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2021年2月27日 (土)

~LUXキットの真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」を作ってみた~

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。今回は、ONTOMO MOOKで有名な音楽之友社から発売されているLUXMAN製キットシリーズから、EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」をご紹介します。



連続可変イコライザーカーブ型、真空管フォノイコライザーでレコードをもっと楽しみましょう。キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも必ず作れます。


■ レコードが覚醒する!「LXV-OT10」19,800円(税込)

冊子は16P(カラー)となっています。
※P02~P04:真空管フォノイコライザー・キットを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

※P05:LXV-OT10接続方法(接続方法、操作方法、MM/MCの切替方法、使用上の注意など)
※P06~P07:LUXMAN開発陣に聞く、真空管フォノイコライザー
(フォノイコライザーはレコード再生のキモとなる部分である、微小な信号を大きく増幅するため、とてもデリケートで作り手のセンスが問われる機器です)
※P08~P10:オペアンプ交換でグレードアップを狙う
※P11~P13:LUXMAN「E-250」で本格フォノイコライザーの世界を味わう
※P14:LXV-OT10音質アップのアイデア アースケーブル編
※P15:LXV-OT10音質アップのアイデア コンデンサー編・オペアンプ編


■ では早速作っていきましょう。

まずはキット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!箱を開けると昔ながらのLUXキットのグレーの吹き付け塗装が…「懐かしい~!」。



■ 組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」

プラスドライバーはしっかりしたものが必要です(サイズはNo#2)。
このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。※100均のドライバーは止めておきましょう

レンチはチューニングつまみを2箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。※写真のカッターは不要です



■ 基板をシャーシに取り付けます。

基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。



■ 天板以外のシャーシを組み立てます。

シャーシ用のネジは全部で14箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高くズレることなく組立てできます。ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。


底面の固定に4箇所、後のRCA端子側のネジには菊座がシャーシに食い込む様にしっかり締める。裏面のRCA端子固定に2箇所。



■ イコライザーチューニングのシャフトの固定のナットを締めます。

チューニング用つまみを差し込みます。(つまみはセンターにクリックがあるだけで向きに指定はありません。)



■ アース端子を取り付けます。

シャーシ外側が端子+ワッシャー、内側が菊座、卵型ラグ、ナットの順。菊座でシャーシに食い込ませてシャーシアースが取れるようにしっかりと止める。


真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



■ 最後に天板をネジ止めして、そこに付属のゴム脚を貼り付ければ完成です。

今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ では、早速電源を入れてみましょう。

電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア。暫く電源を入れたままにして、異常な発熱や、変な臭いが発生していないか確認して下さい。



■ アース線をグレードアップしてみました。

冊子のP14に紹介されているアースケーブルの増設にチャレンジしてみました。
・長さ18cmの線材(手持ちのスピーカーケーブル「ZONOTONE:6NSP-5500A」の端切れを利用)
・Oラグ端子(小型Yラグ「FURUTECH:FP209-10(G)」を2個利用、圧着ペンチで取付けました)
写真のようににしっかりとネジ止めして固定しました。



■ デフォルトはMMポジションなのでMCカートリッジに切り替えします。

基板上のジャンパーを付け替える必要があります(L/R2ヶ所あります)。低出力のMCカートリッジ(0.2mV以下)は想定していないのでSNが苦しくなります、その場合はMC昇圧トランスが必要となります。

DL-103R(出力0.25mV)では実用範囲でしたが、トランスを兼用したほうが音に俄然余裕がありました。AT-OC9XSL(出力0.4mV)では何ら問題なく楽しめました。



■ オペアンプは簡単に交換が出来ます。

オペアンプの端子はソケット式になっているのでラジオペンチなどで、簡単に交換が出来ます。市販のオペアンプはピンキリですが(数十円~数千円)。

後段の付属のオペアンプは標準品として一世を風靡した「JRC-4558」で、高いコスパを誇る製品(数百円クラス)、グレードアップにはオーディオ用として開発された製品(MUSEシリーズ「MUSES01D」など)がお勧めです。

チップには方向性があるので注意しましょう。(事前に写真撮影しておくと安心です、○マークを合わせます)。オペアンプをグレードアップすると解像度、表現力、帯域幅、Nノイズ特性など劇的に改善されます。

真空管を交換する以上の改善が期待できます。※前段のオペアンプはFET入力構造タイプのみ交換可能(バイポーラ入力構造は不可)。



■ 総称:LUXMANキットの「LXV-OT10」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。

基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバ-を用意すれば問題ないでしょう。作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。


■ イコライザーカーブに関しまして

今回ご紹介した「LXV-OT10」は連続可変式カーブ切り替え機能(VARIABLE EQUALIZER)が付いています。
★LOW:-5dB~+5dB ★HIGH:-5dB~+5dB
これはイコライザーカーブが何種類も存在しており、正確なイコライザーカーブで再生する事により違和感の無い再生が可能なためです。最も代表的なイコライザーカーブは「RIAAカーブ」と言われるもので、一般的なフォノイコライザーアンプには全てこのカーブが採用されています。

「LXV-OT10」の場合は「LOW」「HIGH」のつまみのセンターにクリックがあり、センター位置が標準のRIAAカーブとなります。一般的には1954年以降は全てRIAAカーブに統一されていると言われていますが、実態はかならずしも…。※厳密に言えば「RIAA」カーブも数回は改訂が行われており、微妙に異なるカーブが存在します。

レコード盤を見てみると「RIAAカーブ」以外は稀かと言えば決してそうでもなく、様々なカーブのレコードが現在でも流通しています。「RIAA」以外で比較的多く流通しているものは「Columbia」や「DECCA」が多くあります、現在お持ちのレコード盤でも混在しているかもしれません。しかも残念な事に、どの「レーベル」の「どこの国」の「何年のカッティング」はこのカーブと言った統計が無く、恐らく誰も正解が分からないのが実情となっています。

そんな正解の分からない調整をする自信が無い!と思われる方も多いかと思いますが、実際に聞いてみると何となく分かるものです。誤ったカーブで再生すると、音場がゆがんでいたり、定位感が曖昧で、なんかピントがあってない感じがします。

各楽器がバラバラに主張された感じとなり、音色に違和感が感じられたりしますので愛聴盤で試してみてください。MONO盤でも前後位置がきっちり再生できるかなどで結構分かります。

イコライザーカーブには1kHzを基準として低域のレベルを下げて、逆に高域を持ち上げるという基本があり、この「LXV-OT10」は1KHzを基準に「LOW」と「HIGH」の-5dB~+5dBのレベル調整が出来るようになっています。

簡単に調整基準を記載しておきます(同じレーベルでも年代等々により異なるのであくまで参考として)。
「RIAA」=LOW:センター、HIGH:センター(センター部分にクリック感があります。)

「COLUMBIA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:マイナス(小)
「DECCA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:プラス(小)
「AES」=LOW:マイナス(中)、HIGH:プラス(小)
この辺を分かった上で操作してみると結構分かって嬉しいものです、確認できたら盤ごとにメモを入れて保存しておきましょう~。

※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から1年対応しております。なるべく早く組立てて確認下さい。


(ichinose)

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