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2010年6月

2010年6月29日 (火)

ザ・ムーン (2007)

ザ・ムーン アポロ計画の開始から、1969年のアポロ11号の月面着陸、そして最後の月着陸となった17号までの記録映像に当時の飛行士たちの証言を交えて構成したドキュメンタリー。

 人類でわずか12名しかいない、月着陸を経験した飛行士たち。未だに月着陸は再開されていないし、今後もその予定がないってのは、映画「アポロ13号」でもわかるように、その冒険が本当に危険なことだからだろう。そんな中で命がけで月に挑んだ飛行士たちの生の声が聞ける貴重なドキュメンタリーである。

 個人的にもアポロの月着陸ってのは、かろうじて子供時代にテレビで見た世代なのでなんとも懐かしいし、大好きなテーマである。あの時代の映像に再会できるのはとっても嬉しかったし、すっかりおじいちゃんになってしまった飛行士たちにはある種の感慨を感じずにはいられない。映画の枠を越えて、これは貴重な作品だと思う。

 オルドリン飛行士やジム・ラヴェル、エドガー・ミッチェル、ジョン・ヤングなど懐かしい名前と顔がいっぱい。できれば現在のニール・アームストロング船長も見てみたかったかな。

デヴィッド・シントン監督。2007年イギリス映画。

2010年6月27日 (日)

鉄球ころころ…スペースワープにはまってみる

Spacewarp NHKで「ピタゴラスイッチ」なんて番組があって子供たちに大人気なんだけど、こういうからくり物って大人でも見ていて飽きないものですね。よく科学館の入り口とか駅のオブジェなんかにもあったりして、時間をつぶして見入ってしまいます。

 というわけで、今日のお題目は「スペースワープ」。かなり昔からあるインテリアホビーなので、作ったことがある方も多いのではないでしょうか。というわけで調べてみたら、実は発売されていた期間は1983~87の4年間で、永らく絶版になっていたものらしい。2本のレールの上を鉄球が転がっていくという単純なものだけど、いざ作ってみるとはまってしまうことうけあい。電動のエレベーターが付いていて、ちゃんと組めばほったらかしていても稼働するところがミソでしょう。

 オリジナルコースも作れるところがいいです。難易度高そうだけど、結構子供もはまるかも…

・スペースワープの試用レポートはこちら

モンタナの風に抱かれて (1998)

モンタナの風に抱かれて 乗馬の事故で足と友人を失った少女グレース(スカーレット・ヨハンソン)と、同じく身体も心も傷ついた愛馬ピルグリム。雑誌編集者の母アニー(クリスティン・スコット・トーマス)と父ロバート(サム・ニール)は、馬と娘をモンタナの伝説のカウボーイのトム・ブッカー(ロバート・レッドフォード)のところへ連れて行く計画をする。電話では断られたアニーだったが、持ち前の強引な性格で、娘と馬をトレーラーに詰め込んでモンタナを目指したのだったが…

 ほのぼのとした癒し系の映画に思えなくもないが、友人と足を失った少女と大けがをして心にも傷を負った愛馬というかなり重たいテーマの映画である。さらに、ちゃきちゃきと仕切るキャリアウーマンのアニーが、モンタナで田舎生活をするうちにトムへのどうしようもない思いをかかえこんでしまうというおまけ付き。この彼女の、寸前のところで思いとどまっている感覚が妙にリアルで時々はっとさせられます。実は私はこういう映画を見ると、彼女の夫(サム・ニール)のような立ち位置の男に思いっきり感情移入してしまうわけなんですが。

 子役時代のスカーレット・ヨハンソンが見られるのが一番の収穫。彼女ってこの歳から、大物俳優を相手に一歩も引かずに頑張ってたんだなあと親目線で見てしまいました。母アニーのカリカリした部分も何だかものすごく身近な感じがして良かったです。子供たちの物語に見せかけて、主役の2人の関係がうまく織り込まれているのが憎い。ロバート・レッドフォードの風貌が若く見えるのがミソかな。

ロバート・レッドフォード監督。1998年アメリカ映画。

2010年6月25日 (金)

ブルグ劇場 (1936)

