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2021年2月23日 (火)

ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている、ラックスマン製・真空管グラフィックイコライザー・キット「LXV-OT9」をご紹介します。


直感的に使いやすい「5バンド グラフィックイコライザーキット」ながら、基本的にはネジを締める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています



※P02~P04:真空管グラフィック・イコライザーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)

では早速組み立ててみましたので、その模様をご紹介します。

まずは、キット内容を確認。冊子に記載されているの内容物が全て揃っているか確認しましょう。「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!

箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・やはり「懐かしい~です」。


■ 組立てに必要なものを用意




組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「精密ドライバー」プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています、ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

精密ドライバーは前面のイコライザーパネルを固定するのに使います(小ネジ:6箇所)。



■ キットの組み立て






基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。穴の加工精度は高く、継ぎ目がズレることなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。

+RCA入出力端子固定に2箇所のナットを締めます。



真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますのでご注意ください。

真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで隙間無く差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度でできると思われます。



■ いよいよ、電源を入れてみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認。やはり少し緊張しましたが、あっさりとクリア。半田もしていないので当然ですね。
※ケーブル類は付属していませんので予め別途用意しておいてください。



今回は先に製作したFMチューナー「LXV-OT8」の出力を「LVX-OT9」のINPUTS端子に、OUTPUTS端子からアンプのライン入力に接続しました。

接続方法は冊子のP05に写真入解説で詳しく記載されています。



■ 総評

ラックスマンKITの「LXV-OT9」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高くシャーシの継ぎ目のズレもなく、全体のガタツキもありませんでした。

グライコなどは接点や回路が追加されるので音質が悪くなると思われている方も多いと思います。実際にこのグライコを追加すると極僅かですが音の鮮度が悪くなったように感じますが、グライコを接続したことによって様々な発見がある場合も多いのです。

グライコはアンプのトーンコントロールとは異なり各帯域別に個別の調整が出来ます、そのため様々な楽器やボーカルの音を変化させる事ができるので、自分の好みが発見できます。

また、リスニングに使っている部屋の特性の補正が行えます。どこの周波数を上げ下げすると自然な感じになる・・など実験してみると面白い発見ができます。上手く使えば、音質を向上させる事ができる可能性がありますし、今後の機器選択の参考にもなります。

何より遊び感覚で自分のオーディオをいじれるのは本当に楽しい体験です。

※スマホのマイクで周波数測定が可能なスペクトラムアナライザー無料アプリの「FFT Wave」「Sound Analyzer」などを使ってチェックしても面白いですよ!!

※真空管ハーモナイザーとしても機能します!! 真空管を通すことで、柔らかく自然な音色で長時間、聴いていられる音になります。

「LVX-OT9」はグライコ回路の前段に真空管が入っていますので「グライコOFF」でもハーモナイザー効果により倍音を付加し、真空管を通った音になります! 付属している真空管は高級オーディオでも採用されているスロバキア製のJJ製ECC82の高性能モデルで、抵抗にも精密級1%抵抗が採用されており、価格を遥かに超えた実力があります。

MONITOR端子付のプリ(プリメイン)アンプの場合はRECOUTのON/OFFで切り替えができます。

5バンドイコライザーのそれぞれの音の変化の特徴(最大変化量+-8dB)
55Hz:音にふくらみを与える(レベルを上げると、ベース、パイプオルガンなどの低音域の楽器が安定感ある音に聴こえる
220Hz:低音に豊かさを与える
880Hz:臨場感や奥行きに関係する帯域
3.5Hz:明るさや硬さに関係する帯域
14KHz:冷たさや繊細感を与える帯域(レベルを上げ過ぎると刺激的で金属的な音になる)




(ichinose)


2021年2月19日 (金)

ラックスキットの真空管FMチューナー「LXV-OT8」を作ってみた

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は「ONTOMO MOOK」で有名な音楽之友社から発売されている「ラックスマン製キットシリーズ」から、真空管FMチューナー「LXV-OT8」をご紹介します。


ワイドFM対応、真空管FMチューナーで空気中の電波を聴こう!
キットとは言え、基本的にはネジとナットを止める作業のみなので、順を追って慎重に作れば、誰でも簡単に作れます。



■ 冊子は16P(カラー)となっています

P02~P04:真空管FMチューナーを組み立てる(図解入りで組立てを解説)



※初級編/P05:真空管を交換して音の違いを楽しむ 12AU7/ECC82(真空管のメーカー別の音の傾向を紹介・RCA・GE・Mullad・JJ)
※初級編/P06:アンテナを強化して、しっかり電波を受信
※中級編/P07:ヴィンテージラジオ風にデコレーション
※上級編/P08:カップリングコンデンサーを交換して聞きやすい音に
※P09~P11:FM放送チューナーを知る
※P12~P15:アンプ波真空管式、トランジスタ式、どちらにするべきか?

では早速作ってみましたのでご紹介します。
まずは、キット内容を確認。冊子に記載されている内容物が全て揃っているか確認しましょう。
「組み立てる前に必ずお読み下さい」を読んで、注意事項を熟読しておきましょう!
箱を開けると昔ながらのLUXKITのグレーの吹き付け塗装が・・「懐かしい~!」。


■ 組立てに必要なものを用意



組立てに必要なものを揃えておきましょう。「プラスドライバー」「10mmレンチ」
プラスドライバーはしっかりしたものが必要です。(サイズはNo#2)

※このキットのシャーシネジはタッピングネジが採用されています。ネジで溝(タップ)を切っていくタイプなので、しっかりと押さえつつ、90°程度回して少し戻すを2~3回繰り返す必要があります。

精度の悪いドライバーや、ネジ溝とかみ合わない寸法のドライバーを使うと刃先やネジ山をつぶしてしまう可能性があります。100均のドライバーは止めておきましょう。

レンチはチューニングつまみを一箇所止めるだけです。モンキーレンチやラジオペンチでも問題なく作業できます。


■ キットの組み立て

基板をシャーシに取り付けます。
基板は既に完成しており、半田付けなどは一切不要です。





天板以外のシャーシを組み立てます。
シャーシ用のネジは全部で12箇所あります。全てタッピングネジですのでご注意下さい。
穴の加工精度は高くズレルことなく組立てできます。

ネジは一気に締めるのではなく、まずは軽く仮り止めして最後にシャーシ全体の歪みを確認しながらしっかりと締めましょう。
+RCA端子固定に1箇所、チューニングのシャフトの固定のナットを締めます。




チューニングボリューム用つまみを向きを合わせて差し込みます。
FMワイドセレクタースイッチを差し込みます。




真空管をソケットに差し込みます。真空管には向きがありますので注意してください。
真空管を初めて扱う方は想像以上に固いかもしれませんが、左右に少しずつ振りながら慎重に最後まで差し込みましょう。



最後に天板をネジ止めして完成です。
今回は写真撮影しながら組み立てましたので1時間ほどかかりましたが、通常でしたら慎重に作業しても30分程度で出来ると思われます。



■ いよいよ、早速受信してみましょう



電源を入れて真空管が点灯するか確認(やはり少し緊張しましたがあっさりとクリア)、アンテナを接続してみましたが、1局しか受信出来ませんし、TUNEランプは点りますが、電波が弱いためSTEREOランプは点りません。


■ アンテナをグレイドアップしてみました

本体のアンテナ端子は3.5mm2極端子なので家庭用のアンテナ端子Fコネクター(メス)に変換するアダプターを使います(DXアンテナ「DM-77N-B2」)
接続してみたアンテナは地デジ/BS用です、周波数は異なりますが接続して試してみました。地デジはUHFです。FMラジオはVHFです。



上手く受信出来ました。FM802/FM大阪/NHK-FMなどのほかにも、6局ほどのコミュニティFM放送が受信できました。

TUNEランプも、STEREOランプも点灯して感度は良好となりました。理想としては屋外FM専用アンテナを立てるのがベストと思われます。

※お使いの地域や環境により受信結果は異なると思われますので予めご了承下さい。


■ 総評



ラックスマン製キット「LXV-OT8」は慎重に扱えば誰にでも必ず完成させられる製品です。基板などの電気系統は全く加工する必要なく、シャーシのネジ止めもしっかりとしたドライバーを用意すれば問題ないでしょう。

作りは結構精度が高く、板の継ぎ目のズレもなく、ガタツキもありませんでした。

音質も単品のFMチューナーとしてお使い頂けるもので、16,500円の価格を考えると抜群のコストパフォーマンスと言えます。最近ではお手頃な単品のFMチューナーがなくなってしまったので、救世主と言えますね。

