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2021年9月 2日 (木)

アキュフェーズの最高峰SACD/CDトランスポート「DP-1000」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

アキュフェーズ創立50周年を記念し、ハイエンド・オーディオへの飽くなき挑戦と音へのこだわりで誕生したセパレート型SA-CD/CDプレーヤー「DP-1000/DC-1000」。今回は、SACD/CDトランスポート「DP-1000」について詳しく見て行きましょう。


国内外で高い評価を得ている「DP-950/DC-950」のラインナップを一新! 数々の新技術を搭載した次世代を担う「セパレート型SA-CD/CDプレーヤー」の登場です。


■ スーパー・オーディオCDトランスポート『 DP-1000 』と、ディジタル・プロセッサー『 DC-1000 』について



アキュフェーズでは、2000年にセパレート型SA-CD/CDプレーヤーの初代モデルとなる「DP-100/DC-101」を開発、その圧倒的な性能と音質はオーディオ史に名を残す存在となりました。

2016年には、第3世代自社開発SA-CD/CDドライブを搭載した「DP-950」と「DC-950」を発売、その独創的な技術と音質が大きな反響を呼び、SA-CD/CDプレーヤーのリファレンス機として国内外で高い評価を得ました。

そして、今回発表された「DP-1000/DC-1000」ですが…

「DP-1000」には第4世代SA-CD/CDドライブを搭載、より静寂な動作、精度の高い読み取り性能を実現しました。

「DC-1000」にはESSテクノロジー社製高性能DAC:ES9038PROを8回路並列動作させる『 8MDSD 』『 8MDS++ 』D/Aコンバーターを搭載、性能面で大幅な進化を果たしました。

再生音楽を感じさせない領域まで進化を果たした「DP-1000/DC-1000」で、胸の奥から湧き上がる感動をご体感ください。


■ 今回はトランスポートの「DP-1000」について詳しくご紹介。

DP-950は既に究極の完成形と言われていましたが、2016年から5年の歳月を経て、細部に渡る改良が施されて更に完成度を上げて登場です!!



細部では様々な改良が施されていますが、「DP-950」からの主な進化は以下となります!!

・ 重量級ドライブメカに大型化した超重量級ブリッジを採用。
・ スピンドルモーターにアウターロータ型ブラシレスDCモーターを新たに採用。
・ ダンパーは柔軟性の異なる2種類を組み合わせ、防振効果をより向上。
・ 筐体のフレーム構造も見直され、従来2ピースを組み合わせていたフレームからL字一体型化に改良。


■ 外部振動を受けにくい重量級設計の強固なシャーシ構造、高剛性・高精度コンストラクション



CDよりデータの記録密度が高く、高速で回転するSA-CDの読み取り動作では、回転体の振動や外部から伝わる振動の影響を抑える必要があります。

DP-1000のSA-CD/CDドライブは、アルミニウムを切削加工したボトム・プレート、固定フレーム、メカニカル・ベース、ブリッジなどのパーツで構成され、その総重量は11kgに達します。このSA-CD/CDドライブを筐体中央の低い位置に組み上げることで、理想的な重量バランスを実現、筐体の安定性を高めています。

ドライブ内部に、弾性ダンパーを介してトラバース・メカニズムを搭載、スピンドル・モーターや、外部から伝わる振動の影響を抑え、安定した高い精度のデータ読み取りを実現しました。

さらに、メカニカル・ベースの平面度をミクロン単位に抑えることで、本ドライブを高い精度で組み上げ、静寂なディスク回転とディスク・トレイのスムーズな開閉を実現しています。


■ 「弾性ダンパー」によるフローティング構造のトラバース・メカニズム



トラバース・メカニズムはディスク・ローディング機構の内部にあり、ディスクを回転させるモーターやピックアップといった光学系部品が実装されています。外部からトラバース・メカニズムに特定の周波数の振動が伝搬すると、対物レンズ・アクチュエーターが共振し、読み取り精度を悪化させます。

アキュフェーズではトラバース・メカニズムを共振から守る緩衝材の素材や形状を研究、新たに硬度の異なる2種類の「弾性ダンパー」を組み合わせ、トラバース・メカニズムを支えるフローティング構造を採用することにより、対物レンズ・アクチュエーターの共振を抑えることに成功しています。

更に、この「弾性ダンパー」は外部へ漏れる動作音の削減にも大きな役割を果たします。ディスクの回転により発生した振動がシャーシに伝搬すると、シャーシが共鳴し動作音を増幅することになります。

「弾性ダンパー」は、この振動伝搬を抑え、シャーシ共鳴の大幅な削減にも貢献します。本機は回転機構の存在を感じさせない静寂性を実現しています。


■ アルミニウム精密切削加工大型ブリッジ



本来ブリッジは、ディスクをターン・テーブルに固定するチャッキング機構を収納するためのパーツです。アキュフェーズではその機能を発展させて、振動や動作音を減少させる役割を持たせています。

DP-1000のブリッジは、押出成形したアルミニウムの切削加工品です。重さ1.7kg、厚さ最大17.5mmのブリッジをメカニカル・ベースに8個の六角ボルトで固定することで一体化構造を形成、ドライブの剛性を大幅に高め、内部に搭載されたトラバース・メカニズムを振動から守り、動作音を低減しています。

また、高速で回転するディスクの回転音や振動音を外部に漏らさないため、ディスク全体を覆い隠すようにブリッジを大型化しました。さらに、新たにブリッジ後方に遮音壁を設け、内部から伝搬する動作音を低減しています。


■ アウター・ローター型ブラシレスDCモーターを採用したスピンドル・モーター



ディスクを回転させるスピンドル・モーターに、アウター・ローター型ブラシレスDCモーターを採用しました。このモーターは、内側に固定子であるコイルを、外側に回転子である磁石を配置しており、SA-CD/CDプレーヤーに最適な以下のような特長があります。

・コイルが回転するDCモーターのように、ブラシと整流子の機械的な接触が無いため、低振動で動作音が小さく、低ノイズで耐久性や信頼性が高い。
・回転子が軸の外側にあるため、慣性モーメントが大きく、安定した一定の回転速度が得られる。
・発熱するコイルが固定子であるため、モーターを搭載する基板などに効率的な放熱が可能。


■ 面振れを抑える太く短い回転軸

スピンドル・モーターとターン・テーブルを太く短いシャフトで接続し直結の状態に近づけることで、ディスクの面振れを抑え、安定した読み取り動作を実現しています。


■ ディスクの面振れによる振動を抑える強固なメタル・シャーシ

SA-CDやCDは、以下のような要因により、回転時に少なからず面振れを発生しています。

・ディスクの偏芯 :ディスク回転の中心位置と、トラックの中心位置とのずれ
・ディスクの偏重心:ディスク回転の中心位置と、ディスク成型時の厚みのむらや、レーベル印刷によるディスクの重心位置のずれ
・ディスクの反り :ディスク製造時などに発生する反り
この面振れはディスクの読み取り動作に悪影響を与え、最悪の場合再生ができなくなってしまいます。

本機では高い剛性を持つメタル・シャーシに基板を介してスピンドル・モーターを固定することで、面振れによる振動を抑え、安定した読み取り動作を実現しています。


■ 優美で精巧なディスク・トレイが静寂かつスムーズに移動するディスク・ローディング機構



ディスク・トレイは、押出成形したアルミニウムの切削加工品です。表面には無数の細かな凹凸で落ち着いた雰囲気を醸し出す梨地処理を施し、さらに耐摩耗性に優れた硬質アルマイト処理で表面を保護、ハイクラスSA-CDトランスポートにふさわしい優美で精巧なデザインに仕上げました。

このディスク・トレイを、デュアル・ステー構造の高精度ベアリング・シャフトで導くことにより、静寂かつスムーズに移動するディスク・ローディング機構を完成させました。


■ 常に安定した動作を可能にする低重心構造



優れた振動減衰特性を持つアドバンスド・ハイカーボン鋳鉄製インシュレーターに支えられたボトム・プレートに、固定フレームを介してSA-CD/CDドライブを搭載する低重心構造を採用しました。この低重心構造が、外部からの振動による筐体のふらつきを抑え、常に安定した動作を可能にしています。


■ アルミニウム製ボトム・プレート



礎となるのは、平面度0.2mm以下(1mあたり)のアルミニウム板材を切削加工し、高い寸法精度と剛性を実現した厚さ12mm、重さ3.8kgのボトム・プレートです。

このボトム・プレート上にSA-CD/CDドライブを組み上げることによって、正確な読み取り動作やディスク・トレイのスムーズな開閉を実現しています。


■ アドバンスド・ハイカーボン鋳鉄製高音質インシュレーター

インシュレーターには、通常の鋳鉄よりも黒鉛の形状が大きいハイカーボン鋳鉄に特殊な熱処理を施し、材料の均質性と硬度を高めたアドバンスド・ハイカーボン鋳鉄を採用。このインシュレーターにより外部からの振動を遮断、高い制振性を確保し微小な信号への影響を防いでいます。


■ 「本木目」鏡面仕上げのウッド・ケース



厳選した美しい自然木を使い、専門職人が匠の技で一点ずつ丹精込めて製作した「本木目」鏡面仕上げのウッド・ケースに収納。このウッド・ケースとシャンパン・ゴールド色のフロント・パネルを調和させることで、重厚でありながら優美さを併せ持つ日本の伝統美を表現しています。


■ メカニカル・システム系と信号処理系が独立した高効率トロイダル・トランスと大容量フィルター・コンデンサーによる強力な電源部



信号系回路とメカニズム系回路が互いに干渉しないように、それぞれに専用の高効率トロイダル・トランスを搭載。

さらに、専用に開発した4,700μFのカスタム仕様高音質フィルター・コンデンサーを10個搭載した強力電源部が、高精度な読み取り動作に不可欠な安定した電力を供給します。


