力こそ、強力な電源部、充実した内部構成、そして堂々とした筐体の強度などが素直に音に現れていると感じました。

厚みのあるサウンドは、真空管アンプのような柔らかさを伴ったものではなく、質実剛健、重量感を伴ったキレのある低域で、そこに抜けの良いクリアな中高域が乗っかるという、最新のハイレゾ音源を意識した、高忠実度再生を目指したのだと感じました。

広い帯域に亘ってレスポンスが統一されており、立ち上がりの俊敏さやリアル感は、これがプリメインなのかとも感じました。特にピアノの打鍵の音にしっかりした芯が感じられ、後に続く伸びやかな余韻の透明感は出色でした。

最後に、アナログ再生にも手抜きがないことも付け加えておきます。ここでもアナログならではの当たりの柔らかさは感じさせるものの、高解像度でダイナミックなサウンドはLINE入力と共通していました。

最後に
ラックスマンとしては、従来からのマイルドな方向の"ラックストーン"は純A級や、真空管アンプで十分に踏襲していることから、あえてハイレゾ時代に対応した"新世代のラックストーン"を狙ったのではないでしょうか。

このズバ抜けた表現力・駆動力は"新世代ラックスマン"の到来を予感させます。ここに真の意味の『ワンボディー・セパレート』というコンセプトが実現したのです。(あさやん)

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