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2019年5月17日 (金)

マッキントッシュの出力トランス搭載パワーアンプ『 MC312 』『 MC462 』の実力を探る!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、伝統のスタイルを身に纏い、8年ぶりにリニューアルしたマッキントッシュの出力トランス搭載パワーアンプ『 MC312 』『 MC462 』を取り上げます。


■ いつかはマッキン!
マッキントッシュのアンプに憧れを抱いている人、特に中高年の方には多いと思います。

かくいう私自身も「JBL4311」を使い始めた頃、当時人気の「4343」をドライブする「C28」「MC2105」の素晴らしいサウンドと、何よりプリの美しいフルグラスのイルミネーション、そしてパワーのブルーメーターの存在感に圧倒され、『 いつかはマッキン 』と夢見たものでした。

マッキントッシュは1949年、Frank H.McIntosh氏によって、米国ワシントンで創立されました。その後、現在のニューヨーク州に本拠地を移し、有名なGordon J.Gow氏とSidney Corderman氏がエンジニアに加わって、70年にも及ぶ同社の歴史の基礎を作り上げたのです。

そして、製品には恒久的な信頼性と安定性を、そのデザインには完全性と永続性を求めたのでした。

それこそが、マッキントッシュアンプの出力トランスを含む回路ポリシーと伝統的スタイルを、現在に至るまで継承させているのでしょう。

今回ご紹介します、パワーアンプ『 MC312 』『 MC462 』の2機種も、もちろんそれらを継承して製品化されています。

■ McIntosh『 MC312 』
型番の "3" が示すように、300W+300Wの大出力パワーアンプです。

2011年発売の前作「MC302」の後継機で、電源を中心に強化され、ダイナミックレンジの拡大を図っています。そのあたりを中心に見てまいりましょう。

本機には、スピーカーのインピーダンス(2~8Ω)に関わりなく、インピーダンス・マッチングが可能な出力トランス(オートフォーマー)が搭載されており、定格300Wで10Hz~100kHzという広い周波数レンジにわたって、均一な出力が取り出せます。

このため出力段素子には、電源投入時から最大パワー時までのバイアス電流を正確にコントロールするThermalTrak(サーマルトラック)トランジスタという特殊な素子を、1chあたり6パラレル・プッシュプル構成で使用しています。

このトランジスタは、一般的な足が3本の3ピンではなく5ピンで、その余分な2ピンにトランジスタの温度補償機能を持たせることで、一般的に行われるヒートシンクに外付けの温度補正デバイスを装着するのに比べ、速やかなバイアス電流補正と安定性が得られるのです。

さらに本機は、微小レベルから最大出力まで、0.005%以下という測定限界に近い、超低歪率特性を達成。

従来から、その音楽性には定評のあるアナログ音源はもちろんのこと、最先端のハイレゾ音源の再生にも十分対応できる最新スペックを、「出力トランスでの広帯域再生は難しい」という常識を覆して可能にしたのです。

その他、マッキントッシュが特許を持つパワーガードは、光の速度で入力信号を監視して調整し、アンプのオーバードライブを防止して、スピーカーが破損するほどの強烈な歪みを含むクリッピングをリアルタイムで防止します。

また、電流が安全な動作レベルを超える前に出力段を切り離し、動作条件が正常に戻ったときに自動的にリセットする、ヒューズレス短絡保護回路など、前作を踏襲しています。

前作からの見た目での大きな違いは、まず伝統的な従来のデザインを継承しつつ、McIntoshの「Mc」をあしらい、放熱効率を高めた新デザインのヒートシンクです。

そして、ピッチ(タール)を充填したトランスケース(ロの字型アルミ押し出し材とプレートがボルトで強固に固定)に収められ、シャーシ上に搭載された新型の電源トランスと出力トランスです。

これにより、トランス自体の密閉度と強度が高まり、振動抑制とメカニカル・ノイズを大幅に抑制できたとしています。結果、トランスケースに収められた電源トランスは、実に12.7kgにも達しました。

