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2010年5月

2010年5月28日 (金)

バイオハザード ディジェネレーション (2008)

バイオハザード ディジェネレーション あのラクーンシティーの事故から7年、NGOのクレア・レッドフィールド(声:アンソン・コート)は空港でゾンビが乗客に襲いかかる場面に遭遇。たちまち空港はパニックとなり封鎖される。駆けつけたエージェントのレオン(ポール・メルシエ)は事態の収拾に当たるのだったが…

 バイオハザードの番外編をCGアニメ化。洋画っぽいスタイルをとっているけどれっきとした日本映画で、日本のスタッフが名を連ねる。そう考えると、この「ファイナルファンタジー」を思わせる画面は、洋画が作りたかった日本人がCGという道具を得てせっせと洋画への思いを作り込んでいった日本映画、なんて雰囲気を感じてしまう。まぁ「バイオハザード」ってのは元々が国産のゲームなわけですが。

 ストーリーは結構ややこしい、というか前作とかヴィデオゲームからのつながりがあるのか、よくわからない部分があって大変でした。何やら強い新型ウィルスが登場するんだけど、感染するのが1人だけってのがちょっと納得できないぞ。

神谷誠監督。2008年日本映画。

2010年5月27日 (木)

デイブは宇宙船 (2008)

デイブは宇宙船 ニューヨークに隕石が落下して、少年ジョシュ(オースティン・マイヤーズ)がそれを手に入れる。ところがその後を追って、人間のカタチをした宇宙船(エディ・マーフィ)が自由の女神の麓に墜落する。実は隕石は故郷の惑星を救うために地球の海水を吸い上げる装置だった。装置を追った宇宙船は、やがてジョシュとその母(エリザベス・バンクス)の家を発見するのだったが…

 人間型宇宙船の中に極小宇宙人が住んでいて、なくした隕石を探すという何やら「メン・イン・ブラック」を瞬間芸にしたかのようなアイディア先行型の映画なんだけど…これって意外と笑える。最近ぱっとしないエディ・マーフィ作品の中で、光るものを感じたぞ。そう、ひところの、ジョン・ヒューズとかが量産していたキッズ・コメディっぽいんだけど、笑いが微妙に大人にふってあったりするあたりも良い。

 ストーリーは、侵略にやって来た宇宙人が人間の情にほだされて…というべたべたのものなんだけど、こういう映画はたまに見るとほっとするもんです。母親役のエリザベス・バンクスがとっても魅力的だったのが印象に残る。日本では劇場未公開なのは、わからんでもないけどちょっと納得いかないかも。

ブライアン・ロビンス監督。2008年アメリカ映画。

2010年5月25日 (火)

叫びとささやき (1972)

叫びとささやき 病床に苦しむアングネス(ハリエット・アンデション)には姉カーリン(イングリッド・チューリン)と妹マリア(リヴ・ウルマン)がいる三姉妹の真ん中。古城に住む彼女のところに、姉妹が訪ねてくる。久しぶりにそろった三姉妹だったが…

 ベルイマン監督の、人生を鋭くえぐるかごとくの人間ドラマ。末期ガンの女性を主人公に、姉妹を前にして人生を振り返る内容なんだけど、赤と白で構成された画面の派手さとはうらはらになんともどろどろとした内容と結末にはうならされる。姉妹の出会いを喜びながらも、姉も妹も幸福ではないという部分がじわじわとしみ出てくるストーリー。その暗さ重さに押しつぶされそうになるのは、ベルイマンの映画ならではといったところか。

 それにしても、ベルイマンの映画ってのはどうしてこんなに家族にたいして懐疑的なんだろう。よっぽど家族に恵まれない人だったんだろうかって斜めに見てしまいます。唯一、アングネスの侍女だった健康的なアンナ(カリ・シルバン)の存在にはほっとさせられますが。

イングマール・ベルイマン監督。1972年スウェーデン映画。

2010年5月24日 (月)

フロスト×ニクソン (2008)

フロスト×ニクソン イギリスのバラエティ司会者フロスト(マイケル・シーン)は、自身の起死回生のためにウォーターゲート事件で辞任したニクソン元大統領(フランク・ランジェラ)の単独インタビューをプロデュースする。実在の人物たちを登場人物に、伝説のテレビインタビューの裏側を再現した社会派ドラマ。

