PCオーディオ&ネットワークオーディオ Feed

2020年6月 2日 (火)

コードカンパニーの通称”ノイズ・ポンプ”『 グラウンドアレイ 』を自宅で体感!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、コンポーネントの空き端子に挿すだけで高周波ノイズを高効率で吸い上げる「ノイズ・ポンプ」こと『 グラウンドアレイ 』をピックアップ。


自宅のオーディオシステムに導入してみましたので、その結果をレポートします。

■ CHORD COMPANY(コードカンパニー)について
CHORD COMPANY(コードカンパニー)は、1984年にオーディオケーブル専業メーカーとしてイングランドのソールズベリーに設立されました。同社のケーブルは、そのほとんどが英国 ストーンヘンジ近くの自社工場にて、手作業で製作されているそうです。

開発テーマは「人の心に響く音」で、それは線材やシールド等、パーツのスペックを向上するという技術的側面だけでは成し得ません。コードカンパニーは、ケーブルをどのように活かして素晴らしい「音楽」をありのままに伝えるか・・・ここまで考えてこそ、本当の意味で「良いケーブル」を製作できるのだと言います。

同社は高級・高品位ケーブルブランドとして、日本のオーディオ市場でも確固たる地位を占めています。しかし今回取り上げます『 グラウンドアレイ 』はケーブルではなく、その開発途上で得られた同社の高周波ノイズ対策の独自技術である《 チューンドアレイ 》を組み込んで製品化した、”高周波ノイズ対策の最終兵器”とも言えるノイズ吸収プラグです。

コードカンパニーは長年、機器間を繋ぐ回路(=ケーブル)をノイズから守る対策をしてきました。同社は世界に先駆けて音楽・映像信号に高周波ノイズが与える影響を発見したケーブルメーカーで、どんなケーブルでも機器に繋いだ瞬間に、アンテナとしてノイズを拾ってしまう危険性があると指摘したのです。

ただ、ブ~ン(主に50・60Hz)というハムノイズ(低周波ノイズ )なら普通に聴こえるため、それを消しさえすれば(レコードプレーヤーのアースをとる等)、音楽を綺麗に聴くことができるのですが、デジタル機器から出る高周波ノイズは、可聴帯域を遙かに超えた周波数であり、これにより電気信号に歪み(ジッター等)を引き起こして、音楽情報を著しく傷つけてしまっているのです。

近年のデジタル化により家庭内は、スマホや携帯、Wi-Fi、ブルートゥース、LED照明、スイッチング電源などの高周波ノイズで溢れています。さらにはオーディオ機器自体もノイズ発生源となっており、それ自身は勿論、電源やアースを介して、他のオーディオ機器にも影響を与えてしまっているのです。

そんな中で誕生した技術の1つが、同社の「アレイテクノロジー※」です。『 グラウンドアレイ 』はこれを応用し、2年以上の研究期間を経て、機器内部に発生・侵入・蓄積するノイズの除去専用の製品として開発されました。 信号経路の途中に組み込むフィルターや回路ではなく、コールドもしくはグラウンド(アース)の端子のみに作用する設計で、最高度の振動対策・シールドを施していると言います。

※ 「アレイテクノロジー」とは、プラグの接点において信号のごく一部が元の来た方へ反射し、本来の音楽・映像情報に変異を与えるノイズとなってしまう現象である「信号反射」を、アレイ線という追加の導体に反射した信号を導き、熱に変換・発散するのです。

■ 『 グラウンドアレイ 』の原理をチェック
『 グラウンドアレイ 』は、長さ約90mm、重さ約60gのアルミ製のシリンダーケースの内部に、電気的にパッシブ(受け身)な5つの素子が、グラウンドにのみ作用する(ホット等、信号ラインには接触しない)形で組み込まれており、各々異なる帯域を受け持って効率的にノイズを吸収します。そして熱に変換することで発散する、というのが基本的な原理です。

ケースには切削のアルミニウムを採用して、内部のシールドと共に外部のノイズから素子を守っており、『 グラウンドアレイ 』自体がノイズを拾うアンテナとなることを防止しています。また、ケース内は振動減衰に優れた素材で満たされており、共鳴対策も万全です。

そして『 グラウンドアレイ 』は熟練の職人によって非常に精密に製作されており、同時に軽量設計にも配慮され、接続部分の力学的負担は一般的なケーブルを接続した際と同程度に収められています。『 グラウンドアレイ 』はコードカンパニーの長年にわたる高周波対策と「アレイテクノロジー」の蓄積があってこそ誕生したのです。

『 グラウンドアレイ 』は、極めて広帯域の高周波ノイズを高効率で吸い上げることから《 ノイズ・ポンプ 》という愛称も付けられています。使用法は至って簡単で、コンポーネントの空き端子に挿すだけです。アナログ機器やデジタル機器を問わず、あらゆるオーディオ機器にご使用いただけます。

コードカンパニーは、CDプレイヤー等ソース機器の出力端子への接続を勧めています。特にストリーミングをご利用の方は、スイッチングハブがあらゆるオーディオ機器の中で特にノイズに溢れていることを念頭に、接続場所を検討して下さいとしています。

また、基本的にはステレオアンプの場合でも左右どちらかのチャンネルに挿すだけで充分ですが、左右両チャンネルに挿すとより効果的な場合もあります(機器内部の回路によって異なります)。複数の機器各々に接続した場合も、効果的にノイズを吸収します。その他、D/Aコンバーターやストリーミング機器、テレビ等の映像機器にもご使用いただけます。

■ 試聴しました

下側が「GROUND-ARAY-RCA」

何と音出しの瞬間(※)鳥肌が立ちました(※輸入元曰く、効果が出るのに少し時間が掛かると言いましたが)。音楽の背景のザワつきが消え静かになり、全ての帯域にわたって、明らかに雑味のない別次元の音の世界が眼前に広がったのです。

具体的には、ボーカルにあったどうしても取れなかったトゲがスッと取れ、落ち着いて安定感のある、温かい声の人間が現れました。声の肉質感や生々しさは圧巻で、実に立体的かつ、からだ全体で歌うのです。

低域の解像度は圧倒的に改善され、深く沈み込むようになりました。全くボケのないクリアな低音です。高域は伸び伸びとして弾け、キツさは完全に取れ、音量を上げていっても、うるささを全く感じなくなりました。

また、情報量・音数が非常に増えた結果、今まで感じられなかった微妙な部分が出てきたのには正直驚きました。微妙な床の響きやバックの演奏者の動きまで感じる程リアルになったのです。

試用前、これ程の効果があるとは予想もしていませんでした。オーディオ装置のグレードが1ランクではなく、明らかに2ランク以上、上がってしまったのです。えらいことです。手放せなくなってしまいました。

さらに前回取り上げた i-Fi「iSilencer」との相乗効果が現れたのか、PCオーディオ(パソコンによるファイル再生)のサウンドが、かつてないレベルに達したのです。PCオーディオがここまで来るとは・・・正直感動しました。

価格は高いが、まずは1本導入してみてはいかがでしょう。きっと貴方のオーディオへの取り組み方が、根本的に変わることでしょう。
(あさやん)

2020年5月19日 (火)

USBオーディオの救世主『 iSilencer+ 』『 iDefender+ 』登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
今回は、USBオーディオの救世主とも言える「iFI-Audio」のUSBノイズフィルター『 iSilencer+ 』と『 iDefender+ 』をピックアップ。
自宅のPCオーディオシステムで試聴しましたので、その結果をレポートします。


iFI-Audio『 iSilencer+ 』



■ PC(USB)オーディオの歴史
PCオーディオは、最近ではUSBオーディオ(USB-Audio)と言われ、ネットワーク系のオーディオとは区別されてきています。PCオーディオの歴史は2008年頃から始まり、既に10年以上経過しています。当初はPCとUSB-DACによるPCオーディオ(USBオーディオ)がメインでしたが、今ではその後登場したネットワークオーディオと共に新ジャンルとして定着しています。

直近では、ネットワークオーディオの方が配信元の充実やストリーミングなど何かと話題が多く、USBオーディオは少し肩身が狭いというのが現状でしょう。また、アナログブームあり、CD回帰ありで、ディスク系が見直されたり、さらにUSB-DACの新製品が少ないなど、一時期ほど話題に上らなくなっても来ています。

しかし私自身は、今でもCDとUSBオーディオをほぼ同割合でメインソースとしており、たまにアナログディスクというスタンスでオーディオを楽しんでいます。特にMQAが登場してからは、MQA-CDやe-ONKYOなどのMQA音源のパフォーマンスを最高度に引き出すため、USBオーディオには当初以上にこだわっている昨今です。

USBは元々パソコンのために考えられたもので、まさか将来オーディオに使われるとは考えられていなかったインターフェースです。それ故、オーディオに使用すると、どうしても「ノイジー」になってしまいます。

勿論USBインターフェースは、ハイレゾ・オーディオのデータを最大限の解像度で伝送でき、しかもエイ(ア)シンクロナス伝送によって、オリジナル・ソースのデータをビットパーフェクトで伝送することができます。しかしこれは机上の空論で、実際には、USBは電力とデータの両方を伝送するために設計されたコンピューター・インターフェースなのです。そのため、電気ノイズとりわけコンピューターの電源からのノイズの影響を受けやすく、これが音質的には不利となっているのです。

その解決策として、英iFIにはUSBオーディオの品質を向上させるデバイスがあります。中でも人気が高いのが「Silencer3.0」と「iDefender3.0」でした。これらは親指サイズの「スティック」で、コンピューターのUSBソケットに差し込んで、コンピューターとDAC(単体製品でもアンプ内蔵のものでも)間に使います。その改良モデルがついに発売になりました。