■ 信号の正確なピックアップに徹したSA-CD/CDトランスポート



ピックアップで読み取った信号は、RFアンプで増幅され、RFプロセッサーに入ります。RFプロセッサーでは、SA-CD/CDそれぞれのRF信号よりクロック信号の抽出・同期・復調・エラー訂正処理を行います。

光学ピックアップや各種モーター系の制御には、専用のサーボDSPを搭載したディジタル・サーボにより、SA-CD/CDそれぞれに適した制御を行い、高精度で安定した信号読み取りを可能にしています。

SA-CDから読み取ったDSD信号は、HS-LINK伝送用ディジタル信号に変換され、HS-LINKコネクターより2.8224MHz/1bitディジタル信号で出力します。


■ 1レンズ/ツイン・レーザーダイオード高速アクセス・メカニズムを搭載

信号読み取り用レーザー・ピックアップには、1つのレンズに発光波長655nm(SA-CD用)と790nm(CD用)の2種類のレーザー・ダイオードを配置した、1レンズ/ツイン・レーザーダイオードを搭載。SA-CDとCDで共用してピックアップ全体の小型化を図ることにより、SA-CD/CDの切り替え時間およびアクセス時間を短くすることができます。

さらに、音質を劣化させる原因の一つである、ピックアップ制御用サーボ電流の変動を大幅に抑えることで、高精度な信号読み取りを実現、ディスクの情報を余すところなく引き出します。


■ オリジナル高品位ディジタル・オーディオ・インターフェース「HS-LINK Ver.2」を搭載



HS-LINKは同社製品同士を広帯域ディジタル信号で接続する、独自のディジタル信号伝送規格です。HS-LINKにはオリジナルのVer.1と、サンプリング周波数とビット数を拡張したVer.2の2つの規格があります。どちらの規格もHS-LINKケーブルを使用します。

伝送方式にLVDS(Low Voltage Differential Signaling)を採用し、DSD信号は5.6MHz/1bit(2ch)、PCM信号は384kHz/32bit(2ch)の高速伝送が可能。「HS-LINK」は送信側と受信側で相互認証を行うセキュリティ機能を備えています。

「DP-1000」と「DC-1000」はHS-LINK Ver.2によって信号が伝送されます。
※工場出荷時は「HS-LINK Ver.2」で出力しますが、「HS-LINK Ver.1」への切り替えも可能です。


■ 主な仕様



  • 適合ディスク:
     ・2チャンネルSA-CD、CD
     ・データ・ディスク CD-R/-RW、DVD-R/-RW/+R/+RW(対応フォーマット : WAV、FLAC、DSF、DSDIFF)
  • デジタル出力:HS-LINK×1、COAXIAL×1
  • 消費電力:16W
  • 外形寸法:(幅)477×(高さ)156×(奥行)394mm
  • 質量:29.8kg
  • 付属品:HS-LINKケーブル(AHDL-15・1.5m)、リモコン(RC-140・電池付)、AC電源コード(APL-1)、クリーニング・クロス
(ichinose)

2021年8月29日 (日)

米国の老舗人気ブランド「Polk Audio(ポークオーディオ)」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、「アメリカンHi-Fiサウンド」のコンセプトを掲げた製品開発で知られる、米国の老舗人気ブランド「Polk Audio(ポークオーディオ)」をご紹介します。


日本で本格的に認知されたのは最近なので、新しいブランドのように思われるかもしれませんが、実はグローバル市場で幅広く信頼されているブランドで、その実力は非常に高いものがあります!!


■ Polk Audio(ポークオーディオ)とは?

オーディオ暦が長く、詳しい方だと、Polk Audioが米国の人気ブランドであることをご存知かもしれませんが、日本国内への導入はほとんどありませんでした。Polk Audioは、創立1972年と実に50年近くの歴史を持つ老舗ブランドで、現在は米国メリーランド州ボルチモアに拠点を置いています。

社名のPolkは創業者の「マシュー・ポーク」から名付けられており、「マシュー・ポーク」率いるエンジニアたちによって創業されたオーディオ専業ブランドです。

「アメリカンHi-Fiサウンド」のコンセプトを掲げた製品開発を行っており、複数のユニットを組み合わせたアレイ構造「(SDA)ステレオ・ディメンショナル・アレイ」、「Voice Adjust機能」などの独自技術を誇ります。

1974年に発売された「Monitor-7」が全米で大ヒットしたことを皮切りに、ブランド名が広く知れるようになリ、米国のパッシブスピーカー市場では高いマーケットシェアを獲得しています。





■ 製品ラインナップ

ラインナップは、ブックシェルフ型『 R100 』『 R200 』、フロア型『 R500 』『 R600 』『 R700 』、センタースピーカー『 R300 』『 R350 』『 R400 』、ハイト・モジュール『 R900 』の全9モデル。カラーバリエーションは、ブラウンとブラックの2色で、ブックシェルフ型のみ、ホワイトも用意されています。





■ 今回は、既に人気モデルとなっている「R100」を中心にご紹介!



「R100」は、トゥイーターに1インチのピナクル・リング・ラジエーター、ミッド/ウーファーに5.25インチのタービンコーンを採用。背面のバスレフポートには、独自技術の「X-Port」を搭載。

トゥイーターに採用するピナクル・リング・ラジエーターは、Polk Audioオリジナルのユニットで、もともとは上級モデル「Legendシリーズ」のために開発された技術。ディフューザー部分は一般的なドーム型と比べて面積が狭くなっており、不要な色付を排除! これによりクリアで鮮明な高域を実現しています。

幅広い試聴位置での良好な特性を実現しており、スピーカーセッティングが容易なのも特徴。スパイク状の樹脂製センターキャップが採用されています。



ミッド/ウーファーのユニットには、タービンコーンという独自の振動板を採用。これも「Legendシリーズ」で開発されたもので、表面には特殊な凹凸がついており、ポリプロピレン素材のインジェクション成形で製造。軽量ながらも高い剛性と、適切な内部損失を誇り、きめ細やかな中低域と余裕のある低域を実現しています。



バスレフポートに採用する「X-Port」についても、同じく同社の特許技術。構造的には、バスレフポートの中央にパイプ状のパーツが取り付けられており、それを3つの羽根で支えている。

精密にセッティングされたクローズドパイプ・アブソーバーにより中低域のディテール表現を向上させるという技術である。一般にバスレフポートから漏れてしまう中低域の共振を取り除きクリアな低域再生を実現しています。



いずれのモデルも、スピーカーグリルはマグネット式を採用。ターミナルには「Premium Terminal」を採用し、バナナプラグやYラグも利用可能。





■ 仕様は標準的で使いやすい設計が施されています。

■外形寸法:(幅)166×(高さ)324×(奥行)260mm
■質量(1台):5.5kg
■再生周波数範囲:44Hz~50kHz
■クロスオーバー周波数:2700Hz
■最小インピーダンス:3.6Ω
■感度(2.83V):86dB


■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、試聴した感想。

先に発売されて大変好評なサウンドバーの「REACT」は、音声の明瞭さと、聴き取りやすさが特長で、優れたサウンドバーとして高い評価を得ています。そのPolk Audioのハイファイモデルとして発売された「Reserve」シリーズは期待以上のコストパフォーマンスを誇るスピーカーに仕上がっていました!!

聴いての第一印象は、音に勢いがあり、音がしっかりと前に出てくる、さすがアメリカのスピーカーといった感じです!! 音にストレス感が無く、素直で健康的な鳴りっぷりの良さが特に好印象ながら、艶やかさや、美しさの表現も保有しており、総合的な完成度の高さを感じさせてくれます!!

最終的な音質判断は、Polk Audio社内の「Golden Ears」といわれるエキスパート資格のある限定された特別チームで行っているらしく、洗練された音つくりの上手さが際立った製品と言えます。ユニットを自社開発しているだけあって、細部も上級モデル並の高級感や、贅沢感があり、コストパフォーマンスの高さはトップクラスとなるのではないでしょうか!!

サウンド傾向的には、クラシックからJAZZ/ポップスまで、幅広いソースに対して、オーディオ的にも、音楽的にも対応できている、懐の深い製品と言えます!!

組合せるアンプや、細かいセッティングに気を使わないで鳴らす事が出来る設計も驚きで、非常に使いやすいスピーカとしてお勧めいたします。
(ichinose)

2021年8月27日 (金)

ネルソンパスからの贈り物!ファーストワットの純A級パワーアンプ「F-8」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

本日は、ネルソン・パス氏によるハンドメイドのA級パワーアンプ「F-8」をご紹介します。このアンプはシンプルで小さなA級アンプですが、音楽性が非常に豊かで、魅力的な個性を持っています。


25W+25W(8Ω)のミニマムパワーで、汎用性の高いアンプとは言えませんが、スペック以上の駆動力が備わっているので、一般的なご家庭の試聴環境であれば、効率の良くない小型スピーカーでも十分なパワー感が得られると思います。


■ Firstwatt(ファーストワット)と言うブランドについて

Firstwatt(ファーストワット)は、Pass Laboratories創設者の「Nelson Pass(ネルソン・パス)」氏によるハンドメイド製品の米国ブランドで、彼の“kitchen-table”プライベートブランドでもあります。

同社は、実効能率の高い、高品質のスピーカーのために、非常にシンプルで高品質な低出力オーディオアンプの開発を主旨として、1998年に創立されました。増幅コンポーネントとしてのオーディオアンプはどうあるべきか。その命題について、実験を重ね、設計、製作をしています。

自然界におけるシングルエンド動作、理想的なアンプの増幅動作を達成するために、三極真空管シングルアンプの音質の魅力を、半導体アンプで、それ以上に実現しようと試みられています。FirstWattアンプはチューブ(真空管)アンプとしばしば比較されていますが、チューブ自体を模倣するようには設計されていません。 