 ニクソンってあのニクソン? フロストって誰?ってな具合で見始めたんだけど、なかなか骨太なドラマにぐいぐいと引き込まれて最後まで一気に見てしまった。これは面白い。フロストってのが実在の人物かどうかは後から知ったとして、マイケル・シーンが演じているだけにこの前に見た「クィーン」のブレア首相とかぶって困った。しかしマイケル・シーンって本当に味があるというか、このうさん臭いテレビ司会者が格上のニクソンにまくしたてられてくしゅんとなる様子は相当にリアルである。

 そんな彼が、どうしてこのテレビインタビューを大成功におさめたのか… 映画を見ているだけでは推測の域を出ないって感じなんだけど、ニクソンってシラを切り通すことに疲れてたんだろうな、そんな考えがふと頭によぎりました。政治の世界に戻りたいと言ってはいましたが…

ロン・ハワード監督。2008年アメリカ映画。

2010年5月23日 (日)

Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 (2007)

Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 カップルの惨殺死体が発見され、刑事トレーシー(デミ・ムーア)は宿敵「指紋殺人鬼」の復活に捜査をはじめる。実は犯人は精神分裂を起こした真面目な実業家ブルックス(ケヴィン・コスナー、ウィリアム・ハート)であり、家庭では家族思いの良き父親だったのだが…

 ケヴィン・コスナーが精神分裂を起こしたサイコキラーを演じるサスペンス。彼の後ろに、分裂したウィリアム・ハートが常にぶらさがっているという設定はなかなか秀逸で気色悪い。これがナイト・シャマランあたりだと、実は分裂した主人公でした…なんて最後に明かすオチなのかもしれないけど、そこまでヒネた内容ではありません。

 とはいっても、善良な家族がどうなっていくんだろうって思ってたらブルックスくんのDNAがあんなカタチで引き継がれていたなんて…というあたりもこれまたショッキングではあります。2大スター(3大スター?)競演でありながらこじんまりとまとまった小品ですが、予備知識なしで見たら意外と面白いです。

 もったいないのはデミ・ムーアの扱いか。なかなか強そうな女刑事のキャラなのに、思ったよりブルックスの真相に迫らなかったはちょっと拍子抜け。これってやっぱり続編を意識してるのかな?

ブルース・A・エヴァンス監督。2007年アメリカ映画。

2010年5月21日 (金)

BALLAD 名もなき恋のうた (2009)

Gnxd1006 小学生の真一(武井証)は、連日のお姫様の夢を不思議に思う。いじめっ子に立ち向かえずに逃げ帰ったり、普通の暮らしをしている真一だったが、ある日戦国時代にタイムスリップして夢の廉姫(新垣結衣)に出会ってしまう。侍大将の井尻又兵衛(草なぎ剛)に気に入られた真一だったが、やがて国は戦に巻き込まれ…

 名作と言われる「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の実写映画化…らしい。原作を見てないが、しんちゃんが小学生になった他はかなり原作に忠実らしく、特に真一の両親(筒井道隆、夏川結衣)は妙にアニメに出てるキャラに似てて笑ってしまった。

 しかし映画としてはかなり厳しい出来で、中盤までのストーリーはとにかく、ラストがあまりに唐突でちぐはぐなのが気になった。戦国時代にランクルを持って行くあたりは戦国自衛隊みたいで面白いんだけど、乗ってる家族が命の危険があるはずなのに緊迫感ゼロなのは何なんだろう? このあたりが、この映画にのめりこめない一番の原因だろう。

 とはいっても、草ナギのキャラでずいぶんいい雰囲気になっているし、その主人の中村敦夫や、敵対する大沢たかおも存在感抜群である。デジタル合成で、城や合戦シーンが手軽に再現できてるのもいい。

山崎貴監督。2009年日本映画。

2010年5月19日 (水)

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない (2009)

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない ニートで引きこもりのマ男こと大根田真男(小池徹平)は、母の死をきっかけにソフト会社にプログラマーとして就職する。ところがここは、サービス残業は当たり前、横柄なリーダー(品川祐)が仕切るブラック会社だった。奴隷のように働きながら、最初の仕事をクリアしたがゆえに2週間で社長(森本レオ)からリーダーに抜擢されたマ男だったが…