それが新たなUSBオーディオの救世主とも言える『 iSilencer+ 』と『 iDefender+ 』です。
それでは『 iSilencer+ 』から詳しく見てまいりましょう。

■ iSilencer+

USBオーディオでは、プリンターやHDドライブなどの周辺機器に比べ、その信号伝送時に大きな負担が掛かります。伝送中のエラーチェック(CRC:巡回冗長検査)はしていますが、USB信号の電気ノイズはCRCエラーの原因となり、その結果データ・ロスが生じて信号の純度も低下してしまいます。これらがオーディオ信号の歪み、様々なノイズ(クリック音やポップ音)、遅延といった症状を生み出すのです。

つまりこれらはすべて、コンピューター・ベースのオーディオ・システムのパフォーマンスに影響を与える可能性があるということです。『 iSilencer+ 』は、ソースの電気ノイズ(EMI/RFI〔電磁干渉/無線周波数干渉〕を含む)を除去することによってこの問題を解決し、DACへのオーディオ・データのビットパーフェクト伝送を可能にするのです。

本機がユニークなのは、パッシブ・フィルターとiFi独自の「ANCII(Active Noise Cancellation II)回路」を組み合わせて、これを実現している点です。軍用レーダー・テクノロジーから開発された「ANCII」は、アクティブ・ノイズ・キャンセリング・ヘッドフォンと同様の方法で、入ってくる電気ノイズとまったく同じ信号を、正反対の位相で発生させてアクティブにノイズを打ち消します。

これは、低域と中域のノイズを除去するのにきわめて有効です。一方、パッシブ・フィルターの方はもっと高い周波数帯域で動作します。この組み合わせにより、パッシブ・フィルターだけに依存するデバイスよりも、USB信号を損なうノイズを根絶する効果がかなり高いのです。また、デジタル歪を生じさせ、デジタル特有のあの冷たくきついサウンドの原因となるジッターの発生も低減します。

『 iSilencer+ 』は、これまでの「iSilencer3.0」と比較して、いくつかの点を贅沢に強化しています。入出力フィルタリング用にlow-ESR(Equivalent Series Resistance 等価直列抵抗)のタンタル・キャパシターを使用することでフィルタリング容量が10倍になり、これによってノイズ撃退機能を高めています。

また、「iSilencer3.0」はUSB-Aコネクター仕様のみでしたが、『 iSilencer+ 』は、新しいUSB-Cコネクターも含めて、3つのバージョンを用意しています。どのバージョンも、「スーパースピード」のUSB3.0規格に準拠しています。もちろん下位のUSB2.0互換です。高品質な金メッキ・コネクターを装備し、最適な信号伝送を実現します。

『 iSilencer+ 』は、長さ:50mm×幅:20mm×高さ:9mmで、僅か7gの小型スティックタイプです。端子によって【 USB-A端子オス⇒ USB-A端子メス 】(AAタイプ)、【 USB-C端子オス⇒ USB-A端子メス 】(CAタイプ)、【 USB-C端子オス⇒ USB-C端子メス 】(CCタイプ)の3種類です。

『 iSilencer+ 』は、PCとDACの間のアクティブなUSB出力に差し込みますが、本機を複数個、空いたUSBポートに差し込んで、さらにEMIの放射を低減させることもできます。スティックの数が増えれば(ANC回路の数が増えることで)、ノイズの低減能力も増加していきます。外付けハードドライブとミュージック・サーバーとの間に本機を使うこともできます。

■ 自宅のPCオーディオ(USBオーディオ)システムで『 iSilencer+AA 』を使用して試聴しました。

PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に『 iSilencer+AA 』を挿入しました。

まずは低音の変貌に驚きました。実にしっかり、ドッシリして太く厚みも増したのです。この場合往々にして膨らみ気味でぼけてしまい勝ちですが、透明度を維持したまま団子にならず、ヌケの良いしっかりした低域なのです。

高域のチャラチャラ感も全くなく、声を張り上げた時のきつさも感じなくなったのです。シンバルやハンドベルの超高域の透明度、リアル感は抜群で、エッジの効いた歯切れの良さは格別でした。

全体には情報量が明らかに多くなり、音場が広く、空間表現力が高まり、エコー感も強調されず自然に感じるようになりました。そしてダイナミックレンジが拡大し、音楽が生き生きとして弾んできたのです。

特に感心したのは、高橋真利子の24/96のハイレゾのボーカル音源で、彼女独特のシャウトした部分で、どうしてもきつくなってしまう所が、ギリギリきつくなる寸前まで伸びきるのには正直驚きました。今までどんな対策を講じてもダメだった部分が『 iSilencer+ 』で解決してしまったのです。さらにボーカルとバックの楽器が重ならず分離したのにも驚きました。

■ i-Defender+

『 iDefender+ 』は、さらに専門的なUSBオーディオ・デバイスで、コンピューター・ベースのオーディオシステムでの問題点(苛々するようなバズ音やハム音)の原因となるグラウンド(あるいはアース)・ループに対処するために設計されています。

本機をPCなどのソース・デバイスのUSBソケットに差し込むと、グラウンド・ループ(アースが複数あるのが原因で、これによってノイズが増加する)があるかどうかを検知し、PCのアース接続を「賢く」遮断して、システムのノイズ・フロアを劣化させる原因となるグラウンド・ループ・ハムを根絶し、解像度とダイナミックレンジを改善するのです。

家庭用のコンセントや内蔵バッテリーではなく、コンピューターのUSB電源に依存するDAC(バスパワー駆動の製品)に使用すると、さらに効果を増します。5Vの外付け電源(iFiの「iPower-5V」と付属の変換ケーブルを介して)を本機の側面にあるUSB-Cソケットに接続すると、コンピューターからの電力供給をブロックして、外付け電源からDACに直接電力を供給します。

『 iDefender+ 』も『 iSilencer+ 』同様、「iDefender3.0」に出力フィルタリング用のlow-ESRタンタル・キャパシターを加えて、アップグレードしています。また、接続する機器に合わせて3つのバージョン(AA、CA、CC)を用意しており、USB3.0とUSB2.0の規格にも準拠し、コネクターは金メッキ仕様になっています。

■ 自宅システムで『 iDefender+AA 』を使用して試聴しました。(※注:既にかなりアース対策はしています。)

PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に『 iDefender+AA 』を挿入しました。

確実に力強さが増し、重心が低くなり安定感が出てきました。低域はクリアさを維持しつつ、情報量は明らかに増えています。試しに外すと明らかに膨らんでしまい、ボヤーっとしてしまいます。全体に粒立ち、歯切れが良くなり、音楽を楽しく聴かせてくれます。ベストセラーのKORG「DS-DAC-10R」などのバスパワー駆動のDACの電源強化をお望みの方には大いに朗報だと思います。

また、音楽データ用のハードディスクドライブとUSBハブの間に『 iDefender+AA 』を繋いだ場合、安定感が大きく増し、滑らかさが確実に加わりました。

(あさやん)

2020年4月10日 (金)

マランツ「12シリーズ」の国内専用SACD/CDプレーヤー『 SA-12 OSE 』の全貌に迫る!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、SACD/CDプレーヤー『 SA-12 OSE 』を取り上げます。マランツの中核を担う人気SACD/CDプレーヤー「SA-12」が持つ潜在能力を限界まで引き出そうと果敢に挑戦した意欲作で、日本国内専用モデルとして、プリメインアンプ「PM-12 OSE」と同時に発売されました。ちなみに、型番にある「OSE」とは「Original Special Edition」の略です。




■ マランツ サウンドマネージャーの尾形氏にお聞きしました。

『 SA-12 OSE 』(最上段)、『 SA-12 』(最下段)

SACD/CDプレーヤー『 SA-12 OSE 』について、"マランツの耳"とも言われる、マランツ サウンドマネージャーの尾形氏に、オリジナルの「SA-12」との違いを中心に、日本橋1ばん館 リファレンスルームでの試聴を交えながらお話を伺いました。

オリジナルの「SA-12」は、マランツのフラッグシップモデル「SA-10S1」のコア技術である「ディスクリートDAC (Marantz Musical Mastering)」を継承しながら、半分の価格を実現するという、常識的には非常に困難な使命を帯びて開発されました。その価格は、「SA-10S1」の60万円に対して30万円(いずれも税別)と、本当にそれを実現してしまったのでした。

しかし、そこにはどうしても、ある程度妥協しなければならなかった部分があったそうです。

使用パーツは、コストと性能のバランスを考えながら選択する必要があり、やむを得ず採用を諦めたものもあったと、尾形氏は正直に述べられていました。とは言え、前作の「SA-12」はその価格としては非常に完成度が高く、今回新たに一から設計をやり直す「全面的なモデルチェンジ」となると、膨大な開発期間とコストが必要になり、当然、製品価格も跳ね上がってしまうと言います。

そこで今回、日本国内専用モデルとして、耳の肥えた日本のユーザー向けに「SA-12」の音質傾向は変えることなく、クオリティにかかわる重要な部分のパーツのみを再度見直すことで、僅かなコストアップで大幅な音質向上を目指したのです。その主な改良部分を順に見てまいりましょう。

■ オリジナル「SA-12」からの改良部分
  1. 金属皮膜抵抗の採用

    オリジナルの潜在能力を引き出す最も近道として尾形氏が選んだのが、DAC以降のアナログステージで使用されている抵抗の一部をカーボン抵抗から金属皮膜抵抗に変更することでした。その数、何と35個(プリメインアンプ「PM-12 OSE」は17個)に上り、それにより若干ではあるものの(ハイエンドではそれが大きい)雑味が取れ、音場空間がさらに広がったのだと言います。

