2021年2月28日 (日)

あらゆる環境で使えるDAC&ヘッドフォン&プリアンプ「iFi-audio NEO iDSD」のご紹介!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。今回は、iFi-audioのUSB-DAC「NEO iDSD」をご紹介します。

iFi-audioはこれまで、最上級の「Proシリーズ(40万円クラス)」と、普及クラスの「ZENシリーズ(2万円クラス)」が展開されていましたが、ミドルクラスを担う新シリーズ「NEO」シリーズの第1弾として発売されたのが、今回取り上げた「NEO iDSD」となります。





■ iFi-audio NEO iDSD とは

すべてが新設計かつスマートに洗練され、しかも幅広い対応力を実現している注目の「スリー・イン・ワン」のDAC&アンプです。

現在考えられるハイレゾ再生において「ほぼ出来ないことは無い」と言える機能満載&最高性能を目指したデジタル・ヘッドホン・プリ・アンプとなっています。

バランス「PureWave」回路、DSD512/PCM768対応のUSBオーディオ、無敵のハイレゾBluetooth、そしてMQAフルデコード対応と、ハイレゾ再生の究極が「ぎゅぎゅ~!」と詰め込まれています。

既に多数のご注文を頂いております「iFi-audio NEO iDSD」は10万円台でこの性能。この冬の一押しの商品としてご紹介いたします。

■ あらゆる環境で使えるDAC&ヘッドフォンアンプ。

あらゆる環境で使えるDAC&ヘッドフォンアンプ。NEO iDSDは純粋なDACとしてもお楽しみいただけます。プリメインアンプやプリアンプにアナログ固定出力で接続します。

さらに、DAC&プリアンプとしても使用できます。パワーアンプやアクティブスピーカーに可変出力で接続します。ヘッドフォンユーザーの皆さまは優れたアンプステージを使って素晴らしい「ヘッドフォンハイファイ」システムを実現することが出来ます。




■ カスタムデザインのデジタルエンジンを搭載。

新しい16コアICを採用した新開発XMOSチップを組み合わせた「デジタルエンジン」を搭載。バーブラウン製のDACチップを基本とし、音質の最適化をしたプログラミングにより、完璧なマッチングを実現しています。

デジタルエンジンは同ブランドが幅広く使用しているバーブラウン製のDACチップを基本としつつ、模範的なDACステージを生み出すためにカスタムデザインが施されています。

バーブラウンの「トゥルーネイティブ」チップセットによって、ファイルのフォーマットを変えないこと、つまり「ビットパーフェクト」を保つことができます。録音時に使用されたフォーマットのままで、アーティストが意図した音楽をそのまま聞くことができるのです。

iFiの製品にはバーブラウンのチップセットを広く使用していますが、それは自然な音という「音楽性」と「トゥルー・ネイティブ」のアーキテクチュアが理由で選定されています。

XMOSチップは新世代の16コアICチップで、現世代の2倍のクロック・スピード(2000MIPS)と4倍のメモリー(512KB)を実現し、最新のスーパースピードUSB規格にも準拠。

デジタル開発チームがファームウェアをプログラミング・音質の最適化をしているため、バーブラウンDACとの完璧な組み合わせを確保できています。

ジッターの対策には、GMTフェムト秒制度のクロック、インテリジェント・メモリー・バッファ。

GTO(Gibbs Transient Optimised)デジタルフィルターも組み込まれています。もちろん、今後のアップデートにも対応しています。


■ 無敵の最先端ハイレゾBluetooth受信にも対応(Bluetooth 5.0)。

クアルコムのBluetooth SoC「QCC5100」と専用回路を組み合わせた「Bluetoothエンジン」を備え、コーデックはaptX AdaptiveやaptX HD、ソニーのLDAC、ファーウェイのHWA(LHDC)を含む「現行のすべてのハイレゾBluetoothオーディオ・コーデック」をサポート。

通常のaptXとaptX Low Latency、AAC、SBCはもちろん、24ビット処理が可能な、aptX AdaptiveとaptX HDは48kHzまでをサポート、LDACとLHDCは96kHzまでサポートしています。

Bluetooth機器とのペアリングは7件まで記憶することが可能。エンジンはワイヤレスでのアップデートが可能なため、アップデートによる将来的なコーデック追加も可能としています。


■ デジタルフォーマットは最大でPCM:32ビット/768kHz、DSD:512までの全レベル、シングルとダブルスピードのDXD:768kHzに対応、384kHzまでのMQAのフルデコードに対応。

DACチップの4チャンネル「トゥルー・ネイティブ」設計により、PCMとDSDが別の経路を通るため、どちらの信号もビットパーフェクトの状態で伝送されます。

S/PDIF経由でのMQAフルデコードに対応しているので、CDトランスポートと組み合わせてMQA-CDも楽しめる、まさにハイレゾ天国の製品です!

独自のジッター除去技術や、デジタルフィルターも組み込まれています。TIDAL「Masters」やMQA-CDなどで使用されているMQAフォーマットも、USBとS/PDIF(同軸、光)入力で対応。

メーカー曰く「洗練された回路が家庭環境のあらゆるオーディオ・フォーマットに煌めくような音をお届けします」としています。

■ アナログ回路は本機のために開発された独自のフルバランス回路設計「PureWave」を搭載。

この「PureWave」という名称は、並外れたリニアリティーと最少のノイズと歪みによって達成された純粋な音を表している言葉です。

新開発の「バランス・シンメトリカル・デュアルモノ・トポロジー」を採用し、短くダイレクトな信号経路で、「並外れたリニアリティーと最少のノイズと歪み」を追求。

全体にわたって高品質な部品が使用されていますが、その中には超低歪みのiFi特製オペアンプ、多層セラミックのTDK C0Gキャパシター(クラス1セラミック)、MELF薄膜抵抗器、そしてムラタと太陽誘電株式会社の低ESRハイQ多層キャパシター誘導子が含まれています。

低ESR(等価直列抵抗)、ハイ・リニアリティー、低歪みといった、クラスをリードする品質が音質に大きな効果を発揮。

オーディオファイル・グレードのコンポーネントを使用し、低レベルのノイズと歪みによって「高い純度」を実現しています。

最高度の解像度を保つために、ボリュームは精密なマイクロプロセッサーでコントロールされた抵抗ラダー経由で、アナログ領域で調節します。


■ 電源供給回路には優れたPSRR(電源電圧変動除去比)を示すというリニア・レギュレーションを採用。

同ブランドのアクティブノイズキャンセレーション搭載の高音質電源アダプター「iPower5V」が付属します。


■ ヘッドフォン・アンプ・ステージは、どんなタイプのヘッドフォンを駆動してもパワーと安定のバランスを見事に保ちます。

高感度なインイヤーモニターから莫大な電流を要求するプレーナー型ヘッドフォンに至るまで、冷静沈着に駆動します。

4.4mmバランスヘッドフォン出力からは1000mW/32Ω以上の強力な出力を継続して供給することができるので、迫力のある低音をあるがまま感じることができます。


■ 入力は光/同軸デジタル/USB端子、出力はXLRライン/RCAライン/4.4mmバランス/6.3mmバランスエンド端子を搭載。

ヘッドホン出力は4.4mmバランスと、6.3mmアンバランスを各1系統、本体前面に搭載。バランス出力では最大出力1,040mW以上(32Ω時)を継続して供給可能、アンバランス出力の最大出力は295mW以上(同)。

ボリュームは音の解像感を保つため、マイクロプロセッサーでコントロールされた抵抗ラダーを経由し、アナログ領域で調節する仕組みを採用しています。

ヘッドホン出力の他に、固定ライン出力、可変ライン出力を含めて3つの動作モードが利用可能で、固定ライン出力ではプリメインアンプやプリアンプに接続可能です。

可変ライン出力を備えたDAC&プリアンプとして使うこともでき、パワーアンプやアクティブスピーカーに接続する場合に適しています。

アナログ出力としてXLRバランスとRCAシングルエンドの各1系統を装備しています。


■ 筐体はアルミニウム製で、縦置き/横置きの両方が可能。

本体前面のOLEDディスプレイに再生中のフォーマットやボリュームレベルなどを表示できます。横置き/縦置きを自動認識、縦置きにすると液晶画面が自動的に回転します。


■ 動作モードは固定ライン出力/可変ライン出力/ヘッドフォン出力の3つを備えます。

・外形寸法は214×146×41mm
・質量は970g。


・付属品:カード型リモコン、標準ミニアダプター、Bluetoothアンテナ、RCAケーブル(30cm)、USBケーブル(30cm)、ACアダプター(iPower5V)、縦置きスタンド


■ では、試聴してみましょう。

高級ヘッドホンアンプの中心価格帯に真っ向から勝負した意欲作と言うのが第一印象です!

