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2019年5月 3日 (金)

特許機器《Wind Bell》から廉価版のインシュレーターが登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。今回は、特許機器(株)より、Wind Bell(ウインドベル)の廉価版インシュレーター『 AVC 』『 OS 』両シリーズが登場しましたので、取り上げます。


■ Wind Bellとは
Wind Bellの発売元は特許機器(株)で、その名の通り、非常にお堅い会社です。その為、製品開発は全て理論に基づいて行われ、これからレポートします新製品のご紹介も少し分かりづらいかも知れませんが、我慢してお読み下さい。

とは言え、どこかのアクセサリーメーカーとは違い、感覚や思いつきだけの製品開発ではないことはだけは確かで、十分信頼に値する製品だと思います。

本来、防振・制振・除振などの産業用分野で、世界に拠点を置いて活動している特許機器(株)が、民生用音響分野に参入したのが2013年11月で、その第一弾が「Wind Bell WB-30」になります。

翌2014年には、より大型の「WB-60」(現在生産完了)が発売され、「WBシリーズ」は、いずれも大ヒット商品となりました。

ただ発売当初から、「Wind Bellは欲しいが値段が高くて手が出ない」や「小遣いで買える程度のWind Bellが欲しい」との要望が特許機器(株)に相次いだそうです。

それらの要望に応えるべく、「WB」シリーズの高い性能を維持しつつ、大幅なコストダウンが図れないか、大いに悩み苦しみ抜いた末、新しいインシュレーターが開発できたのです。

それが後に説明します「3次元特殊支持構造」という業界初(特許申請中)の技術を搭載した『 AVC 』シリーズです。「低音域の有害な振動はカットして、高音域の有益な振動を効果的に活かす」という、「WB」シリーズと同じコンセプトに基づいた製品化です。

さらに、振動遮断能力に特化して、徹底的に低コスト化を図った『 OS 』シリーズも同時に開発されました。では、その開発に至った経緯から見てまいりましょう。

■ 低音域における振動遮断 ~ フローティング式で低コストを実現
これは、『 AVC / OS 』両シリーズに採用されており、同社が持つ量産加工技術のノウハウが活用でき、音響特性面から構造上の工夫をすることで、優れた振動遮断性能を維持したままで、大幅なコストダウンが図れたのです。

⇒ その結果
  1. 振動遮断特性は従来品(「WB-30」など)と同等レベルを達成
  2. スパイク式と比べて、400Hz近辺での振動を約-60dB(1/1000)遮断することができ、オーディオ機器と接地面が相互に干渉し合うこと(跳ね返り)によって生じる「混変調歪(再生音の歪みや汚れ)」の発生を回避できたとしています。
オーディオ機器は自ら振動を発生する振動源であるとともに、外部から床などを通じて様々な振動を受けています。その固体伝搬は、オーディオ機器の音質を低下させる最大の原因でもあります。

スピーカーではボイスコイルの反力が振動源となって床面全体を励起(れいき)させ、それが再び跳ね返ってきてスピーカーを振動させます。行きと帰りの2種類の振動が相互干渉することで、スパイクでは取りきれない「混変調歪」が発生してしまうのです。これが振動障害(固体音障害)による音質の低下で、Wind Bellの装着により固体音障害の抜本的な対策となるのです。

⇒ その結果
  1. 歪感が低減して、透明な音になる。
    原音には元来含まれない歪成分(混変調歪)が、剛体支持に置き換えることで激減します。
  2. 低音域の膨らんだ感触が消える。
    不自然に盛り上がっていた低音域の音圧レベルが全体が低下し、音像にまとわりついていた付帯音が取れ、背景のS/Nが向上し、静寂感がアップします。
  3. スピーカー本来の音が再生される。
    有害な振動が無くなることで、スピーカー本来の音質・音調をストレートに再生できます。

■ 高音域における音響特性の向上 ~ 3次元特殊支持構造(業界初)
低剛性の特殊非線形バネを使った新構造で『 AVC 』シリーズに搭載された画期的な技術です。

◆3次元特殊支持構造とは


  1. 高音域での減衰を抑制した「最適ダンピング特性」により、音楽に含まれる高音域の有益な振動をより効果的に活かすことができます。
  2. 水平方向に振動加振源を持つ、回転系のオーディオ機器に対して、機器の質量に依存しないで、有害振動の発生を防止することができます。

◆最適なダンピング特性の必要性
インシュレーターの振動系を単純化すると「支持する機器の質量」「バネ(剛性)」「ダンパー(減衰)」で構成されていますが、従来この「ダンパー特性」はあまり考慮されてきませんでした。Wind Bellはインシュレーターにおける「最適ダンピング特性」はどうあるべきかを考えたといいます。

  1. ゴムではゴムの粘弾性による過剰な制振作用で、音に生気を与える高周波成分まで減衰させてしまい、音の輪郭の曖昧な混濁した音質になります。これは「減衰過多」です。
  2. 逆に、減衰のないエアーで浮上させた場合は、振動が振り子のようにいつまでも止まらない状態になってしまいます。これは「減衰不足」です。

