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2020年1月 5日 (日)

PMC『 fact・8 』のシグネチャーモデル『 fact・8 signature 』登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、世界中のオーディオマニアに愛用されてきた「fact・8 (日本未発売)」を再設計した『 fact・8 signature (受注発注品) 』をピックアップ。前作のバランスのとれた魅力的なサウンドとリアルなイメージングはそのままに、さらなる改良が加えられています。



■ 「PMC」とは
「PMC」は「BBC」に在籍していたエンジニアのピーター・トーマス氏と、「ディストリビューター(販売代理店)」のエイドリアン・ローダー氏によって、1991年に英国に創立されたスピーカー専門メーカーです。彼らのスピーカーに対する豊富な知識と音楽に対する情熱は、「PMC」の最初のモデルであるアクティブスタジオモニター「BB5-A」を生み出しました。このモデルは、メトロポリススタジオや、スティービーワンダースタジオなど、名だたるスタジオで採用されたのです。

近年の映画のテーマ曲の多くは「PMC」を使って作られており、タイタニック、パイレーツ・オブ・カリビアン、ミッションインポッシブル、GODZILLAなどの製作にも、「PMC」のモニタースピーカーが使われています。テレビに関連する様々な業績に与えられる賞である「エミー賞」も同社に贈られています。

映画・テレビを問わず「アーティストの思いを脚色することなく伝える」それが「PMC」のポリシーです。“音を正確に表現する”“いい音はいかなる場面においてもいい音である”というのは創業時から一貫しており、それが世界中のスタジオで、PMCが採用されるという実績につながっているのです。

そして、「PMC」に対する信頼感を高めているのは、同社のスピーカーがすべて英国国内で職人によってハンドメイドで製作されていることです。それぞれのユニットの特性もすべて記録され、キャビネットを含めた各コンポーネントは1台1台がベストマッチングになるように組み立てられているのです。

その「PMC」から新製品『 fact・8 signature 』が発売されました。同社のコンシューマー用スピーカーのフラッグシップモデル「fact fenestria(日本未発売)」の革新性と導入技術を引き継いで、世界中のオーディオマニアに愛用されてきた「fact・8(日本未発売)」 を再設計したのが『 fact・8 signature (受注発注品) 』です。

『 fact・8 signature 』のツイン・ウーファーやソフトドームツィーターは、ノルウェーのスピーカーユニットのOEM専業メーカー「SEAS」との共同開発によって、あらゆるジャンルの音楽を正確に再現する能力を獲得したのです。

因みに「SEAS」は、デンマークの「Scan-Speak」と並ぶ、OEMスピーカー・ユニットの大メーカーです。小型ウーファや中域のユニットに強く、ダリの「メヌエット」、ウィルソンの「CUB/WATT3」の中域、さらにはウエストレークの高級機「BBSMシリーズ」などにも搭載されています。まさに縁の下の力持ちといった存在です。

それでは『 fact・8 signature 』に採用された技術を順に見てまいりましょう。

■ ATL技術

「PMC」独自の「ATL(Advanced Transmission Line)」のエンクロージャーは、洗練されたキャビネットの構造、オリジナルのスピーカーユニット、 そして特許取得済みの吸音材料を使用して、巧みな技術によって設計されたものです。これは形状だけ真似しても成し得ない技術で、そこには、同社が誇る、多くのノウハウが注入されています。

ATLは、ウーファーユニットを長いATLの端に配置することにより、その経路と吸音材によって、ウーファーの背面から放出される高音域成分を減衰させて、低音成分はATLを通り、ウーファーの正面の位相と同じになるように開口部から出力され、第2のウーファーとして働くのです。本機のATL長は3mあります。

この方法の大きなメリットとして、ウーファーを駆動している時もキャビネット内部の圧力が変化せず維持されることです。これにより広帯域でウーファーを制御することができ、低域の歪みを大きく低減できるのです。その結果、中音域と高音域のディティールも、高調波歪の影響を受けることがなくなり、透明感のある中域とハイスピードな低域という「PMC」スピーカーの特徴を生み出しているのです。


『 fact・8 signature 』では、各スピーカーユニットの不要な干渉が最小限に抑えられる配置となっているため、小音量時においても、明確な解像度と低歪みにより、スムーズでバランスの取れた低域の再生が可能です。これは家庭用としての夜間や小音量でのリスニングには重要なファクターとなります。

「PMC」の担当者は言います。「ATLであれば、同じドライバーを密閉型エンクロージャーで設計するより、豊かな低音を再生することが可能であり、ATL以外の方法では、全ての音量レベルで解像度と安定性を実現することは困難だ」と。

