« 2011年4月 | メイン | 2011年6月 »

2011年5月

2011年5月31日 (火)

レギオン (2010)

レギオン 地上に墜ちてきた天使ミカエル(ポール・ベタニー)は自らの首輪をはぎとり、パトカーを奪って逃走する。同じ頃、モハベ砂漠のダイナーではテレビが見えなくなり、電話も途切れる。外で何が起こっているかわからない中、取り残された人たち(ルーカス・ブラック、タイリース・ギブソン他)はクリーチャーと化した謎の老婆に襲われるのだったが…

 ノアの方舟と同じく、人類を見切った神が人間を一掃しようと天使軍団(レギオン)を使わすというお話。それを救うのが堕天使ミカエルというわけで、さらに人類を救う子供の存在とかいろいろあって… あれ、この設定って、「ターミネーター」と同じじゃんと途中で気がついた。ターミネーターが好きな誰かさんがターミネーターの設定をそのままぱくってまったく別の映画を作ってしまったというところか。

 ばあさんがクリーチャーになるくだりとか、アイスクリーム屋とかはスティーブン・キングが大好きな設定ですな。それに天使のワイヤーアクションをくっつけて、ジェットコースタームービーに仕上げたという感じ。寄せ集めというか集大成というか、何とも言えないんだけど最後まで楽しんでしまったというのが正直な感想。

 で、生まれてきた子供は本当に人類を救えるの? なぜそう決まってるの? このあたりがまったく説明されていないのは、続編の準備と言うよりも詰めの甘さを感じてしまうのだが。

LEGION
スコット・スチュワート監督。2010年アメリカ映画。

2011年5月30日 (月)

シャッター・アイランド (2009)

Pbw114536 連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、行方不明になった女性患者レイチェル(エミリー・モーティマー)を探すために、相棒のチャック(マーク・ラファロ)と共に精神病棟がある孤島「シャッター・アイランド」へやって来る。所長のジョン(ベン・キングズレー)やジェレマイアー医師(マックス・フォン・シドー)の協力により捜査を進めるが、実はテディの本当の目的は死んだ妻ドロレスを殺した放火魔のアンドルー・レディスをつかまえることだった…

 精神病棟が舞台のサスペンス・スリラー。こういうテーマってかなり難しい問題を含んでいるんだと思うけど、そこをサスペンスの舞台と割り切ってずんずんと話を進めていったという感じ。いちおう、はっとさせられるようなクライマックスは用意されているんだけど、このスタッフとキャストだったらもう1回ぐらいどんでん返しが用意されているだろうと思って見ていたらそこは肩すかしを食わされてしまいました。

 マーティン・スコセッシ監督のホラーサスペンスというわけで、雰囲気が近いのは「ケープ・フィアー」。それに壮大なオチをくっつけた感じ。「自分が信じられなくなる」という感覚を味わいたかったらおすすめ。レオナルド・ディカプリオは童顔だったのに凄く貫禄がでてきた感じ。存在自体が怪しさをにじませる、マックス・フォン・シドーも注目。

SHUTTER ISLAND
マーティン・スコセッシ監督。2009年アメリカ映画。

2011年5月29日 (日)

直管型蛍光灯を、ネットで注文する

蛍光灯 一般家庭では使われることが少なくなった直管型蛍光灯。oga.の自宅でも、台所と洗面所にしかない…と思ってたら、子供の学習机の蛍光灯がこれでした。しかも切れてしまった。短い蛍光灯だったら、ホームセンターなんかでも手に入るんだけど、学習机のライトは32Wと意外と長いタイプ。これとか40Wの長い蛍光灯ってのは、不思議と置いているところって少ないんですよね。

 というわけで、Joshin webにて注文。蛍光灯にはスターター型とか種類があるので、なるべく元の蛍光灯の型番に近いものを選べば、問題なく使えると思います。また、長い蛍光灯は持って帰るのもなかなか大変。一度、電車で持って帰ろうとしてえらい邪魔になって困ったことがありました。こういう時も、ネットで注文したら自宅まで届けてくれるのでとっても便利です。

