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2019年2月21日 (木)

cocktailAudioのデジタルミュージックサーバー&トランスポート『 X50Pro 』 ~お使いのD/Aコンバーターが最大限生かせます。

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、お使いのD/Aコンバーターを最大限活かせる、超々多機能なトランスポート型ミュージックサーバーのcocktailAudio『 X50Pro 』を取り上げます。




■ cocktailAudioの製品について
いま、cocktailAudio(カクテルオーディオ)製品が大人気です。
cocktailAudioは、韓国NOVATRON社のハイファイオーディオ製品専用のブランドです。NOVATRON社は2003年に、従来なかったユニークなマルチメディアオーディオシステムを開発、製造するために創設されたのです。常に最先端のデジタルフォーマットに対応し、便利で使いやすく、オーディオの楽しみを広げる革新的な製品をずっと供給し続けています。

日本国内で最初に登場した同社製品は、2015年12月発売の「CA-X40」でした。超多機能で注目はされましたが、当時まだブランド自体が浸透しておらず、正直なところ、ヒットにまでは至りませんでした。そして2017年10月、アンプを内蔵し、スピーカーを接続するだけで簡単に、最新のハイレゾサウンドが楽しめるマルチメディアプレーヤー「X35」が登場。続いて同年11月、あえてD/Aコンバーターを非搭載とし、デジタル機能に特化したハイパフォーマンスマシン「X50D」と続きました。

人気に火が点いたのが、2018年4月に発売された「X45」でした。高性能D/Aコンバーター(ES9018K2M)を内蔵し、アンプを内蔵していないマルチメディアプレーヤーで、最先端のデジタルフォーマットに対応し、音質にも磨きがかけられた製品でした。続いて同年6月発売の「X45Pro」は、最先端の高性能D/Aコンバーター(ES9038PRO)を搭載し、電源や筐体を大幅に強化し、同社ラインアップの最高級モデルとして、性能、音質の頂点を目指して投入してきたのでした。

そして、2018年の年末ギリギリに発表されたのが、今回ご紹介いたします『 X50Pro』です。本機は「X50D」の上級機という位置付けの製品で、「X50D」同様にD/Aコンバーター非搭載のトランスポート型ミュージックサーバーで、本機をお使いになるには別途D/Aコンバーターが必要になってきます。

それでは『 X50Pro 』の先進性&発展性を見てまいりましょう。とにかくその機能の豊富さに、筆者は圧倒されっぱなしでした。

■ cocktailAudio『 X50Pro 』とは
cocktailAudio『 X50Pro 』は最上級機「X45Pro」の開発で得られたノウハウを注入して開発されています。CPUは「X50D」では「Dual Core ARM Cortex A9(1.0GHz)」であったのに対し、本機はその倍に当たるA9のクアッドコア仕様の「Quad Core ARM Cortex A9(1.0GHz)」にグレードアップされており、高い処理能力と快適な操作性を実現したとしています。

また、音質を大きく左右するクロック発振器には、高性能、低ノイズのCrystek「CCHD-575」を搭載。電源部全体をアルミシールドケースでカバーすることでシールドを強化し、トランスからの放射ノイズを遮断。さらに「X45Pro」同様、13mm極厚フロントパネルをはじめ、本体を含むすべての筐体を、厚手のアルミプレートに精密な切削加工と美しいブラスト処理を施した総アルミ仕上げとしています。これらにより、高音質を目指したのです。

本体背面には、記録媒体用のスロットを2基装備しており、それぞれに6TBまでのSATA3.5インチ/2.5インチのHDDドライブ、または、2.5インチのSSDが装着可能です。これにより、最大12TBにも及ぶストレージを実現できるのです。着脱も可能なため、ソースのジャンルなどにより複数のドライブの使い分けもできるのです。(ストレージは別売)

フロントのディスプレイには視認性の高い日本語対応の7インチ大型カラー液晶を採用。操作画面や音楽ファイル情報、カバーアートなどが表示され、快適な操作が可能です。さらに本機のHDMI出力を、お持ちの大型ディスプレイやプロジェクターに接続すれば大画面に映し出すこともできます。

デジタル出力は、RCA同軸、TOS光、AES/EBU、USB2.0、I2S(RJ45×1、HDMI×2)、ワードクロック出力(最大192kHz)を装備。デジタル入力は、RCA同軸、TOS光を各1系統を装備しています。

ただ、「X50D」に2系統あった同軸出力が1系統になったのはI2S(※)のHDMI出力を2系統としたためで、I2S規格の対応幅を広げています。
※I2S:アイスケアエスと読みます。市販品ではM2TECH「Evo DAC Two Plus」などに採用され始めており、今後対応機が増えることが予想されます。

USBホスト(本機から制御可能)端子は、前面に1系統(USB2.0)と背面に2系統(USB3.0)を装備しており、USBメモリや外部ストレージも接続可能です。

本機にはフロントローディングのCDプレーヤーが内蔵されており、CDトランスポートとしては勿論、PC不要で簡単にリッピングもできてしまいます。WAV以外にもFLAC、ALAC、MP3など様々なフォーマットでリッピングが可能です。

CDのメタデータやカバーアートはGracenoteやFreeDBのサービスを利用してインターネット経由でタグ付けできます。取り込んだ音楽データは、カバーアート表示、文字表示、使い易い検索機能など本機独自のミュージックデータベースに蓄積され、管理できます。

本機の対応ハイレゾフォーマットは、DSD(11.2MHz)、DXD(24bit / 352.8kHz)、HD FLAC(24bit / 192kHz)、HD WAV(24bit / 192kHz)などほぼ網羅しており、他社に先駆けて対応しているMQAにも対応しています。MQA-CDもD/Aコンバーターが対応していれば、勿論再生可能です。

さらに、家庭内のネットワークに接続することで、ネットワークプレーヤーまたはミュージックサーバーとしても機能します。TIDAL、Spotify、DEEZERなどのストリーミングサービスも利用できます。TIDAL、DEEZERではMQA音源もお聴きいただけます。

また、専用のリモコンアプリのNOVATRON「MusicX」をiOS / Androidのスマホやタブレットにダウンロードすることで、ネットワーク経由で本機の操作が可能となり、操作画面やカバーアート、ファイル情報を手元で見ながら操作できてしまいます。

cocktailAudio『 X50Pro 』の多機能さは、まさに「てんこ盛り」状態と言えるでしょう。

■ 試聴しました
私が所有する使い慣れたD/Aコンバーター Mytek Digital「Brooklyn DAC+」に本機を繋いで、短時間ですが試聴しました。

まずは、個人的に最も興味のある「MQA-CD」の直接再生から始めました。難なく「Brooklyn DAC+」に352.8kHz/24bitの表示(ユニバーサルミュジックのMQA-CD)が出て、通常CDとは全く違う奥行き感や立体感が再現されました。パソコンのハイレゾ音源からのUSB入力では、MQA-CDのリッピングソフトやダウンロードしたMQA音源も問題なく再生し、MQAの素晴らしさを改めて実感させられました。

通常のハイレゾPCM音源は勿論、44.1kHzのCDからのリッピングソフトも、本機の筐体の確かさやS/Nの良さから、制動力のあるしっかりした低域に、深く沈む重低域が加わったスケール感の豊かな余裕のある低音でした。一方中高域は、厚みのある中域にヌケの良さ、ハリのある高域が加わり、情報量も圧倒的で、PCM音源ならではのピラミッド型のハイエンドサウンドを聴かせてくれました。

一方DSD音源では爽やかさや瑞々しさが加わり、アナログっぽさも感じさせました。PCM、DSDそしてMQAと、それぞれの個性をそのままの形で引き出し、『 何も足さない、何も引かない 』オリジナル音源の良さを大事に、そして素直に引き出してくれました。

cocktailAudio『 X50Pro 』は、お使いのD/Aコンバーターを最大限活かせる超々多機能なトランスポート型ミュージックサーバーです。(あさやん)

