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2017年4月20日 (木)

ペアー・オーディオ『 Robin Hood SE / Cornet1 』 ~マニアック御用達のアナログプレーヤー登場~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ベテランの オーディオファイル(マニアック)にお勧めするアナログプレーヤー pear audio『 Robin Hood SE / Cornet1 』をご紹介します! 熟練度や慎重な作業が必要ですが、振動を徹底的に排除し、「完全な静けさ」を実現でき る、本当の意味でのアナログなプレーヤーです。



pear audio「Robin Hood SE / Cornet 1」

pear audio analogue(ペアー・オーディオ)社の歩み

pear audio analogue社は、イタリアの東隣に位置するスロベニアの首都リュブリャーナにあ ります。このブランドは、熱心なオーディオファイルであり、40年以上もオーディオ界に身を置いている人物 で、アナログオーディオの音質向上に邁進してきたというPeter Mezek(ピーター・メゼック)氏によって設立さ れました。

氏は1985年、革新的なリニアトラッキング方式のプレーヤーをJiri Janda(ジリ・ジャンダ )氏と共同で開発し、大きな注目を集めたのです。

その後、ノッティンガム・アナログ・スタジオを創 立した故・Tom Fletcher(トム・フレッチャー)氏と知り合い、アナログ・ターンテーブルの設計思想と技術的 なアプローチに関して多大な影響を受け、他のいかなるアナログプレーヤーでも再現できなかった素晴らしい 音楽性とリアリズムに感銘を受けたのでした。

2005年、トム・フレッチャー氏はノッティンガム社を 退いた後、従来からの自身の設計思想を発展させた「KIDシリーズ」を設計し、ペアー・オーディオで製造され るようになったのです。ここでピーター・メゼック氏とトム・フレッチャー氏は、さらなる探求を続け、アナ ログ・ターンテーブルの基本原理に立ち戻って、究極のアナログサウンドを実現したのだと言います。

トム・フレッチャー氏は、2010年に亡くなられましたが、その後をピーター・メゼック氏が引き継ぎ 、アナログ再生のさらなる高みを目指して、ペアー・オーディオ社で新しい製品を提案し続けているのです。

そして、新たに日本に登場したのが今回ご紹介します『 Robin Hood SE / Cornet1 』です。

「完全な静けさ」を実現する『 Robin Hood SE / Cornet1 』

そのコンセプトは、同社 の基本理念でもある「最先端技術とは真逆の、原点への回帰」と「物量投入でなく、最適素材の選定とそのシ ンプルな組み合わせで最高のパフォーマンスを得る事」を継承しており、『 Robin Hood SE 』は、それらに沿 って製品化されたペアー・オーディオ・ブランドのエントリーモデルという位置づけです。

具体的に は、レコードの音溝に刻まれた情報の全てを再現するために必要なものを、「静粛性(静けさ)」と考え、『 余 分な振動を与えないためには、必要最小限なトルクかつローノイズなモーター 』が必要と考えたのです。

すなわち、アナログプレーヤーでの最大の振動源である駆動モーターに『 必要最小限のトルク=振動 が極小 』なモーターを採用することで、振動を根本から無くして静粛性(静けさ)を追求しているのです。

これは、ターンテーブル(プラッター)が回転する時に、どうしても発生してしまう極僅かな振動が 、レコードの音溝に刻まれた情報をスポイルしてしまうため、とにかく振動を徹底的に排除しようとする考え 方からです。

この考え方は、前述のノッティンガムのプレーヤーと全く同様で、間違いなく直系です 。

その結果、起動時のトルクを持たせていないため、作動開始には手回しによる回転のサポートが必 要です。さらにモーターを別筐体として本体左手前にビルトインし、プレーヤ本体と接触させないことで、周 到にアイソレートして「完全な静けさ」を実現できたと言います。

本機のターンテーブル(プラッタ ー)は、29mm厚あり、質量は6kgにも及ぶ高剛性アルミニウム合金製の削り出しで、ドライブベルトにはシリコ ン製の丸型(平たくない丸い)ベルトが使われています。

ターンテーブルのベルト接触部にガイド溝 を備えることで、プーリー位置を設定し易い構造とし、長時間の使用でも安定した滑らかな回転が実現できま す。

また、33/45回転の速度切替えはプーリーの上下にかけ替えることで行う構造としています。 50/60Hzの電源周波数切替えはプーリー交換での対応となります。

本体の仕上げは、光沢のある非常に 美しい「ポルシェ・バーガンディ」色のラッカー仕上げが施されています。材質は不要な振動を極力抑えるた めに、天然のバルトバーチ材を使用し、12層に積層された18mm厚ボードを2段に重ねた構造としています。

その2枚のボードの間は制振性の高い特殊シリコン樹脂で共振を抑えることで、天然木による優れた音 響特性を実現しています。さらに本体は内部損失の高いPOM(ポリオキシメチレン)材の支柱3本により3点支持 されています。

トーンアーム「Cornet 1」も、故 トム・フレッチャー氏によって基本設計された 『Space Arm』を進化発展させたアームの集大成としています。

特殊加工のカーボンファイバー素材に より、アームの安定性・共振制御を高め、これまでのトーンアームにはなかった高い剛性を実現できたと言い ます。

アーム部のジョイントにはシリコン素材を充填していますが、一般的なシリコン素材は流動性 が高く馴染むまで若干時間が必要で、再生中に音が変化することもあるそうですが、「Cornet 1」に採用した シリコン素材は、流動性を抑え時間をかけずに音が馴染むバランスに優れた特殊なものとしているとのことで す。

カウンターウェイトには多くのユニピボット・トーンアームと同じく偏心カウンターウェイトを 使用し、適切なレコードトレース能力を確保し、位相の誤差を限りなくゼロに近づけているとのことです。ま た、指かけを無くしたのは、指かけによりトーンアームのバランスが崩れ、制御の効かない微細な共振がヘッ ドシェルに拡散するのを防ぐためだそうです。

サイズは、トーンアーム「Cornet 1」を搭載した状態 でも、幅425×奥行355×高さ255mmとコンパクトで、質量が11kgと非常にコンパクトで設置の場所も取らず扱い やすい大きさです。

試聴しました

弊社日本橋1ばん館で、実際にトーンアーム「Cornet 1」付きの 『Robin Hood SE / Cornet1』を操作し、そのサウンドも確認しました。




光沢のある非常に美しく流麗なデザインは、アナログの温か みを感じさせ、所有欲を大いに刺激されました。6kgにも及ぶターンテーブルの重量感は半端ではありません。

ターンテーブルの起動には、1回転させる程のかなり手伝いが必要です。規定の回転数になるまで回さ ないと止まってしまう低トルクさにはビックリしました。

別筐体になっている駆動モーター部に、穴 の空いた本体をかぶせるようにはめ込みます。本体とは接触しない構造です。

トーンアーム「Cornet 1」はシンプル過ぎる位シンプルです。指かけはもちろんカウンターウエイトやインサイドフォースなどの目盛 も一切ありません。これらが全て音のためには余計なものとの考えからでしょう。

このため、カート リッジの取り付けは、アームから直出しされているリード線に慎重に付ける必要がありますし、針圧調整には 別途針圧計が必要ですし、アンチスケーティング(インサイドフォース・キャンセラー)の調整も目盛がない ためテクニックが必要です。

このように『 Robin Hood SE / Cornet1 』は決して操作感抜群とはいか ないプレーヤーですが、ここまでの徹底度には正直脱帽です。そのためユーザーには余計な作業を強いります し、熟練度や慎重な作業も要求する、本当の意味のアナログなプレーヤーです。

最後に
店頭でカートリッジに「マイソニックラボ/ Signature Gold 」(プレーヤーの倍近い価格と、 ちょっと反則ぎみですが)を使用して試聴しました。

やはり、期待した通りの抜群の“静けさ”に感動 しました。物量投入型の高級プレーヤーに感じるある種の重苦しさは全くなく、軽快なサウンドでありながら も安定感を備えた、実に音楽性豊かなものでした。

またカートリッジの持つ能力をスポイルすること なく、全て引き出していると感じさせるトーンアームも魅力的でした。聴き疲れしない優しいサウンドには、 音楽にどっぷりと浸れ、どんどん引き込まれて行きそうなアナログならではの深さを感じました。

こ のように『 Robin Hood SE / Cornet1 』は、ハイエンドクラスの高剛性プレーヤーとは、真逆のアナログサウ ンドの世界を実現する高級プレーヤーとして、ベテランのオーディオファイル(マニアック)のお勧めするア ナログプレーヤーです。

お好みのトーンアームが使えるアームレスの『 Robin Hood SE 』も用意され ています。

2017年4月14日 (金)

個性派のCD専用機が勢揃い! ~ご自慢のCDライブラリーを最大限生かすために、国産CD専用機を検討されみてはいかがでしょう~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
先日のこのコーナーで“ディスク再生の最終到達地点(マイルストーン)としてESOTERICのSACD/CDトランスポート『P-05X』とD/Aコンバーター『D-05X』”をご紹介したばかりで、「まだ舌の根も乾かないうちに」と、お叱りを受けそうですが、今回はCD専用機のご紹介です。


CD専用機の購入は今がチャンス!

それと言いますのも、今からSACDのソフトを買い集め、ライブラリーを増やすのは至難の技ですし、今お持ちのCDソフトのライブラリーを有効かつ末永く生かしつつ、今後もオーディオを存分に楽しまれるおつもりなら「CD専用機」がお勧です。

CD専用機には、まだまだ個性的な機種も揃っており、CDプレーヤーも日々進化していることから、買い換え、買い増しは今がチャンスであるとも言えます。

やっぱりディスクで音楽を聴きたいという方におすすめ!

