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2018年4月 1日 (日)

スタジオモニターの確かな血統! PMCの新旧テクノロジーを融合して完成した「twenty5シリーズ」

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、スタジオモニターとして世界中で信頼されているPMC社のスピーカーを特集します。PMC社の新旧テクノロジーが融合され完成した「twenty5シリーズ」から、ブックシェルフ型の『 twenty5.22 』と、トールボーイ型の『 twenty5.23 』をご紹介!



■ PMC社の完璧な品質管理

PMC社はBBCに在籍していたエンジニアが独立して、1991年に英国で創立したスピーカー専業メーカーで、同社スピーカーはスタジオモニターとして世界中で信頼されています。そして世界有数の独Teldexスタジオや、英DECCAなどのクラシックの録音現場はもちろん、TVや映画、音楽界で有名なBBC、Dolby、DTSなど、放送、映画制作、音楽制作からマスタリングに至るまで、スタジオでのモニタリングの中核を担っています。

PMC社の創業以来のポリシーは「音を正確に表現する」であり、「いい音は、いかなる場面においてもいい音である」との考え方からきていると言います。そのため、良質な製品を提供するとともに、長期にわたって愛用していただくために、スピーカーを1本1本丹念に、イギリス国内にて手作業で製造されているのです。

ドライバーユニットやキャビネット、ネットワークボードの徹底した品質管理、各コンポーネンツの入念な計測および選別を経て、銀入り半田と無酸素銅ケーブルを用いてのアッセンブリー作業が行なわれています。完成品は、クロスオーバーマッチングやペアマッチングなど、全部で14 項目にわたる厳密な品質チェックとリスニングテストを通過した後、ユーザーの元に出荷されると言います。プロ仕様の完璧な品質管理でとても安心です。

■ PMCの新旧テクノロジーが融合された『 twenty5.22 』『 twenty5.23 』をご紹介

今回ご紹介しますのが、PMC twenty5シリーズの中堅に当たります、ブックシェルフ型の『 twenty5.22 』と、トールボーイ型の『 twenty5.23 』です。

まずは、新旧テクノロジーの"旧"の方から見てまいります。

【1】ATL(Advanced Transmission Line アドバンスド・トランスミッションライン)

これこそPMCの代名詞とも言えるエンクロージャー構造技術です。キャビネット構成や高性能ドライブユニット、そしてクロスオーバーコンポーネントを使用したスピーカー設計技術です。

一見バックロード方式の様に見えますが、ロードをかけるのではなく、ウーファーを長いATLの端に配置することにより、その経路と吸音材によってウーファーの背面から放出される高音域成分を減衰させています。低音域成分はATLを通り、ウーファーの正面の位相と同じになるように開口部から出力され、第二のウーファーとして働かせています。

この方法の大きな利点は、ウーファーを駆動している時、キャビネットの内圧が維持されることです。これは広い周波数帯でドライバーの制御を可能にし、低周波歪を減衰させることができると言います。これによって中音域と高音域のディティールは高調波歪の影響を受けることなく、透明感のある中高域とハイスピードで豊かな低域を両立させているのです。

次に前作、twentyシリーズをベースにしながら、今回の同社設立25周年記念の「twenty5シリーズ」に"新たに採用"された技術を見てまいります。

【2】Laminair(ラミンエアー/層流:流体要素が揃って運動して作り出す流れ)


前述のATLの効率をさらに向上させる新技術で、スピーカー背面からの高い音圧を、エアーフロー(背圧の通り道)の最終孔(最下部)に付けた縦型のフィンが通気孔を分割(通気孔で生成される渦エネルギーを浪費)するのです。これにより全体の通気量を小さくすることなく、効率的かつ滑らかな空気の層を噴出することができ、乱流損失を低減させ、ATLの効率を高め、解像度や安定度をさらに高められたとしています。

また、PMCは「スピーカーはドライブに始まり、ドライブに行き着く」と言います。ATLの性能を最大限に生かすためには、キャビネットに合わせた、分解能が高く、超低歪のドライブユニットが必要です。結果、ドライブユニットは全て自社製とし、信頼性が高く、ナチュラルで脚色のない純粋なサウンドを実現しているのです。

【3】ウーファー(g-weave bass drivers)
ウーファーには新開発の鋳造合金シャーシ+グラスファイバー織りコーンを採用。コーン中心のダストキャップを反転された(凹んだ)ガラス繊維製とすることで、円錐の形状に沿って非常に滑らかなストロークを実現しています。

【4】ツイーター
コンピューター解析により、最適な拡散のための新グリルを採用。SONOLEXの27mm fabric domeによる滑らかな軸外特性が、高音の広帯域特性を実現しています。さらに磁性流体による冷却方式を採用することで、大音量時でもリニアな再現性を発揮するとしています。これこそプロで鍛えられたプロ仕様です。

【5】クロスオーバー
1.8kHz/24dBオクターブの新クロスオーバーネットワークを搭載しています。低歪率で接続されるドライバーのタイムアライメントを高次元で達成しています。

【6】ターミナル
入力ターミナルも新しくデザインされたPMCオリジナルです。前作はバイワイヤリング仕様でしたが「twenty5シリーズ」ではシングルワイヤ仕様となり、削り出し純銅&マットロジウムメッキのターミナルとすることで、非常に高い伝導率を誇り、極めて低い抵抗値を実現しています。またクロスオーバーに直接的に結合する最短接続とし、Yラグ/バナナプラグ/先バラケーブルのいずれにも対応しています。

前面バッフルは前作のデザインを継承してやや上向きにスラントしていますが、突き板の質感は向上しており高級感が加わったことを付け加えておきます。


■ 試聴しました
『 twenty5.22 』と『 twenty5.23 』を日本橋1ばん館で試聴しました。アンプにはアキュフェーズ「E-370」を使用しました。

写真中央が『 twenty5.22 』写真左側が『 twenty5.23 』

『 twenty5.22 』は、ブックシェルフとは思えない程スケールが大きく、ダイナミックで量感豊かに音楽を再現してくれました。ベースの低域がググッと深々と伸びきり、分厚い中低域はある種プロに通じるサウンドと感じました。一方で中高域は抜けが良く、滑らかで爽やかさを感じさせてくれました。

とにかく音数が多く、精細な表現も十分なのですが、しかし、そこはただ忠実なだけのサウンドではなく、音楽を心底楽しませてくれる要素がたっぷりで、従来のPMCサウンドにさらに一層の透明度が加わった素晴らしいスピーカーの完成です。

『 twenty5.23 』はスペースファクターを抑えたスマートなトールボーイで、『 twenty5.22 』に比べ若干全体的に音圧は下がりますが、その分エンクロージャーの大きさもあって、低域方向には明らかに伸びと余裕を感じさせました。中低域の厚みや中高域の伸び、さらには超高域の抜けの良さはそのままでした。低域の余裕が、全体的なスケールをさらに大きくした結果、躍動感も高まったと感じました。

両機とも切れ味の良さは抜群で、密度の高い躍動感に溢れたサウンドはさすがPMCです。思わず店頭で大音量を出してしまいましたが、全く動じない安定感もさすがでした。

これらには、筆者が以前からプロ機に感じる"プロの世界で鍛えられた製品だけが持つ"ある種の《プロっぽさ》があり、コンシューマ向けのtwenty5シリーズにもPMC製品に流れる"スタジオモニターの確かな血統"を感じました。(あさやん)

※『twenty5・22』『twenty5・23』を含め「twenty5シリーズ」は、いずれもエンクロージャー仕上げは「ウォールナット」の他に「ダイヤモンドブラック」「オーク」「アマローネ」からお選びいただけます。


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