2019年2月 5日 (火)

ソニーの超弩級DAP『 DMP-Z1 』を徹底解説!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ソニーの超弩級デジタルオーディオプレーヤー『 DMP-Z1 』を取り上げます。この小ささの中にハイエンドオーディオのノウハウを詰め込んだ【 とんがったモデル 】でした。




■ 私とデジタルオーディオプレーヤー
私はここでデジタルオーディオプレーヤー(以下、DAP)を取り上げることに、正直とても躊躇していました。と言いますのも、私には「オーディオとはスピーカーの音を空間を介して(部屋の空気を動かして)聴くもの」と言う信念があります。演奏会場やスタジオはそれ自体が空間=音場であり、その音場も含めて録音されているのですから、空間を介する(空気を動かす)必要があると考えるためです。

そのDAPなどでのヘッドホンリスニングは、録音された音や楽器のチェック、演奏の善し悪しの判断は十分可能だと思います。しかし、耳の直近や耳の中に振動板が存在するヘッドホンには、音場(=空間)の表現ができない(※バイノーラル録音ではある程度音場の再現は可能です)と考えます。それは、スピーカーリスニングとは別次元の再生システムなのです。ただ、私も通勤電車内ではヘッドホンにお世話になっており、ヘッドホンリスニング自体を否定するつもりは毛頭ありません。

少し講釈が長くなってしまいましたが、だったら何故『 DMP-Z1 』なら良かったのかを、ハイエンドオーディオの視点で見てまいることにいたしましょう。

■ DMP-Z1とは
ソニー『 DMP-Z1 』は、日本での発表の前、2018年8月の香港、9月のベルリンのオーディオショーで先行発表され、当地で話題騒然となり、日本でも異常なほど注目を集めました。そして遅ればせながら、10月に国内発表、12月に発売とのアナウンスがあったのでした。

ソニー『 DMP-Z1 』は、Joshin webショップの「試用レポート」や「特設ページ」に詳しくご覧いただけますので、今回私は「ハイエンドオーディオの担当者」の立場から、本機をレポートします。

まず気になったのは、その大きさ・重さです。ソニーとしては「ウォークマン」ではなく、「ハイレゾプレーヤー内蔵アンプ」と呼び、「ポータブル」ではなく「キャリアブル」という言い方をしています。要するに、今までにない新しいコンセプトのDAP(ソニーでは、DMP=デジタルミュージックプレーヤー)だとしています。

■ DMP-Z1のハイエンド機器としてのこだわり
重さは約2.5kgありますが、「キャリアブル」と呼ぶ所以はバッテリーを搭載していて、4時間のフル充電で、9~10時間程度の再生が可能だというためです。

オーディオ歴の長いマニアの方はお分かりだと思いますが、オーディオ機器の理想はバッテリー駆動であり、AC電源のデメリットを如何に克服するかが、オーディオの大きな目標であり続けています。バッテリー駆動は究極のクリーン電源なのです。

そのバッテリー駆動の電源は合計5セル(単電池)のバッテリーパックで供給しており、デジタル回路には角形を1セル、アナログ回路はプラス/マイナス用に円筒型の2セルをそれぞれ使っています。これによりデジタルとアナログは勿論、左右チャンネルも完全に独立させ干渉を回避した、徹底的にこだわったバッテリー電源です。しかもバランス駆動なのです。


▲ バッテリー電源

そして本機では、「NW-WM1Z」をはじめ、現行のウォークマンで採用されているフルデジタルアンプ「S-Master HX」ではなく、あえてアナログアンプを搭載したことで、この巨大なプレーヤーになってしまったのです。デジタルの覇者 ソニーの技術陣が如何に音質のためとはいえ、本機にアナログアンプを選択したことには敬意を表するとともに、並々ならぬ意気込みさえ感じます。

ただ、我々オーディオマニアにとっては、どうしても「S-Master PRO」を搭載した、2003年発売のSONY最後の高級プリメイン「TA-DR1」を思い出してしまいます。やはり「S-Master」はSONYのオーディオ技術のメインストリームのはずなのですが・・・。如何に高出力のためとはいえ、従来からの主張との矛盾はちょっと気になるところではあります。

そのアナログアンプには、TI(テキサスインスツルメンツ)のステレオHi-FiヘッドホンアンプIC「TPA6120A2」を2基搭載。ロータリーボリュームは、世界最高性能を誇り、高級プリアンプで使われることの多いALPS(アルプス電気)製50型金属軸高音質タイプボリューム「RK501」を、本機のためにカスタマイズ(重厚な真鍮ケースを接触抵抗の少ない銅でコーティングした上に更に金メッキ)して搭載。ノブもアルミの削り出しという贅沢の極みです。


▲ TPA6120A2


▲ RK501


▲ ロータリーボリュームのノブ

そしてそして、DACには何と、AKM(旭化成エレクトロニクス)の最高峰DACチップ「AK4497EQ」をチャンネルセパレーションを有利にするため、左右独立で2基搭載しています。この「AK4497EQ」こそ、エソテリックなどのハイエンド機器の多くに採用され、その実力の程は既に実証済みです。DAPではあり得ない快挙ともいえます。これにより、「DSD:11.2MHz」や「PCM:384kHz/32bit」のネイティブ再生、さらにはMQAも再生可能です。


▲ AK4497EQ

さらに極めつけは筐体構造です。軽量かつ高剛性という難題をH型アルミ押し出し材を切削加工して、側面とシャーシを一体化。アンプ基板とデジタル基板を上下分離し、デジタル基板の下には金メッキした無酸素銅プレートを挟み込むなどして、GND(アース)を強化し、ノイズの影響を抑えるという、ここにもハイエンド機器の手法を投入しています。ゴム脚は内部にソルボセインを使用した3層構造にするなど振動対策も万全を期しています。


▲ H型アルミ押し出し材を切削加工

また、瞬間的な大電力にも対処するため、「電気二重層コンデンサ」を合計5個搭載。内部配線にも手抜きはなく、定評のある米国KIMBER KABLEが使われています。更に基板の配線も一般的な角張ったモノではなく、ハイエンド機器で見られる曲線で描かれ、信号が自然に流れるパターンを採用。ハンダに至るまで、新開発の金入り「高音質ハンダ」を使うなど、そのこだわりは半端ではありません。


▲ KIMBER KABLE


■ DMP-Z1のこだわりの機能
新開発の「バイナルプロセッサー」が注目されます。これはアナログレコードの再生時に生じる「サーフェイスノイズ(針が盤面を滑ることによって生じるサーというノイズ)」が音の立ち上がり(初動感度)を良くするという考え方。

そしてもう一つは、スピーカーの音圧がレコード盤やそれを支えるプレーヤーに伝わること(空間フィードバック)で針先に影響を与え、豊かな響きが得られるという考え方です。これらがアナログの音が良く感じられる理由だとしています。

この理論に基づいてDSP処理を加えることで豊かな音の再生を可能にしたのです。しかし、これは私の考え方とは少し違う点もあり、諸手を挙げて賛成とはいきません。私の考えるアナログの良さとは

 ①デジタルのように入れ物に制限が無く、歪みながらも伸び切る良さ
 ②物理的に針を溝に引っかけることによる立ち上がりの良さ
 ③何より音の連続性による自然さ

だと考えます。ノイズや振動の影響とは考えにくく、ここは個人の意見の分かれる所です。

そしてこだわりの(削減)機能の極致は、アナログ出力がヘッドホン出力(4.4mmバランス、3.5mmアンバランス、いずれも高出力)のみで、外部機器への入出力はデジタル(USBまたはBluetooth)のみのシンプルさです。これは、ラインアウトや切り換えスイッチを付けることで、ヘッドホンリスニングに多少なりとも影響が出ると考えた結果だといいます。ただ、やはりアナログアウトが欲しいと思うのは、私だけではないと思います。

