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2018年4月17日 (火)

これぞオーディオ装置のアース対策の決定版!?

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
アース問題に大きな一石を投じた、台湾メーカーTELOS(テロス)のアクティブアース発生器『 Grounding Noise Reducer 』。今回は、それを小型化した『 GNR Mini 3.1 』をご紹介! 試用した結果もレポートいたします!



■ 難しいアース対策

オーディオ装置のアース対策。それはオーディオ歴の長いオーディオファイル程、その難しさを痛感されていることと思います。洗濯機やエアコンなどに付いているアースは、あくまでも感電防止用の物であり、一般家庭の壁にあるアース端子にオーディオ機器を繋ぐと、かえってノイズが増えたり音質を損ねたりする弊害の方が多いのです。

かく言う筆者自身も、田舎在住故、都市部にお住まいの方やマンション住まいの方よりは、かなり条件的には恵まれていると思います。それでも一時チャレンジしようと試みた、庭に穴を掘って1m程度の銅棒を埋める等の「大地アース※」の設置は今もって実現できていません。※接地抵抗10Ω以下の本格的なアース工事を行うには通常10万円以上必要。

また、これまでにもオーディオアクセサリーとして各社から、「仮想アース」「バーチャルアース」、商品名では「グランドボックス」「グランディング・コンディショナー」などとして市販されてはいますが、これらは銅板や鉱物粉を使用したパッシブタイプがほとんどで、構造的にはシンプルでコストも抑えられるのですが、実際には「電圧変化を軽減※」する程度にとどまっていたのです。※もちろん音質改善効果はあります。

アースにノイズが流れ込むためには、十分に基準電圧が低く、インピーダンスが極めて低くなければならず、パッシブタイプではそれを実現できないのだそうです。それはパッシブタイプでは筐体サイズが限定されるため、接続したオーディオ機器の電圧変動に影響されて、安定化することができないためとしています。

因みに、今から10数年前にアコースティックリバイブが「RE-9」「RE-9MK2」という、商品名「スーパーアースリンク※」として発売していたことをご記憶の方もいらっしゃると思います。筆者自身もその効果を大いに認めていたのですが、残念ながら接続した一部のメーカー製品でトラブルが発生するなど事故が相次ぎ、惜しまれつつ生産中止に追い込まれた経緯があります。※機器の電位を電気的に下げるアクティブタイプ。

また大地を基準としたアースも、前述のような本格的なものでない限り、容量的には問題ないものの、配線などの都合でオーディオ機器以外の一般的な電気製品からのノイズが干渉してしまうケースが多いと言います。特にインバーターエアコンやパソコンのスイッチング電源などからのノイズがアースラインから回り込み、かえって汚染してしまうそうです。

■ アース問題に大きな一石を投じたTELOS(テロス)

こんな経験はありませんか? あるオーディオ機器があるお店では非常にいい音だったのに、別のお店や自宅で聴くと大したことがなかったと・・・。これは繋がれるオーディオ機器やセッティング方法、もちろんリスニングルームにも大きく影響を受けてはいるのですが、その機器の置かれているアース環境も密に関係している場合もあるらしいのです。

昨年(2017年)夏大きな話題となった台湾のメーカーTELOS(テロス)の『 Grounding Noise Reducer(GNR) 』が、このアース問題に大きな一石を投じたのでした。筐体内部のCPUを使用して、アースの基準値となる高精度な電圧を計算により生成し、極めて短時間に接続された機器の電圧変動に対応して、それぞれの機器に一貫した基準電圧を与えるのです。

さらに基準電圧の伝送は極めて低いインピーダンスで行われるため、本格的な大地アースと同じ効果を得ることができると言います。もちろん「GNR」で生み出されたアース電位は、オーディオ機器だけに使われるため、他の電化製品やパソコンのノイズからは完全に隔絶された、ノイズのない純粋なアースが実現出来るのです。

このアイデアを製品化したテロスを主宰するジェフ・リン氏は、元は台北でオーディオ専門店を営んでいたそうです。氏は「どんなに機器が素晴らしくても、設置環境によってその実力が引き出せない」という、オーディオ機器の宿命に対してあえてチャレンジされたのです。

今回ご紹介します『 Grounding Noise Reducer Mini 3.1(GNR Mini 3.1※) 』は、世界初のアクティブアース「Grounding Noise Reducer(GNR)」を小型化し、よりお求めやすい価格で登場したのです。「GNR」には、さらに後述の「QNR3.1※」が2基搭載されています。※Version3.1を冠した製品はパーツの選別基準を従来品の約16倍厳密に行なった製品です。

■ アクティブアース発生器『 Grounding Noise Reducer Mini 3.1(GNR Mini 3.1) 』



トップが半透明で内部パーツが見えます。

『 GNR Mini 3.1 』はパッシブタイプの「仮想アース」と同様、オーディオ機器のシャーシアースに1本の付属ケーブル(Yラグ⇔Yラグ)で接続します。これによりオーディオシステムのアース電位はほぼ0V(ゼロボルト)になると言います。従来の「仮想アース」では、音質の変化はあるもののアース電位の変化は殆どないことから、これだけでもテロスの凄さに驚かされます。

