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2019年8月13日 (火)

FIDELIXがまたまた「ユニークなアナログ製品」を投入!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
アナログアクセサリーで有名なFIDELIXより、オリジナリティ溢れるアナログ関連機器が発表されました。とても「ユニークな製品」でしたので、ご紹介いたします。


■ FIDELIX (フィデリックス) とは
FIDELIXというメーカーをご存知でしょうか。オーディオ歴の長い方は勿論、アナログアクセサリーに関心をお持ちの方には特に注目されている国内メーカーです。

設立は1976年、主宰者は中川伸氏で、SONYやSTAXを経て27歳で独立。当時、マークレビンソンのローノイズヘッドアンプ「JC-1」が注目を集めていた頃で、同社のデビュー作はローノイズMCヘッドアンプ「LN-1」でした。

その後、プリアンプやパワーアンプも発売しています。かなりマニアックな製品が多く、当時はコアなユーザーからの支持に限られていました。

そして、広くマニアの間にFIDELIXの名を浸透させたのが、1994年発売のナチュラル・スペクトラム・ハーモネーター「SH-20K」でした。


    ▲ SH-20K


これは、CDプレーヤーとアンプの間に挿入することで、CD化の際に一度切り捨てられた20kHz以上の音を修復するというもので、大ヒットを記録したのでした。私が当時在籍していた河口無線での販売台数は、最終的に数百台にも達しました。

当時はCD発売から10数年が経過していましたが、相変わらず「冷たい」「硬い」「きつい」などのイメージが払拭されず、CDサウンドへの不満や人気に陰りが見え始めた頃でした。そこに登場したのが「SH-20K」で、多くのオーディオマニアが飛びついたのでした。

その原理は、音楽に合わせて20kHzの疑似信号 (いわゆるノイズ) を付加するというもので、理論は分からなくてもその効果には誰もが驚いたものでした。

これがFIDELIXブランドが有名になったきっかけですが、その後も同社はユニークな製品を発表し続けてきました。

2006年にスーパー・ツイーターと前述のハーモネーターを一体化したアコースティック・ハーモネーター「AH-120K」を、2009年にはDCパワーアンプ「CERENATE」、2010年には大ヒットとなったDACプリ「CAPRICE」、2014年にはフォノイコ「LEGGIERO」と、ヒット作が続きました。

そして近年、設立時に回帰したように、アナログ系アクセサリーの発表が続き、いずれもヒット作となっています。

まずは、2015年からヘッドシェル「MITCHAKU」全7アイテムを次々発表、同じく2015年にレコードスタビライザー「CRYSTAL-STABILIZER」、2016年にピュアストレート・トーンアーム「0 SideForce」、LPレコード用アウタースタビライザー「PURE-FLAT」と続きました。

そして今回ご紹介致します2アイテムの発表と続きます。いずれも実にオリジナリティ溢れるアナログ関連機器です。

■ MCヘッドアンプ『 LIRICO (リーリコ) 』


前述のFIDELIXのデビュー作「LN-1」と同じMCヘッドアンプです。フォノイコライザーでも、昇圧トランスでもありません。本機には、同社の長い経験で得たノウハウが投入されており、デビュー作同様、ヘッドアンプとイコライザー間に電源ノイズが混入するのを防ぐべく、バッテリー式となっています。

「LN-1」では単2乾電池4個でしたが、本機ではニッケル水素の006P型充電池6個とし、充電器が付属しています。充電器は1個ですが、+側と-側の両切りスイッチを使うことで、動作時は電源ラインからのノイズを完全にシャットアウトしています。満充電で約20時間使用可能です。

『 LIRICO (リーリコ) 』は、現行製品で世界最高レベルの超ローノイズとなる-156dBV(RIAA+IHF-A by Average Response)を達成しており、これは低出力の空芯MC型から、非常にデリケートなニュアンスまで再現するためのものだといいます。ここまでノイズを下げないと元気不足になってしまうのだそうです。