せっかくの楽しいFM放送を少しでも多くの方に楽しんでいただきたいと思います。



※こちらの製品はキット商品のため完成品としてのメーカー保証はございません。
※部品や基板の不良に関しましては購入から3ヶ月対応しております。

■お住まいの地域で受信できる放送局、周波数は「総務省HP」でご確認下さい。

NHK-FM周波数一覧

コミュニティFM放送局一覧
(ichinose)


2021年1月12日 (火)

デノン創業110周年記念モデル「専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ:DL-A110」をご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、デノン創業110周年記念の専用ヘッドシェル付きMC型カートリッジ「DL-A110」を取り上げます。

この「DL-A110」は、DENONのMC型カートリッジ「DL-103」の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。


「○○○○」を聴かずしてカートリッジを語るべからず。

と言われるカートリッジは、DENON「DL-103」、ortofon「SPU」、SHURE「TYPE3」あたりで、カートリッジ界のBIG3と言ったところでしょうか。また、全て持っていた(持っている)方も多いのではないでしょうか。

ご存知のように、SHUREはヘッドホン屋さんに、ortofonの「SPU」は原器にこだわった設計ですが、何度もマイナーチェンジされています。

そんな中でも「DL-103」は1963年の発売以来、何と56年間一切モデルチェンジをしていないオリジナルモデルなんです。


■ DENONとは

デノンの源流は日本電気音響株式会社で、その後、日本電気音響(電音機に由来=デンオン)になりました。

デンオンは放送機器を製造、歴史的にNHKとは関係が深く、1963年にNHKがFMステレオ放送を開始するにあたり、そのレコード再生のためにNHKからオーダーされて「DL-103」が生まれました。その時点では会社は日本コロムビア(株)に。

海外では元々デノンと発音されていたそうですが、日本でデノンになったのは2001年株式会社デノン設立の頃でしょうか。

ちなみにレコードのクラシックレーベル部門では現在もDENON=デンオンとして販売されています。


■ DL-103とは

まず放送局用のレコードプレーヤーのMCカートリッジとしてNHKからのオーダーで1963年に開発されました。



忠実な再生を行うための音響的性能と安定度・信頼性など、放送機器として要求される厳しい仕様を満たすカートリッジとして、NHKの協力を得て開発したもの。

以降、国内のほとんどの放送局でDL-103が使用され、放送局用のスタンダードとなっています。

当時としてはかなりハードルの高い仕様で開発が進められた結果、現在まで生き残るに至る性能を獲得しているんですね・・素晴らしいです・・。

ortofonの「SPU」に対抗する国産カートリッジとして開発されたと言う噂も聞いたことがありますが・・定かではありません。

金属製ケースは共振で鳴くことがあるため、音質研究を繰り返した結果、色付きのない音にするためにABS樹脂が採用されたそうです。

当初はプロ市場のみの取扱いでしたが、闇流通などで高値取引などが発生して問題となった事もあり、また、自宅の再生システムでも使用したいというオーディオファンの声に応えてコンシューマー市場での発売が開始されたのが1970年の事。

そして現在に至るまで56年にわたって同じ仕様で製造されています。



DENONのカートリッジは2001年から始動している福島県にあるDENONの自社工場「白河オーディオワークス」において厳格な品質管理の下で一つ一つ手作業で作られています。

製造された「DL-103」は業務レベルの全数特性チェックをしてから出荷しており、不良品は全くと言えるほど発生しません。

数名の女性熟練工のみで生産されているため、度々長期欠品なども発生しますが、品質重視の姿勢が守られています。



「DL-103」の派生モデルは1974年「DL-103S」、1977年「DL-103D」、1985年「DL-103LC」、1986年「DL-103LC2」、1994年「DL-103R」と5種類発売されました。

限定モデルも、1982年「DL-103GOLD」、1989年「DL-103SL」、1990年「DL-103GL」、1991年「DL-103C1」、1993年「DL-103FL」、2010年「DL-A100」と、これまで6種類の限定モデルが発売されましたが、この間にもオリジナルの「DL-103」が途絶えることは一度もありませんでした。



■ 110周年記念モデル「DL-A110」とは



「DL-103」と、その開発当時に作られたDL-103専用ヘッドシェルを完全復元したのが「DL-A110」です。

1960年代の設計ながら、現在のCADを使っても難しいほどの完成度を誇るDL-103。

DL-103のカートリッジ本体はそのままに、持てる性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様となっています。

DL-103の専用ヘッドシェルは業務用としてしか流通しておらず、今回初めて民生用として復刻発売されています。オリジナルシェルはベージュ色。

カートリッジ本体のDL-103は変更はありません。

DL-103の性能を100%引き出すことを目指して開発された専用設計のヘッドシェルを組み合わせた特別仕様として発売されています。

実際に放送局ではどんな音で鳴っていたのかについて焦点を当てたのが「DL-A110」の開発の狙いです。


■ 110周年記念モデル特別仕様

◆110周年記念ロゴプレート付き収納革ケース&針先清掃用ブラシ付属



◆110周年記念モデル専用シェル、ブラック&グラファイト・シルバー



◆5年間の無償保証サービス (※針の磨耗や、お取り扱い中の不注意による針の破損等は保証の対象にはなりません。)


■ 110周年記念ヘッドシェルとは

素材は特殊な素材ではなく普通のプラスティックで基本的にDL-103のボディーと同じ素材です。



この形状、この素材が最もDL-103がDL-103らしく音を再生出来るとの事で、あえての形状、素材となっているそうです。

DL-103に最適な寸法および形状であるため、カートリッジを理想的な位置に確実に固定することができます。

付属のユニバーサル・アダプターを接続すれば標準的なアームに取り付け可能です。







樹脂製のヘッドシェルはわずか6gと軽量ながら、不要な振動を抑え、深みのある低音と繊細で透明感の高いサウンドを両立します。
シェル本体重量:6.0g(リード線含)、ユニバーサルアダプター重量:4.0g、総重量:18.5g





■ 試聴しました

自前のDL-103に市販のシェルを取り付けた音質と、「DL-A110」の音質を較べてみました。これでこのシェルの音質が、DL-A110の開発意図が感じられるのでは。



日ごろから「DL-103」は使っている、最もスタンダードな聴きなれたサウンドです。

放送用製品と言うとモニター的なウンドと思われるかもしれませんが、「DL-103」は決して無気的なサウンドではありません。

音の表現の豊かさ、エネルギー感、コントラストやエモーションの表現力も一級品です。

一度は使ってみる価値があります、この「DL-103」を基準として好みのカートリッジバリエーションを増やすのが確実で正解となります。

「DL-103」をベースに傾向の異なるカートリッジを揃える事によってお使いのシステムの音が大きく広がって、ますます楽しく音楽を聴くことが出来ます。


■ 「DL-A110」は「DL-103」と較べてどうでしょうか?



基本的には聴き馴染んだ良い音ですが、少し異なるのは、より色付けを感じさせないサウンドで、良い意味で何か部分的な誇張を感じさせないサウンドです。

軽量のシェルらしかぬ、スケールの大きさを感じさせるのは、この金属より固有の共振モードが少ない樹脂製の絶妙なバランスの効果かもしれません。

最新型のMCカートリッジとの共存は問題なく、聴く音楽によってまだまだ活躍できる実力を持っています(もちろんメインカートリッジとして使えます。)

樹脂製と言われてチープな感じと思われる方もいるかと思いますが、カートリッジに合わせて専用設計されており、しっかりと固定できる優れた構造で全く心配は要りません。

「DL-103」はどんなシェルをつけるかでやはり色付けを感じさせるので、純正として設計されている「DL-A110」はお勧めできますね。

もちろん、簡単に取り外せますので、針交換は通常の「DL-103」として申込できます。

※取り付けているネジは専用のものでネジ径が異なるためネジを交換することは出来ません。
※シェル内のスペースはミニマムなので太いリード線への交換は出来ませんのでご注意下さい。

(ichinose)

2021年1月10日 (日)

イーサネット対応「Ultra High Speed HDMIケーブル」登場!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
今回は、ホームシアターの必需品「HDMIケーブル」をご紹介します。ハイエンドオーディオのお客様でも、映画や音楽ライブが好きでホームシアターを楽しまれている方も多いと思います。

最近ではプロジェクターを使ったシアターよりも、大画面液晶や有機ELをお使いの方のほうが多くなってきたのではないでしょうか。


50インチ以下では直ぐに大きさに慣れてしまうようですが、60インチ以上であれば何時までも大画面を感じて楽しめるそうですよ。液晶や有機ELであれば部屋を暗くする必要も無いのでいつでも直ぐに楽しめるのはありがたいです。