「ファーストワットで最も重要視しているのは最初の1ワットです。」この点をメインテーマにPASSのサブブランドとしてFirstWattをスタートし、音質に重点を置いた例を見ない低電力アンプが探求されています。FirstWattの製品はフィードバックがほとんど発生しない単純な回路を持ち、個々のゲインデバイスの性能を特徴としている点で、より優れたチューブ製品の特性をいくつかを併せ持っています。

小型アンプは、フィードバックがほとんど発生せず、単純なクラスA回路で、非常に高い品質を達成できる点で高出力の物に比べて多くの利点があります。また、シングル動作/ノンフィードバック/抵抗負荷の組合せによるハイファイアンプとしてその自然感のすばらしさや、サウンドステージの広さ、音響空間の正確性で大きな注目を集めています。

完璧なアンプというものは存在しませんが、スピーカー、音楽、リスナーのタイプごとに最適なアンプがあります。ファーストワットの各製品は、ユニークなデザインであり、ある特定の条件(低効率のスピーカーを大音量で鳴らさない)でベストなアンプと言えるかもしれません。


■2009年・J-2

■2010年・M-2

■2012年・SIT-2

■2014年・F-6

■2016年・F-7


初代からの製品を並べてみると良く分かりますが、このブランドの製品が全て同じように見えるのは、すべて同じ基本シャーシと電源トランスを使用しているからです。

一切装飾が施されていないので、一見愛想の無いデザインに見えると思いますが、ハードウェアデザインが固定されているため、様々なアイデアを試したり、異なる設計の比較が容易となっているのです。

シングル動作なので入力端子もアンバランスのみとなります。当然スピーカー端子も1系統のみでこれ以上のシンプルは望めない設計です。


■ 新製品のFirstwatt「F-8」とは

「F-8」の試作モデルは、6年前に「J-2」アンプの出力段はそのままに、フロントエンド回路を別のものにしたデザインで開発されていました。その試作品は明らかな改善がみてとれましたが、当時は「J-2」の人気が依然として高く、最終製品として日の目を見る事はありませんでした。

それから更に6年経過し、出力ステージにも手が加えられ、今回ようやく「F-8」としてリリースすることになりました。「F-8」は、ステレオ2ステージ構成のシングルエンドA級アンプです。信号ゲイン用にNOS※東芝2SJ74 PチャンネルJFETとSemiSouth R100 SiCパワーJFETを使用しています。

さらにIRFP240 Mosfet mu-followerカレントソースでそれぞれの動作点を設定します。結果、信号ゲイン関しては、チャンネルあたり合計3個のデバイスのみで構成されています。

※NOS(New Old Stock)= 既に生産が終了し再び作られる予定のないパーツ。FirstWatt社の保管庫に在庫してあるパーツになります。

「F-8 」は「J-2」アンプに似ていますが、フロントエンドのトランジスタが6個ではなく1個だけで「J-2」の電圧フィードバック(VFA)差動入力に対して、電流フィードバックアンプ(CFA)として動作します。

「F-8」は入力回路に東芝製2SJ74 PチャンネルJFETを1個使用しており、アンプの出力でバイアスをかけています。このフロントエンド設計は、より純粋な2次高調波特性、低負帰還による歪みの低減、広い帯域幅と高いダンピングファクターを実現しています。

「F-8」はCFA(電流帰還型アンプ)と呼ばれます。CFAトポロジーには、回路がシンプルであること、伝達特性が滑らかであること、測定上の性能が良いことなどの利点があります。ロールオフ周波数1Hzの大型電解コンデンサ2個とポリプロピレンコンデンサ1個を使用した出力カップリングを採用しています。

「J-2」と「F-8」を比較すると、かなりの部分が類似してますが、「F-8」は、いくつかの分野で改善が見られます。特にダンピングファクターと高域特性は倍以上向上し、歪みの値も低くなっています。











■ Nelson Pass (First Watt主宰者)のコメント

オーディオファイルは、歪率特性はあまり意味をなさないとよく言いますが、それは正しくありません。確かに歪率特性だけで製品を評価するのは正しくありませんが、無視されるべきではありません。

私は、優れたいくつかのフィードバックなしのソリッドステートアンプや真空管アンプと共に過ごしてきました。その結果、私自身の嗜好の一端が製品開発に影響しているのに気づきました。

私の好みは、2次または3次高調波特性、もしくはフィードバックがあるかないかに関係なく、歪率特性が大きな位置を占めていることに気づきました。具体的に言うと、歪率が測定上0.1%以下のアンプが好みでした。

現在は勿論、着目すべきポイントは数多くありますが、他の条件が同一なら歪率は重要になります。JFETは、歪みの大小、回路のシンプルさと複雑さ、フィードバックの有無、これらの間を逡巡してきた我々に優れたアンプを生み出す大きな新たな力を与えてくれます。


■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、コメント。

「F-8」は基本的には初代「J-2」からの基本設計が継承されており、その特徴である「シンプル」「小出力」が貫かれています。決して全ての方に、お勧めできる製品(スペック)ではありません。Firstwattの特徴を理解した上でご検討いただきたいと思います。

試聴環境やシステム構成など使う側にも、ある適度の覚悟※が必要となる製品ではあります。シンプルを極めたと言える設計により、芸術的な音楽再生が実現できると評価されている製品です。

ぜひ、魅力溢れるこのサウンドによる充実感と満足感をより多くの方に味わっていただきたいと思います。

※覚悟・・とはいえ、一般的な日本のオーディオ試聴環境は、通常数ワット程度しか鳴らせない方(もちろん私も含めて!!)が多いと思いますので、特に問題なく使えるかもしれません。
ただし、放熱には注意が必要です。最近の国産A級アンプとは異なり、普通に、かなり熱くなりますのでセッティング(放熱)には注意が必要です!
(ichinose)

2021年8月22日 (日)

アルミニウム合金製・SSAキャビネットをまとった小型ブックシェルフ『 CRM-X 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、オーディオマシーナより、世界最強のアルミニウム合金製・SSAキャビネットをまとった小型ブックシェルフスピーカーが、10年ぶりに「CRM-X」として再登場しましたので、ご紹介します。


全く鳴くことのない強靭なキャビネットに、設計者「Dr. Karl Schuemann(ドクター・カール・シューマン)」が世界中から選りすぐった高品質ドライバーユニットをマウントすることで、驚異的なS/Nのよさと、サイズを超越した広大なサウンドステージが目の前に広がります。


■ AUDIO MACHINA(オーディオマシーナ)とは?



Dr. Karl Schuemann(ドクター・カール・シューマン)は、1992年に母体となる精密金属NC切削加工を行う会社を設立しました。会社の主製品は主として、Colt Model 1911 セミ・オートマティック・ピストルなどに使用される銃身など、非常に様々な超精密金属切削加工品です。

銃身は、主として射撃競技用の超高級拳銃に使われており、世界で最も優れたものとして評価を得ています。同社の製造技術は、ただ1回の製造工程で原料棒を入れるだけで、(内部、外部ともに)完成した銃身を作りだせる最新型のマルチアクシスCNCミル/ターンセンターを利用している世界的にもトップクラスのものです。

Dr. Karl Schuemannは、子供時代から音楽をこよなく愛し、20年以上にわたり、趣味で高性能な小型スピーカーの製作を続け、2000年にAUDIO MACHINA社を設立いたしました。スピーカーの製作を始めた初期の頃よりコンポジットと構造の増強に関して、理論と実践を積み重ね地道な設計製作を行っており、精密金属NC切削加工技術を活かした、アルミ合金のブロックから正確に削り出したエンクロージャーの高品質のスピーカーを製作しています。「純粋、自然、生き生きとした」音楽再生の代名詞として、世界的に高い評価を得ています。

物理学と数学の学位を持ち、世界有数の医科大学で医学博士号を取得したDr. Karl Schuemannは、ハイエンドスピーカーだけでなく、人間の耳と脳のシステム、その固有の能力と限界にも特別な関心を持っており、特に、再生された音を「自然」で「生き生き」としたものとして知覚する能力にとって、スピーカー設計のどの側面が最も重要であるかを探求することに力を注いでいます。

オーディオの仕事を一旦中止していたDr. Karl Schuemannですが、このたび探求期間を経て、ハイエンドオーディオ市場に再登場いたしました。中止していた主な原因は、ハイエンドオーディオ製品の価格の上昇はとどまることを知らず、価格と性能が見合っていない製品が多くなってきたことに違和感を感じていたからです。

今回登場した「CRM-X」は、Karl Schumann氏の一つの答えです。 コストパフォーマンスがずば抜けて良いこと。これに尽きます。実際、昨今のハイエンドオーディオマーケットにおいて、この価格でこのサウンドクオリティを実現できているスピーカーは他にないでしょう。

「CRM」から大きな変更点はありません。メイドインUSAであること、基本的な性能、スペック、そしてサイズは「CRM」とほぼ同じです。相違点は、外観のフィニッシュがシルバーからブラックに変わったこと、そして「CRM-X」専用のスピーカースタンドが用意されたことです。


■ SSA(ソリッドスラブアルミニウム)キャビネット

オーディオマシーナは、この革新的なキャビネット技術を擁する世界で唯一のメーカーです。

自社の最先端超精密金属CNCマシンとカスタムソフトウェアを駆使して航空宇宙グレードのアルミ合金(MIL規格)のブロックから正確に削り出された、クラムシェル形状の前後二つの2ピース構造キャビネットは、10トン以上もの力を持つウルトラハイストレングスボルトシステムで強固に締め付けることによって完全に一体化されます。

こうしてできたキャビネットは、鳴くことは事実上皆無で、音にカラーレーションを与えることはありません。強度と安定感において、世界中のあらゆるスピーカーの頂点に立つものです。