4個のフィルターコンデンサーもさらに大型化され、エネルギー容量は2倍以上となり、最新のデジタル音源が必要とするワイド&ダイナミックレンジにも余裕で対応可能な、ダイナミックヘッドルーム(定格出力を超える瞬間最大出力までの余裕)を2.3dB(前作1.8dB)に向上させたのです。

これら以外にも、特許の金メッキカスタム・スピーカー端子を2Ω、4Ω、8Ωの3組6個、設置間隔を広げてケーブル接続を容易にしています。内部配線材もより太いモノを採用し、信号伝達を一層確実なものにしているとのことです。

外観は従来の漆黒のガラスパネルや、鏡面仕上げのステンレスシャーシを継承していますが、フロントパネルのイルミネーションには広角LED(従来は狭角LEDを光ファイバーで分散)を採用して、照明の均一化を図り、より美しく仕上げられています。

■ McIntosh『 MC462 』
一方の『 MC462 』も、2011年発売の「MC452」からのモデルチェンジです。

『 MC462 』はフロントパネルに取っ手が付いて、さらにゴージャスになっており、内部も『 MC312 』とは違い、前作同様、全段完全バランス回路で構成されています。

もちろん、パワーも450W+450Wとマッキントッシュの伝統的筐体サイズのステレオパワーアンプとしては、最大級の超ハイパワーを実現しています。

本機では、バランス入力されたプラスおよびマイナスの信号(アンバランス信号は入力直後バランス信号に変換)は、完全にバランス増幅された上で、出力トランス内で結合され、出力されます。合計4つの増幅回路を持つことから、クワッド(4重)バランス回路と同社は呼んでいます。

電源トランスは新トランスケースに収められ、13.6kgに達しています。フィルターコンデンサーは前作の4個から6個になり、エネルギー容量が1.75倍に強化され、ダイナミックヘッドルームも3.0dB(前作1.8dB)に大幅に強化されています。

結果、ハイレゾ音源の高解像度、高ダイナミックレンジも忠実に再現できる実力を備えたのです。

■ 試聴結果

▲ 上「C-52」、下「MC-462」

『 MC462 』のサウンドは、展示のある日本橋1ばん館リファレンスルームで確認しました。マッキントッシュ プリアンプ「C-52」との組み合わせでの試聴です。

まず、前作「MC452」との違いを一言で言い表すと『 ガッチリ&スッキリ 』でした。

前作では、スピーカーによっては解像度が不足するケースもあり、多少大味で荒っぽさを感じることもありました。低域の迫力は十分あるものの、どうしても重心が低く鈍重になってしまう傾向もありました。

『 MC462 』は、そのハイパワーからくる力強さや骨太さは継承しつつ、低域の曇りがスッキリと晴れ、音程のしっかりしたズッシリ感で迫ってきました。中高域は当たりが良く、荒っぽさが消え、ヌケが明らかに向上しています。

低域から高域まで統一された音色で、堂々としたピラミッドバランスを実現してくれました。マッキントッシュ伝統の色合いの濃い、豊かなサウンドがグイグイと迫ってきたのです。

小音量時でも音痩せすることはなく、繊細さや静けさも前作より明らかに改善されたと感じました。その上で、大らかでゆったりした、余裕のマッキントッシュ・サウンドが聴けました。

これらの音質向上に大きく寄与したのは、何といってもピッチを充填したトランスケースに収められ、より強度を高め、振動を抑制した新型トランスの効果だと思います。

また、パワーの差とバランス回路以外は、同じポリシーで設計され、しかも100万円を切った『 MC312 』には、お買い得感さえも感じてしまいます。

音楽を心から愉しく聴かせてくれるマッキントッシュの説得力に、改めて感動させられました。

この『 見て良し、聴いて良し 』のマッキントッシュこそ、最近の価格が高騰したハイエンドの世界に一石を投じるとともに、改めてハイエンド・オーディオの醍醐味を感じさせてくれました。
(あさやん)

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