デザイン的にはZANシリーズのような奇抜さはありませんが、正統派のシステムに組み込みやすいデザインだと思います。接続端子や、ボリュームなどのつまみ類も使いやすく、広くお勧めできる製品となっています。

機能や音質はさすがiFi-audio製品だけあって入念に計算されており、全く隙が無く素晴らしい完成度を誇ります、まさに死角無し!

ZENシリーズでは物足りなく、Proシリーズは価格的に難しかった方に、この抜群のコストパフォーマンスは嬉しい限りですね。

ヘッドホンアンプとしての利用はもちろんですが、あらゆるデジタルフォーマットに対応しているので、システムのデジタル対応を一気に広げる事が出来ます。

パソコンのハイレゾ音源のUSB-DACとして、スマホに保存しているハイレゾ音源をBluetooth5.0で受信、テレビやゲーム機器から光デジタルで接続したり、CDプレーヤーと接続してMQAを再生したりと、様々な機器と接続して、より幅広く音楽を楽しむことが出来るようになります!!

もちろん対応するレートも現在使われている最高レートに対応しており、出来ない事が無いと思える充実した内容を誇ります!!

この製品は、マニアックなオーディオファイルの方でも満足できると思いますが、初心者の方でも使いやすいようにシンプルな設定メニューが採用されている点も高く評価できます。デジタル入力だけでよければプリアンプとしても十分使う事が出来ますよ。

音質は価格からの期待を大きく超えて抜群のコストパフォーマンスの高さに驚きます。深みのある低音域とクリアで自然な中高域が素晴らしく、音場の背景の静かさもとても印象的です。

アナログ回路はあの「ジョン・カール氏」が監修しただけあって、バランスも良く作りこまれた完成度の高さがあり、このクラスとしては不満を感じさせない見事なサウンドと言えます。

(ichinose)

2021年2月27日 (土)

~LUXキットの真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」を作ってみた~

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。今回は、ONTOMO MOOKで有名な音楽之友社から発売されているLUXMAN製キットシリーズから、EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」をご紹介します。



連続可変イコライザーカーブ型、真空管フォノイコライザーでレコードをもっと楽しみましょう。キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも必ず作れます。


■ レコードが覚醒する!「LXV-OT10」19,800円(税込)

冊子は16P(カラー)となっています。
※P02~P04:真空管フォノイコライザー・キットを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

※P05:LXV-OT10接続方法(接続方法、操作方法、MM/MCの切替方法、使用上の注意など)
※P06~P07:LUXMAN開発陣に聞く、真空管フォノイコライザー
(フォノイコライザーはレコード再生のキモとなる部分である、微小な信号を大きく増幅するため、とてもデリケートで作り手のセンスが問われる機器です)
※P08~P10:オペアンプ交換でグレードアップを狙う
※P11~P13:LUXMAN「E-250」で本格フォノイコライザーの世界を味わう
※P14:LXV-OT10音質アップのアイデア アースケーブル編
※P15:LXV-OT10音質アップのアイデア コンデンサー編・オペアンプ編


■ では早速作っていきましょう。

まずはキット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!箱を開けると昔ながらのLUXキットのグレーの吹き付け塗装が…「懐かしい~!」。



■ 組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」

プラスドライバーはしっかりしたものが必要です(サイズはNo#2)。
このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。※100均のドライバーは止めておきましょう

レンチはチューニングつまみを2箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。※写真のカッターは不要です



■ 基板をシャーシに取り付けます。

基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。



■ 天板以外のシャーシを組み立てます。

シャーシ用のネジは全部で14箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高くズレることなく組立てできます。ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。


底面の固定に4箇所、後のRCA端子側のネジには菊座がシャーシに食い込む様にしっかり締める。裏面のRCA端子固定に2箇所。



■ イコライザーチューニングのシャフトの固定のナットを締めます。

チューニング用つまみを差し込みます。(つまみはセンターにクリックがあるだけで向きに指定はありません。)



■ アース端子を取り付けます。

シャーシ外側が端子+ワッシャー、内側が菊座、卵型ラグ、ナットの順。菊座でシャーシに食い込ませてシャーシアースが取れるようにしっかりと止める。


真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



■ 最後に天板をネジ止めして、そこに付属のゴム脚を貼り付ければ完成です。

今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ では、早速電源を入れてみましょう。

電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア。暫く電源を入れたままにして、異常な発熱や、変な臭いが発生していないか確認して下さい。



■ アース線をグレードアップしてみました。

冊子のP14に紹介されているアースケーブルの増設にチャレンジしてみました。
・長さ18cmの線材(手持ちのスピーカーケーブル「ZONOTONE:6NSP-5500A」の端切れを利用)
・Oラグ端子(小型Yラグ「FURUTECH:FP209-10(G)」を2個利用、圧着ペンチで取付けました)
写真のようににしっかりとネジ止めして固定しました。



■ デフォルトはMMポジションなのでMCカートリッジに切り替えします。

基板上のジャンパーを付け替える必要があります(L/R2ヶ所あります)。低出力のMCカートリッジ(0.2mV以下)は想定していないのでSNが苦しくなります、その場合はMC昇圧トランスが必要となります。

DL-103R(出力0.25mV)では実用範囲でしたが、トランスを兼用したほうが音に俄然余裕がありました。AT-OC9XSL(出力0.4mV)では何ら問題なく楽しめました。



■ オペアンプは簡単に交換が出来ます。

オペアンプの端子はソケット式になっているのでラジオペンチなどで、簡単に交換が出来ます。市販のオペアンプはピンキリですが(数十円~数千円)。

後段の付属のオペアンプは標準品として一世を風靡した「JRC-4558」で、高いコスパを誇る製品(数百円クラス)、グレードアップにはオーディオ用として開発された製品(MUSEシリーズ「MUSES01D」など)がお勧めです。

チップには方向性があるので注意しましょう。(事前に写真撮影しておくと安心です、○マークを合わせます)。オペアンプをグレードアップすると解像度、表現力、帯域幅、Nノイズ特性など劇的に改善されます。

真空管を交換する以上の改善が期待できます。※前段のオペアンプはFET入力構造タイプのみ交換可能(バイポーラ入力構造は不可)。



■ 総称:LUXMANキットの「LXV-OT10」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。

基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバ-を用意すれば問題ないでしょう。作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。


■ イコライザーカーブに関しまして

今回ご紹介した「LXV-OT10」は連続可変式カーブ切り替え機能(VARIABLE EQUALIZER)が付いています。
★LOW:-5dB~+5dB ★HIGH:-5dB~+5dB
これはイコライザーカーブが何種類も存在しており、正確なイコライザーカーブで再生する事により違和感の無い再生が可能なためです。最も代表的なイコライザーカーブは「RIAAカーブ」と言われるもので、一般的なフォノイコライザーアンプには全てこのカーブが採用されています。

「LXV-OT10」の場合は「LOW」「HIGH」のつまみのセンターにクリックがあり、センター位置が標準のRIAAカーブとなります。一般的には1954年以降は全てRIAAカーブに統一されていると言われていますが、実態はかならずしも…。※厳密に言えば「RIAA」カーブも数回は改訂が行われており、微妙に異なるカーブが存在します。

レコード盤を見てみると「RIAAカーブ」以外は稀かと言えば決してそうでもなく、様々なカーブのレコードが現在でも流通しています。「RIAA」以外で比較的多く流通しているものは「Columbia」や「DECCA」が多くあります、現在お持ちのレコード盤でも混在しているかもしれません。しかも残念な事に、どの「レーベル」の「どこの国」の「何年のカッティング」はこのカーブと言った統計が無く、恐らく誰も正解が分からないのが実情となっています。

そんな正解の分からない調整をする自信が無い!と思われる方も多いかと思いますが、実際に聞いてみると何となく分かるものです。誤ったカーブで再生すると、音場がゆがんでいたり、定位感が曖昧で、なんかピントがあってない感じがします。

各楽器がバラバラに主張された感じとなり、音色に違和感が感じられたりしますので愛聴盤で試してみてください。MONO盤でも前後位置がきっちり再生できるかなどで結構分かります。

