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2019年1月27日 (日)

フェーズメーションが画期的アイテム『EA-350』と『CM-2000』を投入!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回はフェーズメーションの新製品、フォノイコライザー『EA-350』、パッシブ型コントローラー『CM-2000』をご紹介! 技術者のトランスに対する、執念のようなものを感じました。




■ 「フェーズメーション」というメーカー

「フェーズメーション」は、協同電子エンジニアリング(株)のオーディオブランドで、かつて「フェーズテック」という名称で、第一号機のMCカートリッジ「P-1」は2002年に登場しました。
その後、MC昇圧トランス、CDトランスポートを発売。2006年以降は本格的真空管アンプにも進出。2011年にはD/Aコンバーターも発売し、ハイエンドブランドとしての地位を固めていったのです。

同社のハイエンドオーディオの歴史は、すでに30年近くに及んでいます。

「フェーズメーション」という名前は、位相のフェーズと情報のインフォメーションを合わせた造語だと言います。
ちなみに「アキュフェーズ」もAccurate(正確な)とPhase(位相)の造語で、いずれの命名も、近年特に注目を集めている「位相」に着目しており、これはハイエンドオーディオにとっては永遠のテーマであるともいえます。

同社は他社とは一線を画した製品開発でも異彩を放っています。
カートリッジはMC型のみ、高級機を中心にMCカートリッジの昇圧はトランスを使い、コントロールアンプのボリュームコントロールはアッテネーター式にこだわり、パワーアンプは真空管、しかも無帰還300Bシングル、モノラル構成にこだわりを見せています。

それでは、今回の主役であるフェーズメーションの最新アイテムを見てまいりましょう。


■ フォノイコライザー(フォノアンプ)『 EA-350 』

フェーズメーションは、MCカートリッジ「P-1」発売の半年後、MC昇圧トランス「T-1」を発売していますが、同社にとっての最初の半導体式フォノイコとなるのは2006年発売の「EA-3」で、その翌年、真空管式の高級モデル「EA-1 II」(オリジナル「EA-1」は2003年発売)を投入しています。「EA-1 II」は現行モデルの真空管式モノーラル構成フォノイコ「EA-1000」に発展しています。

その後、2015年「EA-1000」(フォノバランス・MCトランス、3筐体)の設計思想を受け継いだ半導体式フォノイコ「EA-500」を投入したのです。フォノバランス伝送(※)に対応し、MCには昇圧トランスで、さらにL/R独立の完全モノ2筐体とすることで、半導体式の最高峰を目指して開発されたのでした。
《 ※フォノバランス伝送とは:カートリッジの発電は元々がバランス動作で、従来のようなアンバランス接続では、バランス型のメリットを損ない、外部ノイズなどが音質に影響してしまっていました。バランス型フォノケーブルを使用することで伝送ロスを最小限に抑え、さらなる高音質が実現できます。 》

一方の「EA-3」は、2010年「EA-3 II」、2014年「EA-300」へ、そして今回ご紹介します『 EA-350 』へと進化したのです。同社の最高級MCトランス「T-2000」のノウハウを盛り込んだMC昇圧トランスを内蔵し、上級機同様フォノバランス伝送に対応した上でコストを抑えることに成功したのです。

昇圧トランス以降の増幅回路は、負帰還アンプの欠点(入力信号と出力信号を常に比較し、その差を増幅するため、時間遅れやTIM歪等を発生)を回避するため、オールディスクリートV-I/I-V変換による全段対称無帰還型で構成されています。

構成部品にも上級機並のこだわりを見せており、金属皮膜抵抗やマイカーコンデンサー等の定評のある高音質部品を使用。平滑コンデンサーにはニチコン社製の最高級オーディオグレード品、電源トランスには大容量Rコアトランスを2個使用し、左右独立電源としています。

機能としては、CR2段の無帰還型ローカットフィルターで反りのあるレコードに対応。EQ補正カーブは、ステレオ用RIAAに加え、2種類のモノラル専用を加え3種類備えています。

鉄心入りMCカートリッジの消磁回路(デガウス)も搭載。入力端子は3系統を装備しており、それぞれMM/MCの切り替えが可能です。そしてその内の入力:1、2はフォノバランス伝送にも対応しています。

