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2021年5月 5日 (水)

中電の超ハイコストパフォーマンス・MM型カートリッジのすすめ!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

ここ最近、アナログ人気が再加熱しております。

最近のカートリッジの新製品を見てみると、何十万もする超高級MCか、割り切った安価MMしか発売されておらず、両極端となっており、手を出せない方も多いのではないでしょうか。

そんな中、一昨年発売されて話題となった中電のカートリッジ「MG-2805G」が、相変わらずの人気を誇っています。

材料・部品・組立・調整・検査・出荷まで、完全日本産の安心のMade in Japanレコードカートリッジです。

今回はその上位モデルで、注目の「MG-3605」「MG-3675」の2機種が発売されたので、ご紹介いたします。




■ 中電(CHUDEN)について

もちろん、某電力会社さんとは全く関係ありません。純粋に、群馬県のアナログレコードのカートリッジを専門に製造するメーカーです。

(株)中電の前身は、群馬県にあった「中央電子工業(株)」です。CDが台頭した1980年、レコード業界が一気に冷え切った頃に、アナログレコード用カートリッジ業務を買い取りして独立したのが(株)中電です。

当時主力製品だった「セラミックカートリッジ」「MMカートリッジ」が現在の(株)中電でも主力になっています。

これらは今でも、国内外の多くのレコードプレーヤーメーカーへOEM提供をしています。

中央電子工業から独立後にMMカートリッジを作り続けて約20年、レコードカートリッジの業界を見渡せば、高級・高額なMCカートリッジは新製品も出てきておりますが、手の届く価格のカートリッジを作り続けているメーカーは数えるほどとなってしまいました。

国産MMカートリッジを作り続けている会社が群馬県にあることを知っていただきたい!

そんな思いから、2018年に自社ブランド「CHUDEN」としてカートリッジ及びアナログ関連製品の生産を開始! OEM向けとデザインは同じでも、調整を追込んでワンランク上を目指して選別したものを自社ブランド商品として製品化されています。


■ 手の届く価格ながらも我慢する事無く音楽が楽しめる魔法のカートリッジなんです。

今回発売された「MG-3605」と「MG-3675」はスペックを見る限り普通の安価なカートリッジでしかありませんが、その実態は・・・。

両モデルのスペックをご紹介!

■ MG-3605

針形状:結合ダイヤ丸針(0.6ミル)
出力電圧:9.5mV/1KHz(5cm/s)
周波数特性:20~18KHz
チャンネルバランス:1.5dB以下
セパレーション:23dB以上
負荷抵抗:47KΩ
静電容量:200pF
推奨針圧:3.5g
重量:5.8g


△ カートリッジ本体「MG-3605」



△ 便利なシェル付「MG-3605+HC-001」



△ 交換針「CN-3605」



■ MG-3675

針形状:結合ダイヤ楕円針(0.3x0.7ミル)
出力電圧:7.5mV/1KHz(5cm/s)
周波数特性:20~20KHz
チャンネルバランス:1.5dB以下
セパレーション:25dB以上
負荷抵抗:47KΩ
静電容量:200pF
推奨針圧:2.5g
重量:5.8g


△ カートリッジ本体「MG-3675」



△ 便利なシェル付「MG-3675+HC-001」



△ 交換針「CN-3675」



どちらのモデルも針先形状は結合ダイヤが採用されています。一般的に結合ダイヤのモデルと言えば、高音質をイメージする方は少ないのではないでしょうか!

私も最初にご紹介いただいた時は、プレーヤー付属カートリッジの交換用のレベルかと思っていました。

が、実際はちょっと他では体験できない、目の覚めるパワフルなサウンドで、唯一無二の実力を誇っています!

また、この2モデルはそれぞれに個性が有り、別々の楽しみ方が出来るカートリッジだったのです!!


■ 音質をご紹介

MG-3605

針先は丸針で、出力は何と9.5mVと言う超高出力を誇り、圧倒的なパワフルサウンドが特徴です。

音質の傾向はMMらしく、明るく張りのあるサウンドで、音像は標準よりも確実に1歩前に出てくる感じです。

これだけ聴くと、シュアーの「M-44G」みたいな感じかと思われるかもしれませんが、遥かに高い音楽性を感じます。

このカートリッジの凄いところは楽器やボーカルの音像が高級カートリッジ並みにしっかりと表現できているところで、健康的な明るさとあいまって、聴いていて気持ちよさすら感じさせてくれます。

しっかりとチューニングされた安心感があり、安物を聴いている感じは全くありません。


MG-3675

針先は楕円針で、こちらの出力は7.5mV、針圧も2.5g「MG-3605は3.5g」と少し控えめとなっています。

基本的には明るくパワフルな傾向ですが、音質傾向は少し控えめで、帯域バランスが整ったチューニングが施されている感じです。

「3605」より音場は澄んでおり、落ち着いた質感で、より広い音楽に対応できる上級機種と言えます。

クラシックもそれなりに楽しめるし、JAZZやPOPSのバラード系にはこちらがお勧めです。


両モデルともボディーは共通との事なので、両方の交換針を揃えることで、2個の超コストパフォーマンスのカートリッジを所有しているのと同様の楽しみ方が出来ます。(重さは同じなので、針圧の差1.0g分のウエイト調整が必要です)

カートリッジの出力が高い大きなメリットは2つ!ハムノイズに強くなります。アンプの増幅率の負担が減って音に余裕が生まれます。

もちろん、高級MCカートリッジのような、超高S/N、しっとりと滑らかなシルキーサウンドとは異なります。
もっと気軽に音楽を楽しめる、明るく健康的なハイファイサウンドとなりますので、予めご了承願います。

通常のカートリッジと較べると約倍の出力となるのでアンプのボリュームには注意してくださいね!!

(ichinose)

2021年5月 1日 (土)

ラックスマン製・デジタルプリメインアンプ・キット「LXA-OT4」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。今回は、ONTOMO MOOKで有名な音楽之友社から発売されているラックスマン製キットシリーズから、デジタルプリメインアンプ・キット「LXA-OT4」をご紹介します。



以前に雑誌のSTEREO誌の付録として好評だった「LXA-OT3」の音質をグレイドアップしてシャーシもセットとして発売されました。キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも必ず作れます。

ただし、今回のキットは雑誌の付録ではなく、商品単品として発売されているので、段ポールの箱に梱包されています。






■ デジタルなのにアナログの音? デジタルアンプっぽくない!「LXA-OT4」20,900円(税込)

同梱されているキットの組み立て方冊子(カラー写真P4・図解入りで組立てを解説)

安全上の注意点や操作方法についても記載されていますので熟読の上、製作にかかりましょう。


■ では早速作っていきましょう。

まずは、KIT内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。
あわせて「安全上のご注意」も熟読しておきましょう!

箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・「懐かしい~!」。ブルーの基盤が中々格好良いですね~。


■ 組立てに必要なものを揃えておきましょう。

用意するのは「プラスドライバー」「ペンチ・ラジオペンチ」。プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと、刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。

レンチはボリュームつまみを1箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。


■ まずは基盤を固定します。


シャーシの底からリベットを3箇所差し込みます。

基板をリベットに差込んで固定します。前面の左側はアースとなるので、向きに注意。

シャーシ底板と基板をアース用ワッシャーとアース用ネジで固定します。

リアパネルを底板に固定します。RCA端子、スピーカー端子、電源端子の位置を合わせます。
底の2箇所のネジはしっかりと固定、側面の2箇所のネジは最後に調整があるので仮締めにしておきます。

RCA端子で1箇所、スピーカー端子で2ヶ所のネジで固定します。


■ フロントパネルも取り付けます。


フロントパネルから出たボリュームのシャフトにワッシャーと固定ナットを締めます。

ボリュームつまみを角度を見ながらちょうど良い位置で押し込みます。使いやすい位置で良いと思いますが、一般的には時計の7時ぐらいが良いのではないでしょうか。


■ 最後に天板を被せてネジ止めしましょう。


シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高くズレルことなく組立てできます。ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪を確認しながらしっかりと締めましょう。

底板に付属のゴム脚を貼り付ければ完成です。

スピーカーケーブル、RCAケーブルを接続しましょう。


■ では、早速電源を入れてみましょう。

ボリュームの音量が下がっているのを確認して、電源を入れてフロントパネルのLEDが点灯するか確認。暫く電源を入れたままにして、異常な発熱や、変な臭いが発生していないか確認して下さい。

今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。

注意点:本製品はBTLアンプのため、スピーカーセレクターの接続はアンプの出力が短絡し過大電流が流れ、故障の原因となりますので接続できません。

基板内部のジャンパー設定で、入力段オペアンプのゲイン(利得)切り替えが出来ます。
ディフォルトは6dBに設定されています。

6dB(アンプ総合利得:26dB)
4dB(アンプ総合利得:24dB)
2dB(アンプ総合利得:22dB)
0dB(アンプ総合利得:20dB)に変更可能。


■ オペアンプは簡単に交換が出来ます。(オペアンプがプリアンプになっています)

オペアンプの端子はソケット式になっているのでラジオペンチなどで、簡単に交換が出来ます。市販のオペアンプはピンキリですが(数十円~数千円)。

付属のオペアンプは標準品として一世を風靡した「JRC-4558」で、高いコスパを誇る製品(数百円クラス)、グレイドアップにはオーディオ用として開発された製品(MUSEシリーズ「MUSES01D」など)がお勧めです。

チップには方向性があるので注意しましょう。(事前に写真撮影しておくと安心です、○マークを合わせる)

オペアンプをグレイドアップすると解像度、表現力、帯域幅、Nノイズ特性など劇的に改善されます。オペアンプの交換は自己責任となりますので予めご了承願います。


■ 総評

ラックスマンKITの「LXA-OT4」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。

音質評価:以前付録に発売していた「LXA-OT3」はPCのモニターに使っていましたが、それと較べると、「LXA-OT4」は電圧が15Vから24Vにアップ、出力も12W+12Wから20W+20Wに大幅に上がっています。歪率は0.5%から0.06%に改善されており、かなりのグレイドアップになっています。

一見するとシンプルな基板で、電源もACアダプターなのを考えると、驚くほどの音質を聴かせてくれます!

ICチップにもかなり高級なアナログ・モノラル・ICが採用されており、設計には全く手を抜いていないのが良く分かります。さすがは「ラックスマン」と言える音質で、デジタルなのにアナログの音? まさにその通りの魅力的なサウンドです。

長時間聴いていても、聴き疲れしない、心地よいサウンドを聴かせてくれます。この価格でこのような音楽性のある音質が得られる製品はなかなかお目にかかれないのではないでしょうか!!
(ichinose)

2021年4月25日 (日)

人気のADK・ハイエンドオーディオラック「SDシリーズ」がモデルチェンジ!

人気のハイエンドオーディオラック「SDシリーズ」がモデルチェンジ!
こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

朝日木材加工の人気のハイエンドオーディオラック「SDシリーズ」がモデルチェンジとなりました。最大の理由は原材料の「ラバーウッド」の安定入手が難しくなってきているためです。2013年の発売から8年目となり、原材料の見直しが行われて新製品の発売となりましたので、ご紹介いたします。



コンセプトである「フルボディ天然木、堅牢構造、ファニチャー的完成とオーディオ的性能が、美しく融合した純・音響家具」は変更されていません。見た目に高級感があり、放熱性能も高いため愛用されている方も大変多い人気の高級ラックです。シリーズの品揃えや各モデルの寸法に変わりはありません。



■ 旧モデルに使われていた木材は「ラバーウッド」材です。



学名:Hevea brasiliensis、英名:Para rubber tree
学名のヘベアブラジリエンシスが示すとおりブラジル原産、現在では主に東南アジア、南太平洋地域で造林されている。
気乾比重:0.55~0.65

あの天然ゴムの材料とされている樹液を採取するゴムの木です。南米・東南アジアなど暑い地域に生息する木材で、見た目の美しさ、手触りの良さで人気の家具材です。

ウォールナットやオーク材より成長が早くエコな素材といわれていますが、合成ゴムの圧倒的な普及により植林数が大幅に減ってきており入手が難しくなる木材です。


■ 新製品に使われている木材は「アカシア」材です。



学名:Robinina pseudoacacia、英名:Acacia mangium
アカシアの木は直径が1~1.5m程度に成長する樹種で、原産地の北米では木材としての評価が高く、開拓時代から重要な樹種として扱われてきました。
気乾比重:0.6~0.78

パルプのパッケージには「100% Planted Acacia」と印字され,天然林を破壊しない持続的林業から生み出された素材であることを意味しています。成長の早いマメ科の樹木で、成長まで何十年もかかる高級木材と較べると、植林して10年程度ですぐに伐採できるので、自然環境に優しい木材として注目されています。

強度が有り、耐久性が高く、固く衝撃や曲げに強い素材で建材にも使用されており、オーディオラックにも適した素材です。アカシアは重厚な木材で加工はやや困難ですが腐食や摩耗に非常に強く、乾燥後の収縮が少ないという木材として優良な特徴をもっています。接着剤との相性も良いので集合材の使用にも適しています。

有名な話では、大英博物館に保存されているファラオの椅子もアカシアで作られているそうです。日本の場合、アカシアを商業植林している地域の多い東南アジアから距離も近く、アメリカなど遠い国から輸入するより輸送費も安く済むのも選ばれたポイント。産地の環境が与える木材への影響も考えると、日本よりはるか寒い国の木材を使うよりも、高温や多湿に慣れた東南アジア産のアカシアは相性も良いとの事です。

木材は全般として地球上の二酸化炭素を吸収してくれる環境に優しい素材ですが、アカシアは特に二酸化炭素の吸収量が多く、環境保全目的で植林も行われている木材の一種です。


■ 新旧の比較は素材の違いにより色目と音に違いがあります。

新旧では寸法に関しては全く変わりは有りません。棚の耐荷重も100kgと同じです。

重量の違い:今回採用されたアカシアは旧モデルのラバーウッドより少し比重が軽い木材が使われています。と言っても、旧モデルの「SD-3066ROA」が30.0kgに対し、新製品の「SD-DX3066」が29.0kgと、ほとんど変わりません。