“ハイレゾ”という言葉が一般化し、オーディオ初心者のみならず、ウォークマンやスマホでしか音楽を聞かない若者にまで浸透し、当たり前のように使われている昨今です。

しかし、我々オーディオファンの多くは、やはりディスクで音楽を聴きたいという欲求からは、今もって逃れられないのではないでしょうか。

そのディスクには、アナログLPもありますが、こちらを今から本格的に楽しむには、その敷居はかなり高いと言わざるを得ません。

一方、CDソフトは、1982年の発売以来、35年もの長きに亘ってコツコツとコレクションして来られ、今となってはご自身の貴重な音楽財産となっているオーディオ歴の長いファンの方も多いと思います。

そんな方々の中にも、PCオーディオやネットワークオーディオなどの“ファイルオーディオ”にチャレンジされた方も多いと思います。そして、それを極め倒して今も大いに楽しまれているオーディオファンもたくさんいらっしゃるとは思います。

しかし、一度はディスクから離れようとしたにもかかわらず、やはりファイル音源やパソコン、周辺機器などの見えざる敵や異次元の機械に翻弄され、“ファイルオーディオ”に距離をおきたいと思われている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。やはりそれは、ディスクプレーヤーの簡便さやモノとしての信頼が安心感を呼ぶのだと推察します。

その結果、CDプレーヤーの復活とばかりに、従来使ってきたCDプレーヤーを再度使おうとされた際、何らかのトラブルが発生したり、“ファイルオーディオ”に対して音でのメリットをあまり実感できなかったりしたことはないでしょうか。

そんなオーディオファンのために、今回は、個性派の国産CD専用機として、ラックスマン『D-380』、アキュフェーズ『DP-430』のCDプレーヤー、そしてCDトランスポートCEC『TL3-3.0』の3機種をご紹介したいと思います。

一粒で二度美味しい ラックスマン『D-380』

まずは、昨年(2016)秋に同時発売になったプリメインアンプ「LX-380」と同様、ラックスマンならではのロの字型の木箱ケースを採用したCD専用プレーヤー『D-380』です。半導体出力と真空管出力の切り替えが可能な所は前作「D-38u」と同様ですが、本機では前作の機能をさらに進化させています。

真空管出力では、「ECC82」によるバッファー回路に、新たに専用の大型出力トランスを搭載することで適度な倍音成分を付加し、より密度の高い濃厚な表現力を備え、非常に中域の充実した、伸びやかな音楽性豊かなアナログライクなサウンドを実現しています。もちろん半導体出力は生々しいデジタル本来のサウンドで、他の機種にはない違いが楽しめます。

まさに、“一粒で二度美味しい”を実現したCD専用機です。

完成度の高い アキュフェーズ『DP-430』

次に、今春(2017)発売のアキュフェーズ『DP-430』です。

SACDプレーヤーのラインナップをもつアキュフェーズが、あえて『CDをより高品位な音で聴きたい』というオーディオファンからの強いご要望に応えて、自社開発によるCDドライブを搭載したハイエンドCD専用プレーヤーです。

アキュフェーズが多くのデジタル機器の開発で蓄積したノウハウをつぎ込み、前作「DP-410」を大幅に改良した、完成度の非常に高いCD専用機に仕上がっています。

特に変更が大きいのはフィルターアンプで、新開発の「ANCC」(フィードフォワード回路)を搭載したことです。これにより、ノイズ低減のために初段の増幅度を高くすることで悪化する歪みを打ち消し、低ノイズ・低歪み率を同時に達成できたそうです。

DACチップは、従来機はTI社製「PCM1796」を4回路並列動作させていましたが、『DP-430』では、新たに旭化成エレクトロニクス社製「AK4490EQ」を採用し、4回路並列動作としています。

この新規採用のDACチップと「ANCC」との組み合わせにより、S/Nが従来機の114dBから117dB、歪み率が0.001%から0.0008%に、数字としては僅かですが、実質的にはかなり大きく向上させています。

USB入力では、前作はPCM:192kHzまででしたが、本機では、PCM:384kHzに加えて、DSD:11.2MHzまで再生可能と大幅にグレードアップされています。これにより本格的USB-DACとしてPCオーディオやファイルオーディオ再生にも十分対応できる内容になり将来的にも安心です。

サウンドは2月某日、Joshin日本橋1ばん館で確認しました。


まず感心したのはS/Nの良さで静かなのです。音楽が生き生きとしており、枠にはめられたようなデジタルの堅苦しさが全く感じられませんでした。また、44.1kHzのCDサウンドにどうしても感じられる、まとわりつくようなノイズ感も少なく、じつに素直でクリアなサウンドでした。

筆者の感想としては“そのサウンドが、殊CD再生に関して、SACD/CD一体型プレーヤーより‘上では?’”と感じる場面もあったことを付け加えておきます。

独自の世界を確立した CEC『TL3-3.0』

最後に、CDプレーヤーではなく、今春発売されたばかりのCD専用トランスポートCEC『TL3-3.0』のご紹介です。

本機をプレーヤーと同等に扱うことにはご異論もあろうかと思います。しかし、筆者としては、USB-DACをはじめ本格的なD/Aコンバーターをお持ちのオーディオファンの皆様に、これまでのデジタル機器では味わえない独自のデジタルサウンドを実現すべく、ディスク駆動にベルトドライブを採用したCECのトランスポートを、新たな選択肢に加えていただきたいとの思いから、今回あえて取り上げさせていただきました。

一般のCDプレーヤーやトランスポートは、ディスク用ターンテーブルの真下にモーターが配置され、ターンテーブルを直接駆動するダイレクトドライブ方式です。しかし、安定的な回転のためには、大きなモーターが必要であり、そのモーターから発生する振動や電磁ノイズによって生じる信号の歪みから逃れることには難しいものがあります。

これらを解決するために、CECは従来から独自のベルトドライブ方式を採用。重量級CDスタビライザーを使用することでターンテーブルの質量を上げ、慣性の力で極めて滑らかで安定したディスクの回転を得ているのです。また小さなモーターが使え、回転軸から離れた位置に配置してベルト駆動をすることで、振動を吸収でき、しかもノイズ源とも距離をおくことができるのです。

さらに、『TL3-3.0』にはCDの44.1kHzを88.2kHzまたは176.4kHzへアップサンプリングしての出力が可能で、高いサンプリング周波数特有の緻密さや滑らかさがを加えることができます。しかも過去によく言われた、ベルトドライブへのマイナスイメージでもあった“まったりしたサウンド”は本機では全く感じませんでした。

何処か高級アナログプレーヤーのサウンドに似ていながら、十分メリハリ感も維持しつつ、安定した有機的な血の通ったサウンドをCDで実現してくれるのです。

それは、希少価値を通り越して、CECが“独自のハイエンドオーディオの世界を確立”しているとも言えるのではないでしょうか。

最後に
今回ご紹介したCD専用機3機種は、いずれも個性的で、お気に入りのCDソフトに新たな息吹をもたらしてくれることは間違いありません。

ハイレゾ一辺倒できたこの数年ですが、ここらで一旦立ち止まってみて、今こそご自身が目指す新たなオーディオの道筋を改めて探ってみる段階に来ているのかも知れません。

ご自慢のCDライブラリーを最大限生かすためにも、国産CD専用機を検討されてみてはいかがでしょうか。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年3月25日 (土)

SACD/CDトランスポート「P-05X」、D/Aコンバーター「D-05X」
~エソテリック30年の伝統が育んだ、新たなるマイルストーン~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、エソテリックブランド30年のノウハウをすべて投入し、突き抜けた音楽再生能力を実現した「P-05X」「D-05X」をご紹介いたします! パッケージメディアにこだわりつつも、最先端のファイルオーディオにも興味を持つ日本のオーディオファイルにおすすめの製品です。




ESOTERIC「P-05X」「D-05X」

近年のディスクメディア

最近、ファイルオーディオに押され気味で、市販のディスクメディアであるCDやSACD再生が話題になることがめっきり減ってしまっています。また、メディアの販売数も年々減少しています。逆に、アナログディスクに注目が集まっているのは何とも皮肉です。

デジタルオーディオプレーヤーとヘッドホンで音楽を聴いている若い人の中には、ディスクメディアに一度も触れたことがないという層まで出てきているそうです。それは、我々オーディオファンにとっては恐怖でもあります。そういった人達がやっているのも同じオーディオと言われているのですから・・・。

メディアの販売数に比例して、ディスクプレーヤーの製品ラインナップも減少していますが、それがメディアの販売低迷だけが問題ではないところに根の深さを感じます。それはプレーヤーのドライブメカに起因するところが大きいのです。すなわち、メカの供給メーカーの減少です。CDやSACDの開発メーカーであるSONYでさえ、遙か以前に撤退してしまっています。

今やSACD/CDのオーディオ専用(ユニバーサルではない)メカを作り続けてくれているのは、国内では「デノン・マランツ」の「D&Mグループ」と、これからご紹介する「エソテリック」のみとなってしまいました。

1982年に登場して以来、膨大な音楽ソフトを我々に供給してきたCDメディア。1999年に登場し、当時としては革新的なDSDを採用したSACDメディア。残念ながらレーベル数の少なさやマニア向けジャンルのソフトに限定されたことから、広く普及するまでには至りませんでしたが、今のハイレゾ再生ブームに繋がったのは疑いのない事実です。