直管型蛍光灯の販売ページはこちら

2011年5月27日 (金)

Q&A (1990)

Q&A 刑事から新任検事になったアル・ライリー(ティモシー・ハットン)の初仕事は、刑事マイク・ブレナン(ニック・ノルティ)が麻薬売人を射殺した事件の調書(Q&A)の作成。しかしマイクの正当防衛の主張は、麻薬ディーラーのボビー(アーマンド・アサンテ)の証言とは食い違う。調査が進むに連れて、ロスの警官の乱れた現実が浮かび上がってくるのだったが。

 正義感に燃える新任検事と、汚れたベテラン警官との対立を描いた社会派のポリスドラマ。シドニー・ルメットの骨太な演出に加えて、暴れまくりのダーティ刑事ニック・ノルティがなかなかの存在感である。といっても悪人相手に非道の限りを尽くすだけなので、庶民の目から見てもそれほどとんでもないやつに思えないのがミソかも。

 それにしても、こんな世界で正常な正義感を保っていくってのは本当に難しいだろうと思う。力がないとできないことだろうなぁ。ところでニック・ノルティは、結局おかまちゃんには手を出していたんだろうか(笑)。

Q&A
シドニー・ルメット監督。1990年アメリカ映画。

2011年5月26日 (木)

ザ・ダイバー (2000)

ザ・ダイバー 南部の農村で育った黒人カール・ブラシア(キューバ・グッディング・Jr.)は、小作人の父親の「俺のようになるな」という言葉を受けて、故郷をあとに海軍へ入る。コックとして働いていた彼は、水泳の腕を上官のビリー・サンデー(ロバート・デ・ニーロ)に認められてダイバーを目指す。ところが当時は黒人はダイバーの養成学校へは入れないという現実があった…

 黒人初のマイスター・ダイバーになったカール・ブラシアの実話を映画化。アクアラングなんてなかった時代の話なので、パイプのついた重い潜水服を着たダイバーが主役。物語はよくあるサクセスストーリーで、主人公の努力がすべてといった作り。

 それでも感動できてしまうのは何でだろうと思うと、ひとつは「俺のようになるな」と言った父親の存在。出番も台詞もあんまりないんだけど、すっごく心に残るキャラ。そしてもうひとつは、罵倒親父のロバート・デ・ニーロでしょう。この親父、最初から最後まで、生傷いっぱい作って罵倒しっぱなしなんだけど、うざかった罵倒がラスト近くの潜水服で歩くテストのシーンでは確かに愛情に昇華しているあたりはひたすら感動的です。

 ちょっと気に入らなかったのは、訓練シーンばかりで意外と実戦シーンがなかったこと。実際に活躍しているカール・ブラシアをもっと見たかったかな。

MEN OF HONOR
ジョージ・ティルマン・Jr.監督。2000年アメリカ映画。

2011年5月24日 (火)

ソウ6 (2009)

ソウ6 前作で惨殺されたFBI捜査官ストラム。一連の連続殺人は彼が犯人とされ、事件は終息したかに思えた。ところが殺人鬼ジグソウ(トビン・ベル)の後継者ホフマン刑事(コスタス・マンディロア)は、ジグソウの前妻ジル(ベッツィ・ラッセル)とジグソウの遺品を確かめる。そして、新たな殺人ゲームが開始されるのだったが…

 ソリッド・ステート・ホラー「ソウ」の第6作。痛い、暗い、陰惨、もう見たくないってのが正直な気持ちなんだけど、シリーズが続く限りは見届けてしまおうというのが映画ファンの悲しい性である。殺人鬼ジグソウは死んだのに、後継者だの遺品の箱だのでこれだけストーリーを引っ張っていくのはお見事。