色の違い:新製品のアカシアのほうが、木目の濃淡のある僅かながら明るめの仕上げになっています。
画像にてご確認下さい。並べて設置しても大きな違和感は無いと思います。(右が新製品です)




■ 総評

音の違い:これが最も気になる所かも知れません。
その場で聴き比べないと分からない程度の差となっていますが、

あえて言うならば・・・
・比重が軽くなり、硬度も高くなっているため、多少重心が高くなっています。
・打楽器 管楽器のクリアな音が広がる。
といったところでしょうか。

(ichinose)

2021年2月27日 (土)

~LUXキットの真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」を作ってみた~

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。今回は、ONTOMO MOOKで有名な音楽之友社から発売されているLUXMAN製キットシリーズから、EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー「LXV-OT10」をご紹介します。



連続可変イコライザーカーブ型、真空管フォノイコライザーでレコードをもっと楽しみましょう。キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも必ず作れます。


■ レコードが覚醒する!「LXV-OT10」19,800円(税込)

冊子は16P(カラー)となっています。
※P02~P04:真空管フォノイコライザー・キットを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

※P05:LXV-OT10接続方法(接続方法、操作方法、MM/MCの切替方法、使用上の注意など)
※P06~P07:LUXMAN開発陣に聞く、真空管フォノイコライザー
(フォノイコライザーはレコード再生のキモとなる部分である、微小な信号を大きく増幅するため、とてもデリケートで作り手のセンスが問われる機器です)
※P08~P10:オペアンプ交換でグレードアップを狙う
※P11~P13:LUXMAN「E-250」で本格フォノイコライザーの世界を味わう
※P14:LXV-OT10音質アップのアイデア アースケーブル編
※P15:LXV-OT10音質アップのアイデア コンデンサー編・オペアンプ編


■ では早速作っていきましょう。

まずはキット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!箱を開けると昔ながらのLUXキットのグレーの吹き付け塗装が…「懐かしい~!」。



■ 組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」

プラスドライバーはしっかりしたものが必要です(サイズはNo#2)。
このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。※100均のドライバーは止めておきましょう

レンチはチューニングつまみを2箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。※写真のカッターは不要です



■ 基板をシャーシに取り付けます。

基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。



■ 天板以外のシャーシを組み立てます。

シャーシ用のネジは全部で14箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高くズレることなく組立てできます。ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。


底面の固定に4箇所、後のRCA端子側のネジには菊座がシャーシに食い込む様にしっかり締める。裏面のRCA端子固定に2箇所。



■ イコライザーチューニングのシャフトの固定のナットを締めます。

チューニング用つまみを差し込みます。(つまみはセンターにクリックがあるだけで向きに指定はありません。)



■ アース端子を取り付けます。

シャーシ外側が端子+ワッシャー、内側が菊座、卵型ラグ、ナットの順。菊座でシャーシに食い込ませてシャーシアースが取れるようにしっかりと止める。


真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



■ 最後に天板をネジ止めして、そこに付属のゴム脚を貼り付ければ完成です。

今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ では、早速電源を入れてみましょう。

電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア。暫く電源を入れたままにして、異常な発熱や、変な臭いが発生していないか確認して下さい。



■ アース線をグレードアップしてみました。

冊子のP14に紹介されているアースケーブルの増設にチャレンジしてみました。
・長さ18cmの線材(手持ちのスピーカーケーブル「ZONOTONE:6NSP-5500A」の端切れを利用)
・Oラグ端子(小型Yラグ「FURUTECH:FP209-10(G)」を2個利用、圧着ペンチで取付けました)
写真のようににしっかりとネジ止めして固定しました。



■ デフォルトはMMポジションなのでMCカートリッジに切り替えします。

基板上のジャンパーを付け替える必要があります(L/R2ヶ所あります)。低出力のMCカートリッジ(0.2mV以下)は想定していないのでSNが苦しくなります、その場合はMC昇圧トランスが必要となります。

DL-103R(出力0.25mV)では実用範囲でしたが、トランスを兼用したほうが音に俄然余裕がありました。AT-OC9XSL(出力0.4mV)では何ら問題なく楽しめました。



■ オペアンプは簡単に交換が出来ます。

オペアンプの端子はソケット式になっているのでラジオペンチなどで、簡単に交換が出来ます。市販のオペアンプはピンキリですが(数十円~数千円)。

後段の付属のオペアンプは標準品として一世を風靡した「JRC-4558」で、高いコスパを誇る製品(数百円クラス)、グレードアップにはオーディオ用として開発された製品(MUSEシリーズ「MUSES01D」など)がお勧めです。

チップには方向性があるので注意しましょう。(事前に写真撮影しておくと安心です、○マークを合わせます)。オペアンプをグレードアップすると解像度、表現力、帯域幅、Nノイズ特性など劇的に改善されます。

真空管を交換する以上の改善が期待できます。※前段のオペアンプはFET入力構造タイプのみ交換可能(バイポーラ入力構造は不可)。



■ 総称:LUXMANキットの「LXV-OT10」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。

基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバ-を用意すれば問題ないでしょう。作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。


■ イコライザーカーブに関しまして

今回ご紹介した「LXV-OT10」は連続可変式カーブ切り替え機能(VARIABLE EQUALIZER)が付いています。
★LOW:-5dB~+5dB ★HIGH:-5dB~+5dB
これはイコライザーカーブが何種類も存在しており、正確なイコライザーカーブで再生する事により違和感の無い再生が可能なためです。最も代表的なイコライザーカーブは「RIAAカーブ」と言われるもので、一般的なフォノイコライザーアンプには全てこのカーブが採用されています。

「LXV-OT10」の場合は「LOW」「HIGH」のつまみのセンターにクリックがあり、センター位置が標準のRIAAカーブとなります。一般的には1954年以降は全てRIAAカーブに統一されていると言われていますが、実態はかならずしも…。※厳密に言えば「RIAA」カーブも数回は改訂が行われており、微妙に異なるカーブが存在します。

レコード盤を見てみると「RIAAカーブ」以外は稀かと言えば決してそうでもなく、様々なカーブのレコードが現在でも流通しています。「RIAA」以外で比較的多く流通しているものは「Columbia」や「DECCA」が多くあります、現在お持ちのレコード盤でも混在しているかもしれません。しかも残念な事に、どの「レーベル」の「どこの国」の「何年のカッティング」はこのカーブと言った統計が無く、恐らく誰も正解が分からないのが実情となっています。

そんな正解の分からない調整をする自信が無い!と思われる方も多いかと思いますが、実際に聞いてみると何となく分かるものです。誤ったカーブで再生すると、音場がゆがんでいたり、定位感が曖昧で、なんかピントがあってない感じがします。

各楽器がバラバラに主張された感じとなり、音色に違和感が感じられたりしますので愛聴盤で試してみてください。MONO盤でも前後位置がきっちり再生できるかなどで結構分かります。

イコライザーカーブには1kHzを基準として低域のレベルを下げて、逆に高域を持ち上げるという基本があり、この「LXV-OT10」は1KHzを基準に「LOW」と「HIGH」の-5dB~+5dBのレベル調整が出来るようになっています。

