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2019年5月10日 (金)

トップウイング(ENZO)扱いの「M2TECH」「XI AUDIO」より、大注目のデジタル機器登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。今回は、トップウイングが扱う「M2TECH」と「XI AUDIO」の画期的なデジタル機器2機種を取り上げます。


■ トップウイングが扱うオーディオ機器
最近、トップウイングの扱う海外ブランド製品が、次々ヒットを飛ばしています。

これは、同社代表 佐々木原氏の「目の付け所」が素晴らしいからで、いつも感心させられます。そして同社は、欧米製品に殊更こだわるわけではなく、「良いモノは良い」との考え方のもと、グローバルにアンテナを張って、話題の製品を発掘してきているのだと思います。

トップウイングの扱うピュアオーディオファンに人気のブランドは、「iFI-Audio」「M2TECH」、最近では「TELOS」、そして今回新たに「XI AUDIO(イレブンオーディオ)」が加わりました。その中から「M2TECH」と「XI AUDIO」の画期的なデジタル機器2機種をご紹介してまいります。

■ M2TECH フォノイコライザー機能搭載A/Dコンバーター『 JOPLIN MkIII 』


ハイレゾ登場以降、さまざまなフォーマットや伝送方式が次々提案されてきましたが、そんな中にあってヨーロッパ、それもイタリアに本拠地を置くM2TECHの製品は特に注目に値します。

開発者であるマルコ・マヌンタ氏は、世界的にもデジタルオーディオ界での重要人物で、そのユニークなアイデアとそれを具現化する高い技術力、そしてオーディオスタイルへの先見性には目を見張るモノがあります。

同社は、PCオーディオ黎明期、192kHz/24bit対応モデルが世の中にまだ少ない中にあって、USBメモリーサイズのUSB-DDC「HIFACE」を発売し、一躍脚光を浴びました。またマルコ・マヌンタ氏は、他のハイエンドブランドにデジタルモジュールを供給するなど、業界でその名を轟かせています。

M2TECHの考え方の基本にあるのは、ホーム・エンターテインメントのための革新的な製品を設計、製造し、販売することだそうです。

M2TECHの製品群の中でも、近年特に注目を集めているのが「Rockstarsシリーズ」で、D/Aコンバーター+プリアンプの「YOUNG MkIII」、ステレオパワーアンプの「CROSBY」、ヘッドホンアンプの「MARLEY」、フォノイコライザーの「NASH」、そして今回ご紹介しますフォノイコライザー機能搭載A/Dコンバーターの『 JOPLIN MkIII 』があり、いずれもロックスターの名が付けられ、人気製品になっています。

最新の『 JOPLIN MkIII 』は、2015年発売でフォノイコライザー・カーブの扱いに革新をもたらした「JOPLIN MkII」の後継機で、基本性能は継承しつつ、今回もあくまでA/D機能のみに特化して開発されています。その理由は、「D/Aコンバーターの選択肢を広げるため」だそうで、本機は世の中に数あるハイエンドD/Aコンバーターの実力を生かすためのソフト(アナログソースのデジタル化)を供給するための機器だという訳です。

前作ではS/PDIFやAESの仕様の制約から、USB出力はPC経由のみでしか192kHz/24bit以上のA/D変換ができませんでしたが、『 JOPLIN MkIII 』ではHDMIケーブルを用いたI2S(アイスケアエス)の採用により、PCM384KHz・768KHz、DSD256といった「超ハイレゾ」まで対応することができるようになったのです。

I2S入力を採用したD/Aコンバーターは、今の所まだ市場には多くはありませんが、M2TECHでは「Evo DAC Two Plus」、そして今回ご紹介しますXIAudio『 SagraDAC 』が同じI2S方式に対応しています。今後、USBやS/PDIFに代わってデジタル伝送の主流になる可能性も十分にあります。

そして、『 JOPLIN MkIII 』のメイン機能でもあるフォノイコライザーには、前作のLPレコード用16のカーブ、SPレコード用7つのカーブに、米国のクラシックレーベル「Bartok Records」専用カーブを加え、さらに充実(※)させたのです。
※この結果、1925年から1954年にレコードを製造していたほとんどのレーベルがカバーできました。

マルコ・マヌンタ氏は、オリジナル盤や初期盤の真の実力を正確に引き出すには、アナログ方式のカーブ補正には限界があり、100%正確な値を引き出せないと考えたのです。その結果A/Dコンバーター自体に、FPGA回路(設計者が構成を設定できる集積回路)で32Bit精度によるカーブ補正を行うフォノイコライザー機能を加えて製品化したのです。