オーディオ機器の増幅回路は、基準電圧(0V)を前提に設計されています。しかし機器を電源に接続するだけで、機器自体がそれぞれ違う電位を持ってしまいます。さらにこれらをラインケーブルで接続すると、平均化されて共通したある電位となってしまい、結局基準電位とは違う電位で動作することになります。これまでは、この問題の解決策は前述の「大地アース」の設置しかなかったのです。

『 GNR Mini 3.1 』の背面にはアース接続端子が2個あり、これらとご使用機器のアース端子と付属のアースケーブルで接続します。本機2台をデジタル機器用とアナログ機器用に分けて使うことも出来ます。

電源タップには、アース端子がある場合はアース端子に、ない場合は2P-3P変換アダプターのアース端子に、そしてさらに完璧を期すには、今大人気のiFi-AudioのAC電源用アクティブノイズクリーナー「iPurifier AC」を介して接続することをお勧めします。これにより「iPurifier AC」のコモンモード・ノイズ・リダクション回路も活用出来ます。

機器にアース端子がない場合には、筐体のネジを少し弛めYラグをネジ止めすることも可能です。この場合、対象機器の保証外になる可能性もございますので、あくまでも自己責任にて接続して下さい。また接続方法によってはアースループができてしまい、音質が損なわれる可能性もあります。最適な接続方法はシステムによって異なりますので、ケースバイケースでの調整が必要になります。

■ 電源ノイズ低減機『 Quantum Noise Resonator 3.1(QNR3.1) 』



QNR3.1

『 QNR3.1 』は『 GNR Mini 3.1 』と同じ半透明トップの筐体で、電源ノイズ成分を同調回路に送り込み、それを光に変換するという画期的な回路設計です。内蔵の量子モジュールは8つの同調回路とCPUで構成され、これらによって電源波形のタイプを検出し、ノイズに同期した位相歪み補正を瞬時に行い、波形を整えるとしています。接続はオーディオ機器を接続している電源タップに、本機の電源ケーブルを挿しこむだけです。

本機では、検出された電源ノイズとサージはエネルギー変換回路を用いて、1kHz以上のノイズを光エネルギーに変換します。このまったく新しいオーディオ処理技術=QNRが音の明瞭度を向上させ、背後の音が無になることで、音楽が一層魅力的で滑らかに聞こえるようになるとのことです。

また本機は並列回路設計を採用しており、従来からある直列接続による電源ノイズフィルターで問題になる供給電力の制限がありません。結果、高電力を供給することができるためダイナミック・レンジが低下したり、細部の情報が低減したり、音がドライになったり、音場が狭くなったりする(こういったことは電力不足が原因)ことがないとしています。


■ 『 GNR Mini 3.1 』を試用しました。



自宅リスニングルームで、アクティブアース発生器『 GNR Mini 3.1 』を試用しました。以下はその音質変化についての感想です。DACプリMytek Digital「Brooklyn DAC+」のアース端子に接続しました。

当初、住宅環境が良いと勝手に思い込んでいる筆者宅で、果たして『 GNR Mini 3.1 』の効果がどれ程あるのか疑問を抱きつつ、CDの音を出した瞬間「何これ!?」でした。

よく聴いているTBMの「ブルー・シティ」のベースが晴れやかに眼前に浮かんだのです。空間が澄みわたり、楽器の前後感がはっきりし、楽器が実在するかのようなリアル感でした。ベースの吹き出し感に圧倒され、分解能の良い低域がググッと下まで伸びきったのです。ボーカルと楽器の掛け合いでは、さらにボーカルが前に出て来て楽器はその後ろにと、はっきり確認出来る程でした。

今話題のCD情家みえ「ETRENNE」では、従来は楽器と重なって多少邪魔されてぎみだったボーカルが、すっきり前に出て来たのです。楽器の立ち上がりが良くなり、ベースが出しゃばることなくクッキリ分離し、低音がズシンと響くのです。スピード感のある楽しいサウンドになりました。やっぱり録音が良かったのだと見直した次第です。

PC(再生ソフト:TuneBrowser)で聴いた女性ボーカル(森川七月)は圧巻でした。元々録音が良いから選択したのではないソフトなのに、ボーカルがいつになく生々しく、口元もコリッと小さく、声の抜けが抜群で空間に浮かぶのでした。背後のドラムスティックの隠れていたごく小さな音まで再現され、低音楽器の情報量の多さ、中高域の伸びやかさは従来とまったく違っていました。


■ 最後に
このように『 GNR Mini 3.1 』の効果は予想を遙かに超えるものでした。TEROSからアナウンスはありませんが、機器のシャーシ電位が下がることで、信号電圧とアース電位の差が大きくなり、エネルギーロスがなくなることが、大きく貢献しているのではないかと考えられます。今さらながら、こんな所にも信号ロスがあったのかと思い知らされました。 (あさやん)


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