イコライザーカーブには1kHzを基準として低域のレベルを下げて、逆に高域を持ち上げるという基本があり、この「LXV-OT10」は1KHzを基準に「LOW」と「HIGH」の-5dB~+5dBのレベル調整が出来るようになっています。

簡単に調整基準を記載しておきます(同じレーベルでも年代等々により異なるのであくまで参考として)。
「RIAA」=LOW:センター、HIGH:センター(センター部分にクリック感があります。)

「COLUMBIA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:マイナス(小)
「DECCA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:プラス(小)
「AES」=LOW:マイナス(中)、HIGH:プラス(小)
この辺を分かった上で操作してみると結構分かって嬉しいものです、確認できたら盤ごとにメモを入れて保存しておきましょう~。

※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から1年対応しております。なるべく早く組立てて確認下さい。


(ichinose)

2021年2月25日 (木)

フィデリックス パッシブプリアンプ『 TruPhase (トゥルフェイズ) 』をご紹介!!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、最近矢継ぎ早に話題の新製品を送り出しているフィデリックス社より、今回はパッシブプリアンプ『 TruPhase (トゥルフェイズ) 』をご紹介いたします。


音の良さでは定評のあるブランドなので、早速詳細の確認と試聴レポートをしてみましょう。



■ パッシブプリアンプは増幅回路を持たないためアンプでありません、入力切替機能付のアッテネーターとなります。

パッシブプリアンプに関しては以前から賛否両論があり、様々な議論がされてきました。

80年代後半頃なので30年以上前となりますが、私自身も当時、話題に乗ってシステムに組み込んだ経験があります。

ゼネラル通商が発売していた「Penny&Giles社」のスライドボリュームを搭載した「PAF-3022W」でした。

その後、より高級なモデルで、銀接点のモノラルフェーダー仕様の「PAF-1120W(II)」なども発売されて話題となったのを思い出します。

その他にも代表的なパッシブとしては、フィデリティリサーチ「AS-2」、カウンターポイント「SA-121st」、ラックスマン「AT-3000」(順不同)などがありました。

ハイエンドオーディオではチェロの「Etude」(1980年後半)が存在感ありましたが、当時でも40万円近くして全く手が届きませんでした。

当時私は、プリメインアンプのパワーアンプ入力にダイレクトに接続して使っていました。

確かに使うことによって、ロスレスのピュアでストレートなサウンドが魅力的でしばらく使っていましたが、本格的なプリアンプと比べると、中低域のエネルギー感や、立体的な音場感に違和感を感じて、次第に使わなくなりました。

当時は、音の純度はパッシブで、音楽の完成度はアクティブでと言う議論でしたが、いつしかパッシブ方式は製品としてはほとんど無くなってしまいましたね。

アクティブ方式の優位性としては、インピーダンスの変動が無いこと、また高インピーダンスで受けて低インピーダンスで出力するため、信号が安定してパワーアンプの動作が楽になる、CDからの出力と較べて電圧の規格は同じでも電流が大きくW(仕事量)で比較すると差があるなどが言われています(もちろん機種によります)。

最近ではフェーズメーションが超弩級のパッシブプリアンプ「CM-1000」「CM-2000」などを発売して話題となっており、健在でもあります。

私個人的には、先日ご紹介したソウルノートの「P-3」などのプリを使ってみて、やはり「プリアンプを制するものは、オーディオを制す!」と感じておりました。


さて、フィデリックス社から新発売されるのはバランス仕様のパッシブ型プリ『 TruPhase (トゥルフェイズ) 』です。

内部のコンストラクションは多くのパッシブプリと同様に、入力のセレクターと音量調整用のアッテネーターのみの簡単なものです。

フロントパネルには左にセレクター、右にアッテネーター、そしてこのプリの名前にもなった位相を反転させるスイッチが中央にあります。


◆ 主な特徴をご紹介 ◆

(1) バランス接続で位相を180°回転させる事ができます。


型番の由来は「True Phase」からのもので、絶対位相(両方の位相が反転)を瞬時に合わせられると言う意味を含みます。

アンプのバランス端子のHOT番号が異なる機器を接続できるのはもちろんですが、主な目的は録音時の逆相を是正するために設けられています。

基本的には録音の絶対位相はほとんど合っていますが、録音時期やレコード会社や録音エンジニアによっては逆相となっているものもあるようです。

古い時代の録音ソースは特にあまり神経質に言われてなかったこともあり、位相(特に絶対位相)管理についてあまり指摘が無かったようです。

詳しい方が、ある年代のレコードを調べてみると、約60%は位相が合っていて、30%は逆に、10%は不明だったそうです。

この位相に関してはかなり個人差があり、分かる人と、分からない人(違和感を感じる人と感じない人)がいると思われますが、近年のワイドレンジでS/N比の高い、最新機器では明らかに違いが分かるようになってきているのではないでしょうか。

特に人の声や打楽器などでは分かり易く、位相反転機能がプリアンプの必須項目としている方もいらっしゃいます。オルガンなど全く分からない楽器も存在しているそうです…。

開発者の中川氏曰く「必ず合わせてくださいという強い意味ではありません、自由で良いと思います」との事です。

フィデリックス社には超ローノイズ設計を誇るフォノイコライザー「LEGGIERO」があるのでXLR接続で組合せると面白いのではないでしょうか。

※反転できるのはXLR入力端子のみとなります、RCA端子入力では機能しませんのでご注意下さい。


(2) 21接点のロータリースイッチを用いたアッテネーターを採用。


通常パッシブ方式はボリュームを絞る(小音量時)ほどに音が悪くなることは承知の事実です。

音量調整の一般的な設計ではツマミの位置が9時~10時付近に良く使われる音量をセットされますが、この「TruPhase」ではPRO仕様の、2時付近に標準音量が来るように設計されています。

実際に使ってみると初めはなかなか音量が上がらず最初は「あれれ?」と思いましたが、この設計の方が小音量時の音量調整は圧倒的に使い易いので直ぐに慣れると思います。

更にこの仕様により、高能率スピーカーや大出力パワーアンプを接続した時に問題となる、音量を絞ったときのサーノイズを抑えることに成功しています。

この効果は大きく一般家庭の音量では圧倒的に有利となっていると思われます。


(3) フローティング接続の、2連ボリュームを採用。


ロータリースイッチ方式の場合、バランス接続には通常4連ボリュームを使いますが、ボリュームを2連にしてシンプルにすることによって音質向上ができないかと考え、同社の「STACCATO」に搭載されていたフローティング接続を採用し、2連ボリュームでも音質的に全く問題なく使える事が確認され搭載されています。

一般家庭ではバランス接続(4連)による外来ノイズをキャンセルするメリットは実質的にはほとんど無いとの事です。



抵抗には20式のアメリカPRP社製高音質抵抗を使用するなど高音質に拘った仕様となっています。


(4) セレクタースイッチは8回路5接点を採用しアースを完全に分離


一般のセレクターはアースが共通で信号のみをセレクトしておりますが、アースも切り替えるべく8回路5接点のスイッチで完全な切り離しをしています。

内部はバランス接続対応になっている為にセレクターは四連の物を使用しています。

電源は極性によって音が変わる事はすでによく知られております、これはアースに電流が流れる弊害からですが、これをなくすには、アースを繋がないことが正解です。



※ 注 意 ※
このセレクター設計により、入力の切り替え時には結構な音量のノイズが出ますのでご注意下さい!!
パワーアンプのボリュームを絞るか、ボリュームの無いパワーアンプでは電源を落とす必要があります。
大出力でボリュームの無いパワーアンプで、フルパワー状態で切り替えるとスピーカーを破損させる可能性があります。
頻繁に入力を切り替える方にはちょっと使いにくいと思いますので予めご了承下さい。


■ その他



入力端子:XLRx2系統、RCAx3系統
出力端子:XLRx1系統、RCAx1系統

さらに、これ以上の機器を接続したい場合は、別なパッシブの入力セレクターか「TruPhase」の追加購入をお勧めいたします。

XLR出力は位相が反転でき、XLR入力とRCA入力の双方を出力します。一方、RCA出力は、位相反転ができず、XLR入力の出力をしません。

回路ループの最小化、振動モード対策、電磁波の吸収効果など細部におけるノウハウを投入。

モガミ電線の無酸素銅でポリエチレン被覆線を採用。



■ 試聴しました


驚くほどの豊富な情報量と、高い解像度を誇る音質です。

音源から全く劣化を感じさせないストレートな再生音は、今までのパッシブフェーダーの常識からは信じられないほどで、音の厚みや力感が痩せる事は一切無く、広い音場、音の純度はもちろんの事、音源の陰影すらも再現できる表現力はハイエンドのアクティブプリアンプと対等に渡り合える、最高純度の音の表現力を聴かせてくれました。