トップパネルには800×480ピクセルの3.1型タッチパネル液晶、音楽再生画面を中心に上下左右にスライドすることでスムーズな操作が可能です。256GBの内蔵メモリーに加え、microSDカード用スロットを2つ搭載。

さらに、外出先に本機を持ち出すための専用キャリングケースも付属しています。背面のUSB Type-C端子により、パソコンから本機へ楽曲を転送したり、接続したパソコンの音楽を本機を通して(USB-DACとして)ヘッドホンで聴くことも可能です。

本機の細部の仕上げにこだわった質感は抜群で、ハイエンド機器ならではのシンプルな外観となっています。私の所有欲を大いにかき立てる優れたデザインです。

■ 最後に
ヘッドホンリスニングでの音質に一切妥協しない【 とんがった挑戦的なモデル 】それが『 DMP-Z1 』です。「ソニーらしさ」「It's a sony.」の復活を確信しました。

その再生音については、ヘッドホン個々での印象の違いがあり、ここでは多くは述べませんが、私のようなスピーカーリスニング派にとってもそれは衝撃のサウンドでした。

第一印象は低域から高域にわたる全帯域でのスピードが揃っていることです。これはスピーカーでは至難の技です。また細部のディテイルがさすがにスピーカーでは無理なレベルまで再現され、その情報量の多さには圧倒されました。音の鮮度、凝縮感、伸びやかさはヘッドホンリスニングならではと感じました。

今回『 DMP-Z1 』を聴いて、スピーカーリスニングとヘッドホンリスニングには、それぞれ別次元の異なる楽しさがあるのだと、改めて感じました。(あさやん)

2019年2月 2日 (土)

【今が購入のチャンス!?】大幅値上げのその前にMAGICO A3を再度ご案内します


みな様、こんにちは!
1月があっという間に過ぎてもう2月。
時の経つ早さに認識が追いついていないとうふです。

先日、ハイエンドブログで「あさやん」がご紹介しました、 アメリカのハイエンドオーディオスピーカー"マジコ"。
その価格破壊モデルとも言える【A3】がなんと。。。3月1日受注分から大幅値上げとなってしまうのです!
※あさやんのレビュー「MAGICOから手を伸ばせば届くスピーカー『 A3 』登場!!

マジコ
3ウェイ4スピーカーフロア型スピーカー
MAGICO A3



2月末までのメーカー代理店希望小売価格は1,300,000円(ペア・税別)ですが、
3月1日以降のご注文分は1,500,000円(ペア・税別)1割以上の値上げです。

マジコと言えばこのA3が出るまでは一番安いモデルである【S1Mk2】がペア2,400,000円(税別)から、という超・ハイエンドメーカー。
このA3が出た時にはその表現力の高さと挑戦的な価格に度肝を抜かされたものです。

1,300,000円という価格でも「安すぎる!」と思わされるほどの堂々とした表現力。
当然オーディオ誌でもその評価は高く、需要に対して生産が全く追いついていないほどとの事です。

現在日本だけでなく世界中でも注文が殺到しており、お届けは"秋以降"が確定していますが。。。
値上げ幅も大きく、また今年には消費税増税も控えておりますので。。。それでもお待ち頂く価値はあるでしょう!
それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年2月 1日 (金)

上杉研究所が放つ「進化型管球アンプ」 ~ 伝説の交流点火動作 直熱三極管パワーアンプ『 U-BROS-300AH 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、直熱三極管パワーアンプの上杉研究所『 U-BROS-300AH 』シリーズを取り上げます。さまざまなタイプのスピーカーに対応する『 新生ウエスギアンプ 』です!




■ まずは「真空管」のお話から
真空管には、「直熱型」と「傍熱型」があるのをご存知でしょうか。真空管は元々、電球をベースに誕生したため、熱電子を放射する陰極(カソード)は直熱型(フィラメント)でした。

しかし、直熱型では避けられないハム雑音を減少させるため開発されたのが、傍熱(間接加熱)型でした。酸化物を塗布したニッケル・パイプの内部にヒーター・ワイヤーを入れて交流で加熱すると、パイプ(カソード)の表面から熱電子が放出されるため、ハム雑音から解放され、ラジオなどに交流電源が使用できるようになったといわれています。

音質的な魅力は直熱型の真空管アンプに分があると言われ、聴き疲れのない柔らかさがあり、間接音が豊かで、音量を絞っても音が痩せず、音量を上げてもうるさくならないナチュラルさが持ち味です。とりわけ、直熱三極管アンプには「繊細感」があり、「倍音成分」が心地よく滑らかで、生より生々しい何かを感じさせるところが大きな魅力と言われています。

しかし、サウンドは魅力的ではあるものの、どうしても直熱三極管のハム雑音が気になってしまいます。そこで上杉研究所はある方法を考え出したのです。

従来から上杉研究所は、直熱三極管300Bの魅力を引き出した、シングルA2級動作のモノラルパワーアンプ「U-BROS-300」を発売していました。この「U-BROS-300」も、一般的に採用されているフィラメント雑音発生の心配のない直流電源によって点火(直流点火)されていました。

ただ、直流点火は残留雑音は低下するものの、どうしても音が痩せ気味になる傾向があるといわれています。一方、フィラメントの加熱用電源として、ACライン電源を変圧し、そのまま用いる交流点火での音質的な魅力については、半ば伝説的に語られてきました。

どうしても交流点火で動作させた場合、雑音を低く抑えることが困難であるため、これまで製品化されたことはあまりなかったのです。

そんな中、この交流点火による究極の直熱管アンプの製品化にチャレンジしたのが上杉研究所という訳です。その手法は従来技術だけでは不可能な、現在の先端制御技術を駆使して実現できたのです。

それではその『 U-BROS-300AH 』シリーズについて見てまいりましょう。

■ 世界初の交流点火無帰還300B シングル
その直熱管の交流点火は、上杉研究所とクロステックラボラトリとの共同開発による最新のDSP(Digital Signal Processing)技術を使うことで、不可避的に生じるハム雑音をリアルタイムで消去することに成功したのです。

直熱管のフィラメントハム雑音をフィラメント電源波形を入力するシステムの入出力応答と捉え、その伝達特性をセットごとに計測し、この伝達特性に基づいて、リアルタイムにフィラメント電源波形から消去信号を生成し、直熱真空管のフィラメントに注入することで、フィラメントハム雑音を打ち消し消去する技術(特許申請中)です。

この技術によるハム雑音消去信号は、オーディオ信号とは完全に絶縁されており、干渉しないと言うことです。またこの消去信号がオーディオ増幅回路に流れ込むことも無いとのことです。

全てのデジタル処理を1チップのDSP(A/D、D/A内蔵)マイコン内で行い、インターフェースポートは全てアナログ信号で動作するため、デジタル信号は外部に出力されることは一切あリません。

まさに、フィラメントハム発生のない直熱真空管アンプの完成ということになります。

300Bをはじめとした直熱真空管、それ自体が交流点火を前提に開発されていることから、この独自技術により、従来聴くことのできなかった、直熱真空管本来の音を取り戻すことができたとも言えるのです。

■ 300B シングルで現代オーディオに通用する駆動力を実現
高品質真空管と万全の保護回路による動作点の監視の下、A2級動作(※)により、300B シングル出力アンプとしては大出力の12Wを安定して獲得。(※一般的なA1級動作よりも、グリッドをプラス領域まで強力に駆動することで大出力を得られ、特に三極出力管でその効果が大きい。)

直熱三極管300B シングル出力アンプが有する魅力と充分なスピーカー駆動力を備えて、現代オーディオに通用するワイドレンジ、高ダイナミックレンジを実現できたのです。パワフルかつ情感あふれる未体験のサウンドが広がります。

■ 従来機U・BROS-300 からの継承技術及び機能(一部新規)