使用素子はオールJFETで利得は約26dBです。デリケートな信号を速やかに増幅素子へ伝達するために、カップリングコンデンサーや抵抗を介在させていないということです。使用FETは性能的にも音質的にも定評のある、今や貴重な東芝製超ローノイズ品(廃品種)を使用しており、ノイズやゲイン、最低動作電圧の左右誤差を無くすため、使えるものは僅か10%、多くても50%というシビアな基準で厳密に選別しているということです。

入力インピーダンスは「LEGGIERO」で大好評だったギガオーム(GΩ)受けですが、装置との相性や好みによって一般的な330Ωも底のディップスイッチの1番と3番をONにすることで選択可能にしています。

『 LIRICO (リーリコ) 』は主要パーツを非磁性としているため、磁化による雑音が発生せず、繊細な表情まで再生すると同時に、広大な臨場感が得られるとしています。MCトランスは間接音を抑えてしまう傾向があり、それによって直接音に近づいたかのような、時として効果的な作用をすることもありますが、本機は忠実性を追求した結果、MCカートリッジの理想のステップアップを実現できたということです。

中川氏は、本来MCトランスは大音量再生には有効ですが、ヘッドアンプ『 LIRICO (リーリコ) 』は、小音量や遠くの音源に適しており、広い空間の再現、優しく微細なニュアンスの表現が抜群だとしています。また音質的には、同社のフォノイコライザー「LEGGIERO」のヘッドアンプ部より、理想の電源であるバッテリー駆動の『 LIRICO (リーリコ) 』の方が優位としています。

ちなみに『 LIRICO (リーリコ) 』は、イタリア語で「叙情的(じょじょうてき)」という意味です。パワフルで元気な表現は当然として、デリケートで深い心情までをも目指しての命名だそうです。

■ カートリッジ消磁器『 DEGAUSS (デガウス) 』(限定200台)


オーディオ歴の長い方ならご存知でしょうが、過去にもあったMCカートリッジ消磁器です。ラックスマンの「XA-1」や並木宝石の「DM-100」が有名です。『 DEGAUSS (デガウス) 』は006Pの電池を使った消磁器で、鉄芯入りMC型カートリッジ、MM型カートリッジ、MC用ステップアップトランスに効果があります。

使い方は、電源を入れてパイロットランプが点灯することを確認してから、ボリュームを絞ってRCA端子に対応物を接続します。そして、ボリュームを最大にしてから絞り切るというローテク方法です。それによって、ほぼ消磁が行えるというわけです。付属のクリップを使えばカートリッジ単体、あるいはヘッドシェルに取り付けた状態でも対応可能です。

なお、本製品は空芯MCに使っても意味がありません。針交換可能なMM型やMI型は必ず針を外してご使用下さい。針が外れない場合は使用しないでください。MCトランスは1次側へ接続し、2次側は完全なオープンで行ってください。電池は006P形状なら何でも使え、電源表示が暗くなれば電池交換です。通常はマンガンタイプで十分です。

鉄芯入りMCやMCトランスを使った方が力感があるということで好まれる方がいらっしゃいます。こういった製品の中にはとても高価なものもありますが、それらがもしも磁化されていることによって本領が発揮されていないとすれば、非常に勿体ないことだと中川氏は言っています。
  • 『 DEGAUSS (デガウス) 』で効果がある【鉄芯入りMC】カートリッジの代表例
    audio-technicaのMC(AT-ART7を除く)、DENONのMC(DL305を除く)、Phasemationの全MC、ZYXのMC(Ultimate-DYNAMICを除く)、ortofonのMC(一部のハイエンドを除く)などです。

  • 『 DEGAUSS (デガウス) 』では効果がない【空芯MC】の代表例
    FR「FR-1MK3」、SONY「XL-55」、YAMAHA「MC-1S」、Victor「MC-L1000」「MC-1」などです。

■ 最後に
またまたユニークな製品を投入してきたFIDELIX。中川氏の発想には、いつもながら感服させられます。

他のオーディオメーカーが思いもつかない、同社製品がオーディオを更に楽しくしてくれるのは間違いありません。これからもFIDELIX製品に注目です。
(あさやん)

 

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