これだけの高音質を備えていて、この価格は非常に高いコストパフォーマンスと言って良い製品です。


■ ご使用環境により評価の分かれる商品と思われます、こんな方に特にお勧めです。

とにかくコストパフォーマンスの高い高品質なプリアンプが希望である。

低能率のスピーカーを使っている(最近のあまり大きくないスピーカー、音圧レベル90dB以下)。

高品質で低出力のパワーアンプを使っている(シンプルなシングル増幅やプッシュプルなど)。

パワーアンプにボリューム(ミュート)が付いている。

入力ソースをあまり切り替えない。

ソースの逆位相が気になっている、位相に敏感である。

(ichinose)

2021年2月23日 (火)

ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている、ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」をご紹介します。


直感的に使いやすい「5バンド グラフィックイコライザーキット」ながら、基本的にはネジを締める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています



※P02~P04:真空管グラフィック・イコライザーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

では早速組み立ててみましたので、その模様をご紹介します。

まずは、キット内容を確認。冊子に記載されているの内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!

箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・やはり「懐かしい~です」。


■ 組立てに必要なものを用意




組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「精密ドライバー」プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

精密ドライバーは前面のイコライザーパネルを固定するのに使います(小ネジ:6箇所)。



■ キットの組み立て






基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高く、継ぎ目がズレることなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。

+RCA入出力端子固定に2箇所のナットを締めます。



真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますのでご注意ください。

真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで隙間無く差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度でできると思われます。



■ いよいよ、電源を入れてみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたが、あっさりとクリア。半田もしていないので当然ですね。
※ケーブル類は付属していませんので予め別途用意しておいてください。



今回は先に製作したFMチューナー「LXV-OT8」の出力を「LVX-OT9」のINPUTS端子に、OUTPUTS端子からアンプのライン入力に接続しました。

接続方法は冊子のP05に写真入解説で詳しく記載されています。



■ 総評

ラックスマンKITの「LXV-OT9」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、全体のガタツキもありませんでした。

グライコなどは接点や回路が追加されるので音質が悪くなると思われている方も多いと思います。実際にこのグライコを追加すると極僅かですが音の鮮度が悪くなったように感じますが、グライコを接続したことによって様々な発見がある場合も多いのです。

グライコはアンプのトーンコントロールとは異なり各帯域別に個別の調整が出来ます、そのため様々な楽器やボーカルの音を変化させる事ができるので、自分の好みが発見できます。

また、リスニングに使っている部屋の特性の補正が行えます。どこの周波数を上げ下げすると自然な感じになる・・など実験してみると面白い発見ができます。上手く使えば、音質を向上させる事ができる可能性がありますし、今後の機器選択の参考にもなります。

何より遊び感覚で自分のオーディオをいじれるのは本当に楽しい体験です。

※スマホのマイクで周波数測定が可能なスペクトラムアナライザー無料アプリの「FFT Wave」「Sound Analyzer」などを使ってチェックしても面白いですよ!!

※真空管ハーモナイザーとしても機能します!! 真空管を通すことで、柔らかく自然な音色で長時間、聴いていられる音になります。

「LVX-OT9」はグライコ回路の前段に真空管が入っていますので「グライコOFF」でもハーモナイザー効果により倍音を付加し、真空管を通った音になります! 付属している真空管は高級オーディオでも採用されているスロバキア製のJJ製ECC82の高性能モデルで、抵抗にも精密級1%抵抗が採用されており、価格を遥かに超えた実力があります。

MONITOR端子付のプリ(プリメイン)アンプの場合はRECOUTのON/OFFで切り替えができます。

5バンドイコライザーのそれぞれの音の変化の特徴(最大変化量+-8dB)
55Hz:音にふくらみを与える(レベルを上げると、ベース、パイプオルガンなどの低音域の楽器が安定感ある音に聴こえる
220Hz:低音に豊かさを与える
880Hz:臨場感や奥行きに関係する帯域
3.5Hz:明るさや硬さに関係する帯域
14KHz:冷たさや繊細感を与える帯域(レベルを上げ過ぎると刺激的で金属的な音になる)




(ichinose)


2021年2月20日 (土)

クリプトン ブックシェルフ型スピーカー『 KX-1.5 』のこだわりとは?

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、KRIPTON(クリプトン)から新発売された会心作スピーカー「KX-1.5」をご紹介します。前作の「KX-1」から約7年ぶりのモデルチェンジとなります。この7年間に培われた技術を取り入れて開発されています。

特に昨年発売された「KX-0.5」(2019年7月発売)で素晴らしい成果を上げた新技術を使った渾身のシステムとなっています。


KRIPTONのコンセプトでもある【 手の届く価格でありながら、Made in Japanの高品質/高音質を提供 】を見事に具現化した製品に仕上がっていてお勧めいたします。

細部にまで行き届いた入念な調整、チューニングにより完成度の高いスピーカーとなっていますので、その細部のこだわりを、順を追って解説いたします。


■ こだわり[1](ウーファー)


ご存知のようにKRIPTONのスピーカーは長年継承されてきた密閉型が採用されています。密閉型で最も重要なアイテムであるウーファーの開発には特に入念に行われたと思われます。

新設計の振動板は「KX-0.5」で採用されたカーボンポリプロピレン(CPP)を一回り大きく17cmとしています。ポリプロピレンはケミカル系の素材の中では最も紙に近い特性を持つもので、それにカーボンを加えて剛性をアップ。

紙の優れた内部損失の性質と、カーボンの高剛性特性の良いところを合わせ持った絶妙のバランスを実現した振動板との事です。

また、マグネットにもこだわりがあり、「KX-1.5」の磁気回路にはフェライトマグネットが使われていますが、上位モデルに採用しているアルニコマグネットに近い(B-H曲線)特性を実現した磁気回路が使われています。


■ こだわり[2](ツィーター)


ツィーターは「KX-1」から採用されている定評のある砲弾型イコライザー付ピュアシルク 35mmリングダイアフラム・ツィーターを改良して採用。

透明感を高め、更に高域周波数レンジ拡大を図り、50kHzまでの高域をカバー、ハイレゾ音源にも余裕で対応。


■ こだわり[3](エンクロージャー)


エンクロージャーの表面には音色の良さと自然材の美しさを兼ね備えたスモークユーカリ(自然材)の突板を貼り、仕上げに美しいポリウレタン塗装が施されています。少し濃い木目の美しい高級感溢れる仕上げで、格調と品位を高めています。

キャビネット主材には針葉樹系で高密度な18mm厚パーチクルボードを採用、裏板の高密度MDFを組み合わされた高剛性の密閉型とし、不要な振動を抑えながら、振動減衰特性に優れた、ぬけが良く、響きの美しい、まさに高級楽器のようなエンクロージャーとなっています。


■ こだわり[4](吸音材)


驚異の吸音材として話題になったあの「ミスティックホワイト」を混入した特殊な吸音材を採用。密閉型スピーカーにはキャビネット内部の空気の抜け道が無いためウーファーの動き(低域制動:Qo)を助けるために吸音材がギッシリと詰め込まれています。

「ミスティックホワイト」は通常の吸音材を遥かに上回る吸音特性を誇る素材のため、今回は「純毛低密度フェルト」と組み合わす事により、ウーハーの優れた低域特性との相乗効果が生まれ、密閉型の優れた低域特性、トランジェントの良い、奥深い低音を実現しています。


■ こだわり[5](内部配線材)


内部配線には、高域用と低域用に異なる専用「PC-Triple C」導体ケーブルを使用。ツィーター用にはケーブルの振動を吸収する効果があるというマグネシウム芯線の外周に「PC-Triple C」導体を6本よりした構造。ウーファー用には極太の「PC-Triple C」導体に、ケーブル絹の介在を使用しています。

付属するジャンパーケーブルも「PC-Triple C」導体となっており、内部配線から接続ケーブルまで全て統一した線材が採用されています。


■ こだわり[6](ネットワーク回路)