  1. 信号回路
    300B 真空管はカソードフォロアドライブ(真空管が飽和する程の大出力を出すと発生する特有の非線形な現象を回避)に加え、固定バイアス動作(最大出力が連続しても歪みが耳に付きにくい)を行うことで、同シングルアンプとしては高出力の12Wを実現しました。
  2. 電源回路
    出力段への供給電源は専用のチョークトランスと大容量電解コンデンサーで構成し、低雑音化と音質向上に貢献しています。
  3. 保護回路
    300B の定格動作電流を20%超えた状態が2秒間継続したとき電流をカットオフする保護回路を装備し、貴重な300Bを守ります。電源ON 後の通電に伴い各真空管の動作点の制御を順次行い、真空管のウオームアップ過程での動作点を最適に保持します。
  4. トランス
    電源トランスは徹底した低磁束密度動作、チョークトランスは業界で初めて分割巻きを採用、出力トランスは橋本電気製のシングルアンプ用で最大容量の出力トランスをベースに同社と共同開発しています。
  5. 機能
    バイアンプ及びマルチチャンネルアンプ用の機能、300B 真空管のプレート電流監視用メーター、レベルコントロールボリュームならびにカップリングコンデンサーをバイパスするダイレクト入力端子を装備しています。

■ ウエスギアンプの設計理念を継承

  1. 1.6mm厚亜鉛メッキ鋼板による高剛性シャーシ及びサブシャーシ構造により、無共振・無振動・無干渉構造を採用しています。
  2. 初段並びにドライバー管には、松下電器産業製12AX7A、並びにGE、フィリップス製軍用12AU7を採用しています。いずれも真空管全盛時代に先進工業国で生産された貴重な高品質真空管です。
  3. 電気回路、基幹部品には信頼性の高い国産メーカー品を採用しており、余裕度の高い動作設定と相まって、定評の長寿命、高信頼設計としています。
  4. ハムキャンセルプロセッサーなどの一部のプリント基板を除き、40余年のキャリアのある職人による芸術的ともいえる手配線を継承しています。

■ 新生ウエスギアンプの完成
今回発売された『 U-BROS-300AH 』シリーズは、PSVANEのWE300B(Western 300Bを精密に復刻した中国製)を搭載した「U-BROS-300AHPS」、高槻電器工業製のウエスギ仕様「U-300B」を搭載した「U-BROS-300AHTK」、それに300Bを非搭載とした「U-BROS-300BAHL」の3モデル構成となっています。

上杉研究所が新体制になって約7年。真空管アンプは継承しつつも、某メーカーで豊富な経験を持つ現設計者の新しい発想を具現化したのが『 U-BROS-300AH 』ともいえます。

増幅素子はあくまで真空管でありながら、それをサポートする回路には半導体やDSPなどのデジタル技術を加えることで、世界初の交流点火技術を投入。音質評価の高かった前作を、明らかに現代サウンドにも通じる懐の深いアンプとして『 U-BROS-300AH 』を完成させたのです。

『 U-BROS-300AH 』は前作よりパワー感、ドライブ感が増しており、ハイスピード(真空管が半導体より原理的にハイスピードであるという説の通り)で、ナチュラルなサウンドを手に入れたのです。

従来の真空管アンプの持つイメージ(まったり感、ふっくら感)とは次元の違う、高品位で、充実感、透明感に溢れた、世界で唯一の直流点火型真空管アンプの誕生です。

最新型を含め様々なタイプのスピーカーに対応する【 新生ウエスギアンプ 】の完成です。(あさやん)

2019年1月31日 (木)

【木の響きを最大限に活かす】ビクターのハイコンポ、EX-HRシリーズ最新モデル登場しました!


みな様、こんにちは!
急激な冷え込みで体調を崩し気味のとうふです。
身体を温めて、早めの休憩と心も休まる良い音を聴いてぐっすり眠るのが一番ですね!

さて、今回ご案内するのはスピーカーの振動板に木を採用した、"ウッドコーン"で人気のビクター製ハイ・コンポ。
その新シリーズのご案内です!

JVC
Bluetooth対応USB端子搭載ハイコンポーネントシステム
EX-HR99

トップエンドモデルの【EX-HR99】と

JVC
Bluetooth対応USB端子搭載ハイコンポーネントシステム
EX-HR55

その弟分【EX-HR55】の2モデルが展開です!

2003年9月に発表された初代"ウッドコーン"モデル「EX-A1」から15周年を記念した最新モデル
これまでの培った技術を活かし、更にビクタースタジオと共同で行った音響チューニングまで施された贅沢仕様に仕上がっています。

メインユニット(プレーヤー/アンプのレシーバー部)は機能面では特に大きな違いは無く、
トップエンドモデルのみに施された
・サイドウッド
・底板側に施されたアークベース
・真鍮無垢削り出しのインシュレーター(EX-HR55はプラスチックと真鍮のハイブリッド)
が大きな違いです。
"更に高音質へのこだわりを見せた"仕様が心憎いですね。

スピーカーは大きく異なっており、
EX-HR99ではEX-HR55に比べ0.5cm径が大きい、9cm径のフルレンジユニットを搭載。
更にチェリー材の薄型シートを縦・横方向に装着した異方性振動板を採用。
この異方性振動板の効果は非常に高く、ウッドコーンの響きが更にレスポンスが良くなり、響きにも艶のある表現が加わります

磁気回路の後部にウッドブロックを搭載しているのもこのウッドシリーズのスピーカーの特徴ですが、
EX-HR99ではその形状・素材、さらには装着位置までこだわり抜いた設計となっています。
その他にも
吸音材も木のチップ(メイプル)を採用(EX-HR99のみ)
チェリー無垢材のエンクロージャーや
楽器のように響棒(チェリー材)を配置する等
随所に"木の響きへのこだわり、配慮"が見受けられます。

また往年のオーディオファンに心憎い仕上げに、
マスコットキャラクター「ニッパー犬」が本体にプリントされているのもポイントではないでしょうか。
随所に音へのこだわりが施され、
更に名マスコットともいえる"蓄音機に耳を傾ける犬"イラストが燦然と輝く新EX-HRシリーズ!

普通のコンポでは満足できない、ハイエンドオーディオに通ずる音楽性の高い表現をお求めの方にお薦めのハイクラス・コンポです!
お届けは現在2月中旬頃を予定しております。

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年1月27日 (日)

フェーズメーションが画期的アイテム『EA-350』と『CM-2000』を投入!

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回はフェーズメーションの新製品、フォノイコライザー『EA-350』、パッシブ型コントローラー『CM-2000』をご紹介! 技術者のトランスに対する、執念のようなものを感じました。




■ 「フェーズメーション」というメーカー

「フェーズメーション」は、協同電子エンジニアリング(株)のオーディオブランドで、かつて「フェーズテック」という名称で、第一号機のMCカートリッジ「P-1」は2002年に登場しました。
その後、MC昇圧トランス、CDトランスポートを発売。2006年以降は本格的真空管アンプにも進出。2011年にはD/Aコンバーターも発売し、ハイエンドブランドとしての地位を固めていったのです。

同社のハイエンドオーディオの歴史は、すでに30年近くに及んでいます。

「フェーズメーション」という名前は、位相のフェーズと情報のインフォメーションを合わせた造語だと言います。
ちなみに「アキュフェーズ」もAccurate(正確な)とPhase(位相)の造語で、いずれの命名も、近年特に注目を集めている「位相」に着目しており、これはハイエンドオーディオにとっては永遠のテーマであるともいえます。

同社は他社とは一線を画した製品開発でも異彩を放っています。
カートリッジはMC型のみ、高級機を中心にMCカートリッジの昇圧はトランスを使い、コントロールアンプのボリュームコントロールはアッテネーター式にこだわり、パワーアンプは真空管、しかも無帰還300Bシングル、モノラル構成にこだわりを見せています。

