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2019年11月11日 (月)

MADE IN JAPANへのこだわり『 KRIPTON KX-0.5P 』の魅力とは

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

日本のオーディオを知り尽くしたレジェンドが送る、メイド・イン・ジャパンへのこだわり。本日は、KRIPTONのブックシェルフ型スピーカー『 KX-0.5P 』の魅力に迫ります。


■ KRIPTONのスピーカー設計者:渡邉 勝氏
2017年10月の発売以来、国産ブックシェルフとしては異例のヒットを続けているKRIPTON「KX-0.5(ポイントファイブ)」に、新たにピアノフィニッシュの『 KX-0.5P 』が加わりました。今回は、仕上げを含め、再チューニングが施された『 KX-0.5P 』に迫ります。

KRIPTONのスピーカー設計者は、言わずと知れた渡邉 勝氏です。このコラムでは何度もご紹介していますが、過去に在籍したビクターを含め、数々の傑作を世に送り出してきた、日本オーディオ界のレジェンド(伝説)ともいえるマイスター(巨匠)です。

渡邉氏の業績のほんの一部をご紹介しますと、ビクターで「SX-3」以降のSXシリーズなど、数々の銘機を開発し、KRIPTONに移籍してからも、その第一作目「KX-3」以来、全てが渡邉氏の手によるものです。

以後「KX-5」「KX-1」、そしてフラッグシップ「KX-1000P」など、マイナーチェンジを重ねてきています。

渡邉氏の作品は、いずれもメイド・イン・ジャパンらしい緻密な感性に支えられた音質と仕上げで、今やスピーカー市場を席巻した感のある海外製スピーカーの中にあっても、一際光る存在であり続けているのです。

私は、日本のスピーカーの歴史を作ってきた立役者こそ、ダイヤトーンの佐伯 多聞氏と、KRIPTONの渡邉 勝氏のお二人だと思います。この二人の存在が、1970年代以降の日本のオーディオ界の発展を牽引したといっても過言ではありません。

■ KRIPTON『 KX-0.5P 』の魅力とは
オリジナルの「KX-0.5」からの変更点は以下の2点です。
1. オリジナルが、スモークユーカリの自然材の突き板に、ポリウレタン仕上げしたものであったのに対し、『 KX-0.5P 』は針葉樹系高密度パーチクルボードとMDF(リアボード)の高剛性密閉型としており、エンクロージャーの6面全てに「高級ピアノ塗装(ポリエステル塗装)」を施しています。この表面硬度の高さにより不要な振動を抑え、上級機「KX-5P」の美しい響きとヌケの良さを踏襲できたとしています。

2. オリジナルが、全ての内部配線材に定評のある「ベルデン製スピーカーケーブル」を採用していたのに対し、その後発売された上級機「KX-3Spirit」で、高域の音質の良さを引き出すべく新たに開発された、マグネシウムケーブル(単線)にPC-Triple Cの撚り線を巻つけたケーブルに変更されています。
そして、オリジナルから踏襲したKRIPTONスピーカーの魅力は次のようなものです。

まずは、これまでのKRIPTONスピーカーの共通した仕様として、
1. 「クルトミューラーコーン」ウーファー
2. 「ピュアシルクソフトドーム」ツィーター
3. 「自然材の突き板鏡面仕上げ」エンクロージャー
4. 「かしめ方式」の高品位デバイディングネットワーク
5. 「天然ウール」吸音材
の5つがあり、そして、
6. KRIPTON高級機には、全てのユニットに希少金属である「アルニコ・マグネット」が採用されています。


しかし、「KX-0.5」『 KX-0.5P 』の前には《 価格の制約 》という壁が立ちはだかりました。

勿論、KRIPTONスピーカーの従来からのアイデンティティでもある「2ウェイ密閉型」は踏襲しながらも、「クルトミューラーコーン」「ピュアシルクソフトドーム」「アルニコ・マグネット」は使うことはできませんでした。