デザインも同社の高級機並にエレガントで、フロントパネルは10mm厚スラントアルミパネル、1.6mm厚の銅メッキ鋼鈑シャーシなどで構成された強靭な筐体構造を採用し、剛性の確保と磁気歪の低減を実現したとしています。

サウンドは、アナログレコードの情報を余すことなく拾い出し、音楽の躍動感、ダイナミクス、陰影等の表現に優れており、優雅で圧倒的な臨場感、見通しの良い音場、高分解能、高 S/N で、プリメインアンプ内蔵のフォノイコとは次元の違う、本来のアナログサウンドの素晴らしさを存分に楽しめます。


■ パッシブプリアンプ(コントロールマイスター)『 CM-2000 』

2009年発売のトランス(オートトランス)と精密抵抗を組み合せた、特許技術のハイブリッド音量調整機構を搭載したパッシヴアッテネーター「CM-1」。
2011年にはトランスのコアサイズや積層コアの厚みなどを再設計した「CM-1000」にグレードアップ。そして今回、回路や構成パーツを大幅に変更するとともに、バランス入出力端子を装備して『 CM-2000 』として発売されました。

プリアンプの本来の役割は、入力切替とパワーアンプに信号を送り込むことですが、ラインレベルの入力は既に2ボルト前後の電圧があり、プリはパワーアンプがクリップしないように、信号を絞ることが目的になってしまっています。これでは増幅率がゼロでも良いことになってしまい、パッシブ式のアッテネーターをプリの代わりに使うケースもありました。

しかし、一般的なパッシブ式アッテネーターは、音の純度は高いものの音が痩せてしまい、微小レベルでの信号の欠落が発生して、どうしても情報量が少なくなる傾向がありました。この解決策としてフェーズメーションが考え出したのが、ハイブリッド型パッシブアッテネーターという訳です。

同社はトランスを使用しながら、小レベル時には抵抗分割型を併用するハイブリッド型に辿り着いたのでした。
具体的には0~-20dBまではトランスの中間タップから取ることで14ステップの出力を得、これを2個の抵抗で分割することで32通りの組合わせを作って出力し、合計46ステップの出力調整ができるのです。0~-34dBまでは1dBステップ刻みで調整でき、無限0の手前-80dBまでスムーズな音量調整を可能としています。

さらに『 CM-2000 』は、「CM-1000」の入出力がアンバランスのみであったのを、完全バランス対応へと発展させたのです。Hot側とCold側の2つのATT用巻線を一つのトランスに巻いた、新設計のバランス用のトランスを新たに開発。アンバランス入力時もコールド信号を生成することでバランス出力を可能としたのです。

さらにトランスのコア材は、従来の0.2mm厚パーマロイを極薄の0.1mmスーパーパーマロイに、巻線も従来のOFCからPC-TripleCのポリウレタン線という特注線材にグレードアップ。
シャーシも鋼板に銅メッキした2mm厚とし、トランス付近には磁気シールドを施すなど、徹底的に外部からのノイズや誘導ハム・磁気を遮断した構造としています。

入力はバランス・アンバランスともに3系統、出力はバランス・アンバランスともに2系統装備しており、同時出力も可能です。
端子にはFURUTECH製ロジウムメッキタイプ、インシュレーターにはTAOC製のハイカーボン鋳鉄を使用し万全を期しています。内部配線も同社の執念さえ感じる、ため息が出る程の素晴らしい仕上がりです。



アッテネーター式とは思えない厚みを伴った豊かなサウンドで、情報量は圧倒的に多く、空気感を伴った鮮明な解像度、音の粒立ちも見事なものでした。
どこまでも伸びる超広帯域再生、S/Nやセパレーションの良さは、さすが増幅回路を持たないアッテネーターならではと感じました。また透明度の高さやストレートなサウンドは信号経路のシンプルさから来るものと納得させられました。

とにかく従来の増幅回路を積んだプリアンプが、いかに本来のサウンドに色付けしていたか、改めて考えさせられました。『CM-2000』は超一流のプリアンプに匹敵、いやある意味それを超えた、新世代のプリアンプだと思います。


■ 最後に
今回ご紹介した、フォノアンプ『 EA-350 』も、コントロールマイスター『CM-2000』も、フェーズメーション技術者のトランスに対する執念のようなものを感じました。(あさやん)


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