ブルグ劇場 ウィーンのブルグ劇場。ここの舞台に立つことを夢見る新進俳優のヨゼフ・ライナー(ヴィリー・アイヒベルガー)は、恋人レニ(ホルテンセ・ラキイ)のはからいで社交界に影響力を持つゼーバッハ男爵夫人(オルガ・チェホーワ)のパーティに参加して役を得ることができる。実はレニは有名俳優ミッテラー(ヴェルナー・クラウス)に密かに恋心を抱かれているのだったが…

 戦前のブルグ劇場を舞台にしたメロドラマ。単純な三角関係ものとも言えるんだけど、人情劇の要素を持っている上にストーリーも語り口もわかりやすく、古い映画に抵抗がある方でも安心して見られる映画ではないかと思う。

 年甲斐もなく…なんて言葉もあるけど、孫ほどの歳の若い娘に恋をしてしまうミッテラーが何とも可愛く思えてくるのがポイント。しかも恋に狂うのではなく、ちゃんと引きどころを知っているあたりが見ていてじーんときます。レニを演じるホルテンセ・ラキイは絵画のように綺麗なんだけど、相手役のヴィリー・アイヒベルガーはサイレント時代の俳優によくいたお目々ぱっちりタイプで、ちょっと苦手かも(笑)。何にせよ、オーストリアへ行く機会があったら、ブルグ劇場へ足を運んでみたくなりました。

ヴィリ・フォルスト監督。1937年オーストリア映画。

2010年6月22日 (火)

スター・トレック ネメシス (2002)

スター・トレック ネメシス ライカー副長(ジョナサン・フレイクス)とトロイ(マリナ・サーティス)の結婚のためにベタゾイド星へ向かったエンタープライズ号だったが、途中で緊急信号を受信して調査した惑星でデータ(ブレント・スピナー)そっくりのアンドロイドを回収する。やがてロミュラン帝国で反乱が起こり、一番近くにいたエンタープライズは急行するように指令を受けるのだったが…

 劇場版スタートレック・ジェネレーションズの最終話なのだそうだ。政変ものってのは、このシリーズの中でも意外と退屈なものなので半分あくびをしながら見ていたのだが、中盤からは空中戦を交えた派手なやりとりとなり、ラストまでは一気に楽しませてもらった。エンタープライズ捨て身の攻撃が強烈だったけど、なるほど、最終話を意識していたというのは後から知った。結局は修理されちゃったわけですが。

 意外と思い入れの少ない第2シリーズなんだけど、やっぱトレックは独特の雰囲気というかDNAを持っているようで、かつて見ていた者が違和感なく楽しめるのが凄いと思う。

スチュアート・ベアード監督。2002年アメリカ映画。

2010年6月21日 (月)

ファム・ファタール (2002)

ファム・ファタール カンヌ映画祭の会場に、女優ヴェロニカ(リエ・ラスムッセン)は宝石を散りばめた蛇の衣装でやって来る。ところがトイレで彼女に迫ってきたロール(レベッカ・ローミン・ステイモス)は見事な手腕で宝石を奪った上に、仲間を裏切って会場から姿を消す。それから7年、大使(グレッグ・ヘンリー)の妻となり、名前もリリーに変えたロールはフランスに戻ってきたが、パパラッチ(アントニオ・バンデラス)に写真を撮られてしまい…

 運命の女の顛末を描いた、デ・パルマ作品。こういう雰囲気はやっぱりデ・パルマの真骨頂で、「スネーク・アイズ」なんかと同じくやっぱりもう1回最初から見なければ凡人の頭では埋め込まれた謎は解けないかも、なんて思っていたら映画のストーリー自体が最初に巻き戻されてしまった。完全に手のひらの上でころころっと転がされた気分である。

 それにしても…冒頭のレベッカ・ローミン・ステイモスと、リエ・ラスムッセンのシーンなんて、何ともため息ものである。坂本龍一のボレロみたいな音楽も印象に残ります。

ブライアン・デ・パルマ監督。2002年フランス=アメリカ合作。

2010年6月19日 (土)

ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト (2008)

ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト 2006年にニューヨークのビーコンシアターで行われたローリング・ストーンズ(ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、チャーリー・ワッツ、ロン・ウッド)のライブを、あのマーティン・スコセッシ監督がフィルムにおさめたライブドキュメンタリー。冒頭からスコセッシが画面に出まくって、演目を出し渋るミック・ジャガーとのかけあいを執拗に追いかけるのが何とも面白いし、レアな映像ではないかと思う。