簡単に調整基準を記載しておきます(同じレーベルでも年代等々により異なるのであくまで参考として)。
「RIAA」=LOW:センター、HIGH:センター(センター部分にクリック感があります。)

「COLUMBIA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:マイナス(小)
「DECCA」=LOW:マイナス(大)、HIGH:プラス(小)
「AES」=LOW:マイナス(中)、HIGH:プラス(小)
この辺を分かった上で操作してみると結構分かって嬉しいものです、確認できたら盤ごとにメモを入れて保存しておきましょう~。

※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から1年対応しております。なるべく早く組立てて確認下さい。


(ichinose)

2021年2月23日 (火)

ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている、ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」をご紹介します。


直感的に使いやすい「5バンド グラフィックイコライザーキット」ながら、基本的にはネジを締める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています



※P02~P04:真空管グラフィック・イコライザーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

では早速組み立ててみましたので、その模様をご紹介します。

まずは、キット内容を確認。冊子に記載されているの内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!

箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・やはり「懐かしい~です」。


■ 組立てに必要なものを用意




組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「精密ドライバー」プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

精密ドライバーは前面のイコライザーパネルを固定するのに使います(小ネジ:6箇所)。



■ キットの組み立て






基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高く、継ぎ目がズレることなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。

+RCA入出力端子固定に2箇所のナットを締めます。



真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますのでご注意ください。

真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで隙間無く差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度でできると思われます。



■ いよいよ、電源を入れてみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたが、あっさりとクリア。半田もしていないので当然ですね。
※ケーブル類は付属していませんので予め別途用意しておいてください。



今回は先に製作したFMチューナー「LXV-OT8」の出力を「LVX-OT9」のINPUTS端子に、OUTPUTS端子からアンプのライン入力に接続しました。

接続方法は冊子のP05に写真入解説で詳しく記載されています。



■ 総評

ラックスマンKITの「LXV-OT9」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、全体のガタツキもありませんでした。

グライコなどは接点や回路が追加されるので音質が悪くなると思われている方も多いと思います。実際にこのグライコを追加すると極僅かですが音の鮮度が悪くなったように感じますが、グライコを接続したことによって様々な発見がある場合も多いのです。

グライコはアンプのトーンコントロールとは異なり各帯域別に個別の調整が出来ます、そのため様々な楽器やボーカルの音を変化させる事ができるので、自分の好みが発見できます。

また、リスニングに使っている部屋の特性の補正が行えます。どこの周波数を上げ下げすると自然な感じになる・・など実験してみると面白い発見ができます。上手く使えば、音質を向上させる事ができる可能性がありますし、今後の機器選択の参考にもなります。

何より遊び感覚で自分のオーディオをいじれるのは本当に楽しい体験です。

※スマホのマイクで周波数測定が可能なスペクトラムアナライザー無料アプリの「FFT Wave」「Sound Analyzer」などを使ってチェックしても面白いですよ!!

※真空管ハーモナイザーとしても機能します!! 真空管を通すことで、柔らかく自然な音色で長時間、聴いていられる音になります。

「LVX-OT9」はグライコ回路の前段に真空管が入っていますので「グライコOFF」でもハーモナイザー効果により倍音を付加し、真空管を通った音になります! 付属している真空管は高級オーディオでも採用されているスロバキア製のJJ製ECC82の高性能モデルで、抵抗にも精密級1%抵抗が採用されており、価格を遥かに超えた実力があります。

MONITOR端子付のプリ(プリメイン)アンプの場合はRECOUTのON/OFFで切り替えができます。

5バンドイコライザーのそれぞれの音の変化の特徴(最大変化量+-8dB)
55Hz:音にふくらみを与える(レベルを上げると、ベース、パイプオルガンなどの低音域の楽器が安定感ある音に聴こえる
220Hz:低音に豊かさを与える
880Hz:臨場感や奥行きに関係する帯域
3.5Hz:明るさや硬さに関係する帯域
14KHz:冷たさや繊細感を与える帯域(レベルを上げ過ぎると刺激的で金属的な音になる)




(ichinose)


2021年2月19日 (金)

ラックスキットの真空管FMチューナー「LXV-OT8」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている「ラックスマン製キットシリーズ」から、真空管FMチューナー「LXV-OT8」をご紹介します。


ワイドFM対応、真空管FMチューナーで空気中の電波を聴こう!
キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています

P02~P04:真空管FMチューナーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)



※初級編/P05:真空管を交換して音の違いを楽しむ 12AU7/ECC82(真空管のメーカー別の音の傾向を紹介・RCA・GE・Mullad・JJ)
※初級編/P06:アンテナを強化して、しっかり電波を受信
※中級編/P07:ヴィンテージラジオ風にデコレーション
※上級編/P08:カップリングコンデンサーを交換して聞きやすい音に
※P09~P11:FM放送チューナーを知る
※P12~P15:アンプ波真空管式、トランジスタ式、どちらにするべきか?

では早速作ってみましたのでご紹介します。
まずは、キット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。
「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!
箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・「懐かしい~!」。


■ 組立てに必要なものを用意



組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」
プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています。ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

レンチはチューニングつまみを一箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。


■ キットの組み立て

基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており、半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。
穴の加工精度は高くズレルことなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。
+RCA端子固定に1箇所、チューニングのシャフトの固定のナットを締めます。




チューニングボリューム用つまみを向きを合わせて差し込みます。
FMワイドセレクタースイッチを差し込みます。




真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。
真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。
今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ いよいよ、早速受信してみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認(やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア)、アンテナを接続してみましたが、1局しか受信出来ませんし、TUNEランプは点りますが、電波が弱いためSTEREOランプは点りません。


■ アンテナをグレイドアップしてみました

本体のアンテナ端子は3.5mm2極端子なので家庭用のアンテナ端子Fコネクター(メス)に変換するアダプターを使います(DXアンテナ「DM-77N-B2」)
接続してみたアンテナは地デジ/BS用です、周波数は異なりますが接続して試してみました。地デジはUHFです。FMラジオはVHFです。



上手く受信出来ました。FM802/FM大阪/NHK-FMなどのほかにも、6局ほどのコミュニティFM放送が受信できました。

TUNEランプも、STEREOランプも点灯して感度は良好となりました。理想としては屋外FM専用アンテナを立てるのがベストと思われます。

※お使いの地域や環境により受信結果は異なると思われますので予めご了承下さい。


■ 総評



ラックスマン製キット「LXV-OT8」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高く、板の継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。

音質も単品のFMチューナーとしてお使い頂けるもので、16,500円の価格を考えると抜群のコストパフォーマンスと言えます。最近ではお手頃な単品のFMチューナーがなくなってしまったので、救世主と言えますね。

せっかくの楽しいFM放送を少しでも多くの方に楽しんでいただきたいと思います。



※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から3ヶ月対応しております。

■お住まいの地域で受信できる放送局、周波数は「総務省HP」でご確認下さい。

NHK-FM周波数一覧

コミュニティFM放送局一覧
(ichinose)