 というわけで、今回の標的となるのは生前のジグソウを見捨ててしまった保険調査員である。本来なら逆恨みとなるところだろうけど、この調査員って結構悪徳で、いざ病気になった被保険者のあら探しをして会社のカネを守ろうというくわせもの。さらに彼の6人の同僚で2人だけ生き残れるゲームとか(当然彼らは激しくののしり合う)、保険会社にいじめられたことがある人ならいい気味と思う内容なのかも知れない。アメリカの保険会社ってこんな一面を持っているんかな? 日本の保険のおばちゃんはふだんはいろんな商品をすすめてくるけど、いざとなったら親身になって相談にのってくれるぞ。

 前作で謎だったジグソウの遺品は、そんなにびっくりするような内容ではありませんでした。それよりか、エンドロールの後に入っていたワンショットの意味がよくわからんぞ。続編が予定されているということだけはわかったが。

SAW VI
ケヴィン・グルタート監督。2009年アメリカ映画。

2011年5月23日 (月)

ハゲタカ (2009)

ハゲタカ 日本の代表的な自動車会社「アカマ」を、外資系ファンドのブルー・ウォール・パートナーズが公開株買い付けに動いた。ブルー・ウォールの代表は、自称中国残留孤児3世の劉一華(玉山鉄二)。買収防衛のために、アカマ自動車の柴野(柴田恭兵)は、今は引退した鷲津ファンド代表の鷲津政彦(大森南朋)に対抗処置を依頼する。

 真山仁原作の同名シリーズから「レッドゾーン」を映画化。NHKドラマで人気を得たシリーズらしく、主要なキャストはそのまま。そのせいか、栗山千明、松田龍平、中尾彬、嶋田久作といったそうそうたるメンバーが出ているにもかかわらず、人物紹介が中途半端に感じられる部分が多いのはテレビを見てることを前提にはしょっているってことなんでしょう。

 それにしても…個人的な好みもあるのかもしれないけど、このストーリーは面白い。まともに戦って勝ち目がない資金力を持つ相手に、どうやって対抗するかがポイントなんだけど…なるほどねぇ。まぁうまく罠にひっかかって来なかったらって疑問は残るけど、緊迫感が続く画面とストーリー、企業で働く人の思いとか、中国側の思いとかも盛り込んで、どどどどどっとストーリーがばく進するさまは見応えたっぷり。

 難を言えば、劉一華のエピローグにものすごく違和感を感じたんだけど… この結末じゃ、劉は完全な張り子の虎状態。あれだけの風呂敷が広げられる人物なら、もうちょっと頑張ってほしかったってところ。

 久々に、映画を見てテレビシリーズの方が気になった作品。映画の続編も見てみたい気がする。

大友啓史監督。2009年日本映画。

2011年5月22日 (日)

アウト・オブ・サイト (1998)

アウト・オブ・サイト 銀行強盗のジャック(ジョージ・クルーニー)は、車のエンジンがかからなかったがゆえに何回目かの刑務所送りになる。ところが仲間の脱走計画に便乗して逃走しようとしたところ、ひょんなことから連邦保安官のカレン(ジェニファー・ロペス)を人質に逃げる羽目になる。逃げおおせたジャックは、刑務所で得た情報からリプリー(アルバート・ブルックス)の自宅に隠されたダイヤの原石の強奪計画を立てるのだったが…

 エルモア・レナードの犯罪小説を映画化。全然盛り上がらないストーリーだけど、魅力的な登場人物を配して雰囲気勝負の、いかにもソダーバーグ監督といった映画。おそらくいろんなパロディが詰め込まれているんだろうけど、わかんないとさっぱりダメですね。正直言って、中盤はかなりだれました。

 この映画のポイントは、ジェニファー・ロペスに魅力を感じるかどうかなんだろうけど、個人的にはちょっとダメだったみたい。ジョージ・クルーニーの台詞から、彼もかっこよく散って終わるのかと思ったらそういうわけでもなかった。太く短く生きているように見せかけて、実はかなりの細かいジャックなんかもしれませんね。

OUT OF SIGHT
スティーヴン・ソダーバーグ監督。1998年アメリカ映画。

2011年5月20日 (金)