それでは、今回の主役であるフェーズメーションの最新アイテムを見てまいりましょう。


■ フォノイコライザー(フォノアンプ)『 EA-350 』

フェーズメーションは、MCカートリッジ「P-1」発売の半年後、MC昇圧トランス「T-1」を発売していますが、同社にとっての最初の半導体式フォノイコとなるのは2006年発売の「EA-3」で、その翌年、真空管式の高級モデル「EA-1 II」(オリジナル「EA-1」は2003年発売)を投入しています。「EA-1 II」は現行モデルの真空管式モノーラル構成フォノイコ「EA-1000」に発展しています。

その後、2015年「EA-1000」(フォノバランス・MCトランス、3筐体)の設計思想を受け継いだ半導体式フォノイコ「EA-500」を投入したのです。フォノバランス伝送(※)に対応し、MCには昇圧トランスで、さらにL/R独立の完全モノ2筐体とすることで、半導体式の最高峰を目指して開発されたのでした。
《 ※フォノバランス伝送とは:カートリッジの発電は元々がバランス動作で、従来のようなアンバランス接続では、バランス型のメリットを損ない、外部ノイズなどが音質に影響してしまっていました。バランス型フォノケーブルを使用することで伝送ロスを最小限に抑え、さらなる高音質が実現できます。 》

一方の「EA-3」は、2010年「EA-3 II」、2014年「EA-300」へ、そして今回ご紹介します『 EA-350 』へと進化したのです。同社の最高級MCトランス「T-2000」のノウハウを盛り込んだMC昇圧トランスを内蔵し、上級機同様フォノバランス伝送に対応した上でコストを抑えることに成功したのです。

昇圧トランス以降の増幅回路は、負帰還アンプの欠点(入力信号と出力信号を常に比較し、その差を増幅するため、時間遅れやTIM歪等を発生)を回避するため、オールディスクリートV-I/I-V変換による全段対称無帰還型で構成されています。

構成部品にも上級機並のこだわりを見せており、金属皮膜抵抗やマイカーコンデンサー等の定評のある高音質部品を使用。平滑コンデンサーにはニチコン社製の最高級オーディオグレード品、電源トランスには大容量Rコアトランスを2個使用し、左右独立電源としています。

機能としては、CR2段の無帰還型ローカットフィルターで反りのあるレコードに対応。EQ補正カーブは、ステレオ用RIAAに加え、2種類のモノラル専用を加え3種類備えています。

鉄心入りMCカートリッジの消磁回路(デガウス)も搭載。入力端子は3系統を装備しており、それぞれMM/MCの切り替えが可能です。そしてその内の入力:1、2はフォノバランス伝送にも対応しています。

デザインも同社の高級機並にエレガントで、フロントパネルは10mm厚スラントアルミパネル、1.6mm厚の銅メッキ鋼鈑シャーシなどで構成された強靭な筐体構造を採用し、剛性の確保と磁気歪の低減を実現したとしています。

サウンドは、アナログレコードの情報を余すことなく拾い出し、音楽の躍動感、ダイナミクス、陰影等の表現に優れており、優雅で圧倒的な臨場感、見通しの良い音場、高分解能、高 S/N で、プリメインアンプ内蔵のフォノイコとは次元の違う、本来のアナログサウンドの素晴らしさを存分に楽しめます。


■ パッシブプリアンプ(コントロールマイスター)『 CM-2000 』

2009年発売のトランス(オートトランス)と精密抵抗を組み合せた、特許技術のハイブリッド音量調整機構を搭載したパッシヴアッテネーター「CM-1」。
2011年にはトランスのコアサイズや積層コアの厚みなどを再設計した「CM-1000」にグレードアップ。そして今回、回路や構成パーツを大幅に変更するとともに、バランス入出力端子を装備して『 CM-2000 』として発売されました。

プリアンプの本来の役割は、入力切替とパワーアンプに信号を送り込むことですが、ラインレベルの入力は既に2ボルト前後の電圧があり、プリはパワーアンプがクリップしないように、信号を絞ることが目的になってしまっています。これでは増幅率がゼロでも良いことになってしまい、パッシブ式のアッテネーターをプリの代わりに使うケースもありました。

しかし、一般的なパッシブ式アッテネーターは、音の純度は高いものの音が痩せてしまい、微小レベルでの信号の欠落が発生して、どうしても情報量が少なくなる傾向がありました。この解決策としてフェーズメーションが考え出したのが、ハイブリッド型パッシブアッテネーターという訳です。

同社はトランスを使用しながら、小レベル時には抵抗分割型を併用するハイブリッド型に辿り着いたのでした。
具体的には0~-20dBまではトランスの中間タップから取ることで14ステップの出力を得、これを2個の抵抗で分割することで32通りの組合わせを作って出力し、合計46ステップの出力調整ができるのです。0~-34dBまでは1dBステップ刻みで調整でき、無限0の手前-80dBまでスムーズな音量調整を可能としています。

さらに『 CM-2000 』は、「CM-1000」の入出力がアンバランスのみであったのを、完全バランス対応へと発展させたのです。Hot側とCold側の2つのATT用巻線を一つのトランスに巻いた、新設計のバランス用のトランスを新たに開発。アンバランス入力時もコールド信号を生成することでバランス出力を可能としたのです。

さらにトランスのコア材は、従来の0.2mm厚パーマロイを極薄の0.1mmスーパーパーマロイに、巻線も従来のOFCからPC-TripleCのポリウレタン線という特注線材にグレードアップ。
シャーシも鋼板に銅メッキした2mm厚とし、トランス付近には磁気シールドを施すなど、徹底的に外部からのノイズや誘導ハム・磁気を遮断した構造としています。

入力はバランス・アンバランスともに3系統、出力はバランス・アンバランスともに2系統装備しており、同時出力も可能です。
端子にはFURUTECH製ロジウムメッキタイプ、インシュレーターにはTAOC製のハイカーボン鋳鉄を使用し万全を期しています。内部配線も同社の執念さえ感じる、ため息が出る程の素晴らしい仕上がりです。



アッテネーター式とは思えない厚みを伴った豊かなサウンドで、情報量は圧倒的に多く、空気感を伴った鮮明な解像度、音の粒立ちも見事なものでした。
どこまでも伸びる超広帯域再生、S/Nやセパレーションの良さは、さすが増幅回路を持たないアッテネーターならではと感じました。また透明度の高さやストレートなサウンドは信号経路のシンプルさから来るものと納得させられました。

とにかく従来の増幅回路を積んだプリアンプが、いかに本来のサウンドに色付けしていたか、改めて考えさせられました。『CM-2000』は超一流のプリアンプに匹敵、いやある意味それを超えた、新世代のプリアンプだと思います。


■ 最後に
今回ご紹介した、フォノアンプ『 EA-350 』も、コントロールマイスター『CM-2000』も、フェーズメーション技術者のトランスに対する執念のようなものを感じました。(あさやん)


2019年1月21日 (月)

【入門向けでも本格仕様!】城下工業の真空管アンプのご案内です


みな様、こんにちは!
寒い日が続き、外に出る頻度が減って正月太り"気味"のとうふです。
ながら運動ができる「バランスボーイ」を導入して音楽を聴きながら筋トレをせねば。。。とも思わなくもありません。
実際にスタッフが試した、試用レポート記事はこちらより

さて、新年代1回目のご案内商品はこちら!

城下工業"サウンドウォーリア"
真空管プリメインアンプ
SW-T20

サウンドウォーリアブランドを擁する城下工業の真空管アンプです!

以前大人気だった城下工業のコンパクト・真空管プリメインアンプが数量限定生産にて復活です!
昨今のアナログ・レコードブームにも柔軟に対応するフォノ入力を搭載してパワーアップ!
フロント面にヘッドホン端子を搭載し、手軽な真空管ヘッドホンアンプとしても使用可能

シンプルに、真空管の持つ旨みを楽しめるお手軽入門アンプです。
しかも長野県にある自社工場で作られたメイド・イン・ジャパン

完全数量限定!
是非この機会をお見逃しなく!