2021年1月12日 (火)

デノン創業110周年記念モデル「専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ:DL-A110」をご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、デノン創業110周年記念の専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ「DL-A110」を取り上げます。

この「DL-A110」は、DENONのMC型カートリッジ「DL-103」の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。


「○○○○」を聴かずしてカートリッジを語るべからず。

と言われるカートリッジは、DENON「DL-103」、ortofon「SPU」、SHURE「TYPE3」あたりで、カートリッジ界のBIG3と言ったところでしょうか。また、全て持っていた(持っている)方も多いのではないでしょうか。

ご存知のように、SHUREはヘッドホン屋さんに、ortofonの「SPU」は原器にこだわった設計ですが、何度もマイナーチェンジされています。

そんな中でも「DL-103」は1963年の発売以来、何と56年間一切モデルチェンジをしていないオリジナルモデルなんです。


■ DENONとは

デノンの源流は日本電気音響株式会社で、その後、日本電気音響(電音機に由来=デンオン)になりました。

デンオンは放送機器を製造、歴史的にNHKとは関係が深く、1963年にNHKがFMステレオ放送を開始するにあたり、そのレコード再生のためにNHKからオーダーされて「DL-103」が生まれました。その時点では会社は日本コロムビア(株)に。

海外では元々デノンと発音されていたそうですが、日本でデノンになったのは2001年株式会社デノン設立の頃でしょうか。

ちなみにレコードのクラシックレーベル部門では現在もDENON=デンオンとして販売されています。


■ DL-103とは

まず放送局用のレコードプレーヤーのMCカートリッジとしてNHKからのオーダーで1963年に開発されました。



忠実な再生を行うための音響的性能と安定度・信頼性など、放送機器として要求される厳しい仕様を満たすカートリッジとして、NHKの協力を得て開発したもの。

以降、国内のほとんどの放送局でDL-103が使用され、放送局用のスタンダードとなっています。

当時としてはかなりハードルの高い仕様で開発が進められた結果、現在まで生き残るに至る性能を獲得しているんですね・・素晴らしいです・・。

ortofonの「SPU」に対抗する国産カートリッジとして開発されたと言う噂も聞いたことがありますが・・定かではありません。

金属製ケースは共振で鳴くことがあるため、音質研究を繰り返した結果、色付きのない音にするためにABS樹脂が採用されたそうです。

当初はプロ市場のみの取扱いでしたが、闇流通などで高値取引などが発生して問題となった事もあり、また、自宅の再生システムでも使用したいというオーディオファンの声に応えてコンシューマー市場での発売が開始されたのが1970年の事。

そして現在に至るまで56年にわたって同じ仕様で製造されています。



DENONのカートリッジは2001年から始動している福島県にあるDENONの自社工場「白河オーディオワークス」において厳格な品質管理の下で一つ一つ手作業で作られています。

製造された「DL-103」は業務レベルの全数特性チェックをしてから出荷しており、不良品は全くと言えるほど発生しません。

数名の女性熟練工のみで生産されているため、度々長期欠品なども発生しますが、品質重視の姿勢が守られています。



「DL-103」の派生モデルは1974年「DL-103S」、1977年「DL-103D」、1985年「DL-103LC」、1986年「DL-103LC2」、1994年「DL-103R」と5種類発売されました。

限定モデルも、1982年「DL-103GOLD」、1989年「DL-103SL」、1990年「DL-103GL」、1991年「DL-103C1」、1993年「DL-103FL」、2010年「DL-A100」と、これまで6種類の限定モデルが発売されましたが、この間にもオリジナルの「DL-103」が途絶えることは一度もありませんでした。



■ 110周年記念モデル「DL-A110」とは



「DL-103」と、その開発当時に作られたDL-103専用ヘッドシェルを完全復元したのが「DL-A110」です。

1960年代の設計ながら、現在のCADを使っても難しいほどの完成度を誇るDL-103。

DL-103のカートリッジ本体はそのままに、持てる性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様となっています。

DL-103の専用ヘッドシェルは業務用としてしか流通しておらず、今回初めて民生用として復刻発売されています。オリジナルシェルはベージュ色。

カートリッジ本体のDL-103は変更はありません。

DL-103の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。

実際に放送局ではどんな音で鳴っていたのかについて焦点を当てたのが「DL-A110」の開発の狙いです。


■ 110周年記念モデル特別仕様

◆110周年記念ロゴプレート付き収納革ケース&針先清掃用ブラシ付属



◆110周年記念モデル専用シェル、ブラック&グラファイト・シルバー



◆5年間の無償保証サービス (※針の磨耗や、お取り扱い中の不注意による針の破損等は保証の対象にはなりません。)


■ 110周年記念ヘッドシェルとは

素材は特殊な素材ではなく普通のプラスティックで基本的にDL-103のボディーと同じ素材です。



この形状、この素材が最もDL-103がDL-103らしく音を再生出来るとの事で、あえての形状、素材となっているそうです。

DL-103に最適な寸法および形状であるため、カートリッジを理想的な位置に確実に固定することができます。

付属のユニバーサル・アダプターを接続すれば標準的なアームに取り付け可能です。







樹脂製のヘッドシェルはわずか6gと軽量ながら、不要な振動を抑え、深みのある低音と繊細で透明感の高いサウンドを両立します。
シェル本体重量:6.0g(リード線含)、ユニバーサルアダプター重量:4.0g、総重量:18.5g





■ 試聴しました

自前のDL-103に市販のシェルを取り付けた音質と、「DL-A110」の音質を較べてみました。これでこのシェルの音質が、DL-A110の開発意図が感じられるのでは。



日ごろから「DL-103」は使っている、最もスタンダードな聴きなれたサウンドです。

放送用製品と言うとモニター的なウンドと思われるかもしれませんが、「DL-103」は決して無気的なサウンドではありません。

音の表現の豊かさ、エネルギー感、コントラストやエモーションの表現力も一級品です。

一度は使ってみる価値があります、この「DL-103」を基準として好みのカートリッジバリエーションを増やすのが確実で正解となります。

「DL-103」をベースに傾向の異なるカートリッジを揃える事によってお使いのシステムの音が大きく広がって、ますます楽しく音楽を聴くことが出来ます。


■ 「DL-A110」は「DL-103」と較べてどうでしょうか?