世界の中でも、CDやSACDのパッケージメディアが好きなのは、日本人とドイツ人だそうです。オーディオ歴の長いオーディオファンほど、アナログレコード時代の習性で、どうしてもジャッケットを重要視してしまいます。やはり、我々日本人は形のある「モノ」が大好きなようで、しかもコレクション(蒐集)することが殊の外好きなのです。

また、日本人はパッケージメディアにこだわりつつも、最先端のファイルオーディオにも興味を持つという、世界中でも希有なオーディオ大国でもあります。そんな日本のオーディオファイルに向けて、30年にわたる「エソテリック」の製品開発の総力を上げて完成させたのが、これからご紹介するSACD/CDトランスポート「P-05X」と、D/Aコンバーター「D-05X」です。その魅力溢れるフューチャーをご紹介して参ります。

SACD/CDトランスポート「P-05X」とは

「P-05X」のオリジナルモデルは、2007年発売の「P-05」で10年もの超ロングセラーを続けてきました。それは他でもない、その完成度の高さ故のことです。「P-05X」はドライブメカ以外、「P-05」のほぼすべてのコンポーネントを刷新した、全く別物と言えるトランスポートです。

その、唯一いじりようのない完成度の高さを誇るのが、「エソテリック」独自の銘ドライブメカ "VRDS-NEO"「VMK-5」です。

ディスク回転時の面振れを補正して読み取り精度を高めるべく、高精度アルミニウム+ポリカーボネート素材のハイブリッド・ターンテーブルを採用。ブリッジ部は、内部損失の高い高剛性BMC(Bulk Molding Compound)素材と、スチールによるハイブリッド構造により、回転振動を大幅に減衰させています。スピンドルモーターは、回転検出信号を使った高度なサーボコントロールにより、信号読み取り精度を高めています。さらに、トレーの開閉からディスククランプまでの動作を独自技術の差動ギア方式で行い、ハイエンドオーディオならではの滑らかなでスムーズなディスク・ローディング動作を実現しています。

ディスク読み取りの心臓部には、同社のフラッグシップ機「Grandioso P1」と同一の軸摺動型ピックアップを搭載し、レンズを移動させたときにレーザーの光軸が常に垂直方向を維持し、高精度な信号読み取りを実現しています。電源回路には大型トロイダル・トランスを備え、シャーシも上位モデルと同一設計思想でより剛性が高く、「D-05X」同様、優雅なラウンド感を強調した贅沢な仕様に進化しています。

そして今回のグレードアップの目玉でもある、更なる高音質を目指して採用された独自のデジタルインターフェースである「ES-LINK4」に対応させています。この「ES-LINK4」は、デジタル処理のほとんどをトランスポート側で行い、HDMIケーブルを利用して、「オーディオデータ」「LRクロック」「ビットクロック」のそれぞれのデータを高速かつワイドレンジに伝送し、DAC側で信号を復調する方法です。これによりD/Aコンバーター側には、オーバーサンプリング処理などの回路負荷が掛からない「Pure D/A」となることで、より高品位なデジタル伝送が可能になったのです。

D/Aコンバーター「D-05X」とは

一方、「D-05X」はこの10年のデジタルオーディオの進化をすべて具現化して完成させています。同社フラッグシップ機「Grandioso D1」から受け継いだDAC設計思想を妥協なく凝縮し、すべての回路コンポーネントをオリジナル「D-05」から刷新しています。

DACには、最新鋭の一体型SACD/CDプレーヤー「Grandioso K1」にも採用された、旭化成エレクトロニクス社製32bitプレミアムDACデバイス「AK4497」が搭載されています。このデバイスをステレオで計8回路(4回路/ch)組み合わせ、圧倒的なリニアリティと低ノイズ化を実現したのです。

PCM信号を34bit解像度でアナログ変換する34bitD/Aプロセッシング・アルゴリズムを新たに採用して、きめ細かく滑らかな質感と高解像度を両立しています。さらにPCMデジタル信号を2/4/8倍にアップコンバートする機能も搭載し万全です。

DSD信号のダイレクト処理のほか、PCMのDSDへの変換機能は、独自のアルゴリズムにより、DSD22.5MHzへアップコンバートするため、より滑らかな音楽再生も可能と言います。

ハイサンプリングに対応する豊富なデジタル入力を持ち、同軸、光入力は、192kHz/24bitまでのPCM、DSD2.8MHz(DoP)入力に対応。XLR×2は、192kHz/48bit(ES-LINK3)、384kHz/24bit(Dual AES8Fs)、およびDSD5.6MHz(DoP、Dualモード)などの入力に対応しています。

前作の「D-05」にはなかった、PCオーディオには必須のUSB端子も当然装備されています。ドライバー、再生用ソフトウェア「ESOTERIC HR Audio Player」はホームページから無償ダウンロードできます。DSD22.5MHz、PCM768kHz/32bitという圧倒的ハイサンプリング再生とアシンクロナス伝送に対応し、スタジオマスター・クオリティのソースの再生も十分可能です。最高級のUSB-DACと言える内容です。

回路的にはデュアル・モノ構成をとっており、左右チャンネルに独立した2つの大型トロイダル・トランスを核とする大容量電源を搭載。心臓部となるD/A変換回路は、前作の倍の物量を投入した差動4回路/chとしています。

さらにアナログ出力には、通常のXLRやRCAのライン出力の他に、エソテリック独自の理想的なアナログ伝送方式である「ES-LINK Analog (※)」が採用されています。本機に搭載されているハイスピードで強力な電流供給能力を誇る「HCLDバッファー回路」の高性能を生かした電流伝送方式により、信号をピュアに力強く伝送することが可能となっています。※対応機器は、2017年3月現在「Grandioso F1」のみです。接続ケーブルは一般的なバランスケーブル(端子形状:XLR)ですが、独自伝送方式のため、対応する機器以外ではご使用いただけません。今後対応機種が増えていく予定です。

最後に
このSACD/CDトランスポート「P-05X」と、D/Aコンバーター「D-05X」は、必ずしも同時購入が必要ではなく、すでに「P-05」をお使いの方や今お持ちのトランスポートを生かしつつ、最新鋭のPCオーディオも目指されるなら、最新鋭DACを搭載した「D-05X」をまずご検討いただきたいと思います。

エソテリックブランド30年のノウハウをすべて投入。結果的に同社のフラッグシップである「Grandioso」を超える内容まで盛り込んで完成した「P-05X」「D-05X」。ハイレゾリューション再生への対応も拡がり、最新鋭パーツの投入や新たな信号伝送方式の採用は、総合的にさらに突き抜けた音楽再生能力を実現したのです。

ディスク再生の最終到達地点 [マイルストーン] と言っても過言ではないと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年3月20日 (月)

【入門からサブシステムまで】お薦めの高コスパブックシェルフ型スピーカーのご紹介です


みなさま、こんにちは!

今回は小型ブックシェルフスピーカーをご案内。 特にコストパフォーマンスの高さに重きを置きつつ、 据置入門の方にも、 既にしっかりとしたシステムをお持ちのハイエンドユーザーの方へのサブシステムにも お楽しみいただける製品をチョイスしてみました。

まずお薦めその①

パイオニア
ブックシェルフスピーカー【ペア】
S-LM2B-LR

パイオニアのホームシアタースピーカー「S-LM2シリーズ」の中からブックシェルフモデルのスピーカーです。

シリーズからは本来、リアスピーカーを想定されていたのでしょうが、実は単体で聴いてもかなりの優等生
流石に(幅)119×(奥行)162mmのサイズでは低域はそれほど出ませんが、反応の良さと明るくエネルギッシュな表現力は"耳にして楽しい"と感じていただけるでしょう。

この「S-LM2シリーズ」の技術・設計思想には上級モデルや超・ハイエンドブランドの技術が活かされており、価格以上の表現力です。
ちなみにトールボーイの「S-LM2-LR」もピュアオーディオ用でもお薦めですので併せてご検討くださいませ。

とうふ的S-LM2の5段階評価
お薦め度 :★★★★:価格、表現力、サイズ感、満点です。『5点』!
表現力  :★★★★:エネルギッシュで若々しい。明朗な表現力です『5点』
見た目  :★★  :唯一の泣き所、見た目が少し安っぽいです『3点』
導入レベル:    :価格は完全に入門機。導入しやすいです。『1点』
総合評価 :★★★★:オーディオ用とは想定されていなかった隠れた名機『5点』!



その②はこちら

ダリ
ブックシェルフスピーカー【ペア】
ZensorPico

デンマークはダリのエントリーモデル「Zensor」からPicoです。

Picoの名の通りZensorシリーズで最も小型のモデルにあたりますが、その表現力はシリーズ随一
美しく華やか、解りやすい表現力のZensorの中でもこのPicoはスピード感に優れ、メリハリのある表情はジャンルを問わず楽しめます
Pico用に新規設計された4.5インチ(115mm)ウーファーがこの楽しさの秘密でしょうか?