使われているアルミ合金ブロックの厚みは何と3インチ(約7.6cm)! ジェフローランド等のハイエンドアンプなどと同様の工程で製作されているスピーカーです。





■ ドライバーユニット

ウーファーには、Scanspeak(スキャンスピーク)製15cmドライバーを、



ツイーターには、ショートホーンを搭載した、Morel(モレル)製1インチシルクドームツイーターを採用しています。



ハイクオリティのドライバーユニットと、強靭なSSAキャビネットが相まって、サイズからは信じられないようなスケールの音楽再生を実現します。


■ 専用スタンド「CRM-X-STAND」

オーディオマシーナが「CRM-X」専用に開発したスタンドです。メインピラーにウォールナットの天然木を採用。手でやすりをかけてオイルをすり込む工程を繰り返すことで、非常に美しいオイルフィニッシュに仕上げています。

トップとボトムのプレートは1/2インチ厚のアルミ板から切削し、仕上げは「CRM-X」キャビネットに見事にマッチさせています。(スパイク付属)


AUDIO MACHINA『 CRM-X-STAND 』


寸法:(幅)300×(高さ)750×(奥行)300mm
質量:4.1kg/本材質:天板、底板:ポリッシュブラックアルミニウム、支柱:ウォールナットオイルフィニッシュ


■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、以前「CRM」を試聴した感想。

かなり以前ではありますが、ベースとなる「CRM」をイベント会場で試聴した時の事が蘇ります。基本的に音も継承されているとの事ですので、そのときの印象をお伝えします。

試聴会前のセッティング時に尋ねた会場で比較的ゆっくりと試聴させてもらいました。コンパクトなサイズでありながら、アルミ削り出しの筐体のズッシリとした重さと、ひんやりしたアルミの温度感が印象的でした。

叩いても金属特有の「キンキン」とした共振は一切無かったので「どのような対策をしてるのかと」尋ねると、内部でデットニングしていないとの事で大変驚いたのを覚えています。

「CRM-X」仕上げは艶無しのブラックのみとなっており、以前のシルバーより、より密度感があるように見えます。最大のインパクトは音が出る直前の静けさです! 部屋の温度感が一瞬下がったように静まり帰った音場に、ストレスなく音像が浮かび上がります!

大型フロア型やバスレフ型の様なスケール感を味わうのとは全く次元の異なる世界で、地を這う重低音は無いが、全く無理のない低域は不足や違和感を感じさせない優れモノ。

まさにピュアでストレートなサウンドだが、心地よく気持ち良く聴ける、意外なほど柔らかく、優しいサウンドで音楽に没頭できました。

このパフォーマンスはまず他では味わえない貴重なサウンドと思いました。日本の住環境を考えると正に理想的と言えるかもしれません。低域は完全密閉型の良さを最大限生かしたといえる表現で、高域同様、スピード感に優れ、ベースのリアルな音像が表現される驚きの再現性を聴かせてくれます。

アンプの音はそのまま影響が出ると思われますが、あまり高級な製品でなくても鳴らせると思われ、パワーよりは静寂感表現(聴感上のSN)の優れたシンプルなアンプが好ましいと思われます。

(ichinose)

2021年8月18日 (水)

JBLのコンパクトなコンプレッションドライバー搭載モニタースピーカー『 Model 4309 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

JBLより、最新技術を搭載し、ワイドレンジ・2ウェイとして開発された「Model 4367」と「Model 4349」に続き、6.5インチ(165mm)ウーファー採用のコンパクトなブックシェルフ型モデルが新登場!


今回は、D2テクノロジーを応用したリングラディエーター型コンプレッションドライバーと、HDI-Xホーンを搭載したコンパクトモニター『 Model 4309 』をご紹介します。



このコンパクトなスタジオモニターは、ウーファーが16.5cm、横幅26cmx高さ41.9cmx奥行き22.7cm、重さも11.0kg/1本と、JBLのコンプレッションドライバー搭載のスタジオモニターとしては過去最小モデルとなります。

ブルーのフロントバッフルとサランネットはJBLスタジオモニター直系の証ですね!

現在のコンプレッションドライバーを搭載したJBLモニターはフラッグシップモデルの「4367」、兄弟モデル「4349」、そして今回ご紹介する『 4309 』の3モデルとなります。

この3モデルは広帯域コンプレッションドライバー+ピュアパルプ・コーンウーファーと共通の音響技術を搭載された2ウェイ・ホーン型スタジオモニタースタイルとなっています。

並べてみると、全て同形状のHDI-Xウェーブガイド・ホーンを使っているのが良く分かります。「4309」は可愛らしいサイズです。スタンドに乗せてブックシェルフスピーカーとして、棚や机に載せてデスクトップスピーカーとしても使えそうです。


左から「4367」「4349」「4309」


■ 新開発コンプレッション・ドライバー搭載



D2410H-2:1"(25mm)径・Teonexリングラディエーター型コンプレッションドライバースタジオモニター。

軽量なTeonex製ダイアフラムを剛性の高いV断面のリング形状に成形したVシェイプ・リングダイアフラムが不要な分割振動を抑え、30kHzを超える超高音域まで解像度の高い優れた再生能力を発揮します。



ジェットノズルを思わせるアルミダイキャスト製センターコーンとアウターリングにより、25mm径リング型ダイアフラム(振動板)による音響出力を、直径約半分の12.5mm径の開口部へ集中させるリングラディエーター型のコンプレッション構造がダイアフラムの不要な振幅を抑え歪を最小化。高域の良質な特性により、スーパーツイーターがなくても30kHzまでの周波数特性を見事に再現します。



25mm径ボイスコイルと強力なネオジム・リングマグネットにより必要かつ十分な音響出力を確保、コンプレッションドライバーならではの勢いのあるモニターサウンドが放出されます。そのストレートなサウンドは通常のドーム型ツイーターユニットでは再現する事ができない独特の世界を表現してくれます。



■ 先進のHDI-Xウェーブガイド技術を用いた新世代の定指向性ホーン



コンプレッション・ドライバーから放たれた音はホーンを通り抜ける事で、空気振動を増幅して、整えられて、外に拡散されます。「HDI(High Definition Imaging)ホーン」スタジオモニター「4367」、「4349」に搭載された先進のHDI-Xウェーブガイド技術を搭載。

広い周波数帯域に渡って、水平方向100×垂直方向80°の安定した一定の指向性パターンを発揮するHDI(High Definition Imaging)ウェーブガイド技術が、リスニングルームの影響を抑えながら広いリスニングスポットを提供。

独自のウェーブガイド・パターンが詳細で鮮明な立体的音像イメージを創出します。


■ 伝統のピュアパルプコーンと強力な超低歪磁気回路採用の6.5インチウーファー



JW165P-4:6.5"(165mm)径ピュアパルプ・コーンウーファー。

JBL伝統のスクエアクル形状のアルミダイキャスト製フレーム、同心円状の強化リブを配したピュアパルプ・ブラックコーン、エッジには高い耐久性と柔軟性を合わせ持つNBRハーフロールエッジを採用。

良質な素材と最適化されたエッジ形状が優れたリニアリティーと1"(25mm)に及ぶ大振幅特性を低歪みで実現しています。



ポールピース長を延長し、前後対称磁界の形成を果たした新型SFG磁気回路を採用。

大型デュアル・フェライトマグネットにアルミスタビライザー、コッパーショートリングを組み合わせることで高調波歪を低減し、ロングボイスコイル設計により大振幅特性を実現した強力な駆動部を形成。

センターベント付ポールピースがボイスコイルの発熱を抑え、パワーコンプレッションを低減します。


■ プレシジョン・ネットワーク・高感度ドライバーと高精細なHDIホーンを活かすために低歪ネットワークを搭載



高域用コンデンサーにはすべてLow-ESR(静電抵抗)のメタライズドフィルムキャパシターを、インダクターには太ゲージ銅線を用いた空芯コイルを採用しています。

8kHz~20kHz間の高域微調整が可能な±0.5dBステップのスイッチ式UHFトリムコントロールを装備。



ニアフィールド・モニタリングからリビングなどの大空間での使用、棚への設置時など、使用環境に応じた高域レベル微調整が行えます。

低域用と高域用フィルター回路を独立構成とし、デュアルターミナルを装備したバイワイヤー/パッシブバイアンプ対応設計により、相互干渉を低減。


■ JBLスタジオモニター伝統の仕上げが施された高剛性キャビネット



内部に十字型ブレーシングによる補強を施すことで前後左右のパネルを強固に結合、強力ウーファーによるバックプレッシャーを寄せ付けない高い剛性を確保。底面にはボトムベース・ボードを追加し補強と共に設置面への振動伝達を低減。振動による干渉と滑りを防止するシール式パッド付属。

JBLモニター伝統のフロントバスレフ方式のポートには、キャビネット内外の開口部に大きなフレアを設け、大振幅時における大量の空気の流入出をスムーズにし、ポートチューニングに伴うQの急激な上昇を抑え、自然なバスレフ効果を生むスリップストリーム設計のツインポートを採用。

JBLスタジオモニターの証し、伝統のブルーバッフルとウォールナット突板による背面を含む4面リアルウッド仕上げです。濃紺のフロントグリルはウーファーバッフルのみを覆うことで装着時の中高域の減衰を排除します。





■ 主な仕様

・スピーカー形式:165mm/2ウェイブックシェルフ型スピーカー
・低域ユニット:6.5"(165mm)径ピュアパルプ・コーンウーファー(JW165P-4)
・高域ユニット:1"(25mm)径Teonexリングラディエーター型コンプレッションドライバー(D2410H-2)
・ホーン:HDIジオメトリ - Xウェーブガイド・ホーン
・推奨アンプ出力:25W~150W RMS
・公称インピーダンス:4Ω
・出力音圧レベル:87dB(2.83V/1m)
・周波数特性(-6dB):42Hz~30kHz
・クロスオーバー周波数:1.6kHz
・装備機能:UHFレベルコントロール(0.5dBステップ/±1dB)
・入力端子:金メッキバインディングポスト型バイワイヤリング対応デュアルターミナル
・エンクロージャー形式:フロントポート・バスレフ方式
・キャビネット仕上げ:ブルーバッフル+5面ウォールナット・サテン仕上げ
・外形寸法(W×H×D):260mm×419mm×227mm(グリル含む)
・本体重量:11.0kg(1本)