ブラウン管のように体積を取りませんし、防磁スピーカーである必要もありませんので手軽に始められますね。


■ HDMIケーブルの規格について

今回のテーマのHDMIケーブルですが、規格は8Kがらみで混乱している方も多いようなので、整理して分かり易く解説いたします。

HDMIケーブルは既に多くの方がお使いだと思いますが、見た目は同じでも伝送性能は何種類もあって、古い規格のケーブルでは上位(新しい)規格の機器には適応できずに映像も音も機器本来の性能が発揮することはできません。でも、実際にお使いのHDMIケーブルがどの規格(時期)の製品か分からないですよね。

型番が分からないと判断は出来ません(型番が記入されているケーブルもあります)ので、使ってみる以外方法はありませんが、何時頃ご購入されたかでおおよその目安は判断できます。

HDMIケーブルの年号です。High-Definition Multimedia Interface(高精細度マルチメディアインターフェース)の略号です。
  • 2002年12月【HDMI 1.0】 165MHz/4.95Gbps/3.96Gbps
  • 2004年5月【HDMI 1.1】 同上
  • 2005年8月【HDMI 1.2】 同上
  • 2005年12月【HDMI 1.2a】 同上
  • 2006年6月【HDMI 1.3】 340MHz/10.2Gbps/8.16Gbps
  • 2006年11月【HDMI 1.3a】 同上
  • 2009年5月【HDMI 1.4】 同上
  • 2010年3月【HDMI 1.4a】 同上
  • 2013年9月【HDMI 2.0】 600MHz/18Gbps/14.4Gbps
  • 2015年4月【HDMI 2.0a】 同上
  • 2016年3月【HDMI 2.0b】 同上
  • 2017年11月【HDMI 2.1】 1.2GHz/48Gbps/42.6Gbps
  • ※実際に製品として発売されるのは量産チップの開発などが必要なため規格発表の数年後となっています。

    HDMIケーブルが一般的に広く知れ渡ったのは、2006年にプレイステーション3で採用されてからです。
    テレビにHDMIが標準装備となったのは2007年以降なので、現在お使いのHDMIケーブルは古くても【HDMI1.2】と思われます。ご自分のテレビなどお使いの機器の購入時期を思い出せば大体はお分かりかと思います。

    2008年頃から高性能を売りとした高級HDMIケーブルも国内外のハイエンドブランドから多く発売されるようになりました、実際は発売当時【HDMI1.3】規格として発売されたケーブルでも【HDMI1.4】や【2.0】の機器にも使える製品もあります。

    ただし、新規格が発表されても対応試験が行われないため、適応表記はされておりません。メーカーや販売店に問い合わせしてもおそらく返答できないので、使ってみて判断するしかありませんのでご了承下さい。


    ※話はそれますが、4K/8K対応アンテナ機器について


    4Kデビューしたいと思っている方で、今使っている家のアンテナケーブルが使えるのか心配している方が多いと聞きます。4Kにも色々とありまして、「BS放送のNHK4K」や「無料配信の民放4K放送」であれば、よほど古かったり劣化しているケーブルでなければ、そのまま使える可能性があります。

    有料4Kテレビを観たい、CS放送を契約したい方、またはテレビを新しく購入したのでケーブル類も新しくしたい!と思われる方は、ぜひ交換してください。

    テレビにHDMI端子が装備されると、Panasonicのビエラリンクなど、各社から電源やリモコンの連動機能が発表されていましたが、当初は規格も曖昧な所があって「○○○リンク」と謳っている製品でも上手くリンクしないでイライラされた方も多かったのではないでしょうか。現在はHDMI-CEC規格により統一されたので、他ブランドの組み合わせでも、ほぼ連動してくれてストレス無く使うことが出来るようになっております。

    現在4Kテレビの出荷は620万台を超えています、全世帯の普及率はまだ約10%を超えたところですが、最近のお買い上げ状況を確認すると大画面テレビのほとんどは4Kテレビとなっており普及率も一気に上昇しているようです。

    4Kを楽しむには、HDMI2.0(プレミアムHDMI)以降(18Gbps)のHDMIケーブルが適応となっています。4KBS放送はもちろんですが、サブスク動画配信や、YouTube、ご自身で撮影したカメラやムービー画像の再生などでも活躍します。


    ※またまた話はそれますが、カメラ(スマホ含)の4Kテレビでの観覧について


    最近のカメラであれば、HDMI出力がHDMI-CECに対応しているモデルもありますので、テレビのリモコンで操作が出来てとても便利に観覧できます。現在のカメラの解像度は大変高く、普及モデルでも約1600万画素、高級モデルでは3000万画素超と、超高画質の撮影が出来ます。

    せっかく撮影した画像ですが、大画面で楽しんでいますか? 確かに2Kではイマイチでしたが、4Kであれば見違えるように超緻密詳細が堪能できます。カメラの有効画素数約1200万画素の場合、記録画像サイズは4000x3000(アスペクト比・4:3)あり、既に4Kの画像サイズ3840x2160(16:9)を超えており、プリントアウトとはまた違った大画面での楽しみがありますので、ぜひご家族で試してみてください。カメラのHDMI端子は(HDMIマイクロ/TYPE-D)

    ちなみに、iPhoneの場合、SE以降のカメラの解像度は1200万画素あります。(iPhone11以降は前面カメラも1200万)


    さて、HDMIケーブルでは、話題の8Kに対応した新規格の「HDMI-2.1」が国内外のケーブルブランドより、いよいよ販売され始めました。「2.0」から「2.1」なので、型番だけ見るとマイナーチェンジかと思われるかもしれませんが、この8K機器には今までのHDMIケーブルでは全く対応できません!伝送には「HDMI-2.0」のケーブルでも4本必要となります。

    2.0から2.1では情報量は4倍以上となっており、明らかに異なるスペックになっています(もっと番号を変えたほうが良かったように思いますが・・)

    HDMIの規格「HDMI-2.1」では「HDMI-2.0」から多くのスペックが大きく飛躍しております。
  • 解像度は4Kの4倍の画素数7680x4320ドットとなます。
  • データの送信速度の最大伝送レートは18Gbps→48Gbpsに。
  • 明るさの表現はHDR→ダイナミックHDRに対応。
  • カラースペース(色の表現できる範囲)約74.4%→99.9%に改善。
  • 色深度(グラデーション)16bitまで対応。
  • スレームレート(動きの早さ)8K/60fps(2倍速)、4K/120fps(4倍速)対応。



  • ご存知のように、8Kは既にNHKのBSで放送が始まっています、NHK紅白歌合戦の放送も決まっています。必ず観たいですよね。

    テレビ放送以外でも、5Gが普及すると動画配信で8Kが可能となりますし、次世代ゲーム機が8Kに対応してきますので、これから楽しみです。AVアンプにも既に8K対応(入出力端子)モデルが発売されておりますので注目です。(DENON「AVC-X6700H」「AVR-X4700H」)


    ■ 結論

    いよいよ本格普及が迫ってきた印象のあるHDMI 2.1ケーブル! 今後8Kのコンテンツが増えてきそうですので、これからHDMIケーブルをご購入される方は、8K対応の「HDMI-2.1」を購入される事をお勧めいたします。

    認定ケーブルとしては、国産ではエレコムが、海外ではオーディオクエスト、スープラ、インアクースティック、エイムなどから発売されています(2020年12月現在)
    (ichinose)

    2021年1月 7日 (木)

    コード・カンパニーのノイズポンプシリーズに電源バージョン『 POWER-ARAY 』が登場!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
    コード・カンパニーのノイズポンプシリーズの本命ともいえる電源バージョン『 POWER-ARAY 』が発売されました。
    空き端子に1本差せばシステムが覚醒するアイテム、衝撃的なノイズポンプの効果を体験したので、その仕組みと試聴レポートをご紹介します。



    ■ コード・カンパニーの「ARAY」システム自体はかなり以前からある製品です。

    同社のハイエンドケーブルには早くから採用されており、Sarumケーブルにてその効果を確認したことがあります。

    某ブランドの同クラスのケーブルと交換した際に、音場の空間が一気にクリアになり、これこそアレイ効果と関心しました。何かを足して良くしているというよりは、音が洗練された感じです。