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年1月 7日 (月)

ラックスマンが放つ第二世代のアナログプレーヤー『 PD-151 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ラックスマン 第二世代のアナログプレーヤー『 PD-151 』をご紹介! アナログならではの素晴らしさを十分体現させた上で、様々な手法でコストダウンを成し遂げています。



■ ラックスマン アナログプレーヤーの歩み

ラックスマンから2011年、実に28年ぶりに発売された「PD-171(アーム付)」。2年後の2013年、この「PD-171」をベースに、モーターや駆動回路、軸受け部など、さらに正確で安定したレコード再生を実現するために、数多くの箇所の改良を図ったアームレスタイプの「PD-171AL」。そして翌2014年、トーンアームの交換が可能なアームベース構造を採用した、「PD-171」のブラッシュアップモデル「PD-171A(アーム付)」と続きました。

そしてアナログブームにも乗って、比較的高単価にもかかわらず、いずれも異例のヒットとなり、ラックスマンがアナログに強いメーカーであることを強烈に印象付けました。

しかし経験豊かなオーディオファンにとって、かつてCDが登場するずっと以前、1975年発売の「PD121」(写真)や「PD131」、そして1977年「PD441」「PD444」(いずれもダイレクトドライブ)、その後1980年バキューム式の「PD300」、同じく1983年発売の「PD350」(いずれもベルトドライブ)を最後に、CD発売(1982)以降、同社は完全に軸足をCDプレーヤーに移したのでした。


「PD121」

かつてのラックスマンのアナログプレーヤーは、そのほとんどがアームレスであり、当時人気のSMEのトーンアーム「3009シリーズ」を装着した姿はとても優美で、今でも語りぐさになっている程素晴らしいデザインでした。筆者も大いに憧れたものです。

またバキューム式ディスクスタビライザーを搭載したプレーヤーは、ターンテーブルとレコードを一体化するため、その安定感や信頼感は抜群で、アナログ末期の当時、一世を風靡しました。

半世紀以上ぶりに順調な再スタートを遂げたラックスマンのアナログプレーヤーではありますが、如何せんアーム付きの「PD-171A」は50万円(税別)近くになってしまい、一般ユーザーはもちろん“もう一度オーディオ世代(リターナー)”にとっても、おいそれとは手が出せない価格になってしまっていました。

そんな中、「何とか性能を落とさずにコストダウンできないか」との思いから開発されたのが、今回ご紹介します『 PD-151 』という訳です。


■ 『 PD-151 』に迫る

同社にとっては第二世代とも言える「PD-171A」の下位クラスのプレーヤーを出すことは至難の技であったと推測されます。それは完成度の高い「PD-171A」の性能を犠牲にすることなく、如何にコストダウンを図るかだったのです。アナログ全盛期とは違い汎用部品が少なく、部品の調達難度が高いため開発には困難を極め、結局構想から5年の歳月がかかったとのことです。それではその成果をじっくり見てまいりましょう。

【トーンアーム】ある意味アナログプレーヤーの要とも言えるトーンアームは、「PD-171A」と同じJELCO(市川宝石)製シルバー仕上げ特注品(※)を採用。このクラスに搭載するアームとしては異例の高級アームです。やはりヘッドシェル交換のできる本格的ユニバーサルタイプにこだわったことから、ここは譲れなかったのでしょう。(※ トーンアームJELCO「SA-250」は現在市販されていませんが、単品販売されていた当時の価格は9万円前後でした。)

LUXMANロゴ入りマグネシウム合金ヘッドシェルが付属しており、ほとんどのカートリッジ(別売)がお使いいただけます。さらに別売のヘビーウエイト「OPPD-HW1(部品扱い)」をご購入いただけばオルトフォンのSPUタイプもお使いになれます。

【ターンテーブル】一般的なアルミダイカスト(鋳物)製ではなく、「PD-171A」同様アルミ削り出しを採用。さすがに重量は5kgから4kgに軽量化はされていますが、バランスの崩れることのない削り出しにし、さらに外周に肉厚をとることで慣性モーメントも確保しています。

【モーター】トルクの大きいブラシレスDCモーターを新規に開発。軸受けのボールベアリング(低振動・低ノイズ)も音響用を採用した本機専用です。モーター制御はホール素子(磁気センサー)で常時監視して基準クロックと比較して加減速を行います。軸受け(形状を除く)とスピンドルの素材・構造は「PD-171A」と同一です。

【筐体構造】10mm(「PD-171A」は15mm)のアルミ一枚板のトップパネル(天板)に、すべての内蔵部品を吊り下げる形をとっており、これは従来の上級機でのアンダースラング構造を踏襲したものです。内部の振動にも、外部からの振動にも強いことから採用されたのです。

さらに振動源のモーターやトランスのフローティングに、新たに「ハイダンピングラバー」という振動吸収材を採用することで、内部で発生する振動の悪影響を回避でき、ノイズフロアが下がり音場がクリアになったとのことです。

【キャビネット】
「PD-171A」のウッドキャビネット(内部に板金を入れて強化する必要があった)ではなく、構造が簡単で、剛性が高い板厚1.6mmの板金シャーシとしています。これによりハウリングマージンも十分確保でき、コストダウンにも繋がったようです。

【インシュレーター】
新規に金型を起こしたインシュレーターは、さすがに「PD-171A」のように天板直結ではなく、強固な2mm底板に取り付けられています。このためインシュレーター内部には、振動を熱エネギーに変換する、制振効果の優れたゴムを新たに採用し、再生時のS/Nも十分確保できたとしています。

【機能】
天板は非常にシンプルで、アーム、ターンテーブル、モータープーリーだけのマニア好みの機能美を発揮。操作部は同社では前述のバキューム式の「PD300」以来となる、前面配置されています。33、45、78の回転数切替と各回転数独立の回転数調整機能を装備。

背面は電源ケーブル(JPA-10000付属)が交換可能で、フォノケーブルも一般的な「DIN→RCA」とすることでいずれも将来的にグレードアップが可能です。ただ惜しむらくはダストカバー「OPPD-DSC151(部品扱い)」が別売(5万円/税別)で高価なことですが、現物を見ると4mm厚の丈夫なアクリル製で高級感は十分あります。


■ 最後に

日本橋1ばん館で短時間ですが、カートリッジにDENON「DL-103R」を取り付け試聴しました。

試聴会等で以前聴いた「PD-171A」の印象は、いかにもアナログチックな艶やかさがあり、濃密感・量感豊かなサウンドで、音場が広く・深く、音楽に没入できる本格的なレコード再生が楽しめるサウンドでした。

一方今回の『 PD-151 』は、全体的に若々しさが加わり、明るく、吹っ切れたサウンドは、アナログの魅力や凄さをダイレクトに伝えてくれました。音楽から一切の曇りを取り去り、演奏の生々しさを伝えてくれました。

勿論価格差が無いとは言えませんが、よくぞここまで価格を抑えられたと感心します。『 PD-151 』はハイエンドクラスのCD/SACDプレーヤーでも絶対に味わえない、音楽の奥深さや生々しさによって、アナログならではの素晴らしさを十分体現させてくれました。

保守的で完成度の高い「PD-171A」。思い切ったデザインと様々な手法でコストダウンを成し遂げた『 PD-151 』。この20万円の差をどう見るか悩む所です。

『 PD-151 』こそ、アナログを知り尽くした“オールドマニア”や“オーディオリターナー”にとっては、待ちに待ったプレーヤーの登場です。(あさやん)

【別売品(部品扱い)】~部品にて取り寄せ可能です。会員ページ『連絡帳』にてお問い合わせ下さい。
*ダストカバー「OPPD-DSC151」 ¥50,000(税抜)
     PD-151専用、4mm厚アクリル製、カムサポート式ヒンジ装備

*ヘビーウエイト「OPPD-HW1」 ¥9,000(税抜)
    カートリッジ自重9~19gまで対応

2019年1月 4日 (金)

アキュフェーズ セパレートのニューモデル『 C-2150 』&『 P-4500 』

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、アキュフェーズ プリアンプ『 C-2150 』と、パワーアンプ『 P-4500 』をご紹介! 上級機のノウハウを移植し、進化&深化したセパレートのニューモデルです。




■ アキュフェーズから、セパレートアンプのニューモデルが登場!