ヒトラーの贋札 (2007)

ヒトラーの贋札 贋札偽造の名人サリー(カール・マルコヴィクス)は、逮捕されたあとユダヤ人であるがためにナチの強制収容所へ送られる。そこでは印刷技師のアドルフ・ブルガー(アウグスト・ディール)をはじめとする印刷や金融関係の大物が集められ、ドイツが外貨を獲得すると共に連合国を金銭的に翻弄するための贋札作りを強要される。その見返りは、収容所での破格の待遇と生きていられることだった…

 生き残った印刷工アドルフ・ブルガーの原作を元にしたナチ収容所の物語。ナチ収容所に関しては、まだまだ目を変えたストーリーが登場するようで、こちらも生き残ったサリーことサロモン・ソロヴィッチが登場する冒頭のシーンから雰囲気たっぷりで、その後の収容所のシーンとの落差から一気に物語に引き込まれた。

 生きるために自分の持てる才能のすべてを突っ込んだサリーと、あくまでも自分の主義を貫いた原作者のブルガーが好対照。しかし生き残れたから良かったようなものの、ブルガーが原作者というのも何かすっきりしない、もやもやっとしたものが残る。ヒトラーの贋札と呼ばれながらも、ヒトラーが画面に一度も登場しないところもミソかな。

DIE FALSCHER
ステファン・ルツォヴィツキー監督。2007年ドイツ・オーストリア映画。

2011年5月18日 (水)

セブンティーン・アゲイン (2009)

セブンティーン・アゲイン 高校生のマイク・オドネル(ザック・エフロン)はバスケットボールの花形選手で、綺麗な恋人スカーレット(レスリー・マン)がいて、大学のスカウトもほぼ決まっていて、順風満帆な人生が広がっているかのように思えた…のだが、スカーレットの「子供ができた」の告白に人生の転機を迎える。そして20年後、マイク(マシュー・ベリー)はスカーレットとは離婚寸前、子供にはバカにされる、仕事ではうだつが上がらないととんでもない転落人生を送っていた。ところが…不思議な出来事が起こりマイクは17歳の外見に逆戻りしてしまう。人生をやり直すために、友人ネッド(トーマス・レイン)の助けを借りて高校へ再入学するのだったが…

 タイトルからストーリーの半分以上が想像できてしまう、ハイスクール・コメディ。冒頭のザック・エフロンがかっこつけまくり、踊りまくるシーンが生理的にまったく受け付けず、たまらなく嫌なやつに思えた。この人の映画を1時間半も見なきゃいけないのかとげっそりしていると、場面は変わって37歳のマイクこと、マシュー・ベリーの登場。ここでほっとしてしまった自分って一体?(ザックのファンの方、ごめんなさい)

 しかし若返ってからのマイクは落ち着きもあっていい奴でとっても親近感を持って見ることができた。やっぱり歳月が人間をオトナにするのか、そのあたりがきっちり描かれているということなんかな。あとは、息子アレックス(スターリング・ナイト)を助けるエピソードとか、娘マギー(ミシェル・トラクテン)が淫乱(これって悲しいよな)になってるエピソードとか、友人ネッドと校長ジェーン(メロラ・ハーディン)がオタクで盛り上がるエピソードとか、いろいろてんこ盛りで最後まで楽しめた。ありえない設定ながらも、各エピソードは「ありえる」って思わせてくれたのが勝因かな。

17 AGAIN
バー・スティアーズ監督。2009年アメリカ映画。

2011年5月17日 (火)