 大手掲示板から生まれたストーリーってことで、「電車男」を思わせる雰囲気の映画。しかしこんだけ掲示板にいろんなことを書き連ねて、同僚に発見されなかったのはかえって不思議だと思ってしまった。

 それにしても、リアルというか大変なストーリーです。ブラック会社ときいて、ひところの「肝臓を売れ」とか言い出したり、悪徳商法がらみの会社かと思いきや、やってることは至ってまともなシステム開発。ただただリーダーの資質のなさがゆえに、ブラック会社に成り下がっているという感じ。まあシステムの下請けといえばかなりきつい仕事だというのは変わらないにしても、この映画の場合はリーダーさえ改心してしまえば何とななるっていうあたりに救いを感じます。

 派遣で途中から入ってくる亜矢子(マイコ)とか、いい人キャラの藤田(田辺誠一)とか、ブラック企業でうごめく社員たちの人間模様は面白い。藤田を前に、地獄に仏でほっとするマ男に「わかる、わかる。」ってところです。景気が悪い時だけに、他人ごととして笑い飛ばして見ることができないのが辛い映画です。

佐藤祐市監督。2009年日本映画。

2010年5月15日 (土)

野いちご (1957)

野いちご 医学博士のイサク(ヴィクトル・シェストレム)は名誉博士の受賞式典のためにルンドへ行くことになるが、持ち前のワンマンさで自動車を運転していくことを主張する。途中で立ち寄った旧宅で、かつての婚約者サラ(ビビ・アンデショーン)の夢を見る。さらに旅を続けると、ヒッチハイクの3人組を拾うのだが、そのひとりサラは婚約者とそっくりだった…

 久しぶりに見たベルイマン作品で、最高傑作との評判も高い映画。本作はベルイマンっぽいカンカンした本音のぶつかり合いではなく、老人がまどろみながら自分の人生をふり返るというある意味枯れた映画である。別れてしまった恋人を思い出し、あのときこうだったらと思い巡らすってのは普遍的なテーマかもしれませんが、視点が老人になると、世俗から離れて冷静な目でいろんなことが考えられるのかと想像させられます。

 とまあこの映画の哲学的な部分を理解するのは私には年齢が足りない(笑)…と思ったりしたわけですけど、ヒッチハイクの3人組の明るさ天真爛漫さ、そしてイサクとの交流はなかなか心地よく描かれていて、見ながらまどろみたくなりました。世俗を離れて好きなことを…ってのは、ある意味不幸なことなのかもと思わされます。

イングマール・ベルイマン監督。1957年スウェーデン映画。

2010年5月 2日 (日)

BABY-Gという時計

Baby_g 実は筆者は、10年ほどBaby-Gという腕時計を愛用していた。Baby-GといえばG-shockの女性版、つまり女性用の腕時計のわけだが、そういった知識のなかった私はデザインだけで写真のBaby-Gを選んでしまった。ごっついG-shockよりも小振りな上に、デザインもなかなかのものだったのでチョイスしたのだが、いざ買ってきて腕にはめてみてびっくり。ベルトが妙に短い。その時はじめて、Baby-Gは女性向けだと気がついたわけである(笑)。

 とはいってもベルトは何とか一番外側の穴で腕にとまったので(太ったらアウトかも?)、そのまま使い続けることにした。これを買った理由は、当時長男がちょろちょろと外遊びするようになり、砂遊び水遊び川遊びその他もろもろで汚れるので、あとでばしゃばしゃ洗える時計が欲しかった次第である。G-shockやBaby-Gはこの用途にぴったりである。

 途中で、電池交換2回と、ベルト交換(汎用のベルトではやっぱりぐつが悪いのだが)1回を行い、10年以上経過してついに電池を替えても動作しなくなってしまった。タフなBaby-Gも、老化には勝てなかったようだ。子供たちも大きくなり、親と外遊びする回数も減ったので、今は普通の時計をしている。ちょっとだけ寂しい次第である。

