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2020年5月19日 (火)

USBオーディオの救世主『 iSilencer+ 』『 iDefender+ 』登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、USBオーディオの救世主とも言える「iFI-Audio」のUSBノイズフィルター『 iSilencer+ 』と『 iDefender+ 』をピックアップ。
自宅のPCオーディオシステムで試聴しましたので、その結果をレポートします。


iFI-Audio『 iSilencer+ 』



■ PC(USB)オーディオの歴史
PCオーディオは、最近ではUSBオーディオ(USB-Audio)と言われ、ネットワーク系のオーディオとは区別されてきています。PCオーディオの歴史は2008年頃から始まり、既に10年以上経過しています。当初はPCとUSB-DACによるPCオーディオ(USBオーディオ)がメインでしたが、今ではその後登場したネットワークオーディオと共に新ジャンルとして定着しています。

直近では、ネットワークオーディオの方が配信元の充実やストリーミングなど何かと話題が多く、USBオーディオは少し肩身が狭いというのが現状でしょう。また、アナログブームあり、CD回帰ありで、ディスク系が見直されたり、さらにUSB-DACの新製品が少ないなど、一時期ほど話題に上らなくなっても来ています。

しかし私自身は、今でもCDとUSBオーディオをほぼ同割合でメインソースとしており、たまにアナログディスクというスタンスでオーディオを楽しんでいます。特にMQAが登場してからは、MQA-CDやe-ONKYOなどのMQA音源のパフォーマンスを最高度に引き出すため、USBオーディオには当初以上にこだわっている昨今です。

USBは元々パソコンのために考えられたもので、まさか将来オーディオに使われるとは考えられていなかったインターフェースです。それ故、オーディオに使用すると、どうしても「ノイジー」になってしまいます。

勿論USBインターフェースは、ハイレゾ・オーディオのデータを最大限の解像度で伝送でき、しかもエイ(ア)シンクロナス伝送によって、オリジナル・ソースのデータをビットパーフェクトで伝送することができます。しかしこれは机上の空論で、実際には、USBは電力とデータの両方を伝送するために設計されたコンピューター・インターフェースなのです。そのため、電気ノイズとりわけコンピューターの電源からのノイズの影響を受けやすく、これが音質的には不利となっているのです。

その解決策として、英iFIにはUSBオーディオの品質を向上させるデバイスがあります。中でも人気が高いのが「Silencer3.0」と「iDefender3.0」でした。これらは親指サイズの「スティック」で、コンピューターのUSBソケットに差し込んで、コンピューターとDAC(単体製品でもアンプ内蔵のものでも)間に使います。その改良モデルがついに発売になりました。

それが新たなUSBオーディオの救世主とも言える『 iSilencer+ 』と『 iDefender+ 』です。
それでは『 iSilencer+ 』から詳しく見てまいりましょう。

■ iSilencer+

USBオーディオでは、プリンターやHDドライブなどの周辺機器に比べ、その信号伝送時に大きな負担が掛かります。伝送中のエラーチェック(CRC:巡回冗長検査)はしていますが、USB信号の電気ノイズはCRCエラーの原因となり、その結果データ・ロスが生じて信号の純度も低下してしまいます。これらがオーディオ信号の歪み、様々なノイズ(クリック音やポップ音)、遅延といった症状を生み出すのです。

つまりこれらはすべて、コンピューター・ベースのオーディオ・システムのパフォーマンスに影響を与える可能性があるということです。『 iSilencer+ 』は、ソースの電気ノイズ(EMI/RFI〔電磁干渉/無線周波数干渉〕を含む)を除去することによってこの問題を解決し、DACへのオーディオ・データのビットパーフェクト伝送を可能にするのです。

本機がユニークなのは、パッシブ・フィルターとiFi独自の「ANCII(Active Noise Cancellation II)回路」を組み合わせて、これを実現している点です。軍用レーダー・テクノロジーから開発された「ANCII」は、アクティブ・ノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンと同様の方法で、入ってくる電気ノイズとまったく同じ信号を、正反対の位相で発生させてアクティブにノイズを打ち消します。

これは、低域と中域のノイズを除去するのにきわめて有効です。一方、パッシブ・フィルターの方はもっと高い周波数帯域で動作します。この組み合わせにより、パッシブ・フィルターだけに依存するデバイスよりも、USB信号を損なうノイズを根絶する効果がかなり高いのです。また、デジタル歪を生じさせ、デジタル特有のあの冷たくきついサウンドの原因となるジッターの発生も低減します。

『 iSilencer+ 』は、これまでの「iSilencer3.0」と比較して、いくつかの点を贅沢に強化しています。入出力フィルタリング用にlow-ESR(Equivalent Series Resistance 等価直列抵抗)のタンタル・キャパシターを使用することでフィルタリング容量が10倍になり、これによってノイズ撃退機能を高めています。