アキュフェーズ創業(1972年6月)の翌年、衝撃的なデビューを果たしたプリアンプ「C-200」と、パワーアンプ「P-300」の直系に当たる由緒あるセパレートアンプのニューモデルの登場です。

「C-200」は、その後バリエーションを増やし、2004年にセパレートの入門機として「C-2000」となり、その後2008年の「C-2110」、2013年の「C-2120」と続き、今回『 C-2150 』となりました。一方の「P-300」もバリエーションの増加・統合を経て、2004年に「P-3000」、2008年に「P-4100」、2013年の「P-4200」、そして今回『 P-4500 』としてニューモデルが発売されました。

それでは、前作発売から5年を経ての進化&深化の程を見てまいりましょう。


■ プリアンプ『 C-2150 』に迫る。

アキュフェーズとしては、エントリークラスに当たるプリアンプが『 C-2150 』です。今回のリファインのコンセプトはズバリ"S/Nの改善"です。

近年のアキュフェーズのニューモデルは、筆者には「そこまでやるの?」「まだやることがあったの?」と感じさせられるグレードアップ内容が多いと感じています。いずれもスペックの数字の差は微々たるものなのですが、実際音を聴いてみると、その想像以上の差にいつも驚かされてきました。

■進化した独自の「AAVA」
『 C-2150 』も上級機同様、最近のアキュフェーズのお家芸でもある「AAVA」方式のボリュームコントロール回路の更なる改善がなされています。上級機に倣い、V/I(電圧⇒電流)変換回路の最上位を4回路並列化(「C-2120」は2回路並列)することで、総出力電流を「C-2120」の2倍、S/Nを1dB(C-2120:107dB→C-2150:108dB)改善できたとしています。

改善理由としては、「AAVA」はV/I変換回路の最上位部から2のn乗ずつ電流が小さくなっていくということから、最上位部だけで全体の半分の電流を扱うことになり、この部分を改善することで全体に効果を発揮するのだと言います。

■新開発の「ANCC」
また、信号を電圧に戻すI/V(電流⇒電圧)変換部では新開発の「ANCC(※)」を採用。これは一種の帰還回路とも言え、低雑音のアンプを採用したANCC副アンプから、歪およびノイズを打ち消す電流を流し込むことで相殺し、更なる低歪率、低雑音化を達成したのです。このANCCは、バランス出力アンプ、ヘッドホンアンプにも採用されています。
 (※ANCC:Accuphase Noise and distortion Cancelling Circuit 特許技術)

■詳細
・入力信号を受けるバランス入力アンプをインスツルメンテーション構成とし、前作より増幅度を高め、後段において信号とともにノイズも絞ることになり、ここでも低雑音化を図っています。

・電源部で採用されている大容量のアルミ電解コンデンサーは、本機のために開発されたカスタムコンデンサーを搭載(C-2120は一般品の小型コンデンサー)。上級機のエッセンスを取り入れた音質チューニングをしているとのことです。電源トランスは筐体左側に左右独立で2基搭載。左右チャンネル回路も独立させ、電気的干渉を抑制しています。

・機能的にも充実しており、低域の量感を増やす「コンペンセーター」、加算型アクティブ・フィルター方式の「トーンコントロール」、高音質ヘッドホン専用アンプ、ゲインおよび位相切替、バランスコントロールなどまさに至れり尽くせりです。

・入力は5系統のRCAと2系統のXLR、レコーダー用の入出力、外部プリアンプ/AVアンプ接続用のEXT PRE機能も装備されています。

・オプション用のスロット2系統を装備しており、デジタル入力ボード「DAC-50」搭載時にはDSDにも対応して、ディスプレイにMzのサンプリング周波数も表示されます。アナログ・ディスク入力ボード「AD-50」搭載時は、フロントパネルでMCとMMのゲイン切替が可能です。もちろんライン入力ボード「LINE-10」での入力増設も可能です。


■ パワーアンプ『 P-4500 』

同じくアキュフェーズとしてはエントリークラスのパワーアンプが『 P-4500 』です。本機で採用したAB級アンプは、スケールとエネルギー感に溢れ、同社の初代機「P-300」以来40機種を超えており、出力インピーダンスの低減や低電圧駆動など"スピーカーのポテンシャルを引き出す"ことを目的に開発してきたのです。

■低雑音化 S/N:121dB
本機は、上級機同様インスツルメンテーション・アンプ方式を採用しており、バランス回路で構成されているため、伝送系で発生する雑音の除去能力に優れています。その上で、信号の入力部を従来機「P-4200」のオペアンプIC構成に替えて、上級機「A-75」と同等の低雑音ディスクリート・アンプで構成することで、雑音を低減(「P-4200」の120dBから1dB向上)できたのです。

さらに、信号入力部と電力増幅部のゲイン配分を上級機と同じ、信号入力部:22dB、電力増幅部:6dB(「P-4200」では12dB、16dB)し、低雑音の信号入力部のゲインを大きくとったことで、雑音除去性能が向上したとしています。

■スピーカーの駆動力向上
数字上の定格出力は前作と同じ(90W/8Ω、180W/4Ω、360W/2Ω、500W/1Ω)ですが、電力増幅段は上級機「P-7300」と同等の回路構成を採用しており、低インピーダンス負荷の際でも安定したスピーカー駆動を可能としています。

構成部品もグレードアップが図られており、新設計の高効率大型トロイダルトランス、大容量フィルターコンデンサー(前作:47000μF→50000μF)、出力段のバイポーラトランジスタを4パラレルプッシュプル(前作:3パラレル)とし、トランジスタ配置を分散化することで放熱を最適化、さらに内部配線を最短化したとしています。いずれも確実にスピーカーの駆動力アップに繋がるグレードアップ手段です。

■高ダンピングファクター化
スピーカーの制動力に関わるダンピングファクター:700(前作の500から200も向上)を達成。スピーカーターミナルを前作のケーブル配線ではなく基板直付けにしたり、保護回路のオン抵抗値が上級機と同様2.0mΩの低オン抵抗MOS-FET出力リレーを使用したり、NFBをスピーカー端子の直近でかけるなど、上級機開発で得たノウハウが遺憾なく発揮されています。

■詳細
・前作では、異常検出は直流検出と過剰温度検出のみでしたが、『P-4500』では過電流検出機能が追加され、出力の過電流を検出して出力リレーを切断して本体を保護します。

・スピーカー端子間をショートさせた場合も出力リレーを切断してアンプを保護するともに、メーターランプを点滅させて知らせてくれます。スピーカーを正しく接続し、再度電源を入れ直すことで正常復帰します。

・フロンパネルの高感度針式パワーメーターが、従来の最大指標:-40dBから-50dBに拡大され、-60dBを下回るレベルでも反応するようになりました。

・機能的には、バランス入力端子の極性切替スイッチ、AB切替可能な2系統の大型スピーカー端子、位相乱れや不安定さを伴わない4種類のゲイン・コントロール、バイワイヤリングやブリッジ接続対応など十分な装備となっています。


■ 音質評価
『 C-2150 』
高解像度で微細な表現が「C-2120」を上回り、楽器の位置やボーカルの顔の向きまでわかってしまうほどです。ダイナミックレンジも拡大して聞こえ、電源が強化されたためと感じました。ピアノも立ち上がりの良さはそのままに、十分なしなやかさが加わりました。

『 P-4500 』
明らかに駆動力が向上し、「P-4200」で感じた少し薄めの高域、もう少し下に伸びきって欲しかった低域が大幅に改善し、密度感のある高域、沈み込むような低域が表現されるようになりました。吹っ切れ感やスケール感は明らかに前作を上回り、ドライブ力の向上は顕著でした。