緊急地震速報機を購入した

Eqa1  緊急地震速報はぐらっと来る前にテレビやラジオで放送されるようになってきているけど、いずれのスイッチも入れてなければ伝わらない。伝わらなければ、対処のしようもありません。インターネットを利用した警報システムもあるけれど、意外と高価なのと、毎月のサービス料がかかるのがネックです。
 ところが、アイリスオーヤマより、FMラジオを利用した緊急地震速報機が登場。これ、ずっと欲しかったんだけど、なかなか手に入らないだろうとあきらめておりましたが、しっかり手に入ることが判明。さっそくoga.も購入してみました。
 写真はパッケージを開けたところ。ほとんど本体と説明書だけというシンプルさです。
Eqa2  電源はACアダプターなのでさっそくコンセントに差し込みます。弁当箱のようなサイズですが、つるんとした本体の底面には小さなスイッチ類と周波数を表示する液晶パネルが用意されています。SETボタンを押すとFMラジオが入るので、そのままマニュアルを見ながら、緊急地震速報に対応したFM局に周波数を合わせます。
 NHK-FMに合わせれば、全国の地震速報に対応。日本中で地震が発生(する直前?)に警報が鳴るということなので、まずは動作チェックを含めてNHKに合わせておくことがおすすめです。
Eqa3  周波数を合わせたら再びsetボタンを押せば、待機状態になってFM放送をずっと監視。地震速報が入ると自動的にFMラジオのスイッチが入って、設定した音量でラジオを鳴らせてくれます。
 実際に我が家でもNHK-FMにセットして放置しておいたのですが、一度だけ仙台の地震に反応してスイッチが入りました。これなら部屋にいる限り、聞き落とすことはありません。全国放送が入るのがうっとおしい場合は、地震速報に対応したローカル局にセットしておけば、その局の地震速報が流れた時だけにスイッチが入って警告を流してくれます。
 残念なのは、ラジオなので1階に設置しても2階に聞こえないというところなのですが、安価なので2~3台買って必要な部屋に置いておくという運用も可能です。

アイリスオーヤマ 緊急地震速報機の販売ページはこちら

2011年5月16日 (月)

ハンナ・モンタナ ザ・ムービー (2009)

ハンナ・モンタナ ザ・ムービー マイリー・スチュワート(マイリー・サイラス)は普通の女子高生だが、実はウィッグを付けてステージに上がれば、スーパーアイドルのハンナ・モンタナに変身。そのことを知るのは父親のロビー・レイ(ビリー・レイ・サイラス)と彼女のまわりの一部の人間だけ。そんな彼女が、故郷のテネシーの祖母に会いにいくことになったのだが…

 「ザ・ムービー」とつくことから想像できるように、人気テレビシリーズの劇場版。日本で言うところのいわゆる変身もので、普通の女の子がスーパーアイドルに変身するという、日米共通の感覚でつくられた物語である。よって、変身してもコスチューム(ウィッグ?)以外は何も変わってないのに、誰も気がつかないというのは言ってはいけないお約束だと思う。ただただ、女の子の気持ちになってスーパースターと普通の女子高生の二重生活を楽しめばいいのである。

 しかし、故郷のボランティア活動に巻き込まれて、実はハンナ・モンタナだったということがばれちゃっても、村人たちの目は温かくて…というくだりは、「スパイダーマン2」の電車の中の名場面のようでなんだかいい気分にさせられた。主演のマイリー・サイラスはこのテレビシリーズで人気が出たそうだけど、うまいこと等身大の女子高生と、パワフルなアイドルを演じ分けていて好感が持てる。今後が楽しみな女優さんです。

HANNAH MONTANA: THE MOVIE
ピーター・チェルソム監督。2009年アメリカ映画。

2011年5月12日 (木)

幸せのきずな (2008)

幸せのきずな 大学教授のボブ・カーンズ(グレッグ・キニア)は、雨中のドライブ時の突然のひらめきから、間欠ワイパーを完成させる。友人とこの発明をフォード社へ売り込みへ行き、製造は自分がするということで契約にこぎつけようとするが、ある日一方的にフォード側から交渉を却下される。そしてフォードは、間欠ワイパー付きの新車を発明するのだったが…

 「実話の映画化」というテロップから始まる嘘のような物語。確かに間欠ワイパーなんてエポックメイキングな発明は、かなり慎重に運ばないととんでもない目にあうのは素人でも容易に想像できるけど、その中を自分の信念を曲げずに突き進んでいった物語。しかし家族を守るという立場から考えると、成功と失敗が入り交じったほろ苦いラストが用意されています。