    そして、昨年末に発売された衝撃のアクセサリー『 GROUND-ARAY 』は、高価アクセサリーながらリピーターされる方の多さも驚きです。

    空き端子があれば全て埋め尽くしたいと思っている方は多いのではないでしょうか。


    ■ 『 GROUND-ARAY 』とは。


    『 GROUND-ARAY 』は、コード・カンパニーの長年にわたる高周波対策と「アレイテクノロジー」の蓄積があってこそ誕生した製品です。

    アレイテクノロジーをベースに開発。空き端子に挿すことで、機器内部に「発生・侵入・蓄積」したノイズを、内部回路に最も近い空き端子から直接吸収します。

    信号経路の途中に組み込むフィルターや回路ではなく、コールドもしくはグラウンドのみに作用する設計を採用。

    最高峰ケーブルの「ミュージックシリーズ」と同等の振動対策・シールドを採用し、同社内でも特に熟練の職人のみによって高精度に組み上げられています。

    アナログ機器・デジタル機器を問わず、またオーディオにも映像にも、驚きの効果があります。

    RCAタイプのグランドアレイを1本、空き端子に取り付けて試聴してみると、音が出た瞬間に、音の鮮度が上がっているのがわかりました!! 長年数多のオーディオアクセサリーを使ってきた私もびっくりの効果です。

    また、お使いの機器の内部構成や使用状況によって、「どのコンポーネントに差すか」「どの端子に差すか」「何本使用するか」、等々色々と楽しめます。複数使用で一段と効果を発揮する至福のアイテムです。


    ■ 『 POWER-ARAY 』とは。


    アレイテクノロジーの応用で、『 GROUND-ARAY 』の技術をより高い電圧/電流に適応させたものです。

    如何なるオーディオシステムでも基本性能を最大限に引き出すためには、電源の純度が最も重要であることは間違いありません。

    多くのオーディオマニアの方々はシステムのために可能な限り優れた電源を供給しようと、電源フィルタやクリーン電源機器を導入されていると思います。

    しかし、これらのデバイスは、供給電源(電力会社からの電源)とシステムの間に介在するので、最終的なパフォーマンスに大きな影響があります。

    システムのパフォーマンスや容量に見合った十分な性能を発揮させるには非常に大きな労力とコストがかかってしまいます。

    『 POWER-ARAY 』は並列接続で、機器への電力供給を一切妨げる事はありません。

    電気回路を持たないため、供給電力のレスポンスやインピーダンスの変動が発生しないため、全くと言って良いほど副作用が感じられません。


    やはり、この副作用が全く感じられない点がなんと言っても最大のお勧めポイントです。

    私は常々フィルターの存在は好ましく思っていません、基本的に副作用の出るアクセサリー類は違和感を感じて、長く付き合えないと感じています。

    どんなに高い効果が認められても、システムのバランスが崩れると無くなった部分が気になって仕方がありません。(オーディオに関してはかなりネガティブです)

    最大限効果のあるアクセサリーを出来る限りシンプルに使いこなす・・・。これ結構難しい事ですが・・・、実践できているシステムは高い完成度を誇ります。

    このようなシステムの音を変化させずに、ここまで音の改善をしてくれるアクセサリーは大変貴重で、何10年に1度の逸品?と言えるのではないでしょうか。


    ■ 試聴しました。


    壁コンセントに接続しました。

    空き端子に1本差すと、良く使われる言葉ですが、本当にシステムが覚醒します!! 接続した瞬間に分かる、貴重なアクセサリーです。

    効果は圧倒的です。ノイズフロアが下がって、静かなところはより静かに、出るところは出てくるので、音のコントラストが鮮明となり、音楽性が豊かになります。

    静けさや透明感はオーディオの再生には欠かせないポイントであると再認識と言うか「痛感」させてくれます。

    オーディオ再生は音のコントラストなので、微細な音が聞き取れると、ピークの音量を上げなくても満足感が達成できるんです。

    ノイズポンプとしての効果(容量)に関しては『 GROUND-ARAY 』の比ではありません。クルマで言うと、660ccと3000ccぐらいの違いです。

    オーディオ信号の微細なノイズを吸い上げる『 GROUND-ARAY 』とは異なり、AC電源の高電圧環境での大きなノイズに作用しており、本質的な部分に作用していると感じます。

    『 GROUND-ARAY 』のオーナーの方は、『 POWER-ARAY 』を兼用することで『 GROUND-ARAY 』の効果がより鮮明に分かる事でしょう。

    信号の流れの上流(ソースの出力端子)には『 GROUND-ARAY 』、スピーカーを駆動するパワーの元(電源、タップ)には『 POWER-ARAY 』と、共用することで共に根本からノイズを絶つのが正解です。

    今回は1本しか借りることが出来なかったが、メーカーでは「GROUND-ARAY同様、複数個の使用でより効果が高まる」とのことです。

    英国のストーンヘンジ近くの自社工場にて、手作業で製作されているのも魅力的ですね(Made in UK)。


    (ichinose)


    2021年1月 3日 (日)

    エントレック「ENTREQ」仮想アースの世界をご紹介!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。
    今回は、ENTREQ(エントレック)社の仮想アース、3アイテムがリニューアルされて新登場したのでご紹介します。


    2015年の発売以来高い人気を博していた「Minimus」と「Silver Minimus」に改良が加えられ「Minimus Inifinity」と「Silver Minimus Infinity」として新発売されました。

    更にフラッグシップとなるオリンパスシリーズの小型モデルとして注目される上位モデル「Olympus Ten」も新たに追加発売されています。


    ■ ENTREQ(エントレック)社とは?

    スウェーデン南端の緑豊かな都市アストープに設立されたオーディオアクセサリーメーカーです。同社代表のオロフ フライバーグ氏は、1980年代にミストスプレッダー型空気清浄機の開発で同社を設立。

    40年以上におよぶオーディオへの深い造詣によって2002年にオーディオ市場に進出。物理学に精通し、スウェーデンの自然に多くのインスピレーションを得た氏の見識は、自然法則に基づいたオーディオ再生を目指しています。

    特に、オーディオにおける振動と磁場の影響に着目し、長年の研究成果を製品開発に活かしています。製品の開発と製造は全て自社で行い、常により良い製品造りを目指して、日々の研究に勤しむ堅実な企業姿勢が、世界のオーディオファイルに広く受け入れられています。


    ■ 「Minimus Inifinity」と「Silver Minimus Infinity」



    従来モデルと較べて、ミネラルミックスの構成比を見直し、加工の際に3トンの圧縮加工を加えるなど、一部製造工程が改良されています。「Silver Minimus Infinity」は「Minimus Infinity」とくらべて銀を約30%多く含有しています(従来モデルと同様です)。

    ※「Minimus Infinity」は、中高域の分解能の改善はそのままに、低域のレスポンスの向上によって、音の躍動感が改善。高域の繊細感、滑らかさが改善され、音場はさらに静寂で、奥行きや上下左右が広く、見通しが良くなっています。
    ※「Silver Minimus Infinity」は、静かな音場から再現される音の立ち上がり、繊細な空間表現力が際立ち、さらに低域にまで効果が広がり力感を感じさせてくれる。
    銀素材の固有の響きも消えて、音の変化がより自然体となり、大変使いやすくなったこともご報告しておきます。


    ■ 「Olympus Ten (オリンパス テン)」


    フラッグシップのオリンパスシリーズを継承した小型モデルです。上位モデルとして発売された「Olympus Ten」は、オリンパスシリーズ専用に配合されている、金・銀・銅・亜鉛・マグネシウム等の金属に導電性鉱物を複合した”新ミネラルミックス”を配合。3トンの圧縮加工によりつくられた”ミネラルミックス”を、マグネシウムと銀製のメッシュワイヤーで完全にラッピング。

    グランドポスト端子も「Olympus Ten」専用の純銀製端子に変更されています。また、「Olympus Ten」は、プリアンプ/プリメインアンプの接続を主に想定して開発された点が新しい発想となっています。

    ※より効果的にチューニングされ、幅広い帯域の分解能を持たせつつミッドレンジを中心とした帯域レスポンスの向上に伴い、広く深い音場感と定位や音像の立体感がより明確となって音楽の本来持っている表現力を際立たせます。


    ■ 使い方は簡単

    使い方は3機種とも同様で、付属のアースケーブルを「ENTREQ」の接続ターミナルから、各機器のアース端子、接続機器の入出力の空き端子、機器の筐体のねじに接続するだけ。

    付属のY端子付のアースケーブル以外にも「RCA端子」「XLR-F端子」「XLR-M端子」「USB端子」が用意されています。



    ■ 試聴レポート

    接続したオーディオ機器のアース環境が整うと、アンプの回路動作が安定することにより、劇的にS/N比や音質が改善されます。音像定位は滲みやブレがなくなり「ビシッ!」と安定!! 立体感も改善され、極めて明確明瞭になります。