基本的には聴き馴染んだ良い音ですが、少し異なるのは、より色付けを感じさせないサウンドで、良い意味で何か部分的な誇張を感じさせないサウンドです。

軽量のシェルらしかぬ、スケールの大きさを感じさせるのは、この金属より固有の共振モードが少ない樹脂製の絶妙なバランスの効果かもしれません。

最新型のMCカートリッジとの共存は問題なく、聴く音楽によってまだまだ活躍できる実力を持っています(もちろんメインカートリッジとして使えます。)

樹脂製と言われてチープな感じと思われる方もいるかと思いますが、カートリッジに合わせて専用設計されており、しっかりと固定できる優れた構造で全く心配は要りません。

「DL-103」はどんなシェルをつけるかでやはり色付けを感じさせるので、純正として設計されている「DL-A110」はお勧めできますね。

もちろん、簡単に取り外せますので、針交換は通常の「DL-103」として申込できます。

※取り付けているネジは専用のものでネジ径が異なるためネジを交換することは出来ません。
※シェル内のスペースはミニマムなので太いリード線への交換は出来ませんのでご注意下さい。

(ichinose)

2021年1月10日 (日)

イーサネット対応「Ultra High Speed HDMIケーブル」登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回は、ホームシアターの必需品「HDMIケーブル」をご紹介します。ハイエンドオーディオのお客様でも、映画や音楽ライブが好きでホームシアターを楽しまれている方も多いと思います。

最近ではプロジェクターを使ったシアターよりも、大画面液晶や有機ELをお使いの方のほうが多くなってきたのではないでしょうか。


50インチ以下では直ぐに大きさに慣れてしまうようですが、60インチ以上であれば何時までも大画面を感じて楽しめるそうですよ。液晶や有機ELであれば部屋を暗くする必要も無いのでいつでも直ぐに楽しめるのはありがたいです。

ブラウン管のように体積を取りませんし、防磁スピーカーである必要もありませんので手軽に始められますね。


■ HDMIケーブルの規格について

今回のテーマのHDMIケーブルですが、規格は8Kがらみで混乱している方も多いようなので、整理して分かり易く解説いたします。

HDMIケーブルは既に多くの方がお使いだと思いますが、見た目は同じでも伝送性能は何種類もあって、古い規格のケーブルでは上位(新しい)規格の機器には適応できずに映像も音も機器本来の性能が発揮することはできません。でも、実際にお使いのHDMIケーブルがどの規格(時期)の製品か分からないですよね。

型番が分からないと判断は出来ません(型番が記入されているケーブルもあります)ので、使ってみる以外方法はありませんが、何時頃ご購入されたかでおおよその目安は判断できます。

HDMIケーブルの年号です。High-Definition Multimedia Interface(高精細度マルチメディアインターフェース)の略号です。
  • 2002年12月【HDMI 1.0】 165MHz/4.95Gbps/3.96Gbps
  • 2004年5月【HDMI 1.1】 同上
  • 2005年8月【HDMI 1.2】 同上
  • 2005年12月【HDMI 1.2a】 同上
  • 2006年6月【HDMI 1.3】 340MHz/10.2Gbps/8.16Gbps
  • 2006年11月【HDMI 1.3a】 同上
  • 2009年5月【HDMI 1.4】 同上
  • 2010年3月【HDMI 1.4a】 同上
  • 2013年9月【HDMI 2.0】 600MHz/18Gbps/14.4Gbps
  • 2015年4月【HDMI 2.0a】 同上
  • 2016年3月【HDMI 2.0b】 同上
  • 2017年11月【HDMI 2.1】 1.2GHz/48Gbps/42.6Gbps
  • ※実際に製品として発売されるのは量産チップの開発などが必要なため規格発表の数年後となっています。

    HDMIケーブルが一般的に広く知れ渡ったのは、2006年にプレイステーション3で採用されてからです。
    テレビにHDMIが標準装備となったのは2007年以降なので、現在お使いのHDMIケーブルは古くても【HDMI1.2】と思われます。ご自分のテレビなどお使いの機器の購入時期を思い出せば大体はお分かりかと思います。

    2008年頃から高性能を売りとした高級HDMIケーブルも国内外のハイエンドブランドから多く発売されるようになりました、実際は発売当時【HDMI1.3】規格として発売されたケーブルでも【HDMI1.4】や【2.0】の機器にも使える製品もあります。

    ただし、新規格が発表されても対応試験が行われないため、適応表記はされておりません。メーカーや販売店に問い合わせしてもおそらく返答できないので、使ってみて判断するしかありませんのでご了承下さい。


    ※話はそれますが、4K/8K対応アンテナ機器について


    4Kデビューしたいと思っている方で、今使っている家のアンテナケーブルが使えるのか心配している方が多いと聞きます。4Kにも色々とありまして、「BS放送のNHK4K」や「無料配信の民放4K放送」であれば、よほど古かったり劣化しているケーブルでなければ、そのまま使える可能性があります。

    有料4Kテレビを観たい、CS放送を契約したい方、またはテレビを新しく購入したのでケーブル類も新しくしたい!と思われる方は、ぜひ交換してください。

    テレビにHDMI端子が装備されると、Panasonicのビエラリンクなど、各社から電源やリモコンの連動機能が発表されていましたが、当初は規格も曖昧な所があって「○○○リンク」と謳っている製品でも上手くリンクしないでイライラされた方も多かったのではないでしょうか。現在はHDMI-CEC規格により統一されたので、他ブランドの組み合わせでも、ほぼ連動してくれてストレス無く使うことが出来るようになっております。

    現在4Kテレビの出荷は620万台を超えています、全世帯の普及率はまだ約10%を超えたところですが、最近のお買い上げ状況を確認すると大画面テレビのほとんどは4Kテレビとなっており普及率も一気に上昇しているようです。

    4Kを楽しむには、HDMI2.0(プレミアムHDMI)以降(18Gbps)のHDMIケーブルが適応となっています。4KBS放送はもちろんですが、サブスク動画配信や、YouTube、ご自身で撮影したカメラやムービー画像の再生などでも活躍します。


    ※またまた話はそれますが、カメラ(スマホ含)の4Kテレビでの観覧について


    最近のカメラであれば、HDMI出力がHDMI-CECに対応しているモデルもありますので、テレビのリモコンで操作が出来てとても便利に観覧できます。現在のカメラの解像度は大変高く、普及モデルでも約1600万画素、高級モデルでは3000万画素超と、超高画質の撮影が出来ます。

    せっかく撮影した画像ですが、大画面で楽しんでいますか? 確かに2Kではイマイチでしたが、4Kであれば見違えるように超緻密詳細が堪能できます。カメラの有効画素数約1200万画素の場合、記録画像サイズは4000x3000(アスペクト比・4:3)あり、既に4Kの画像サイズ3840x2160(16:9)を超えており、プリントアウトとはまた違った大画面での楽しみがありますので、ぜひご家族で試してみてください。カメラのHDMI端子は(HDMIマイクロ/TYPE-D)

    ちなみに、iPhoneの場合、SE以降のカメラの解像度は1200万画素あります。(iPhone11以降は前面カメラも1200万)


    さて、HDMIケーブルでは、話題の8Kに対応した新規格の「HDMI-2.1」が国内外のケーブルブランドより、いよいよ販売され始めました。「2.0」から「2.1」なので、型番だけ見るとマイナーチェンジかと思われるかもしれませんが、この8K機器には今までのHDMIケーブルでは全く対応できません!伝送には「HDMI-2.0」のケーブルでも4本必要となります。

    2.0から2.1では情報量は4倍以上となっており、明らかに異なるスペックになっています(もっと番号を変えたほうが良かったように思いますが・・)