 カネが正義だとばかりに、訴訟社会が発達したアメリカならではの映画。ジュリア・ロバーツの「エリン・ブロコビッチ」ほどの爽快感がないのが、ある意味現実的かも。信念と家族をてんびんにかけたら…自分の信念に家族が付いてくると賭けるのも、ある種の信念かもしれません。

FLASH OF GENIUS
マーク・エイブラハム監督。2008年アメリカ映画。

2011年5月10日 (火)

縞模様のパジャマの少年 (2008)

縞模様のパジャマの少年 父親(デヴィッド・シューリス)の出世に伴って、母親(ヴェラ・ファーミガ)、姉のグレーテル(アンバー・ビーティ)と共に郊外へ引っ越した少年ブルーノ(エイサ・バターフィールド)。ところが住居の裏庭は立ち入り禁止で、パジャマのような服を着た使用人パヴェル(デヴィッド・ヘイマン)が出入りし、時に何かを焼くものすごい臭いが立ちこめる。やがてブルーノは、裏庭の金網の中に住むパジャマを着た少年シュムエル(ジャック・スキャンロン)と仲良くなるのだったが…

 ジョン・ボインの原作をイギリスで映画化。何の予備知識もなく見たら、無垢な少年がだんだんはまりこんでいく蟻地獄が追体験できることうけあいである。

 以下はねたばれありなのだが、それにしても父親が強制収容所の所長で、裏庭にあるのはそのものずばりの強制収容所。そして日々大量虐殺が行われている。しかも父親は家族には優しく、真実を知った母親は精神を病んでいく。姉は徐々に洗脳されていき、物語は予想される最悪の結末にずんずんと突き進んでいくのは見ていて辛いものがありました。実際の結末は、想像していたものよりもかなり強烈ではありましたが。

 これは…変な言い方かも知れないけど、子供に見せたい映画。特に分別がつきはじめた10代以降の子供に見せたいです(実際にPG12だったと思う)。

THE BOY IN THE STRIPED PYJAMAS
マーク・ハーマン監督。2008年イギリス=アメリカ合作。

2011年5月 9日 (月)

ザ・ロイヤル・テネンバウムス (2001)

ザ・ロイヤル・テネンバウムス テネンバウム家の3兄弟、チェス(ベン・スティーラー)、マーゴ(グウィネス・パルトロウ)、リッチー(ルーク・ウィルソン)はいずれも若い頃に才能を発揮して、それぞれ実業家、劇作家、テニスプレイヤーの世界で頭角を現すのだったが、父ロイヤル(ジーン・ハックマン)と母エセル(アンジェリカ・ヒューストン)の不仲と裏切りにより失速。それぞれが堕落の道を歩む。ところが父の策略により、20年ぶりに家族が再会するのだったが…

 上記以外にもオーウェン・ウィルソン、ダニー・グローヴァー、ビル・マーレイといったオールスターキャストによるファミリーコメディ。いきなりの凝った画づくりに、「これは…」と思ったんだけど、物語はどんどん失速。画面に情報量が多く、何かが詰まっているように見えるんだけど理解できないのはこちらの理解力不足なのか、それとも本当につまらないのか理解に苦しむ。アカデミー脚本賞ノミネートってのがミソかな。

 ジャージを着たベン・スティーラーの一家とか、自堕落な生活を繰り返すぶっとんだグウィネス・パルトロウとか、とんでもないキャラだと感心させられるんだけど、面白いのはそこまで。さらに両親がくせ者のジーン・ハックマンとアンジェリカ・ヒューストンなんだもん。もうちょっと料理の仕様もあったんじゃないかと思ってしまう。

THE ROYAL TENENBAUMS
ウェス・アンダーソン監督。2001年アメリカ映画。

2011年5月 8日 (日)

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (2008)