コストパフォーマンスの高いZensorシリーズ最小モデルのPico、その存在は"小さな巨人"ともいえるでしょう。

とうふ的ZensorPicoの5段階評価
お薦め度 :★★★★:価格と表現力のバランスの良さ。満点です。『5点』
表現力  :★★★★:シリーズ通して美しい表現にエネルギーが加算。『5点』
見た目  :★★★★:シリーズ統一のデザイン。高級感は高いです。『5点』
導入レベル:★★  :ハイエンドへの登竜門?『3点』
総合評価 :★★★★:個人的にはZensor1よりお薦めです。『5点』



続いてその③

ティアック
ブックシェルフスピーカー【ペア】
S-300NEO

ティアックの同軸型2Wayスピーカー「S-300NEO」です。

独特の形状をした同軸ユニットを搭載したティアックのS-300シリーズが"NEO"の名の通り、2011年に復活したモデルです。

比較的色づけの少ない表現力で、端整だけど真面目過ぎない表現力今回ご案内のスピーカーの中で最も特色に欠けるスピーカーかも知れません
『元気がある』や『メリハリのきいた』等といったことはなく、それほど主張する事がありません。。。
しかし不思議と「また聴きたくなる」、耳に残る、耳に馴染むあえて言うならば『素直な表現力』のスピーカーなのです。

『素直な表現力』のためオーディオアクセサリの反応も良く、オーディオアクセサリの楽しみ方も同時に楽しめる、まさに入門から玄人まで、皆に楽しめるスピーカーともいえます。

とうふ的S-300NEOの5段階評価
お薦め度 :★★★ :個性は少ないので少し人を選びます。『4点』
表現力  :★★★★:不思議と耳に心地よい、不思議な表現です。『5点』
見た目  :★★★ :独特のユニット形状は好き嫌いがわかれます。『4点』
導入レベル:★★  :ZensorPico同様ハイエンドへの登竜門です。『3点』
総合評価 :★★★★:バランスの良さとアクセサリ等を楽しめる拡張性。『5点』



次が最後、その④

Qアコースティクス
ブックシェルフスピーカー【ペア】
Concept20J

イギリスの新興メーカーQアコースティクスよりConcept20Jです。

近年日本にも輸入されるようになり、徐々に知名度が上がっているスピーカーメーカーです。
メーカーの製品コンセプト「いつの時代からか富裕層の所有欲を満たすが為のものとなってしまったオーディオを、誰しもが手軽な値段で高音質を楽しめるオーディオに変える。」
から作られたこのConceptシリーズ。

ブックシェルフ型とは思えない懐の深い音色と、緻密で繊細な表現力が魅力です。
音源をストレートに引き出しつつも真面目過ぎず、自然で耳あたりの良い表情を楽しめます。
この表現力の秘密は大部分として、このスピーカー独特の筐体構造ではないかと、とうふは感じています。
Gelcore(ジェルコア)テクノロジーといわれる独自の構造が採用されており、『2重構造のキャビネットの間にジェルの膜を挟み込むことにより、キャビネットの共振を吸収する。』といった今までにあまり聞かなかった斬新な構造。
この構造が不要な響きを抑え、またバスレフ型ブックシェルフスピーカーでは破格の低域の力感を実現しているのでしょう。
確かに持ってみるとサイズからは思えない重量感で、ズシっと密度のある筐体です。
軽くたたくとゴンゴンッと詰まった響きです。

今回ご案内したスピーカーの中では最も高額であり、サブシステムというよりは確実にメンシステムよりになるかもしれません。
しかし、価格に対しての表現力の高さは今回ご案内の中でも圧倒的です。
初めてこの音を聴いた時に「この価格でこの表現力は反則だろう。。。」と感じたのを思い出します。

ちなみに型番の「J」は日本(Japan)限定モデルを意味しています。


とうふ的Concept20Jの5段階評価
お薦め度 :★★★ :今回ご案内の中では高額とあり。。。『4点』
表現力  :★★★★:他にはないこのメーカーだけの表現力。必聴です。『5点』
見た目  :★★★ :仕上げがピアノ調で高級感は高めです。『4点』
導入レベル:★★★★:最も高額なため導入レベルは高めです。『5点』
総合評価 :★★★★:サブシステムというよりは完全にメインシステム向けの表現力です。『5点』!


以上、今回は4種のスピーカーをご案内いたしましたが。。。
気になったスピーカーはありましたでしょうか?

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年3月15日 (水)

【HA-SW01】”木”の振動板を採用し、上質で自然なサウンドを追及したバランス対応ヘッドホンのご紹介です!

ボーダー

いつもJoshin webをご利用いただき、誠にありがとうございます。

ボーダーです。こんにちわ。


さて、本日はJVCのハイレゾ音源対応ヘッドホン『HA-SW01』のご紹介です!


JVC
ハイレゾ対応ヘッドホン
HA-SW01

■【商品概要】■

JVCのヘッドホン「HA-SW01」は”ウッドドーム振動板”を採用したハイレゾ音源対応のヘッドホンです。

先日、ブログに書いたJVCのポータブルヘッドホンアンプ『SU-AX01』と同じく、JVCのプレミアムシリーズ「CLASS-S 」のモデルですね。

使用されている振動板に「木」を採用していることに加え、厳選の音響ウッドパーツを採用し、バランス接続にも対応しています。


ちょっと写真を撮ってみましたので、まずはこちら。

ウッドドーム振動板が見えていますね。40mm口径ということで、かなりガッチリしたサイズ感です。

写真では映りきりませんでしたが、ウッドドーム振動板を囲むようにブラスリングもチラリと窺えます。

このような内部部材は、通常イヤパッドカバーなどで見えないことが多いと思うのですが、HA-SW01の場合は、シースルーになっています。(個人的には好きですね。)

また、「コンフォータブル」イヤパッドというだけあり、耳への感触は非常に心地良いです。


そして、こちらがバランス対応となる端子部分。

Rchが赤色、Lchが青色で色分けされています。端子は3.5mmのステレオミニプラグとなっていますね。

接続部にアンチバイブレーションジャックを採用しているので接続時にも軽く感触があり、振動対策は万全と思います。

ケーブルは「布巻」になっているので、絡みにくいです。

JVC純正のヘッドホンリケーブルとして「CN-HY01MB」が発売されていますね。


その他、細かいところを見ていきますと、Lchのイヤカップに突起が3箇所ついています。

ここを基準に手に持てば、「あれ?どっちが前かな…?」ということは無いのかも。

細かい気配りかもしれませんが、このような使い心地への配慮は素晴らしいですよね。


さて、前回に続いての"Superior Sound"のCLASS-Sヘッドホン。

ウッドドーム振動板ということで、とても楽しみです。


■【試聴レビュー】■

さて、一聴して感じるのは「かなり明瞭派、元気なサウンド」という点です。

これはボーカルがかなり耳に近い印象で聴こえてくる点が大きいかもしれません。

JVC「ウッドコーン」のミニコンポで先入観みたいなものが入っていたのか、この辺りは少し意外でしたね。「ボーカルのハツラツ感」はしっかり感じ取ることができます。

ボーカル重視の曲や、ボーカルを楽しむのが好きな方には、選択肢の1つとなるヘッドホンかもしれません。


それではボーカル以外はどうなのかというと、これは少し予想外。

低音域については、ドラムやベースなどの迫力・響き・残響感を余すところなく再現し、残響を控えめにした絞まりの効いたビートサウンドというよりは、ガツガツ押してくるような低音を感じます。

ドラムのガツンとしたアタック感、キリリとしたスネア、EDMのドラムは跳ねるようなビートを感じました。

低く沈むベースなどは、より深く響き渡るのですが、しつこい主張などは感じません。このあたりのバランス感覚がとても気持ち良く感じました。


高音域については爽やかな柑橘系のような印象で、キリキリするようなサウンドではありません。

清流のように美しく伸び、うるさい印象は与えずに、サウンド風景が周りに広がるように音楽を楽しめると思います。

個人的には、もう少し耳から離れた位置で聴くことができれば、と感じたのですが…。


HA-SW01の装着感についても、柔らかいイヤパッドが心地よく、縦長のイヤカップで耳をすっぽりと覆ってくれます。

イヤカップから覗く木の振動版が、HA-SW01の魅力をさらに引き立てていると思います。


最後に、HA-SW01は「バランス対応ヘッドホン」になっています。

今回、試すことはできませんでしたが、バランス対応のヘッドホンアンプと併用すれば、さらに面白いかもしれません。。

バランスで聴くことによって音場がさらに広がり、聴き心地がさらに向上すると思います。前回ご紹介した「SU-AX01」などと組み合わせれば、まさに本領を発揮してくれることでしょう。

いつかリベンジの必要がありますね…!


HA-SW01は全体的に明瞭な音を聴かせてくれるヘッドホンと思います。

爽やかなボーカルと、迫力ある低音を楽しめると思いますので、ぜひ一度ご検討ください。


この他、ハイエンドオーディオブログでは、さまざまな機種を取り上げ、日々、記事を綴っております。こちらもあわせて、ご一読ください。


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2017年2月28日 (火)

パイオニアから20年ぶりのバーチカルツイン&10年ぶりのピュアモルトスピーカーが復活!!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、パイオニアが発表したオリジナリティ溢れるスピーカー「S-PM30」「S-PM50」をご紹介!
外観は懐かしさを感じる樽材を使用しつつ、サウンドは最新のハイレゾを含む高音質ソフトを忠実に再現する“新時代のピュアモルトスピーカー”としての復活といえるでしょう。


パイオニアのお家芸であった“バーチカルツイン”と“ピュアモルト”

パイオニアが久々にオリジナリティ溢れるスピーカーを発売しました。そのコンセプトは、かつてパイオニアのお家芸であった“バーチカルツイン”と“ピュアモルト”です。

サントリーウイスキーの樽材を使用した“ピュアモルト スピーカー”は10年ぶり、トゥイーターを上下のウーファーで挟む“バーチカルツイン”の採用に至っては、なんと20年ぶりの新製品となります。

“バーチカルツイン”の採用は1987年発売の「S-55Twin」まで遡ります。当時のカタログには、「パイオニアのスタジオモニターが持つ特徴を生かして開発。トゥイーターを中心に上下にウーファーを配したインライン同軸配置ダブルウーファーを採用。」とあり、音像定位と音場感の優れたスピーカーとして、90年代後半まで、当時人気となりつつあったトールボーイ型スピーカーを中心に、超ハイエンド機に至るまで多くのラインナップを揃えていました。