    アンプ同様、コンデンサーは一切変更してないとのことでした。実際にコンデンサーの種類を変えた結果は、明らかに音質傾向が変わってしまったのだそうです。オリジナルの「SA-12」の音質チューニングも手掛けた尾形氏としては、あえて大きく音質を変えたくなかったのだと言います。

  2. 銅メッキシャーシの採用


    リアパネル

    写真のリアパネルや内部を見ると、シャーシがオリジナルのシルバーシャーシと違い、銅メッキされたシャーシに変更されているのが分かります。尾形氏によりますと、銅メッキシャーシの起源は、実に1989年発売のマランツが設計した、フィリップスのセパレートCDプレーヤー「LHH-1000」まで遡るのだそうです。

    非磁性体で導電性の高い銅をシャーシにメッキすることでノイズが低減し、明らかにS/Nが向上して静寂感が改善され、情報量の多さや音楽の深みの再現に結びついたと言います。勿論、見た目の高級感にも繋がっています。

  3. 5mm厚アルミトップカバー

    オリジナルの一般的な、叩けば音のする通気口の開いた薄手スチール製の天板に換えて、重量級5mm厚のしっかりとした天板になっています。コストは明らかにアップしますが、音質的なメリットは計り知れないものがあったと言います。

    ここにも実はマランツ伝統のノウハウが生きているのです。確かに、私が同社の試聴室を訪ねた時、天板を外したリファレンス機器がズラリと並んでいました。それは音の開放感を引き出すためだと、その時聞いた記憶があります(私もある時期、それをまねてプリアンプの天板を外していました)。

    しかし、その状態では市販はできないため、オリジナルの「SA-12」では天板裏側に特殊素材を貼って同様の効果を得ようとしましたが、やはりアルミ製の天板の方が一枚上手だったそうで、空間感が増し、音場感が損なわれなかったとのことです。

  4. アルミ削り出しインシュレーター

    オリジナルのアルミダイキャスト(鋳造アルミ)製のインシュレーターに換え、アルミの無垢材から削り出されたインシュレーターを採用しています。実際に現物を手に持って比較しましたが、その重量、信頼感の差は大きいものがありました。実際に余韻や透明感が向上したのだと言います。

    そして、オリジナルの「SA-12」から受け継がれている基幹技術は以下の通りです。


■ オリジナル「SA-12」からの継承された技術
  1. ディスクリート DAC(Marantz Musical Mastering)

    何と言っても、フラッグシップ「SA-10」と同一回路構成の完全オリジナルのディスクリートDACです。一般的なESSやAKMなどのDACチップを使うのではなく、パーツ選定が自由なディスクリートで組むことができます。独自のアルゴリズムによってPCM信号を一旦1bit DSDデータ変換し、アナログFIR(デジタルフィルター)によって、ダイレクトにD/A変換します。

    また、デジタルフィルター(2通り:トーンバランスを変える)、ノイズシェーパー(4通り:デジタル負帰還技術により、リニアリティとノイズ特性を改善)、ディザー(3通り:信号処理の過程で発生する誤差を回避するため、入力信号にランダムな値を加える機能)はユーザーが任意に設定変更でき、トータル24通りの組合せから好みの音色が選べるという非常にマニアックな機能です。

  2. オリジナルメカ「SACDM-3」

    フラッグシップ「SA-10」と同様のメカで、高剛性なスチールシャーシとアルミダイキャストトレイによって、ディスク回転による振動を抑制し、データの読み取り精度を上げています。さらに、2mm厚のスチールメカブラケットを介して、2重構造のボトムシャーシに強固に固定し、制振性を高めています。

  3. USB-DAC機能

    最大DSD:11.2MHz、PCM:384kHz/32bitに対応。DSD入力時はASIOドライバー(Windowsのみ)でのネイティブ再生とDoPの両方式に対応しています。

  4. フルディスクリート・オーディオ回路「HDAM-SA3」

    マランツ独自の高速アンプモジュールにより、ハイスピードかつ情報豊かなサウンドが得られたとしています。

  5. その他のフィーチャー

    最大192kHz/24bitのPCMに対応する同軸/光デジタル入力。上位機「SA-10S1」に搭載されているクロックより15dBもの位相雑音を改善した超低雑音クロック。純銅削り出しニッケルメッキ出力端子。


■ 新旧試聴比較
SACD/CDプレーヤー『 SA-12 OSE 』のサウンドは、プリメインアンプ『 PM-12 OSE 』に固定して、新旧比較しました。


まず感じたのは音の深みです。オリジナルが綺麗でクリアなサウンドながら、何となく薄く感じられたのに対し、低域の厚みが増し、超低域への沈み込みも感じられるようになりました。しかもそれは透明感を維持したままで、これにより全帯域に渡って透明感が統一されたように感じました。

また、明らかにS/Nが良くなっており、微妙なニュアンスやミュージシャンの動きまで感じたのには正直驚きました。そして余計な音が取れたためか、余韻が増え、空間も広く感じられ、音場感も確実に向上していました。そして極めつきはボーカルで、スピーカーの間にすっくと実物大に浮かび上がったのには驚きました。

マランツ サウンドマネージャーの尾形氏は、回路は一切変更せず抵抗を換えただけで電気的な変更はなく、実際測定しても全く差は出なかったと言います。しかし、正攻法である銅メッキシャーシやアルミトップカバー、アルミ削り出しインシュレーターの採用によるS/Nの改善効果が大きくものを言ったのだそうです。


マランツ サウンドマネージャーの尾形氏

SACD/CDプレーヤー『 SA-12 OSE 』も、プリメインアンプ『 PM-12 OSE 』と同様に、5万円(税別)のアップで済んだことに驚きます。明らかに、1クラス以上グレード上がっています。実力派のミドルクラスのSACD/CDプレーヤーとして本機を自信を持ってお勧めします。

(あさやん)

2020年4月 2日 (木)

エソテリック 最新鋭デジタルプレーヤー『 K-01XD 』『 K-03XD 』誕生!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、エソテリックのフラッグシップ「Grandioso(グランディオーソ)」のエッセンスを注入した、最新鋭デジタルプレーヤー『 K-01XD 』『 K-03XD 』をご紹介します。




エソテリック『 K-01XD 』『 K-03XD 』は、いずれも、2010年発売の「K-01」「K-03」、2014年の「K-01X」「K-03X」、そして、2018年の「K-01XS」「K-03XS」に続く、第4世代機です。

それでは、前作からのグレードアップの内容と『 K-01XD 』と『 K-03XD 』の違いについて、エソテリックの担当者に詳しくお聞きしましたので、レポートしてまいります。

■ まずは「エソテリック」のVRDSのメカの歴史から
1987年、CDトランスポート ESOTERIC「P-1」に初めてVRDSが搭載されました。一体型CDプレーヤーでは、1991年のESOTERIC「X-1」が最初です。普及機としては、1992年のTEACのCDプレーヤー「VEDS-10」、CDトランスポート「P-700」が最初でした。1997年、当時CDトランスポートの最終型と言われたVRDSメカを搭載した伝説の「P-0」を発売しました。

2003年、SACDに対応した新VRDS搭載の「X-01」、2004年には、さらに進化したVRDS-NEO搭載の「P-01」、そして、フラッグシップ”グランディオーソ”にも、2013年に登場した「Grandioso P1」、2016年「Grandioso K1」に改良型のVRDS-NEOが搭載され、エソテリックのCD/SACDプレーヤーはVRDSメカと共に進化してきました。

SACD対応トランスポートメカ「VRDS-NEO」が、基本設計は変えて来なかったものの、登場して16年目の昨春(2019年)遂に、SACD/CD トランスポート「Grandioso P1X」に新開発の『 VRDS-ATLAS 』が搭載され、登場したのです。業界最高のメカと謳われた「NEO」のレベルを更に向上させるということは至難の技であり、エソテリックにとっては、社運を掛けた挑戦だったともいえます。

「NEO」のメカ設計を根幹から見直し、類まれなる機構の構築と高音質を誇る新規設計の究極のメカとして『 VRDS-ATLAS 』が完成したのです。VRDSメカ史上最高の剛性と重量を誇り、「NEO」との比較で重さが+27%(メカ単体6.6kg、ベース部含め13.5kg)もの重量級コンストラクションとしたことで、音質に悪影響を及ぼす、あらゆる振動を極限まで減衰させたのです。

その「Grandioso P1X」の発売から僅か半年で、『 VRDS-ATLAS 』を搭載した一体型SACD/CDプレーヤー「Grandioso K1X」を完成させたのでした。ただ約300万円という超ハイエンドプレーヤーであり、その恩恵にあずかるのは、ほんの一部のハイエンド層に限られていました。

そこで、今回ご紹介します『 K-01XD 』と『 K-03XD 』の登場と相成るのですが、『 VRDS-ATLAS 』を使う限り、やはりコストを下げるのには限界があり、下位の『 K-03XD 』でさえ、100万円強という高額なプレーヤーとなってしまいました。しかし、CD/SACDの可能性を極限の極限まで追求するのであれば、『 K-01XD 』『 K-03XD 』のご購入も検討されてみてはいかがでしょうか。

■ 究極のトランスポートメカ「VRDS-ATLAS」
VRDSメカニズムは、ディスクを同径のターンテーブルに確実にクランプして回転させ、ディスク自身の回転振動や、メカニズムの不要振動を徹底して排除し、ターンテーブルでディスクの反りを矯正します。これにより、光学ピックアップとディスクピット面の相対光軸精度を大幅に向上させ、サーボ電流を極小化できたことで、ディスク読み取りエラーの大幅な減少と優れた音質を実現したのです。

『 K-01XD 』に搭載された専用メカ「ATLAS 01」は、上位モデルと同一の20mm厚ブリッジを採用。極めて高い剛性と重量であらゆる振動を減衰します。ターンテーブルはジュラルミン製、SS400スティール製ブリッジはVRDS-NEOよりも大型化。スピンドルは、点接触で受けることで摩擦や回転ノイズを極限まで抑えています。