    HDMIの規格「HDMI-2.1」では「HDMI-2.0」から多くのスペックが大きく飛躍しております。
  • 解像度は4Kの4倍の画素数7680x4320ドットとなます。
  • データの送信速度の最大伝送レートは18Gbps→48Gbpsに。
  • 明るさの表現はHDR→ダイナミックHDRに対応。
  • カラースペース(色の表現できる範囲)約74.4%→99.9%に改善。
  • 色深度(グラデーション)16bitまで対応。
  • スレームレート(動きの早さ)8K/60fps(2倍速)、4K/120fps(4倍速)対応。



  • ご存知のように、8Kは既にNHKのBSで放送が始まっています、NHK紅白歌合戦の放送も決まっています。必ず観たいですよね。

    テレビ放送以外でも、5Gが普及すると動画配信で8Kが可能となりますし、次世代ゲーム機が8Kに対応してきますので、これから楽しみです。AVアンプにも既に8K対応(入出力端子)モデルが発売されておりますので注目です。(DENON「AVC-X6700H」「AVR-X4700H」)


    ■ 結論

    いよいよ本格普及が迫ってきた印象のあるHDMI 2.1ケーブル! 今後8Kのコンテンツが増えてきそうですので、これからHDMIケーブルをご購入される方は、8K対応の「HDMI-2.1」を購入される事をお勧めいたします。

    認定ケーブルとしては、国産ではエレコムが、海外ではオーディオクエスト、スープラ、インアクースティック、エイムなどから発売されています(2020年12月現在)
    (ichinose)

    2021年1月 7日 (木)

    コード・カンパニーのノイズポンプシリーズに電源バージョン『 POWER-ARAY 』が登場!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
    コード・カンパニーのノイズポンプシリーズの本命ともいえる電源バージョン『 POWER-ARAY 』が発売されました。
    空き端子に1本差せばシステムが覚醒するアイテム、衝撃的なノイズポンプの効果を体験したので、その仕組みと試聴レポートをご紹介します。



    ■ コード・カンパニーの「ARAY」システム自体はかなり以前からある製品です。

    同社のハイエンドケーブルには早くから採用されており、Sarumケーブルにてその効果を確認したことがあります。

    某ブランドの同クラスのケーブルと交換した際に、音場の空間が一気にクリアになり、これこそアレイ効果と関心しました。何かを足して良くしているというよりは、音が洗練された感じです。

    そして、昨年末に発売された衝撃のアクセサリー『 GROUND-ARAY 』は、高価アクセサリーながらリピーターされる方の多さも驚きです。

    空き端子があれば全て埋め尽くしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。


    ■ 『 GROUND-ARAY 』とは。


    『 GROUND-ARAY 』は、コード・カンパニーの長年にわたる高周波対策と「アレイテクノロジー」の蓄積があってこそ誕生した製品です。

    アレイテクノロジーをベースに開発。空き端子に挿すことで、機器内部に「発生・侵入・蓄積」したノイズを、内部回路に最も近い空き端子から直接吸収します。

    信号経路の途中に組み込むフィルターや回路ではなく、コールドもしくはグラウンドのみに作用する設計を採用。

    最高峰ケーブルの「ミュージックシリーズ」と同等の振動対策・シールドを採用し、同社内でも特に熟練の職人のみによって高精度に組み上げられています。

    アナログ機器・デジタル機器を問わず、またオーディオにも映像にも、驚きの効果があります。

    RCAタイプのグランドアレイを1本、空き端子に取り付けて試聴してみると、音が出た瞬間に、音の鮮度が上がっているのがわかりました!! 長年数多のオーディオアクセサリーを使ってきた私もびっくりの効果です。

    また、お使いの機器の内部構成や使用状況によって、「どのコンポーネントに差すか」「どの端子に差すか」「何本使用するか」、等々色々と楽しめます。複数使用で一段と効果を発揮する至福のアイテムです。


    ■ 『 POWER-ARAY 』とは。


    アレイテクノロジーの応用で、『 GROUND-ARAY 』の技術をより高い電圧/電流に適応させたものです。

    如何なるオーディオシステムでも基本性能を最大限に引き出すためには、電源の純度が最も重要であることは間違いありません。

    多くのオーディオマニアの方々はシステムのために可能な限り優れた電源を供給しようと、電源フィルタやクリーン電源機器を導入されていると思います。

    しかし、これらのデバイスは、供給電源(電力会社からの電源)とシステムの間に介在するので、最終的なパフォーマンスに大きな影響があります。

    システムのパフォーマンスや容量に見合った十分な性能を発揮させるには非常に大きな労力とコストがかかってしまいます。

    『 POWER-ARAY 』は並列接続で、機器への電力供給を一切妨げる事はありません。

    電気回路を持たないため、供給電力のレスポンスやインピーダンスの変動が発生しないため、全くと言って良いほど副作用が感じられません。


    やはり、この副作用が全く感じられない点がなんと言っても最大のお勧めポイントです。

    私は常々フィルターの存在は好ましく思っていません、基本的に副作用の出るアクセサリー類は違和感を感じて、長く付き合えないと感じています。

    どんなに高い効果が認められても、システムのバランスが崩れると無くなった部分が気になって仕方がありません。(オーディオに関してはかなりネガティブです)

    最大限効果のあるアクセサリーを出来る限りシンプルに使いこなす・・・。これ結構難しい事ですが・・・、実践できているシステムは高い完成度を誇ります。

    このようなシステムの音を変化させずに、ここまで音の改善をしてくれるアクセサリーは大変貴重で、何10年に1度の逸品?と言えるのではないでしょうか。


    ■ 試聴しました。


    壁コンセントに接続しました。

    空き端子に1本差すと、良く使われる言葉ですが、本当にシステムが覚醒します!! 接続した瞬間に分かる、貴重なアクセサリーです。

    効果は圧倒的です。ノイズフロアが下がって、静かなところはより静かに、出るところは出てくるので、音のコントラストが鮮明となり、音楽性が豊かになります。

    静けさや透明感はオーディオの再生には欠かせないポイントであると再認識と言うか「痛感」させてくれます。

    オーディオ再生は音のコントラストなので、微細な音が聞き取れると、ピークの音量を上げなくても満足感が達成できるんです。

    ノイズポンプとしての効果(容量)に関しては『 GROUND-ARAY 』の比ではありません。クルマで言うと、660ccと3000ccぐらいの違いです。

    オーディオ信号の微細なノイズを吸い上げる『 GROUND-ARAY 』とは異なり、AC電源の高電圧環境での大きなノイズに作用しており、本質的な部分に作用していると感じます。

    『 GROUND-ARAY 』のオーナーの方は、『 POWER-ARAY 』を兼用することで『 GROUND-ARAY 』の効果がより鮮明に分かる事でしょう。

    信号の流れの上流(ソースの出力端子)には『 GROUND-ARAY 』、スピーカーを駆動するパワーの元(電源、タップ)には『 POWER-ARAY 』と、共用することで共に根本からノイズを絶つのが正解です。

    今回は1本しか借りることが出来なかったが、メーカーでは「GROUND-ARAY同様、複数個の使用でより効果が高まる」とのことです。

    英国のストーンヘンジ近くの自社工場にて、手作業で製作されているのも魅力的ですね(Made in UK)。


    (ichinose)


    2021年1月 3日 (日)

    エントレック「ENTREQ」仮想アースの世界をご紹介!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
    今回は、ENTREQ(エントレック)社の仮想アース、3アイテムがリニューアルされて新登場したのでご紹介します。


    2015年の発売以来高い人気を博していた「Minimus」と「Silver Minimus」に改良が加えられ「Minimus Inifinity」と「Silver Minimus Infinity」として新発売されました。

    更にフラッグシップとなるオリンパスシリーズの小型モデルとして注目される上位モデル「Olympus Ten」も新たに追加発売されています。


    ■ ENTREQ(エントレック)社とは?