 ライブがはじまると、あとはノリにまかせて往年の名曲がえんえんと演奏され、時折古いインタビュー映像などがはさみこまれる構成。ストーンズとは若干時代がずれていて特にファンというわけでもないんだけど、ほとんどの曲に聞き覚えがあるってはやっぱ凄いと思う。しかも還暦を迎えてこのパワーである。

 カメラに関するスコセッシのこだわりか、とにかく画面があっちこっちと切り替わるのは圧巻である。見たい、と思う方向に視線がぴょこぴょこ切り替わるのである。さながら神の視線かも。これはライブではなく録画した映像で見る、ということへの最大のメリットを生かしたと言える世界だと感じた。

マーティン・スコセッシ監督。2008年アメリカ映画。

2010年6月17日 (木)

アイアンマン (2008)

P1_g1517484w_2 軍事企業スターク・インダストリーズの2代目オーナーのトニー(ロバート・ダウニー・Jr)はアフガニスタンでゲリラに拉致され、自らの開発したパワードスーツで命からがら脱出する。これを機会に武器の製造をやめ、自らのパワードスーツでアイアンマンへと変身するのだったが…

 マーベル・コミックの実写映画化。主演にロバート・ダウニー・Jr、秘書でヒロインにグウィネス・パルトロー、他にもジェフ・ブリッジスやテレンス・ハワード、ノークレジットのサミュエル・L・ジャクソンと豪華な面々をそろえたヒーローものなんだけど、いかんせん底の浅さは強烈で派手な飛行シーンを除いてはあまり見るものがないような出来でありました。

 武器産業からの脱却はいいんだけど、それで結局作っているのが「アイアンマン」という武器だというのが何だかなぁ。ロケット万のマスクが何やらなさけないのもご愛敬かも。

ジョン・ファヴロー監督。2008年アメリカ映画。

2010年6月15日 (火)

センター・オブ・ジ・アース (2008)

センター・オブ・ジ・アース 地質学者のトレバー(ブレンダン・フレイザー)は行方不明になった兄のあとを追い、甥のショーン(ジョシュ・ハッチャーソン)と共にアイスランドへ。山岳ガイドのハンナ(アニタ・ブリエム)を雇い、兄のメモに従って地球の中心へつながるという洞窟へ入るのだったが…

 ジュール・ベルヌの「地底探検」を3D映画化。どちらかというと3Dが前面に出たアトラクションのような映画で、地底探検をベースにしながらもあってないようなストーリー。しかしアトラクションだと割り切って見たら楽しめるって内容で、トロッコのジェットコースターはあるわ恐竜は出てくるわ地底湖で巨大な魚類に襲われるわ海底火山は噴火するわでもうはちゃめちゃである。トンデモ科学の設定がもうてんこ盛りだ。

 劇場ではまともな3Dだったんだろうけど、パッケージソフトやスターチャンネルでの放映ではなんと赤青めがねを使った3Dである。さすがにこれを120インチプロジェクターで見ると迫力満点…のはずだったけど、途中で気分が悪くなって数日調子が悪かった(笑)。どうも画面の巨大さよりも、赤青めがねが個人的に合わなかったような気がする。要注意であると共に、まともな3Dでの発売を期待したい。

エリック・ブレヴィグ監督。2008年アメリカ映画。

2010年6月14日 (月)

バガー・ヴァンスの伝説 (2000)

バガー・ヴァンスの伝説 1930年代のジョージア州サヴァンナ。傾いたゴルフ場の再起をかけて、経営者のアデール(シャーリーズ・セロン)は大きな試合を呼び込むことを計画する。ところが地元のプレイヤー代表としてゴルフ場に出入りする少年ハーディが呼んだのは、少年の憧れのヒーローでありアデールのかつての恋人で、戦役から帰ってからはすさんだ生活をしていたジュナ(マット・デイモン)。嫌がる彼を説得したのはキャディの少年と、そして謎の男バガー・ヴァンス(ウィル・スミス)だった…