    音場は左右、奥行き、高さ共に広がり、ノイズが一掃されることにより、音場自体の見通しが改善されています。

    質感や音色も自然でリアルなものとなり、躍動感やエネルギー感、ダイナミックレンジも向上するなど、多くのポイントで大きな改善効果が期待できます。旧モデルに僅かに感じていた銀素材の響きも消えて、ニュアンス豊富でHi-Fi感の向上を感じさせてくれます。


    ■ 使いこなしのポイント

    どの機器に接続すると最も効果があるでしょうか。圧倒的に「プリアンプ」がお勧めです。


    プリアンプのアース端子に接続するのが一番簡単で一番効果があります、プリメインアンプの場合もアース端子があればそちらに接続してください。アース端子の無いプリアンプの場合はシャーシに。シャーシに接続できるネジなどが無い場合は、次にXLR端子>RCA端子となります。

    ただし、アナログのXLR(RCA)端子に接続する場合は片chだけに接続するとバランスが微妙に崩れる場合があるので、L/R両chへの接続する事も検討が必要です。基本的には1台の「ENTREQ」の端子に2本のケーブルを接続しますが、贅沢にch別に2台の「ENTREQ」を接続する方法もあります。


    「ENTREQ」の良いところは追加する事による副作用の心配が無いことで、段階的にグレイドアップすることが出来ます。複数台増設する事で、更なる音質が改善します。

    基本的に機器1台に「ENTREQ」が1台接続とります。プリに接続して、更に効果を上げたい場合は「ENTREQ」を追加でご購入していただいて他の機器に接続してください。

    複数個使用した場合、音質改善は間違いなく期待できますが、改善度合いは徐々に少なくなります。

    プリに接続場合と較べると、追加でパワーアンプに接続した場合の効果は聴感的には半分程度・・と投資効率は落ちます。もちろん、接地アースのようなアースループの発生は絶対に起こらないので安心して何台でも接続できるのは大きいです。

    既に本格的な接地アースを実現している環境下でも、仮想アースで音質改善が報告されていますのでお勧めいたします。

    ※シャーシのアースに接続する場合の注意点。
    天板などのネジを緩めて取り付ける場合の注意点があります。ネジを緩める事は特に危険ではありませんがメーカーの保証対象外となる場合がありますのでご自身の責任にて行ってください。
    筐体と接触していないネジでは効果がありませんので、ネジとRCA端子のグランドが導通しているかをテスターなどで確認して接続しましょう。


    ■ アースケーブルはもちろん、アース線の端子でも音が変わります


    まずは付属のアースケーブルでお使いいただいて全く問題はありませんが、更に違うブランドのケーブルに変更することで音質追及が出来ます。ご自身でアースケーブルを自作したり、端子を交換して音の変化を楽しむことも可能です。


    ■ ターミナルについて


    ターミナルのネジは本体と同じ木製を使用。もちろん音質的な検討の結果と思われるのでそのまま使っても問題はありません。ただし、純正の木製ネジ(ナット)は強く締める事が出来ないのが弱点で、6mmネジ用の蝶ナット等をお使いの方もいるようです(樹脂製、銅製など)。

    音質は特には問題ないようなのでお試ししてはいかがでしょうか。これらは改造となりますので、あくまで自己責任にてお願い致します。
    (ichinose)

    2020年9月19日 (土)

    カートリッジの針交換をお考えなら、新たなカートリッジはいかがでしょうか?

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
    今回は、自宅にいる機会が増え、久しぶりにアナログレコードを聴いてみようとお考えの方に、針交換程度の価格で買える『 カートリッジ 』をご提案します。



    ■ まずは、カートリッジの確認から。
    いざレコードを聴こうと思っても、あまりにも長期間聴いていなかったため、お持ちのカートリッジの過去の使用時間や摩耗の程度が分からなくなってしまって、そのコンディション状態が心配で、「この際交換しよう」ということになってしまっているのではないでしょうか。

    でもその前に、ちょっとお待ち下さい。
    以下は、カートリッジのコンディション確認項目です。


    (1)カートリッジの保存状態はどうでしたか。
    レコードプレーヤーに付けたままだったでしょうか。カートリッジキーパーなどに収納されていたのでしょうか。それとも、引き出しなどに入れたままになっていたのでしょうか。針先カバーをして乾燥した場所に置いていたなら、恐らく問題はないと思います。

    保存状態が良ければカートリッジは意外に長持ちするものです。一番の強敵は湿気です。オーディオ再生の中で最も微小な信号を扱っているカートリッジ。ちょっとした目に見えない錆(酸化被膜)でも音を歪ませてしまいます。内部は勿論、4ピン端子やリード線、ヘッドシェルとアームの接点など、いずれも錆は大敵です。

    (2)使用時間はのべ何時間位ですか。
    カートリッジの使用時間はダイヤモンド針でおよそ500時間と言われます。しかしこれはかなり控えめな数字で、私の経験では、使用状態によってはその数倍は十分使えると思います。中々漠然と何時間と言われても、毎日○時間で年間○○時間という計算は、ジャズ喫茶などの業務用として使った場合にしか当てはまらないのではないでしょうか。

    実際私は、今は市場に存在しないオルトフォンの昇圧トランス内蔵MCカートリッジ「SPU-GTE (※)」をかれこれ20年以上使っています(勿論、他のカートリッジもいろいろ使っていますが)。正直針交換は一度もしたことがありませんし、現在ではしたくてもできません。でも、時々使う程度なら歪むことなく現役で十分使えています。


    「SPU-GTE」

    ※私は「SPU-GTE」の音に惚れ込んで、ここぞという時には今でもこれを使っています。ある時、オルトフォンの担当者の方に、昇圧トランス内蔵のSPUを再発売して欲しいと懇願した所、残念ながらトランスを巻ける人が本国にはいないから無理ですと、ハッキリ断られてしまいました。大事に使わなければ・・・。MCトランス内蔵のため、最短距離で昇圧できる所が最大のメリットと考えます。

    過去にはカートリッジの使用時間を計測するアクセサリーなどもありました。しかし、使用時間が分かったからと言って即針交換をするのは実にもったいないことですし、その時点では問題のないケースの方が圧倒的に多いと思います。なお私の経験では、針先より先にダンパーに使われているゴムの方が硬化してダメになるのではないかと思っています。

    (3)針先のクリーニングはされていますか。
    針先は意外と汚れているものです。ルーペや顕微鏡で針先チップを見てみると、本来透明であるはずの針先が黒ずんでいたり、針先が見えない程ゴミがこびり付いていたりしている場合が多いのです。

    黒ずみは、レコード盤自体が針によってトレースされる(擦られる)ことで摩耗して、レコード素材の塩化ビニールがタール状になってこびり付いているのです。レコードスプレー等の液体レコードクリーナーを多用されて来た場合は、特に酷いと思います。そして綿埃などがこびり付いた場合は白っぽく見えます。

    さらに、過去にスタイラスクリーナー液をタップリ使われた方は、最悪の場合、カンチレバーからボディ内部に毛細管現象で染み込んでしまい、ダンパーなどをダメにしてしまっていることも考えられます。その場合は、残念ですが再起不能です。

    針先クリーナーは市販の安価なものでも結構ですが、液体タイプなら刷毛についたクリーナー液を指で絞ってからお使い下さい。無ければ無水アルコールでも結構ですが、綿棒に付けて力を入れず軽く撫でるように拭きます。これで恐らく綺麗に透明に見えるはずです。


    ※究極の針先再生術は、何と言っても針先クリーナーのレイカ「ドクター・スタイラス」をお使いになることでしょう。高価ではありますが、実際に真っ黒になった針先をクリーニングしてみると、何と針先チップが見えない位に綺麗になってしまいます。これこそダイヤモンドの屈折率の高さ故の現象なのです。


    上記(1)(2)(3)からも分かる様に、カートリッジは条件さえ良ければ、案外長持ちするものなのです。

    ■ そこで、ご提案です。
    今お使いのMCカートリッジがお気に入りで「これしかない」とお考えの方で、保存状態や使用時間が心配な方は、針交換(本体交換)をお勧めします。なお、MMカートリッジは保存状態が良くなければボディ内部が劣化している可能性もありますので、交換針のご購入は、クリーニング等をされた上で、ご自身でのご判断をお願いします。

    しかし前述のように、お持ちのカートリッジがまだまだ使えそうだと判断された方には、新たなカートリッジのご購入をお勧めします。勿論それは針交換の価格と同程度の出費という想定です。その理由は、カートリッジ交換の楽しさ・その魅力を多くの方に知っていただきたいと思うからです。今お持ちのカートリッジでは出ないサウンドが、新しいカートリッジから得られるかも知れません。