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと 新聞記者のジョン(オーウェン・ウィルソン)は、同じくジャーナリストのジェニー(ジェニファー・アニストン)と結婚してリゾート地のフロリダへ引越し、子犬のマーリーを飼うことにする。ところがこのマーリーがとんでもない馬鹿犬で、言うことをきかないのはもちろん部屋中を暴れ回り言うことをまったくきかない。あげくに訓練学校の先生(キャスリーン・ターナー)からは見放されたが、そんなときジェニーが妊娠した…

 ジョン・グローガンの同名小説を映画化。セールで買ったわんこがどうしようもないバカ犬で振り回されるお話なんだけど、犬が主役に見えて話の軸足はジョンとジェニーの夫婦関係、増えていく家族、夫婦の歴史である。もちろんそこにマーニーの一生がからんでくるのは他の犬映画と同じではあるが、ジェニーの流産や育児ノイローゼとかがからんで、単純に笑ってだけじゃ見ていられない辛口ムービーとなっている。

 育児なんてただでさえ大変なのに、加えてこんなバカ犬がいたらと考えるとぞっとする。でもこのラストシーン、犬を飼ったものじゃないと絶対にわからないんだろうなと想像だけはできる。

 クレジットにアラン・アーキンとキャスリーン・ターナーが出ていたので気にはしていたのだが、キャスリーン・ターナーの出番だけが最後までわからなかった。でも調べたら、あのドッグ・トレイナーの太ったおばちゃんだったとは…ちょっと驚いた。なかなかいい味を出してましたが。

MARLEY & ME
デヴィッド・フランケル監督。2008年アメリカ映画。

2011年5月 7日 (土)

続・菩提樹 (1958)

続・菩提樹 前作でナチスから逃れてアメリカへ亡命したトラップファミリー(ハンス・ホルト、ルート・ロイヴェリーク他)。ところが観光ビザにもかかわらず正直に「仕事」と言ったがために、税関で足止めを喰ってしまう。歌を披露して何とか難を逃れた一家だったが、今度はコンサートを開いても思ったようにお客さんが入らない。どうも、賛美歌にこだわる神父(ヨセフ・マインラート)に原因がありそうなのだが…

 「サウンド・オブ・ミュージック」では描かれていないトラップ一家の後日談。物語はハッピー・エヴァー・アフターというわけにはいかず、やっぱ歌だけではなかなか喰っていけない厳しさが切々と綴られる。しかしショウビズの国アメリカらしく、才能があって努力する者は報われるというわけでたっぷりたまったフラストレーションも後半にはすっきり解消されるという、安心して見ていられる映画です。

 ドイツ映画にもかかわらず、全編アメリカロケってのが面白い。アメリカで受けるには、やっぱキーワードはポピュラー音楽。それに故国の音楽で味付けってのが王道なんかな。マリアってのは、異国でも家族をぐいぐい引っ張っていく肝っ玉母さんだってのが実感できる。田舎に家を買うあたりのエピソードは、ちょっぴり移民の悲しさが感じられてほろりときた。ところでトラップの子供たちは学校に行ってたの?

DIE TRAPP-FAMILIE IN AMERIKA
ヴォルフガング・リーベンアイナー監督。1958年西ドイツ映画。

2011年5月 6日 (金)

菩提樹 (1956)

菩提樹 オーストリアのザルツブルグ。尼僧のマリア(ルート・ロイヴェリック)はおてんばで周囲をかき回してばかり。見かねた院長は、妻を失ったトラップ男爵(ハンス・ホルト)の7人の子供たちの家庭教師に彼女を派遣する。歌が大好きなマリアは子供たちに合唱を教え、さらに神父のバスナー(ヨーゼフ・マインラット)の指導のもとに一家はめきめきと実力をつけていくのだったが…

 ストーリーからわかるとおり、あの「サウンド・オブ・ミュージック」の原作を映画化した作品。ただしこちらの方が古いので、「サウンド~」の方がリメイクとなるわけだけど、エンタテイメント色が強いハリウッド版に対して、このドイツ映画はいかにも質実剛健なクラシカルな作り。それだけに地味な味が詰まっていて、楽しめる作品になっている。