更にメカ全体の幅を広く、背が低い設計とすることで低重心化。ターンテーブル駆動用モーターを従来のブリッジ最上部からターンテーブルの下側に移動することで、振動をより効率的に減衰させています。トレーは最小限のくり抜きで高剛性化。特殊な振動吸収エラストマー樹脂製ストッパーでトレー収納時の共振も防止しています。


「Grandioso P1X/K1X」のATLASとの違いは、ローディングレールエンド(K-01XDでは金色の部分)の材質が変更されている点です。

また、『 K-03XD 』に搭載されている「ATLAS 03」は、「ATLAS 01」の20mmブリッジに対して、加工箇所を減らした18mmのブリッジとなっています。その他は全く同じで高剛性+重量級には変わりはありません。

■ DACチップではない「Master Sound Discrete DAC」
前作まで、DACには旭化成の最上位のチップが使われていました。しかし上位機「Grandioso D1X/K1X」にはエソテリックの完全自社設計のディスクリートD/Aコンバーター「Master Sound Discrete DAC」が搭載され注目を集めました。

従来の集積チップでは実現することのできない、吟味を重ねたディスクリート部品で回路を組み上げることで、音楽の「躍動感」や「エネルギー感」の完全なる再現を目指したとのことです。


『 K-01XD 』には、「K1X」版のエッセンスを凝縮しつつ、シンプルな回路構成としてコストダウンを図ったとのことです。DACは、1チャンネル当たり32のエレメントから構成され、主要部品は32エレメント分を全て独立させた贅沢な物量投入型です。プレミアム・グレードの高音質パーツを贅沢に採用しています。

また、『 K-03XD 』では設計自体は『 K-01XD 』のDACと同じで、見た目も全く同じですが、コンデンサー等に通常の高音質パーツを使用しているとのことです。しかし、これによる音質差はほぼ無いとのことです。

部品の公差が演算精度に直結するため、基板製造は病院のオペ室と同レベルのクリーンルームで、無酸素炉でハンダ付けを行うエソテリックの自社ファクトリーで行っており、これこそ同社の世界有数の基板マウント技術の成せる技だと言えます。

■ 音質の要となる強力な電源回路
『 K-01XD 』は合計4つの大容量トロイダルトランスを搭載。D/Aコンバーター部のL/R、メカニズム、デジタル回路をそれぞれ専用の電源トランスから給電する贅沢な仕様となっています。

一定電圧を供給するための電源レギュレーターは、集積回路を使わないディスクリート構成で、フィードバック量を最小限としています。コンデンサーには合計71本(合計容量1,850,000μF)のスーパーキャパシターを搭載。電源の大容量化は間違いなく低域の解像度を大きく改善します。

一方『 K-03XD 』は、合計2つの大容量トロイダルトランスを搭載し、デジタルとアナログの電源部を独立させています。また、合計26本(合計容量650,000μF)のスーパーキャパシターを搭載しており、ここが最もコストを抑えられた要因でもあります。やはり若干の余裕度に違いが出そうですが、それはあくまでニュアンスレベルだとエソテリックはしています。

■ その他「前作」との違い
1)クロック
「Grandioso P1X/D1X」用に開発された高音質クロックデバイス「Grandioso Custom VCXO II」を搭載。位相雑音が極めて少なく、優れた中心精度(±0.5ppm)を誇ります。

2)セミフローティングトップパネル
Grandiosoと同様、トップパネルをネジで締め付けない構造にすることで、伸びやかで開放感のあるサウンドを目指しています。

3)MQAにフル対応
MQA-CDのデコード再生やUSB入力をはじめとする各デジタル入力再生時のMQAコーデックにも対応。

4)シャッタートレイメカを廃止
メカ音を少しも漏らさないため、前作「K-01XS」に採用されていたシャッタートレイを『 K-01XD 』では廃止しています。これは、ATLASの静粛性と不要なメカの削減により音質が向上したためとしています。

■ まとめ
「Grandioso(グランディオーソ)」のエッセンスを注入した、最新鋭デジタルディスクプレーヤー『 K-01XD 』『 K-03XD 』。正直筆者を含め、それでもまだまだ”高嶺(高値)の花”ではありますが、”今こそ!”ハイエンドオーディオの王道である光ディスク(CD/SACD)から最高のパフォーマンスを引き出すことが可能であり、しかも、話題の「MQA-CD」にも対応している、ハイレゾディスク&ハイレゾファイル・フル対応機として大注目のデジタルディスクプレーヤーです。

(あさやん)

2020年3月 6日 (金)

ラックスマン待望のMQA-CD対応プレーヤー『 D-03X 』

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、最初の発表から実に5ヶ月以上費やしたものの、ついに発売となった ラックスマン MQA-CD対応プレーヤー『 D-03X 』をご紹介します。




詳細は伏せますが、『 D-03X 』の開発段階、そして生産段階で、かなり予想外の高いハードルがあったようです。恐らく他のオーディオメーカーも苦労している、ハイエンド製品の構成部品の小規模生産に応えてくれる部品メーカーの減少が影響しているのだと想像します。私はかつての日本の高品質なものづくりが難しくなっている現状を危惧します。

そんな発売が遅れた原因はさておき、ラックスマンならではの、同社としてはミドルクラスに位置づけられる画期的な最新鋭CDプレーヤーがついに完成したのです。その『 D-03X 』の全容を見てまいりましょう。

■ ドライブメカ
『 D-03X 』は、2015年発売のSACD/CDプレーヤー「D-05u」の基本構成を受け継いでいます。ただ前作は同社フラッグシップ機である「D-08u」と同一の高剛性オリジナルメカ「LxDTM」を搭載し、SACDに対応していました。しかし本機では、実際のソフトの使用状況などを加味して、高信頼CD専用メカによるCD専用機として価格面での訴求力を上げています。

そのメカは、これまでも採用実績のある極厚アルミ製のメカベースと、アースループが発生しないループレス構造のシールド付きボックスシャーシで構成されています。メカニズム全体を強固なシャーシによって囲うことで、外来振動をリジッドに遮断できたのです。また新たにスチール製トッププレートを加えた最新仕様とすることで、読み取り精度と静音性もさらに高めています。

また、CDプレーヤーでは一般的なセンターメカ構造はとらず、物量投入型のアナログ回路のスペース確保や各種信号が筐体内をスムーズに流れること、さらには振動の伝わる経路にも配慮し、優れた重量バランスを得るため、非対称(アシンメトリー)構成の「レフトサイド・メカ・レイアウト」をとっています。

■ デジタル回路
USB入力によるPCM/DSDのハイレゾファイルの再生は、PCMでは最大384kHz/32bit、DSDは最大11.2MHz/1bit(最初の発表時点では5.64MHz)に対応しており、現状では万全のスペックです。S/PDIF入力は、最大192kHz/24bitのPCMに対応しています。

D/Aコンバーターには使い慣れた「D-05u」と同じ32bit対応TI社製「PCM1795」をデュアル構成(モノラルモード)で搭載しています。高性能DACを余裕を持たせた環境で動作させることで、高精度で精密な変換を可能にし、デジタル信号に刻まれた音楽信号を余すことなく引き出します。

特にUSB信号では、通常のアイソクロナス転送(リアルタイムに転送されるが、エラーが発生しても再送が行われない)に加え、バルクペット(Bulk Pet)転送(大量のデータを正確に伝えるのに適し、エラーがあれば再送される)にも対応しており、デジタル信号の送受信間の負荷が軽減でき、高品位で安定したファイル再生が可能で音質の向上が図れます。

クロックには、発振周波数(22.5792MHz/24.5760MHz)付近のノイズを低減する高精度かつ低ジッターの低位相雑音クロックモジュールを搭載しており、デジタル再生の要であるクロックにも万全を期しています。




■ アナログ回路
正確に読み取られたデジタル信号を、L/R独立のモノラルモードのD/Aコンバーターの差動出力を、フルバランス構成(同一構成のアンプ×4基)のI/V(電流/電圧)変換回路へ入力。次段のL.P.F(ロー・パス・フィルター)アンプを強力にドライブすることで、理想的なアナログ出力を得ているとしてます。



電源もラックスマンらしくこだわっており、大型の電源トランスを搭載。そのトランスから各回路独立のレギュレーターと大容量ブロックコンデンサーを経由することで、高慣性(ハイイナーシャ)の電源環境を構成しています。

■ 構造・機能
同社「L-509X」などの高級アンプにも採用されている「ループレスシャーシ」とすることで、シャーシ電流によるアースインピーダンスの上昇や発生磁界の影響を回避し、デジタルノイズを遮断するシールドシャーシとの複合構造とすることでノイズ対策も万全です。

電源ケーブルには、同社リファレンスモデルの「JPA-10000」を採用し、ACインレットもケーブルを強固に支える高剛性パーツを採用しています。またアナログ出力端子も高級機仕様の大型のRCAプラグにも対応する18mmピッチの金メッキ仕上げのRCA端子と、ノイトリック社製の高級XLR端子を採用し、手抜きはありません。

FLディスプレイは、ブラスターホワイト仕上げのフロントパネルに映える視認性の優れたもので、離れた場所からも見易い「ズームモード」が搭載された親切設計です。専用リモコンもブラスターホワイト仕上げのテンキー付きのアルミ製のしっかりしたものです。多彩な操作やディスプレイのディマー調整も可能です。



そしてUSB入力は、WAV/FLAC/MP3/DSF/DSDIFF/ALAC/AIFFのフォーマットに対応し、ラックスマンオリジナルの高音質音楽再生ソフト「LUXMAN Audio Player」(Windows/Mac共ダウンロード可能)によるシンプルかつ快適な操作が可能です。