この“バーチカルツイン”は、タンノイやアルテックのスピーカーで見られる大型ウーハーの中央にトゥイーターを配した同軸2ウェイユニットを、仮想的に再現できるとされ、「仮想同軸型」とも言われます。縦に複数のユニットを並べることで、大きな同軸ユニットを採用したスピーカーの特徴である「点音源と豊かな音場の表現」が可能と言います。

一方、“ピュアモルトスピーカー”は、1998年発売の「S-PM1000」が初代機となります。その後、2005年「S-A4SPT-PM」、2006年「S-A4SPT-VP」「S-PM300」があり、「S-A4SPT-PM」「S-A4SPT-VP」は10年以上もロングセラーが続きました。

従来機から型番に付いている「PM」はもちろん「ピュアモルト」の略で、サントリーがウイスキーの熟成に何十年にも亘って使用したホワイトオークの樽材をエンクロージャーの素材としているスピーカーの証です。

パイオニアが樽材にこだわる理由

パイオニアが樽材にこだわるのは、
①素材の響きがスピーカーに適している(早く立ち上がり早く減衰する)。
②澄んだ自然な響きで、余分な音を加えない。
③箱が鳴かず、振動板の動きをしっかり支える。
などの理由からです。コスト的には新しい木材を使う方が安いとのことです。

樽材として使用されるホワイトオークの木質は本来非常に硬く緻密で、通常スピーカーのエンクロージャーに使われるパーチクルボード(MDF:集成材)に比べ、その剛性は4倍、さらに2倍の内部損失を持っています。ただ非常に硬い素材のため、高い加工精度が必要な上、天然素材であるが故、伸び縮みを考慮した設計が必要で、パイオニアの20年のノウハウがここで生きてくるという訳です。

さらに、アルコールに長期間接するウイスキーの熟成前と(アルコールと樹液が交換される)後では特性が大きく変化し、当初叩いた際にどうしても残る余分な響きが、熟成後はなくなるとのことです。しかも使用される樽材は、熟成に50~70年使われた後、本来廃材とされるものであり、資源保護の面でもこれは一石二鳥と言えます。

「S-PM30」「S-PM50」の特徴

今回の“ピュアモルトスピーカー”で《肝》となるのが、中央に位置するトゥイーターです。特にハイレゾ音源を意識して高域は40kHzまで伸ばしています。5cm径のユニットですが、振動板にはグループ企業であるオンキヨーの注目の最新鋭機“Scepter(セプター)”「SC-3」のウーファー振動板にも採用されているバイオマス素材の“セルロースナノファイバー(CNF)”を混抄した振動板が使われています。CNFは鋼鉄の1/5の軽さと5倍の強度を持つとされており、トゥイーターには理想的な素材でもあります。

さらにCNFの採用によりトゥイーターの低域再生能力も高まり、一般的な2ウェイでのクロスオーバー周波数が2~3kHzなのに対し、なんと750Hzを実現できたのです。この結果、パイオニアとしてはこのユニットをトゥイーターではなく“ワイドレンジドライバー”と呼んでいます。

音楽の主要な周波数帯域をこのトゥイーターが受け持つことになり、仮想同軸型としてはより進化したものになったのです。CNFをトゥイーター振動板とすることで、大音量やパルシブな音が入力されても破綻することがなく、中高域が低域の悪影響を受けることもなくなり、情報量の豊かなヌケの良い高域が実現できたのです。

また、エンクロージャー内の“ワイドレンジドライバー”背面にも、樽材を使用したオリジナル形状(特許出願中)のバックチャンバーを装着し、エンクロージャー内の定在波の低減を図っています。ただ特殊な形状としているため加工が難しく、ほぼハンドメイドで製作されているとのことです。

一方、上下2本のウーファーは「S-PM30」は10cm、「S-PM50」は13cm径で、いずれも新開発されたユニットで、振動板にはアラミド繊維が採用され、入力に対して正確な低域再生が可能となっています。フレームを強度の高いアルミダイカストとすることで、不要な共振を抑えたと言います。

内部のネットワーク回路も新開発され、高域用と低域用の回路を基板ごと独立させ、互いの影響を受けない設計としています。使用パーツには高音質部品を採用しており、特に仮想同軸には欠かせない、指向性と位相特性に優れたシンプルな構成にこだわっています。

さらに背面ダクトも積層したピュアモルト材から削り出されており、不要な振動を抑え、より正確な低音再生を目指したとのことです。スピーカーターミナルはリアバッフルから直出しされた金メッキタイプで、「S-PM30」はシングルワイヤリング対応、「S-PM50」はバイワイヤリング対応となっています。

試聴しました。

試聴は、日本橋1ばん館で行いました。なお今回は「S-PM30」のみの試聴となりました。試聴には、プリメインアンプは人気のDENON「PMA-1600NE」、SACD/CDプレーヤーにも同じく「DCD-1600NE」を使用しました。

まずは、いつものリファレンス・ディスクであるLivingston Taylor「ink」から始めました。冒頭の口笛は非常に透明でヌケがよく自然なものでした。続くボーカルの定位がピタッと中央に決まり、声質も低域がしっかりして、ハリのあるものでした。

女性ボーカルの、Asa festoon「Sharing」は、前奏のピアノの立ち上がりが素晴らしくクリアで、奥行き感も十分再現されました。ボーカルは実に滑らかで、立体感の伴った実物大の人間を感じさせました。

Jennifer Warnes「The Hunter」の低音楽器のスケール感はさすがに限界は感じますが、サウンド全体のバランスは抜群で、音楽に包み込まれる気持ち良さがありました。超高域も伸びきっており、引っ掛かりは全く感じさせませんでした。

ジャズでは、鈴木勲の「黒いオルフェ」の生ベースの弦が非常に艶っぽくヌケの良いリアルなサウンドでした。低域がぶ厚くとても10cm径のウーファーとは思えませんでした。また歪み感が全くなく疲れを感じさせないことから、ライブでの生音のようにも感じました。

クラシックのE.エルガー「愛の挨拶」での弦は温かで木質感がたっぷりでした。高域は非常に伸びやかで艶やかさがあり、生楽器を眼前で聴いているような気持ち良さでした。

最後に
正直、メーカーのプレスリリースを読んだ限りでは、これ程出来の良いスピーカーとは思っていませんでした。やはりパイオニアが“ピュアモルトスピーカー”を止めなかった理由が分かったような気がしました。

同社曰く、「昔から紡いでいる技術をしっかり見直し、進化させ、パイオニアブランドの新たな製品としてキッチリ発表していくのも重要」としています。

「S-PM30」「S-PM50」は外観的には懐かしさを感じさせますが、そのサウンドは最新のハイレゾを含む高音質ソフトの忠実な再現や、アナログレコード再生での新しいサウンドの発見もあると思います。

今回試聴はしていませんが、上級機の「S-PM50」では、中低域にかけてさらにパワフルになり、押し出しの強いお腹に響く低音が実現するとのことです。やはり大きなお部屋では「S-PM50」の方がたっぷり感を味わえそうです。

樽材ならではの響きの芳醇さ、中低域に備わった独特の“濃さ”が魅力の「S-PM30」「S-PM50」。“新時代のピュアモルトスピーカー”の復活に拍手を送りたいと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月24日 (金)

『電源の重要性』を再確認Vol.3 電源コンディショナー アコースティックリバイブ『RPC-1』

『電源の重要性』を再確認Vol.3 電源コンディショナー アコースティックリバイブ『RPC-1』
ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

以前、特集しまし た『電源の重要性を再確認』でご紹介したアコースティックリバイブ『RPC-1』ですが、あまりに大きな反響をい ただきましたので、再度取り上げさせていただきます。
使用法は至って簡単でありながら、画期的な電源改善 アイテムです。



ACOUSTIC REVIVE「RPC-1」

『RPC-1』とは?

『RPC-1』は、赤外線マウスの発明者である故・柴田潤氏のアイデアをHWT(ハイエスト ・ワールド・テクノロジー)とACOUSTIC REVIVE(アコースティックリバイブ)との共同研究によって発展、製品化さ れたものだそうで、内部の特殊コイルの組み合わせによる独自の回路設計により、電源経路に乗る超高周波ノイズ の除去だけを行うという製品です。

従来から、AC電源に乗っているノイズを除去するフィルターには、コ ンセントとオーディオ機器の間に挿入する直列型(挿入タイプ)と、空きコンセントなどに差し込む並列型(吸収 タイプ)が存在していました。

並列型のノイズフィルターは、コンデンサーを使用することで高周波ノイ ズを吸収するタイプがほとんどですが、コンデンサーはノイズに対する吸収効果はあっても、どうしても色付け( エネルギー感が後退したり、音像が痩せ平面的になるなど)が生じやすいため、この『RPC-1』は並列型ですが、 コンデンサーは一切使用していません。

本機はコンデンサーではなく、特殊なコイルを組み合わせた独自 の回路を採用することで、高周波ノイズを熱エネルギーに変えて吸収しているとのことです。コンデンサーや抵抗 などのパーツ類は全く使用されていないためエネルギーのロスが一切なく、ノイズフィルターなどの使用時に感じ ることのある副作用も全くありません。一方でS/N感や透明度が向上するという、通常は相反する要素を両立させ ることに成功したのです。