■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、コメント。

今回ご紹介した『 MODEL 4309 』はコンパクトなサイズながら、JBLモニタースピーカーの上位モデルの特徴や技術を継承しているモニタースピーカーとして設計されています。本格的なコンプレッションドライバー搭載モデルとしては、過去最小の寸法となるのではないでしょうか。

コンプレッションドライバーならではのエネルギー感溢れるサウンドは、ライブ演奏の迫力を楽しく再現してくれます。JBL伝統のブルーカラーのフロントバッフルと、大きなホーンの組合せはJBLスタジオモニター以外の何者でもない、唯一無二の存在感でお勧めいたします。

付属のサランネットも、JBL4300シリーズ伝統の濃紺となっており、装着するとウォールナット突板仕上げとのバランスが良く、いい雰囲気となります。
(ichinose)

2021年8月14日 (土)

フォステクス 16cmフルレンジユニット『 FE168SS-HP 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回ご紹介する、フォステクス『 FE168SS-HP 』は、音響の基礎に徹した開発理念と独自の技術を駆使して新たに開発された、限定発売のフルレンジ・スピーカー・ユニットです。


大型フェライト二枚重ねの強力低歪み外磁型磁気回路と、新開発のセルロース・ナノファイバ・コーティングHP形状振動板を採用することで、充実した低域とカラーレーションの少ない素直な中高域の音質により、力強くも繊細で表現力豊かな音楽の再生を実現します。


■ 大型フェライト二枚重ねの強力低歪み外磁型磁気回路

磁気回路には大型フェライトマグネットを二枚使用し、十分な磁束密度を確保。ポール部に銅キャップを追加することで、電流歪みを低減し、力強い音楽再生と中高音域の音質向上を実現しました。何と総重量5.3kg(1個)の超重量級モデルです。





■ 新開発セルロース・ナノファイバ・ コーティング HP形状振動板

最新技術であるセルロース・ナノファイバ・コーティングは、基層の表面にセルロース・ナノファイバとマイカから成るコーティング層を形成しており、ヤング率、比曲げ剛性、音速を向上しながら内部損失の低下を抑制する特徴を有しています。

この処理を施したHP(Hyperbolic Paraboloid)形状の振動板は、軽量にして剛性の確保と共振の分散を高度に実現しています。

フルレンジらしい、反応が早く切れの良い低域、充実した中低域、明るく張りが有る素直な中域、自然な 響きの中高域、十分に伸びた高域によって音楽を楽しむことができます。





■ 高剛性アルミダイキャストフレーム

大型フェライト磁気回路を支え、不要共振を排除するために高剛性アルミダイキャストフレームを採用しました。





■ 優れた振幅応答性を持つ、UDRT ダンパー/エッジ

ダンパーとエッジには、UDRT(Up-Down Roll Tangential)形状を採用。この形状は多様な面で構成されているため 全体の形状剛性が高く、共振を高い周波数へ移動、且つ特定の大きなピークが抑制され、スムーズな特性が得られます。


■ ハトメレス構造

振動板の上にハトメを打たず、ボイスコイルからティンセルワイヤーを引き出す、ダイレクトリードを採用し、振動系質量の軽減と振動の平準化を実現。

また、ダイレクトリードの引き出し位置は質量分布の対称性を考慮して180度位置からの回転方向引き出しとしています。


■ ファストン205金メッキ端子

入力端子にはファストン205タイプの低損失金メッキ端子を採用。スピーカーケーブルの確実な接合と音質劣化を防ぎます。





■ フォステクス 限定16cmユニットの歴史

1990年「FE-166Super」・・重量:3.00kg、M0:6.3g、能率:95dB/W
1997年「6N-FE-168SS」・・重量:4.37kg、M0:8.0g、能率:94.5dB/W
2001年「FE-168ES」・・・・・重量:4.90kg、M0:6.9g、能率:95dB/W



2004年「FE-168ES-R」・・・重量:2.80kg、M0:7.44g、能率:95.5dB/W
2011年「FE-163En-S」・・ 重量:3.15kg、M0:7.0g、能率:93dB/W
2021年「FE-168SS-HP」・・重量:5.30kg、M0:9.54g、能率:91dB/W

このように比較してみると、重量は5.3kgで最も重く、M0:9.54と振動板も最も重く、能率は91dBと最も低く設計されています。剛性を高く、重い振動系をオーバーダンプするために巨大なマグネットが装備されていると思われます。

バックロードホーンのホーンを十二分にドライブできる強力な磁気回路と言えます。今までの軽量振動板、高能率のいわゆるオーバーダンピングユニットとはだいぶ異なる設計となっています。

他の限定モデルと較べると能率は約4dBほど低くなっており、同じ入力(W)だと音圧は半分程度となりますね。

FEシリーズは年々低能率化しています。(2001年:95dB/W→2011年:93dB/W→2021年:91dB/W)

能率が低くても強力なマグネットにより低域を制御する事ができ、周波数特性の低域は見事にコントロールされています。



この中では、なんと言っても2001年に発売された「FE-168ES」は熱狂的な人気を博していましたね! 長岡先生設計のバックロードホーンに装着している方がほとんどだと思います。さすがに20年経過していますが、代わりとなるユニットが発売されなかったため、現在も愛用している方も結構多いのではないでしょうか!

今回限定発売された「FE-168SS-HP」は正統な後継モデル(?)としてお勧めいたします。「FE168ES」以上に、圧倒的な物量が投入されており、ロクハンの名機になりえる、過去最強のユニットになっています。

音の傾向ですが、「FE-168ES」はかなりハイ上がり傾向のある、じゃじゃ馬的な音質のユニットでしたが、「FE-168SS-HP」は現代的に熟成された魅力を放つ、繊細さと、素晴らしい表現力を持った大人のサウンドに! 圧倒的な物量が投入されており、低域の押し出し感や、ソリッド感が更に強化されているとの事です。

細部に至るまで、丁寧なチューニングや改良が加えられて完成度の高いユニットに仕上がっています。

また、奥行きが図のように100mmと長くなっているため、取り付けの際は事前の確認をお勧めいたします。





■ 同時発売の限定ホーンツイーター「T90A-SE」について

ホーンとイコライザにステンレスを採用したツィーター「T90A-SE」も同時発売となっています。「T90A」とはほぼ同じサイズながら重量はなんと1.5倍となる 1,200g あります。

ダイアフラムはリング形状の硬質アルミ合金採用、品質の良いホーン材料の良さが存分に発揮されて高品位な再現性が期待できます。スーパーツィーターとして1ペア所有していると、さまざまなシステムに組み合わせて楽しめる逸品です。

また、「FE-168SS-HP」との組合せの相性は抜群で、コンデンサー1本「0.47μF」あたりを逆相接続するだけで、綺麗に繋がってくれるそうです。「FE-168SS-HP」は「T90A-SE」とセットで組み合わせることで、相互の実力を最大限に発揮してくれる設計になっているのではないでしょうか。


フォステクス『 T90A-SE 』




■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、お知らせ。

「FE-168SS-HP」は限定モデルで6月入荷分は既に完売しております。
次回は、9月頃入荷予定で台数を確保しております。入荷数が確定いたしましたら、販売を再開しますので、今しばらくお待ち下さい。
(ichinose)

2021年8月12日 (木)

エソテリックから発売された、ネットワークオーディオプレーヤー&DAC&プリアンプ『 N-05XD 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回ご紹介する『 N-05XD 』は、何とも欲張りで、便利な機能満載のモデルです。このモデル1台で「ネットワークプレーヤー」「DAC」「プリアンプ」「バランスヘッドホンアンプ」の4役を極めて高いレベルで実現しています。

今までの上級モデルのノウハウを継承しながらも、1台の筐体にまとめ上げた夢のような製品です。『 N-05XD 』は、エソテリックが世界に誇るデジタル/アナログ技術を結集させた製品となっています。




■ 旗艦機の思想を受け継ぐネットワークDAC『 N-05XD 』は、以下の4つのコンセプトを集約したシステムの中枢となりえるプリアンプです。

①“ネットワークで始める新しいオーディオの様式”ネットワークプレーヤー。
②“デジタル再生を新たな世界へ誘う、Master Sound Discrete DAC”ディスクリートDAコンバーター。
③“スピーカーとパワーアンプの真価を引き出す、アッテネーターシステム”搭載プリアンプ。
④“バランスヘッドホン対応の4Pin-XLR端子装備”「ESOTERIC-HCLDバッファー」搭載のヘッドホンアンプ。





■ ネットワークオーディオとは

リスニングシートに座ったまま、音楽に自在にアクセスし、優れた高音質で再生する、そんな贅沢な夢をかなえるのがネットワークオーディオです。

『 N-05XD 』を購入されれば、既にお使いのオーディオシステム以外で他に必要なものは、標準的な家庭内LAN(Wi-Fi/有線)環境、タブレットorスマートフォン、そして音楽ライブラリーを保管するNAS(Network Attached Storage)と接続に必要なケーブル類だけです。

これらを『 N-05XD 』に接続すれば、簡単に、妥協のないハイエンド・クオリティで、快適な音楽生活が始められます。


■ リニア電源駆動ネットワーク回路を搭載

上位モデルのネットワークDAC「N-01XD」譲りのリニア電源駆動ネットワーク回路を搭載。

ネットワークモジュール専用電源は、ネットワークトランスポートの開発成果を受け、スイッチング安定化電源ではなく、リニア素子を使いオーディオ用に磨き上げた電源、専用トランスが作り出す自然な電力供給により、今までは中々実現できなかった「ネットワークオーディオをより音楽的に表現」することが出来ます。