ラックスマンの”MQA-CD”対応CDプレーヤー『 D-03X 』は、オーディオファイルが今現在望んでいるであろう、あらゆるフィーチャーに加え、ひたすら高音質を目指して開発された“最新鋭デジタルプレーヤー”と言える注目機です。

(あさやん)

2019年12月27日 (金)

究極のデジタル再生ソリューションを目指した、ソウルノート SACD/CDプレーヤー『 S-3 』

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
本日は、究極のデジタル再生システムとして、ソウルノートが同社の技術の粋を結集して遂に完成した、SACD/CDプレーヤー『 S-3 』を取り上げます。



■ 高級オーディオブランド「SOULNOTE」とは?
SOULNOTE(以下:ソウルノート)は、2006年に高級オーディオブランドとして、株式会社CSRが立ち上げたブランドです。

ソウルノートとは「魂を震わす音」を意味し、「そんな音を表現したい…」「そんな音を刻みたい…」「そんな音を受け止めたい…」という志のもとに設立された経緯から、その創り出すサウンドは、他の国内メーカーの製品とは一線を画する、オリジナリティにあふれたものです。

「静特性」よりも「動特性」にこだわり、従来の常識にとらわれない独自の設計手法で、音源に込められた情報の全てを引き出したのだとしています。そのサウンドのスピード感や雑味の無さに共感するファンが非常に多いのです。

設立10周年にあたる2016年、記念モデルとしてプリメインアンプの「A-1」とCDプレーヤーの「C-1」を発売。その後、アンプは同年に「A-0」、2017年に「A-2」、D/Aコンバーターは2017年に「D-1」、2018年には「D-2」「D-1N」と、上位クラスに新製品を投入してきています。しかし、CDプレーヤーは需要減速もあり、「C-1」に続く上位モデルは発売されませんでした。

その沈黙を破って発表されたのが、今回取り上げる、SACD/CDプレーヤー『 S-3 』です。そのコンセプトは驚くなかれ「究極のデジタル再生ソリューション」です。それは、一体型のCD(SACD)プレーヤーこそが、ドライブメカからDACまで最短配線が可能で、しかも内蔵の高品質クロックに直近で同期でき、さらにファイル再生における様々な問題も回避できるというのです。

また、SACD/CDドライブメカを内蔵することによる、メカの振動や電源ノイズなどのデメリットを完全に回避し、同社が最重要としているクロックの同期に特化した「究極のデジタル再生システム」が完成したのです。

それでは、その手法を順に見てまいりましょう。

■ ソウルノートが『 S-3 』に投入した、数々の技術
◆ 無帰還回路「Type-R Circuit」

ソウルノートの無帰還アンプの歴史は古く、その原型は約20年前のマランツプロ(ソウルノートの前身)の「PA-02」にまで遡るそうです。そのサウンドは当時の私(河口無線時代)には非常に鮮烈なサウンドで、コアなユーザーを中心に大ヒットしました。

その無帰還アンプを現在の部品でフルチューンしたのが同社の「A-2」で、「D-2」「E-2」もほぼ同じ上下対称の電圧増幅(ラインアンプ)回路を採用しています。

それを『 S-3 』では20年ぶりに見直し、上下対称を止めることで限界まで部品数を減らしたのが「Type-R Circuit」とのことです。本来、トランジスタアンプは部品を減らして基本性能を維持するのは難しいとされていますが、本機では回路規模をほぼ1/3に出来たといいます。

その回路は高周波用のバイポーラトランジスタ 4個と抵抗 8本のみで構成した完全バランス伝送増幅回路で、初段は通常ハイゲインが基本ですが、音質優先でゲインのない差動合成とし、2段目は対アース増幅のシングルエンド(シングルエンド2つによるバランス)としています。

そして、出力トランジスタとバイアス回路のトランジスタを物理的にくっつけて、温度を同じにすることで熱暴走が防止でき、従来22Ω程度だったエミッタ抵抗を実に1Ωまで下げることができたのです。

更に、巧みな回路構成で電源ノイズの影響を回避しながら部品点数を減らしたことで、圧倒的な「音の鮮度」に結びついたといいます。これ以上シンプルに出来ない基本回路という意味で「Type-R(リファレンス)」と名付けたのだそうで、ここに恐ろしい程のS/N感とパワフルさを兼ね備えた無帰還アンプが完成したのです。


◆ 「ES9038PRO」を4個使用

DACチップには評価の高い「ES9038PRO」を片ch2個、計4個を使用。ディスクリート無帰還DACとしては不可欠なチャンネル当たり120mAという強力な電流出力を、前述の「Type-R Circuit」初段の直前でIV抵抗1本によって電圧に変換しています。


◆ 超低ジッタークロック

究極の低ジッター45fs(フェムト秒、フェムトはピコの1/1000)を誇るのDDS(シンセサイザー) LMX2594(テキサス・インスツルメンツ製)を搭載。出力されるマスタークロックで、DACからSACDメカまで完全に同期します。


◆ 巨大電源回路

写真のように、大量のフィルターコンデンサを使った無帰還電源を搭載。アナログ系電源は勿論、デジタル系の電源はSACDメカの下に詰め込まれています。筐体内部は、殆どが電源回路で占められているのです。

◆ NOS モード採用

同社D/Aコンバーター「D-2」で採用し、高評価を受けたNOS(ノンオーバーサンプリング)モードを採用。デジタルフィルター特性のインパルス応答で観測されるプリエコーやポストエコーが発生しません。

写真左のプリエコーやポストエコーは、データを補間するために前後のデータから演算で作り出した「人工的な音」で、音質の劣化や人間が非常に敏感な時間軸のブレが出てしまいます。

写真右はNOSモードの波形で、極めて過渡応答特性に優れた無帰還ディスクリートアンプとのコンビネーションによってのみ実現できるのだとしています。


◆ 2つの電源トランス

電源トランスはデジタル系とアナログ系を分離しており、左右両サイドのアルミベースに、別々にチタンスペーサーを介して、3点で浮かせたサンドイッチ構造でマウントされています。

更にトランスの振動は、それぞれのベースから1点スパイク接地によって逃がしています。これにより振動源が2つとなるダブルトランスによる混変調を回避しつつ、モーターやデジタルノイズのアナログ電源への混入も防止しています。


◆ SACDメカニズム

SACDメカには定評のあるD&M製を採用。このメカをアルミ削り出しのベースを通じて、1点スパイク接地でマウントされています。メカの振動をダイレクトに外部に逃がし、メカはしっかり固定されるという、フローティングとは違う理想的な構造です。


◆ スパイクフローティング天板

オーディオ機器の天板はない方が音が良いというのは常識です。しかし、ノイズの混入を考えればそれは不可能なことです。

ソウルノートは従来から天板をフローティングさせてきましたが、本機では天板自体がステンレススパイクでシャーシに掘られたスパイク受けに3点接地しています。更にアルミ天板を部分的に切削することで軽量化し、天板のない状態に近づけたのだとしています。


◆ 外部クロック「ZERO LINK」

外部クロックは10MHz(BNC 50Ω)に対応。また、「ZERO LINK」という正式には未発表のDVI端子による新しいリンク方式に対応しています。

これは、HDMIを利用するI2Sの欠点を補う究極のリンクだとのことで、全てのデジタル機器が『 S-3 』のDAC側のクロックで動作するといいます。従って、ネットワークプレーヤーを接続した場合も最強のクロックを持つことになり、本機の目指す「究極のデジタル再生システム」が実現するのです。

■ 最後に
SACD/CDプレーヤー『 S-3 』のコンセプト「究極のデジタル再生システム」(ソウルノートは「究極のデジタル再生ソリューション」と命名)は、これまでの説明である程度はご理解いただけたと思います。

《 全てが良い音のために 》ソウルノートが持つ独自のノウハウを駆使して『 S-3 』を完成させたのです。


▲ オーディオセッション in OSAKA 2019のソウルノートブースにて(上段が『 S-3 』)

従来、一体型CD(SACD)プレーヤーのデメリットといわれていた、ドライブメカや電源トランスの振動、それらから発生するノイズは、徹底的な振動&ノイズ対策で押さえ込み、PCMの弱点であるプリエコーやポストエコーによる時間軸のブレは「NOSモード」の採用で解決し、そして、SACDの弱点と巷でいわれる低域の厚み・押し出し感の欠如は、無帰還「Type-R Circuit」によって解決出来たのです。

これらにより『 S-3 』は、一体型のメリットであるドライブメカからDACまで最短配線が可能で、しかも内蔵の高品質クロックに直近で同期できること、さらにPCオーディオでのファイル再生における様々な問題(再生ソフト、USBフォーマット変換、USBケーブルやネットワーク系のノイズ等による音質への影響)を回避できる「究極のデジタル再生ソリューション」でもあるのです。

ソウルノートの技術者は、SACD、CDに関わらず、非常に分厚くダイナミックな低域と非常に繊細なS/N感抜群の高域という、相反する音が見事に達成できたといいます。奥行き表現と自然で生々しいサウンドは、従来のディスク再生の概念を打ち破ったと自信たっぷりでした。

また、高級SACD/CDプレーヤーに新しい選択肢が加わりました。デジタルディスク再生は【 不滅 】です。
(あさやん)

2019年9月28日 (土)

DELAデジタルミュージックライブラリー『 N100 』初体験レポート!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
先日、DELAデジタルミュージックライブラリー『 N100 』を試用しましたので、そのレポートをご覧ください。同時に、USB接続光ディスクドライブ『 D100 』もレポートいたします!!