その“特殊なコイル”について、アコースティックリバイブ社長の石黒氏より 、直接「言える範囲で結構です。」との条件付きでお話をお伺いしました。

内部構造については、アコリ バ側でも詳しくは不明で、筐体やケーブル等の部品はアコリバから供給しているものの、組立は前述のHWTで行わ れているとのことです。

「ちょっとだけ・・」と、石黒社長が明かしてくれた“特殊なコイル”とは、我 々がチョークコイルやトランスから想像する“らせん構造”のコイルではなく、パタ-ンが描かれたプリント基板 をビックリするくらい何枚も重ねた様な構造であるとのことでした。

画期的な電源改善アイテム『RPC-1』

すで に数年前にHWTから共同開発の申し入れがあったものの、アコリバとしても正直、当初はあまり乗り気ではなかっ たとのことです。

しかし当初提案のあったコイル・ユニットを収納する筐体やケーブル、プラグ等を上質 なものにしていく過程で、当初の数倍の性能が得られることが分かり、コストを掛ければ掛ける程よくなるとの結 論に至り、ついに製品化に踏み切ったのだそうです。

それが2016年の夏のことで、価格が価格ですし、単 なる箱にしか見えないことから、私自身も発売当初は、『RPC-1』には正直あまり注目はしていませんでした。

『RPC-1』の筐体は17cm×17cmで高さ8cmの木箱で、音響特性に優れたヒッコリー材を使用し、ケーブル部 分は37cmで、比誘電率に優れたシルクテフロン絶縁を施した究極のオーディオ専用導体PC-TripleCを採用していま す。

電源プラグやシールド、内部の緩衝材にこだわりの部材を投入し、更にノイズ低減効果を高める様々 な素材を駆使して改善効果を高めたのだと言います。

この結果、前述の様に当初提案された素材が最大限 生かせ、S/N比やエネルギー感が向上しただけではなく、自然で生々しい音色や質感も実現でき、本来ソースに入 っている音楽性の再現をも実現できたのだと言います。

『RPC-1』は、通常のクリーン電源とは全く違う アプローチによる画期的な電源改善アイテムですが、その使用法は至って簡単で、壁や電源タップの空いたコンセ ントに、本体から伸びているAC(3P)プラグを差し込むだけです。※2Pコンセントでは、接続には2P-3P変換アダ プターが必要です。

試してみました。

まずは、オーディオルームの壁コンセント(写真左)に『RPC-1』を 繋ぎました。繋いだ途端、再生音にまとわりついていた僅かなザワザワ感がなくなり、中高域が滑らかになりまし た。

さらに顕著であったのは低域が深々と沈み、お腹に響く様な厚い重低音が感じられる様になったので す。これはスピーカーの置き場所や置き方、アンプの交換でも実現できなかった、非常にリアルな低音となったの です。

次に、先程の壁コンセントに本来繋いでいる電源タップを繋ぎ、電源タップの空きコンセント(写 真の右)に『RPC-1』のプラグを差し込みました。

このタップからはパソコン以外のほとんどのオーディ オ機器の電源を供給(パワーアンプのみ別系統で200V→100Vトランス使用)しているため、変化はやはり壁コンセ ントより効果は大きいと感じました。

もちろん変化傾向は同じですが、再生音の質感や細部のディテール が見えるようになり、声の艶やかさも確実に出てきました。空間感もさらに広く深く、音像の立体感がさらに目に 見える様に再現できました。そして低域は今まで、私のシステムでは不可能であったレベルの重心の低さを感じま した。

最後に、さらにもっと機器に近づけるべく、プリアンプのサービスコンセントに2P-3P変換アダプ ターを介して接続しました。S/Nが向上した効果からか、明らかに音の透明度が上がり、鮮度の高い生々しいサウ ンドとなりました。

また音離れの良い活き活きとした立ち上がりや音の吹っ切れ感は抜群で、音楽を楽し く聴かせるサウンドが味わえました。ボリュームを上げていっても全く破綻することなく、パワー感が損なわれた り、ヒステリックになることも全くありませんでした。

最後に
このように『RPC-1』の効 果は絶大で、ハイレゾのPCオーディオやSACD/CDソフトなどのデジタル音源の再生では、従来細身と感じていた低 域から中域にかけて、力強さが増し、中低域のエネルギー感がたっぷりで、立ち上がりスピードが早くなり、それ まで感じていた少し淡泊な低音が、ドスンと超低域まで深く沈み込む感じが出てくるようになったのです。

中高域に少し感じていたまとわりつきも完全になくなり、音場の透明感が出て見通しが非常に良くなり、 音場も三次元的にかなりリアルに再現されるようになりました。全体に一本芯が通った音離れの良いサウンドにな り、よく言われるデジタルサウンドの欠点が、明らかに改善できていたのです。

一方、アナログでも全帯 域でスピードアップし、非常に張りのあるサウンドになり、従来にも増して実在感や奥行き感が再現できたのです 。

確かに情報量こそハイレゾ音源には敵いませんが、エネルギー感、音像の実在感、押し出し感、そして 私が最も重視している頭を打たない突き抜け感は、デジタルでは絶対に不可能と思えるレベルに達したのです。こ れは、私自身、過去に聴いたあらゆるアナログサウンドの中でも、ダントツのリアル感のある素晴らしさと断言し ます。

また、すでにクリーン電源をお使いのオーディオマニアの方には、本機をクリーン電源の出力コン セントに装着することをお勧めします。これによりクリーン電源自体の性能を向上させることも可能であり、電源 経路に乗る超高周波ノイズの低減と均一化を行うことで、S/Nを劇的に向上させながらエネルギー感や躍動感など も向上させることができます。

以上のような結果が、『RPC-1』の開発目的である超高周波ノイズに的を 絞った対策の効果だとすると、それは大発見であり、これこそ「電源関連アクセサリーの“新ジャンル”の登場」 と言えると思います。

副作用がないどころか、これだけ改善効果の大きな電源アイテムが登場したことで 、2017年以降のオーディオの世界が大変革する予感がします。

「今まで自分は何を聴いていたのか?」と 言う疑問がきっと湧いてくることと思います。『RPC-1』は確かに高価ではありますが、価格に見合う以上の効果 は確実にあります。音楽を聴くことが、きっと、もっともっと楽しくなると思います。

今回も最後までお 読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月11日 (土)

“次世代プリメインアンプ” marantz『PM-10』~今後の10年を見据えて遂に完成!~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
マランツから、セパレートアンプに匹敵するパフォーマンスをもつリファレンス・プリメインアンプ『PM-10』が登場!日本橋1ばん館で試聴した内容も含めてご紹介いたします。



marantz「PM10」


マランツのプリメインアンプ

マランツのプリメインアンプには、すでに生産が終了した「PM-11S3」を筆頭に各価格帯にヒット商品があります。

その上位には、これもすでに生産を中止してかなり時間が経過しているフラッグシップのセパレートアンプ「SC-7S2」「MA-9S2」(2006年発売) や、それらに投入した技術をベースに設計された、同社としては当時24年ぶりとなったミドルクラスのセパレートアンプ「SC-11S1」「SM-11S1」(2007年発売)もありました。

しかし、いずれもすでに生産は終了しています。その後は前述のプリメインアンプ「PM-11S3」が同社としての最上級アンプとなっていました。

そのマランツから、セパレートアンプに匹敵するパフォーマンスをもつリファレンス・プリメインアンプ『PM-10』が登場します。

早速、試聴が叶いましたのでリポートして参ります。価格は税別60万円と決して安くはありませんが、マランツ曰く「セパレートを超えるパフォーマンスを実現できた」とのコメントもあり、本機に対する自信の程が伺えます。

じっくり時間をかけて、“飛躍”の構想を具現化した『PM-10』

従来から、オーディオの世界では、セパレートアンプこそがハイエンドであるという風潮があります。それはプリ部とパワー部を別筐体にすることで、駆動力を握る大出力が可能なことや、安定化と高S/Nを実現するフルバランス構成が可能なこと、さらにプリとパワーの電源を別にできることでのチャンネルセパレーションの向上や、ノイズの減少による音質の向上という、筐体の余裕ゆえに解決できる大きなメリットがあるためです。

本来、今回ご紹介します『PM-10』(2017年2月下旬発売)は、先に発売されたSACD/CDプレーヤー『SA-10』(2016年10月発売)と同時発売の予定で開発が進んでいたのですが、最終的に敢えて発売時期をずらしてまで徹底的に音質を追い込んだと開発者が述べています。そのことからも『PM-10』には大いに期待できると思います。

これが単なるパワーアップや性能の向上したアナログアンプというコンセプトであったなら、従来型アンプの範疇に収まってしまい、いわゆるマイナーチェンジと言える「PM-11S4」になってしまうとマランツは考えたのでした。

マランツとしては型番に“10番”を冠する限りは、もっと“飛躍”したいと考えたのです。それが2014年の夏の事だったそうで、今から2年以上も前のことで、以来じっくり時間をかけて、その“飛躍”の構想を具現化してきたのです。

目指すは前述の同社のセパレートアンプ「SC-7S2」「MA-9S2」のコンセプトを継承することでした。それは、フルバランス構成で、プリはステレオながらパワーはモノラル、しかもそれぞれが別電源をもつというものです。これをプリメインアンプの筐体に納めてしまおうとマランツは考えたのでした。

目標は、《大出力》《フルバランス》《セパレート電源》という3要素の実現! そのパワーは、なんと4Ωで400Wという、従来型プリメインアンプでは不可能と思われるような数字でした。

しかもこれには大きな難関が立ちはだかりました。プリアンプはアナログ電源でも大丈夫ですが、さすがにパワーアンプをモノラル構成で別電源、しかもフルバランス構成(アンプが倍必要)とするには、とてもプリメインアンプでは無理との結論に達したのでした。そこでスイッチングアンプに白羽の矢が立ったのです。