    ぜひ、カートリッジによるサウンドの違いを楽しむという、オーディオという趣味にとって最も手軽で、魅力的で、心ときめく変化が楽しめる体験をもっと多くの方にしていただきたいのです。音の出口(電気→振動※)であるスピーカーと同程度の音の変化が楽しめる音の入口(振動→電気※)がカートリッジです。
    ※エネルギー(物理量)を変換する「トランスジューサー」は音質を大きく左右します。

    以下、サウンドの違いをお楽しみいただくためのお勧めカートリッジを、サウンドとともに6機種ご紹介します。

    ★針交換価格程度で買えるカートリッジの中から

    【おすすめMMカートリッジBEST3】

    ①オーディオテクニカ「VM530EN
    シリーズ共通のアルミボディに無垢楕円針。粒立ちの良い若々しいサウンドが魅力。

    ②オルトフォン「2M BLUE
    シリーズ下から2番目。中域の充実した明るく滑らかなサウンドはボーカルが抜群。

    ③グラド「Prestige Gold3
    シリーズの最上位モデル。エネルギッシュで晴れやか。音楽の楽しさが味わえる。


    【おすすめMCカートリッジBEST3】

    ①オーディオテクニカ「AT-OC9XEN
    シリーズの下から2番目。解像度が高く繊細な表現も。自然でリアルなサウンドが魅力。

    ②デノン「DL-103
    言わずと知れた超ロングセラーの日本の標準機。オーソドックスで音楽を選ばない。

    ③オルトフォン「MC Q10
    シリーズの中核。コイルに銀線を採用し、パワフルかつ高解像度という贅沢さを実現。



    (あさやん)

    2020年9月17日 (木)

    インフラノイズ・アキュライザー第4弾!
    待望のバランス・アナログアキュライザー『 BACU-2000 』遂に完成!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
    私を含め、多くのオーディオファイルが待ち望んでいた、バランスケーブル対応のアナログアキュライザーがインフラノイズから発売されましたので、レポートしてまいります。




    ■ インフラノイズのアキュライザーについて
    インフラノイズのアキュライザー第一弾は、2018年1月発売のデジタルアキュライザー(デジタル整合器)『 DACU-500 』です。同軸デジタルの途中に挿入して、デジタル信号のタイミングを内蔵のディレイ用コイルで揃えることで、デジタル信号に混入したノイズによって生じる時間軸と位相のズレを《 ディレイライン整音 》し、音質を向上させるオーディオアクセサリーでした。

    D/Aコンバーターのデジタル入力の直前に挿入することで、解像度が明らかに向上し、生々しくなりました。私自身、CDがこんなに素晴らしかったのだと、改めて見直すきっかけになりました。まさに、デジタル伝送における救世主的な製品でした。

    第二弾は、同年10月発売のUSBアキュライザー(USB信号整合器)『 UACU-700 』です。D/AコンバーターのUSB入力端子に差し込み、USBケーブルとD/Aコンバーターの間に入れるだけで、それまでの平面的で無機質な音楽が、ドラマチックな音楽に激変。PCオーディオがアナログオーディオのような生き生きとしたサウンドに生まれ変われたのでした。

    そして第三弾は、2019年12月発売のアキュライザーのアナログ版、アナログアキュライザー(アナログ整合器)『 AACU-1000 』です。本来アキュライザーとは、デジタル信号のタイミングを内蔵のディレイ用コイルで揃えるものです。しかし「例え完全なアナログラインでも、量は少なくても必ずデジタルノイズが混入しており、それが音を悪くしているはずだ…」と、インフラノイズの秋葉社長は考えたのです。

    特に、電源経路からラインにまで侵入してくるデジタルノイズは、アナログ機器にとっては無視できないレベルであり、このノイズ成分がアナログ信号の高次倍音を変化させてしまい、元の音源には存在しない倍音が付け加えられてしまうと考えたのでした。端子は一般的なRCAのオス→メスで、既存の機器とRCAケーブルの間に挿入するタイプです。

    しかし、アナログアキュライザーの製作にあたって大きな難問が立ちはだかりました。それはデジタル環境と比べて、部品、線材、絶縁材による音質劣化が大きく、個々の部品の形や重量までもが倍音の忠実度に関係し、何と0.1mm単位の精度の部材でも音が違ったのです。結局、部材の組合せの相性を耳で確かめながら一台ずつ仕上げるという、気の遠くなるような、まさに楽器作りのような作業が必要になったのだといいます。

    『 AACU-1000 』をD/Aコンバーターの出力に繋いだ結果は、音場感、空間感、立体感、奥行き感、全てが明らかに繋ぐ前を大きく上回ったのです。音色的には全く変化はないものの、滑らかさ、生々しさが加わり、音の強弱がハッキリしてきて、声が空間に浮遊するようになり、明らかに情報量が増えたのでした。

    ただ、私のオーディオシステムでは、DACプリとパワーアンプの間をバランス接続しているため、残念ながら『 AACU-1000 』を使うには、アンバランス接続に戻すか、アダプターを介してバランス接続(ゲインが落ちる)するしかなく、『 AACU-1000 』が本領を発揮するには至りませんでした。そのため私は、バランス接続用のアナログアキュライザーの発売を待ち望んでいたという訳です。

    そのバランスラインで使用するためのアナログアキュライザー『 BACU-2000 』が完成したのですから、喜びはひとしおです。早速『 BACU-2000 』を自宅オーディオシステムで試用しました。その最新レポートです。

    ■ 新製品『 BACU-2000 』とは
    バランス接続は、元々、理論上外部ノイズの影響が少ないということで、業務用途で使われたり、比較的長く伸ばしたりできます。

    そこでインフラノイズの秋葉社長は、「同じ部品、同じケーブル、同じ長さで仕上げたアンバランスとバランスケーブルを音質比較すると、バランスの方が良い結果が得られるのだから…」と考え、バランスタイプを開発したのだといいます。

    『 BACU-2000 』は「AACU-1000」と同様、アナログ信号に混入したノイズの時間軸と位相のズレを補正整合させるディレイラインです。極僅かな遅延なので、周波数特性の劣化や位相の変化は起こらないといいます。従来のようにLCやトランスで高域をカットする方法ではないため、周波数特性を劣化させる要素がなく、アナログ信号への色付けや変形を加えることもなく、混じり込んだノイズ成分だけを無害化するのです。

    アナログ信号に混入したノイズ成分は、高次の倍音を変化させてしまい、元の演奏にはない倍音を付け加えてしまっていたのです。その対策として、従来は高価なヴィンテージ品のトランスなどを使うことで、高域の減衰を目立たなくしてきたのですが、どうしても高域が劣化してしまい狭帯域感は否めませんでした。

    と、私はこの程度の説明しかできませんが、アナログアキュライザーのノウハウは秋葉社長の頭の中ということでご勘弁いただきたいと思います。勿論、一台一台手作りであり、ヒアリングしながら調整するのだとおっしゃっています。その結果、生産台数がどうしても限られてしまい、納品までお待たせするケースが発生してしまいます。

    ■ 『 BACU-2000 』の使用法
    • 『 BACU-2000 』は基本的に、入力側と出力側の指定はありません。XLRプラグのオス、メスは接続の都合でお選び下さい。
    • アナログステレオの右chと左chの選択は、通常本体の横にあるマーキング(PASSシール)のある方を右chにお使い下さい。
    • 設置方法は板や台の上に置くことも、ぶら下がった状態でも問題ありません。本機は外部振動の影響を十分考慮しているため、インシュレーターの上に置くことは推奨していません。
    • デジタル再生の場合、D/Aコンバーターの出力などデジタル信号をアナログ信号に変換した直後に使用します。
    • アナログ再生の場合、信号の上流に使うか下流に使うかの指定はありません。あくまでヒアリングでの決定となります。
    ※このように、使用場所はかなりユーザー側の判断に任されています。ご自分の耳を信じて慎重なヒアリングでお決め下さい。

    ■ 『 BACU-2000 』の使用上の注意
    • バランス・アナログラインの全てで使用可能ですが、低レベルのMCカートリッジの出力に使用される場合は、ループに注意しなければハムが発生する可能性があります。
    • 通常レベルのアナログラインでは、信号レベルの変化やS/Nの劣化は起こりません。
    • オーディオ用のノイズフィルターやアイソレーター、トランスなどの音質改善アクセサリーとの併用はできるだけお避け下さい。