■ DELAとは
DELAは、メルコが高品質なオーディオ専用製品開発のために新たに創ったブランドです。

メルコ(PC関連ブランド:BUFFALO)は、パーソナルコンピュータ周辺機器の総合メーカーですが、元を正せば、1975年創業の音響機器専業メーカー(真空管アンプやレコードプレーヤーなど)でした。1978年に改組して、(株)メルコとして設立し、1981年以降コンピュータ事業に参入したのです。この歴史からお分かりになるように、DELAによって同社のルーツでもあるオーディオ業界に回帰したともいえます。
糸ドライブプレーヤー
 
■ DELAのミュージックサーバーについて

[上段] デジタルミュージックライブラリー『 N100 』
[下段] USB光ディスクドライブ『 D100 』


DELAのミュージックサーバー(ストレージ内蔵プレーヤー)のラインナップとしては、《 デジタルミュージックライブラリー 》の製品名で「HA-N1A」シリーズと「HA-N1Z」シリーズ、そして「N10」があり、いずれもPCメーカーのNAS(Network Attached Storage)とは違う、高音質と操作性の良さでいずれもヒットを続けています。

DELAブランドとしての最初の製品「HA-N1」は当初、オーディオ専用のNASとして誕生しました。ネットワークプレーヤーと接続して使われることを前提に専用ポートを設け、PC用のNASと異なり、フロントパネルにディスプレイを搭載することで、音源の表示や設定変更がパソコンなしでできるなど、オーディオファンに支持されました。

その後、ファームウェアのアップデートを繰り返してUSB-DACの接続に対応し、ネットワークプレーヤーの一部の機能も持たせ、USB-DACを「HA-N1」に接続することで、ネットワークプレーヤーと同等の使い方ができるようになったのです。現在お持ちのUSB-DACを有効に使え、ネットワークプレーヤーの内蔵DACに依存することなく使えるメリットは大きいのです。私自身は、ここが最大のメリットだと思います。

さらに「HA-N1」はアップデートを繰り返し、楽曲配信サイトからの自動ダウンロードやCDのリッピングにも対応し、デジタル音源を管理する機器として発展してきたのです。保存機能に特化したNASでもなく、デジタル変換するトランスポートだけでもなく、楽曲の保存・管理・配信・再生、バックアップまでを一挙に行うネットワークプレーヤーを超えたことで、新しいジャンルの機器《 デジタルミュージックライブラリー 》と名付けられたのです。

今回、DELAのミュージックサーバーの入門機ともいえる『 N100 』と、同じくCDリッピングドライブ《 USB光ディスクドライブ 》の『 D100 』をお借りして、じっくり自宅で試用することができましたので、接続、セッティング、CDリッピング、操作方法、そして両機のサウンドについてレポートします。

■ 試してみました
今回試用した『 N100 』『 D100 』は共に横幅215mmとコンパクトで、横に並べれば、ほぼ標準サイズ(430mm)になり、ラックはもちろんですが、重ねてデスクトップとしても使いやすい大きさです。フロント・天板はオーディオ機器に相応しい美しいヘアライン仕上げのアルミ仕様で、安っぽさはありません。「HS-S2(Highly Stable Storage System)」という制振設計が施されており、ここにもPCメーカーの同種製品との違いが見られます。

なお、『 N100 』の内蔵ストレージは、1.0TB(テラ)の2.5インチのHDDで、CDアルバム約2,000枚分とのことです(容量の一部は管理情報や設定の保存に使われるため、全てを楽曲保存に使っているわけではありません)。USB接続型HDDを追加することで、容量拡張やバックアップにも対応しています。オーディオに特化したファンレス設計のため、HDDの動作音もほとんど気にならないレベルでした。CDのリッピングはもちろん、e-onkyoやmoraなどからのPCレスの自動ダウンロードも可能です。


◆自宅のオーディオ機器との接続
リアパネルの右側のUSB-A(USB 2.0)端子「2」から、USB-DAC「Brooklyn DAC+」のUSBインに接続。ここでPCオーディオなら専用ドライバーをダウンロードしなければならないところですが、『 N100 』はUSBケーブルを接続するだけで《 N-2680 Brooklyn DAC+ Media Renderer 》とすぐに認識され、即再生ができるという手軽さです。これは、現行の主なUSB-DACの対応ソフトが予め組み込まれていることで可能なのだそうです。


◆セッティング
CDリッピングのための『 D100 』をリアのUSB-A端子の「1」に接続します。本機ではCDソフトのメタデータ(CDのアルバムジャケットやアーティスト情報など)を「Gracenote(グレースノート)」から入手するため、LAN(有線)接続が必須となります。

自宅ではルーターが3階、オーディオルームが1階ということで無線LANを使用しているのですが、たまたま1階で使っていた「無線LAN中継機」の底部にLAN端子があり、そこに繋ぐことができました。
 
なお『 D100 』は、『 N100 』と接続(他のDELA製品やFidata、SONYの一部製品でも可能)しなければ、パワースイッチを押しても単独では電源が入らない設計ですので、注意が必要です。あくまでリッピング用であり、本機だけでの光ディスクプレーヤーとしての使用は想定されていません。また『 D100 』は、BD/DVDはデータディスク、CDはCD-DAディスクの読み出しのみをサポートしています。


◆CDリッピング
『 N100 』の本体画面を見ながら、右側の4つのボタンを操作することで、簡単にCDリッピングができてしまいます。ファイル形式の確認(WAV)と、進捗確認(何%完了)ができます。全くのPCレスで行え、この簡便さは正直手持ち無沙汰なくらいで、従来行ってきたPCによるリッピング作業とは比較にならないほどでした。

ただ、読み取り精度を向上させるため、あえてドライブの回転速度を低速に抑えているため、リッピングにはCD1枚あたり約8分を要します。高音質のための我慢です。MQA-CDを含む私のリファレンスCDを次々にリッピングしていきました。DELAのサポート外ではありますが、PCを使えば『 D100 』でCD-R等への書き込みも可能とのことです。


◆操作方法
リッピングした曲の再生は、『 N100 』のディスプレーと4つのボタンで可能ですが、選曲はこの小さな画面だけでは限界があり、決して使いやすいとはいえません。そこで、自宅にあるタブレット端末にコントロールアプリをダウンロードして操作することになるのですが、残念ながら取扱説明書やDELAのホームページにもほとんど言及がありません。

DELAの担当者は、同社は専用のコントロールアプリは提供しておらず、ESOTERICやLUMIN、LINN(Kazoo/Kinsky)、そして言いにくそうに商売仇でもあるI/Oデータの「fidata Music App」が綺麗で使いやすいと教えてくれました。早速タブレットにダウンロードしてみました。
 
非常に使いやすく、アルバム選択や選曲がいとも簡単に行え、CDジャケットを見ながら聴いているより分かりやすいのです。煩わしいCDソフトの取り替えや、トレイへのセットの動作(もちろんそれが良いのだとおっしゃる方もおられますが)も必要なくCDが聴けるメリットは、実際やってみないと分かりません。

◆サウンド
最も肝心なサウンドですが、『 D100 』→『 N100 』→「Brooklyn-DAC+」では、CDプレーヤーでの直接再生との比較(いずれも「Brooklyn-DAC+」経由)では、サウンド全体が分厚く感じられ、特に低域が力強く弾み、ピラミッドパターンのしっかりしたものでした。中高域は、何も足さない何も引かない非常にストレートなもので、ソースの録音の善し悪しがごまかされることなく出てくる感じでした。

サウンド全体にエネルギー感が充実しており、立体的で立ち上がりが速く、音場も前後左右に拡がり、ライブ録音の生々しさは格別でした。この密度感、中低域の厚みは高級CDのサウンドに通じるものを感じました。

また、注目のMQA-CDもハイレゾの良さが味わえ、CDとは違う音楽表現力に感心しました。よりマスター音源に近づいたように感じました。DSD音源もしなやかさや繊細さにはPCMとの違いをハッキリ感じました。


MQA音源時の表示(24bit/352.8kHz)


DSD音源時の表示(DSDx256/11.2MHz)


■ 最後に
私自身、自他共に認める《 PCオーディオファン 》であり、これまでPCオーディオとCD再生に専念してきて、あえて《 ネットワークオーディオ 》には近づきませんでした。しかしこの度、DELAの『 N100 』『 D100 』をお借りして、自宅で2週間じっくり初体験させていただきました。ズバリこの手軽さ、サウンドは大いに魅力的でした。

確かにまだまだセッティングやケーブルを追い込んでいけば、もっと上のサウンドを目指せると思いますし、現状ではCDの直接再生とDELA『 N100 』のサウンドには、それぞれに一長一短があります。今回の初体験での結論は「この便利さは、一度体験すると後戻りできない」です。

さあそろそろ、導入を考えなくては・・・。
(あさやん)

2019年9月21日 (土)

【こんなアンプを待っていた!?】HDMI入力に対応したHi-Fiアンプ、NR1200のご案内です!


みな様、こんにちは!
朝の気温も下がり、ようやく秋の訪れを感じつつあるとうふです!

しかし毎度の事とはいえ、前回からまた1ヶ月。。。
もう少しブログに登場しないと。。。存在をわすれられてしまいそうです。
さて、今回ご案内させていただくのも、先日発表となった新製品。

4951035069912 マランツ
ネットワークオーディオレシーバー
NR1200


マランツから新ジャンルとなる、『HDMI入力に対応した』ステレオプリメインアンプです!

モデルネームにある「NR」はニューレシーバーの意味だそうです。

NRと言えば、
NR1501から始まり、NR1600シリーズ、NR1700シリーズへ。
間で機能特化の弟分NR1400シリーズなどと、薄型AVアンプの高品位モデルを開発し続けてきた事でいまや薄型AVアンプの絶対的存在のモデルネームですね。

さて、そんな「NR」を関するNR1200ですが。。。AVアンプではありません
なんだ、多chのAVアンプをステレオ用にして搭載アンプを削った廉価モデルか』とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんがそれも違います。

このNR1200は
HDMI入力機能を持った』、『専用に設計された部材や回路で構成された新設計のHi-Fiステレオアンプなのです!