そのために検討されたのがHypex社のクラスDのモジュールだそうで、性能はもちろん、フィードバックの方法もシンプルで、デジタルアンプのもつ弱点がなく、アナログアンプに近いものであったそうです。そこで、そのモジュールの優秀性を試すべく開発されたのが、2015年末に発売され、今なおヒットを続けているUSB DAC内蔵プリメインアンプ「HD-AMP1」という訳です(『PM-10』にはよりハイグレードな「Ncore」というモジュールが搭載されています)。

パワー部は4Ωで400Wが必要なため、スイッチングアンプを4台BTL接続して実現させたのです。ただデジタル部はあくまでも最終のドライブ段だけで、それ以外は全てディスクリートで組み上げられており、アナログアンプと言っても過言でないもので、プリとの相性も抜群と言います。

一方、プリ部はフラッグシップの「SC-7S2」の技術を継承し、グランドに大電流が流れず、電源ノイズや外来ノイズに強いフルディスクリートで「プリ+ボリューム」アンプを構成しています。

入力はXLRバランス2系統、RCAアンバランス4系統、フォノ1系統、パワーダイレクト1系統を備えており、アンバランス入力のバランスへの変換回路には、マランツ製品ではお馴染みの「HDAM-SA3」というアンプモジュールを使った電流帰還型を採用しています。信号は全て4chのフルバランス構成に処理され、バランスの状態で後段に送られます。

ボリュームもLR独立のフルバランス構成で、最近のハイレゾソースでは十分な高域のチャンネルセパレーションが取りにくい従来型のカーボン抵抗を使ったボリュームではなく、高精度な4連電子ボリュームとしています。プリの電源はもちろんアナログで、トロイダルトランスを搭載しています。

フォノアンプも搭載され、MM、MC High、MC Lowのインピーダンスに対応した本格的なものです。その他各所に高級なオリジナルパーツや新開発のパーツが惜しみなく投入されています。さらに通常使われているリレーを使わず、パワーアンプモジュールに内蔵されている保護機能とマランツのマイコン技術を組み合わせることで、スピーカー保護が解決したとのことです。

以上の結果、「Ncore」モジュールを使うことで、一般的にクラスDアンプの欠点とも言われる波形の暴れや、繋がれる負荷による音質の変化は皆無とすることができ、AB級のアナログアンプに近い動作を獲得できたと言います。

さらに、デジタルアンプで心配となるスイッチング・パワーモジュールから発生するノイズや電源回路から発生する漏洩磁束の干渉、さらには外来ノイズの音質への影響を防止するため、シャーシやリアパネルには銅メッキを施し、各回路の間にも銅メッキした鋼板やケイ素鋼板を配するなどして、完璧なシールドが実現できたと言います。

試聴しました。

『PM-10』の試聴は暮れも押し詰まった12月末、日本橋1ばん館で行いました。試聴機器は、ソース機器のSACDプレーヤーには先行発売されている『PM-10』とペアとなる『SA-10』、スピーカーはB&W『804D3』で行いました。

まず、試聴した第一印象は非常にしなやかで、透明感のあるサウンドということでした。実はこの時点では、まだ『PM-10』の商品説明をマランツの技術者から受ける前の段階で、全く何の予備知識もなく、とにかく試聴を開始したのでした。

その後、商品説明を受けたのですが、まさか本機がデジタルアンプであるとは、その時は心底驚きました。残念ながら私の年代のオーディオファンには、どうしてもデジタルアンプに対するアレルギーの様なものがあるのです。それはかつて20数年前、最新のアンプこそがデジタルアンプであり、今後アナログアンプに取って代わると言うふれこみで登場した数々のデジタルアンプの音質に対するアレルギーの様なものだとも言えます。

しかし、前述のようにデジタルアンプと聞く迄は、全く違和感がないどころか、上質なA級のアナログアンプではないのかとさえ感じたのでした。しかもA級アンプより遙かにパワーハンドリングが良く、本来鳴らし難い『804D3』を難なくドライブできたのですから・・。

その後、デジタルアンプと認識してからも何のマイナスイメージも感じず、高級セパレートアンプにも通じる透明度の高い、超高解像度のサウンドでした。

低域は安定感があり、決してゴリゴリ押し出して来るような荒々しさこそありませんが、楽器の姿形が見えるような自然な立体感、重量感は十分再現していました。

中高域は申し分ない程に滑らかで、どこにも引っ掛かることなく自然に抜けていく感じで、生音の様な心地よさを感じました。音場も非常にリアルに再現されました。

最後に
この『PM-10』こそ、マランツが目指した“原音追求”が具現化できたのではないかと思います。今後の10年を見据えた“次世代プリメインアンプ”の登場だとも言えます。

プリメインアンプでここまでやるか?『PM-10』にマランツ技術者の意地のようなものさえ感じるとともに、デジタルアンプへのマイナスイメージを払拭するには十分すぎるパフォーマンスを実現できたと断言します。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

2017年2月10日 (金)

【NewVintage】TEACの新世代フラッグシップモデル「NR-7CD」をご紹介します


みなさま、こんにちわ!

節分の豆まきで最近、一部の幼稚園では最後に「鬼は改心したので仲良くしましょう」と、一緒に遊ぶといったオチになっていると聞いて愕然としているとうふです。

さて今回ご案内の製品はこちら!

ティアック
ネットワーク対応CDレシーバー
NR-7CD-S

本年1月21日発売となったTEACのフラッグシップモデル”NewVintage”シリーズ、
その第一弾CDレシーバーの『NR-7CD』です。

内容的には標準コンポーネントサイズなCDレシーバーで、構成/素材等が一般のCDレシーバーとは大きく異なり、見た目だけではないプレミア感を演出します。

とうふが選ぶ「NR-7CD」が他のレシーバーと違うオススメポイント!

①まず、生産が東京、青梅”MADE IN TOKYO”です。
ハイエンドオーディオを見慣れた方には”ピン”とくる背面レイアウト

そう、この「NR-7CD」はTEACのハイエンドブランド”Esoteric”と同じ工場で作られているのです。

筐体も厚手のアルミ材を採用し、更に内部ではアナログ部とデジタル部で上下に分割した、”ダブルデッキ構造”を採用。
持つと思った以上に重くどっしりとしており、 指で弾いても音が鈍く、”コツコツ”というよりは”ゴンゴン”と詰まった音がします。
無駄な”鳴き”がないしっかりとした筐体です。

さらに脚部インシュレーターもエソテリック製品にも採用されていピンポイントフットによる三点支持で、これは下位モデルとなるUD-503から引き続き採用されています。
※あさやんのUD-503レビューはこちらより


②LDACにも対応したBluetoothレシーバー機能。
SBC、AAC、aptXの他に、ソニーが開発したハイレゾ転送にも対応したBluetoothコーデック「LDAC」にも対応しています。
※本機が発表された頃、ソニー製品以外では初のLDAC対応製品でした。

ウォークマンはA30シリーズ、Signatureシリーズ共に非常に人気が高く、外でヘッドホン/イヤホンで聴いているハイレゾ音源を帰宅後も機器を直接接続する事無く「高音質に」楽しむ事が出来るのは非常に大きいのではないでしょうか?
※LDACでの音質に関しては、残念ながらとうふはLDAC対応製品を持っていないので今回は未チェックです。

③古い...けど新しいアナログメーター
まるでTEACのオープンリールデッキを彷彿とさせる左右独立のアナログメーター。

アナログメーターがあるだけで不思議と「オーディオを聴いてる」という気分になれるアナログメーターです。

④見やすい表示ディスプレイ。

有機ELディスプレイを採用。
筐体サイズに応じ大型なので再生トラック数や再生時間等の情報が増えても格段の視認性です。
他にもメーカーホームページを見ると様々な特徴が記載されていましたが。。。実機を見てとうふが特にお薦めしたい点を上記に簡単にまとめました。

さて、肝心の音質ですが、メーカーから実機をお借りすることが出来たのでリファレンスシステムのE-370を一旦退けて様々なソースで試聴してみました。


中高域は上位ブランドのエソテリック製品に良く似た伸びやかさを持ちますが、化粧気は少ないナチュラルで上質なサウンドです。
低域はややタイトながらも抑揚のある、しっかりとした表現が楽しめますが、全体的には少々あっさりとした表現で、ハードロックやヘヴィメタルを聴くと少々大人しく感じるのではないでしょうか。

一聴すると全体的に”これ”といった特徴に欠ける表現のように感じますが、しばらく聴いていると解る、『非常に耳馴染みの良い表情』に気づかされます。
500ラインシリーズや300ラインシリーズのようなある種の『解りやすさ』とは全く異なる、自然でリスナーからは一歩引いた表現でアプローチし、『オーディオを聴く、と考えると物足りない』ですが、生活の中で”耳に馴染む、リスナーに寄り添う”『音楽的表現をする』プレーヤーといえます。

オーディオ過ぎない、音楽的な表現を楽しめるハイエンド・CDレシーバーとして「NR-7CD」は既製品とは一線を画す製品としてご紹介します。
なお、メーカー開発の方に以前うかがった所、次なるラインナップも計画中との事で、まだまだ目が離せないシリーズとなっていく事でしょう!