そこでウーファーは、同社としては過去最も小さい140mmCPP(カーボンポリプロピレン:軽くて高剛性)コーンを採用した上で、fo(低域共振周波数)は50Hzを確保しています。ポリプロピレンは元々小口径向きの振動板素材で、それにカーボンを加えることで剛性も確保できたとのです。

マグネットにもさすがにアルニコは使えず、「KX-1」同様フェライトマグネットではあるものの、そこはアルニコの魅力を知り尽くした渡邉氏の執念で、アルニコライクな音色を実現できたとしています。

ボイスコイルは無酸素銅エッジワイズ(角柱)線を4層巻として線積率を上げ、駆動力を重視して、高能率でトランジェントの良い低域を実現しています。このウーファーユニットにより小型スピーカーシステムとは思えないダイナミックな低音と、アルニコ的な特性を持たせた磁気回路を採用することで、極めて歪みの少ない、ボケのないクリアな低音を実現できたのです。

また、KRIPTONはハイレゾブームの火付け役でもあり、ツィーターの高域伸張には並々ならぬチャレンジ精神を感じます。「KX-0.5」『 KX-0.5P 』のツィーターは、35mmピュアシルク・リングダイヤフラム型に砲弾型のイコライザーを付けたタイプを採用。ハイレゾ音源に十分対応できる50kHzまでの超高域再生と、シルク振動板による透明度が高く、音楽性豊かなサウンドを両立させています。

そして、エンクロージャーの内部で本機のパフォーマンスを支えているのが、高品位で低損失なデバイディングネットワークです。歪みを抑えるため、直径1.2mmの低抵抗コイルによる空芯コイル、ケースに封入しピッチ材で振動を抑えた低損失メタライズドフィルムコンデンサーなどの高音質素子を採用しています。

ウーファーとツィーターのインピーダンスを合わせた「インピーダンスマッチング型」デバイディングネットワークには、音質を重視し厳選した部品を使用、素子間の結線はハンダフリーのお馴染み「かしめ方式」としています。これらの素子は、度重なる試聴を繰り返した上で決定され、優れたスピーカーユニットの音を極限まで引き出しているのです。

そして、密閉型エンクロージャーの内部には「天然ウール吸音材」を使用して低域を制動し、理論通り《 ピュアな奥深い低音 》が実現できたのです。KRIPTONは、密閉型の吸音材にはウールの低密度フェルトを使い、制動特性を調整し、トランジェントの良い豊かで伸びやかな低音再生を目指しています。

■ さて、『 KX-0.5P 』の音質は
私の「KX-0.5」試聴記 には『 コンパクトな高級機 』とも言えるとして、
  • 全帯域にわたって音離れが良く、ヌケが抜群に良い
  • 大きさから想像するより、遙かにスケールが大きい
  • 立ち上がりが良く、弾むようなサウンドで、鳴りっぷりが非常に良い
  • ボーカルが実物大で、口元が非常に小さい
  • 低域に詰まった所が全くなく、高域には想像以上の伸びがある
  • 弦楽器が非常に艶やかで、「渡邉ビューティー」を感じる・・などなど
と絶賛したのですが、この評価がどうなるか興味津々で『 KX-0.5P 』を試聴しました。

『 KX-0.5P 』の解像度は明らかにオリジナルを上回っており、高域がさらにクリアでヌケが良くなったお陰で、全帯域のバランスが良くなり、高域が伸びて(f特的には同じ)聴こえました。これはツィーターの内部配線ケーブルによる改善(余計な音を出さない)の効果だと確信しました。

更にピアノフィニッシュとすることで実現した、艶やかさや清涼感は日本人の感性にもピッタリだと感じました。

完成度が一段と高まった『 KX-0.5P 』ですが、オリジナル同様、日本のオーディオ界のレジェンド渡邉氏の『 長いキャリアによる職人技の成果 』だと、改めて納得させられました。

私の本音は、海外製一辺倒ではなく、『 今こそ国産スピーカーを見直す時期にきているのでは... 』との思いです。

※新製品『 KX-5PX 』(10月下旬発売)が発表されました。後日、取り上げる予定です。
(あさやん)

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