昨今HDMI対応のゲーム機や、メディアストリーミング端末も増えており、
AVアンプでは大仰過ぎたり、もっと気軽に使える映像入力に対応したアンプの需要は増えているのでしょう。
実際(メーカー調べですが)NRシリーズを利用しているユーザーの中でも高確率で2chのステレオ運用がされているようです。
さらに、海外でも映像機器との融和性が高いHi-Fiレシーバーアンプの需要が増加傾向にあると聞きます。
このNR12000はそんな、時代のニーズに応じて生まれ出てきた新世代のアンプ、と言えるかもしれませんね。

TVとの融和性も高いARC対応のHDMI出力や、ネットワークやBluetoothへの対応。
ピュアオーディオとホームシアターの間を繋ぐ、新世代のオーディオアンプとしてこのNR1200は注目のアンプですね!
10月中旬頃発売予定です

それではいつもお買い得な「Joshin Web」でお待ちしております。

2019年7月15日 (月)

XI AUDIO『 SagraDAC 』はCDの真の実力を引き出す!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
以前このコーナーでご紹介しました XI AUDIO『 SagraDAC 』を、実際に自宅試聴しましたので、詳しくレポートさせていただきます。


その前に“XI AUDIO”の説明から、“XI AUDIO”(イレブン・オーディオと読みます)は2017年にマイケル・シャオ氏によって設立されました。彼は長年、放送機器をはじめとした業務機のマネジメントを手掛け、かのナグラ・プロフェッショナルの責任者という経歴を持つ技術者です。彼が手掛ける製品は、業務機としての質実剛健さに加え、音楽を楽しむためのエッセンスが組み込まれており、“真実の音”を表現するのが最大の目標だとしています。

“XI AUDIO”という名前は、同社のアンプのボリュームが全て11時(XI)の位置からスタートすることに由来しています。通常、アンプはボリューム位置が大体11時よりも上で使うことを想定して設計されていますが、“XI AUDIO”は絞り切ってもその性能を超えているという自信からのネーミングだと言います。


■ XI AUDIO『 SagraDAC 』
この変わった名前『 SagraDAC 』は“サグラダック”と発音し、その名は、マイケル・シャオ氏が実際に見てその姿に感銘したという、スペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリア(Sagrada Familia)から来ているそうです。その『 SagraDAC 』には、人々が驚く程の存在感があり、かつ感動する程の細部も備わっていなければならないという意味が含まれているそうです。

『 SagraDAC 』の最大の特長は、前面パネルにも書かれている「R-2R DAC」です。「R」はRegister(抵抗)のことで、抵抗をラダー型に組み合わせたD/A変換部を持っていることを意味していますが、一般的には「マルチビットDAC」と言われているものです。しかも一部のハイエンド機でしか見られないディスクリートで組まれたDACを採用しているのです。

デジタル機器の登場からしばらくの間は「マルチビットDAC」が主流でした。それは今に至るまでほとんど全てのデジタル録音が、PCMを使用して行われており、アナログ信号が一定の解像度とレートでサンプリング(※)されます。(※最新録音では384,000Hz、24ビットというものまであります。)

これをアナログに戻す最適な方法は、「R-2R DAC」を使用して直接アナログに変換することですが、優良なR-2Rチップを作るには技術的な困難を伴い、製造コストがかかるため、現在では1ビットのデルタシグマDACが一般的となっています。これは低コストでチップとして大量生産できるためで、マルチビットDACチップ(※)で必要な、高コストのトリミング(抵抗の微調整)工程が必要ないからです。(※代表的なマルチビットDACチップとして、バー・ブラウンの「PCM1704」がありましたが、現在それに代わるマルチビットDACは存在しません。)

そのディスクリートのマルチビットDACには、デンマークのスークリス社製のものを、本機のために特注したそうです。《0.0012%精度》の抵抗を216個(写真)も使用した高精度なもので、非常にコストの掛かる構成です。本機に採用されたのはサイン・マグニチュード方式と言われるもので、抵抗値「R」と「2R」の抵抗を使い、1bitあたり2個の「R+2R」とするもので、結果大規模なものになってしまったのです。『 SagraDAC 』がこの価格に抑えられたのは驚異的でさえあります。



PCオーディオには欠かせないUSB端子からのインプットに関しては一般的に使われるXMOSではなく、イタリアのAmanero社製のUSBコントローラーを採用しており、PCM384kHz/24bit、DSD11.2MHzに対応しています。なおDSDは352.8kHz/24bitのPCM信号へ変換したのち、D/A変換されます。

デジタル入力は、USB(B-Type)以外にはBNC、AES/EBU、I2S(HDMI端子)が各1系統ずつ。S/PDIFが3系統(RCA同軸×2、光TOS×1)用意されています。アナログ出力は、RCAとXLR(シングルエンド構成のため、バッファー回路を通してバランス化)を各1系統装備されています。

そして『 SagraDAC 』のもう一つの大きな特長は、「S-PDIF Blade機能」の搭載です。これは入力のS/PDIFの「RCA2」と「BNC」のみで機能し、S/PDIFデジタル信号の0か1かを判断する閾値(いきち:条件分岐の境目、ギリギリの値)を変えることで、ロックの安定性を上げ、音質を向上させる効果があるとしています。


S/PDIFの転送データは、クロック信号とデータを合成するバイフェース符号という簡単な方法で送られています。しかし端子やケーブルの影響で、パルスが正確な矩形波(くけいは:規則的かつ瞬間的に変化する波形)とはならず、台形になったり波形が乱れたりしてしまい、正しいクロックが復元できず、転送は不安定(最悪時はロックできない)になったり、ジッターが発生してD/A変換の精度が落ちてしまいます。
それを回避するため 、ある電圧(図の横点線)でこの矩形波を捉え、正確なクロックで復元しようとするのがブレイド(片刃の剣で横一文字に切ることからのネーミング)の考え方です。実際には電圧の低い[1]から一番高い「9」までの9段階を耳で聞きながら手動で決定します。これはCDプレーヤーの製造年代やメーカーで、この矩形波に違いがあるのを補正する機能とも言えます。



『 SagraDAC 』の自宅試聴に際しては、同社のフルバランスディスクリートプリアンプ『 Formula P1000 』も同時にお借りして、こちらでも試聴しました。

『 Formula P1000 』は、非常にシンプルでフロントパネルにはボリュームしかなく、電源スイッチはもちろん、XLR統の入力切り替えもリアパネルにあるという、究極のシンプルさです。しかもディスクリート方式にこだわる余り、XLRの4つの出力(L/R、Hot/Cold)をそれぞれ別電源とすることで、フルバランス仕様を実現しています。

入力はXLR×2、出力はXLR×1で、ゲインは最近の高出力のデジタル機器に合わせて、やや控えめな6dBと15dBの切替のみとしています。回路には駆動力に優れたプッシュプル回路を採用し、バイアス電流を通常必要量の10倍とすることで、滑らかなA級動作(極深度A級動作)が得られるのです。パワーアンプと違い、発熱に問題のないプリだから成し得たことだとしています。

『 Formula P1000 』は、マイケル・シャオ氏が過去に自作した真空管プリの経験を生かして製作したもので、真空管では不可能なスペックを実現した、自身最高傑作のトランジスタ・プリアンプだとしています。もちろんボリュームは11時から始まります。


▲「SagraDAC」
試聴は、最初に筆者のリファレンス機器に『 SagraDAC 』のみを接続し、ほとんどCDプレーヤーの同軸デジタル出力で行いました。

まずはその厚い中低域に感動しました。かつてCDでこんな密度の高い、ドッシリした音を聴いたことがありません。とにかく音が全体に太く、超低域は深く沈み込み、低域は張りがあって弾けます。中域にも力があり、充実感、安定感は抜群です。高域は素直かつ伸びやかで、存在感のある力強いものです。

音像がすっくと立ち上がり、どんどん聴き手に迫って来ます。この感じはかつて聴いた2トラ・38のオープンデッキのサウンドを彷彿とさせるものです。特にTBM鈴木勲トリオの「ブローアップ」は圧巻でした。実に生々しく、まさに目の前で演奏しているかのような臨場感。緊張感たっぷりのまさにアナログレコードの世界でした。

余りの存在感のある音に、思わず試聴メモを取るのも忘れ、次々CDソフトを取っ替え引っ替え聴いてしまっていました。バスドラやエレキベースの迫力、中域のしっかりした生々しいボーカル、ピアノや打楽器の立ち上がりの良さ、ギターの弦を擦る生々しさ、フュージョンサウンドの分厚い張り出し感・・・。

そして「Blade機能」を手動で設定してのベストな状態でのサウンドは、音像が鮮明になりフォーカスがピッタリ合ったのです。実在感がさらに高まって感じました。

過去に聴いたことのない、しかしどこか懐かしくもある(マルチビット)サウンドに、感動しっぱなしの試聴でした。

次に、プリアンプに『 Formula P1000 』を使い、パワーアンプに直接バランスケーブルで接続して試聴しました。


▲ 左「SagraDAC」 右「Formula P1000」


上の写真を見ていただくと分かりますが、同一メーカーでありながら大きさ、形、インジケーターの色など一貫性、関連性は全くありません。良い音のためには関係ないとの考えからなのでしょう。