 スティーヴン・ブレスフィールドの原作をロバート・レッドフォードが映画化。舞台は大恐慌時代のアメリカ、しかも邦題に伝説とつくとくれば、こりゃ否が応でもノスタルジックな世界が繰り広げられるのはお約束です。伝説のゴルフマッチを題材にして、やさぐれたゴルフプレーヤーとか、謎のキャディとか、伝説の生き証人となってしまった少年(今は老人)とかがからみ合って、何ともファンタジックな映画に仕上がっております。

 マット・デイモンが今見ると若いので最初に誰かわからなかった。ウィル・スミスはこういう正体不明の役柄はぴったり。そしてシャーリーズ・セロンは綺麗な女性だなぁとどの映画を見てもため息が出ます。ダイナミックなゴルフマッチの伝説と、それを回想する老人ってストーリーだけで、何やら酔える映画です。

ロバート・レッドフォード監督。2000年アメリカ映画。

2010年6月13日 (日)

チェンジリング (2008)

チェンジリング 1920年代のロサンゼルス。電話会社に勤めるシングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)が家に残した息子が行方不明になる。5ヶ月後、イリノイ州で見つかったという息子と再会するのだったが、彼は見たこともない別人。警察に訴えるもとりあってくれず、彼に手をさしのべてくれたのはブリーグレブ牧師(ジョン・マルコヴィッチ)だけだった…

 実在の失踪事件を、クリント・イーストウッド監督で映画化した話題作。「チェンジリング」といえば70年代のホラー映画が思い出されるんだけど、これはまったく別物。ミステリーだということで輪廻転生の物語かもと思わされたんだけど、それもまったく見当違いで正統派のミステリーでありました。

 日本人の感覚で言うとあり得ない「ロス市警」の怠慢に対する告発がストーリーの軸になっているところがポイントでしょう。安心して住めない町。今更80年以上前に起こった事件を取り上げても、なんて気もしなくはないけど、世界は広いんだからこういった腐敗した警察が今でも残っていないとも限らない、という事を考えると空恐ろしくなってきます。

 ばりばりのキャリアウーマンってことで、アンジェリーナ・ジョリーのキャラクターはぴったり。彼に協力するジョン・マルコビッチも頼れる感じが貫禄たっぷり。それにしても、警察にたてつくと精神病院へ強制入院、退院の条件は警察の責任を一切問わないという書類にサインってのは先進国とは思えない、恐怖をひしひしと感じさせてくれます。

クリント・イーストウッド監督。2008年アメリカ映画。

2010年6月11日 (金)

人生に乾杯! (2007)

人生に乾杯 ハンガリーの老夫婦エミル(エミル・ケレシュ)とへディ(テリ・フェルディ)は年金生活中だが家賃も払えない生活苦。ついに妻の大事なイヤリングを借金のカタに取られたのをきっかけに、エミルは古い拳銃を手に郵便局で強盗を働く。夫婦で強盗となった2人は、夫の愛車チャイカに乗ってあてどもない旅に出るのだったが…

 ひさびさに見る元共産主義国の映画で、ミニシアター系の雰囲気ぷんぷん。それもそのはず、公開はシネスイッチ銀座だったそうだ。しかし老夫婦と警官カップルの行動に絞り込まれたストーリーはテンポ良く進み、なかなか楽しめる一遍に仕上がっている。

 老夫婦の銀行強盗だってことだけど、年金で暮らせないという切実な社会背景もあってなりたくてなったんじゃないという2人の気持ちが切実。強盗しながらも人が良く、しかも死んだ息子のエピソードやら持ち出されたら彼らに感情移入しないわけにはいきません。大金を手にしながらもそれをがっさり使うわけでもなく、海が見たかったと言うだけというのも泣かされます。

 物語は「ボニーとクライド」かと思いきや「テルマ・アンド・ルイーズ」「バニシング・ポイント」の様相を呈してきて…と思ってたら、本当に乾杯したくなるような思わせぶりなラストが待っているのは何とも心憎いです。エミルとテリが何ともいい歳の取り方をしているのもまた憎いです。

ガーボル・ロホニ監督。2007年ハンガリー映画。

2010年6月 8日 (火)

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 (2002)

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 しんちゃん(声:矢島晶子)ちの庭から箱に入った手紙が掘り出される。そこには、戦国時代にいるしんちゃんから両親(ならはしみき、藤原啓治)に迎えに来てほしいという内容が。じつはしんちゃんは、戦国時代にタイムスリップして夢にでたお姫様の廉(小林愛)と、城に使える侍の井尻又兵衛(屋良有作)に仕えていたのだったが…