■ ディスクリートDAC「Master Sound Discrete DAC」搭載

トップモデルのモノラルDAC「Grandioso D1X」で採用した、完全自社設計のディスクリートDAC「Master Sound Discrete DAC」のフィロソフィーを継承する新開発DACを搭載。

汎用型のDAC ICチップでは実現することのできない、吟味を重ねたディスクリート部品で回路を組み上げることで、音楽の「躍動感」「エネルギー」の完全なる再現を目指した回路。エソテリックのトップ・エンジニア・チームがプライドを懸けた、渾身のサウンドを実現したのが、完全自社設計のディスクリートD/Aコンバーター「Master Sound Discrete DAC」です。

もちろん、CDトランスポートからデジタル入力することで、MQA音源のフルデコードにも対応、さまざまなインターネット・ストリーミングサービスもハイエンドクオリティーで楽しめます。

外部クロックシンク機能搭載で、高精度10MHzマスタークロックBNC(10MHz)×1と同期可能。デジタル入力はXLR×1、RCA×2、光デジタル×2、USBオーディオ、ETHERNET、USBドライブ×2、Bluetooth。

※完全なオリジナルDACのため、DAC-ICチップの供給に左右される事なく製品を完成させる事が出来ます。





■ 操作性と音質を両立させた「ESOTERIC-QVCSアッテネーター」搭載

歴代のプリアンプとインテグレーテッドアンプで磨き上げてきたオーディオ信号の左右、正負の独立性を誇る「ESOTERIC-QVCSアッテネーターシステム」を採用。小音量時も大音量時も「音楽の持つパッション」を変わらず表現してくれます。

バランス構成とデュアルモノ、この二つを高品位に両立させる独自のESOTERIC-QVCSボリュームコントロール方式は、L/R、正/負ごとに独立させた合計4回路のラダー抵抗切替型ボリュームを電子制御で一括コントロール。信号のL/R、正/負の独立が保たれ、チャンネルセパレーションと位相特性に優れたクリアな音質を獲得しています。

また、オーディオ基板からボリューム素子への配線をなくすことで、オーディオ信号経路を大幅に短縮し、音質の劣化を防止し、低歪みを実現。

※QVCS = Quad Volume Control System





■ 音楽の魅力を余すことなく伝える「ESOTERIC-HCLDバッファー」搭載

出力バッファー回路は、アナログ出力回路にとって重要な電流伝送能力とスピードを極限まで追求した「ESOTERIC-HCLD」を搭載。

応答速度を表すスルーレートが2,000V/μsという驚異的なハイスピードを誇る素子を採用することで、アナログ出力回路にとって最も重要とされる強力な電流伝送能力とスピードを極限まで追求し、息を呑むほどのダイナミックレンジで音楽のリアリティーを再現します。


■ エソテリックサウンドをささえる大容量電源

電源は、上位モデルのネットワークDACで採用されていたのと同サイズの直径10cmのネットワーク専用トロイダルコアトランスと、DAC・オーディオ専用のトロイダルコアトランスを搭載。

コントロール・ディスプレイ専用にもトランスが用意されており、オーディオ信号との独立性が確保されている贅沢な設計です。


■ 独自の電流伝送方式「ES-LINK Analog」搭載

通常のライン接続(XLR、RCA)のほか、エソテリック独自の伝送方式「ES-LINK Analog」を装備。

ハイスピードで強力な電流供給能力を誇るHCLDバッファー回路の高性能を生かした電流伝送方式により、信号経路のインピーダンスの影響を受けにくく、信号をピュアに力強く伝送することが可能。対応機器との接続により、システムのポテンシャルを最大限に発揮するアナログオーディオ伝送の理想的な方式です。

アナログ入力:XLRx1系統、RCAx各1系統。
アナログ出力:XLR/ES-LINK Analog×1系統、ES-LINK Analogプリアウト×1系統、RCA×1系統。





■ バランスヘッドホン対応の4Pin-XLR端子を搭載

左右独立、フルバランス回路、バランス端子のヘッドフォンアンプを備え、ヘッドフォンアンプ専用の「ESOTERIC-HCLDバッファー」も搭載。インピーダンス600Ωのハイエンドヘッドフォンも確実にグリップする実力を備えています。

ヘッドフォン端子:4ピンXLR×1、6.3mm標準×1。





■ シャーシは強靭さとしなやかさを兼ね備え、「振動をコントロールする」という、エソテリックならではのシャーシコンストラクション。

セミフローティングトップパネル、ボトムシャーシスリット加工、エソテリックピンポイントフット。


■ 直感的操作が可能なiOS/Android用アプリ「ESOTERIC Sound Stream」を用意。





■ Bluetoothレシーバー内蔵(バージョン 4.0)

対応プロファイル A2DP、AVRCP
対応A2DPコーデック LDAC、LHDC、aptX™ HD audio、aptX™ audio、AAC、SBC


突起部を含む最大外形寸法は445×377×131mm(幅×奥行き×高さ)、重さが13.8kg。



両面操作ワイヤレスリモコン(RC-1334)付属。





■ 最後に、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" より、一言。

発売日は、当初2021年5月1日を予定していましたが、こだわりの音質の最終チューニングに時間を要しており、やむを得ず発売は2021年8月となりました。妥協の無いエソテリックらしい判断だと思います。

音質はエソテリックが誇る05シリーズのサウンドクオリティーを全てのソースにおいて満足の行くレベルに引き上げられており、特に無機的な音質になりやすいネットワークオーディオの再生において躍動感豊かな再現性にこだわった設計です。

ネットワークプレーヤーやUSB-DACとしてはもちろん、高品質プリアンプとしても大変高い評価で人気がある商品なんです!!
(ichinose)

2021年8月 8日 (日)

ジェフローランドのプリアンプ新製品「カプリSC」をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、人気のコンパクトプリアンプ「Capri」の電源に、何とあのスーパーキャップコンデンサーが搭載されたNEWモデル『 カプリSC 』が発売されましたので、ご紹介します。


とてもフレッシュで、スピードと音楽性を備え、リスナーに寄り添うプリアンプとなっています。ジェフ・ローランドはコストパフォーマンスと高性能を見事なまでに両立いたしました。

演奏家の心までをものぞき込むような感動できるプリアンプ「カプリSC」はハイエンド入門者のみならず、ベテランオーディオファイルにも自信を持ってお勧めできるプリアンプです。パワーサプライノイズを大幅に減らした「カプリSC」是非ご検討ください。


■ Jeff Rowland「Capri」とは?

初代の「Capri」は2006年に発売され、そのコンパクトさと妥協のない作りこみ、音質の良さで一躍人気モデルとなりました。可能な限り贅肉をそぎ落としながら、音に関するこだわり、手に触れた時の質感など、一切の妥協を感じることはない素晴らしい製品で感動したのを思い出します。

ジェフ・ローランド曰く「これまでのアンプは、大きい、重い、エネルギー浪費というきわめて非効率で高額なものでしたが、これからは、小さい、軽い、省エネが近未来のアンプと捉え、川の流れのような無駄のない動き追求し、超高効率を実現する!」とのこと。消費電力はなんと6W。60W電球の10分の1の消費量という驚異的なスペックを誇っていました!!

静かな自然の中では虫の鳴き声が際立って聞こえるのと同じ発想で、上級モデル「Concerto」と同様のアルミ塊を削ったモノコックボディと、最新デバイスによって音間の静寂を見事に再現していました!!



第二世代は、2012年に「CpriS2」を発売。上位モデルに搭載されていた入力トランスを搭載、R/L両チャンネルに超高性能入力トランスを配備して、RF、電磁波対策を大幅に改善。搭載されている「ルンダール製(SWEDEN)」の特注トランスは超広帯域設計でトランスによるデメリットは一切感じさせない優れた製品です。

さらに、回路基板を一新しノイズレベルをさらに低下させることにも成功した、ハイ・コスト・パフォーマンス・モデルでした。Jeff Rowlandの創業当時からブレない姿勢が、確実に具現化したサウンドを聞かせてくれる逸品となりました。



そして遂に、なんとスーパーキャップコンデンサーを搭載した「Capri SC」が登場です!!

「Capri SC」のSCは、もちろんスーパーキャップコンデンサーの事です。スーパーキャップコンデンサーは最高級プリアンプ「CORUS」にもオプション扱いだった最先端技術です。

従来機「Capri S2」の電源部に最新型スーパーキャップサーキットを搭載することで、パワーノイズの大幅な低下を実現したプリアンプなんです。暗黒の空から七等星を見つけるように、背景が澄み切っている音の世界では圧倒的にノイズが少ないアンプによって音楽が生き生きと蘇ります。



■ スーパーキャップコンデンサーとは?