■ ドライバーユニット

ATLの性能を最大限に生かすためには、キャビネットに合わせた、分解能が高く、超低歪のドライバーユニットが必要です。「PMC」のドライバーユニットは全てオリジナルで、信頼性が高く、ナチュラルで脚色のない純粋なサウンドを実現しています。

factシリーズ専用(日本未発売の上級機「fact・12 signature」にも採用)の140mm超剛性、軽量なコーンウーファーを2基搭載することで、鮮明な中域と深みのある低域を実現しています。 また、ツィーターには19mmのSONOMEX ソフトドームを1基搭載しており、滑らかな軸外特性で、広範囲で心地よい高域を再現します。

■ クロスオーバーネットワーク
スピーカー内の振動が与える影響を見直し、英国製のコンデンサーやドイツ製の抵抗など、厳選した部品を採用しており、コンピュータによるテストとリスニングテストで合格したものだけが製品になります。「PMC」のリファレンスとするセットと違いがないことを確認してからの出荷となるそうです。

クロスオーバー周波数:1.7kHz、遮断特性:24dB/oct.のクロスオーバーネットワークを採用。これらにより、音の透明度を高め、シグネチャーモデルにふさわしい仕上がりとしています。また、HF/LF出力レベル切替(各3段階)も装備しており、お部屋やお好みに合わせた設定が可能です。

■ エンクロージャー

キャビネットは自社で一台一台手作りされており、大量生産とは無縁です。最先端のコンピュータ制御の機械加工と伝統的な職人の技の連携によって生産されており、厳密に精度を指定した、安定性と長寿命が保証された材料をパネルに使用しています。

仕上げはメタリックグラファイト(MG)とホワイトシルク(WS)の2色で木目はありません。特にメタリックグラファイト仕上げは、従来の「PMC」のダイヤモンドブラック仕上げよりも、ほこりが目立たなくなっています。

スピーカーターミナルには、銀メッキのバイワイヤリング対応の「4mmソケット× 2ペア」、サランネットはマグネット着脱式となっています。鏡面加工された台座も付属しており、床材の硬さに合わせて3種類のスパイクが付属(スパイク受けは別売)しており、本機の性能を最大限に引き出すことができます。



■ 試聴してみました

『 fact・8 signature 』の試聴は、 Joshin日本橋1ばん館で、リファレンス機器(アキュフェーズの「DP-75」→「C-3850」→「P-7300」)を使用して行いました。

ジャズ(TBM:鈴木勲の黒いオルフェ)でのベースの量感が実に生々しくたっぷりで、迫ってくるような迫力を感じました。低弦の立ち上がりも素晴らしく、腹に響く、深く沈む低音でした。

ボーカル(ジェニファー・ウォーンズ)の口が小さく、温かくボリュームたっぷりで、詰まった感じの全くない開放的なものでした。シャウトした場面でも、全くうるささを感じないのは不思議なくらいでした。伴奏の低域の伸びの凄さ、高域のシンバルのクリアさも格別でした。

アコースティックギター(フェイキー)が非常に生々しく、エコー感も自然で、レコーディングスタジオの広さを感じる程リアルでした。ギターの胴鳴りが凄くリアルで、木質感もたっぷりでした。

総合的には、この寸法(14cm)のウーファーとは思えない充実した低音で、中低域はハイエンドスピーカーに相応しく厚く充実したものでした。高域もヌケが良く伸びやかで、全く歪みを感じることはありませんでした。また、音量を下げても解像度が下がることはなく、大音量でも聴き疲れは全く感じませんでした。

■ まとめ
「PMC」は考えています。「ユーザーに迎合することでは、決して良いスピーカーは生まれないと・・・。」今日では大量生産されたドライバーユニット、キャビネット、およびクロスオーバーが一般的ですが、「PMC」は自らの基準を満たしたパーツのみを使い、低歪み、高解像度のスピーカーを生み出すために、細部にわたって、革新的かつ、オリジナリティを大切にして開発しているとしています。

『 fact・8 signature 』は、幅広いリスナーが中規模から大規模なお部屋でお使いになるのに最適な音圧が得られ、あらゆる音量で音楽を鳴らしても、決して誇張することなく、音楽が表現する感情と美しさを完璧に伝えるでしょう。

本機を一度体験すれば、単に音楽性だけではない、モニタースピーカーが本業の「PCM」ならではの深く心に染みる充実感が味わえることでしょう。
(あさやん)

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