また、「iSilencer3.0」はUSB-Aコネクター仕様のみでしたが、『 iSilencer+ 』は、新しいUSB-Cコネクターも含めて、3つのバージョンを用意しています。どのバージョンも、「スーパースピード」のUSB3.0規格に準拠しています。もちろん下位のUSB2.0互換です。高品質な金メッキ・コネクターを装備し、最適な信号伝送を実現します。

『 iSilencer+ 』は、長さ:50mm×幅:20mm×高さ:9mmで、僅か7gの小型スティックタイプです。端子によって【 USB-A端子オス⇒ USB-A端子メス 】(AAタイプ)、【 USB-C端子オス⇒ USB-A端子メス 】(CAタイプ)、【 USB-C端子オス⇒ USB-C端子メス 】(CCタイプ)の3種類です。

『 iSilencer+ 』は、PCとDACの間のアクティブなUSB出力に差し込みますが、本機を複数個、空いたUSBポートに差し込んで、さらにEMIの放射を低減させることもできます。スティックの数が増えれば(ANC回路の数が増えることで)、ノイズの低減能力も増加していきます。外付けハードドライブとミュージック・サーバーとの間に本機を使うこともできます。

■ 自宅のPCオーディオ(USBオーディオ)システムで『 iSilencer+AA 』を使用して試聴しました。

PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に『 iSilencer+AA 』を挿入しました。

まずは低音の変貌に驚きました。実にしっかり、ドッシリして太く厚みも増したのです。この場合往々にして膨らみ気味でぼけてしまい勝ちですが、透明度を維持したまま団子にならず、ヌケの良いしっかりした低域なのです。

高域のチャラチャラ感も全くなく、声を張り上げた時のきつさも感じなくなったのです。シンバルやハンドベルの超高域の透明度、リアル感は抜群で、エッジの効いた歯切れの良さは格別でした。

全体には情報量が明らかに多くなり、音場が広く、空間表現力が高まり、エコー感も強調されず自然に感じるようになりました。そしてダイナミックレンジが拡大し、音楽が生き生きとして弾んできたのです。

特に感心したのは、高橋真利子の24/96のハイレゾのボーカル音源で、彼女独特のシャウトした部分で、どうしてもきつくなってしまう所が、ギリギリきつくなる寸前まで伸びきるのには正直驚きました。今までどんな対策を講じてもダメだった部分が『 iSilencer+ 』で解決してしまったのです。さらにボーカルとバックの楽器が重ならず分離したのにも驚きました。

■ i-Defender+

『 iDefender+ 』は、さらに専門的なUSBオーディオ・デバイスで、コンピューター・ベースのオーディオシステムでの問題点(苛々するようなバズ音やハム音)の原因となるグラウンド(あるいはアース)・ループに対処するために設計されています。

本機をPCなどのソース・デバイスのUSBソケットに差し込むと、グラウンド・ループ(アースが複数あるのが原因で、これによってノイズが増加する)があるかどうかを検知し、PCのアース接続を「賢く」遮断して、システムのノイズ・フロアを劣化させる原因となるグラウンド・ループ・ハムを根絶し、解像度とダイナミックレンジを改善するのです。

家庭用のコンセントや内蔵バッテリーではなく、コンピューターのUSB電源に依存するDAC(バスパワー駆動の製品)に使用すると、さらに効果を増します。5Vの外付け電源(iFiの「iPower-5V」と付属の変換ケーブルを介して)を本機の側面にあるUSB-Cソケットに接続すると、コンピューターからの電力供給をブロックして、外付け電源からDACに直接電力を供給します。

『 iDefender+ 』も『 iSilencer+ 』同様、「iDefender3.0」に出力フィルタリング用のlow-ESRタンタル・キャパシターを加えて、アップグレードしています。また、接続する機器に合わせて3つのバージョン(AA、CA、CC)を用意しており、USB3.0とUSB2.0の規格にも準拠し、コネクターは金メッキ仕様になっています。

■ 自宅システムで『 iDefender+AA 』を使用して試聴しました。(※注:既にかなりアース対策はしています。)

PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に『 iDefender+AA 』を挿入しました。

確実に力強さが増し、重心が低くなり安定感が出てきました。低域はクリアさを維持しつつ、情報量は明らかに増えています。試しに外すと明らかに膨らんでしまい、ボヤーっとしてしまいます。全体に粒立ち、歯切れが良くなり、音楽を楽しく聴かせてくれます。ベストセラーのKORG「DS-DAC-10R」などのバスパワー駆動のDACの電源強化をお望みの方には大いに朗報だと思います。

また、音楽データ用のハードディスクドライブとUSBハブの間に『 iDefender+AA 』を繋いだ場合、安定感が大きく増し、滑らかさが確実に加わりました。

(あさやん)

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