殯(もがり)の森 (2007)
奈良の老人ホームに住む、妻を亡くした老人しげき(うだしげき)。新任の介護士の真千子(尾野真千子)も息子を亡くした過去をかかえながらここに勤めているのだが、ある日しげきを妻の墓参りに連れて行った途中で車が脱輪。しげきの姿を見失ってしまう…
カンヌ映画祭審査員特別グランプリを受賞した河瀬直美監督の話題作。この人の映画って、本当に時間がゆったりと流れていく感じで、難しいテーマを扱っているのにかかわらずあまり肩に力を入れずに見られるところがいい。というか、ゆったりとこの世界に身をゆだねるという鑑賞方法ができるのが好きだ。特に後半に登場する、もがりの森の風景には、内容は激しいドラマにもかかわらず気持ちが癒されるものがある。
主演の二人(うだ、尾野)はほとんど演技経験がないらしいんだけど、まったく素人くさくなくこの世界の住人になりきっていることが凄い。妻を失った老人と、息子を失った母の気持ちが段々かぶっていくところが見事。
河瀬直美監督。2007年日本=フランス合作。