 最近公開されて話題の「BALLAD 名もなき恋のうた」の原作がこちら。大人も号泣したなんて話題になった作品なんだけど、こりゃ予備知識なしで見た方がよかったなとちょっぴり後悔である。BALLADを先に見たんだけど、驚くほど忠実にリメイクされていることにびっくりした。各エピソードもそのまんまである。それだけに、ストーリーを知った上での観賞はかなり残念としか言いようがない感じである。

 タイトルのクレーアニメとか、エンディングなんかはいかにもテレビアニメって雰囲気なんだけど、中身が意外と大人が見るに耐える内容に作ってあるギャップってのがしっくりこなかったのも残念なところ。リメイクしたってのはそこらあたりの不満を解消しようとしたんだろうね。残念ながら泣けなかったけど、意外とシリアスなクレヨンしんちゃんってことで楽しませていただきました。

原恵一監督。2002年日本映画。

2010年6月 7日 (月)

インスタント沼 (2009)

インスタント沼 編集長をしている雑誌が廃刊になり、家族とも恋人ともうまくいかないOLの沈丁花ハナメ(麻生久美子)は、ふとしたことから自分の母親翠(松坂慶子)の手紙を発見。自分の父親が骨董屋をしている電球(風間杜夫)であることを知る。ダメ男に思えた電球だったが、店に入り浸るガス(加瀬亮)のアドバイスもあり自分も骨董品店を開くことになったのだったが…

 何ともゆる~い感じのコメディで、元気いっぱいの麻生久美子はいい感じなんだけどストーリーは軽いしギャグはすべりまくるしで散々な感じ。どこかで見た雰囲気だと考えてたら、「亀は意外と速く泳ぐ」を思い出した。調べると監督は同じ三木聡である。なるほどなるほど。

 あちらの上野樹里もそうだったけど、この監督って意外と女優さんを使うのがうまいのかもって思わされた。しかも1本ねじがはずれた状態の女性を描かせると絶品である。インスタント沼なんていうからホラー映画か何かかと思ったら全然違った。その外し具合は絶妙なんだけど、やっぱギャグが肌に合わないってのが今回はとっても痛かった。

 龍はともかく、飼ってみたくなったぞ、あの河童。

三木聡監督。2009年日本映画。

2010年6月 5日 (土)

理想の恋人.com (2005)

理想の恋人.com 最近離婚して落ち込み気味のサラ(ダイアン・レイン)だったが、姉のキャロル(エリザベス・パーキンス)と妹のクリスティン(アリ・ヒリス)は勝手に出会い系サイトにサラを登録する。「犬好きの男性」という希望に何人かの申し出があったがどれも一長一短。そんな時にボート職人のジェイク(ジョン・キューザック)が彼女の前に現れる…

 クレア・クックの原作を映画化。最近増えてきた、出会い系サイトを舞台にしたラブコメ。というか主人公の男性が職人さんであるというシチュエーションも似たような映画があったなぁと気になってストーリーを追えなくなった。と思ったら、父親(クリストファー・プラマー)がかなり重要な役割を果たすって映画もどっかで見たぞ。もう頭の中でぐっちゃぐちゃだ。

 それにしても、離婚率の高さを逆手にとってこういう中高年のラブコメってのが最近のハリウッド映画の主流になっているのが面白い。若い人の恋愛って、かえってひねりがきかなくて絵にならないのかな。ダイアン・レインって本当にいろんなスターを相手にラブコメしまくってますね。

ゲイリー・デヴィッド・ゴールドバーグ監督。2005年アメリカ映画。

2010年6月 4日 (金)

ブロウ (2001)

ブロウ 父親の会社が倒産し、貧乏な中で育ったジョージ・ユング(ジョニー・デップ)はマリファナの売買に手を染める。中米からマリファナを仕入れてスチュワーデスのバーバラ(フランカ・ポテンテ)にたのんで密輸、大もうけをするのだったが、摘発されて禁固刑を喰らう。服役中にバーバラが病死するが、懲りないジョージは再び密輸をはじめて…

 実在の麻薬王ジョージ・ユングの半生を描いたドラマ。マリファナの売買という、非社会的な行為を描いているにもかかわらず、ジョージの日常は至って普通なのが印象的。もちろん彼の両親とは疎遠になったりというドラマは描かれるのだが、普通にやさぐれた息子に手を焼いている、といった風情なのである。