2ウェイのデバイディングネットワークは歪を極小まで抑えるため、抵抗値の低い空芯コイル(直径1.2mm)、ケース入りのピッチ材で振動を抑えた低損失メタライズドフィルムコンデンサーなどのネットワーク素子を採用。

これらにより優れたスピーカーユニットの音を極限まで引き出し、音楽のピアニシモからフォルテシモまで、さらにハイレゾの音場感までピュアな再現を実現しています。


■ 試聴してみました

サウンドはクリプトンらしい情報量が豊かで充実したサウンドです! JAZZのドラム再生では、密閉型らしい引き締まって、深く沈みこんだ低域表現に優れ、明瞭なアタック感により、リアリティーに溢れたサウンドを聴かせてくれる。

難しい低域の再生も見事、絶対的な量感ではなく、優れた階調表現力で演奏の本質を再現してくれます。また、感心するのは密閉型ながら小音量時にも全体のバランスが崩れる事が無かった事もご報告しておきます。

女性ボーカルの艶やかな表情も見事に歌い上げてくれる。ナチュラルで癖のないサウンドは楽曲を選ぶ事も無いでしょう。非常に美しく仕上げられた外観同様にサウンドも美しく優れたもので、所有感を満たしてくれるスピーカーになっていると思います。

コストパフォーマンスも最高で、アンプなどの周りの機器のグレイドアップなどしながら長く付き合えるのではないでしょうか!!

この15年間で17モデルものスピーカーをを商品化してきた《 メイド・イン・ジャパン 》の匠・渡邉氏の会心作は、さすがに改良に改良を重ねたモデルだけあって完成度の高い見事なサウンドを達成しています。

本体サイズは幅224×奥行き319×高さ380mm、重量は9㎏。
インピーダンスは6Ω。出力音圧レベルは88dB/W・m、再生周波数帯域は40Hz~50kHz。
(ichinose)


2021年2月19日 (金)

ラックスキットの真空管FMチューナー「LXV-OT8」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている「ラックスマン製キットシリーズ」から、真空管FMチューナー「LXV-OT8」をご紹介します。


ワイドFM対応、真空管FMチューナーで空気中の電波を聴こう!
キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています

P02~P04:真空管FMチューナーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)



※初級編/P05:真空管を交換して音の違いを楽しむ 12AU7/ECC82(真空管のメーカー別の音の傾向を紹介・RCA・GE・Mullad・JJ)
※初級編/P06:アンテナを強化して、しっかり電波を受信
※中級編/P07:ヴィンテージラジオ風にデコレーション
※上級編/P08:カップリングコンデンサーを交換して聞きやすい音に
※P09~P11:FM放送チューナーを知る
※P12~P15:アンプ波真空管式、トランジスタ式、どちらにするべきか?

では早速作ってみましたのでご紹介します。
まずは、キット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。
「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!
箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・「懐かしい~!」。


■ 組立てに必要なものを用意



組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」
プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています。ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

レンチはチューニングつまみを一箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。


■ キットの組み立て

基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており、半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。
穴の加工精度は高くズレルことなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。
+RCA端子固定に1箇所、チューニングのシャフトの固定のナットを締めます。




チューニングボリューム用つまみを向きを合わせて差し込みます。
FMワイドセレクタースイッチを差し込みます。




真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。
真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。
今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ いよいよ、早速受信してみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認(やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア)、アンテナを接続してみましたが、1局しか受信出来ませんし、TUNEランプは点りますが、電波が弱いためSTEREOランプは点りません。


■ アンテナをグレイドアップしてみました

本体のアンテナ端子は3.5mm2極端子なので家庭用のアンテナ端子Fコネクター(メス)に変換するアダプターを使います(DXアンテナ「DM-77N-B2」)
接続してみたアンテナは地デジ/BS用です、周波数は異なりますが接続して試してみました。地デジはUHFです。FMラジオはVHFです。



上手く受信出来ました。FM802/FM大阪/NHK-FMなどのほかにも、6局ほどのコミュニティFM放送が受信できました。

TUNEランプも、STEREOランプも点灯して感度は良好となりました。理想としては屋外FM専用アンテナを立てるのがベストと思われます。

※お使いの地域や環境により受信結果は異なると思われますので予めご了承下さい。


■ 総評



ラックスマン製キット「LXV-OT8」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高く、板の継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。

音質も単品のFMチューナーとしてお使い頂けるもので、16,500円の価格を考えると抜群のコストパフォーマンスと言えます。最近ではお手頃な単品のFMチューナーがなくなってしまったので、救世主と言えますね。

せっかくの楽しいFM放送を少しでも多くの方に楽しんでいただきたいと思います。



※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から3ヶ月対応しております。

■お住まいの地域で受信できる放送局、周波数は「総務省HP」でご確認下さい。

NHK-FM周波数一覧

コミュニティFM放送局一覧
(ichinose)


2021年1月27日 (水)

究極のハイエンド無帰還バランスプリアンプ・SOULNOTE『 P-3 』のご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

SOULNOTE「3rdステージモデル」のハイエンド機器の開発が凄い事になっています。

昨年発売されたSACDプレーヤー「S-3」はあらゆる点でまさに究極と言える内容を誇っており、我々を驚かせてくれました!

拘りまくった高級パーツ群、高精度で精密なシャーシ構造、超強力な電源回路と、細部に渡る入念な設計と膨大な物量を投入!

一切の妥協を排した設計で、その明快なコンセプトは、ある種の気持ちよさを感じさせるほど澄み渡ったものでした。

今回ご紹介する『 P-3 』はその「S-3」のコンセプトがそのまま継承された、究極のプリアンプ版となります。




■ ハイエンド無帰還バランスプリアンプ『 P-3 』

出力ラインアンプに「S-3」搭載のディスクリート無帰還バランス回路「Type-Rサーキット」をプリアンプ用にフルチューニングして採用。

「挿入することで逆に情報量やSN感が増加し、決して色付けすることなく、パワフルな駆動力を発揮し、そして有機的に音楽を楽しく奏でる」プリアンプとなっています。

実は、『 P-3 』が発売される少し前にSOULNOTEより連絡があり「凄いパーツが見つかったので、「S-3」をお買い上げのお客様のグレイドアップをしたい」との申し入れがありました。

『 P-3 』を開発中に見つけた新開発のリレー「RSR-2-12D」が今までの常識では考えられないほど素晴らしかったそうで、開発者の加藤さん曰く「音場はさらに広がり、澄み渡り、奥行き方向の定位が明確に、非常にパワフルでかつ繊細。小音量でも明瞭でかつ大音量でも全く煩くない。

まるで、最高級外部クロックを接続したのと同等かそれ以上の効果が認められました。」との事!


このリレーは、今までオーディオとしては全く注目されていなかったパーツでしたが、常識にとらわれない探究心から発見されたものだそうです。

水銀リレーに近い性能を発揮する、超低損失ガラス管封入リードリレーをベースにカスタマイズしたもので、かなり高価なパーツとなります。

そして何と、このアップグレードは既に「S-3」を購入されたすべてのお客様に無償にて対応と言う素晴らしい提案で、感動しました!! 送料も無料の神対応!!

もちろん当店で「S-3」を購入された全てのお客様が既にグレイドアップを完了されてお楽しみいただいております。信頼できるメーカーと思います。

プリアンプの重要性は私自身も痛感しております。強力なプリアンプをシステムに導入すると、システム全体が目覚めたように安定かつ躍動します。

出力インピーダンスを低く安定させる事が出来るため、総合的な仕事量(W)が大きくなりパワーアンプの動作を安定させる事が出来ます。

プリアンプの出力信号の規格(電圧)はCDなどのラインソース機器と変わりませんが、プリにより的確に増幅された出力信号により「動特性」が改善し、パワーアンプの負荷が軽くなるので、まるでパワーアンプのグレードが上がったような効果があります。

もちろん、『 P-3 』の場合は、単にパワーアンプのグレードが上がるだけではありません、微細な信号を専門に扱う究極のプリアンプが導入されることで、ピアニシモの情報量が増加、聴感上のSNの改善、スピード感や、サウンドの剛性感の改善など、音楽に込められた情報を余すことなく引き出してくれる感じです。



■ 細部に渡る究極の拘りと設計は細部に渡ります

固定抵抗切り替えボリュームの切り替えリレーに採用するRSR-2-12Dは、なんと『 P-3 』では一台あたり94個使用。考えうる最高の方式と最高の部品により、最高のボリュームが誕生しました。


抵抗には超超高精度ネイキッドフォイル抵抗を投入、温度特性に優れた人工衛星グレードの超高精度薄膜抵抗をベースに、モールドやディップによるダンプや癖を排除するためにネイキッド化したもので、こちらは一台あたり156個使用。0.5dBステップで144段階のボリュームを構成。


◎無帰還バランスアンプにType-R サーキットを採用。
出力ラインアンプには、「S-3」で鮮烈なるデビューをはたしたディスクリート無帰還バランス回路「Type-R サーキット」をプリアンプ用にフルチューニングして搭載。さらに、新開発の超高精度薄膜ネイキッド抵抗を投入。驚異的な情報量、SN感、ドライブ能力を発揮。

これはクルマの「R」(レーシング仕様)の様なチューニングカーと同様の発想で、最高級のレーシングカーは乗り心地とパワーを両立したスペシャルモデルの称号!