EVの進化や、太陽光発電の普及に伴って、コンデンサーは大きく進化しています。コンパクト且つ大容量の”スーパーキャップ”コンデンサーの研究を以前より徹底的に行ってきたジェフ・ローランド。

理想の電源と言える「バッテリー電源」に替わるべき性能を追い求め、何年もの月日を費やし、試聴と試作を幾度も繰り返しながら、ついに満足できるスーパーキャップコンデンサー回路を完成させました。





■ バッテリー電源を超える「スーパーキャップ」のメリット・デメリットについて

バッテリー電源には「ピュアなDC電源が得られる」というメリットがありますし、低いノイズフロアレベルによる静寂性の向上が大きな魅力です。

逆にデメリットもあります。バッテリーの固体が持つそれぞれのバラつき(品質不揃い)による性能の均一性がとりづらい、という点(新品バッテリーでもロスが出るためコストアップ)と、バッテリー最大の弱点ともいえる寿命の問題(定期的な交換が必要なためコストアップ)という点です。

ジェフローランドの開発したスーパーキャップコンデンサーはバッテリー電源に勝るとも劣らないピュアなDCパワーを実現しています。同時に、メンテナンス性も大きく向上、通常電源の従来モデルと変わらず使う事が出来ます。





■ 従来からの「Capri」の優れた機能はそのまま継承されています。

・新たな基準で選別した6061ハードアルミ塊を削ったモノコックボディは振動から内部の部品を守ると同時に、非常にセンシティブなオーディオ回路を電磁波など有害電波の進入から保護。
・回路自体もコンパクトな基盤に精度の高いパーツを搭載し、ハイスピード化を図ったという。
・頻繁に使われる機能を簡単に操作できるように設計。ボリュームはデュアルレートコントロールで、100dBほどのレンジを非常に高い精度でコントロールします(199ステップ)。
・回路基板は一新しノイズレベルの低下に成功したとする。
・もちろんフォノモジュールもオプションで装備できるこだわりの設計。





■ 主なスペック

■入力端子:アンバランス(RCA)x2系統、バランス(XLR)x2系統
■バイパス端子:アンバランス(RCA)x1系統
■出力端子:アンバランス(RCA)x1系統バランス(XLR)x1系統
■入力インピーダンス:アンバランス/バランス48KΩ
■THD+N:0.0005%(1Vrms出力時)
■ゲインレンジ:99.5dB(199ステップ)
■ゲイン:15dB
■消費電力:6.0W
■寸法:(W)348x(H)75x(D)191mm(最大寸法)
■重量:4.2kg
■同梱品:リモートコントロール、ACケーブル、3/2アダプタ、取扱説明書、保証登録書


■ 担当者からのコメント

人気の「カプリ」にスーパーキャップコンデンサーが搭載されました! スーパーキャップコンデンサーの実力は「コーラスPSU」で確認済みです、圧倒的な静寂感から音像が浮かび上がる様は圧巻です。

サウンドステージの表現力。ノイズフロアレベルの静寂さ。これは、スーパーキャップが瞬時のパワーサージ能力を有しており、通常の電源駆動と、バッテリー駆動のまさに美味しいところを両立した技術で、唯一無二の魅力を感じました。

一切の妥協を許さない設計で、製造思想を具体化した最もジェフ・ローランドの理想に近い電源を実現しています。「カプリSC」も同じように静けさとエネルギー感を両立したプリアンプとなっており、バツグンのコストパフォーマンスモデルとしてお勧めいたします。
(ichinose)

2021年8月 5日 (木)

ELACからMade in Kielの2021最新シリーズ「Solano 280 Series」をご紹介

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、ELACの新機軸である「Vela 400 Series」のコンセプトに基づいた、最新技術の継承が特徴の『 Solano 280 Series 』をご紹介します。


Solanoは、ドイツのキールにあるELAC(エラック)の自社工場で生産される2021年のニューラインアップです。

十分な質量を持つ無垢のアルミ製ベースの上に、エンクロージャーをマウントする工法は、まさにVelaを継承するものであり、ダイキャスト・フレームを奢られたドライバー・ユニットの採用は、前身の「260 Series」にはなかった大きな進化です。

ELACの中枢であるR&Dが積み重ねてきた音響解析の集積は「400 Series」のリニューアルに続き、『 Solano 280 Series 』というキールで製造される直系ラインアップに惜しみなく注がれています。


■ 『 Solano 280 Series 』について

Solanoはスペイン語で風を意味します。

ELACが所在するキールは、世界最大級のセーリング・イベント「キール・ウィーク」が行われる港ということもあって、ELACの最近の製品は海を連想させるネーミングがトレンドになっています。

「280 Series」は、2014年6月に発売された「260 Series」の後継モデルとなります。

JET Vの採用、ダウン・ファイアリングの構造を持つエンクロージャーなどの共通点はありますが、『 Solano 280 Series 』は、ELACの新機軸である「Vela 400 Series」のコンセプトに基づいた、最新技術の継承が特徴と言えるでしょう。

エンクロージャーの重心を下げて制振に寄与するアルミベースの採用、剛性を高めて共振を軽減するためのトゥイーター、ウーハー共に採用したアルミ・ダイキャスト製のフレーム・バスケット。

最新の音響解析でデザインされた、理想的な放射特性を実現したウェーブ・ガイドの装着などがそれにあたります。

ELACが誇るR&D直系の最新技術と、キールの自社工場で生産されるメイド・イン・ジャーマニーの称号は、『 Solano 280 Series 』がこのクラスにおいて、明確なアドバンテージを持つことを意味しています。ちなみに「CARINA」は船の竜骨、「VELA」は帆と言う意味。

『 Solano 280 Series 』は、キールにあるELAC本社の開発チームが完成させたJET Vトゥイーター搭載の最新ラインアップです。

Solanoは30年以上にわたり、ELACのR&Dでスピーカー・システム開発を続けてきたロルフ・ヤンケ氏の陣頭指揮のもと開発が進められ、そのラインアップは下記になります。


「Solano CC 281」 センター・スピーカーとなります。


「Solano BS 283」 ブックシェルフ・スピーカー


「Solano FS 287」フロアスタンディング・スピーカー



■ ELACの「JET V」トゥイーターとは?

まずは、JETトゥイーターの歴史を振り返ってみましょう。原理は、1972年に音響学の権威、オスカー・ハイル博士が発明したハイルドライバーです。

通常のスピーカーは、円形のダイヤフラムを前後に高速振動させ、音波を発するが、ハイルドライバーのダイヤフラムは長方形で、ひだ状に細かく折り曲げられ、プリーツスカートのように細かな山と谷があります。

特殊な素材のダイヤフラム(JETではカプトン)に電極をプリントし、マグネットを配置。電極に電流を流すと波状のプリーツが開閉し、谷間で空気を吸排気することで音波を出すという原理です。



一般的なドーム型のトゥイーターに比べると、はるかに大きな面積のダイヤフラムから発音し、プリーツ動作で空気の圧縮、加速放射が繰り返され、周辺の空気を強力にドライブする構造から低歪み、優れた過渡特性、拡散性、ワイドな周波数レスポンスというメリットが引き出される。通常の円形ダイヤフラムでは避けられない、ピストニック・モーションにまつわる歪みとも無縁。

JETとはJET Emission Transducer、つまりジェットエンジンのように空気の吸入、圧縮、噴出を行なう変換機という意味。ELACの音を形容するなら「しなやかにして高剛性。情報量の多さと音楽性が見事にバランスし、凋密な描き方で、透明感が高く、音の調和をたいへん上手く再現する」。

そんな緻密で音楽的なエラックサウンドを支えている独自のJETトゥイーターの現在は、第五世代の「JET V」となっています。

JETトゥイーターが初めて搭載されたスピーカーは、1997年の「CL310JET(JET-2)」と「CL330JET(JET-1)」


(JEI-1)


(JET-2)

JET-1とJET-2は、ネオジウム・マグネットの本数が異なる(1が8本、2が4本)だけの違いで、カプトン振動板のプリーツの折り数、折りの高さなどは共通。

この2モデルは、小さなマイクロスピーカーの常識を覆すスケール感や、質の高い中高音などから、たちまちハイエンドスピーカーとして人気を博しました。その後、300ラインは何度ものモデルチェンジを経て、エラックの代表モデルとなり、現在も発売されています。


(JET-3)

JETトゥイーターの第三世代として2003年に登場した「JET-3」は、プリーツの高さを抑え、高域限界を35kHzから50kHzに伸ばすことに成功。ネオジウム磁気回路は、それまでの棒状から板状の積層に替えた事で、駆動、制動力が大幅に改善されることに。

ELACのスピーカーは、このJETトゥイーターを軸として開発されており、優れた過渡応答特性や、周波数特性、リニアリティなどを活かすために、アルミと紙のハイブリッド振動板、振動板の剛性向上を目的にしたクリスタルライン加工、空芯コイル、底面バスレフポートのボトムエミッションなど、ウーハーやネットワークが新開発されました。

そして、JET-3の登場から約10年、遂にフルモデルチェンジが敢行され、JET Vトゥイーターに進化。

まず、カプトンにラミネートされたアルミ電極のパターンを細くし、振動板面積を20%拡大して「開口率」を増加。面積の向上に合わせて磁気回路も強化、振動板を保持する機構も改良し、共振周波数をより低く設定。可聴レンジから遠ざけることにより、さらに歪みの減少を実現しています。

※ちなみに「JET-4」はカー専用として開発されています。


■ Solanoのエンクロージャーについて

優雅なデザインと美しい仕上げが施されたSolanoのキャビネットは、Velaで採用された工法を効率よく継承しています。エンクロージャーはアルミ製の堅牢なベース部にマウントされることで、低重心が生み出す安定した制振構造を手に入れています。

フレア型のグラス・ファイバー製バスレフ・ポートは底面に向かってダウンファイアリングされ、壁反射の影響を受けにくくしています。エンクロージャー内部に発生する強力なエネルギーを受けとめるため、スピーカー・ターミナルには頑丈なアルミニウム・プレートが採用されています。





■ JET Vトゥイーターについて

注目すべきは、400 Seriesに採用されたアルミ・ダイキャスト製バスケット・フレームを装着したことです。

ELACとしてこのクラス初の高剛性フレーム構造は、可動域の広いロングストローク・ボイスコイルのレスポンスをしっかりと支えるだけでなく、システム全体の制振とS/N向上に大きく貢献しています。

280 Seriesに採用されたアルマイト処理を施された新しいアルミニウム振動版は、ペーパーコーンとのハイブリッド構造により、内部損失に優れたニュートラルで自然な再現性が特長です。





■ ネットワークについて

磁気歪みを排した大型空芯コイルを装着したウーハー専用基板と、高品位パーツで構成されたトゥイーター専用基板は、それぞれの干渉を防ぐためにセパレート構成されています。

内部配線には、Van den hul製ケーブルを採用。スピーカー・ターミナルは、ウーハーからの逆起電力をキャンセルするのに有効な、バイワイヤリング接続に対応しています。





■ 総評

Solanoシリーズは「CARINA」の上級モデルではなく、上級機「VELA」に迫るハイコストパフォーマンスモデルとして注目です。

トゥイーターにはVELAで初めて採用されたJET Vを装備し、指向性が精密に制御され、クロスオーバーを100Hz引き下げて、JETユニットの再生帯域を拡大、システム全体のレスポンスが改善されました。

キャビネットはダウン・ファイヤリング方式で堅牢なアルミ製のベース部を採用し、重心を下げる構造もVELAから継承。グラスファイバー製のバスレフダクトは開口部の広がったフレア形状で、底面に向かって音波を放出。壁面の反射を避け、滑らかな拡散を確保できます。

ウーハーは新規の設計ですが、ここでもVELA直系のアルミ・ダイキャスト製バスケット・フレームを採用。振動板は、アルマイト処理のアルミコーンとペーパーコーンのハイブリッド。高剛性のフレームがロングストロークのボイスコイルのエネルギーを受け止め、振動を効果的に制御、レスポンスの明確化を実現。

非常にS/Nが良く、スピーカーからの音離れのよさはハイエンドモデルと言える実力で、見通しの良い音場に音像が浮かび上がる! まさにボーカルの口が見えるという表現がピッタリの、心地よい再現性を聴かせてくれます!

