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2021年1月 1日 (金)

音楽に込められた情感まで伝える表現力を具現化したスピーカーの登場!! YAMAHA「NS-5000」のノウハウを継承した小型スピーカー「NS-3000」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回は、振動板に100% ZYLON(ザイロン)で全ユニットを統一、吸音材によらない消音を実現した「R.S.チャンバー」「アコーステックアブソーバー」など、YAMAHAのフラッグシップスピーカー「NS-5000」の技術と設計思想を継承した、2ウェイブックシェルフスピーカー『 NS-3000 』をご紹介します。


ユニットサイズは、ツイーターが3cm径のドーム型、ウーファーが16cm径のコーン型。2ウェイのバスレフ型。世界の楽器ブランドとしてのノウハウや技術が惜しみなく注入されています。

価格はペアで99万円となっており、正直、もう少し安いモデルの発売を期待していましたが、開発者の話を聞いて「NS-3000」は「NS-5000」相当かそれ以上のこだわりが詰まったスピーカーと分かり、納得です。

「NS-3000」ならではの「小型ブックシェルフにしか出来ない魅力である空間再現力をさらに高いレベルまで引き上げる」ことに成功しています。

「NS-3000」は世界基準のワールドワイドで、本格的な日本のYAMAHAにしか作れないスピーカーだったのです。


■ YAMAHAスピーカーの歴史

歴代のYAMAHAのスピーカーといえば「NS-1000M」と「NS-10M」があまりにも有名ですが、「NS-1000M」は1974年発売、「NS-10M」は1978年発売と、いずれも1970年代のアナログ全盛期の製品でした。

その前後も、YAMAHAは素晴らしい製品を生み出しており、「NS-690」1973年、「NS-1classics」1988年なども銘機として深く記憶に刻まれております。その後暫くしてからは残念ながらホームシアターの方向にシフトされてしまい、久しく本格的な音楽専用(モニターも含む)のスピーカーは発売されておりませんでした。

実は、「NS-1000M」は私も1980年から2000年まで20年間愛用していました、個人的には最も長く使っていたスピーカーとなります。オーディオショップで初めて聞いたときのインパクトは強烈で、ベリリウム振動板の凄まじい解像度に驚かされたのを鮮明に覚えています。

「NS-1000M」は今聞くとベリリウム振動板とペーパーウーファーのスピード感のギャップが大きく、特にデジタル音源の低域のS/Nには対応出来ませんね。そして満を持して2016年にその問題を完全解決するために「NS-5000」では全てのユニットにベリリウムを超える振動板を使うという離れ業を実現してしまいました。

新たな「ヤマハ・ナチュラルサウンド」の基準を具現化した「NS-5000」、今回ご紹介する「NS-3000」はその直系と言える製品であります。

「NS-5000」は開発に7年間を費やし、「NS-3000」は「NS-5000」をベースに4年を費やして開発されたこだわりの製品となります。



■ ユニットの振動板に、100% ZYLONを採用

ZYLONは、有機繊維の中で世界一の強度と理想的な弾性率を誇る化学繊維で、ZYLONベースに、モネル合金蒸着コーティングを施し、ヤマハ独自の振動板としています。

熱気球やレーシングスーツに使用されるこの繊維は、ベリリウムの音速と、アラミド繊維やポリプロピレンの内部損失を併せ持つ優れた素材です。

全ユニットの振動板を、ZYLONにモネル合金を蒸着した素材で統一、フルレンジに匹敵する全帯域にわたる音色と音速の統一感をみごとに達成しています。




■ ツイーターは基本的に「NS-5000」で使われていたものと同じ、100% ZYLONを採用

固有共振によるピーク/ディップの発生を抑えるソフトドーム形状とすることで、周波数特性の平坦化を図り、全帯域にわたる音色と音速の統一を可能にしました。

ユニットの背面には、振動板の背後で発生する不要な管共鳴を抑制するヤマハの特許技術「R.S.チャンバー」を装着。

独自の音響解析に基づいて配置した2本の特殊形状管が、吸音材に頼ることなく不要共振を打ち消すことで、「ユニット本来の周波数特性を取り戻す」ということです。

音楽ソースの持つ微小信号を損なうことなく自然な音の響きを蘇らせ、楽器や声の細やかなニュアンスまでも忠実に表現できるとしています。




■ 組み合わせるウーファーは、センターキャップレス・コンケーブ型コーン100% ZYLONを採用した新開発のもの

もちろん振動板の素材は100% ZYLONをベース素材にモネル合金蒸着コーティングを施したヤマハ独自の振動板を採用。

ウーファーの振動板形状はS字カーブ型に成形された剛性の高いもので、比類ない正確なピストン振動を実現させ、情報量豊かな音と自然な聴き心地を実現しています。




■ キャビネットの設計には、楽器の研究・開発などに用いられるレーザー振動計と、FEM(Finite Element Method)解析を駆使

レーザー光によりキャビネットの振動特性を詳細に把握したうえ、FEM解析と実測との結果比較を繰り返し行なうことで不要共振と放射音の影響を超高精度にシミュレーションして設計。

人間の聴覚では検知できないレベルでエンクロージャー内部での残響(箱鳴り)がどのように生まれ、どのように再放射されるかを高精度にシミュレートし、それを効果的に消し去るための補強桟をエンクロージャーに追加する事で、「箱型」ながら最近流行のラウンド形状のキャビネットと同等以上の優れた特性を実現しています。