◎GND切り替え方式入力セレクター
プリアンプにおいて音質を劣化させる最大の要因の一つに、多数のソース機器を繋ぐことによるGNDループやノイズ混入の問題があります。

この問題を排除するために、選択していない機器をあたかもコネクターが抜かれた状態にすべく、信号側のみならずGNDも切り替える方式を採用。

またリレー接点による影響を避けるために、セレクターにもRSR-2-12Dを全面的に採用。


◎完全なるツインモノラル・コンストラクション
左右チャンネル用に、入出力端子基板、回路基板、電源回路、電源トランス、リレー駆動回路、リレー電源まで、全く同じものを2つ使用する「ツインモノラルコンストラクション」採用。

マイコン用電源もトランスを含め完全分離し、リレーのコントロール信号はフォトカプラーで完全に分離している。


◎GND フローティング
左右チャンネルとコントロール系に対して、セラミックスで絶縁された3つのシャーシを各自持たせることで、それぞれのGNDを完全にフローティングさせている。

これにより「音場が立体的に広がり、有機的な音楽再生が可能」とアピールする。


◎アナログ電源トランスには、片側280VAの大型未含侵トロイダルトランスを採用。
コントロール系トランスを含めトータル600VAという超大容量を実現。またマウント方向を基板と垂直にすることで、有害なリーケージフラックスの回路への飛び込みを防いでいる。


◎3点スパイク接地
3つの電源トランスベースにそれぞれ直結された3本のスパイクにより、トランスの有害な振動がシャーシに伝播する前に排除される構成となっています。

鋭利なスパイクにより設置面が心配な場合も、付属のスパイク受けボードが威力を発揮します(本体と同じ寸法:横幅x奥行)


※このボードはなかなか音が良いのでスパイク受けで対応する方も一度是非試してみてください。


◎セット温度に関して
一般的にトランジスタの温度が高いほど性能が上がり、音質も良くなる傾向にあります。

SOULNOTE製品は音質と安全性を最重視して回路電流を決めており、全て問題のない範囲で高めのトランジスタの温度設定となっているため一般的な製品より温度は高めですが異常ではありません。
ただし結構熱くなりますので設置場所の放熱には注意が必要です。狭いラックに押し込むのは避けてください。

(ichinose)

2021年1月14日 (木)

LUXMAN 創業95周年記念 純A級プリメインアンプ『 L-595A LIMITED 』徹底研究!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

今回は、ラックスマン 創業95周年記念で登場した、純A級プリメインアンプ『 L-595A LIMITED 』をご紹介します。

ラックスマンが誇る 半導体式アンプの銘機「L-570」を、その外観や音質イメージを30年の時を超えて現在に蘇らせたアニバーサルモデルです。




■ ラックスマンの歴史

ラックスマンの歴史はこのコーナーでも度々取り上げていますが、その歴史は実に95年にも及びます。

参考:ラックスマン(LUXMAN)製品を語る 「Vol.1」「Vol.2」「Vol.3

そんな95年の歴史の中で大ヒットしたプリメインアンプとしては、最初期の「SQ-5B(1962)」、続いて「SQ-38F(1968)」「SQ-505(1968)」「L-560(1985)」と続きました。

その後、1990年代を前に「アルパイン」と資本提携。「ALPINE/LUXMAN」と「LUXMAN」と言う“二足の草鞋”をはいたラックスマンにとっての不遇の時代が続いていました。

そんな中、その後のラックスマンの歴史を大きく変えるヒット作が登場するのです。それが1989年登場の 純A級プリメインアンプ「L-570」でした。

当時のバブル景気とあいまって、総重量30kg、定価35万円と高額ながら、各オーディオ誌で高評価を得て、世界最高のプリメインアンプとも称されたのです。

当時この「L-570」と英国ハーベスのブックシェルフスピーカー「HLコンパクト」の組み合わせは大人気となり、大ベストセラーとなったのです。


LUXMAN『 L-570 』

それでは、以下より『 L-595A LIMITED 』を詳しく見てまいりましょう。


(1) パネルデザインと外装

何と言っても印象的なのはそのデザインです。セレクターとボリュームノブだけのシンプルなデザインが主流の昨今ですが、確実にかつ直感的に入力切替が可能なダイレクト選択型のアルミヘアライン製角形入力スイッチ、大型のボリュームノブは、ほのかに照らされたLEDインジケーターとその周囲の大きなザクリによって容易に音量レベルが直読できます。

そしてこれも「L-570」同様、ヘアライン仕上げの前面パネルの下部に、黒のアルマイトパネルを使うことでツートンカラーとなり、見た目の高さを抑えることで精悍なデザインとなっています。この結果、当時より金属加工技術が大きく向上していることで、オリジナルの質感を遙かに超えることができたと言います。

さらにボンネットからサイドに至るコの字ケースは、同社のフラッグシップの真空管パワー「MQ-300」の化粧板や、真空管プリ「CL-1000」の木箱同様の、上質な13mm厚MDF素材・天然木の突き板にローズウッド色の光沢塗装を施したウッドキャビネットで囲まれており、所有欲をそそるハイエンド機ならではの高級感が漂います。


(2) 独自の増幅回路ODNFの最新最終進化形「ODNF-u」搭載

LUXMAN独自のODNFは1999年に同社カーオーディオアンプ「CM-2100」に初めて搭載。以来改良に改良を重ね磨き上げられてきました。この技術は、音楽成分はそのままに歪成分のみを検出し、それをフィードバックすることでS/Nに優れた躍動感溢れる瑞々しいサウンドを実現したのです。

そのODNFが第4世代の「ODNF Ver.4.0」となり完成の域に達したのですが、さらにもう一度見直しを入れ、歪検出アンプの出力をパラレル駆動とすることで、インピーダンスをさらに低く抑え、歪検出精度を極限まで向上させることができたのだとしています。


(3) 新LECUA(レキュア)1000

LECUA(Luxman Electric Controlled Ultimate Attenuatot)は、2003年発売の「C-70f」に初めて搭載されて以来、改良&進化を遂げてきた独自の音量調整機能です。ボリューム位置検出用の電流を流して、その変化量をマイコンが検出。リレーを介して異なる抵抗を配置した基板上のボリューム位置が示す抵抗値(抵抗が片ch直列に1dBステップと11dBステップの2本だけしか入らない)へ接続して音量調整を行う高純度なアナログボリュームです。

『 L-595A LIMITED』では、同社のフラッグシッププリ「C-900u」や最高峰プリメイン「L-509X」に採用されているアンプ回路一体型の「新LECUA1000」を搭載。微小音量域でのL/Rchのレベル偏差、音量ポジションでの音質差を極小にしています。ボリュームは0~87dBの88接点で細かく調整可能です。


(4) その他の主な特長

①プリの出力段に、同社トップエンドプリ「C-900u」と同等のディスクリートバッファー回路を搭載。音楽信号の純度が保て、パワーアンプ部への駆動力が向上し、音の立ち上がりやスケール感に寄与できたとしています。