JET Vの完成度が極めて高く、躍動感溢れるレスポンスに、優れた低域も魅力的と言える逸品です。
(ichinose)

2021年8月 1日 (日)

「MADE IN JAPAN」にこだわった最高峰電源ケーブルOYAIDE『 VONDITA-X 』をご紹介!

こんにちは、ハイエンドオーディオ担当の "ichinose" です。

今回は、世界50ヶ国で認められた音質「JAPAN MADE」にこだわったオーディオケーブル ・コネクター・オーディオアクセサリーブランド「OYAIDE」から、「妖艶なる音色」をコンセプトに開発された最高級電源ケーブル「VONDITA-X」が発売されましたので、ご紹介します!


その音を聴いた者は魔力的だと言い、またある者は芸術的でさえあると評価する「VONDITA-X」。静寂なる空間より歌声を浮かび上がらせ、妖しくも艶やかに広がるその音色は、音楽を聴き入る人々の心を魅了します。


■ 概要

妖艶なる音色、美しく、魔力的な芸術作品のコンセプトのもと、VONDITA-Xは開発されました。


電源プラグ・コネクタ「V-XY/V-XX」

最高級電源プラグとして、世界中のオーディオファイルを虜にしている「M1/F1」をベースに、VONDITA-X専用電源プラグ・コネクタ「V-XY/V-XX」は新たに生み出されました。





デュアルモノコックハウジング

「M1/F1」と同様にインナーハウジングには、優れた機械特性と、電気絶縁性を併せ持つPOM(ポリアセタール)を採用。アウターハウジングには、ジュラルミンとして有名なA2017を使用し、耐ノイズ性はもちろんのこと強度にも優れており、振動を素早く分散させ抑えます。

これら二つの素材を組み合わせたハウジング構造により、不要な付帯音の発生を抑制します。





異色のメッキコンビネーション

最良の音を実現するために、プラグはプラチナ・パラジウムメッキ、コネクタには金メッキという異種メッキを組合。電極は「M1/F1」と同じく、レンジ特性に優れたベリリウム銅素材を採用。

これらにより、音楽を魅力的に再生すべく適切な空間の広がり、そして息づかいまで描写する艶やかながら芯のある歌声を表現することを可能にしました。





ケーブル

贅沢なほどに使われたシルク介在、DNAを思わせる二重らせん構造のドレイン線、そして異素材を組み合わせた外装シース、静電気抑制にも効果を発揮。どれも徹底した制振へのこだわりの結晶。振動への対策は、オーディオにとって重要な要素であり、ケーブルの内部設計においても妥協なく反映。

これらの内部設計、そして精密導体"102SSC"を使用した特殊撚り構造による4.0sqの内部導体、これらが織りなすハーモニーにより、静寂ながらも空間表現力に優れ、最適な帯域バランスを保ちながら音楽を再生します。







QBT処理

高い技術力に基づく革新的な製品開発により、今最も世界から注目を集める「TELOS AUDIO DESIGN」。そのケーブル・ラン・イン・マシーンによるQBT処理を施しています。

QBT処理とは、エージングの一種でありケーブルがもつ本来の魅力を引き立たせます。





* * * * * 精密導体 “102 SSC”の特徴とは * * * * * 

・高度な製造管理を行った結果、導電率は102.3%IACS(伸銅終了時)を達成、102%をネーミングに採用。

・不純物の混入を極力避けるために、JIS C1011 に準拠した銅の中でもリサイクル銅を一切含まないバージン銅のみを使用。

・素線の表面平滑性を高めるため、天然ダイヤモンドダイスを採用。

・ピーリング加工を施すことで伸銅に付着した不純物を 100%除去。

・2度にわたるアニーリング加工で、素線の機械的な応力歪を排除。

・標準誤差許容値 ±8μm をはるかに凌ぐ ±1μm という加工精度の下、作り上げられた素線。

・製造管理数値、メンテナンス、出荷日数など徹底した製品管理。



* * * * * 精密導体“102 SSC” の誕生秘話 * * * * * 

2013年冬、PCOCC-Aの生産中止が突然報じられます。この一報は世界中のオーディオ・ブランドのケーブル創りの根幹を揺るがす大事件でした。多くのブランドは古河電工の関連会社FCMが新たに開発した「PC-Triple C」と言うオーディオ導体を導入しましたが、OYAIDEは深慮の末、自らの手で“新しい導体を創る”という挑戦を決断しました。かつて自らの手によって 創り上げたPCOCC導体のケーブルに対する新たな挑戦となります。

かくて、1年半の時間を費やし、完成させた “102SSC”導体が誕生。導体を創る旅は、“普遍的な材料を世界最高峰の技術と品質で生産する”というコンセプト。 “102 SSC” のベースには、国内で精錬され、「JIS C1011」に準拠した普遍的な銅母材を使用(リサイクル銅を一切含まない銅母材、すなわちバージン銅を指定)。あえてバージン銅に拘ったのは、単に基準値を満たすモノ作りではなく、素材の持つ性能を最大限に引き出すためです。

国内で精錬された “102 SSC” の銅母材は、国内でも高い加工技術を有する伸銅会社に持ち込まれ、伸銅されます。μm単位で高精度に制御されたピーリング加工によって銅線の表層を削り取り、銅線の表層に浮き出た不純物を100%除去。次に、伸銅工程による機械的応力歪みを除去するため、幾度となくテストを繰り返して得た最適な温度と時間調整のもとアニーリングを実施。

その結果、アニーリング終了時におけるこの銅線の導電率は102.3%IACSを示します。この導体を【“102”SSC】と名称した所以がここにあります。

生産された導体は数々の検品が行われ、酸化防止のための厳重な梱包後、銅線の鮮度を保つため、入荷から2日以内に伸線を開始するよう設定。

そしていよいよ伸線工程と撚り加工。これらは “102 SSC” の核心部ともいえる最終工程、目指すものは非常に高い次元で、常識では考え得ない精度で製品を製造。OYAIDEが目指す高い次元の要求に応え、それを生産可能にしたのは、愛知県にある三洲電線でした。三洲電線は昭和23年創業の歴史ある伸線会社で、国内外でも屈指の技術力を有し日本が誇る職人集団なんです。

±1μmという従来では実現し得なかった精度の他に類を見ない平滑加工で素線を作り上げる事に成功。これにより、特別に表面が平滑化された銅(Special Surface Copper)というイニシャルをとって【102”SSC”】 と命名。





精密導体 “102 SSC”のピーリング加工とは

通常は洗浄によって表面に浮き出た不純物の除去が行われますが、”102 SSC” はμ単位で表面を削る、機械ピーリングによって表面に浮き出た不純物を100%除去。 このピーリング加工を電気用銅線に用いる事は世界でも類がなく、日本が誇る加工技術がここにも冴えます。





3E導体構造:三洲電線が特許技術をもつ3E撚り構造を、世界で初めて採用

3E撚り構造は同心撚り配列構成の一括集合撚り線導体で、3種類の異なる素線径を配置する事により、撚り線配列を緻密化。導体構成の細径化が可能となり、導体特性値の向上を図ります。

この3種類の異なる導体径の素線はジオメトリックに配置され、素線間の空隙を最小限に抑え、素線密度の向上を果たします。

更に撚り線外径のダウンサイジングと共に、安定かつ高精度な外径を保ち、撚り後の断面が真円という世界でも類を見ない導体構造です。





総評

オヤイデ電気から登場した「VONDITA-X(ヴォンディータ・エックス)」、全身真っ赤なカラーリングが目をひく電源ケーブルは中々のインパクトがあります。

アンプに接続してみると何とも特殊な雰囲気となりますね。まるでスポーツカーの真っ赤なブレーキキャリパーの様な雰囲気を漂わせます。

オヤイデの電源ケーブルの代表といえばなんと言っても「TUNAMI(ツナミ)」で、スーパーローケーブルと言われた強力なエネルギー感が特徴でしたが、今回ご紹介した「VONDITA-X」は「妖艶なる音色」という、今までにはないコンセプトで音作りがされています。

今までのエネルギー感重視の電源ケーブルとは異なり、中域の艶やかさや、美しい倍音再現性なども表現できる電源ケーブルで、エネルギー感と繊細さを見事に両立しています!

ケーブルの太さは専用の4.0スケ(TUNAMIは5.5スケ)、ピュアシルク介在、プラグはプラチナ・パラジウム / コネクタは金メッキという異種メッキを採用、丁寧に試聴を繰り返して完成させたと思われ、かなりのこだわりを感じさせてくる逸品に仕上がっているのではないでしょうか!!
(ichinose)

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