前作からは、
  1. 入力インピーダンス設定を無段階のポテンションメーター(可変抵抗器)に
  2. より多機能なリモコンに
  3. 丸みを帯びた外装に
  4. 表示をレベルメーターつきOLEDディスプレイに
とそれぞれ変更し、グレードアップを果たしたのです。

さらに、通常のDC電源アダプターに加え、よりお買い得なオーディオ用高品位電源アダプター「iFi iPower Plus(15v)」とのセット製品『 JOPLIN MkIII & iPower Plus 』も同時に発売されました。

『 JOPLIN MkIII 』は、比較的低価格に抑えながら、曖昧さを残さない徹底したフォノカーブへの対応により、あらためてアナログレコードの真の再生のあり方を示した製品といっても過言ではありません。

レコード以外にも、カセットテープなどの豊富なテープライブラリーをデジタルアーカイブすることで、お持ちのD/Aコンバーターをさらに有効に生かせそうです。

■ XI AUDIO D/Aコンバーター《R-2Rラダー抵抗変換方式》『 SagraDAC 』【受注生産品】


XI AUDIOは、2017年にマイケル・シャオ氏によって設立されました。彼は長年、放送機器をはじめとした業務機のマネジメントを手掛け、かのナグラ・プロフェッショナルの責任者という経歴を持つ技術者です。

彼が手掛ける製品は、業務機としての質実剛健さに加え、音楽を楽しむためのエッセンスが組み込まれており、「真実の音」を表現するのが最大の目標だとしています。

XI AUDIOのアンプ(「Formula P1000」など)のボリュームは、全て11時(XI)の位置からスタートします。

これは、普通のアンプはボリューム位置がおおよそ11時よりも上で使うことを想定して設計されているのに対して、XI Audioは絞り切りでさえ、それらの性能を超えているという自信の表れだといいます。

また今回ご紹介します『 SagraDAC 』は、「サグラダック」と発音し、その名前は、マイケル・シャオ氏が感動したスペイン・バルセロナの《サグラダ・ファミリア》に由来しているそうです。

『 SagraDAC 』の最大の特徴は、前面パネルに書かれている「R-2R DAC」ということです。

「R」はRegister(抵抗)で、抵抗をラダー型に組み合わせたD/A変換部を持っていることを意味していますが、一般的には「マルチビットDAC」といわれているものです。その上で、一般的に使われるDACチップではなく、一部のハイエンド機で見られるディスクリートで組まれたDACを採用しているのです。

そのディスクリートのマルチビットDACは、デンマークのスークリス社製のもので、本機のために特注したものだそうで、0.012%精度の抵抗を216個も使用した高精度なもので、非常にコストの掛かる構成となっています。

本機に採用されたのはサイン・マグニチュード方式といわれるもので、抵抗値「R」と「2R」の抵抗を使い、1bitあたり2個の「R+2R」とするもので、結果大規模なものになってしまったのです。この価格に抑えられたのは驚異的でもあります。

PCオーディオには欠かせないUSB端子からのインプットに関しては、一般的に使われるXMOSではなく、イタリアのアマネロ社製のUSBコントローラーを採用しており、PCM384kHz/24bit、DSD11.2MHzに対応しています。なお、DSDは352.8kHz/24bitのPCM信号へ変換したのち、D/A変換されます。

デジタル入力はUSB(Type-B)以外に、BNC、AES/EBU、I2S(HDMI端子)が各1系統ずつ。S/PDIFが3系統(RCA同軸×2、光TOS×1)用意されています。アナログ出力は、RCAとXLRを各1系統装備されています。

電源もD/Aコンバーターとしては異例の規模で、大型のRコア・トランスを使用し、各セクションに対して9つの独立した高品位なアナログ電源を構成しています。

内部のアナログ回路はあえてシングルエンド構成としており、本機のXLR出力は最終段でバランス化され出力されています。これはバランス回路の場合、前述の「R-2R DAC」基板がもう1枚必要となり、電源構成も複雑化して音質面への影響が避けられないとの考え方からです。

この価格でマルチビットをディスクリートで組んだという、画期的なD/Aコンバーターの登場です。私自身、久々に食指を動かされました。そのサウンドはアナログライクなもので、本来の音源を脚色することなく、高解像度で模写するとしています。ハイエンドの風格もあるとのことです。大いに期待したいと思います。
(あさやん)

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