②定格出力は3段ダーリントン3パラレルプッシュプル構成で純A級30W+30W(8Ω)、60W+60W(4Ω)を獲得。

③高レギュレーションの大型電源トランスとL/R独立80,000μFの大容量ブロックコンデンサーによるハイイナーシャ(高慣性)電源搭載。

④大型スピーカーリレーとSP端子までの低インピーダンス化で、ダンピングファクター370を実現。

⑤高級フォノイコライザー並のハイグレードなMM/MC対応のフォノイコライザー回路を内蔵。

⑥プリ部など小信号ブロックへの外来ノイズの飛び込みを遮断するためのシールドとして、銅メッキ綱板を装着。

⑦最も使用頻度の高いLINE1の端子には、真鍮の硬度と銅の導電率を併せ持つ高品質カッパーアロイRCA端子を採用。

⑧レッグ(脚)にはデリケートな音楽信号を不要な振動から守るため、ゲラデーション鋳鉄製を採用。


■ まとめ

以上のように『 L-595A LIMITED 』は、デザインこそ往年の「L-570」のイメージを継承はしていますが、単なる銘機の復刻ではなく、中味は最新のラックスマンの技術ノウハウを注入して、最新の純A級プリメインアンプとして完成させたのです。

ラックスマンの担当者曰く、既に試聴されたオーディオ評論家の評価は非常に高く、「これまでのラックスマンのプリメイン史上最高!」「同社のL-509Xとも全く違う瑞々しいサウンド!」「趣のあるデザインで、見た目を裏切らないサウンド!」「非常に魅力的な音で安すぎる!」などなど絶賛されたとのことです。

このデザインに惚れたオーディオファンや音楽ファンは勿論のこと、最新鋭&最高峰のプリメインアンプをお探しのオーディオファイルに自身をもってお勧めします。
(あさやん)

2021年1月12日 (火)

デノン創業110周年記念モデル「専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ:DL-A110」をご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、デノン創業110周年記念の専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ「DL-A110」を取り上げます。

この「DL-A110」は、DENONのMC型カートリッジ「DL-103」の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。


「○○○○」を聴かずしてカートリッジを語るべからず。

と言われるカートリッジは、DENON「DL-103」、ortofon「SPU」、SHURE「TYPE3」あたりで、カートリッジ界のBIG3と言ったところでしょうか。また、全て持っていた(持っている)方も多いのではないでしょうか。

ご存知のように、SHUREはヘッドホン屋さんに、ortofonの「SPU」は原器にこだわった設計ですが、何度もマイナーチェンジされています。

そんな中でも「DL-103」は1963年の発売以来、何と56年間一切モデルチェンジをしていないオリジナルモデルなんです。


■ DENONとは

デノンの源流は日本電気音響株式会社で、その後、日本電気音響(電音機に由来=デンオン)になりました。

デンオンは放送機器を製造、歴史的にNHKとは関係が深く、1963年にNHKがFMステレオ放送を開始するにあたり、そのレコード再生のためにNHKからオーダーされて「DL-103」が生まれました。その時点では会社は日本コロムビア(株)に。

海外では元々デノンと発音されていたそうですが、日本でデノンになったのは2001年株式会社デノン設立の頃でしょうか。

ちなみにレコードのクラシックレーベル部門では現在もDENON=デンオンとして販売されています。


■ DL-103とは

まず放送局用のレコードプレーヤーのMCカートリッジとしてNHKからのオーダーで1963年に開発されました。



忠実な再生を行うための音響的性能と安定度・信頼性など、放送機器として要求される厳しい仕様を満たすカートリッジとして、NHKの協力を得て開発したもの。

以降、国内のほとんどの放送局でDL-103が使用され、放送局用のスタンダードとなっています。

当時としてはかなりハードルの高い仕様で開発が進められた結果、現在まで生き残るに至る性能を獲得しているんですね・・素晴らしいです・・。

ortofonの「SPU」に対抗する国産カートリッジとして開発されたと言う噂も聞いたことがありますが・・定かではありません。

金属製ケースは共振で鳴くことがあるため、音質研究を繰り返した結果、色付きのない音にするためにABS樹脂が採用されたそうです。

当初はプロ市場のみの取扱いでしたが、闇流通などで高値取引などが発生して問題となった事もあり、また、自宅の再生システムでも使用したいというオーディオファンの声に応えてコンシューマー市場での発売が開始されたのが1970年の事。

そして現在に至るまで56年にわたって同じ仕様で製造されています。



DENONのカートリッジは2001年から始動している福島県にあるDENONの自社工場「白河オーディオワークス」において厳格な品質管理の下で一つ一つ手作業で作られています。

製造された「DL-103」は業務レベルの全数特性チェックをしてから出荷しており、不良品は全くと言えるほど発生しません。

数名の女性熟練工のみで生産されているため、度々長期欠品なども発生しますが、品質重視の姿勢が守られています。



「DL-103」の派生モデルは1974年「DL-103S」、1977年「DL-103D」、1985年「DL-103LC」、1986年「DL-103LC2」、1994年「DL-103R」と5種類発売されました。

限定モデルも、1982年「DL-103GOLD」、1989年「DL-103SL」、1990年「DL-103GL」、1991年「DL-103C1」、1993年「DL-103FL」、2010年「DL-A100」と、これまで6種類の限定モデルが発売されましたが、この間にもオリジナルの「DL-103」が途絶えることは一度もありませんでした。



■ 110周年記念モデル「DL-A110」とは



「DL-103」と、その開発当時に作られたDL-103専用ヘッドシェルを完全復元したのが「DL-A110」です。

1960年代の設計ながら、現在のCADを使っても難しいほどの完成度を誇るDL-103。

DL-103のカートリッジ本体はそのままに、持てる性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様となっています。

DL-103の専用ヘッドシェルは業務用としてしか流通しておらず、今回初めて民生用として復刻発売されています。オリジナルシェルはベージュ色。

カートリッジ本体のDL-103は変更はありません。

DL-103の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。

実際に放送局ではどんな音で鳴っていたのかについて焦点を当てたのが「DL-A110」の開発の狙いです。


■ 110周年記念モデル特別仕様

◆110周年記念ロゴプレート付き収納革ケース&針先清掃用ブラシ付属



◆110周年記念モデル専用シェル、ブラック&グラファイト・シルバー



◆5年間の無償保証サービス (※針の磨耗や、お取り扱い中の不注意による針の破損等は保証の対象にはなりません。)


■ 110周年記念ヘッドシェルとは

素材は特殊な素材ではなく普通のプラスティックで基本的にDL-103のボディーと同じ素材です。



この形状、この素材が最もDL-103がDL-103らしく音を再生出来るとの事で、あえての形状、素材となっているそうです。

DL-103に最適な寸法および形状であるため、カートリッジを理想的な位置に確実に固定することができます。

付属のユニバーサル・アダプターを接続すれば標準的なアームに取り付け可能です。







樹脂製のヘッドシェルはわずか6gと軽量ながら、不要な振動を抑え、深みのある低音と繊細で透明感の高いサウンドを両立します。
シェル本体重量:6.0g(リード線含)、ユニバーサルアダプター重量:4.0g、総重量:18.5g





■ 試聴しました

自前のDL-103に市販のシェルを取り付けた音質と、「DL-A110」の音質を較べてみました。これでこのシェルの音質が、DL-A110の開発意図が感じられるのでは。



日ごろから「DL-103」は使っている、最もスタンダードな聴きなれたサウンドです。

放送用製品と言うとモニター的なウンドと思われるかもしれませんが、「DL-103」は決して無気的なサウンドではありません。

音の表現の豊かさ、エネルギー感、コントラストやエモーションの表現力も一級品です。

一度は使ってみる価値があります、この「DL-103」を基準として好みのカートリッジバリエーションを増やすのが確実で正解となります。

「DL-103」をベースに傾向の異なるカートリッジを揃える事によってお使いのシステムの音が大きく広がって、ますます楽しく音楽を聴くことが出来ます。


■ 「DL-A110」は「DL-103」と較べてどうでしょうか?