    スウェーデン南端の緑豊かな都市アストープに設立されたオーディオアクセサリーメーカーです。同社代表のオロフ フライバーグ氏は、1980年代にミストスプレッダー型空気清浄機の開発で同社を設立。

    40年以上におよぶオーディオへの深い造詣によって2002年にオーディオ市場に進出。物理学に精通し、スウェーデンの自然に多くのインスピレーションを得た氏の見識は、自然法則に基づいたオーディオ再生を目指しています。

    特に、オーディオにおける振動と磁場の影響に着目し、長年の研究成果を製品開発に活かしています。製品の開発と製造は全て自社で行い、常により良い製品造りを目指して、日々の研究に勤しむ堅実な企業姿勢が、世界のオーディオファイルに広く受け入れられています。


    ■ 「Minimus Inifinity」と「Silver Minimus Infinity」



    従来モデルと較べて、ミネラルミックスの構成比を見直し、加工の際に3トンの圧縮加工を加えるなど、一部製造工程が改良されています。「Silver Minimus Infinity」は「Minimus Infinity」とくらべて銀を約30%多く含有しています(従来モデルと同様です)。

    ※「Minimus Infinity」は、中高域の分解能の改善はそのままに、低域のレスポンスの向上によって、音の躍動感が改善。高域の繊細感、滑らかさが改善され、音場はさらに静寂で、奥行きや上下左右が広く、見通しが良くなっています。
    ※「Silver Minimus Infinity」は、静かな音場から再現される音の立ち上がり、繊細な空間表現力が際立ち、さらに低域にまで効果が広がり力感を感じさせてくれる。
    銀素材の固有の響きも消えて、音の変化がより自然体となり、大変使いやすくなったこともご報告しておきます。


    ■ 「Olympus Ten (オリンパス テン)」


    フラッグシップのオリンパスシリーズを継承した小型モデルです。上位モデルとして発売された「Olympus Ten」は、オリンパスシリーズ専用に配合されている、金・銀・銅・亜鉛・マグネシウム等の金属に導電性鉱物を複合した”新ミネラルミックス”を配合。3トンの圧縮加工によりつくられた”ミネラルミックス”を、マグネシウムと銀製のメッシュワイヤーで完全にラッピング。

    グランドポスト端子も「Olympus Ten」専用の純銀製端子に変更されています。また、「Olympus Ten」は、プリアンプ/プリメインアンプの接続を主に想定して開発された点が新しい発想となっています。

    ※より効果的にチューニングされ、幅広い帯域の分解能を持たせつつミッドレンジを中心とした帯域レスポンスの向上に伴い、広く深い音場感と定位や音像の立体感がより明確となって音楽の本来持っている表現力を際立たせます。


    ■ 使い方は簡単

    使い方は3機種とも同様で、付属のアースケーブルを「ENTREQ」の接続ターミナルから、各機器のアース端子、接続機器の入出力の空き端子、機器の筐体のねじに接続するだけ。

    付属のY端子付のアースケーブル以外にも「RCA端子」「XLR-F端子」「XLR-M端子」「USB端子」が用意されています。



    ■ 試聴レポート

    接続したオーディオ機器のアース環境が整うと、アンプの回路動作が安定することにより、劇的にS/N比や音質が改善されます。音像定位は滲みやブレがなくなり「ビシッ!」と安定!! 立体感も改善され、極めて明確明瞭になります。

    音場は左右、奥行き、高さ共に広がり、ノイズが一掃されることにより、音場自体の見通しが改善されています。

    質感や音色も自然でリアルなものとなり、躍動感やエネルギー感、ダイナミックレンジも向上するなど、多くのポイントで大きな改善効果が期待できます。旧モデルに僅かに感じていた銀素材の響きも消えて、ニュアンス豊富でHi-Fi感の向上を感じさせてくれます。


    ■ 使いこなしのポイント

    どの機器に接続すると最も効果があるでしょうか。圧倒的に「プリアンプ」がお勧めです。


    プリアンプのアース端子に接続するのが一番簡単で一番効果があります、プリメインアンプの場合もアース端子があればそちらに接続してください。アース端子の無いプリアンプの場合はシャーシに。シャーシに接続できるネジなどが無い場合は、次にXLR端子>RCA端子となります。

    ただし、アナログのXLR(RCA)端子に接続する場合は片chだけに接続するとバランスが微妙に崩れる場合があるので、L/R両chへの接続する事も検討が必要です。基本的には1台の「ENTREQ」の端子に2本のケーブルを接続しますが、贅沢にch別に2台の「ENTREQ」を接続する方法もあります。


    「ENTREQ」の良いところは追加する事による副作用の心配が無いことで、段階的にグレイドアップすることが出来ます。複数台増設する事で、更なる音質が改善します。

    基本的に機器1台に「ENTREQ」が1台接続とります。プリに接続して、更に効果を上げたい場合は「ENTREQ」を追加でご購入していただいて他の機器に接続してください。

    複数個使用した場合、音質改善は間違いなく期待できますが、改善度合いは徐々に少なくなります。

    プリに接続場合と較べると、追加でパワーアンプに接続した場合の効果は聴感的には半分程度・・と投資効率は落ちます。もちろん、接地アースのようなアースループの発生は絶対に起こらないので安心して何台でも接続できるのは大きいです。

    既に本格的な接地アースを実現している環境下でも、仮想アースで音質改善が報告されていますのでお勧めいたします。

    ※シャーシのアースに接続する場合の注意点。
    天板などのネジを緩めて取り付ける場合の注意点があります。ネジを緩める事は特に危険ではありませんがメーカーの保証対象外となる場合がありますのでご自身の責任にて行ってください。
    筐体と接触していないネジでは効果がありませんので、ネジとRCA端子のグランドが導通しているかをテスターなどで確認して接続しましょう。


    ■ アースケーブルはもちろん、アース線の端子でも音が変わります


    まずは付属のアースケーブルでお使いいただいて全く問題はありませんが、更に違うブランドのケーブルに変更することで音質追及が出来ます。ご自身でアースケーブルを自作したり、端子を交換して音の変化を楽しむことも可能です。


    ■ ターミナルについて


    ターミナルのネジは本体と同じ木製を使用。もちろん音質的な検討の結果と思われるのでそのまま使っても問題はありません。ただし、純正の木製ネジ(ナット)は強く締める事が出来ないのが弱点で、6mmネジ用の蝶ナット等をお使いの方もいるようです(樹脂製、銅製など)。

    音質は特には問題ないようなのでお試ししてはいかがでしょうか。これらは改造となりますので、あくまで自己責任にてお願い致します。
    (ichinose)

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