とうふ的NR-7CDの5段階評価
表現力  :★★★★:自然で音楽的な表現を楽しめます。断然『5点』!
機能性  :★★  :非常に多機能。しかし痒い所に手が届かない...『3点』
高級感  :★★★ :メーターや筐体デザイン等が良いですね。『4点』!
コスパ   :★   :表現もデザインも良い。ですが価格が難しい...『2点』。
総合評価 :★★  :非常に判断に悩みます。難しいですが『3点』!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2017年2月 8日 (水)

『 電源の重要性 Vol.2 』 ~電源環境を見直そう! ハイエンド編~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
前回このコラムで『 電源の重要性 』について、エントリークラスの電源ケーブルを取り上げましたが、今回は前回と打って変わって、電源の品質を根本的に見直すべく、ハイエンド機器でのチャレンジです。
もちろん、いずれも高額ですので、おいそれと導入できる製品ではありませんが、電源環境を見直していただくきっかけになればと、あえてレポートしてみました。

クリーン電源で、電源ケーブルからのノイズや歪みの流入を回避!

家庭に供給される交流電源には、さまざまなノイズや歪みが乗ってきており、これがオーディオシステムに接続されることで、電源ケーブルを通じて機器に流入し、増幅されてしまっています。

その流入対策としての電源コンディショナーには、これまでフィルターを使ってノイズを低減させるタイプや、1対1のトランスを使用する「パッシブ型」と、電源電流そのものを再生成する「アクティブ型」のジェネレーター(発電)方式が一般的でした。しかし、これらの手法ではすべてのノイズや歪みを取り去ることは不可能と言われています。

そのノイズや歪みの流入を回避するため、積極的な手法で解決を図った製品が、今回ご紹介します国産ハイエンドブランド「アキュフェーズ」と「ラックスマン」のクリーン電源です。

いずれも効果絶大ですが、その取り組み方法は対照的です。さらに「アコースティックリバイブ」が世に問う、新ジャンルの電源改善アイテムもご紹介します。

アキュフェーズ 交流安定化(クリーン)電源「PS1230」「PS530」


いずれも従来機「PS1220」「PS520」の後継機という位置づけの製品です。アキュフェーズのクリーン電源の歴史は長く、1996年発売の「PS500」に遡ります。それはまだ、今ほど電源の重要性が話題になっていなかった20年も前です。

その後、最大出力500VAの500シリーズは、500V(2000年)、510(2006年)、520(2012年)と続き、最大出力1200VAの1200シリーズは、1200(1997年)、1200V(2000年)、1210(2005年)、1220(2011年)となり、今回の新製品が第5世代機にあたります。

今回も従来同様、アキュフェーズの常套手段であるブラッシュアップが施されています。それは、アキュフェーズがアンプなどでも行っているのと同様に、新たに一から設計をやり直すのではなく、前作の発売以後に得られた数々のノウハウを使って、確実にグレードを上げていくという、最も確実な手法です。

アキュフェーズのクリーン電源は、直流から交流電源を新たに作り出すのではなく、機器の内部で作られた基準波形と、入力された電源の波形を比較することで、綺麗な交流波形(加・減算して補正)にして送り出すというタイプのクリーン電源です。新設計の低歪率基準波形発生回路と、強力な出力段により、歪率を従来の0.1%から0.08%へ20%もの改善が図られています。

この方式のメリットは、主なエネルギー源は入力された交流だけで、損失分としては波形補正用の電力だけとなるため、交流を新たに作り出すタイプの交流定電圧装置に比べて大変効率が良く(無負荷時の消費電力を「PS1230」では従来の60Wから37W、「PS530」は50Wから25Wへと大幅に低減)、発熱も少なくすることができるのです。電源周波数は入力信号そのものですから、内部に発振器の必要もないため、本体内部からの高周波ノイズの発生もないと言います。

「PS1230」は、定格出力電流12Aに対し、瞬時電流供給能力は140Aから160Aへ、「PS530」は5.1Aに対し、70Aから80Aに、いずれも前作より大幅に増強して抜群の電流供給能力を誇っています。

「PS1230」は、ホスピタルグレードの3Pコンセントが、フロントに2口、リアに8口の計10口あり、トータル1200VAの出力が可能で、パワーアンプを含め、システム丸ごとにも十分ご使用いただけます。一方、「PS530」は、リアのみ8口の出力を装備しており、510VAの出力が可能です。こちらは、一般的なプリメインアンプや入力機器用として十分な容量を確保しています。

アキュフェーズならではの、グレードアップ手法による完成度は非常に高く、アナログに徹し、パワーアンプ並の頑丈な構造とした結果、サウンドの安定感や低域の力強さは抜群です。お持ちのシステムのパフォーマンスを最大限発揮させる電源システムです。

ラックスマン クリーン電源システム「ES-1200」

ラックスマンが新たに参入したクリーン電源の第一号モデルです。前述したジェネレーター方式のアクティブ型の電源コンディショナーではなく、電源波形の歪みだけを排除する補正方式を採用しています。本機は、一対一のアンプとも考えられますが、その電源にはスイッチング・レギュレーターを採用しています。

最大の特徴は、プラス側の給電経路に入っているパーツがフューズと電源スイッチだけで、トランスはもちろんアンプも直列に入っていない「ダイレクト・カップリング方式」を採用していることです。そのメリットは、トランスやアンプが入ることでのノイズや歪みの発生が回避できることだと言います。

電源波形は50Hzまたは60Hzの正弦波で、国内では100Vです。しかしその波形は、家庭内の電化製品によって生じる歪みや、外部からのノイズや電磁波の影響で、正弦波がささくれたり、凹凸が生じたり、頭が潰れたりしています。これらはすべて歪みであり、この歪みを補正して正確な正弦波に戻すことが本機の使命なのです。

ラックスマンは、この補正の方法として従来とは別の方法を考え出したのです。「ES-1200」に内蔵させたROMに50kHz・16ビット相当のPCM波形を記憶させ、これをD/A変換(工業用ラダー型DAC)した後、ローパス・フィルターを通した基準正弦波と電源波形を比較し、理想的な正弦波となるように高精度に補正するのです。基準波形を元の電源波形から生成したり、アナログ発振器を使ったりせず、高精度のハイレゾデータとしたことが本機の画期的なところです。

本機の重量は17.5kgで、1200VAのクリーン電源としては軽量です。3Pコンセントにはパナソニックのホスピタルグレードが採用され、8口が用意されています。インシュレーターにもタオック製のグラデーション鋳鉄製を採用しています。

ラックスマンが満を持して投入したクリーン電源。高S/Nで、曖昧であった輪郭が確かになり、音場の見通しも明らかに向上します。立ち上がりが良く、頭を打たない伸びきり感は格別です。オーディオ機器自体の音質を変質させず、持っている性能をすべて引き出す電源システムと言えます。

アコースティックリバイブ 電源コンディショナー「RPC-1」

「RPC-1」はアキュフェーズやラックスマンのクリーン電源とは全く違うアプローチによる画期的な電源改善アイテムです。その使用法は至って簡単で、空いたコンセントに本体から伸びている3Pプラグを差し込むだけです。

「RPC-1」は、赤外線マウスの発明者である故・柴田潤氏のアイデアをHWT(ハイエスト・ワールド・テクノロジー)とアコースティックリバイブの共同研究によって発展、製品化させたものだそうで、内部の特殊コイルの組み合わせによる独自の回路設計により、電源経路に乗る超高周波ノイズの除去だけを行うという製品です。

本機には、コンデンサーや抵抗などのパーツ類は一切使用されていないため、エネルギーのロスが一切ありません。この結果、ノイズフィルターなどの使用時に感じることのある、エネルギー感が後退したり音像が痩せるような副作用がなく、一方でS/N感や透明度が向上するという、通常は相反する要素を両立させたと言います。

筐体は17cm×17cmで高さ8cmで音響特性に優れたヒッコリー材を使用し、ケーブル部分は37cmで、比誘電率に優れたシルクテフロン絶縁を施した究極のオーディオ専用導体「PC-TripleC」を採用しています。

また、本機をクリーン電源の出力コンセントに装着することで、クリーン電源自体の性能をさらに向上させることも可能とのことです。電源経路に乗る超高周波ノイズの低減と均一化を行い、S/N比を劇的に向上させながらエネルギー感や躍動感なども向上させると言います。

今回は、写真にあるように電源タップの空きコンセントに繋いで検証しました。

PCオーディオやCDソフトでは、サウンドに力強さが増し、低域のエネルギー感がたっぷりで立ち上がりがよくなり、ドスンと深く沈む感じが出てくるようになりました。

中高域のまとわりつきがなくなり、音場の透明感が出て見通しが良くなり、立体感もかなりリアルに再現されるようになりました。全体に一本芯が通った音離れの良いサウンドになったのです。よく言われるデジタルサウンドの欠点が、明らかに改善できていたのです。

一方、アナログでも全帯域でスピードアップした、非常に張りのあるサウンドになり、従来にも増して実在感や奥行き感が再現できたのです。私自身、過去に聴いたアナログサウンドでもダントツの素晴らしさと断言します。

これが超高周波ノイズに的を絞った対策の効果だとすると、大変な発見であり、電源関連アクセサリーの新ジャンルの登場と言えると思います。

最後に
今回、ラックスマンがクリーン電源についに参入し、それをアキュフェーズが伝統のPSシリーズの新製品で迎え撃った格好になりました。

そこにまったく新しい発想のパッシブタイプの電源コンディショナーを投入したアコースティックリバイブを含め、国産高級電源アイテムが《 三つ巴 》の様相を呈しています。

確かに、いずれの製品もおいそれと購入できる価格ではありませんし、同じ金額ならコンポーネントのグレードアップを…と、つい考えてしまいます。

しかし、今お使いのオーディオシステムのサウンドが気に入っておられ、そのお気に入りのサウンドを変質させることなく、さらに高みを目指したい方にこそお勧めします。一度体験してしまうと手放せなくなってしまう製品ばかりです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。(あさやん)

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