トータルではやはり数字以上の、実感としてのS/Nの向上が、音場感や響きを豊かにし、演奏の生々しさやリアル感の大幅な向上に寄与したと感じました。

アキュフェーズのエントリークラスのセパレートがここまで"進化&深化"したことに改めて驚異さえ感じました。プリメインアンプ卒業生、本格的マニアック入門者にお勧めします。(あさやん)


2018年12月31日 (月)

11年ぶりに復活! LUXMAN「Neo Classico II」 ~ 真空管プリメインアンプ『 SQ-N150 』/CDプレーヤー『 D-N150 』登場! ~

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、ラックスマン 真空管プリメインアンプ『 SQ-N150 』と、CDプレーヤー『 D-N150 』をご紹介。初代のお洒落なA4サイズというコンセプトはそのままに、さらに上級機という位置づけで開発された製品です。




■ 「Neo Classico」が11年ぶりの復活

2007年にラックスマンが発売した、お洒落なA4サイズのコンパクトな真空管プリメイン「SQ-N100」と、CDプレーヤー「D-N100」をご記憶の方は多いと思います。当時は2ウェイ・ブックシェルフスピーカー「S-N100」との組み合わせが提案され、それらを総称して「Neo Classico(ネオクラシコ)」を命名されました。

当時、オーディオ機器は重厚長大でなければならないとの風潮がオーディオ界で支配的でしたが、一部のユーザーからの"重厚長大は嫌だけれど音質には妥協したくない"との要望に応えた形で、ラックスマンが提案したのが「ネオクラシコ」だったのです。

「SQ-N100」は、真空管アンプとしては非常にコンパクトで、精緻感あふれる上質なデザインと真空管ならではの高品位で魅惑的な音質。そしてコンパクトでデザイン上の統一感もある「D-N100」とのセットが、音にこだわる音楽ファンやオーディオマニアのサブシステムとして支持され人気を集めました。しかし惜しまれつつ生産終了となってしまったのでした。

今回「Neo Classico」が11年ぶりの復活となった"Neo Classico II"。単なるマークIIではなく、上級機という位置づけで開発されたと言います。11年の進化と新しいサウンド傾向についてレポートしてまいります。


■ 「Neo Classico」とは

1925年(大正14年)創業のラックスマンは、それまでの真空管アンプや、トランジスタアンプのラインナップに加え、1972年(昭和47年)オーディオライフの新たなスタイルを提案すべく「L&G」ブランドを設立したのでした。オレンジ色と白色を基調とした華やかなデザインは、高感度なユーザーの支持を集めました。筆者としては"Neo Classico"はその流れの延長線上にあると感じます。


前述の初代「Neo Classico」は真空管をフィーチャーしたコンパクトなA4サイズのコンポーネントということで、大いに注目を集めました。真空管はラックスマンブランドの代名詞的増幅素子であり、この真空管をお洒落なA4に凝縮したのが意義深かったと思います。今回の"Neo Classico II"ももちろん前作同様A4サイズでの製品化です。


■ 真空管プリメインアンプ『 SQ-N150 』



パワーアンプ部の出力管には、前作「SQ-N100」同様[EL84(6BQ5)]を4本でプッシュプル動作させて、10W+10W(6Ω)の出力を得ています。ただ同じ[EL84]ではありますが、今回はより信頼性の高いスロバキアJJ製の真空管が使われています。

前作は6Ω時の出力が12W+12Wでしたが、今回増幅回路をムラード型(差動型位相反転回路)から[EL84]と相性の良いP-K分割型位相反転回路にしたことで、プレート電圧に余裕を持たせ、高い信頼性と長期の安定性を狙った設計のようです。位相反転段には同じくJJ製の[ECC83(12AX7)]を使用しています。


因みに、1962年発売で一世を風靡したラックスマン(当時はラックス)の本格的管球式プリメインアンプ「SQ5B」に使われていたのも同じく[6BQ5]でした。

本機は、プリアンプ部がソリッドステートのハイブリッド構成をとっています。前作はMMカートリッジのみの対応でしたが、今回はMCカートリッジにも対応すべく本格的なヘッドアンプまで内蔵しており、ハイレベルなアナログレコード演奏が楽しめそうです。

フロントパネルにはボリューム・コントロールとラインストレート・スイッチに加え、今回新たにLR2個のLED照明付き出力メーターが装備され、同社の高級アンプ同様、音楽をメーターの動きで楽しませてくれそうです。さらにシャーシの上面には入力切換、トーン・コントロールと新規にバランス調整ボリュームが設けられています。

入出力は、ライン3系統、フォノ1系統(MM/MC切替)の合計4系統の入力とスピーカー1系統とヘッドフォン1系統の出力を装備。電源ケーブルにも手抜きはなく、OFC極太線ノンツイスト構造のラックスマンの標準電源ケーブルJPA-10000が驕られています。

『 SQ-N150 』 の開発にあたっては、同社「LX-32u」や「LX-380」の開発で得られたノウハウを注入し、ドライブ力よりも豊潤な真空管サウンドを末永く楽しんでいただくことを目指したということです。


■ CDプレーヤー『 D-N150 』



アンプ同様A4サイズのコンパクト設計ながら、大型の上級機「D-380」に導入されている、正確で安定した読み取りが定評の高信頼性CD専用ドライブメカを搭載。再生能力を大幅にアップさせています。回路は前作同様ソリッドステートです。

DACチップにも192kHz/32bit対応プロセッシングと高品位なバッファーアンプを内蔵し、ここも「D-380」と同じTI社製のPCM5102Aにアップグレードされています。スペックでは、ダイナミックレンジとS/N比がともに6dBも改善されています。

結果32bit音源にも対応し、同社製品としては初めてBulk(バルク)転送方式に対応したUSB入力を搭載したことで、パソコンおよびD/Aコンバーターの負荷の軽減が実現でき、再生音質が大きく向上しています。

入力は、デジタルがCOAX、OPT、USBの3系統で、COAX/OPTは192kHz/24bitまでに対応、USBは192kHz/32bitのサンプリング周波数のPCファイル再生に対応しており、ハイレベルなPCオーディオも楽しめます。

出力は、アナログ1系統とデジタル(OPT)1系統です。電源ケーブルはJPA-10000、付属のリモコン(RD-27)は「SQ-N150」はもちろん、現行ラックスマン プリメインでのボリュームのUP/DOWNも可能です。


■ Neo Classico II『 SQ-N150 』+『 D-N150 』でのサウンドは



大きさから来る当初の不安をものともせず、小型ブックシェルフのみならず、大型スピーカーでも余裕のサウンドを聴かせてくれました。真空管アンプならではのふくよかで弾力のあるボーカルには、「もうこれで十分」と感じさせられる程でした。「本当にこれが10Wの音」と言うのが正直な感想です。この温度感&湿度感は真空管ならではのものとも感じました。

一方、フロントパネルのライン・ストレート(トーン・コントロール回路をバイパス)のONでは、透明度が上がりスッキリとしたやや現代的な、立ち上がりの良い生き生きした明るめのサウンドになり、ソフトのジャンルや好みによって選択できます。またトーン・コントロールを使うことで好みのサウンドも楽しめます。

アナログプレーヤーを接続してのレコードの音は、CD以上に滑らかで優しくなり、十分にリラックスして楽しめるアナログサウンドとなりました。



■ 最後に
この"Neo Classico II"の、ネジ類を表面に露出させず、エッジを活かしたシャープなデザインのブラスターホワイトの筐体は、同社のハイエンド機器に通じる高級感を備えています。さらには、持つ喜びをも十分味わわせてくれ、そのお洒落なデザインが小型ながらも所有欲を十分満たしてくれることでしょう。

決して音質だけを追い求めるのではなく、あくまで音楽を楽しくゆったり聴きたい音楽ファンに、そしてオーディオマニアがリラックスして聴くためのサブシステムとして、お使いいただきたいコンパクトなオーディオシステムです。(あさやん)


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