◆3次元特殊支持構造では
  1. 固体音障害をもたらす「低音域の有害な振動」を完全に消滅させます。
  2. 音楽的表現力を与える「高音域の有益な振動」を効果的に活かします。
すなわち、低周波領域では十分な減衰特性を有しつつ、原音に含まれる心地よい高域成分を活かすことで、音楽的表現力を豊かにするのです。

さらに遠近・左右、そして高さ方向にも3次元音場が拡大し、立ち上がりスピードも格段に向上することで、定位感まで改善されます。
そして、良く経験することですが、高音域の改善は低域の量感やエネルギー感をも向上させてくれるのです。

◆3次元特殊支持構造のもう一つの特徴は
インシュレーターが受ける質量に関係なく、低い水平方向の共振周波数が得られるといいます。搭載質量が5kg~50kgの範囲で変化しても、水平方向には7Hz以下の低い共振周波数を一定に保持できるのです。

水平方向の振動源となるのは、スピーカーのボイスコイル、アナログプレーヤーやCDプレーヤーのモーターなどです。

また、リスニングルームの床面は通常20~100Hzの固有振動を持っており、この床面振動さえ励起(れいき)しなければ、混変調歪みは基本的に発生しません。この結果、3次元のバネ構造は、軽量のオーディオ機器において特に有効で、有害振動の発生防止と音質向上に貢献するのです。

■ 要約すれば
  1. 『 AVC / OS 』両シリーズは、大幅な低コストを実現
    優れた振動遮断性能を維持したままで、低コスト化を図った新フローティング構造で、遮断性能は「WBシリーズ」と同等のフローティング効果を発揮します。
  2. 『 AVC 』シリーズは、業界初の技術「3次元特殊支持構造」を採用
    高音域の最適ダンピング特性と、水平方向の低固有値特性を併せ持つ、新原理を採用。
  3. 搭載機器とねじでの締結が可能
    M6やM8のねじによって、インシュレーターやスパイクが取り付けられているオーディオ機器やスピーカースタンドなどに、直接ねじで両シリーズとも締結ができます。

Wind Bellの新製品は、風鈴(※)構造を採用しなかったため、大幅なコストダウンができたのです。発売が遅れたのは、新構造の開発と特許申請に時間が掛かったからとのことです。
(※風鈴効果:風鈴の持つ高音域の共振特性を利用して、音楽が持っているノイズに埋もれるほど微弱な高域成分をアシストしてくれるという効果。ちなみに、風鈴に全体の7割のコストが掛かっていたとか・・・。)

『 AVC / OS 』両シリーズに採用された「低域振動遮断」効果は、使われた部材こそ違いますが、オリジナルのWind Bell「WB」シリーズと同等とのことです。

また、業界初の「3次元特殊支持構造」を採用した『 AVC 』シリーズは、回転系のオーディオ機器に効果絶大で、これは「WB」シリーズにもなかった効果です。

■ 自宅で試聴しました

自宅のCDプレーヤーで使っているインシュレーターはタッピングねじ式で交換不可能なため、『 AVC-25 』を3個使用して、3点支持でセッティングを行いました。

すると、中低域のヌケが格段に良くなりました。サウンド全体が立体的になって、前後感が出てきて、音場も広がりました。

声はまろやかになり、全体的に静かになったため、暗騒音まで感じられようになりました。MQA-CDはさらに歪み感が減り、透明度が明らかに向上しました。



次は、最も期待の大きなアナログプレーヤーです。トーレンス製ですので、元々インシュレーターがないのですが、『 AVC-25 』を四隅にセッティングしました。

すると、音場の見通しが良くなり、楽器の音像が浮き上がってきました。従来感じられたピアノの付帯音が消え、立ち上がりは明らかに良くなり、ダイナミックレンジまで拡大しました。また、シンバルが非常に澄んで聞こえ、S/Nが大幅に改善されたと感じました。



今度は、スピーカースタンドのスパイクを『 OS-50 』の上面のネジ穴に差し込む形でセッティングしました。

音出しの瞬間、低域のボンつきが改善しヌケが良くなりました。サウンドが弾んで、響きが綺麗に豊かになりました。音場も左右にスピーカーの外にまで拡がり、奥行きも出てきました。声はサラサラと滑らかになり、気持ちの良い肉声のような感覚でした。

■ 最後に
『 AVC 』シリーズは、今話題のヤマハ アナログプレーヤー「GT-5000」(発売は今秋予定)にも採用されたのことで、その実力は折り紙付きです。一方の『 OS 』シリーズは、振動遮断に特化してローコスト化を図っており、非常にお買い得感があります。

回転機器には『 AVC 』シリーズ、スピーカーを含めた非回転機器には『 OS 』シリーズ、そして可能ならば直接ねじで締結することをお勧めします。特許機器(株)曰く、効果は絶大とのことです。
(あさやん)

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