BABY-G 電波時計はこちら
G-ms はこちら
その他の BABY-G はこちら

アイガー・サンクション (1975)

アイガー・サンクション 大学で美術を教えるジョナサン・ヘムロックは、実は政府に雇われた元殺し屋。そんな彼のところに、元上司のドラゴン(セイヤー・デイヴィッド)より呼び出しが入り、敵のエージェントを2名抹殺してほしいという。1名は難なく成功するのだが、もう1名は正体不明でしかもアイガー北壁を登る国際登山隊のメンバーだという。かくして、元同僚のベン(ジョージ・ケネディ)の指導のもと、アイガー登山の準備を整えるジョナサンだったが…

 トレヴェニアンの原作を、イーストウッド自身がメガホンをとって映画化。公開されたのは私が映画を見始めたころと重なるので印象深いのだが、実際に見たのは数年後のテレビ放映の時だった。覚えているのは異様な登山の緊張感と、クライマックスの意外な犯人とザイルにぶらんとぶらさがったイーストウッドのみ。今回改めて見直してみたんだけど、当時のアクション映画の雰囲気をぴりぴりと伝えてくれる、なかなか渋い一遍であります。

 ベルモンドの「恐怖に襲われた街」なんかも同時代だったと思いますが、アクションスターが身体をはって…というのがかっこいいです。ロッククライミングのシーンをこれでもかと見せつけられたあとで、あのあっけない幕切れ。犯人との折り合いの付け方。渋い、渋すぎます。

 ジェマイマことヴォネッタ・マギーとのからみとか、冒頭の女子大生とのエピソードとか、適度にエッチなエピソードを織り交ぜながらってのもスパイスがきいていて面白かったです。上司のドラゴンというキャラクターも結構キテますね。テレビ放映では、こういったあたりはカットされてたんかな?

クリント・イーストウッド監督。1975年アメリカ映画。

2010年5月 1日 (土)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 1918年のニューオーリンズに、老人の風貌をした赤ん坊が生まれる。母親は出産と共に亡くなり、父は養護施設に赤ん坊を捨てるのだが、ベンジャミンと名付けられた赤ん坊(ブラッド・ピット)はクイニー(タラジ・P・ヘンソン)に育てられるが、成長と共に若返っていく。やがて彼は施設入居者の孫娘デイジー(ケイト・ブランシェット)に出会い心を奪われるのだったが…

 F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説をデヴィッド・フィンチャー監督で映画化。老人として生まれ、成長と共に若返っていくベンジャミン・バトンのまさしく数奇な人生を描いたドラマ。面白そうなストーリーながらも、フィンチャー監督ってことで一抹の不安があったんだけど、普通の大河ドラマとして楽しめる作りとなっている。しかし欲を言えば、ウディ・アレンあたりが得意とするケレン味たっぷりの、さもありなんといった演出だった方がより好みかなってところ。

 逆行していく人生を、「なぜ」と医者にかけこんだり、科学の力で阻止しようとしないあたりはこの時代にしてはある意味不自然なんだけど、映画のテーマから考えるとこれはこれでいいんでしょう。それにしてもベンジャミンの人生が、なんとも恵まれているのにはちょっぴりうらやましかった。母がわりのクイニーとの出会いからはじまって、タグボートの船長(ジャレッド・ハリス)とか、彼を捨てたけど結局帰ってくる父(ジェイソン・フレミング)。そして思わずぞくぞくしたのはデイジーとの出会い。この幼少期デイジー(エル・ファニング)が、ケイト・ブランシェットのパートよりも輝いて見えるのは何だろう。彼女には「シベールの日曜日」のパトリシア・ゴッジを見た時の衝撃を思い出してしまったぞ。というわけで調べてみたら、エル・ファニングはダコタ・ファニングの妹なのだそうだ。なるほど。

 ケイト・ブランシェットは好きな女優さんなんだけど、本作では思ったほどは輝いてなかったのが残念である。ブラピは半分ぐらいはブラピの風貌をしてなかったのがもったいない。いずれにせよ、まわりの人と一緒に歳をとっていけるってことは幸せなことだってのがわかった。当たり前だけど。

デヴィッド・フィンチャー監督。2008年アメリカ映画。

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