グランドピアノの設計に使われていた測定器を応用したYAMAHAにしかできない技術と言えます。


■ スピーカーユニットが発した音を効果的に打ち消す「アコースティックアブソーバー」を採用

内部の定在波を特定の周波数に集約し、共鳴管を使ってそれを効率的に打ち消す YAMAHAの特許技術「アコースティックアブソーバー」を採用。音の鮮度や臨場感を損なう原因とも言われるエンクロージャー内部の大量の吸音材をほとんどなくすことに成功しています。

自然な響きのなかに圧倒的なS/N感を再現する独自のエンクロージャーの完成です。




■ キャビネットの素材にも、YAMAHAならではのノウハウを投入

キャビネットの木材には高級ピアノにも採用されている節や穴などを丁寧にひとつずつ取り除いた北海道産白樺の積層合板を採用。長期間の使用に耐える優れた耐久性と高い品質を兼ね備えています。

そして、キャビネットの仕上げには、外装の6面すべてに、ヤマハのグランドピアノと同じピアノ専用塗料と下地材、研磨工程による黒鏡面ピアノフィニッシュを採用。ヘアライン仕上げのスピーカーリングと併せ、楽器を感じさせる美しい外観に仕上げられています。

均一で高硬度な塗装皮膜は、キャビネット全体の剛性を高めるとともに微細な振動にも寄与しています。
ちなみに板の厚みは「NS-5000」ではバッフルのみ厚みのある板が採用されていましたが、「NS-3000」では試行錯誤の結果、バッフルも全て板厚19mmがベストな結果となったそうです。

キャビネットの接合部にもピアノの高度な匠の技が採用されており、Z型の断面を組み合わせた高精度、高剛性、高耐久な加工が施されています。
ちなみにあのYAMAHAのGTラック「GT-1000-B」も同様のZ型構造で組み上げられています。




■ 専用設計のネットワーク回路には、ドイツ・ムンドルフ製のMCap SUPREME EVOなど、信号伝送のロスを可能な限り排除するという高級品を厳選

内部配線には全てに「PC-Triple C」を採用。
スピーカーターミナルは「自然な聴き心地にこだわった」とし、あえてシングルワイヤリングを、真鍮削り出しの高品位パーツを採用しています。




■ 主な仕様

  • 再生周波数は39Hz~60kHz(-10dB)、~100kHz(-30dB)
  • クロスオーバー周波数:2.8kHz
  • 最大入力:120W
  • 出力音圧:87dB/m/2.83V、1m
  • インピーダンス:6Ω/(最少4.6Ω)
  • 外形寸法:244×326×394mm(幅×奥行き×高さ)・突起含む
  • 重量:13.1kg (1台)


■ スピーカースタンド「SPS-3000」

「NS-3000」のために専用設計されたもの。
ベース部分は4.5mm厚の鉄板に、18mm厚のMDFを2枚を張り合わせた3層構造としたうえ、衝撃吸収力に優れ、傷がつきにくいポリウレアコーティングを施しています。

MDFを採用した脚部は、滑らかな曲線を持つ2本の支柱を前後に向い合せる形で配置することで、音の反射による影響を最小限に抑えました。

底面には着脱、および、高さの微調整が可能なスパイクを装着(スパイク先端は尖っておらず、丸く加工されています。スパイク受けは設置可能)。
スタンドと本体は手でしっかりと回せるネジx2点で固定が可能です。



■ 試聴しました

ソース:YAMAHA・GT-5000、カートリッジ:フェーズメーション・PP-2000、アンプ:YAMAHA・C-5000+M-5000

最大の長所は、すべてのユニットの振動板に100%ZYLONを使ったことによる「フルレンジスピーカーのような音色の統一感」です。

まず感じたのは、SN比が非常に高くワイドレンジ、解像度も高く、ディテールをマスキングするような感じは全く無い。

音場は非常にクリアで、ボーカルも目の前で歌っているようにリアルに再現される。楽器の倍音などのディテールの変化が見事に再現されます。キャビネットの良さを生かした開放的な音色が魅力的で、ストレスを一切感じない心地よい音で鳴ってくれます。

試聴はアナログだけでしたが、カートリッジを替えたり、ハイレゾ音源も試してみたい、チューニングにより更に完成度を上げるチャレンジをしたいと思わせる、高い可能性を感じさせてくれました。

幾多の試作と試聴を繰り返し、苦労して積み上げられて造られた製品であり、オーディオ的にも満足でき、しかもYAMAHAならではの音楽性を感じさせるサウンドです。YAMAHA(日本)の「もの作り」としての見事な技を感じさせてくれます。

「NS-3000」の開発メンバーにはその「NS-1000M」のスタッフも携わっているそうです。YAMAHAの歴史を感じませますね。

(ichinose)


リアリティを追求した、音の存在感・実在感に思わずため息が出ました。女性ヴォーカルは艶かしく、色彩感豊かに楽しめ、またクラシックでは楽音の一体感、そして場のスケール感に驚かされます。

一般的な中クラスのブックシェルフ型スピーカーサイズのボディからはトールボーイスピーカーもかくや、の堂々とした鳴りっぷりで音に包み込まれる至福のひと時を楽しめました。

素材だけでなく内部の部品配置や、キャビネット構造まで。

こだわりにこだわり抜いたヤマハのクラフトマンシップが結集した、至高のブックシェルフスピーカーとしてお薦めです。

(とうふ)

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