ストップ・ロス 戦火の逃亡者 (2008)
イラクで戦ったブランドン(ライアン・フィリップ)は徴兵期間が終わって除隊する予定だったが、ストップ・ロスという徴兵期間延長の制度を適用されて再び戦場へ行くことを命じられる。抵抗して脱走兵となったブランドンは、友人の恋人ミシェル(アビー・コーニッシュ)と共にロスに住む知り合いの議員を訪ねようとするのだったが…
冒頭のイラクでの戦闘シーンが強烈である。こじんまりとした市街戦であるにもかかわらず、待ち伏せされまさに血の雨が降るといったシーンに強烈なメッセージが感じられる。ここにかり出されているのは普通の若者であり、しかも子供たちを含んだ人殺しを強制される理不尽さ。そして生きて帰ってももう一度行けと書類1枚で指示される理不尽さなど、この映画で感じたことは非常に多い。
映画の出来はというと、決して及第点とは言いかねる。おそらくいくつかのイラク戦争映画にまぎれて、10年後には忘れてしまうような映画のような気がする。でもこの映画の持つメッセージ性と「ストップ・ロス」という言葉は、意外と長く脳裏に刻まれるのではないだろうか。
キンバリー・ピアース監督。2008年アメリカ映画。