 もちろん「ドレミの歌」も「エーデルワイス」もないけれど、こちらの方がトラップ合唱団が実際に歌っていた曲だろうと想像させられる。トラップ家の家庭教師がどうしてみんなつとまらなかったのか不明だけど、やっぱ音楽に関しての共通項があったのだろうと思われる。難関を合唱のうまさで次々と乗り越えていくあたりは、爽快感あり。元潜水艦乗りなのに、何か癒やし系の香りがするトラップ男爵と、快活なマリアはいいコンビ。

DIE TRAPP-FAMILIE
ヴォルフガング・リーベンアイナー監督。1956年西ドイツ映画。

2011年5月 2日 (月)

重力ピエロ (2009)

重力ピエロ 仙台に住む泉水(加瀬亮)と春(岡田将生)は、なぜか似てない兄弟。実は春は母親の梨江子(鈴木京香)が連続暴行犯にレイプされた時にできた子供で、父の正志(小日向文世)は悩んだ末に二人を兄弟として育てている。ある日仙台に連続放火事件が起こり、近くにはグラフィックアート(落書き)があることに二人は気がつく。落書き消しのバイトをしていた春は、兄弟で犯人捜しをしようと考えるのだったが…

 伊坂幸太郎の原作を映画化。いろいろと詰め込んでいてかなりぎくしゃくとした展開なんだけど、不思議と心に残る部分が多い佳作である。例えばレイプされ妊娠した妻を前に、神様にお伺いをかける父親正志なんて、小日向の癒やし系のキャラクターが相まってかとっても印象に残る。そして自分の癌の告白に加えて、春は実の子ではないけど俺たちは最強の家族だと告げるシーン。うすうす感づいていても、肉親の口から出る言葉には強烈な衝撃がある。

 しかし… 実の父親(渡部篤郎)に関する顛末と、父親にそれを見抜かれるシーン。最強の家族が本当に望んでいたのは、これじゃあないと思うんだけど。これじゃあ父親は死んでも死にきれません。一見ハッピーエンドに見えてこの重苦しさは何なんだろう。2階から飛び降りることはできても、結局は重力をコントロールするのは無理だったってことなのか。

森淳一監督。2009年日本映画。

2011年5月 1日 (日)

エルダー兄弟 (1965)

エルダー兄弟 母親エルダー・ケイティの訃報を受けて、その息子たちジョン(ジョン・ウェイン)、トム(ディーン・マーティン)、マット(アール・ホリマン)、バド(マイケル・アンダーソン・Jr.)が久しぶりにテキサスの片田舎に集まった。ところがかつての牧場はヘイスティングスという男に奪われ、さらにヘイスティングスに雇われた殺し屋(ジョージ・ケネディ)までが町にやって来ていた…

 タルボット・ジェニングスの原作を映画化。時代がかったタイトルに、エルマー・バーンスタインの音楽。これぞ正当派の西部劇というわけで、子供の頃にいっぱいテレビで見た思い出がじわ~とよみがえる。

 男の子の4兄弟というわけで、当然けんかのシーンもあれば、無鉄砲な掛け合いのシーンもあってにんまりさせられる。自由人として生きてきたジョンに、ギャンブラーのトム、勉学家で家族の期待を背負う末っ子のバドと兄弟キャラクターの描き分けも良い。イタリア製みたいに不必要に残酷でもなく、安心して見ていられる。いい気分にさせられる。やっぱ西部劇は、アメリカの時代劇です。

 最後のクレジットでデニス・ホッパーを見つけたんだけど、どこに出ていたんだろう。気がつかなかったなぁ。

THE SONS OF KATIE ELDER
ヘンリー・ハサウェイ監督。1965年アメリカ映画。

2012年5月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

リンク

  • Joshin ネットショッピング
    Joshin
    ネットショッピング