 それもこれも、マリファナや薬物(ブロウ)で廃人になったり死んだりといった生々しい部分が映画ではまったく描かれていない部分に起因するのかも。後半に彼の妻としてペネロペ・クルスも登場するんだけど、ジョージの金回りが悪くなったポイ、といったあたりは絵で描いたような冷たい女の象徴である。

 こんな親を持ってしまったら…やっぱ娘が一番かわいそうだよな。

テッド・デミ監督。2001年アメリカ映画。

2010年6月 3日 (木)

アンダーワールド ビギンズ (2009)

アンダーワールド ビギンズ 太古の昔、ビクター(ビル・ナイ)を長老とするヴァンパイア族は狼男族を奴隷として使っていた。ところが狼男族に生まれたルシアン(マイケル・シーン)は知力・体力とも優れていた上に、長老の娘ソーニャ(ローナ・ミトラ)と密かに愛し合ってしまう。

 アンダーワールドシリーズの第3作にして誕生編。すべてのはじまりというわけで、予備知識なく楽しめるかと思ったんだけど、やっぱり後のストーリーにどうつながっていくかは押さえた上で見た方がより楽しめるかもしれない。

 いわゆるゴシック・ホラーのスタイルをとっているだけに、画面が何とも暗いのに若干のストレスを感じてしまった。狼男とヴァンパイヤがいかにしていがみ合ったかというのがテーマなんだけど、そこに悲恋物語をからめるってのはある意味王道なのかもしれませぬ。ケイト・ベッキンセールはラストにちょこっとだけ出てきます。

パトリック・タトポロス監督。2009年アメリカ映画。

2010年6月 1日 (火)

父の日のプレゼントは?

 今年の父の日は、6月20日。正直言って父の日にプレゼントってのは、個人的にはやったりやらなかったりの状態なんですが、たまに何か送ってあげると喜ばれるのは確かです。いろいろ迷っておられる方も多いと思いますので、父の日のプレゼントの特設ページをご紹介します。シェーバー(電気カミソリ)が定番ですが、他にもいろいろ面白いプレゼント向け商品を取りそろえてます。

 個人的に面白いなと思ったのは「楽器」。かつて楽器をやっていた、というか自称ミュージシャンのお父さんも多いかと思います。私もかつてギターを弾いてたことがあるので、手軽に楽しめるウクレレとかもらったら確かに嬉しいかもしれません。ラジオやデジタルオーディオなど、ふだん持ち歩くものももらえるのだったら嬉しいかな。

Fathers

 他にもいろいろ取りそろえてご提案しておりますので、ぜひプレゼントの参考にご覧下さい。なお申し訳ございませんが、プレゼント包装は承っておりませんのでご了承願います。

・「父の日セレクション」のページはこちら

ブラインドネス (2008)

ブラインドネス 車を運転していた日本人男性(伊勢谷友介)が突然視力を失う。医師(マーク・ラファロ)は原因不明だとしたが、失明は伝染し医師や日本人男性の妻(木村佳乃)へとどんどん伝染していき、街はパニックに陥る。なぜか失明しなかった医師の妻(ジュリアン・ムーア)も共に隔離施設へ入れられるのだったが…

 ジョゼ・サラマーゴの小説「白の闇」をフェルナンド・メイレレス監督で映画化。いきなりの失明がどんどん広がって行く様子は最近見た「ハプニング」と同じような展開でショッキングである。確かに人類がすべて失明してしまえば、滅亡するかもしれない。身体の能力が一様に奪われると、確かに種の保存に関しては壊滅的なダメージとなるだろう。

 とスケールの大きな話ではあるのだが、この映画は舞台が小さな収容所というのが何ともリアルで良い。「サイン」などの感想でも書いたが、一個人が見るパニックってのはこういう狭い視点であるってのがリアルである。目が見えなくなっても、欲望にとりつかれた一群がまともな者に危害を加えるというのも、社会の縮図なのかもしれない。その中で唯一目が見える医師の妻の背負った重荷を考えると、すごく説得力を感じてしまうのである。

フェルナンド・メイレレス監督。2008年日本=ブラジル=カナダ合作。

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