基本的には聴き馴染んだ良い音ですが、少し異なるのは、より色付けを感じさせないサウンドで、良い意味で何か部分的な誇張を感じさせないサウンドです。

軽量のシェルらしかぬ、スケールの大きさを感じさせるのは、この金属より固有の共振モードが少ない樹脂製の絶妙なバランスの効果かもしれません。

最新型のMCカートリッジとの共存は問題なく、聴く音楽によってまだまだ活躍できる実力を持っています(もちろんメインカートリッジとして使えます。)

樹脂製と言われてチープな感じと思われる方もいるかと思いますが、カートリッジに合わせて専用設計されており、しっかりと固定できる優れた構造で全く心配は要りません。

「DL-103」はどんなシェルをつけるかでやはり色付けを感じさせるので、純正として設計されている「DL-A110」はお勧めできますね。

もちろん、簡単に取り外せますので、針交換は通常の「DL-103」として申込できます。

※取り付けているネジは専用のものでネジ径が異なるためネジを交換することは出来ません。
※シェル内のスペースはミニマムなので太いリード線への交換は出来ませんのでご注意下さい。

(ichinose)

2021年1月10日 (日)

イーサネット対応「Ultra High Speed HDMIケーブル」登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回は、ホームシアターの必需品「HDMIケーブル」をご紹介します。ハイエンドオーディオのお客様でも、映画や音楽ライブが好きでホームシアターを楽しまれている方も多いと思います。

最近ではプロジェクターを使ったシアターよりも、大画面液晶や有機ELをお使いの方のほうが多くなってきたのではないでしょうか。


50インチ以下では直ぐに大きさに慣れてしまうようですが、60インチ以上であれば何時までも大画面を感じて楽しめるそうですよ。液晶や有機ELであれば部屋を暗くする必要も無いのでいつでも直ぐに楽しめるのはありがたいです。

ブラウン管のように体積を取りませんし、防磁スピーカーである必要もありませんので手軽に始められますね。


■ HDMIケーブルの規格について

今回のテーマのHDMIケーブルですが、規格は8Kがらみで混乱している方も多いようなので、整理して分かり易く解説いたします。

HDMIケーブルは既に多くの方がお使いだと思いますが、見た目は同じでも伝送性能は何種類もあって、古い規格のケーブルでは上位(新しい)規格の機器には適応できずに映像も音も機器本来の性能が発揮することはできません。でも、実際にお使いのHDMIケーブルがどの規格(時期)の製品か分からないですよね。

型番が分からないと判断は出来ません(型番が記入されているケーブルもあります)ので、使ってみる以外方法はありませんが、何時頃ご購入されたかでおおよその目安は判断できます。

HDMIケーブルの年号です。High-Definition Multimedia Interface(高精細度マルチメディアインターフェース)の略号です。
  • 2002年12月【HDMI 1.0】 165MHz/4.95Gbps/3.96Gbps
  • 2004年5月【HDMI 1.1】 同上
  • 2005年8月【HDMI 1.2】 同上
  • 2005年12月【HDMI 1.2a】 同上
  • 2006年6月【HDMI 1.3】 340MHz/10.2Gbps/8.16Gbps
  • 2006年11月【HDMI 1.3a】 同上
  • 2009年5月【HDMI 1.4】 同上
  • 2010年3月【HDMI 1.4a】 同上
  • 2013年9月【HDMI 2.0】 600MHz/18Gbps/14.4Gbps
  • 2015年4月【HDMI 2.0a】 同上
  • 2016年3月【HDMI 2.0b】 同上
  • 2017年11月【HDMI 2.1】 1.2GHz/48Gbps/42.6Gbps
  • ※実際に製品として発売されるのは量産チップの開発などが必要なため規格発表の数年後となっています。

    HDMIケーブルが一般的に広く知れ渡ったのは、2006年にプレイステーション3で採用されてからです。
    テレビにHDMIが標準装備となったのは2007年以降なので、現在お使いのHDMIケーブルは古くても【HDMI1.2】と思われます。ご自分のテレビなどお使いの機器の購入時期を思い出せば大体はお分かりかと思います。

    2008年頃から高性能を売りとした高級HDMIケーブルも国内外のハイエンドブランドから多く発売されるようになりました、実際は発売当時【HDMI1.3】規格として発売されたケーブルでも【HDMI1.4】や【2.0】の機器にも使える製品もあります。

    ただし、新規格が発表されても対応試験が行われないため、適応表記はされておりません。メーカーや販売店に問い合わせしてもおそらく返答できないので、使ってみて判断するしかありませんのでご了承下さい。


    ※話はそれますが、4K/8K対応アンテナ機器について


    4Kデビューしたいと思っている方で、今使っている家のアンテナケーブルが使えるのか心配している方が多いと聞きます。4Kにも色々とありまして、「BS放送のNHK4K」や「無料配信の民放4K放送」であれば、よほど古かったり劣化しているケーブルでなければ、そのまま使える可能性があります。

    有料4Kテレビを観たい、CS放送を契約したい方、またはテレビを新しく購入したのでケーブル類も新しくしたい!と思われる方は、ぜひ交換してください。

    テレビにHDMI端子が装備されると、Panasonicのビエラリンクなど、各社から電源やリモコンの連動機能が発表されていましたが、当初は規格も曖昧な所があって「○○○リンク」と謳っている製品でも上手くリンクしないでイライラされた方も多かったのではないでしょうか。現在はHDMI-CEC規格により統一されたので、他ブランドの組み合わせでも、ほぼ連動してくれてストレス無く使うことが出来るようになっております。

    現在4Kテレビの出荷は620万台を超えています、全世帯の普及率はまだ約10%を超えたところですが、最近のお買い上げ状況を確認すると大画面テレビのほとんどは4Kテレビとなっており普及率も一気に上昇しているようです。

    4Kを楽しむには、HDMI2.0(プレミアムHDMI)以降(18Gbps)のHDMIケーブルが適応となっています。4KBS放送はもちろんですが、サブスク動画配信や、YouTube、ご自身で撮影したカメラやムービー画像の再生などでも活躍します。


    ※またまた話はそれますが、カメラ(スマホ含)の4Kテレビでの観覧について


    最近のカメラであれば、HDMI出力がHDMI-CECに対応しているモデルもありますので、テレビのリモコンで操作が出来てとても便利に観覧できます。現在のカメラの解像度は大変高く、普及モデルでも約1600万画素、高級モデルでは3000万画素超と、超高画質の撮影が出来ます。

    せっかく撮影した画像ですが、大画面で楽しんでいますか? 確かに2Kではイマイチでしたが、4Kであれば見違えるように超緻密詳細が堪能できます。カメラの有効画素数約1200万画素の場合、記録画像サイズは4000x3000(アスペクト比・4:3)あり、既に4Kの画像サイズ3840x2160(16:9)を超えており、プリントアウトとはまた違った大画面での楽しみがありますので、ぜひご家族で試してみてください。カメラのHDMI端子は(HDMIマイクロ/TYPE-D)

    ちなみに、iPhoneの場合、SE以降のカメラの解像度は1200万画素あります。(iPhone11以降は前面カメラも1200万)


    さて、HDMIケーブルでは、話題の8Kに対応した新規格の「HDMI-2.1」が国内外のケーブルブランドより、いよいよ販売され始めました。「2.0」から「2.1」なので、型番だけ見るとマイナーチェンジかと思われるかもしれませんが、この8K機器には今までのHDMIケーブルでは全く対応できません!伝送には「HDMI-2.0」のケーブルでも4本必要となります。

    2.0から2.1では情報量は4倍以上となっており、明らかに異なるスペックになっています(もっと番号を変えたほうが良かったように思いますが・・)

    HDMIの規格「HDMI-2.1」では「HDMI-2.0」から多くのスペックが大きく飛躍しております。
  • 解像度は4Kの4倍の画素数7680x4320ドットとなます。
  • データの送信速度の最大伝送レートは18Gbps→48Gbpsに。
  • 明るさの表現はHDR→ダイナミックHDRに対応。
  • カラースペース(色の表現できる範囲)約74.4%→99.9%に改善。
  • 色深度(グラデーション)16bitまで対応。
  • スレームレート(動きの早さ)8K/60fps(2倍速)、4K/120fps(4倍速)対応。



  • ご存知のように、8Kは既にNHKのBSで放送が始まっています、NHK紅白歌合戦の放送も決まっています。必ず観たいですよね。

    テレビ放送以外でも、5Gが普及すると動画配信で8Kが可能となりますし、次世代ゲーム機が8Kに対応してきますので、これから楽しみです。AVアンプにも既に8K対応(入出力端子)モデルが発売されておりますので注目です。(DENON「AVC-X6700H」「AVR-X4700H」)


    ■ 結論

    いよいよ本格普及が迫ってきた印象のあるHDMI 2.1ケーブル! 今後8Kのコンテンツが増えてきそうですので、これからHDMIケーブルをご購入される方は、8K対応の「HDMI-2.1」を購入される事をお勧めいたします。

    認定ケーブルとしては、国産ではエレコムが、海外ではオーディオクエスト、スープラ、インアクースティック、エイムなどから発売されています(2020年12月現在)
    (ichinose)

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