    ■ 『 BACU-2000 』使用記

    自宅では、DACプリの出力側に『 BACU-2000 』を使い、バランスケーブルを介してパワーアンプに接続しました。

    まずは低音の圧倒的実在感に驚かされました。まるでハイエンドのスーパーウーファーが加わったような、量ではなく本来あるべき低音が再現されたのです。ここまで低域に効果があるとは想像以上でした。

    音楽自体が立体的になり、人や楽器の位置や形までハッキリつかめるのです。前後感も奥の奥まで見通せるようになり、スタジオの空気まで感じられるようになりました。

    明らかに従来よりエネルギー量が増え力強くなりました。それでも音量を上げていっても全くうるささを感じないため、ついつい音量が上がってしまっていました。

    一方、高域は明らかに上の方に伸び、解像度がアップし、細かな部分が沢山見えてきました。透明度が抜群で、シンバルが澄みわたって鳴るのには正直驚きました。

    そして、ボブ・ジェームスのMQA-CD「Espresso」は圧巻でした。とにかく凄いの一語です。迫力、スケール、グルーブ感は抜群で、自宅システムでは従来絶対聴けなかったサウンドでした。

    ■ 最後に
    こんな素晴らしい製品を作れるインフラノイズという会社は、日本のオーディオにとっての誇りでしょう。

    世界中の誰も考えつかなかったアナログラインにのってくる微少なデジタルノイズが、こんなにもオーディオ再生に害を与えていたとは…。

    (あさやん)

    2020年8月13日 (木)

    2020年上半期『 最新オーディオアクセサリー 』を厳選!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
    本日は、2020年の上半期に私が試用体験した結果、もう手放せなくなって購入に至ってしまった『 最新オーディオアクセサリー 』5アイテムを厳選しました。実際に自宅で試聴した際の写真と共に、その効果の程を詳しくレポートします。


    ■ コード・カンパニー『 GROUND-ARAY-RCA 』

    画像中央にあるシルバーの円筒が『 GROUND-ARAY-RCA 』

    今回ご紹介するアクセサリーの中で最も高価なアイテムです。アルミでできた直径2cm、長さ9cmの筒が10万円近くするのですから、素人目にはとんでもない製品です。ちょっとしたアンプなど買えそうな値段です。

    D/Aコンバーターの空き端子(同軸デジタルIN)に差し込みました。何と音出しの瞬間鳥肌が立ったのです。音楽の背景のザワつきが消えて静かになり、全ての帯域にわたって明らかに雑味のない別次元の音の世界が眼前に広がったのです。

    低域の解像度は圧倒的に改善され、深く沈み込むようになりました。全くボケのないクリアな低音です。高域は伸び伸びとして弾け、キツさは完全に取れ、音量を上げていってもうるささを全く感じなくなりました。

    また、情報量・音数が非常に増えた結果、今まで感じられなかった微妙なニュアンスが出てきたのには正直驚きました。床の響きやバックの演奏者の動きまで感じる程リアルになったのです。

    筆者自身、試用前これ程の効果があるとは予想もしていませんでした。オーディオ装置のグレードが、1ランクではなく明らかに2ランク以上、上がってしまったのです。えらいことです。手放せなくなってしまいました。

    ■ アイファイ・オーディオ『 iSilencer+AA 』

    こちらはグーンと安くなって1万円を切るアイテムで、長さ50mm×幅20mm×高さ9mmで、僅か7gの小型スティックタイプです。そしてUSBオーディオ(PCオーディオ)をやっている人だけのとっておきアイテムでもあります。

    PCとDACの間はもちろん、本機を複数個空いたUSBポートに差し込んむことでノイズの低減能力も増加していきます。外付けHDDとミュージック・サーバーやUSBハブとの間にも本機を使うことができます。

    PCのUSB-A端子(メス)とUSBケーブル(オス)の間に挿入しました。まず低音の変貌に驚きました。実にしっかり、ドッシリして太く厚みも増したのです。こんな場合、往々にして膨らみ気味でぼけてしまい勝ちですが、透明度を維持したまま団子にならず、ヌケの良いしっかりした低域なのです。

    高域のチャラチャラ感も全くなく、声を張り上げた時のきつさも感じなくなりました。シンバルやハンドベルの超高域の透明度、リアル感は抜群で、エッジの効いた歯切れの良さは格別でした。

    全体的に情報量が明らかに多くなり、音場が広く、空間表現力が高まり、エコー感も強調されず自然に感じるようになりました。そしてダイナミックレンジが拡大し、音楽が生き生きとして弾んできたのです。

    こんな小さいスティックをPCとUSBケーブルの間に挿入するだけで、低域の質感がこれ程変わるとは驚きです。PCオーディオで感じていた低域の力感不足が解消し、吹き出し感が再現されたのです。手放せなくなってしまいました。

    ■ ティグロン『 TR-PAD-EX 』

    D/Aコンバーターの下にある楕円形状のものが『 TR-PAD-EX 』

    ティグロンが、レゾナンス・チップでお馴染みのレクストとコラボした制振アイテムです。皮製の楕円形状(8cmx12cm、厚さ3mm)のベースの片面に、陶器(制振性能を持つ特殊な焼き物)の小さなチップ(12mmx24mm、厚さ3mm、)が3枚埋め込まれて、一部が露出しています。

    しかも普通なら制振ということで機器の上に載せて使うものと思いきや、機器の下に滑り込ませるという、凡人には思いもつかない発想のアイテムなのです。機器の底板と置き台との間で生じる定在波を低減するらしいのです。

    使い方は、チップが露出している側を下にし、「TiGLON」のロゴが正しく読める向きで、機器の中心より約1cm手前に敷くのがベストだとのことなので、筆者はD/Aコンバーターの下に滑り込ませました。

    瞬間、明らかにS/Nが上がったと感じました。僅かに掛かっていた極薄いベールが晴れ、中高域がクッキリ、スッキリしたのです。特に高域の倍音が綺麗で、臨場感も確実にアップしました。

    音楽のリアル感やエネルギー感が引き出され、想像を絶する効果がありました。理論的には筆者には全く理解はできませんが、最早手放せなくなってしまいました。

    ■ サンシャイン『 SPIRAL-EXCITER 』

    マグネシウムを採用したオーディオボードやインシュレーターでお馴染みのサンシャインの製品です。お使いのケーブルに世界特許技術のマグネシウムシールドを装着できる、スパイラル状のケーブル対策アクセサリーです。

    構造は、幅3mm、厚さ0.1mm、長さ5mのマグネシウム合金箔(AZ31)を、塩ビ系の熱可塑性エラストマーで覆った幅8mm、厚さ4mmの線材を、内径12mmでカールさせ全長約65cmとしたものです。スパイラルの両端には約5cmの直線部分があり、スパイラル部をケーブルに巻き付けた後、ここを付属のマジックテープでケーブルに固定します。

    ケーブルに装着することで、音質劣化の大きな要因として注目される、ケーブルが屈曲することによって生じる「横振動」だけでなく、長さ方向に伸縮する「縦振動」も制振し、さらにマグネシウム箔による電磁シールドで、磁気ノイズまでも低減するという画期的な音質改善アイテムです。

    CDプレーヤーの電源ケーブルに巻き付けました。音を出した瞬間、音楽が迫って来ました。低域は制動が効いているのに量感と厚みが増し、安定感が出て来ました。ボーカルも輪郭がクリアになり曖昧さが消えました。この吹っ切れ感、躍動感は想像以上でした。

    ケーブルの振動が抑えられることで、鈍重な傾向が出るのではとの当初の心配は無用でした。高級ケーブルに買い替える前に、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。

    ■ フルテック『 106D-NCF 』

    フルテックの特殊素材NCF関連ラインナップの一つで、2口コンセント用のコンセントカバーです。電流も流れないカバーでどれ程音が変わるのか、実際に行ったことのない方には俄には信じ難いことだと思います。しかも1万円以上するのですから。

    裏表合わせて7層のマルチマテリアルハイブリッド構造を採用し、NCFを調合することで、強力な制振効果だけでなく静電効果も高め、ノイズの発生を抑えたのだとしています。特にUL規格の2口コンセントは、中心部でカバーを固定するため、特に敏感に作用するらしいのです。

    6口電源タップを接続しているメインのコンセントのカバーを換えました。低域が明らかに締まり、輪郭がハッキリしてきました。全体に解像度が上がり、高域がシャープで切れ味が良くなりました。元のコンセントカバーに戻すと少し鈍さが出て来てしまい、もう元には戻せなくなってしまいました。

    ■ まとめ
    以上の5アイテムのオーディオアクセサリーは、いずれも一度体験してしまうと絶対手放せなくなってしまうアイテムばかりです。また何より、いずれのアイテムも現状のシステムのサウンドに、プラス面こそあれ、マイナスの要素を全く感じさせない、安心のアクセサリーばかりです。自信を持ってお勧めします。

    これらを使った結果、筆者のオーディオシステムのサウンドが、現在かつてないレベルに達していることを付け加えておきます。

    (あさやん)

    2020年7月11日 (土)

    アキュフェーズのヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』の進化度を探る!

    こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。
    本日は、理想的な音場環境を実現する、アキュフェーズのデジタル・ヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』をご紹介します。


    この《 ヴォイシング・イコライザー 》があれば、使い手次第で新たなオーディオ体験&音楽体験が可能です。それでは最新の『 DG-68 』に至るまでの《 デジタル・ヴォイシング・イコライザー 》の進化の程を見てまいりましょう。

    ■ 『 ヴォイシング・イコライザー 』とは?
    アキュフェーズがいう《 ヴォイシング・イコライザー 》とは、一般的な「グラフィック・イコライザー(グライコ)」機能に加え、「自動音場補正機能」を内蔵しており、これこそ他のグライコとの決定的な違いです。一般的なグライコは測定機能は持っておらず、各周波数ポイントのレベルを手動で増減して調整します。

    これに対し《 ヴォイシング・イコライザー 》は、ユーザーが希望する特性に自動で調整できます。これを使うことでリスニングルームの音場特性を自動測定し、ユーザーの思うままに補正する画期的な製品です。

    ヴォイシング・イコライザーはアキュフェーズの造語で、その語源の「ヴォイス=Voice」は「声・歌声」であり、オーディオそのものを表しているそうです。また「声楽曲の声部、調律する」などの意味もあるそうです。
    《 デジタル・ヴォイシング・イコライザー 》の第1世代機は1997年発売の「DG-28」で、それまでのグライコの概念を大きく変えたエポックメイキングな製品でした。それまでマニア層を中心に「ピュア信仰」「音質調整(トーンコントロール・グライコ)不要論」が蔓延していた当時、それは日本のオーディオ界に衝撃を与えたのでした。

    1997年当時私が在籍したいた河口無線で、単一アイテムとしては全てのオーディオコンポーネンツの中で、年間で最も販売数・金額とも大きかったのがその「DG-28」だったのです。一般的なグライコしか存在しなかった当時、オーディオマニアが「DG-28」に飛びついたのでした。「DG-28」はそれ程インパクトのある製品で、当時のデジタル技術やデバイスのレベルでは本当に画期的だったのです。

    今でも非常に印象に残っている出来事がありました。それは河口無線でのあるメーカー主催(アキュフェーズ以外)の試聴会でのことです。当日講師としてお招きした、故 菅野沖彦氏が突然店頭の「DG-28」を貸して欲しいと言われたのです。そして当日使用するプリとパワーの間にその「DG-28」を繋がれ、スーッと液晶画面をなぞられて「こんなのもですかね」と、ご自分がベストだと感じた試聴室の音場特性を示されたのです。
    氏は勿論自宅でも「DG-28」を使っておられ、部屋の特性はそれぞれ違うのだから、「レコード制作者が意図してるサウンドを出すためには絶対にこれが必要なのだ。」と力説しておられました。当日の某主催メーカーはそっちのけで・・・。やはりそれはご自分がミキサーでもあり、レコード演奏家でもある菅野氏ならではの考え方で、その言葉の説得力は半端ではありませんでした。(それが前述の年間ベストセラーに通じたのだと思います。)

    その後、2002年「DG-38」、2007年「DG-48」と改良を重ね、音場の自動測定と自動補正を進化させて来ました。2013年には「DG-58」を発売し、オーディオアクセサリーの範疇でありながら、一部のマニア層には必需品として、その存在価値を高めて来たのです。そして今回ご紹介します『 DG-68 』が、第5世代機として登場しました。

    ■ 『 DG-68 』
    前作と大きく変わったのがユーザーインターフェースで、操作性が大幅に向上しました。これは高度な自動測定・補正機能を誰でも使いこなせるように見直した結果で、ディスプレイのメインメニューがシンプルになり、メモリーやキーボードの文字も大きく分かりやすくなり、見やすく使いやすいモデルとなっています。

    ヴォイシング(音場補正)の時間が、補正の正確さを期すため前作より長くなっています。特にオーディオシステムにおける、低域での再生限界周波数を自動認識して、無理な補正を掛けずにスピーカーの空振りを抑制でき、安心して使用できるようになりました。さらに測定精度も向上させており、ヴォイシングの精度を上げています。

    勿論、最新のデバイスを投入し、A/Dコンバーターは前作の176.4kHz/24bitのもの(未発表)から、旭化成(AKM)の「AK5578EN」で352.8kHz/32bitをサポート。このA/Dコンバーターの持つ8チャンネル差動入力を左右4回路(4パラ)ずつ並列駆動とすることで、更なる低雑音と低歪率を達成したのです。

    一方、D/Aコンバーターについても前作のESS「ES9018」から「ES9028PRO」とグレードアップし、これを8回路並列駆動(8パラ)させています。これは同社のSACD/CDプレーヤー「DP-750」相当のグレードです。これらの最新デバイスのお陰で、プリ/パワー間にも安心して使える性能を実現できたのです。

    その他、前作との違いは、サブソニック・フィルター(20Hz,-18dB/oct.)が付き、ウーハーに悪影響を及ぼす可能性のある超低域をカットし、低域の無理な補正を回避しています。マイクロフォン用のA/DにもAKMの「AK5357」を使用したことで、全高調波歪率+雑音(THD+N)を「DG-58」の0.001%→0.0007%(保証値)まで向上させています。

    ヴォイシングの操作は、信号発生器からワーブルトーンを発生させ、音場空間を通過した信号を付属マイク(AM-68)で計測。人間の話し声や騒音などを自動で排除しながら計測するため、高精度な補正が可能です。自動で測定・補正を行うオート・ヴォイシング・コースと、補正後の特性修正を手動で行えるマニュアル・ヴォイシング・コースが用意されています。
    また、オート・ヴォイシング・コースでは、フラット特性になるよう調整する「FLAT」と、スピーカーと部屋の特性を活かした調整を行う「SMOOTH」から選択可能です。スムーズ・ヴォイシングでは、音にならない低域の過度な補正をなくしスピーカーへの負担を減らすことで、歪み感のないエネルギッシュな低音再生が可能になったのです。

    さらにA/Dコンバーター、D/Aコンバーターには、新たにノイズ対策として同社プリアンプなどで用いられている「ANCC回路(一種の帰還回路で更なる低歪率、低雑音化を実現)」を搭載。またアナログデバイセス製DSP「SHARC ADSP・21489」を採用することで、384kHzまでの入力信号をダウンサンプリングすることなくネイティブ処理が可能になりました。

    入出力端子は、アナログは入出力ともRCAとXLRを各1系統、デジタル入出力はRCA同軸、TOS光、そして同社独自のHS-LINK(SACD/CDどちらも伝送可能)を各1系統装備と充実しています。また従来機同様、「目標特性、補正前・後の周波数特性、イコライザーカーブ」などを一つにまとめて、30個のメモリにデータ保存できます。USBメモリによる画面キャプチャーやデータの保存も可能で、他の「DG-68」へ設定を移すこともできます。

    斜めからでも見える広視野角IPS液晶の7インチワイドカラーディスプレイを採用。操作は従来機を踏襲しており、イコライザーはカーソルキーでカーブを入力、または付属のスタイラスペンで直接なぞることで設定可能です。ヴォイシング後の周波数特性や、1/3オクターブ/35バンド・リアルタイム方式のスペクトラム・アナライザーと同時表示も可能で、特性を把握しつつ適切なイコライジングができます。

    ■ まとめ
    『 DG-68 』の最大の進化は、A/Dコンバーター、D/Aコンバーターがそれぞれ最新のデバイスになっており、プリ/パワー間に接続しても、今まで以上に音質劣化が無いことです。また、アルゴリズムも見直しが入っており、よりスムーズでナチュラルな補正が可能となっています。

    特に低域の補正については、スピーカーの特性や再生限界を把握した上で、無理な補正をあえて加えることなく、ユニットを保護し安全安心で使用できるようになったのは大きいと感じました。

    お部屋の限界に直面しているベテランのオーディオマニアの方にこそ、デジタル・ヴォイシング・イコライザー『 DG-68 』をぜひお使いいただきたいと思います。

    (あさやん)

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