結果は、前述の『 SagraDAC 』のサウンドをさらにバージョンアップしたような、ゴリゴリと迫ってくる骨太サウンド。吹っ切れ感を伴ったストレートで、ある種業務用っぽい、プロ機らしいサウンドでした。特に、ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビイ」は圧巻で、力強い迫真の演奏、バックの聴衆が見えるようなライブ感、1961年録音とは思えない生々しさには感動しました。

しかし一方で、ストレートなサウンドが倍加されたことで、しっとり感や滑らかさは多少後退し、左右への拡がりに比べ奥行き感が浅く、若干超高域の情報量も少なく感じました。ボーカルやクラシックなどは、『 SagraDAC 』単独の方がベターとも感じました。

『 SagraDAC 』は、この価格でマルチビットをディスクリートで組んだという画期的なD/Aコンバーターです。CDソフトから本当の実力を引き出したい方、今主流の1ビットDACの音にご不満(音が綺麗すぎる、音の芯がない等)をお持ちのオーディオファイルにこそお勧めしたい、『 マルチビットDAC搭載D/Aコンバーター 』です。
(あさやん)

2019年7月11日 (木)

ミニコンポを超えたミニコンポ!! marantz『 M-CR612 』ヒットの理由とは?!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

今回、このコラムでは初めてピックアップするCDレシーバー、しかもミニコンポサイズのmarantz『 M-CR612 』をレポートします。その理由はズバリ、予想以上の人気に驚いたからで、これほどのヒットになるとは2019年3月末の製品発表時点では予想できなかったためです。急遽、ジョーシン日本橋1ばん館にて試聴しました。


■ marantzのミニコンポサイズCDレシーバー
marantzのミニコンポサイズCDレシーバーは、2009年発売の「M-CR502」、2010年の「M-CR603」、2013年の「M-CR610」、2015年の「M-CR611」と続き、今回の『 M-CR612 』で5世代目となります。


▲ 初代機「M-CR502」

初代機「M-CR502」も今と同じ横幅28cmで、その製品コンセプトは、小型スピーカーと組み合わせるミニコンポ用のCD/FMチューナー内蔵アンプというものでした。

そして初代機から、ラウンドフォルムのユーロモダンデザイン、1台でバイアンプ可能な4chデジタルパワーアンプ、2系統のスピーカーターミナル装備、単品CDプレーヤーと同一のメカ搭載、USB入力端子搭載 、そして定格出力50W+50Wというスペックでした。さらに「M-CR603」からはネットワークやBluetoothにも対応したのでした。

しかし、我々オーディオファン、特に単品コンポユーザーにとっては、ミニコンポは歩んできた通過点であり、「今さら何故ここで取り上げるの?」と疑問を持たれるのは当然だと思います。しかも、ミニコンポと聞くだけで、どうしてもドンシャリの若者向けの派手なサウンドやペラペラの薄べったいサウンドをイメージしてしまいます。

ただ、初代機の企画段階では、marantzは元々他のオーディオメーカーと違い、ミニコンポにはあまり強くなく、ミニコンポサイズの製品を商品化するにあたっては、同社が持つ単品コンポのノウハウを生かして、真面目にひたすら音の作り込みを行うしかなかったのでした。勿論当時は、さほど売れるとも考えてなかったようですが・・・。

それがステレオコンポなのに、4chデジタルアンプを搭載したバイアンプ駆動(※)という仕様というレシーバーでした。発売後徐々にではありますが、ミニコンポ売場にちょっとまともな音のするレシーバーがあると、音の分かる一部のユーザーには目を付けられていたようです。
※バイアンプ駆動:2ウェイスピーカーのウーファーとツイーターを別々のアンプでドライブすること

しかも思いも寄らないことが海外で起きたのです。ヨーロッパではmarantzブランド製品は、販売ルートの関係で、家電店ではなくオーディオ専門店で展開されており、「M-CR502」もそうだったようです。そこで、耳の肥えた販売員がその音質の良さに目を付け、そこから快進撃が始まったそうです。その噂が日本にも聞こえて来るにつれ、人気が高まっていったのです。

そして『 M-CR612 』の前作に当たる「M-CR611」は、発売当初からこのクラスとしては異例のヒットを続け、惜しまれつつも今春生産終了を迎えてしまったのでした。その大ヒット作である「M-CR611」のどこをどのようにブラッシュアップしたのでしょう。しかも、値上げなしにです。そのあたりを見てまいりましょう。

■ CDレシーバー『 M-CR612 』とは
デザインは初代機から、銘機「MODEL7」を思わせるmarantz伝統の左右シンメトリーにこだわっていましたが、代を重ねるごとに高級感が増し、『 M-CR612 』ではラウンドのかかった3ピースのフロントパネル、ハードコートのアクリルトップパネル、そしてイルミネーションなど、marantzの単品コンポーネントを彷彿とさせる、高級感あるデザインに仕上がっています。

本機の「肝」は、何といってもパワーアンプです。前述のように、初代機から続く4chアンプというのは同じで、そのデバイスにはTI(テキサス・インスツルメンツ)製を使用しています。ただ、この素子は実際には8ch仕様となっており、これを2chずつまとめて4ch使いとしているそうで、ノーマル状態ですでにBTL接続になっているらしいのです。

スピーカー出力は2組あり、「バイアンプ接続」では対応スピーカーの低域/高域それぞれを独立したアンプで駆動することで、ウーファーからの逆起電力など相互干渉を排除します。また、「マルチドライブ接続」では2組同時または切替えて聴くことができ、別の部屋のスピーカーの音量もリモコンで別々に調整できます。ここまでは従来機と同じです。

ここに、あるデータがあります。前作「M-CR611」の利用者を調査した所、バイアンプで使用している人の割合が、日本:18%、ヨーロッパ:8%、アメリカ:10%と、バイワイヤリング対応のスピーカーの多いヨーロッパですら10%未満という状況だったのです。

結果、ほとんどのユーザーは、シングルワイヤ接続でしか「M-CR611」を使っておらず、A,Bあるスピーカー端子のAにスピーカーを繋ぐということは、Bすなわちあとの2ch分は使われないままで、「宝の持ち腐れ」状態だったということです。そこで、本機『 M-CR612 』の新機能の登場と相成るのです。

今回新たに搭載された「パラレルBTLドライブ」は、接続はシングルワイヤのまま、4組のアンプ全てを用いてスピーカーを駆動することを可能にしたのです。その結果、アンプのスピーカー駆動力を示すダンピングファクターは、通常(BTLドライブ)に比べ約2倍になり、中低域の量感と締まりを両立した低音再生を実現できたとしています。

シングルワイヤ接続時でも、内蔵している8chアンプをフル活用できるパラレル(並列)化した駆動方法なので「パラレルBTLドライブ」と名付けられています。これこそ、ミニコンポとは明らかに違う、ハイエンドオーディオ的発想といえます。


▲ 金メッキスピーカー端子


▲ 通常のシングル接続


▲ パラレルBTLドライブ接続


■ 多機能な『 M-CR612 』
さらに、『 M-CR612 』の多機能さには目を見張るものがあります。以下に列記します。
  1. 豊富なネットワークオーディオ機能
    ワイヤレス・オーディオシステム「HEOS」テクノロジー、Amazon Alexaでの音声コントロール、Bluetooth、ストリーミングサービス、インターネットラジオ、AirPlay 2に対応
  2. ハイレゾ音源の再生に対応
    ローカルネットワーク上のミュージックサーバーやUSBメモリーに保存したDSDファイル(5.6MHzまで)、PCM系ファイル(192kHz/24bitまで)が再生可能
  3. その他 主な機能と特長
    • 入力信号を検知して、電源を自動でオン可能な2系統の光デジタル入力を装備
      ※テレビと繋ぐことで、本機がさらに生かせる便利機能
    • データディスク(MP3 / MWA)の再生にも対応したCDプレーヤー搭載
    • 95MHzまでの「ワイドFM」に対応したFM / AMチューナー搭載
    • 低域の周波数特性を5種類切替可能 + 高/低±10dBのトーンコントロール機能
    • 3段階ゲイン切り替え機能付き本格的ヘッドホンアンプ搭載
    • 3行表示で読みやすい日本語対応有機ELディスプレイ
    • ホワイト、ブルー、グリーン、オレンジの4色のイルミネーション
    • クロック&アラーム再生機能、スリープタイマーなどの便利機能
    このように、まさに「てんこ盛り」状態です。やはりこれらは、ミニコンポとしては必要不可欠な機能なのでしょう。でも私のようなオーディオファンがサブシステムとして本機を使うには、少々多機能すぎる感がなきにしもあらずです。もっと機能を絞った、音質だけに特化したミニコンポがあってもいいと思うのは私だけではないでしょう。

    ■ 試聴しました

    『 M-CR612 』のサウンドは、日本橋1ばん館でB&W「607/MW」を使って確認しました。

    B&W「607/MW」は本来バイワイヤ仕様ですが、ジャンパーでシングル接続にして、リモコンで切り替えて「シングル」と「パラレルBTLドライブ」を比較しました。

    「シングル」でも十分「607/MW」を鳴らしきっており、低音が力強く、パワフルな安定感のあるサウンドで、私の過去の経験からくるミニコンポの音とは明らかに違うものでした。ミニコンポのドンシャリ音ではない、ハイファイを意識させるドッシリした正統派のサウンドでした。

    次に「パラレルBTLドライブ」に切り替えた途端、その変わりようにビックリです。低音がとてもこの大きさのシステムのそれではなく、生々しくスケール感たっぷりで、立体感を伴った本格的なサウンドが聴けたのです。とにかくハイスピードになり、情報量も多く「これで十分なのでは」と納得させられるほどでした。

    「ミニコンポでもここまで出せるのだ」が私の正直な感想です。ヒットも当然です。パラレルBTLによるミニコンポを超えたミニコンポ『 M-CR612 』の誕生です。
    (あさやん)

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